JP5439226B2 - 音響感度測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、音響感度測定装置に関し、より具体的には、車室等の比較的狭い閉空間における音響感度を測定する音響感度測定装置に関する。
従来から、多点入力からの感度を測定する場合、相反定理を用いて、入力側ではなく応答側を加振させることにより、測定回数を削減する方法が知られている。例えば、音響感度を相反定理を用いて測定する場合、応答側に置かれたスピーカ等の音源から室内に音響を入力し、実際には入力側となる各点での振動を計測する。
特許文献1の音響感度測定装置では、キャブ(車室ユニット)内の座席に配置した音源と、音源に設置した1つの1方向の音源側の加速度検出手段と、キャブマウント点の4箇所分の3方向のキャブマウント側の加速度検出手段とを用いて音響感度測定を行う。
特開2007−327908号公報
しかし、特許文献1の音響感度測定装置では、音源は座席に固定された一方向に向いているため、200Hz〜500Hz程度の中周波数帯では、音源の指向性やその音源として用いるスピーカ等の大きさが問題となり、精度良く計測ができないという問題がある。
本発明は、この音源の指向性による精度低下の問題を解決し、特に中周波数帯での音響感度を精度良く測定することを目的とする。
本発明は、音響感度測定装置を提供する。その音響感度測定装置は、キャブ内に配置される回転可能な固定部材に取付けられ、固定部材の回転と共に回転する音源と、音源が発する音響による音圧を検出する音圧センサと、キャブの表面に設けられ、音響による加速度を検出する加速度センサと、音圧と加速度から音響感度を算出する音響感度算出手段とを備え、音響感度算出手段は、音源が各回転位置において発する音響下で得られる音圧および加速度から音響感度を算出する。
本発明によれば、音源の向きを変えながら音響感度を求めることができるので、複数の音源を用意することなく、指向性による音響感度測定の精度低下を改善することができる。
本発明の一形態によると、音圧センサは、固定部材に取付けられ、音源と共に回転し、音源の前方の所定距離における音圧を検出する。
本発明の一形態によれば、絶えず音源前の所定位置における音圧を測定できるので、音源の回転角度に関わらず音響感度を安定して精度良く求めることができる。
本発明の一形態によると、音源の回転角度を検出する角度センサと、音源の入力電圧を制御する制御装置とをさらに備え、制御装置は、音源の回転角度および音圧の少なくともいずれか一方に応じて音源の入力電圧を変える。
本発明の一形態によれば、音源の回転角度および音圧の少なくともいずれか一方に応じて音源の入力電圧を調整できるので、音源の向きが変わっても、音響が受ける体積加速度が音源の向きにより変化したり、加速度検出点の振動レベルが大幅に変化したりして、信号のS/N比を一定に保つことが困難となる状況を抑制することができる。
本発明の一形態によると、音源の入力信号となるノイズ信号を制御装置に送るノイズ発生器をさらに備え、音響感度算出手段は、音源がノイズ信号に基づく音響を発する場合、入力される音圧および加速度の変化率が所定値以下となるまで音響感度を算出する。
本発明の一形態によれば、ホワイトノイズのようなノイズ信号を用いた場合においても、音響の回転に伴うモーターノイズや音響加速度のドップラー効果の修正等が不要となり、音響感度を精度良く求めることが可能となる。
本発明の一形態によると、音源は、スピーカと、水平方向に延びてスピーカの略水平な回転軸を支持するハウジングと、ハウジングを略垂直な回転軸の回りで回転させる第1のモータと、スピーカを略水平な回転軸の回りで回転させる第2のモータとを備え、スピーカは、略水平な回転軸の軸方向の端部に設けられた平面部を有し、該平面部とハウジングとの間に、第2のモータにより駆動される駆動部がスピーカの略水平な回転軸と同軸に支持される。
本発明の一形態によれば、音源であるスピーカが略水平な回転軸および略垂直な回転軸の回りで回転できるので、測定環境に応じて音源の向きを自在に変えることができ、より精度よく音響感度を測定することが可能となる。
