JP5438522B2 - ダイシング−ダイボンディングテープ及びその製造方法 - Google Patents

ダイシング−ダイボンディングテープ及びその製造方法 Download PDF

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本発明は、半導体ウェーハをダイシングし、半導体チップを得、半導体チップをダイボンディングするために用いられるダイシング−ダイボンディングテープ及びその製造方法に関する。
従来、半導体ウェーハから半導体チップを切り出して、半導体チップを基板等に実装するために、ダイシング−ダイボンディングテープが用いられている。
上記ダイシング−ダイボンディングテープの一例として、下記の特許文献1には、保護フィルム上に接着剤層が積層されており、該接着剤層を被覆するように保護フィルム及び接着剤層上に、基材フィルム付き粘着剤層が粘着剤層側から積層されているダイシング−ダイボンディングテープが開示されている。接着剤層は、半導体ウェーハが貼り付けられる層であり、かつダイシング後に半導体チップとともに取り出される層である。接着剤層の外周縁には、突出部が剥離起点として設けられている。突出部は、粘着剤層に貼り付けられている。突出部が設けられている領域において、粘着剤層は保護フィルムに直接接していない。
下記の特許文献2には、粘着剤層上に、接着剤層が積層されたダイシング−ダイボンディングテープが開示されている。粘着剤層は、放射線硬化型粘着剤により形成されている。接着剤層は半導体ウェーハが貼り付けられる層である。上記接着剤層が貼り付けられている上記粘着剤層の中央の領域は、粘着力を低くするために放射線が照射されている。上記粘着剤層の中央の領域を取り囲む外側部分の領域は、放射線が照射されておらず、粘着力は高い。
特開2005−162818号公報 特開2004−134689号公報
特許文献1に記載のダイシング−ダイボンディングテープを用いて半導体ウェーハをダイシングする際には、接着剤層と基材フィルム付き粘着剤層とを保護フィルムから、接着剤層の突出部を剥離起点として剥離して、接着剤層と粘着剤層の外周部分とを露出させる。次に、露出した接着剤層に半導体ウェーハを貼り付けて、かつ露出した粘着剤層の外周部分にダイシングリングを貼り付ける。その後、半導体ウェーハを接着剤層ごとダイシングする。ダイシングの後に、接着剤層付き半導体チップを、粘着剤層から剥離して、取り出す。取り出された接着剤層付き半導体チップは、接着剤層側から基板上に実装される。
特許文献1に記載のダイシング−ダイボンディングテープでは、半導体ウェーハが貼り付けられる接着剤層が、粘着剤層に貼り付けられている。従って、ダイシングの際には、接着剤層の半導体ウェーハが貼り付けられた部分の下方には、粘着剤層が位置している。このため、ダイシングの後に、接着剤層付き半導体チップのピックアップ性が低いことがある。
さらに、特許文献1に記載のダイシング−ダイボンディングテープを製造する際には、保護フィルム上に接着剤層を形成した後、接着剤層を所定の大きさに切断し、側部を除去している。このように、接着剤層単体で切断後の接着剤層の側部を除去すると、接着剤層の外周縁が部分的に欠けることがある。
特許文献2に記載のダイシング−デイボンディングテープでも、その製造方法によっては、接着剤層の外周縁が部分的に欠けていることがある。
このため、半導体ウェーハを接着剤層に精度良く貼り付けることができないことがある。また、半導体ウェーハが貼り付けられた接着剤層では、通常、貼り付け時の引張応力を緩和する収縮力が作用する。接着剤層の外周縁が部分的に欠けていると、接着剤層の収縮力が部分的に異なり、ダイシングの後にダイシングラインが湾曲することがある。さらに、ダイシングにより得られた接着剤層付き半導体チップの該接着剤層が部分的に欠けていることがある。このため、接着剤層付き半導体チップを基板などに充分に接着できなかったり、接着された半導体チップが傾いたりすることがある。
本発明の目的は、粘接着剤層の部分的な欠けが生じ難く、半導体チップのピックアップ性を高めることができるダイシング−ダイボンディングテープ及びその製造方法を提供することである。
本発明の広い局面によれば、半導体ウェーハをダイシングし、半導体チップを得、半導体チップをダイボンディングするために用いられるタイシング−ダイボンディングテープであって、粘接着剤層と、該粘接着剤層の一方の面に積層されており、非粘着部と、該非粘着部の外側部分の領域に粘着部とを有する基材層とを備え、上記粘接着剤層が、粘接着剤層本体と、該粘接着剤層本体の外周から突出した突出部とを有し、上記突出部の先端は、上記基材層の上記粘着部の内周よりも内側に位置している、ダイシング−ダイボンディングテープが提供される。
本発明に係るダイシング−ダイボンディングテープのある特定の局面では、上記粘接着剤層本体の平面形状は、略円形である。
本発明に係るダイシング−ダイボンディングテープの他の特定の局面では、上記突出部の先端部分の平面形状は、曲線又は多角形の一部である。
本発明に係るダイシング−ダイボンディングテープのさらに他の特定の局面では、上記突出部の先端部分の平面形状は、半径10mm未満の円曲線、又は先端の幅が10mm未満の多角形の一部である。
本発明に係るダイシング−ダイボンディングテープの別の特定の局面では、上記粘接着剤層は、上記粘接着剤層本体の外周の一部と、該一部とは上記粘接着剤層本体を介して対向している反対側とにおいて、上記粘接着剤層本体の外周から突出した突出部を有する。
本発明に係るダイシング−ダイボンディングテープのさらに別の特定の局面では、上記粘接着剤層本体の外周と上記突出部の外周との接続部分が角を有さないように連なっている。
本発明に係るダイシング−ダイボンディングテープの他の特定の局面では、上記粘接着剤層の他方の面に積層されている離型層がさらに備えられており、上記基材層が上記粘接着剤層全体を被覆しており、上記粘接着剤層の側方において上記基材層の上記粘着部が上記離型層に貼り付けられている。
本発明に係るダイシング−ダイボンディングテープの製造方法では、粘接着剤層上にカバーフィルムが積層されている積層体を用いて、上記粘接着剤層と上記カバーフィルムとの側部を切断して、除去する工程と、上記カバーフィルムを上記粘接着剤層から剥離して除去する工程と、上記粘接着剤層上に上記基材層を積層する工程とを備え、上記粘接着剤層の側部を切断して、除去する際に、側部の除去後に得られる粘接着剤層が、粘接着剤層本体と、該粘接着剤層本体の外周から突出した突出部とを有するように上記粘接着剤層を切断し、上記基材層の積層の際に、上記粘接着剤層の上記突出部の先端が、上記基材層の上記粘着部の内周よりも内側に位置するように、上記粘接着剤層上に上記基材層を積層する。
本発明に係るダイシング−ダイボンディングテープの製造方法のある特定の局面では、上記積層体として、離型層上に粘接着剤層が積層されており、かつ該粘接着剤層上にカバーフィルムが積層されている積層体を用いて、上記基材層の積層の際に、上記基材層で上記粘接着剤層全体を被覆して、上記粘接着剤層の側方において上記基材層の粘着部を上記離型層に貼り付ける。
