JP5435125B2 - 移動体衝撃吸収装置 - Google Patents

移動体衝撃吸収装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5435125B2
JP5435125B2 JP2012505337A JP2012505337A JP5435125B2 JP 5435125 B2 JP5435125 B2 JP 5435125B2 JP 2012505337 A JP2012505337 A JP 2012505337A JP 2012505337 A JP2012505337 A JP 2012505337A JP 5435125 B2 JP5435125 B2 JP 5435125B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
moving body
fluid
aircraft
absorbing device
shock absorbing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012505337A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2011114426A1 (ja
Inventor
英二 板倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Publication of JPWO2011114426A1 publication Critical patent/JPWO2011114426A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5435125B2 publication Critical patent/JP5435125B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64DEQUIPMENT FOR FITTING IN OR TO AIRCRAFT; FLIGHT SUITS; PARACHUTES; ARRANGEMENTS OR MOUNTING OF POWER PLANTS OR PROPULSION TRANSMISSIONS IN AIRCRAFT
    • B64D11/00Passenger or crew accommodation; Flight-deck installations not otherwise provided for
    • B64D11/06Arrangements of seats, or adaptations or details specially adapted for aircraft seats
    • B64D11/0696Means for fastening seats to floors, e.g. to floor rails
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64CAEROPLANES; HELICOPTERS
    • B64C1/00Fuselages; Constructional features common to fuselages, wings, stabilising surfaces or the like
    • B64C1/06Frames; Stringers; Longerons ; Fuselage sections
    • B64C1/061Frames
    • B64C1/062Frames specially adapted to absorb crash loads
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64DEQUIPMENT FOR FITTING IN OR TO AIRCRAFT; FLIGHT SUITS; PARACHUTES; ARRANGEMENTS OR MOUNTING OF POWER PLANTS OR PROPULSION TRANSMISSIONS IN AIRCRAFT
    • B64D11/00Passenger or crew accommodation; Flight-deck installations not otherwise provided for
    • B64D11/06Arrangements of seats, or adaptations or details specially adapted for aircraft seats
    • B64D11/0619Arrangements of seats, or adaptations or details specially adapted for aircraft seats with energy absorbing means specially adapted for mitigating impact loads for passenger seats, e.g. at a crash
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T50/00Aeronautics or air transport
    • Y02T50/40Weight reduction

