JP5439756B2 - 竪型溶解炉を用いた溶銑製造方法 - Google Patents

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本発明は、鉄鋼製造プロセスなどで発生する鉄含有ダストや鉄含有スラッジを製鉄用原料としてリサイクルするために、鉄含有ダストや鉄含有スラッジの塊成化物或いはこの塊成化物を含む鉄源を竪型溶解炉を用いて溶解し、溶銑を製造するための方法に関する。
鉄鋼製造プロセスでは、種々の工程で鉄含有ダストが発生するが、このような鉄含有ダストを塊成化し、これをキュポラなどの竪型溶解炉に鉄源としてリサイクル装入する方法が知られている(例えば、特許文献1)。この方法では、竪型溶解炉の炉頂部から鉄含有ダスト塊成化物とコークスを装入し、炉下部に設けられた複数の羽口(送風羽口)から熱風を吹き込み、コークスの燃焼熱で鉄含有ダスト塊成化物を溶解することにより溶銑が得られる。
特開昭55−125211号公報
上記のようなプロセスにおいて鉄含有ダスト塊成化物を溶解し、溶銑を製造する場合、以下のような問題がある。
(1)生産量を高めるには送風酸素富化が有効であるが、この酸素富化を行うと炉頂温度が低下し、腐食性ガスが結露して排ガス管の腐食を引き起こしたり、ダストが排出されずに炉内に蓄積し、ガス通気性が低下するなどの問題を生じる。
(2)使用するコークスの粒径が小さいと、コークスが早く燃焼してしまうため、燃焼により生じたCOが炉内を上昇する過程でコークスと反応する、所謂ソリューションロス反応(吸熱反応)が生じやすくなり、このため発熱量が下がり、出銑量が低下するという問題がある。これを防止するためには、高価な鋳物用コークスの使用比率を高める必要があり、製造コストの上昇を招いてしまう。
したがって本発明の目的は、以上のような課題を解決し、竪型溶解炉を用いて鉄含有ダストや鉄含有スラッジの塊成化物(或いはこの塊成化物を含む鉄源)を溶解し、溶銑を製造する方法において、安定した操業を行いつつ、溶銑を高い生産性で且つ低コストに製造することができる方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく検討を重ねた結果、炉装入原料(鉄含有ダストや鉄含有スラッジの塊成化物、コークスなど)を乾燥・予熱し、好ましくはその条件を最適化することにより、上記課題を適切に解決できることを見出した。
本発明は、このような知見に基づきなされたもので、以下を要旨とするものである。
[1]竪型溶解炉において、炉頂部から鉄含有ダスト及び/又は鉄含有スラッジの塊成化物とコークスを装入し、炉下部に設けられた複数の羽口から熱風を吹き込み、コークスの燃焼熱で前記塊成化物を溶解することにより溶銑を製造する方法であって、
前記熱風に酸素を富化し、且つ炉内に装入する鉄含有ダスト及び/又は鉄含有スラッジの塊成化物、コークスの1種以上を、下記(1)式を満足するように事前に乾燥処理及び/又は予熱することを特徴とする竪型溶解炉を用いた溶銑製造方法。
ΔTs+(2×ΔTc×Co)/1000+50×ΔWs+(50×Co×ΔWc)/1000
≧GTt−GTm …(1)
但し、
下記鉄源とは鉄含有ダスト及び/又は鉄含有スラッジの塊成化物を指す。
ΔTs(℃):予熱による鉄源温度の上昇幅
ΔTc(℃):予熱によるコークス温度の上昇幅
ΔWs(mass%):乾燥処理及び/又は予熱による鉄源水分含有率の低下幅
ΔWc(mass%):乾燥処理及び/又は予熱によるコークス水分含有率の低下幅
Co(kg/溶銑ton):コークス比
GTt(℃):炉頂部における目標排ガス温度
GTm(℃):炉頂部における実績排ガス温度
[2]竪型溶解炉において、炉頂部から鉄含有ダスト及び/又は鉄含有スラッジの塊成化物と鉄系スクラップとコークスを装入し、炉下部に設けられた複数の羽口から熱風を吹き込み、コークスの燃焼熱で前記塊成化物と鉄系スクラップを溶解することにより溶銑を製造する方法であって、
前記熱風に酸素を富化し、且つ炉内に装入する鉄源(ここで、鉄源とは、鉄含有ダスト及び/又は鉄含有スラッジの塊成化物、鉄系スクラップの1種以上を指す。)、コークスの1種以上を、下記(1)式を満足するように事前に乾燥処理及び/又は予熱することを特徴とする竪型溶解炉を用いた溶銑製造方法。
ΔTs+(2×ΔTc×Co)/1000+50×ΔWs+(50×Co×ΔWc)/1000
≧GTt−GTm …(1)