本発明に係るダイシング−ダイボンディングテープは、基材層が、非粘着部と該非粘着部の外側部分の領域に粘着部とを有し、更に粘接着剤層が、粘接着剤層本体と、該粘接着剤層本体の外周から突出した突出部とを有するので、更に上記突出部の先端が、上記基材層の上記粘着部の内周よりも内側に位置しているので、例えば、ダイシング−ダイボンディングテープの製造の際などに、粘接着剤層の部分的な欠けが生じ難い。このため、半導体チップの製造の際に、ピックアップ性を高めることができる。
さらに、本発明に係るダイシング−ダイボンディングテープでは、半導体ウェーハのダイシングの際に、半導体ウェーハが貼り付けられた粘接着剤層の下方には基材層の非粘着部が位置しているので、ダイシングを精度良く行うことができる。さらに、粘接着剤層付き半導体チップを基材層の非粘着部から容易に剥離して取り出すことができ、ピックアップ性を高めることができる。
本発明に係るダイシング−ダイボンディングテープの製造方法では、粘接着剤層とカバーフィルムとの側部を切断して除去し、カバーフィルムを粘接着剤層から剥離した後、粘接着剤層上に基材層を積層するので、側部の除去及びカバーフィルムの除去の際に、粘接着剤層が突出部を有していても、粘接着剤層に部分的な欠けが生じ難い。
図1(a)及び(b)は、本発明の一実施形態に係るダイシング−ダイボンディングテープを示す部分切欠平面図及び部分切欠正面断面図である。 図2は、図1に示すダイシング−ダイボンディングテープの粘接着剤層及び基材層のみを拡大して示す平面図である。 図3(a)〜(d)は、ダイシング−ダイボンディングテープの粘接着剤層及び基材層の変形例を示す平面図である。 図4(a)〜(c)は、ダイシング−ダイボンディングテープの粘接着剤層及び基材層の変形例を示す平面図である。 図5(a)及び(b)は、本発明の一実施形態に係るダイシング−ダイボンディングテープの製造方法の一例を説明するための図であり、粘接着剤層及びカバーフィルムに切断部分を形成する前の状態を示す部分切欠平面図及び部分切欠正面断面図である。 図6(a)及び(b)は、本発明の一実施形態に係るダイシング−ダイボンディングテープの製造方法の一例を説明するための図であり、粘接着剤層及びカバーフィルムに切断部分を形成した後の状態を示す部分切欠平面図及び部分切欠正面断面図である。 図7(a)及び(b)は、本発明の一実施形態に係るダイシング−ダイボンディングテープの製造方法の一例を説明するための図であり、粘接着剤層及びカバーフィルムの側部を除去した状態を示す部分切欠平面図及び部分切欠正面断面図である。 図8(a)及び(b)は、本発明の一実施形態に係るダイシング−ダイボンディングテープの製造方法の一例を説明するための図であり、カバーフィルムを粘接着剤層から除去した状態を示す部分切欠平面図及び部分切欠正面断面図である。 図9は、粘接着剤層及びカバーフィルムの側部を除去する方法を説明するための部分切欠正面断面図である。 図10は、カバーフィルムを粘接着剤層から除去する方法を説明するための部分切欠正面断面図である。 図11は、本発明の一実施形態に係るダイシング−ダイボンディングテープを用いて、粘接着剤層に半導体ウェーハを貼り付けた状態を示す部分切欠正面断面図である。 図12は、本発明の一実施形態に係るダイシング−ダイボンディングテープを用いて、粘接着剤層が貼り付けられた半導体ウェーハをダイシングし、個々の半導体チップに分割した状態を示す部分切欠正面断面図である。 図13(a)及び(b)は、比較例1,2で用いたダイシング−ダイボンディングテープの粘接着剤層及び基材層のみを拡大して示す平面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態及び実施例を説明することにより、本発明を明らかにする。
(ダイシング−ダイボンディングテープ)
図1(a)及び(b)は、本発明の一実施形態に係るダイシング−ダイボンディングテープを示す図である。図1(a)は部分切欠平面図であり、図1(b)は図1(a)中のI−I線に沿う部分切欠正面断面図である。
図1(a)及び(b)に示すように、ダイシング−ダイボンディングテープ1は、長尺状の離型層2を有する。離型層2の上面2aに、粘接着剤層3と、基材層4と、ダイシング層5とがこの順に積層されている。粘接着剤層3の一方の面3aに、基材層4が積層されている。粘接着剤層3の他方の面3bに離型層2が積層されている。
長尺状の離型層2の上面2aに、粘接着剤層3、基材層4及びダイシング層5を有する複数の積層物が等間隔に配置されている。該積層物の側方において、離型層2の上面2aに保護シートが設けられていてもよい。
離型層2は、例えば、離型フィルムである。離型層2は、粘接着剤層3の半導体ウェーハが貼り付けられる他方の面3bを保護するために用いられる。なお、離型層2は、必ずしも用いられていなくてもよい。
離型層2を構成する材料としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、及びポリイミド樹脂などのプラスチック樹脂等が挙げられる。
離型層2の表面は離型処理されていてもよい。上記離型層は、単層であってもよく、複数層であってもよい。離型層が複数層である場合には、各層は異なる樹脂により形成されていてもよい。
離型層2の取扱い性又は剥離性をより一層高める観点からは、離型層2の厚みは、10〜100μmの範囲内であることが好ましい。
粘接着剤層3は、半導体チップのダイボンディングに用いられる層である。粘接着剤層3の他方の面3bに離型層2が貼り付けられている。他方の面3bは、半導体ウェーハが貼り付けられる面である。粘接着剤層3は、半導体チップを基板又は他の半導体チップ等に接合するために用いられる。粘接着剤層3は、ダイシングの際に、半導体ウェーハごと切断される。粘接着剤層3の一方の面3aの全体に、基材層4の非粘着部4Aが積層されている。接着剤層3の一方の面3aに粘着部4Bは積層されていない。
図2に、図1における粘接着剤層3及び基材層4のみを拡大して平面図で示すように、粘接着剤層3は、粘接着剤層本体3Aと、該粘接着剤層本体3Aの外周の一部において粘接着剤層本体3Aの外周から突出した突出部3Bとを有する。長尺状の離型層2の長さ方向において、粘接着剤層3は、粘接着剤層本体3Aの外周の一端において粘接着剤層本体3Aの外周から突出した突出部3Bを有する。
粘接着剤層本体3Aの平面形状は、円形である。粘接着剤層本体の平面形状は特に限定されないが、略円形であることが好ましく、円形であることがより好ましい。
突出部3Bの先端は、基材層4の粘着部4Bの内周よりも内側に位置している。突出部3Bの先端は、粘着部4Bに積層されておらず、粘着部4Bに貼り付けられていない。突出部3Bの先端は、基材層4の非粘着部4Aに積層されており、非粘着部4Aに貼り付けられている。
突出部3Bの先端部分の平面形状は、三角形の一部である。突出部3Bの平面形状は、略三角形である。該略三角形の一辺が粘接着剤層本体3Aの外周に連ねられている。