Description

本発明は、移動体衝撃吸収装置に係り、特に、航空機などの移動体に装備される移動体衝撃吸収装置に関する。
航空機などの移動体が障害物に衝突した際、衝突による衝撃を吸収する衝撃吸収装置がある。このような衝撃吸収装置として、従来、たとえば特許文献1に開示された航空機の耐衝撃構造が知られている。この航空機の耐衝撃構造は、航空機の機体の底部に設けられた相互に交差する方向に延びる第1床下ビームと第2床下ビームとを備えている。また、これらのビームの交差部に繊維強化複合材料からなる衝撃吸収体が設けられており、第1および第2ビームが衝撃吸収体によって結合されている。
また、上記特許文献1に開示された航空機の耐衝撃構造では、第1床下ビームおよび第2床下ビーム交差部は、クラッシュ時に圧縮荷重が集中する部位となっている。このため、第1床下ビームおよび第2床下ビームの交差部における構造連続性を確保することができ、より効果的にクラッシュ時の圧縮荷重のエネルギを潰れ吸収することができるというものである。
特開2006−341651号公報
しかし、上記特許文献1に開示された航空機の衝撃吸収体においては、航空機が衝突した際、第1床下ビームおよび第2床下ビームを通じて衝突荷重が第1床下ビームと第2床下ビームとの交差部に集中する。このため、航空機の底部における第1床下ビームや第2床下ビームが配置されていない位置においては、十分な衝撃吸収性能を発揮することができなかった。したがって、航空機などの移動体におけるあらゆる衝突態様に対して、衝撃吸収性能をさらに高められる可能性があるものであった。
そこで、本発明の課題は、移動体が障害物等に衝突する際、多様な衝突態様に対して、高い衝撃吸収性能を発揮することができる移動体衝撃吸収装置を提供することにある。
上記課題を解決した本発明に係る移動体衝撃吸収装置は、構造部材が設けられた移動体に装備され、移動体に対して障害物が衝突した際における衝撃力を構造部材に吸収させる移動体衝撃吸収装置であって、閉空間構造体に流体が封入された流体構造部材を備え、流体構造部材が、移動体の衝撃吸収位置に配置されており、流体構造部材が、構造部材に連結された支持部材によって支持されており、流体構造部材は、衝撃吸収位置における移動体の外側位置に配置される荷重入力部と、荷重入力部よりも移動体における内側方向に配置される荷重伝達部とを備え、荷重入力部および荷重伝達部は、互いに流体通路を介して連通しており、荷重入力部は、荷重伝達部との間で離間して形成されていることを特徴とする。
本発明に係る移動体衝撃吸収装置においては、流体構造部材が、移動体における衝撃吸収位置に配置されており、流体構造部材が、構造部材に連結された支持部材によって支持されている。このため、移動体における衝撃吸収位置に配置された流体構造部材に障害物等が衝突した場合、流体構造部材における流体が閉空間構造体の内側で移動し、パスカルの原理に則って、閉空間構造体の境界面に対してほぼ垂直かつ均等な圧力となって伝播する。したがって、移動体が障害物等に衝突する際、多様な衝突態様に対して、高い衝撃吸収性能を発揮することができる。
更に、移動体の外側位置に配置される荷重入力部と、荷重入力部よりも移動体における内側方向に配置される荷重伝達部とを備えることにより、障害物等との衝突によって入力した移動体の外側の荷重を移動体の内部における所定の位置、たとえば高強度部材などに好適に伝達することができる。したがって、入力荷重を高強度部材に好適に伝達することができるので、衝撃吸収性能をさらに高いものとすることができる。
一形態では、前記流体構造部材が、前記移動体の外側における衝撃吸収位置であって、前記障害物が直接衝突する位置に設けられていてもよい。別の一形態では、流体構造部材には、前記流体として潤滑材が封入されていてもよい。別の一形態では、前記移動体が航空機であってもよい。別の一形態では、前記流体構造部材における前方部分は、航空機が水平の状態のときに、後方に行くにしたがって下降するように傾斜しており、前記流体構造部材における後方部分は、航空機が水平の状態のときに、水平となるようにされていてもよい。別の一形態では、前記流体構造部材が、航空機の底部に配置されていてもよい。別の一形態では、前記流体構造部材が、車両の前部に配置されていてもよい。
また、別の側面に係る移動体衝撃吸収装置は、構造部材が設けられた移動体に装備され、移動体に対して障害物が衝突した際における衝撃力を構造部材に吸収させる移動体衝撃吸収装置であって、閉空間構造体に流体が封入された流体構造部材を備え、流体構造部材が、移動体の外側における衝撃吸収位置に配置されており、流体構造部材が、構造部材に連結された支持部材によって支持され、移動体が航空機であり、流体構造部材における前方部分は、航空機が水平の状態のときに、後方に行くにしたがって下降するように傾斜しており、流体構造部材における後方部分は、航空機が水平の状態のときに、水平となるようにされていることを特徴とする。