但し、
ΔTs(℃):予熱による鉄源温度の上昇幅(但し、鉄含有ダスト及び/又は鉄含有スラッジの塊成化物、鉄系スクラップの両方を予熱する場合には、両者の配合割合に応じた加重平均値)
ΔTc(℃):予熱によるコークス温度の上昇幅
ΔWs(mass%):乾燥処理及び/又は予熱による鉄源水分含有率の低下幅(但し、鉄含有ダスト及び/又は鉄含有スラッジの塊成化物、鉄系スクラップの両方を乾燥処理及び/又は予熱する場合には、両者の配合割合に応じた加重平均値)
ΔWc(mass%):乾燥処理及び/又は予熱によるコークス水分含有率の低下幅
Co(kg/溶銑ton):コークス比
GTt(℃):炉頂部における目標排ガス温度
GTm(℃):炉頂部における実績排ガス温度
[3]上記[1]又は[2]の製造方法において、算術平均粒径が120mm以下のコークスを用いることを特徴とする竪型溶解炉を用いた溶銑製造方法。
本発明によれば、生産性を高めるために排ガス量が増大しても、送風酸素富化を行い且つ炉装入原料を事前に乾燥・予熱することにより、炉内での酸素の供給が適正化されることでコークスの燃焼と鉄含有ダスト及び/又は鉄含有スラッジの塊成化物(或いはこの塊成化物を含む鉄源)の溶解が炉全体で適切に生じ、しかも炉頂温度の低下が抑えられることで排ガス管内での腐食性ガスの結露やダストの炉内蓄積などが抑えられる。このため、炉頂温度の低下による操業上のトラブルを生じることなく、溶銑を高い生産性で且つ低コストに製造することができる。また、算術平均粒径が120mm以下の小粒径のコークスを使用しても同様の効果が得られる。
図1は、本発明で用いる竪型溶解炉(以下、単に「溶解炉」という)とその基本的な操業形態を模式的に示している。図において、1は炉頂に設けられる原料装入部、2は炉下部の周方向において適当な間隔で設けられる複数の羽口(送風羽口)、3はこの羽口2に熱風を供給する熱風管、4は排ガス出口、5は出銑口である。この溶解炉の大きさ等に本質的な制限はないが、実質的に操業可能若しくは操業上有利なサイズとして、通常は、羽口位置での炉内径が2〜4m程度、炉高が6〜10m程度である。
図2は、羽口2の拡大図であり、この例では、羽口2を構成する羽口管20の先端部が炉内壁6から炉内に突き出ている。この羽口数に制限はないが、通常、4〜10本程度である。
このような溶解炉では、炉頂の原料装入部1から鉄源である鉄含有ダスト及び/又は鉄含有スラッジの塊成化物(以下、説明の便宜上「鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物」という。)とコークスを装入するとともに、複数の羽口2から熱風を吹き込み、コークスの燃焼ガスの熱で鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物を溶解し、溶銑とする。生成した溶銑は炉底部の出銑口5から炉外に取り出される。また、炉頂の原料装入部1からは、さらに鉄源として鉄系スクラップを装入し、これを鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物とともに溶解して溶銑を製造してもよい。鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物と鉄系スクラップとを併せて装入する際の炉内への装入方法は任意であるが、なるべく均一に装入する方が操業の安定性には良い。
鉄源として鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物を使用すると、鉄源として鉄系スクラップを使用する場合に比べてコークス原単位が増加するため、排ガス量が増加するが、送風酸素富化により排ガス量を低減できるため、この点でも送風酸素富化を行う意義がある。
鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物は、鉄含有ダスト、鉄含有スラッジの1種以上又はこれを主体とする原料を塊状に固めたものであればよく、したがって塊成化物の種類や製法を問わないが、一般には、鉄含有ダスト、鉄含有スラッジの1種以上に水硬性バインダーを配合し、さらに必要に応じて還元用の炭材粉などを配合した原料に水を加えて混合した後、成形し、この成形物を水和硬化させて塊成化物としたものが用いられる。なお、鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物の構成成分や製法については、後に詳述する。
鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物(又は鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物を
含む鉄源)とコークスは、炉内に同時に装入してもよいし、交互に装入してもよい。また、炉装入原料としては、上記以外に、例えば、銑鉄、還元鉄、鉄鉱石等の鉄源、木炭や無煙炭等の炭材などを装入してもよい。
生産量を高めるためには送風酸素富化が有効であるが、送風酸素富化を行うと熱風中のNの割合が少なくなるため着熱効率が上昇し、炉頂温度が低下する。炉頂温度が低下すると、先に述べたように腐食性ガスが結露して排ガス管の腐食が引き起こされたり、ダストが排出されずに炉内に蓄積し、ガス通気性が低下するなどの問題を生じる。このような問題に対して、本発明では、熱風に酸素を富化し、且つ炉内に装入する鉄源(ここで、鉄源とは、鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物、鉄系スクラップの1種以上を指す。以下同様)及び/又はコークスを事前に乾燥処理及び/又は予熱する。またその際、好ましくは鉄源及び/又はコークスを下記(1)式を満足するように乾燥処理及び/又は予熱する。
ΔTs+(2×ΔTc×Co)/1000+50×ΔWs+(50×Co×ΔWc)/1000
≧GTt−GTm …(1)
但し、
ΔTs(℃):予熱による鉄源温度の上昇幅(但し、鉄含有ダスト及び/又は鉄含有スラッジの塊成化物、鉄系スクラップの両方を予熱する場合には、両者の配合割合に応じた加重平均値)
ΔTc(℃):予熱によるコークス温度の上昇幅
ΔWs(mass%):乾燥処理及び/又は予熱による鉄源水分含有率の低下幅(但し、鉄含有ダスト及び/又は鉄含有スラッジの塊成化物、鉄系スクラップの両方を乾燥処理及び/又は予熱する場合には、両者の配合割合に応じた加重平均値)
ΔWc(mass%):乾燥処理及び/又は予熱によるコークス水分含有率の低下幅
Co(kg/溶銑ton):コークス比
GTt(℃):炉頂部における目標排ガス温度
GTm(℃):炉頂部における実績排ガス温度
なお、鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物、鉄系スクラップの両方を予熱する場合、両者の予熱による温度上昇幅が異なることがあるので、ΔTsは両者の配合割合に応じた加重平均値とする。同じく、鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物、鉄系スクラップの両方を乾燥処理及び/又は予熱する場合、両者の乾燥処理及び/又は予熱による鉄源水分含有率の低下幅が異なることがあるので、ΔWsは両者の配合割合に応じた加重平均値とする。
このように熱風に酸素富化を行い且つ炉装入原料を事前に乾燥・予熱することにより、炉内での酸素の供給が適正化されることでコークスの燃焼と鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物或いは鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物+鉄系スクラップの溶解が炉全体で適切に生じ、しかも炉頂温度の低下が抑えられることで排ガス管内での腐食性ガスの結露やダストの炉内蓄積などが抑えられることになる。
酸素富化の形態としては、例えば、(a)予め熱風に酸素を添加し、これを羽口に供給する方法、(b)羽口内に酸素を供給し、羽口内で熱風と混合する方法、(c)羽口内に酸素噴射ノズルを配置し、この酸素噴射ノズルから炉内に向けて酸素を噴射し、その外側から熱風を噴射する方法、など任意の方法を採ることができる。
酸素富化率(=送風中の酸素濃度の増加分)に特に制限はないが、送風酸素富化の効果を得るためには、一般には2vol%以上の酸素富化率とすることが好ましい。一方、酸素富化率が過剰であると、羽口前温度の上昇によって羽口抜熱量が徒に増大するとともに、羽口耐火物の溶損頻度が増大するおそれがある。また、炉径方向での温度分布が大きくなってガス流れの制御が困難になる等の問題を生じやすい。このため酸素富化率は50vol%程度を上限とするのが好ましい。