本発明の測定原理(方法)を説明するための図である。 本発明の一実施形態の音響感度測定装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態の音源の配置例を示す図である。 本発明の一実施形態の音源の回転の様子を示す図である。 計測データの平均をとる回数とデータ誤差の関係を示す図である。 本発明の一実施形態の音響感度測定フローを示す図である。 本発明の一実施形態の音源の構成を示す図である。
図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。最初に図1を参照しながら本発明の測定原理(方法)について説明する。
図1は、本発明の測定原理を説明するための図である。図1(a)に示すように、音響感度は、ある入力点に入力(N)を与えた際の応答点で音圧センサ1が検出する音圧(Pa)から算出され、その単位は(Pa/N)となる。音響感度においても相反定理が成り立つので、音圧の応答点に入力を与えた際の入力点の応答を測定すれば、音響感度が求まる。
例えば、図1(b)に示すように、応答点に音源2を置いて、音響への入力として体積加速度Av(m/s)を与え、入力点の応答として加速度センサ3が検出する加速度a(m/s)を得る。それらの比(Av/a)から音響感度Rs((m/s)/(m/s)=(1/m)=(Pa/N)))を求めることができる。すなわち、次式により音響感度Rsを求めることができる。
Figure 0005439226
一般的に音響へ入力するために、スピーカなどの音源を利用するが、この際音響へ入力した体積加速度Av(m/s)を正確に知る必要がある。体積加速度Av(m/s)を推定する方法として、例えば、音源の振動板から推定する方法と、音源の振動板の前方直近の音圧から推定する方法がある。前者は特許文献1で採用されており、体積加速度Av(m/s)は、振動板の振動の大きさPf(m/s)と振動板の面積S(m)の積から求める(Av=Pf×S(m/s))。
本発明の一実施形態では、後者の音源の振動板の前方直近の音圧から推定する方法を利用して体積加速度Av(m/s)を求める。その概要を以下に説明する。
ダランベールの波動方程式から、ある音場の速度ポテンシャルΦ、音圧p、粒子速度v、および加速度aには次の関係がある。ただし、ρは密度である。
Figure 0005439226
ここで、音圧pと粒子速度vとの比zを音響インピーダンス密度という。
Figure 0005439226
特に、進行する平面波の場合は媒質に対して固有の値となり、固有音響インピーダンスと呼ぶ。キャブ(車室ユニット)内においた音源に、正規乱数信号を入力したことにより出力される音源の振動板直前の音圧は、ほぼ音場の影響を受けない進行波であることが知られている。したがって、この知見および(3)式の関係を用いて、次式により振動板直前の音圧pから振動板直前の粒子速度vを推定することが出来る。
Figure 0005439226
粒子速度vを時間微分したものが粒子加速度aなので、粒子加速度aは(4)式を用いて次式から求められる。
Figure 0005439226
振動板によって加振された媒質が通過する面積をSとし、未知数αを導入すると体積加速度Avは、(5)式の加速度aを用いて次式から求められる。
Figure 0005439226
音源には正規乱数が入力として与えられているので、音圧pはランダム信号として得られる。ランダム信号を微分したものはランダム信号なので、周波数特性FFT(変数)は、同様(絶対値は異なるが)となり、未知数βを用いて次式のように表すことができる。
Figure 0005439226
したがって、体積加速度Avの周波数特性FFT(Av)はそれぞれの未知数をγとして1つにまとめると、次式のように表すことができる。
Figure 0005439226