本発明に係る移動体衝撃吸収装置によれば、移動体が障害物等に衝突する際、多様な衝突態様に対して、高い衝撃吸収性能を発揮することができる。
図1は、第1の実施形態に係る移動体衝撃吸収装置を備える航空機の要部側断面図である。 図2は、第1の実施形態におけるブラダー内における潤滑剤の流れを説明する図である。 図3は、第2の実施形態に係る移動体衝撃吸収装置を備える車両の要部平断面図である。 図4は、第2の実施形態におけるブラダー内における潤滑剤の流れを説明する図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図示の便宜上、図面の寸法比率は説明のものと必ずしも一致しない。
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態に係る移動体衝撃吸収装置を備える航空機の要部側断面図である。図1に示すように、移動体衝撃吸収装置1は、航空機M1に設けられている。航空機M1は、本発明の構造部材である高強度フレーム2を備えており、高強度フレーム2の上面側に操縦席3が設けられている。移動体衝撃吸収装置1は、本発明の衝撃吸収位置となる高強度フレーム2における操縦席3が設けられた位置の裏面側に設けられている。
移動体衝撃吸収装置1は、閉空間構造体に流体が封入された流体構造部材であるブラダー10を備えている。ブラダー10は、第1封入部材11および第2封入部材12を備えている。封入部材11,12は、いずれも弾性を有する袋体であり、封入部材11,12には、いずれも潤滑剤が封入されている。これらの第1封入部材11および第2封入部材12は、離間して形成されている。
ブラダー10は、障害物との衝突によって生じた荷重を吸収し、高強度フレーム2に伝達する。ブラダー10における第1封入部材11は本発明の荷重入力部として機能しているとともに、第2封入部材12は本発明の荷重伝達部として機能している。また、ブラダー10における前方部分は、航空機M1が水平の状態で、後方に行くにしたがって下降する傾斜を備えている。一方、ブラダー10における後方部分は、航空機M1が水平の状態のときに略水平となるようにされている。
さらに、ブラダー10における第1封入部材11と第2封入部材12との間には、本発明の衝撃吸収部材である第1衝撃吸収材(Energy Absorption材、以下「EA材」という)層13が介在されて設けられており、第2封入部材12と高強度フレーム2との間には、第2EA材層14が介在されて設けられている。第1EA材層13および第2EA材層14は、いずれもたとえば弾性体によって形成されており、航空機M1の衝突時における衝撃を吸収する。
また、第1EA材層13は、航空機M1の前方に位置する前方部材13A、後方に位置する後方部材13Bおよび前方部材13Aと後方部材13Bとの間に位置する中央部材13Cによって構成されている。また、第2EA材層14も同様に、前方部材14A、後方部材14B、および中央部材14Cによって構成されている。第2EA材層14は、ブラダー10における第2封入部材12を介して高強度フレーム2に連結されており、本発明の支持部材としても機能している。
第1EA材層13における前方部材13Aおよび後方部材13Bには、複数の流体通路15が形成されている。第1封入部材11と第2封入部材12とは、これらの流体通路15を介して互いに連通している。第1封入部材11および第2封入部材12にそれぞれ封入された潤滑剤は、流体通路15を介して互いに流出入可能とされている。第1封入部材11および第2封入部材12の内部は、パスカルの原理に基づく流体圧力の伝播が生じる閉空間となっている。
次に、本実施形態に係る移動体衝撃吸収装置の作用について説明する。本実施形態に係る移動体衝撃吸収装置1は、航空機M1における高強度フレーム2の底面に設けられている。ここで、図2に示すように、運転席3にパイロットHが着座し、航空機M1が岩などの障害物Xに衝突した際に、障害物Xが移動体衝撃吸収装置1におけるブラダー10に対して、局所斜め方向から衝突した場合を想定する。
この場合、ブラダー10では、障害物Xとの衝突に伴って、第1封入部材11における衝突した部分が局所的に変形する。第1封入部材11が局所的に変形したとき、第1封入部材11内の潤滑剤Sは、第1封入部材11内で流通するとともに、流体通路15を介して第2封入部材12にも流通する。
このとき、第1封入部材11の内側では、パスカルの原理に則り、潤滑剤Sが第1封入部材11の境界面に対してほぼ垂直かつ均等な圧力となって伝播する。また、流体通路15を通じて第2封入部材12に流入した潤滑剤Sについても、第2封入部材12の境界面に対してほぼ垂直かつ均等圧な荷重となって伝播する。