本発明では、炉頂温度を確保するために、鉄源及び/又はコークスを事前に乾燥処理及び/又は予熱する。炉頂温度とは炉頂出口における排ガス温度のことであり、炉装入時における原料(鉄源及び/又はコークス)の水分含有率が低いほど、また原料温度が高いほど、炉頂温度を高くすることができる。炉頂温度が130℃を下回ると腐食性ガス(NOx,SOx)の結露などが生じやすくなるため、炉頂温度は130℃以上に維持されることが好ましい。したがって本発明では、例えば、炉頂温度が130℃以上に維持されるよう、鉄源及び/又はコークスを乾燥処理及び/又は予熱する。
鉄源及び/又はコークスを事前に乾燥処理及び/又は予熱するに当たり、炉頂温度を測定し、この実績炉頂温度に基づいて上記(1)式にしたがい乾燥処理及び/又は予熱することにより、炉頂温度を目標温度、すなわち腐食性ガスが結露しない温度或いはダストの排出が円滑になされる温度とすることができる。
ここで、上記(1)式は、炉装入物の潜顕熱の差(炉装入物温度、水分蒸発熱)が排ガス温度の差になって現れることを関連づけたものである。上記(1)式において、左辺第一項は予熱による鉄源顕熱上昇分であり、1℃の上昇で排ガス温度は1℃の上昇が見込まれる。左辺第二項は予熱によるコークス顕熱上昇分であり、これも1℃の上昇で排ガス温度は1℃の上昇が見込まれる。但し、このコークス顕熱上昇分はコークス比により変化するため、コークス比を考慮するとともに、排ガス温度への影響も考慮して係数を掛けている。左辺第三項は乾燥処理又は予熱による鉄源の水分蒸発熱分であり、排ガス温度への影響を考慮して係数を掛けている。左辺第四項は乾燥処理又は予熱によるコークスの水分蒸発熱分であり、コークス比により変化するためコークス比を考慮するとともに、排ガス温度への影響も考慮して係数を掛けている。
鉄源やコークスを事前に乾燥処理又は予熱する方法に特別な制限はなく、例えば、乾燥処理は、適当な熱源を用いて乾燥してもよいし、屋根付きヤードで長期間保管して自然乾燥を行ってもよい。また、予熱はロータリーキルン等の加熱設備を用いて行ってもよい。
鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物(又は鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物を含む鉄源)の溶解を低コストに行うためには、製鉄用コークスのような粒径の小さい安価なコークスの使用比率を高める必要がある。このような観点からは、本発明でも算術平均粒径が120mm以下のコークスを用いるのが好ましい。しかし、使用するコークスの径が小さいとコークスが早く燃焼してしまうために、コークスの燃焼で生じたCOが炉内を上昇する過程でコークス(C)と反応する、所謂ソリューションロス反応(CO+C→2CO:吸熱反応)が生じやすくなり、このソリューションロス反応により発熱量が下がり、出銑量が低下するという問題がある。図3は、算術平均粒径がそれぞれ160mmと65mmのコークスを用いて操業を行った場合の炉高方向でのガス組成分布の一例を示したものであり、これによれば、大粒径のコークスを用いると、コークスの燃焼速度が遅いため、羽口から炉中段にかけて徐々にO濃度が低下し、一方、CO濃度は上昇する。O濃度が相当分低下した炉中段より上方ではソリューションロス反応が起こり得るが、コークス粒径が大きいため反応速度が遅く、このため炉中段より上方ではCO濃度がピークを維持し、CO濃度は低レベルを維持する。これに対して小径のコークスを用いると、CO濃度は炉下部でピークとなり、そこから炉中段にかけてソリューションロス反応によって急激に低下(したがって、CO濃度が急増)している。
このようなコークスの小径化に伴う問題に対しては、本発明のように熱風に酸素を富化することが有効である。コークスの小径化によりソリューションロス(吸熱反応)の増加は避けられず、このような吸熱の増加による出銑量の低下への対応としては、吸熱を補うべく燃焼を増加させる必要がある。この時、単に送風量を増加させると排ガス量が増加し、排ガス処理系の許容量を超えてしまう。これに対して、送風量自体は増加させずに送風酸素富化を行えば、排ガス量を抑えつつ燃焼を増加させることができる。したがって、コークス小径化に伴う熱量不足を補うことができる。
