JP5437832B2 - 電力量計への時刻設定装置 - Google Patents
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このため、所定時間(240時間)を超えて保管され、時計が止まった電力量計に再度、時刻設定を行う際には正確さが必要であり、時刻の誤設定及び設定忘れを防止するためにも、設定には複数の作業者が必要である。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、電力量計既存の通信装置を用い、未設置の電力量計に対して標準時刻の設定を容易に行うことができる電力量計への時刻設定装置を提供することを目的としている。
この構成によると、時刻設定情報がUSBポートからUSBコードを介して通信情報変換部に出力されるので、USBコードの電力線を介して通信情報変換部に電力を供給することができ、通信情報変換部に電源を内蔵させる必要がない。
この構成によると、通常の情報処理端末を利用して時刻設定処理装置を構成することができ、専用の時刻設定処理装置を設ける必要がない。
また、本発明の他の形態に係る電力量計への時刻設定装置は、前記通信情報変換部が、前記情報送受信端子に電気的に弾性接触するプローブを備えている。
また、本発明の他の形態に係る電力量計への時刻設定装置は、前記時刻情報源が携帯電話機の基地局であり、前記時刻設定処理装置が前記基地局との間で無線通信によって現在時刻情報を取込む通信カードを有する。
また、本発明の他の形態に係る電力量計への時刻設定装置は、前記時刻設定情報生成部が、前記時刻情報源から取込んだ現在時刻情報で、内蔵時計部の現在時刻を修正するとともに、現在時刻情報を含む時刻設定情報を生成するように構成されている。
また、本発明の他の形態に係る電力量計への時計設定装置は、前記時刻設定処理装置が、電力量計の時刻設定完了時に、少なくとも設定した時刻と電力量計の固有の識別情報とで構成される時刻設定履歴情報を記憶する履歴情報記憶部を備えている。
この構成によると、時刻設定処理装置で、電力量計の時刻設定を行ったときに、設定時刻と電力量計の固有の識別情報とで構成される時刻設定履歴情報が履歴情報記憶部に記憶されるので、電力量計の時刻設定の有無を容易に確認することができる。
また、時刻設定処理装置のUSBポートを利用して時刻設定情報を電力量計に送信する場合には、複数のUSBポートを利用して複数の電力量計における時計部の時刻設定を同時に行うことが可能となる。
図1は、本発明の第1の実施形態を示すシステム構成図である。図中、1は倉庫等で保管されている未設置の電力量計であって、この電力量計1の情報送受信端子DT,SGに現在時刻を設定する時刻設定処理装置2が接続されている。
電力量計1は、図2に示すように、ケース本体11の正面中央部に、電力量データ、時刻データ等の表示データをサイクリック等で表示する液晶表示器12が設けられている。また、例えばケース本体11の正面下端部に単相3線式の電源側配線部1S、2S、3Sと、単相3線式の負荷側配線部3L,2L,1Lと、カレントループ通信方式の信号を扱う情報送受信端子としての送受信端子DT.SGと、手動設定用の設定ボタンSB及び記憶ボタンMBとが配設されている。
制御部25は、通信インタフェース部26を介して送受信端子DT及びSGに接続されているとともに、計量回路21との間でデータの授受を行い、さらに表示データを液晶表示器12に出力する。また、制御部25には、手動の設定操作部となる設定ボタンSB及び記憶ボタンMBが接続されている。さらに、制御部25には、時間別電力量データ、時刻データ等のデータを記憶するデータ記憶部27が接続されている。
次いで、ステップS13に移行して、電力量計1の電源側配線部に交流電力が供給されていない停電状態であるか否かを判定し、停電状態ではない通電状態では、ステップS14に移行して、内蔵時計を電源周波数(50Hz又は60Hz)に同期させる時計同期処理を行ってからステップS15に移行する。
一方、前記ステップS13の判定結果が、停電であるときにはステップS18に移行し、内蔵時計部25aを水晶振動子24の発振周波数に同期させる時計同期処理を行ってからステップS19に移行する。
このステップS20では、液晶表示器12を消灯させるとともに、内蔵時計部25aを停止させて初期値(例えば2005年01月01日00時00分00秒)にリセットする節電処理を実行し、次いでステップS21に移行して、電力量計1の電源側配線部に所定電圧の交流電力が供給開始された節電解除時であるか否かを判定し、停電状態を継続する場合には、節電状態が解除されるまで待機し、停電状態から復旧して節電状態が解除されたときには前記ステップS2に戻る。
この状態では、電力量制御処理が実行されることにより、電力量の計測が開始されるが、内蔵時計部25aは初期値にリセットされているので、初期値からの計時が開始され現在時刻とは大きく異なる時刻となっている。
このため、電力量計1の情報送受信端子DT,SGに時刻設定処理装置2を接続して内蔵時計部25aを正確な現在時刻に設定する。