第1封入部材11の内側で伝播する荷重は、第1EA材層13に対して垂直かつ均等に作用する。また、第2封入部材12の内側で伝播する荷重は、第2EA材層14に対して垂直かつ均等に作用することとなる。このため、第1EA材層13および第2EA材層14においては、効率的な荷重境界条件で破壊が起こるので、ブラダー10に対して局所的に衝突が生じた場合であっても、全体として効果的に衝撃吸収を行うことができる。
また、図2に示す例では、ブラダー10の前方の局所斜め方向から障害物Xが衝突する場合を想定しているが、ブラダー10のどの位置に衝突したとしても、パスカルの原理に則って封入部材11,12の境界面に対してほぼ垂直かつ均等圧な荷重となって伝播される。したがって、航空機M1が障害物Xに衝突する際、多様な衝突態様に対して、高い衝撃吸収性能を発揮することができる。
さらに、ブラダー10の前方部分は、後方にいくにしたがって下降する傾斜を備えている。このような傾斜が形成されていることにより、衝突時に生じる斜め方向の荷重成分のうち、垂直成分は流体圧力となり、平行成分はブラダー10の変形や表面滑りなどでいなすことができる。
また、障害物Xとの衝突により、ブラダー10における袋体が破損する場合には、袋体に含まれる潤滑剤が流出する。このような場合には、袋体から潤滑剤が流出することとなるので、ブラダー10を地面やEA材層13,14に対して流体潤滑させることができる。さらに、EA材層13,14の破壊が生じない場合でも、高強度フレーム2に対して荷重が均等かつ垂直に掛かることとなる。このため、高強度フレーム2における入力荷重に対する強度負担を軽減することができる。したがって、高強度フレーム2の重量を軽減することができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図3は、第2の実施形態に係る移動体衝撃吸収装置を備える車両の要部平断面図である。図3に示すように、本実施形態に係る移動体衝撃吸収装置4は、車両M2に設けられている。車両M2は、骨格部材5を備えている。骨格部材5は、前方に配置された幅方向に延在する横フレーム21と、横フレーム21の両端にそれぞれ接続され、前後方向に延在する縦フレーム22,23とを備えている。これらの横フレーム21および縦フレーム22,23は、いずれも高強度フレームによって構成されている。
また、本発明の衝撃吸収位置である骨格部材5における横フレーム21の先端には、移動体衝撃吸収装置4が設けられている。移動体衝撃吸収装置4は、本発明の支持部材であるブラダー30を備えている。ブラダー30は、本発明の支持部材であるブラダーホルダ31を備えており、ブラダーホルダ31には、第1封入部材32、第2封入部材33、および第3封入部材34が保持されている。
これら第1封入部材32、第2封入部材33、および第3封入部材34は、上記第1の実施形態と同様、潤滑剤が封入された弾性を有する袋体を備えている。また、第1封入部材32は、本発明の荷重入力部となり、第2封入部材33および第3封入部材34は、本発明の荷重伝達部となる。
ブラダーホルダ31は、骨格部材5における横フレーム21の前方に配設されている。ブラダーホルダ31の先端部には、第1封入部材32が取り付けられている。第1封入部材32は、車両M2の最先端に配置され、横方向に延在する形で形成されている。この第1封入部材32の車両幅方向の長さは、骨格部材5における横フレーム21の車両幅方向長さと略同一とされている。
ブラダーホルダ31における右後側であって、骨格部材5における右縦フレーム22の前方におよびブラダーホルダ31における左後側であって、骨格部材5における左縦フレーム23の前方には、それぞれ凹部が形成されている。これらの凹部に、第2封入部材33および第3封入部材34がそれぞれ収容されている。
第2封入部材33および第3封入部材34は、骨格部材5における横フレーム21に前方に隣接する形で設けられている。このうち、第2封入部材33は、車両M2の右側端部であって骨格部材5における右縦フレーム22の前方位置に配置されている。また、第3封入部材34は車両M2の左側端部であって骨格部材5における左縦フレーム23の前方位置に配置されている。第2封入部材33および第3封入部材34は、互いに同等の大きさとされており、第1封入部材32よりも小さい大きさとされている。
また、ブラダーホルダ31には、第1流体通路35および第2流体通路36が形成されている。第1流体通路35は、第1封入部材32と第2封入部材33とを連通しており、第2流体通路36は第1封入部材32と第3封入部材34とを連通している。第1封入部材32、第2封入部材33、および第3封入部材34にそれぞれ封入された潤滑剤は、流体通路35,36を介して互いに流出入可能とされている。第1封入部材32、第2封入部材33、および第3封入部材34の内部は、パスカルの原理に基づく流体圧力の伝播が生じる閉空間となっている。