ダイシング−ダイボンディングテープ1では、粘接着剤層本体3Aの外周と突出部3Bの外周との接続部分Xは角を有さないように連なっている。すなわち粘接着剤層本体3Aの外周に連なる突出部3B部分は角を有さないように連なっている。接続部分Xは曲線である。
粘接着剤層3は、例えば適宜の硬化性樹脂などの硬化性化合物を含む硬化性樹脂組成物、又は熱可塑性樹脂等により形成される。硬化前の上記硬化性樹脂組成物は柔らかいので、外力により容易に変形する。粘接着剤層3付き半導体チップを得た後に、得られた粘接着剤層3付き半導体チップを粘接着剤層3側から基板等の被着体に積層する。その後、熱又は光のエネルギーを与えて、粘接着剤層3を硬化させることにより、粘接着剤層3を介して、被着体に半導体チップを強固に接合させることができる。
上記硬化性樹脂組成物を硬化させるために、硬化剤が用いられる。該硬化剤としては、例えば、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸等の加熱硬化型酸無水物系硬化剤、フェノール系硬化剤、アミン系硬化剤もしくはジシアンジアミド等の潜在性硬化剤、及びカチオン系触媒型硬化剤等が挙げられる。硬化速度又は硬化物の物性等を調整するために、上記硬化剤と硬化促進剤とを併用してもよい。
粘接着剤層3の厚みは特に限定されない。粘接着剤層3の厚みは、1〜100μmの範囲内であることが好ましい。粘接着剤層3の厚みのより好ましい下限は3μm、より好ましい上限は60μmである。粘接着剤層3の厚みが上記範囲内にあると、半導体チップの貼り付けが容易であり、更に半導体装置の薄型化に対応できる。
基材層4は、非粘着性を有する非粘着部4Aを有する。非粘着部4Aは、基材層4の中央の領域に設けられている。非粘着部4Aは、粘接着剤層3の半導体ウェーハが貼り付けられる位置に対応する部分に設けられている。非粘着部4Aの平面形状は、円形である。平面視において、基材層4は粘接着剤層本体3Aよりも大きく、非粘着部4Aは粘接着剤層本体3Aよりも大きい。従って、非粘着部4Aは、粘接着剤層3の外周側面3cよりも側方に張り出している領域を有する。さらに、突出部3Bの先端は、基材層4の粘着部4Bの内周よりも内側に位置している。このため、粘接着剤層3に半導体ウェーハを貼り付ける際に、粘接着剤層3の非粘着部4Aが貼り付けられている部分に、半導体ウェーハを正確に位置合わせすることができる。貼り付けの後には、半導体ウェーハが貼り付けられた粘接着剤層3の一方の面3aに非粘着部4Aを確実に配置できる。このため、ダイシングの後に、粘接着剤層3付き半導体チップを、基材層4の非粘着部4Aから容易に剥離できる。このため、生産ロスを低減でき、歩止まりを向上できる。
なお、「非粘着性」とは、表面が粘着性を有しないだけでなく、表面を指で触ったときにくっつかない程度の粘着性を有する場合も含まれることとする。具体的には、「非粘着」とは、基材層4の非粘着部4Aをステンレス板に貼り付けて、基材層4を300mm/分の剥離速度で剥離したときに、粘着力が0.05N/25mm幅以下であることを意味する。
基材層4は、非粘着部4Aの外側部分の領域に、粘着性を有する粘着部4Bを有する。粘着部4Bの平面形状は、円環状である。基材層4は粘接着剤層3を被覆しており、基材層4の粘着部4Bが離型層2の上面2aに貼り付けられている。
本実施形態では、基材層4は粘接着剤層3全体を被覆している。粘接着剤層3の側方において、基材層4が位置していない領域が存在せず、基材層4の粘着部4Bが位置していない領域が存在しない。言い換えれば、円環状の平面形状を有する粘着部4Bの全周にわたって、該粘着部4Bが離型層2の上面2aに貼り付けられている。ダイシング−ダイボンディングテープ1では、粘接着剤層3の外周側面3cは、露出していない。このため、粘接着剤層3が部分的に露出しておらず、粘接着剤層3の損傷及び汚染を抑制でき、かつ粘接着剤層3が経時により劣化し難い。
ダイシングの際に、粘着部4Bにダイシングリングを容易に貼り付けることができるようにする観点からは、基材層4の粘接着剤層3の外周側面3cよりも側方に張り出している領域の全ての領域に、基材層4は粘着部4Bを有する必要は必ずしもない。ダイシングリングを貼り付けることができるように、基材層4の該張り出している領域の少なくとも一部の領域に、基材層4が粘着部4Bを有していればよい。
基材層4の非粘着部4Aと粘着部4Bとは一体的に形成されている。非粘着部4Aと粘着部4Bとは、同じ材料により形成されており、異なる材料により形成されてはいない。
基材層4は、例えば、活性エネルギー線硬化型又は熱硬化型の粘着性を有する組成物を用いて形成できる。活性エネルギー線硬化型の組成物の場合には、組成物に対する活性エネルギー線の照射量を部分的に調整することにより、基材層4の粘着性を部分的に異ならせることができる。基材層4が非粘着性を有するようにするためには、活性エネルギー線の照射量を多くすればよい。基材層4が粘着性を有するようにするためには、活性エネルギー線を照射しなかったり、活性エネルギー線の照射量を少なくすればよい。
基材層4は、アクリル系ポリマーを含む組成物により形成されていることが好ましい。基材層4は、アクリル系ポリマーを含む組成物を架橋させた架橋体により形成されていることが好ましい。この場合には、ダイシングの際の切削性をより一層高くすることができる。また、基材層4の極性、貯蔵弾性率又は破断伸度を容易に制御及び設計できる。
上記アクリル系ポリマーは特に限定されない。上記アクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルポリマーであることが好ましい。(メタ)アクリル酸アルキルエステルポリマーとして、炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルポリマーが好適に用いられる。炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルポリマーの使用により、基材層4の極性を充分に低くすることができ、基材層4の表面エネルギーを低くすることができ、かつ粘接着剤層3の基材層4からの剥離性を高くすることができる。
上記組成物は、活性エネルギー線反応開始剤及び熱反応開始剤の内の少なくとも一方を含むことが好ましく、活性エネルギー線反応開始剤を含むことがより好ましい。活性エネルギー線反応開始剤は、光反応開始剤であることが好ましい。
上記活性エネルギー線には、紫外線、電子線、α線、β線、γ線、X線、赤外線及び可視光線が含まれる。これらの活性エネルギー線のなかでも、硬化性に優れ、かつ硬化物が劣化し難いため、紫外線又は電子線が好ましい。
上記光反応開始剤として、例えば、光ラジカル発生剤又は光カチオン発生剤等を使用できる。上記熱反応開始剤としては、熱ラジカル発生剤等が挙げられる。上記組成物には、粘着力を制御するためにイソシアネート系架橋剤を添加してもよい。