このステップS33では、時計装置としての通信カードを介して携帯電話基地局にアクセスすることにより、携帯電話基地局で標準時刻に管理されている現在時刻データを受信する現在時刻情報取得処理を実行し、次いでステップS34に移行して、現在時刻データが受信できたか否かを判定し、現在時刻データを受信できないときには、ステップS35に移行して、液晶表示器45に「現在時刻データ受信不可」のメッセージを表示してから時刻設定処理を終了する。
このステップS37では、電力量計1に対する少なくとも現在時刻データを含む時刻変更電文を生成し、次いでステップS38に移行して、生成した時刻変更電文をUSBポート46から送信し、次いでステップS39に移行して、電力量計1から前述した設定時刻と識別コードを少なくとも含む時刻設定応答電文を所定時間内に受信したか否かを判定する。
また、ステップS39の判定結果が、電力量計1からの時刻設定応答電文の受信があったときには、ステップS41に移行して、液晶表示器45に「時刻設定正常終了」のメッセージを表示し、次いでステップS42に移行して、電力量計1からの時刻設定応答電文に含まれる設定時刻及び識別コードを例えば外部記憶装置44に形成された履歴記憶部に、例えば表計算ソフトを使用した履歴記憶処理によって記憶してから時刻設定処理を終了する。
上記図6の時刻設定処理において、ステップS32〜S37の処理が時刻設定情報生成部に対応し、ステップS38の処理及びUSBポート46が情報出力部に対応している。
なお、前述した電力量計1の情報送受信端子DT及びSGと通信インタフェース部26との間に、図8に示すように、フォトカプラ53t及び53sと、受信バッファ54s及び送信バッファ54tとが介装されて、信号絶縁を行うようにしている。
今、電力量計1が未設置状態で、電力量計1の電源側配線部に所定の交流電力が印加されることなく倉庫等に節電状態に移行する所定時間(例えば240時間)以上保管されているものとする。この状態では、電力量計1の制御部25で図4に示す電力量制御処理を実行しているが、電力量計1の電源側配線部に交流電力が印加されない停電状態となった時点で、ステップS13からステップS18に移行し、内蔵時計部25aを水晶振動子24の発振周波数に同期させながら内蔵時計部25aの計時を継続する。
この節電状態が電力量計1の電源側配線部に所定の交流電力が印加される状態となるまで継続される。
その後、需要家への設置が決まって、倉庫等の保管場所からの出荷が決まった時点で、電力量計1の内蔵時計部25aを現在時刻に設定する時刻設定を行う。
そして、時刻設定処理装置2の接続具37におけるプローブ37gのプローブ部37iのDT側及びSG側をそれぞれ電力量計1の情報送受信端子DT及びSGに押し付けた状態で、液晶表示器45に表示されている時刻設定領域A1内にカーソルをマウス又はキーボード等の入力部42で移動させて、マウスをクリックするか又はキーボードの実行キーを押下することにより、時刻設定領域A1を選択する。
このUSBポート46には、USBケーブル34を介して情報変換器36が接続されているので、この情報変換器36で、USB信号が電力量計1の情報送受信端子DT,SGで受信可能なカレントループ通信方式の信号に変換されるとともに、信号絶縁されて、電力量計1の情報送受信端子DT,SGに供給される。
この電源スイッチ15のオフ状態によって、電力量計1への所定電圧の交流電圧の供給が遮断されるが、この状態から所定時間(例えば240時間)が経過するまでは、電力量計1が節電状態に移行することはないので、所定時間が経過するまでに、電力量計1を需要家に装着する。
このように、上記第1の実施形態によると、倉庫等で保管することにより、供給電源を遮断した状態が、所定時間(例えば240時間)以上経過して節電状態となっている電力量計1に対して、電力供給装置13で、所定の電圧の電力を供給して節電状態を解除し、この状態で、電力量計1の情報送受信端子DT,SGにプローブ37gを接触させて情報処理端末31を接続することにより、時刻設定を行うことができる。
しかも、情報変換器36では、USB信号とカレントループ通信方式の信号とに相互に変換する際に、直流電力を必要とするが、この直流電力を、USBケーブル34を介して情報処理端末31側から供給することができ、情報変換器36に電池等の電源を用意する必要がない。
さらにまた、情報処理端末31と電力量計1の情報送受信端子DT,SGとの接続を情報処理端末31のUSBポート46に接続された情報変換器36に接続されるプローブ37gを接触させるだけでよく、ねじ止め等の作業を必要としないので、時刻設定作業を迅速に行うことができる。しかも、プローブ37gに弾性接触するプローブ部37iを形成したので、情報送受信端子DT,SGとの接触を確実に行うことができる。
この第2の実施形態は、高圧の電力量計の時刻設定を行うようにしたものである。