次に、本実施形態に係る移動体衝撃吸収装置の作用について説明する。本実施形態に係る移動体衝撃吸収装置4は、車両M2における骨格部材5の先端部に設けられている。ここで、図4に示すように、車両M2が標識やポールなどの障害物Xに衝突した際に、障害物Xが移動体衝撃吸収装置4におけるブラダー30に対して、局所的に衝突した場合を想定する。
この場合、ブラダー30では、障害物Xとの衝突に伴って、第1封入部材32における衝突した部分が局所的に変形する。第1封入部材32が局所的に変形したとき、第1封入部材32内の潤滑剤Sは、第1封入部材32内で流通するとともに、第1流体通路35を介して第2封入部材33に流通し、さらには第2流体通路36を介して第3封入部材34にも流通している。
このとき、第1封入部材32の内側では、パスカルの原理に則り、潤滑剤Sが第1封入部材32の境界面に対してほぼ垂直かつ均等な圧力となって伝播する。また、第1流体通路35を通じて第2封入部材33に流入した潤滑剤Sおよび第2流体通路36を通じて第3封入部材34に流入した潤滑剤Sについても、第2封入部材33および第3封入部材34の境界面に対してほぼ垂直かつ均等圧な荷重となって伝播する。
第2封入部材33の内側で伝播する荷重は、骨格部材5における右縦フレーム22に対して垂直かつ均等に作用する荷重Fとなる。同様に、第3封入部材34の内側で伝播する荷重は、左縦フレーム23に対して垂直かつ均等に作用する荷重Fとなる。このため、右縦フレーム22および左縦フレーム23に対して効果的に荷重を伝播することができる。その結果、衝突によって生じた荷重を高強度フレームからなる右縦フレーム22および左縦フレーム23で効率的に受け持つことができる。したがって、ブラダー30に対して局所的に衝突が生じた場合であっても、全体として効果的に衝撃吸収を行うことができる。
また、図4に示す例では、ブラダー30の前方から障害物Xが衝突する場合を想定しているが、ブラダー30のどの位置に衝突したとしても、パスカルの原理に則って封入部材32,33,34の境界面に対してほぼ垂直かつ均等圧な荷重となって伝播される。したがって、右縦フレーム22および左縦フレーム23に対する荷重入力モードが一定となるので、車両M2が障害物Xに衝突する際、多様な衝突態様に対して、高い衝撃吸収性能を発揮することができる。
また、障害物Xがブラダー30に対して斜め方向から衝突する場合などには、斜め方向の荷重成分が生じることとなる。このときの斜め方向の荷重成分のうち、垂直成分は流体圧力となり、平行成分はブラダー30の変形や表面滑りなどでいなすことができる。また、障害物Xとの衝突により、ブラダー30における袋体が破損する場合には、袋体に含まれる潤滑剤が流出する。このような場合には、袋体から潤滑剤が流出することとなるので、ブラダー30を地面や障害物Xに対して流体潤滑させることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記実施形態では、ブラダー10,30における袋体に潤滑剤Sを封入しているが、他の液体であってもよいし、気体であってもよい。また、上記第1の実施形態においては、EA材層13,14を形成しているが、EA材層を形成しない態様とすることもできる。
さらには、上記第2の実施形態においては、EA材層を形成してないが、ブラダーホルダ31と骨格部材5との間、あるいはブラダーホルダ31における封入部材32,33,34の保持部にEA材を介在させる態様とすることもできる。ここで、EA材を介在させる場合に、EA材を複数層に形成することもできる。
また、上記第1の実施形態においては、高強度フレーム2に対して荷重を伝播し、第2の実施形態においては骨格部材5に対して荷重を伝播している。これに対して、航空機の機体や車両の車体における高強度フレームや骨格部材の他の部位に対して荷重を伝播する態様とすることもできる。ここで、機体や車体に荷重を伝播する際、機体や車体の一箇所のみならず、複数箇所に荷重を伝播する態様とすることもできる。
さらには、設計的に荷重を流したいモードにあわせることにより、ブラダー構成を種々形成することができる。また、局所荷重のみとすることなく、各種分布荷重においてもモードを一定することができる。
本発明は、移動体衝撃吸収装置に係り、特に、航空機などの移動体に装備される移動体衝撃吸収装置に利用することができる。
1…移動体衝撃吸収装置、2…高強度フレーム、3…操縦席、4…移動体衝撃吸収装置、5…骨格部材、10…ブラダー、11…第1封入部材、12…第2封入部材、13…第1EA材層、14…第2EA材層、15…流体通路、21…横フレーム、22…右縦フレーム、23…左縦フレーム、30…ブラダー、31…ブラダーホルダ、32…第1封入部材、33…第2封入部材、34…第3封入部材、35…第1流体通路、36…第2流体通路、F…荷重、H…パイロット、M1…航空機、M2…車両、S…潤滑剤、X…障害物。