基材層4の厚みは特に限定されない。基材層4の厚みは、1〜100μmの範囲内であることが好ましい。基材層4の厚みのより好ましい下限は5μm、より好ましい上限は60μmである。基材層4の厚みが上記好ましい下限を満たすと、エクスパンド性をより一層高めることができる。基材層4の厚みが上記好ましい上限を満たすと、厚みがより一層均一になり、ダイシングを精度よく行うことができる。
ダイシング層5は、例えば、ダイシングフィルムである。ダイシング層5を構成する材料としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、及びポリイミド樹脂などのプラスチック樹脂等が挙げられる。なかでも、エクスパンド性に優れており、環境負荷が小さいため、ポリオレフィン系樹脂が好適に用いられる。
ダイシング層5の厚みは特に限定されない。ダイシング層5の厚みは、10〜200μmの範囲内であることが好ましい。ダイシング層5の厚みのより好ましい下限は60μmであり、より好ましい上限は150μmである。ダイシング層5の厚みが上記範囲内にあると、離型層2の剥離性及びダイシング層5のエクスパンド性をより一層高くすることができる。
基材層4及びダイシング層5の平面形状は、円形である。基材層4及びダイシング層5の平面形状は特に限定されないが、略円形であることが好ましく、円形であることがより好ましい。基材層4の外周側面は、粘接着剤層3により覆われていない。
平面視において、ダイシング層5の大きさは、基材層4の大きさとほぼ等しい。ダイシング層5の大きさは、基材層4の大きさと異なっていてもよい。すなわち、ダイシング層5の大きさは、本発明の効果を阻害しない範囲内で、基材層4の大きさよりも大きくてもよく、小さくてもよい。ダイシング層5の大きさは、基材層4の大きさよりも大きい方が好ましい。
ダイシング−ダイボンディングテープ1では、ダイシング層5が用いられている。ダイシング層5が省略されて、基材層4がダイシング層を兼ねていてもよい。ダイシング−ダイボンディングテープ1では、基材層4の粘着部4Bにダイシングリングを貼り付けることができるため、ダイシング層5にダイシングリングを貼り付ける必要がない。このため、ダイシング層5を省略できる。ダイシング層5にはダイシングリングを貼り付ける必要がないので、ダイシング層5は粘着力を有していなくてもよい。従って、ダイシング層5を構成する材料及び組成をより広い範囲から選択できる。
ダイシングの際に、半導体チップの飛び等をより一層効果的に防止できるので、基材層4の粘接着剤層3が貼り付けられた一方の面4aとは反対側の他方の面4bにダイシング層5が貼り付けられていることが好ましい。この場合には、基材層4にエクスパンド性等が大きく要求されないため、基材層4を構成する材料及び組成をより広い範囲から選択できる。
図3(a)〜(d)及び図4(a)〜(c)に、粘接着剤層の変形例を示す。図3(a)〜(d)及び図4(a)〜(c)では、図2と同様に、粘接着剤層31〜37及び基材層4のみを拡大して示している。離型層2及びダイシング層5の図示は省略している。
図3(a)〜(d)及び図4(a)〜(c)に示す粘接着剤層31〜37はそれぞれ、円形の平面形状を有する粘接着剤層本体31A〜37Aと、粘接着剤層本体31A〜37Aの外周の少なくとも一部において粘接着剤層本体31A〜37Aの外周から突出した突出部31B〜37Bとを有する。
図3(a)に示す粘接着剤層31の突出部31Bの先端部分の平面形状は、長方形の一部である。突出部31Bの平面形状は、長方形である。該長方形の一辺が粘接着剤層本体31Aの外周に連ねられている。粘接着剤層本体31Aの外周と突出部31Bの外周との接続部分Xは、曲線ではなく、角を有するように連なっている。
図3(b)に示す粘接着剤層32の突出部32Bの先端部分の平面形状は、曲線であり、円形の一部である。突出部32Bの平面形状は、先端に半円部分と該半円部分に連なった長方形部分とを有する形状である。該長方形部分の一辺が粘接着剤層本体32Aの外周に連ねられている。粘接着剤層本体32Aの外周と突出部32Bの外周との接続部分Xは、曲線ではなく、角を有するように連なっている。
図3(c)に示す粘接着剤層33の突出部33Bの先端部分の平面形状は、五角形の一部である。突出部33Bの平面形状は、五角形である。該五角形の一辺が粘接着剤層本体33Aの外周に連ねられている。粘接着剤層本体33Aの外周と突出部33Bの外周との接続部分Xは、曲線ではなく、角を有するように連なっている。
図3(d)に示す粘接着剤層34の突出部34Bの先端部分の平面形状は、曲線であり、円形の一部である。突出部34Bの平面形状は、円形の一部を切り欠いた半円形である。該半円形における円形の一部を切り欠いた部分が粘接着剤層本体34Aの外周に連ねられている。粘接着剤層本体34Aの外周と突出部34Bの外周との接続部分Xは、曲線ではなく、角を有するように連なっている。
図4(a)に示す粘接着剤層35の突出部35Bの先端部分の平面形状は、三角形の一部である。突出部35Bの平面形状は、三角形である。該三角形の一辺が粘接着剤層本体35Aの外周に連ねられている。粘接着剤層本体35Aの外周と突出部35Bの外周との接続部分Xは、曲線ではなく、角を有するように連なっている。
図4(b)に示す粘接着剤層36の突出部36Bの先端部分の平面形状は、三角形の一部である。突出部36Bの平面形状は、三角形である。該三角形の一辺が粘接着剤層本体36Aの外周に連ねられている。粘接着剤層36では、粘接着剤層本体36Aの外周と突出部36Bの外周との接続部分Xは、角を有さないように連なっている。突出部36Bの略三角形の2辺は、粘接着剤層本体36Aの外周の接線である。
図4(c)に示す粘接着剤層37の突出部37Bの先端部分の平面形状及び突出部37Bの平面形状は、図3(b)に示す粘接着剤層32の突出部32Bの先端部分の平面形状及び突出部32Bの平面形状と同じである。粘接着剤層32は、粘接着剤層本体32Aの外周の一部のみにおいて、突出部32Bを有する。これに対して、粘接着剤層37は、粘接着剤層本体37Aの外周の一部と、該一部とは粘接着剤層37を介して対向している反対側とにおいて、2つの突出部37Bを有する。
図3(a)〜(d)及び図4(a)〜(c)に示す粘接着剤層31〜37ではいずれも、突出部31B〜37Bの先端は、基材層4の粘着部4Bの内周よりも内側に位置している。
図3(a)〜(d)及び図4(a)〜(c)に示すように、突出部の先端部分の平面形状及び突出部の平面形状、並びに突出部の形成位置は適宜変更できる。
突出部の先端部分の平面形状は、三角形以外の多角形の一部であってもよく、曲線であってもよい。例えば、突出部の先端部分の平面形状は、円形、楕円形、正方形、長方形、台形又は五角形の一部であってもよい。
粘接着剤層の部分的な欠けをより一層生じ難くする観点からは、突出部の先端部分の平面形状は、曲線又は多角形の一部であることが好ましい。粘接着剤層の部分的な欠けをさらに一層生じ難くする観点からは、突出部の先端部分の平面形状は半径10mm未満の円曲線、又は先端の幅が10mm未満の多角形の一部であることが好ましい。
粘接着剤層は、粘接着剤層本体の外周の一部と、該一部とは粘接着剤層本体を介して対向している反対側とにおいて、粘接着剤層本体の外周から突出した突出部を有していてもよい。粘接着剤層は、2つ以上の複数の突出部を有していてもよい。