すなわち、高圧の電力量計60では、図12に示すように、RS232C規格のシリアル通信方式を採用する情報送受信端子TXD,RXDを備えている。このため、情報処理端末31と情報送受信端子TXD,RXDとの接続を、図11に示すように、USB信号とRS232C規格のシリアル通信方式の信号とを相互に変換する情報変換器63が設けられ、この情報変換器63のUSB側が両端にUSBプラグ33,35を接続したUSBケーブル34を介して情報処理端末31のUSBポート46に接続されている。また、情報変換器63のRS232C側がRS232Cケーブル64を介して電力量計60の情報送受信端子TXD,RXDに接続されている。
さらに、この実施形態では、時刻情報源として電波時計61又はFM放送の時報で時刻を補正する時計装置62が設けられ、これらが情報処理端末31のRS232Cポート47又はUSBポート46に接続されている。
この第2の実施形態によると、電力量計60の情報送受信端子TXD,RXDで送受信するデータがRS232C規格のシリアル通信方式を採用しており、これに応じて情報変換器63でUSB信号とRS232C規格のシリアル通信方式の信号とを相互変換する構成とされていることを除いては前述した第1の実施形態と同様の構成を有するので、前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、上記第2の実施形態においては、情報処理端末31のUSBポート46と電力量計60の情報送受信端子TXD,RXDとの間に情報変換器63を設けた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、情報処理端末31のRS232Cポート47と電力量計60の情報送受信端子TXD,RXDとの間を直接RS232Cケーブルで接続し、制御部41の内部にRS232C規格のシリアル通信データを生成する情報変換部を設けるようにしてもよい。
また、上記第1及び第2の実施形態においては、情報処理端末31としてノート型パーソナルコンピュータを適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、デスクトップ型パーソナルコンピュータや時刻設定専用の情報処理端末を適用することができる。
Claims (7)
- 使用電力量を計測して電力量表示部に表示する電力量計測部と、時刻表示を行う時刻表示部と、外部から入力される時刻設定情報に応じて前記時刻表示部の表示時刻を設定する時刻設定部とを少なくとも備えた電力量計への時刻設定装置であって、
前記電力量計に作動電力を供給する電力供給部と、
前記電力量計に形成した所定通信方式の情報送受信端子と、
該情報送受信端子に前記時刻設定情報を有線送信する時刻設定処理装置とを備え、
前記時刻設定処理装置は、外部の時刻情報源から現在時刻情報を取込み、取込んだ現在時刻情報を含む時刻設定情報を生成する時刻設定情報生成部と、生成された前記時刻設定情報を出力する情報出力部と、該情報出力部及び前記情報送受信端子間に接続される少なくとも前記情報出力部から出力される時刻設定情報を前記情報送受信端子で受信可能な通信方式の情報に変換する情報変換部と
を備えたことを特徴とする電力量計への時刻設定装置。 - 前記時刻設定処理装置の情報出力部はUSBポートで構成され、該USBポートを介して前記通信情報変換部に電力を供給するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電力量計への時刻設定装置。
- 前記時刻設定処理装置は、表示装置を有する情報処理端末で構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電力量計への時刻設定装置。
- 前記通信情報変換部は、前記情報送受信端子に電気的に弾性接触するプローブを備えていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の電力量計への時刻設定装置。
- 前記時刻情報源は携帯電話機の基地局であり、前記時刻設定処理装置は前記基地局との間で無線通信によって現在時刻情報を取込む通信カードを有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の電力量計への時刻設定装置。
- 前記時刻設定情報生成部は、前記時刻情報源から取込んだ現在時刻情報で、内蔵時計部の現在時刻を修正するとともに、現在時刻情報を含む時刻設定情報を生成するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の電力量計への時刻設定装置。
- 前記時刻設定処理装置は、電力量計の時刻設定完了時に、少なくとも設定した時刻と電力量計の固有の識別情報とで構成される時刻設定履歴情報を記憶する履歴情報記憶部を備えていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の電力量計への時刻設定装置。
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