Claims (8)

  1. 構造部材が設けられた移動体に装備され、前記移動体に対して障害物が衝突した際における衝撃力を前記構造部材に吸収させる移動体衝撃吸収装置であって、
    閉空間構造体に流体が封入された流体構造部材を備え、
    前記流体構造部材が、前記移動体の衝撃吸収位置に配置されており、
    前記流体構造部材が、前記構造部材に連結された支持部材によって支持されており、
    前記流体構造部材は、前記衝撃吸収位置における前記移動体の外側位置に配置される荷重入力部と、前記荷重入力部よりも前記移動体における内側方向に配置される荷重伝達部とを備え、前記荷重入力部および前記荷重伝達部は、互いに流体通路を介して連通しており、
    前記荷重入力部は、前記荷重伝達部との間で離間して形成されていることを特徴とする移動体衝撃吸収装置。
  2. 前記流体構造部材が、前記移動体の外側における衝撃吸収位置であって、前記障害物が直接衝突する位置に設けられている、請求項1に記載の移動体衝撃吸収装置。
  3. 流体構造部材には、前記流体として潤滑材が封入されている、請求項1又は2に記載の移動体衝撃吸収装置。
  4. 前記移動体が航空機である、請求項1〜の何れか一項に記載の移動体衝撃吸収装置。
  5. 前記流体構造部材における前方部分は、航空機が水平の状態のときに、後方に行くにしたがって下降するように傾斜しており、前記流体構造部材における後方部分は、航空機が水平の状態のときに、水平となるようにされている、請求項に記載の移動体衝撃吸収装置。
  6. 前記流体構造部材が、航空機の底部に配置されている、請求項又はに記載の移動体衝撃吸収装置。
  7. 前記流体構造部材が、車両の前部に配置されている、請求項1〜の何れか一項に記載の移動体衝撃吸収装置。
  8. 構造部材が設けられた移動体に装備され、前記移動体に対して障害物が衝突した際における衝撃力を前記構造部材に吸収させる移動体衝撃吸収装置であって、
    閉空間構造体に流体が封入された流体構造部材を備え、
    前記流体構造部材が、前記移動体の外側における衝撃吸収位置に配置されており、
    前記流体構造部材が、前記構造部材に連結された支持部材によって支持され、
    前記移動体が航空機であり、
    前記流体構造部材における前方部分は、航空機が水平の状態のときに、後方に行くにしたがって下降するように傾斜しており、前記流体構造部材における後方部分は、航空機が水平の状態のときに、水平となるようにされていることを特徴とする移動体衝撃吸収装置。
JP2012505337A 2010-03-15 2010-03-15 移動体衝撃吸収装置 Expired - Fee Related JP5435125B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2010/054347 WO2011114426A1 (ja) 2010-03-15 2010-03-15 移動体衝撃吸収装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2011114426A1 JPWO2011114426A1 (ja) 2013-06-27
JP5435125B2 true JP5435125B2 (ja) 2014-03-05