粘接着剤層の部分的な欠けをより一層生じ難くする観点からは、粘接着剤層本体の外周と突出部の外周との接続部分は角を有さないように連なっていることが好ましい。
(ダイシング−ダイボンディングテープの製造方法)
次に、図1(a),(b)に示すダイシング−ダイボンディングテープ1の製造方法の一例を以下説明する。
先ず、図5(a)及び(b)に示すように、長尺状の離型層2上に、粘接着剤層3が積層されており、該粘接着剤層3上にカバーフィルム52が積層されている積層体51を用意する。粘接着剤層3及びカバーフィルム52は、離型層2の上面2aの全領域に配置されている。なお、離型層2は必ずしも用いられている必要はない。離型層2にかえて適宜の支持部材を用いてもよい。
積層体51は、離型層2上に、粘接着剤層3を形成するための組成物を塗工し、該組成物を乾燥して粘接着剤層3を形成した後、該粘接着剤層3上にカバーフィルム52を積層することにより得ることができる。カバーフィルム52の使用により、粘接着剤層3の表面を保護することができ、更に積層体51をロール状に巻き取ることができる。また、カバーフィルム52は、粘接着剤層3の側部を切断して、除去することを容易にするために用いられている。
カバーフィルム52を構成する材料として、例えば、離型層2を構成する材料として挙げた上述のものが用いられる。カバーフィルム52の剥離性を高める観点からは、カバーフィルム52を構成する材料はポリオレフィン樹脂であることが好ましく、ポリエチレン樹脂であることがより好ましい。カバーフィルム52は、ポリオレフィンフィルムであることが好ましく、ポリエチレンフィルムであることがより好ましい。
次に、図6(a)及び(b)に示すように、粘接着剤層3を所定の大きさにするために、積層体51の粘接着剤層3及びカバーフィルム52を所定の大きさに切断し、分断する。粘接着剤層3及びカバーフィルム52に、切断部分Yを形成する。カバーフィルム52の上方から、粘接着剤層3及びカバーフィルム52を貫通するように、ピナクル刃又はロータリダイカット刃などの切断刃を挿入する。粘接着剤層3及びカバーフィルム52を確実に切断するためには、切断刃は、離型層2に切れ目を形成し、かつ離型層2を分断しない位置まで挿入することが好ましい。
次に、図7(a)及び(b)に示すように、粘接着剤層3とカバーフィルム52との側部を除去する。粘接着剤層3とカバーフィルム52との側部は共に除去することが好ましい。側部とは、ダイシング−ダイボンディングテープ1において不要部分であり、粘接着剤層3として用いられない粘接着剤層3部分及び該粘接着剤層3部分に貼り付けられたカバーフィルム52部分である。積層体51の粘接着剤層3及びカバーフィルム52の側部を切断して、除去する際に、側部の除去後に得られる粘接着剤層3が、粘接着剤層本体3Aと、該粘接着剤層本体3Aの外周から突出した突出部3Bとを有するように、粘接着剤層3を切断する。また、積層体51の粘接着剤層3及びカバーフィルム52の側部を切断して、除去する際に、側部の除去後に得られるカバーフィルム52が、カバーフィルム本体52Aと、該カバーフィルム本体52Aの外周から突出した突出部52Bとを有するように、カバーフィルム52を切断することが好ましい。粘接着剤層3とカバーフィルム52とは同じ平面形状に切断することが好ましい。
図9に示すように、粘接着剤層3とカバーフィルム52との側部を除去する際には、例えば、剥離ロール61を用いる。具体的には、カバーフィルム52上に剥離ロール61を接触させて、剥離ロール61でピンチし、積層体51を搬送させながら、切断部分Yが形成された粘接着剤層3とカバーフィルム52との側部を除去する。剥離の際のカバーフィルム52と粘接着剤層3との剥離界面のなす角度θは小さいことが好ましく、90度以下であることが好ましい。側部の剥離速度は、低速であることが好ましく、10m/分以下であることが好ましい。剥離ロール61の表面温度を高くすることにより、剥離ロール61の移動速度を速くすることができる。剥離ロール61の直径は30mm以上であることが好ましい。なお、粘接着剤層3とカバーフィルム52との側部を除去する方法は、上述した方法に限定されない。
次に、図8(a)及び(b)に示すように、突出部3B及び突出部52Bを剥離起点として、側部が除去されたカバーフィルム52を、側部が除去された粘接着剤層3から剥離して、除去する。カバーフィルム52の除去により、粘接着剤層3の一方の面3aが露出する。
図10に示すように、側部が除去されたカバーフィルム52の剥離の際には、例えば、カバーフィルム52の突出部52B上に剥離テープ65を貼り付けて、突出部52Bを剥離起点として、剥離テープ65をカバーフィルム52ごと剥離する。側部が除去されたカバーフィルム52は、側部が除去された粘着剤層3の突出部3Bが貼り付けられている部分から剥離される。従って、粘接着剤層3の部分的な欠けが生じ難く、特に粘接着剤層本体3Aに部分的な欠けが生じ難い。例えば、突出部3Bの一部が欠けたとしても、欠けは粘接着剤層本体3Aには至り難い。剥離テープ65は、突出部52Bの先端からカバーフィルム52の中央の領域に向かって貼り付けることが好ましい。
剥離の際のカバーフィルム52と粘接着剤層3との剥離界面のなす角度は大きいことが好ましく、90度以上であることがより好ましい。カバーフィルム52の剥離速度は、3m/分以上であることが好ましい。剥離温度を低くすれば、上記剥離界面のなす角度を小さくしたり、剥離速度を遅くしたりすることができる。
剥離の際には、剥離エッジ66を用いてもよい。剥離エッジ66の先端66aは、カバーフィルム52を切断しない程度に鋭角であることが好ましい。カバーフィルム52の切断を防ぐために、剥離エッジ66の先端66aは曲面であることが好ましく、先端66aの曲率半径Rは0.05〜0.3mmであることが好ましい。先端66aの厚みは、2mm以下であることが好ましい。先端66aは、フッ素系樹脂などの摺動性の高い材料を用いて形成されていることが好ましい。
なお、側部が除去されたカバーフィルム52を、側部が除去された粘接着剤層3から剥離する方法は、上述した方法に限定されない。
粘接着剤層3及びカバーフィルム52の切断、粘接着剤層3及びカバーフィルム52の側部の除去、並びに側部が除去されたカバーフィルム52の剥離は、同一のラインで連続して行われることが好ましい。粘接着剤層3及びカバーフィルム52の側部の除去速度及び剥離テープ65の貼り付け速度をライン速度とし、側部が除去されたカバーフィルム52の剥離はライン速度よりも早くしてもよい。側部が除去されたカバーフィルム52の剥離をライン速度よりも早くするために、剥離エッジ66が往復移動できるような機構が備えられてもよい。