本発明において算術平均粒径が120mm以下の安価なコークスを用いる場合、コークスの粒径があまりに小さいと、送風酸素富化を行って出銑量の低下が避けられないため、使用するコークスの算術平均粒径は40mm以上であることが好ましい。算術平均粒径が120mm以下のコークスとしては、通常、製鉄用コークス(通常、算術平均粒径:25〜80mm程度)と鋳物用コークス(通常、算術平均粒径:150〜250mm程度)を適宜混合して用いる。
なお、算術平均粒径とは、平均粒径=(Σai×Xi)/(Σai)(但し、Xi:代表粒径、ai:割合)で求められる粒径である。
以下、鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物の構成成分や製法などについて、それらの好ましい実施形態を説明する。
前記鉄含有ダストは、酸化鉄及び/又は金属鉄を含むダストであり、その種類に特に制限はないが、代表的なものとしては、鉄鋼製造プロセスで生じる製鋼ダストを挙げることができる。この製鋼ダストには、溶銑予備処理工程で生じる溶銑予備処理ダスト、転炉脱炭工程で生じる転炉ダスト、電気炉で生じる電気炉ダストなどが含まれる。これらの製鋼ダストは、製鋼工程で発生した排ガスから集塵することにより回収されたものである。また、これらの中でも、転炉脱炭工程で生じる転炉ダスト、いわゆるOGダストが、不純物の含有量が少なく、したがって鉄含有量が高いため特に好ましい。また、製鋼ダスト以外の鉄含有ダストとしては、例えば、高炉ダスト、圧延ダストなどがある。
また、前記鉄含有スラッジは、酸化鉄及び/又は金属鉄を含むスラッジであり、その種類に特に制限はないが、上述したような各種ダストが湿式集塵機で捕集されることでスラッジ化したものが、代表例として挙げられる。
さきに述べたように、鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物は、一般には、鉄含有ダスト及び/又は鉄含有スラッジに水硬性バインダーを配合し、さらに必要に応じて還元用の炭材粉などを配合した原料に水を加えて混合した後、成形し、この成形物を水和硬化させることにより得られる。
前記水硬性バインダーとしては、例えば、ポルトランドセメント、高炉セメント、アルミナセメント、フライアッシュセメントなどの各種セメント、高炉水砕スラグ微粉末、生石灰などの1種以上を用いることができる。原料中の水硬性バインダーの配合量は、強度の発現及びスラグ生成量の抑制の観点から、一般に2〜25mass%程度とすることが好ましい。
前記炭材粉とは炭素を主成分とする粉体のことであり、竪型溶解炉中で酸化鉄の還元材となる。一般に、製鉄用の竪型溶解炉では還元材として塊コークスが用いられるが、塊コークスよりもコークス粉などの炭材粉の方が価格が安く、コスト的に有利なことに加え、酸化鉄と炭素の接触面積が増大するため、酸化鉄の還元反応も速やかに進行する利点がある。炭材粉としては、コークス粉、石炭粉(好ましくは無煙炭粉)、プラスチック粉などの1種以上を用いることができるが、特に、コークス粉などのように揮発分が少ないものが好ましい。また、鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物中に大きな炭材が存在すると、その部分から亀裂が生じ、強度を低下させる原因となるため、炭材粉は粒径3mm以下が好ましい。原料中の炭材粉の配合量は、一般に2〜25mass%程度が好ましい。
また、鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物の原料中には、上述した鉄含有ダスト及び/又は鉄含有スラッジ、水硬性バインダー及び炭材粉以外の材料を必要に応じて適宜配合してもよい。例えば、硬化速度調整剤、界面活性剤、ベントナイト、さらには、鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物の圧縮強度を高めるための塩化物、原料に適度な粒度分布を与えて成型性を高めるための材料として焼結篩下粉、ミルスケールなどの鉄含有粉粒物、スラグの塩基度を調整するための石灰石、硅石などの粉粒物などの1種以上を配合してもよい。
また、生成するスラグ量をなるべく少なくするという観点から、原料中でのSiO、Al、CaO、MgOの合計量を25mass%以下とすることが好ましい。当然、これら成分は水硬性バインダーなどに含有されるものも含まれる。
水硬性バインダーを用いて鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物を得るには、上述した原料に水を加えて混合した後、成形し、この成形物を水和硬化させる。
水の量は原料の配合によっても異なるが、成形時に圧縮しても水がしみ出てこない最大水量が望ましい。定量的には、JIS−A−1101(コンクリートのスランプ測定方法)に準じた測定においてスランプが0である最大水量となるように調整することが好ましい。水の量が少なすぎると適切に成形できず、また水硬性バインダーの硬化も進行しない。一方、水の量が多すぎて成形時に水がしみ出てくると、その水の処理などに特別な対応が必要になるからである。
成形工程は、型枠を用いた成形、押し出し成形、ロールプレス成形など任意の方式で行うことができるが、成形物を高密度にすると鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物は高強度化する傾向があるため、できるだけ高密度化に成形することが好ましい。このため原料と水の混合物を圧縮成形し、または加振しつつ圧縮成形することが好ましい。具体的には、ブリケット成形機、プレス成形機、押出成形機などのような圧縮成形機や、これに加振機能を持たせたものなどを用いて成形することが好ましい。
成形物の形状は任意であるが、炉に装入した際の粉化をなるべく抑えるために角部が少ない方が好ましい。また、成形物の大きさも任意であるが、あまり小さいと竪型溶解炉に装入した際に炉の圧力損失を増大させ、一方、あまり大きいと竪型溶解炉に装入した際に塊成化物の中心部の昇温遅れによる還元・溶解遅れを生じるので、一般には容積で20〜2000cc程度のサイズが好ましい。
原料と水の混合物を成形して得られた成形物は、水硬性バインダーにより水和硬化させるため、一定期間養生させる。この養生の方法や期間は任意であり、例えば、蒸気による一次養生を行った後、大気下での二次養生を行ってもよい。養生期間は、養生スペースや生産性などの面からはなるべく短い方が好ましいが、養生後の必要強度に応じて適宜選択すればよい。一般には1〜7日間程度が好ましい。
また、鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物としては、上述したような水硬性バインダーを用いて成形体を水和硬化させる製法以外の方法で製造されたものでもよい。例えば、水硬性バインダー以外のバインダー(例えば、糖蜜や有機バインダー)を用いて成形体を固化させることにより得られたものでもよい。
羽口高さ位置での炉内径Dが2.1mの溶解炉を用い、操業(コークス比:140〜152kg/t)した結果を表1に示す。本実施例では、鉄源として鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物のみを用いる場合と、鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物と鉄系スクラップとを併用する場合のそれぞれについて操業を行った。また、本発明例では、操業途中の段階から予熱した原料の炉内装入を行った。
鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物としては、次のようなものを用いた。転炉OGダスト70mass%、高炉ダスト30mass%の割合で配合した鉄含有ダストに、水硬性バインダーであるポルトランドセメント(配合量8mass%)を配合した粉状原料に水を加えてミキサーでよく混練した後、圧縮成形して直径100mm、高さ110mmの円柱状の成形体とし、この成形体を放置(養生)して鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物とした。また、鉄系スクラップとしては、H2をシュレッダーにかけ、異物を除去したものを用いた。
各実施例(操業例)において操業途中の段階で出銑量増加の要求があり、酸素富化率を高めることで出銑量を増加させた。しかし、酸素富化率の上昇により炉頂温度(GTm)が低下するとともに、送風圧力が上昇し、亜鉛排出量(ダストとして炉外に排出される亜鉛量)が亜鉛投入量(鉄源等の一部として炉内に投入される亜鉛量)よりも減少した。そこで、鉄源(鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物又は鉄含有ダスト/スラッジ塊成化物+鉄系スクラップ)及び/又はコークスを、それまで使用していたもの(乾燥処理及び/又は予熱していない原料)から乾燥処理及び/又は予熱したものに使用に切り替えた。原料の乾燥処理及び/又は予熱は、実効内容積が3mの容器内に原料を入れ、容器側壁に設けられた熱風導入口から熱風(300℃)を吹込むことにより行い、乾燥処理及び/又は予熱した原料は直ちに溶解炉内に装入した。
表1によれば、炉内装入する原料を、操業途中の段階で乾燥処理及び/又は予熱したものに切り替えた本発明例では、乾燥処理及び/又は予熱した原料の炉内装入開始により送風圧力が低下し、亜鉛排出量が亜鉛投入量以上となった。これは、それまで炉内に蓄積されていた亜鉛が炉外に排出され始めた結果である。一方、比較例では、時間の経過とともに亜鉛排出量/亜鉛投入量は低下するとともに、送風圧力が上昇し、徐々に棚吊り(原料降下速度が一定でなくなる現象)傾向となった。
Figure 0005439756
本発明で使用する竪型溶解炉とその基本的な操業形態を模式的に示す説明図 図1の竪型溶解炉の羽口の拡大図 算術平均粒径がそれぞれ160mmと65mmのコークスを用いて操業を行った場合の炉高方向でのガス組成分布の一例を示す説明図
符号の説明
1 原料装入部
2 羽口
3 熱風管
4 排ガス出口
5 出銑口
6 炉内壁
20 羽口管

Claims (3)

  1. 竪型溶解炉において、炉頂部から鉄含有ダスト及び/又は鉄含有スラッジの塊成化物とコークスを装入し、炉下部に設けられた複数の羽口から熱風を吹き込み、コークスの燃焼熱で前記塊成化物を溶解することにより溶銑を製造する方法であって、
    前記熱風に酸素を富化し、且つ炉内に装入する鉄含有ダスト及び/又は鉄含有スラッジの塊成化物、コークスの1種以上を、下記(1)式を満足するように事前に乾燥処理及び/又は予熱することを特徴とする竪型溶解炉を用いた溶銑製造方法。
    ΔTs+(2×ΔTc×Co)/1000+50×ΔWs+(50×Co×ΔWc)/1000
    ≧GTt−GTm …(1)
    但し、
    下記鉄源とは鉄含有ダスト及び/又は鉄含有スラッジの塊成化物を指す。
    ΔTs(℃):予熱による鉄源温度の上昇幅
    ΔTc(℃):予熱によるコークス温度の上昇幅
    ΔWs(mass%):乾燥処理及び/又は予熱による鉄源水分含有率の低下幅
    ΔWc(mass%):乾燥処理及び/又は予熱によるコークス水分含有率の低下幅
    Co(kg/溶銑ton):コークス比
    GTt(℃):炉頂部における目標排ガス温度
    GTm(℃):炉頂部における実績排ガス温度
  2. 竪型溶解炉において、炉頂部から鉄含有ダスト及び/又は鉄含有スラッジの塊成化物と鉄系スクラップとコークスを装入し、炉下部に設けられた複数の羽口から熱風を吹き込み、コークスの燃焼熱で前記塊成化物と鉄系スクラップを溶解することにより溶銑を製造する方法であって、
    前記熱風に酸素を富化し、且つ炉内に装入する鉄源(ここで、鉄源とは、鉄含有ダスト及び/又は鉄含有スラッジの塊成化物、鉄系スクラップの1種以上を指す。)、コークスの1種以上を、下記(1)式を満足するように事前に乾燥処理及び/又は予熱することを特徴とする竪型溶解炉を用いた溶銑製造方法。
    ΔTs+(2×ΔTc×Co)/1000+50×ΔWs+(50×Co×ΔWc)/1000
    ≧GTt−GTm …(1)
    但し、
    ΔTs(℃):予熱による鉄源温度の上昇幅(但し、鉄含有ダスト及び/又は鉄含有スラッジの塊成化物、鉄系スクラップの両方を予熱する場合には、両者の配合割合に応じた加重平均値)
    ΔTc(℃):予熱によるコークス温度の上昇幅
    ΔWs(mass%):乾燥処理及び/又は予熱による鉄源水分含有率の低下幅(但し、鉄含有ダスト及び/又は鉄含有スラッジの塊成化物、鉄系スクラップの両方を乾燥処理及び/又は予熱する場合には、両者の配合割合に応じた加重平均値)
    ΔWc(mass%):乾燥処理及び/又は予熱によるコークス水分含有率の低下幅
    Co(kg/溶銑ton):コークス比
    GTt(℃):炉頂部における目標排ガス温度
    GTm(℃):炉頂部における実績排ガス温度
  3. 算術平均粒径が120mm以下のコークスを用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の竪型溶解炉を用いた溶銑製造方法。
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