この未知数γは進行波の仮定が成り立ち、振動板と音圧測定位置との関係が一定である限り、特有の値となるので、事前に測定して求めておくことができる。(8)式の関係から、振動板直前の音圧pを用いて媒質に与えられた体積加速度Avを推定することが可能となる。本発明では、このようにして得られる体積加速度Avを用いて、上述した(1)式から音響感度Rsを算出する。
図2は、本発明の一実施形態の音響感度測定装置の構成を示す図である。この実施形態では、車両のキャブ(車室ユニット)内での音響感度測定を想定している。
図2に示す音響感度測定装置は、キャブ10内に配置される回転可能な固定部材11に取付けられ、固定部材11の回転と共に回転する音源12と、音源12が発する音響による音圧を検出する音圧センサ13と、キャブ10の表面に設けられ、音響による加速度を検出する加速度センサ14と、音圧と加速度から音響感度を算出する音響感度算出手段15とを備える。
音源12は、モータ16によって固定部材11と共に回転軸24の回りを回転する。モータ16は例えばステッピングモータからなり、回転制御器17の制御下で所定のステップ(角度)毎に音源12を回転させる。その回転角度は、角度検出器18により検出される。音源12は、例えばコーン型スピーカや平面スピーカのような任意の音響スピーカからなる。音源12の出力はパワーアンプ19によって可変され、アンプ19の出力はアンプ制御器20によって制御される。アンプ19には、ノイズ発生器21が接続される。ノイズ発生器21は、乱数信号(ホワイトノイズ)等の任意のノイズ信号を発生することができる。ノイズ発生器21は、例えば乱数発生器からなる。
音圧センサ13は、音源12と共に回転するように、固定具22により固定部材11に固定される。その際、音圧センサ13は、音源12の表面から所定の距離に位置するように、固定部材11に固定される。上述した(8)式のγ値を一定の値として得るためである。音圧センサ13は、例えばマイクロホンからなる。
加速度センサ14は、例えば1軸の加速度センサからなり、キャブマウント点における上下方向の加速度を検出する。なお、2軸あるいは3軸の加速度センサを用いて、キャブマウント点における上下方向、前後方向、あるいは左右方向の2方向あるいは3方向の加速度を同時に検出するようにしてもよい。
音圧センサ13の検出信号と加速度センサ14の検出信号は、データ収集器23を介して音響感度算出手段15に入力される。データ収集器23は、それぞれの信号を増幅したり波形整形するためのチャージアンプやシグナルコンディショナ等を含む。なお、データ収集器23は、音響感度算出手段15の一部として一体的に構成してもよい。
音響感度算出手段15は、例えばFFTなどの周波数解析回路を含む。音響感度算出手段15は、音源12が各回転位置(角度)において発する音響下で得られる音圧および加速度から音響感度を算出する。具体的には、音源12を所定の角度単位で回転させながら、各角度において、受け取った音圧pを用いて上述した(8)式の関係を用いて体積加速度Avを求める。求めた体積加速度Av(m/s)と受け取った振動加速度a(m/s)とから(1)式を用いて音響感度Rs((1/m)=(Pa/N))を算出する。その際、音源の各回転角度(各向き)での音響感度Rsの平均値をその測定時の音響感度とする。
音圧センサ13の出力と角度検出器18の出力はアンプ制御器20に入力されて、アンプ19の出力制御に利用される。その理由は次の通りである。音源12を回転させながら各回転位置(角度)で連続して計測を実施するため、音源12の向きによっては、リファレンス点(音圧測定点)や応答点(加速度測定点)での測定レベルが異なってしまう。これにより測定のレンジ域が変化してしまう可能性があり、オーバーロードやアンダーロードが発生してしまうことが予測される。
音源12の向きを変化させるたびに音圧レベルのレンジあわせを行うほうが精度は向上するが、測定工数(時間)が多くかかってしまう。そのため、リファレンス点(音圧測定点)や応答点(加速度測定点)でのレベルが適切なレンジになるように、音圧センサ13の出力をアンプ制御器20に入れて、音源12から出力される音圧レベルのフィードバック制御を行う。あるいは、音圧レベルと回転角度の関係を事前に求めてアンプ制御器20のメモリに保管しておき、その関係を参照することで、角度検出器18の出力(角度)から、フィードバック制御を介さずに上記の音圧レベル調整を実現してもよい。
図3は、本発明の一実施形態の音源の配置例を示す上面図である。車両30は、トランクルーム31と、前部座席33、34と後部座席35を有する車室32を含む。音源35は、ハンドル36前の前部座席33に設置される。この場合、相反定理により、運転者の位置、より正確には運転者の耳の位置付近での音響感度を求めることになる。音源35は、測定したい任意の位置に置くことができ、例えば前部座席34に設置すればその席に座る同乗者が受聴するであろう音響感度を求めることができる。
図4は、本発明の一実施形態の音源の回転の様子を示す図である。図4は、図3の前部座席33、34の周辺のみを描いてある。(a)は音源35としてコーン型スピーカを用いた場合の例である。(b)は音源35として平面スピーカを用いた場合の例である。
図4(a)では、音源35のコーン型スピーカは1つの点音源38とみなすことができ、距離とともに音が広がり、距離による音圧の減衰が大きくなる。音源35を回転させることにより、音源35より出力される平面波から球面波(呼吸球)を模擬することができる。その際、1ステップの回転角度(回転ステップ)はより細かいほうが球面波に近づくが、測定回数が増え、測定工数の増大につながってしまう。逆に、回転ステップが小さすぎると球面波として捉えることが出来なくなり、精度低下につながる。中周波(〜500Hz)までの精度を確保するために、回転のステップθは、図のように約15度以下(正12角形相当以上)にて実施するのが望ましい。
図4(b)では、音源35の平面スピーカは、面全体が同一方向に振動する面音源であり、発生する音は平面波となる。距離による音の広がりが少なく、距離による音圧の減衰も少ない。この場合、図のようにスピーカ35から出る平面波の幅(≒スピーカの幅)をdとし、スピーカ35の前面から車室32の壁面までの距離をrとすると、回転ステップθは、壁面までの距離rに応じて変化させる必要があり、例えば次式のように求めることができる。
Figure 0005439226
本発明の一実施形態では、ノイズ発生器21の出力、すなわちアンプ19の入力として正規乱数信号を用いる。その理由は以下の通りである。測定した周波数帯域全域に対しての周波数応答を計測する場合、インパルス信号を入力する手法やSin波をスイープした信号を入力する手法もあるが、計測時間を短く簡便にする方法として、ホワイトノイズによる音源への加振(入力)をおこなうことが一般的におこなわれている。
ホワイトノイズは周波数に対して一定振幅となるランダム波であり、工学的には正規乱数が用いられる。正規乱数の特徴としては、ある一定時間の平均をもってホワイトノイズと見なすことが出来るので、計測結果が安定(収束)するまで待つ必要がある。
図5は、データの平均をとる回数とデータ誤差(dB)の関係を示す図である。図5のグラフに示されるように、誤差が小さくなるまでには、ある程度の平均回数(図5の例では20回程度)が必要となってくる。なお、ランダム信号なので、常に図5のようなグラフになるわけでは無い。そこで、音源の各回転ステップでの計測は、平均の変化がある誤差範囲内に指定回連続で入ったか、もしくは、指定回数以上の平均処理を行った後に、次の回転ステップに進むように制御を行う。言い換えれば、音圧および加速度の変化率が所定値以下になるまで音響感度等を算出することが望まれる。
本発明の一実施形態では、測定条件によっては回転が過剰となってしまう場合もある。その際は、1周分(360度)の音響感度平均となるように、過剰となってしまった分だけ重みをつけて平均化を行う。i回目に測定した音響感度をRsi、重みをAiとすると、平均音響感度Rsは次式で求めることができる。
Figure 0005439226
図6は、本発明の一実施形態の音響感度測定フローを示す図である。図2の構成例に基づき説明すると以下のようになる。ステップS1では、音源12の回転角度を設定する。初期値θと、最終の所定角度θと、1回転ステップの角度Δθを設定する。音源12の回転角度は、初期値θから所定角度θまでΔθ毎にステップしていく。ステップS2では、音源の回転角度を検出する。この検出信号は、既に述べたように、モータ16の回転制御17と音源のアンプ19の制御に利用される。
ステップS3では、ノイズ発生器21から正規乱数のようなノイズ信号が音源12のアンプ19へ出力される。ステップS4では、アンプ19の出力電圧が設定される。音源12は、アンプ19から入力される所定の大きさ(振幅)のノイズ信号に応じた音(音響)を出力する。
ステップS5では、音圧センサ13が検出した音圧が所定の信号レベルであるか否かを判別する。その理由は、既に説明したように、検出される音圧や加速度の信号レベル(レンジ)を適切な範囲に入れるためである。この判別がNoの場合には、ステップS4に戻り、アンプ19の出力電圧を再設定する。この判別がYesの場合には、ステップS6に移り、音圧センサ13が検出した音圧信号(データ)と加速度センサ14が検出した加速度信号(データ)をデータ収集器23により収集する。
ステップS7では、収集したデータに基づき音響感度算出手段15が体積加速度Av(m/s)と音響感度Rs(Pa/N)を算出する。その算出に際しては、既に図5を参照して述べたように、計測結果が安定した状態、すなわちデータ誤差(dB)が所定の誤差範囲になってから最終的な算出結果を得るようにする。
ステップS8では、音源の回転角度が最終の所定角度θであるか否かを判別する。この判別がNoの場合には、ステップS1に戻り、音源の回転角度を1つステップさせて次の回転角度を設定し、ステップS2以降を繰り返す。この判別がYesの場合には、測定を終了する。
以上説明した実施形態では、音源は略垂直な回転軸(例えば図2の11)の回りを回転させながら音響測定をおこなう場合について説明した。しかしながら、本発明の音源の形態としては、例えば図7に示すように、略垂直な回転軸のみならず略水平な回転軸の回りで回転できる音源を用いてもよい。その場合、音源であるスピーカが略水平な回転軸および略垂直な回転軸の回りで回転できるので、測定環境に応じて音源の向きを自在に変えることができ、より精度よく音響感度を測定することが可能となる。
図7は、本発明の一実施形態の音源の構成を示す図である。図7の(a)は音源を斜め前方から見た図であり、(b)は斜め後方から見た図である。図7において、スピーカ40はハウジング41に設置される。ハウジング41は、水平方向に延びてスピーカ40の略水平な回転軸42を支持する。スピーカ40は、その略水平な回転軸の軸方向の2つの端部に平面部43を有する。その平面部43とハウジング41との間に、第2のモータ44により駆動される駆動部45がスピーカ40の略水平な回転軸42と同軸に支持される。駆動部45は、ベルト46により第2のモータ44の回転力をスピーカ40の略水平な回転軸42に伝達する。第2のモータ44の回転力により、スピーカ40は略水平な回転軸42の回りで回転する。
さらに、ハウジング41の下側には、ハウジング41を略垂直な回転軸47の回りで回転させる第1のモータ48が設けられ、その第1のモータ48の回転力により、スピーカ40はハウジング41と共に略垂直な回転軸47の回りで回転するようになっている。スピーカ40は、既に説明した図2の音源12の場合と同様に、略水平な回転軸42および略垂直な回転軸47の回りで所定の回転ステップ(角度Δθ)毎に回転しながら、各回転位置(角度)でコーン49を振動させて音響を出力する。
このように、図7の音源の実施態様によれば、音源であるスピーカが略水平な回転軸および略垂直な回転軸の回りで回転できるので、測定環境に応じて音源の向きを自在に変えることができ、より精度よく音響感度を測定することが可能となる。
最後に、本発明の実施形態による作用効果を以下に列記する。
(1)音源の向きの変更が容易で、複数の音源(コーン)を必要とすることがないので、測定のためのコストを安くできる。
(2)音響感度算出手段は、音響が受けた体積加速度と応答点の加速度を測定し、それらの商から音響感度を求める場合、振動板を剛体とみなし、ある一点での加速度を代表させ、体積加速度を算出する。しかしながら、中周波以上の測定では、振動版を剛体と仮定できない場合があり、従来のように、音源の加速度から音響が受けた体積加速度を求めることは困難である。そこで、本発明では、音源直前に設置した音圧センサにより音圧を測定して体積加速度を随時算出し、それらとの商を求めることにより音響感度を求めることで、その困難性を克服する。
(3)音源を設置する場所は、各乗員の耳の位置になるため、車室内の中心点から大きくずれており、音源正面から壁面までの距離が一定とならない。そのため音響が受ける体積加速度が音源の向きにより変化し、加速度検出点の振動レベルが大幅に変化し、信号のS/N比を一定に保つことが困難となる。そこで、体積加速度を算出するために用いた音圧センサの出力レベルに応じてフィードバック制御をおこない、音源に入力する信号を制御することにより、信号のS/N比やレンジが変化することを抑制することができる。また、音源の向きが変更になるたびにセンサの出力レンジあわせ等を行う必要なく、連続的に測定が実施できる。
(4)音源には全周波数域に均等な体積加速度を入力するために正規乱数信号(ホワイトノイズ)を入力している。ホワイトノイズは収束するまでにある程度の時間が必要となるため、音源の回転はステッピングモータにて実施し、測定データが収束した後に、向きの変更を行う。これにより、回転に伴うモーターノイズや音響加速度のドップラー効果の修正などが不要となる。
上述した実施形態は一例でありこれに限定されるものではない。本発明は、車両の室内に限らず基本的に任意の閉空間での音響感度測定に適用可能である。

Claims (5)

  1. キャブ内に配置される回転可能な固定部材に取付けられ、当該固定部材の回転と共に回転する音源と、
    前記固定部材に取付けられ、前記音源と共に回転し、当該音源の前方の所定距離における前記音源が発する音響による音圧を検出する音圧センサと、
    前記キャブの表面に設けられ、前記音響による加速度を検出する加速度センサと、
    前記音圧と前記加速度から音響感度を算出する音響感度算出手段とを備え、
    前記音響感度算出手段は、前記音源が各回転位置において発する音響下で得られる前記音圧の周波数特性と所定値とから体積加速度を推定し、前記体積加速度および前記加速度から音響感度を算出する、
    音響感度測定装置。
  2. 前記音響感度算出手段は、前記音響感度に重みつけをして、前記回転の1周分の平均音響感度を算出する、請求項1に記載の音響感度測定装置。
  3. 前記音源の回転角度を検出する角度センサと、
    前記音源の入力電圧を制御する制御装置と、をさらに備え、
    前記制御装置は、前記音源の回転角度および前記音圧の少なくともいずれか一方に応じて前記入力電圧を変える、請求項1または2に記載の音響感度測定装置。
  4. 前記音源の入力信号となるノイズ信号を前記制御装置に送るノイズ発生器をさらに備え、
    前記音響感度算出手段は、前記音源が前記ノイズ信号に基づく音響を発する場合、入力される前記音圧および加速度の変化率が所定値以下となるまで音響感度を算出する、請求項1〜3のいずれかに記載の音響感度測定装置。
  5. 前記音源は、
    スピーカと、
    水平方向に延びて前記スピーカの略水平な回転軸を支持するハウジングと、
    前記ハウジングを略垂直な回転軸の回りで回転させる第1のモータと、
    前記スピーカを前記略水平な回転軸の回りで回転させる第2のモータとを備え、
    前記スピーカは、前記略水平な回転軸の軸方向の端部に設けられた平面部を有し、該平面部と前記ハウジングとの間に、前記第2のモータにより駆動される駆動部が前記スピーカの略水平な回転軸と同軸に支持される、請求項1〜4のいずれかに記載の音響感度測定装置。
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