次に、カバーフィルム52の除去により露出した粘接着剤層3上に、基材層4を積層する。突出部3Aの先端が基材層4の粘着部4Bの内周よりも内側に位置するように、粘接着剤層3上に基材層4を積層する。基材層4で粘接着剤層3を被覆して、粘接着剤層3の側方において基材層4の粘着部4Bを離型層2の上面2aに貼り付ける。このとき、基材層4で粘接着剤層3全体を被覆することが好ましい。粘接着剤層3の側方において基材層4の粘着部4Bの全周を離型層2の上面2aに貼り付けることが好ましい。基材層4で粘接着剤層3全体が被覆されていることが好ましい。粘接着剤層3の側面が露出していないことが好ましい。粘接着剤層3の側方において基材層4が位置していない領域が存在しないことが好ましい。基材層4で粘接着剤層3全体が被覆されていることにより、粘接着剤層3の損傷及び汚染を抑制でき、かつ粘接着剤層3の経時による劣化を効果的に抑制できる。
ところで、近年、特にメモリー用途において、高容量化の目的で、複数の半導体チップが積層されている。また、半導体チップの積層体を薄型化するために、半導体チップのダイボンディングに用いられる粘接着剤層の厚みを薄くすることが強く求められている。
粘接着剤層の厚みが薄いと、粘接着剤層の強度が低くなる。このため、カバーフィルム52を用いずに、粘接着剤層の不要部分である側部を巻き取って除去しようとすると、粘接着剤層の側部の巻き取り時に破断が生じたり、該側部を除去できないことがある。
これに対し、粘接着剤層3上にカバーフィルム52を積層して、粘接着剤層3の側部とともにカバーフィルム52の側部を除去すれば、粘着剤層の側部の巻き取り時に破断が生じ難くなり、該側部を容易に除去できる。従って、上述した方法によりダイシング−ダイボンディングテープを製造することにより、粘接着剤層の厚みを薄くすることができ、半導体装置の薄型化の要求に対応できる。
(半導体チップの製造方法)
次に、図11,12を用いて、上述したダイシング−ダイボンディングテープ1を用いた場合の半導体チップの製造方法の一例を、以下説明する。
先ず、上述したダイシング−ダイボンディングテープ1と、半導体ウェーハ21とを用意する。半導体ウェーハ21の平面形状は円形である。半導体ウェーハ21の表面21aには、ストリートによってマトリックス状に区画された各領域に、個々の半導体チップを構成するための回路が形成されている。
図11に示すように、半導体ウェーハ21を裏返して、裏返された半導体ウェーハ21を表面21a側からステージ22上に載せる。ステージ22上には、半導体ウェーハ21の外周側面21cから一定間隔を隔てられた位置に、円環状のダイシングリング23が設けられている。ダイシング−ダイボンディングテープ1の離型層2を剥離しながら、又は離型層2を剥離した後に、露出した粘接着剤層3の他方の面3bを、半導体ウェーハ21の裏面21bに貼り付ける。また、露出した基材層4の粘着部4Bを、ダイシングリング23に貼り付ける。
次に、図12に示すように、粘接着剤層3が貼り付けられた半導体ウェーハ21をステージ22から取り出して、裏返す。このとき、ダイシングリング23を基材層4の粘着部4Bに貼り付けられた状態で取り出す。取り出した半導体ウェーハ21を表面21aが上方になるように裏返して、別のステージ24上に載せる。次に、半導体ウェーハ21を粘接着剤層3ごとダイシングし、個々の半導体チップに分割する。半導体ウェーハ21及び粘接着剤層3をそれぞれ、両面を貫通するように切断する。切断の後に、半導体ウェーハ21、粘接着剤層3及び基材層4に切断部分Zが形成される。ダイシング−ダイボンディングテープ1を用いた場合には、半導体ウェーハ21が貼り付けられている粘接着剤層3部分の下方には、非粘着性を有する非粘着部4Aが位置しているので、ダイシングを精度よく行うことができる。このため、ダイシングの後に、接着剤層付き半導体チップのピックアップ性が高い。
ダイシングは、半導体ウェーハ21及び粘接着剤層3を貫通するように行われれば特に限定されない。例えば、粘接着剤層3と基材層4との界面よりも深い位置に至るようにダイシングブレードを挿入し、基材層4を分断しないように、基材層4に切れ目を形成してもよい。
半導体ウェーハ21をダイシングする方法としては、ダイシングブレードを用いる方法、又はレーザーダイシングする方法等が挙げられる。
基材層4の非粘着部4Aが、例えば硬化されている場合には、非粘着部4Aがレーザー光の照射により反応し難い。このため、基材層4が粘接着剤層3に融着し難い。従って、レーザー光を用いたダイシングを行った場合でも、半導体チップのピックアップを無理なく行うことができる。
半導体ウェーハをダイシングし、個々の半導体チップに分割した後、ダイシング層5を引き延ばして、分割された個々の半導体チップ間の間隔を拡張する。その後、半導体チップを粘接着剤層3ごと基材層4から剥離して、取り出す。このようにして、粘接着剤層3付き半導体チップを得ることができる。
ダイシングの後に、粘接着剤層3と非粘着部4Aとの間の剥離力を変化させることなく、半導体チップを取り出すことが好ましい。基材層4の粘接着剤層3に貼り付けられている非粘着部4Aは非粘着性を有する。従って、ダイシングの後に、上記剥離力を変化させなくても、粘接着剤層3付き半導体チップを無理なく取り出すことができる。
以下、実施例及び比較例を挙げることにより、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例に限定されない。
(アクリル系ポリマー1)
2−エチルヘキシルアクリレート95重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート5重量部、光ラジカル発生剤としてのイルガキュア651(チバガイギ社製、50%酢酸エチル溶液)0.2重量部、及びラウリルメルカプタン0.01重量部を酢酸エチルに溶解させ、溶液を得た。この溶液に紫外線を照射して重合を行い、ポリマーの酢酸エチル溶液を得た。さらに、この溶液の固形分100重量部に対して、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工社製、カレンズMOI)3.5重量部を反応させて、アクリル共重合体(アクリル系ポリマー1)を得た。得られたアクリル系ポリマー1の重量平均分子量は70万であり、酸価は0.86(mgKOH/g)であった。
また、基材層を形成するための組成物を構成する材料として、以下の化合物を用意した。
(光重合開始剤)
イルガキュア651(チバ・ジャパン社製)
(オリゴマー)
U324A:新中村化学工業社製、ウレタンアクリルオリゴマー(10官能のウレタンアクリルオリゴマー)、重量平均分子量:1,300
(架橋剤)
コロネートL−45:日本ポリウレタン工業社製、イソシアネート系架橋剤
(ダイシング層)
ポリエチレン(プライムポリマー社製、M12)を原料として用いて、Tダイ法により、厚み100μmのダイシング層としてのポリエチレンフィルムを製造した。
(実施例1)
実施例1では、図1(a),(b)及び図2に示す形状のダイシング−ダイボンディングテープ及び粘接着剤層を形成した。
(1)第1の積層体の作製
上記アクリル系ポリマー1を100重量部と、イルガキュア651を1重量部と、ウレタンアクリルオリゴマーとしてのU324Aを15重量部と、コロネートL−45を1重量部とを配合し、粘着剤組成物を得た。得られた粘着剤組成物を離型PETフィルム上に塗工し、110℃で5分間乾燥し、溶媒を除去し、組成物層を形成した。
ダイシング層としてのポリエチレンフィルムの基材層が積層される面を、鏡面加工及びコロナ処理した。組成物層の離型PETフィルムが貼り付けられた面とは反対側の面に、ポリエチレンフィルムを貼り付けた。その後、40℃で24時間保管した。
次に、得られた組成物層の中央の領域に、直径340.0mmの円形になるように、水銀灯を用いて、2000mJ/cmのエネルギーとなるように光を照射し、組成物層を硬化させた。このようにして、中央の領域に非粘着部を有し、該非粘着部の外側部分の領域に粘着部を有する基材層(厚み20μm)を得た。
このようにして、離型PETフィルム、基材層及びダイシング層がこの順で積層された第1の積層体を得た。
(2)第2の積層体の作製
G−2050M(日油社製、エポキシ含有アクリルポリマー、重量平均分子量Mw20万)15重量部と、EXA−7200HH(DIC社製、ジシクロペンタジエン型エポキシ)70重量部と、HP−4032D(DIC社製、ナフタレン型エポキシ)15重量部と、YH−309(ジャパンエポキシレジン社製、酸無水物系硬化剤)38重量部と、2MAOK−PW(四国化成社製、イミダゾール)8重量部と、S320(チッソ社製、アミノシラン)2重量部と、MT−10(トクヤマ社製、表面疎水化ヒュームドシリカ)4重量部とを配合し、配合物を得た。得られた配合物を溶剤としてのメチルエチルケトン(MEK)に固形分60重量%となるように添加し、攪拌し、塗液を得た。
得られた塗液を離型PETフィルム上に厚み10μmになるように塗工し、110℃のオーブン内で2分間加熱乾燥した。この上に、カバーフィルムとしての厚み38μmのポリエチレンフィルムをラミネートした。このようにして、離型PETフィルム上に粘接着剤層が積層されており、該粘接着剤層上にカバーフィルムが積層されている積層体Aを得た。
その後、切断部分よりも内側の粘接着剤層が、直径320.0mmの円形の平面形状の粘接着剤層本体と、該粘接着剤層本体の外周の一部において粘接着剤層本体の外周から突出した突出部とを有するように、かつカバーフィルムが粘接着剤層と同じ形状を有するように、粘接着剤層及びカバーフィルムを切断し、分断した。切断の際に、カバーフィルムの上方から、カバーフィルム及び粘接着剤層を貫通するようにピナクル刃を挿入した。ピナクル刃は、離型PETフィルムに切れ目を形成し、かつ離型PETフィルムを分断しない位置まで挿入した。
次に、直径4cmの剥離ロールでピンチし、切断部分が形成された積層体Aを2m/分の速度で搬送しながら、粘接着剤層とカバーフィルムとの不要部分である側部を除去した。
次に、15mm幅のセロハンテープをカバーフィルムの突出部の先端からカバーフィルムの内側に向けて貼り付けた。剥離エッジを用いて、カバーフィルムと粘接着剤層との剥離界面のなす角度θが135度、剥離速度が10m/分であるように、カバーフィルムを粘接着剤層から剥離した。
このようにして、離型PETフィルム上に、粘接着剤層が積層されている第2の積層体を得た。
(3)ダイシング−ダインボンディングテープの作製
次に、第1の積層体の離型PETフィルムを剥離して、基材層を露出させた。粘接着剤層の突出部の先端が、基材層の粘着部の内周よりも内側に位置するように、かつ粘接着剤層上に基材層の非粘着部が位置するように、基材層とダイシング層との積層体を基材層側から、粘接着剤層上に60℃でラミネートし、ラミネート体を得た。その後、上記粘接着剤層の径よりも大きな径(直径370.0mm)を有するように、かつダイシングリングを貼り付けることができる大きさに、基材層及びダイシング層を円形に切り抜いた。このようにして、離型PETフィルム/粘接着剤層/基材層/ダイシング層がこの順で積層された4層の積層構造を有するダイシング−ダイボンディングテープを作製した。
得られたダイシング−ダイボンディングテープでは、非粘着部が粘接着剤層よりも大きく、非粘着部が、粘接着剤層の外周側面よりも側方に張り出している領域を有していた。
(実施例2〜11)
実施例2〜11では、粘接着剤層の突出部の形状を、下記の表1に示す図3(a)〜(d)及び図4(a)〜(c)の形状に変更したこと以外は実施例1と同様にして、ダイシング−ダイボンディングテープを作製した。
(比較例1)
比較例1では、粘接着剤層の突出部の形状を、図13(a)に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして、ダイシング−ダイボンディングテープを作製した。
図13(a)に示す粘接着剤層101では、突出部101Bの先端部分の平面形状が、三角形の一部である。突出部101Bの平面形状は、略三角形である。該略三角形の一辺が粘接着剤層本体101Aの外周に連ねられている。粘接着剤層本体101Aの外周と突出部101Bの外周との接続部分X1は、角を有さないように連なっている。
粘接着剤層101の粘接着剤層本体101Aは、基材層102の非粘着部102Aに貼り付けられている。粘接着剤層101の突出部101Bの先端は、基材層102の粘着部102Bの内周よりも内側に位置しておらず、基材層102の粘着部102Bに貼り付けられている。
(比較例2)
比較例2では、粘接着剤層に突出部を設けずに、図13(b)に示す直径320.0mmの円形の平面形状の粘接着剤層111を用いたこと以外は実施例1と同様にして、ダイシング−ダイボンディングテープを作製した。比較例2では、カバーフィルムを用いた。
(比較例3)
比較例3では、図13(b)に示す直径320.0mmの円形の平面形状の粘接着剤層111を備えるダイシング−ダイボンディングテープを得ようと試みた。ダイシング−ダイボンディングテープの作製の際に、比較例2では、カバーフィルムを用いたのに対し、比較例3ではカバーフィルムを用いなかった。
実施例1の積層体Aの作製の際に、カバーフィルムを積層せずに、離型PETフィルム上に粘接着剤層が積層されている積層体Aを得た。該積層体Aを用いて、図13(b)に示す直径320.0mmの円形の平面形状の粘接着剤層を得るために、粘接着剤層の側部を切断して、除去しようと試みた。
しかしながら、粘接着剤層の強度が弱く、粘接着剤層を複数回切断する必要があり、粘接着剤層の側部を実質的に除去できなかった。
(評価)
(1)側部除去性
所定形状に粘接着剤層を切断した後に、不要部分である側部を除去することができるか否かを評価した。側部を除去できた場合を「○」、側部を除去できなかった場合を「×」と判定した。
(2)粘接着剤層の欠けの個数及び状態
実施例及び比較例においてそれぞれ、側部が除去されたカバーフィルムを、側部が除去された粘接着剤層から剥離する際に、粘接着剤層の欠けが生じるか否かを観察した。10個の試験体において、カバーフィルムの剥離を試みて、10個中、粘接着剤層の欠けが生じた個数を数えた。
さらに、10個の試験体の全てに粘接着剤層に欠けが生じていない場合には、粘接着剤層の欠けを「◎」と判定した。10個の試験体のうちのいずれかに粘接着剤層に欠けが生じた場合には、欠けが生じた粘接着剤層の欠けの状態を下記の判定基準で判定した。
[粘接着剤層の欠け状態の判定基準]
○:突出部の先端がわずかに欠けている
△:突出部がわずかに欠けているものの、粘接着剤層本体は欠けていない
×:突出部が欠けており、かつ粘接着剤層本体が欠けている
(3)粘接着剤層本体と突出部とが連なる接続部分の欠け
粘接着剤層を切断した後に不要部分である側部を除去する際、粘接着剤層本体と突出部とが連なる接続部分の近傍で、粘接着剤層の欠け又は不要部分である側部の残りが生じているか否かを観察した。10個の試験体において、側部の除去を試みた。
[粘接着剤層本体と突出部とが連なる接続部分の状態の判定基準]
◎:10個の試験体のいずれも、接続部分に欠けがなく、かつ不要部分である側部の残りなし
○:10個の試験体中、8〜9個の試験体に、接続部分に欠けがなく、かつ不要部分である側部の残りなし。さらに、1〜2個の試験体では、不要部分である側部の残りがあるものの、側部の残りの大きさは、実質的に問題ない2mm未満である
△:10個の試験体中、5〜7個の試験体に、接続部分に欠けがなく、かつ不要部分である側部の残りなし。さらに、3〜5個の試験体では、不要部分である側部の残りがあるものの、側部の残りの大きさは、実質的に問題ない2mm未満である
×:接続部分に欠けがあるか、又は2mm以上の大きさの側部の残りがある
(4)ピックアップ性
ダイシング−ダイボンディングテープの離型PETフィルムを粘接着剤層から剥離して、粘接着剤層と、基材層の粘着部と非粘着部の一部とを露出した。露出された粘接着剤層を直径300.0mm(12inch)のシリコンウェーハ(厚み80μm)の一方の面に60℃の温度でラミネートし、評価サンプルを作製した。また、基材層の粘着部にダイシングリングを貼り付けた。
次に、ダイシング装置DFD651(ディスコ社製)を用いて、送り速度50mm/秒で、評価サンプルを10mm×10mmのチップサイズにダイシングした。ダイシングの後に、ダイボンダーbestem D−02(キャノンマシーナリー社製)を用いて、コレットサイズ8mm角、突き上げ速度5mm/秒、ピックアップ温度23℃の条件で、20個の分割された半導体チップを連続してピックアップし、ピックアップ性を下記の判定基準で判定した。
[ピックアップ性の判定基準]
○:ピックアップできなかった半導体チップなし
×:ピックアップできなかった半導体チップあり
なお、比較例1のピックアップ不良は、基材層の粘着部に、ダイシングリングに対する接着力の弱い粘接着剤層が部分的に存在することで、ダイシングリングに貼られたテープの張り具合が均一でないことによってカーフの異常(チップの整列異常)によるチップの傾きが起こり、それによって発生する、チップの認識不良によるものであった。
結果を下記の表1に示す。
Figure 0005438522
1…ダイシング−ダイボンディングテープ
2…離型層
2a…上面
3…粘接着剤層
3a…一方の面
3b…他方の面
3c…外周側面
3A…粘接着剤層本体
3B…突出部
4…基材層
4a…一方の面
4b…他方の面
4A…非粘着部
4B…粘着部
5…ダイシング層
21…半導体ウェーハ
21a…表面
21b…裏面
21c…外周側面
22…ステージ
23…ダイシングリング
24…ステージ
31〜37…粘接着剤層
31A〜37A…粘接着剤層本体
31B〜37B…突出部
51…積層体
52…カバーフィルム
52A…カバーフィルム本体
52B…突出部
61…剥離ロール
65…剥離テープ
66…剥離エッジ
66a…先端
X…外周の接続部分
Y,Z…切断部分

Claims (9)

  1. 半導体ウェーハをダイシングし、半導体チップを得、半導体チップをダイボンディングするために用いられるタイシング−ダイボンディングテープであって、
    粘接着剤層と、
    前記粘接着剤層の一方の面に積層されており、非粘着部と、該非粘着部の外側部分の領域に粘着部とを有する基材層とを備え、
    前記粘接着剤層が、粘接着剤層本体と、該粘接着剤層本体の外周から突出した突出部とを有し、
    前記突出部の先端が、前記基材層の前記粘着部の内周よりも内側に位置している、ダイシング−ダイボンディングテープ。
  2. 前記粘接着剤層本体の平面形状が、略円形である、請求項1に記載のダイシング−ダイボンディングテープ。
  3. 前記突出部の先端部分の平面形状が、曲線又は多角形の一部である、請求項1又は2に記載のダイシング−ダイボンディングテープ。
  4. 前記突出部の先端部分の平面形状が、半径10mm未満の円曲線、又は先端の幅が10mm未満の多角形の一部である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のダイシング−ダイボンディングテープ。
  5. 前記粘接着剤層が、前記粘接着剤層本体の外周の一部と、該一部とは前記粘接着剤層本体を介して対向している反対側とにおいて、前記粘接着剤層本体の外周から突出した突出部を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のダイシング−ダイボンディングテープ。
  6. 前記粘接着剤層本体の外周と前記突出部の外周との接続部分が角を有さないように連なっている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のダイシング−ダイボンディングテープ。
  7. 前記粘接着剤層の他方の面に積層されている離型層をさらに備え、
    前記基材層が前記粘接着剤層全体を被覆しており、前記粘接着剤層の側方において前記基材層の前記粘着部が前記離型層に貼り付けられている、請求項1〜6のいずれか1項に記載のダイシング−ダイボンディングテープ。
  8. 粘接着剤層上にカバーフィルムが積層されている積層体を用いて、前記粘接着剤層と前記カバーフィルムとの側部を切断して、除去する工程と、
    前記カバーフィルムを前記粘接着剤層から剥離して除去する工程と、
    前記粘接着剤層上に前記基材層を積層する工程とを備え、
    前記粘接着剤層の側部を切断して、除去する際に、側部の除去後に得られる粘接着剤層が、粘接着剤層本体と、該粘接着剤層本体の外周から突出した突出部とを有するように前記粘接着剤層を切断し、
    前記基材層の積層の際に、前記粘接着剤層の前記突出部の先端が、前記基材層の前記粘着部の内周よりも内側に位置するように、前記粘接着剤層上に前記基材層を積層する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のダイシング−ダイボンディングテープの製造方法。
  9. 前記積層体として、離型層上に粘接着剤層が積層されており、かつ該粘接着剤層上にカバーフィルムが積層されている積層体を用いて、
    前記基材層の積層の際に、前記基材層で前記粘接着剤層全体を被覆して、前記粘接着剤層の側方において前記基材層の粘着部を前記離型層に貼り付ける、請求項8に記載のダイシング−ダイボンディングテープの製造方法。
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