Family

ID=44648558

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012505337A Expired - Fee Related JP5435125B2 (ja) 2010-03-15 2010-03-15 移動体衝撃吸収装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8794408B2 (ja)
JP (1) JP5435125B2 (ja)
WO (1) WO2011114426A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114771843B (zh) * 2022-06-16 2022-09-23 中国飞机强度研究所 一种航空飞机制造中座椅振动减缓系统及其振动减缓方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4593870A (en) * 1983-09-09 1986-06-10 Bell Helicopter Textron Inc. Energy absorbing composite aircraft structure
JPH0840306A (ja) * 1994-07-08 1996-02-13 Ford Motor Co 自動車のエネルギー吸収柱構造体
JP2006341651A (ja) * 2005-06-07 2006-12-21 Kawasaki Heavy Ind Ltd 航空機の耐衝撃構造

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5815846A (en) 1996-11-27 1998-10-06 Tecno-Fluidos, S.L. Resistant helmet assembly
US5987370A (en) * 1997-09-03 1999-11-16 Delco Electronics Corp. Vehicle occupant weight estimation apparatus having fluid-filled seat bladder
US7059446B2 (en) * 2003-06-27 2006-06-13 Delphi Technologies, Inc. Frame-based bladder apparatus for seat occupant weight estimation
JP4385814B2 (ja) 2004-03-26 2009-12-16 三菱自動車工業株式会社 車両の衝撃吸収構造
US7232001B2 (en) * 2004-08-24 2007-06-19 Sam Hakki Collision air bag and flotation system
JP2009514740A (ja) * 2005-11-09 2009-04-09 ベル ヘリコプター テクストロン インコーポレイテッド 航空機用の衝突緩和システム
CA2702547C (en) * 2007-10-22 2013-02-26 Cheng-Ho Tho Crash attenuation system for aircraft

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4593870A (en) * 1983-09-09 1986-06-10 Bell Helicopter Textron Inc. Energy absorbing composite aircraft structure
JPH0840306A (ja) * 1994-07-08 1996-02-13 Ford Motor Co 自動車のエネルギー吸収柱構造体
JP2006341651A (ja) * 2005-06-07 2006-12-21 Kawasaki Heavy Ind Ltd 航空機の耐衝撃構造

Also Published As

Publication number Publication date
WO2011114426A1 (ja) 2011-09-22
JPWO2011114426A1 (ja) 2013-06-27
US8794408B2 (en) 2014-08-05
US20130037358A1 (en) 2013-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN206475940U (zh) 车辆及用于车辆的车架结构
US10276848B2 (en) Protective vehicle battery cage and method of making a battery cage
JP5623620B2 (ja) レール走行車両、特にレール車両のフロントエンドに搭載される車両フロントエンドモジュール
KR102182842B1 (ko) 차체충돌방지구조
JP6517590B2 (ja) 車体後部構造
CN103171628B (zh) 一种吸能式前副车架
CN204871195U (zh) 一种整体车架结构
JP5494230B2 (ja) 車体構造
JP2006231978A (ja) 車体の前部構造
CN106314540B (zh) 一种整体车架结构
KR101458702B1 (ko) 자동차용 서브프레임
JP2016222195A (ja) 鉄道車両の車体
JP7010021B2 (ja) 車両下部構造
JP5435125B2 (ja) 移動体衝撃吸収装置
US11890976B2 (en) Damped shock-absorbing seat
EP0580610B1 (en) Vehicle and body
JP2016507703A (ja) 変形可能エレメント
JP4478594B2 (ja) 回転翼航空機の着地衝撃吸収装置
JP2009090861A (ja) 車体前部構造
JP2020506111A (ja) 鉄道車両の衝突システム
JP6943189B2 (ja) 車両下部構造
CN208452936U (zh) 一种汽车的碰撞吸能装置及汽车
JP2020506849A (ja) 軌道車両の頭部モジュール
JP6960833B2 (ja) 鉄道車両
CN110382335B (zh) 用于车辆后下部结构中间梁的吸收装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130813

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131011

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131112

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131125

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5435125

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees