JP5433499B2 - 固体撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、固体撮像装置に関するものである。
固体撮像装置は、フォトダイオードおよび電荷蓄積部を各々有するM×N個の画素部P1,1〜PM,NがM行N列に2次元配列された受光部と、受光部の各画素部Pm,nに対して或る期間にフォトダイオードで発生した電荷を電荷蓄積部に蓄積させるとともに行毎に各画素部Pm,nの当該蓄積電荷量に応じたデータを出力させる行選択部と、受光部の各画素部Pm,nから出力されたデータを入力して各画素部Pm,nのフォトダイオードにおける発生電荷量に応じたデータを出力する読出部とを備え、また、この読出部から出力されたデータをAD変換してデジタル値を出力するAD変換部を更に備える場合がある。
このような固体撮像装置は、受光部の各画素部Pm,nに到達した光の強度を検出して撮像することができる。また、近年では、このような固体撮像装置を用いて撮像だけでなく光通信を行うことが試みられている。例えば、特許文献1に開示された発明の固体撮像装置は、各画素部からデータを読み出す複数の手段を有していて、そのうちの第1読出し手段により画素部毎にデータを読み出すことで撮像をすることができ、また、第2読出し手段により特定の1または2以上の画素部のフォトダイオードから生じた電流信号を加算して出力することで光信号を受信することができる。
特許第3995959号公報
特許文献1に開示された発明の固体撮像装置では、第1読出し手段により読み出されるデータは画像データであることから、第1読出し手段によるデータ読出しの速度は例えば数十fps(frame per second)である。これに対して、第2読出し手段により読み出されるデータは通信データであることから、第2読出し手段によるデータ読出しの速度は例えば数十kbps(kilo bit per second)である。
本発明者は、このような撮像および光通信を行う固体撮像装置において以下のような問題が生じることを見出した。特許文献1に開示された発明の固体撮像装置は、光信号源が移動する可能性がある場合にも用いられることが意図されている。この場合、第1読出し手段により読み出された画像データに基づいて光信号源の位置が特定され、その画像中の特定された位置にある画素部からのデータが通信データとして第2読出し手段により読み出される。
このように光信号源の位置を追尾する場合、或る画素部は、或る時刻t以前は第1読出し手段により画像データを読み出されていたが、その時刻t以降は第2読出し手段により通信データを読み出されることになる。または、或る画素部は、或る時刻t以前は第1読出し手段および第2読出し手段の何れによってもデータを読み出されていなかったが、その時刻t以降は第2読出し手段により通信データを読み出されることになる。すなわち、その画素部においては、時刻t以降の電荷蓄積時間より時刻t以前の電荷蓄積時間が長い。しかし、時刻t直後に最初に第2読出し手段により読み出される通信データは、時刻t直前に最後に長期間に亘って蓄積された電荷の量に相当するものであるから、誤った値となる場合がある。これでは、固体撮像装置は、光信号源からの光信号を正確に受信することができない。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、光信号源の位置を追尾するような場合であっても光信号源からの光信号を正確に受信することができる光通信用の固体撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の固体撮像装置は、(1) 入射光量に応じた量の電荷を発生するフォトダイオードと、該電荷を蓄積する電荷蓄積部と、電荷蓄積部における蓄積電荷量に応じたデータを出力するための第1スイッチと、電荷蓄積部における蓄積電荷量に応じたデータを出力するための第2スイッチと、を各々有するM×N個の画素部P1,1〜PM,Nが、M行N列に2次元配列された受光部と、(2) 受光部における何れかの第m1行を選択し、その第m1行の各画素部Pm1,nに対して制御信号を出力することで、フォトダイオードの接合容量部を放電させ、フォトダイオードで発生した電荷を電荷蓄積部に蓄積させ、第1スイッチを閉じることで電荷蓄積部における蓄積電荷量に応じたデータを読出信号線L1へ出力させる第1行選択部と、(3) 受光部における第m1行と異なる何れかの第m2行を選択し、その第m2行の各画素部Pm2,nに対して制御信号を出力することで、フォトダイオードの接合容量部を放電させ、フォトダイオードで発生した電荷を電荷蓄積部に蓄積させ、第2スイッチを閉じることで電荷蓄積部における蓄積電荷量に応じたデータを読出信号線L2へ出力させる第2行選択部と、(4) N本の読出信号線L1〜L1と接続され、第1行選択部により選択された受光部における第m1行の各画素部Pm1,nから読出信号線L1へ出力されたデータを入力して、第m1行の各画素部Pm1,nのフォトダイオードで発生した電荷の量に応じたデータを出力する第1読出部と、(5) N本の読出信号線L2〜L2と接続され、第2行選択部により選択された受光部における第m2行の各画素部Pm2,nから読出信号線L2へ出力されたデータを入力して、第m2行の各画素部Pm2,nのフォトダイオードで発生した電荷の量に応じたデータを出力する第2読出部と、を備えることを特徴とする。さらに、第1行選択部または第2行選択部が、受光部における第m1行および第m2行と異なる何れかの第m3行を選択し、その第m3行の各画素部Pm3,nに対して制御信号を出力することで、フォトダイオードの接合容量部を放電させ、第1行選択部および第1読出部と第2行選択部および第2読出部とが互いに並列的に動作をする、ことを特徴とする。ただし、M,Nは2以上の整数であり、m1,m2,m3は1以上M以下であって互いに異なる整数であり、nは1以上N以下の整数である。
本発明の固体撮像装置では、第1行選択部により、受光部における何れかの第m1行が選択され、その第m1行の各画素部Pm1,nにおいて、フォトダイオードの接合容量部が放電され、フォトダイオードで発生した電荷が電荷蓄積部に蓄積され、第1スイッチが閉じることで電荷蓄積部における蓄積電荷量に応じたデータが読出信号線L1へ出力される。各読出信号線L1と接続された第1読出部では、第1行選択部により選択された受光部における第m1行の各画素部Pm1,nから読出信号線L1へ出力されたデータが入力されて、第m1行の各画素部Pm1,nのフォトダイオードで発生した電荷の量に応じたデータが出力される。
一方、第2行選択部により、受光部における何れかの第m2行が選択され、その第m2行の各画素部Pm2,nにおいて、フォトダイオードの接合容量部が放電され、フォトダイオードで発生した電荷が電荷蓄積部に蓄積され、第2スイッチが閉じることで電荷蓄積部における蓄積電荷量に応じたデータが読出信号線L2へ出力される。各読出信号線L2と接続された第2読出部では、第2行選択部により選択された受光部における第m2行の各画素部Pm2,nから読出信号線L2へ出力されたデータが入力されて、第m2行の各画素部Pm2,nのフォトダイオードで発生した電荷の量に応じたデータが出力される。
第1行選択部と第2行選択部とにより、受光部において互いに異なる行が選択される。そして、第1行選択部および第1読出部と、第2行選択部および第2読出部とは、互いに並列的に動作をする。これにより、例えば、第1行選択部および第1読出部により画像データが得られ、第2行選択部および第2読出部により通信データが得られる。
また、第1行選択部または第2行選択部により、受光部における第m1行および第m2行と異なる何れかの第m3行が選択され、その第m3行の各画素部Pm3,nにおいて、フォトダイオードの接合容量部が放電される。
本発明の固体撮像装置は、第1行選択部と第2行選択部とを切り替えて、受光部における第m3行の各画素部Pm3,nに対して制御信号を出力することでフォトダイオードの接合容量部を放電させる行選択部を第1行選択部および第2行選択部の何れかとする切替手段を更に備えるのが好適である。
本発明の固体撮像装置は、(a) 第1行選択部が、M個のラッチ回路を含み、そのうちの第m1のラッチ回路に保持したデータが有意値であるときに第m1行の各画素部Pm1,nに対して制御信号を出力し、(b) 第2行選択部が、M個のラッチ回路を含み、そのうちの第m2のラッチ回路に保持したデータが有意値であるときに第m2行の各画素部Pm2,nに対して制御信号を出力し、(c) 第1行選択部および第2行選択部のうちの何れか一方の行選択部が、他方の行選択部のM個のラッチ回路のうちの第m3のラッチ回路に保持したデータが非有意値であるときに第m3行の各画素部Pm3,nに対して制御信号を出力するのが好適である。
本発明の固体撮像装置は、第1行選択部および第2行選択部それぞれのM個のラッチ回路が行順に縦続接続されてシフトレジスタを構成しており、そのシフトレジスタにおける初段のラッチ回路にMビットのデータをシリアル入力することで各ラッチ回路がデータを保持するのが好適である。
本発明の固体撮像装置は、(a) 第1行選択部が、これに含まれるM個のラッチ回路のうち保持データが有意値であるラッチ回路に対応する複数の行に対して一定時間間隔で順次に制御信号を出力し、(b) 第2行選択部が、これに含まれるM個のラッチ回路のうち保持データが有意値であるラッチ回路に対応する複数の行に対して一定時間間隔で順次に制御信号を出力するのが好適である。
本発明の固体撮像装置は、光信号源の位置を追尾するような場合であっても光信号源からの光信号を正確に受信することができる。
第1実施形態の固体撮像装置1の概略構成を示す図である。 第1実施形態の固体撮像装置1の第1読出部40および第2読出部50の構成を示す図である。 第1実施形態の固体撮像装置1の画素部Pm,nおよび保持部41の回路構成を示す図である。 第1実施形態の固体撮像装置1の差演算部43の回路構成を示す図である。 第1実施形態の固体撮像装置1の第1行選択部20および第2行選択部30の構成を示す図である。 第1実施形態の固体撮像装置1の第1行選択部20の制御信号生成回路21の構成を示す図である。 第1実施形態の固体撮像装置1の第2行選択部30の制御信号生成回路31の構成を示す図である。 比較例の動作の場合において第1読出し部40および第2読出し部50それぞれによりデータが読み出される受光部10における画素部を説明する図である。 比較例の動作の場合のタイミングチャートである。 実施例の動作の場合において第1読出し部40および第2読出し部50それぞれによりデータが読み出される受光部10における画素部を説明する図である。 実施例の動作の場合のタイミングチャートである。 第2実施形態の固体撮像装置2の概略構成を示す図である。 第2実施形態の固体撮像装置2の第1行選択部20Aおよび第2行選択部30Aの構成を示す図である。 第2実施形態の固体撮像装置2の第1行選択部20Aの制御信号生成回路23の構成を示す図である。 第2実施形態の固体撮像装置2の第2行選択部30Aの制御信号生成回路33の構成を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の固体撮像装置1の概略構成を示す図である。この図に示される固体撮像装置1は、受光部10,第1行選択部20,第2行選択部30,第1読出部40,第2読出部50および制御部60を備える。
受光部10はM×N個の画素部P1,1〜PM,Nを含む。M×N個の画素部P1,1〜PM,Nは、共通の構成を有していて、M行N列に2次元配列されている。各画素部Pm,nは第m行第n列に位置している。ここで、M,Nは2以上の整数であり、mは1以上M以下の各整数であり、nは1以上N以下の各整数である。
各画素部Pm,nは、入射光量に応じた量の電荷を発生するフォトダイオードと、該電荷を蓄積する電荷蓄積部とを有する。各画素部Pm,nは、第1行選択部20または第2行選択部30から制御信号線を介して受け取った各種の制御信号に基づいて、フォトダイオードの接合容量部を放電し、フォトダイオードで発生した電荷を電荷蓄積部に蓄積し、その電荷蓄積部における蓄積電荷量に応じたデータを読出信号線L1または読出信号線L2へ出力することができる。
第1行選択部20は、受光部10における何れかの第m1行を選択し、その第m1行の各画素部Pm1,nに対して制御信号を出力することで、フォトダイオードの接合容量部を放電させ、フォトダイオードで発生した電荷を電荷蓄積部に蓄積させ、その電荷蓄積部における蓄積電荷量に応じたデータを読出信号線L1へ出力させる。
第2行選択部30は、受光部10における何れかの第m2行を選択し、その第m2行の各画素部Pm2,nに対して制御信号を出力することで、フォトダイオードの接合容量部を放電させ、フォトダイオードで発生した電荷を電荷蓄積部に蓄積させ、その電荷蓄積部における蓄積電荷量に応じたデータを読出信号線L2へ出力させる。
また、第1行選択部20は、受光部10における何れかの第m3行を選択し、その第m3行の各画素部Pm3,nに対して制御信号を出力することで、フォトダイオードの接合容量部を放電させ、フォトダイオードで発生した電荷を電荷蓄積部に蓄積させる。
ここで、m1,m2,m3は1以上M以下であって互いに異なる整数である。第1行選択部20と第2行選択部30とは、受光部10において互いに異なる行を選択する。第1行選択部20および第2行選択部30それぞれが選択する行の数は任意であるが、データの出力は各行ごとに順次行われる。
第1読出部40は、N本の読出信号線L1〜L1と接続され、第1行選択部20により選択された受光部10における第m1行の各画素部Pm1,nから読出信号線L1へ出力されたデータを入力して、第m1行の各画素部Pm1,nのフォトダイオードで発生した電荷の量に応じたデータを出力する。
第2読出部50は、N本の読出信号線L2〜L2と接続され、第2行選択部30により選択された受光部10における第m2行の各画素部Pm2,nから読出信号線L2へ出力されたデータを入力して、第m2行の各画素部Pm2,nのフォトダイオードで発生した電荷の量に応じたデータを出力する。
制御部60は、第1行選択部20,第2行選択部30,第1読出部40および第2読出部50それぞれの動作を制御することで、固体撮像装置1全体の動作を制御する。制御部60により制御されて、第1行選択部20および第1読出部40と、第2行選択部30および第2読出部50とは、互いに並列的に動作をすることができる。
図2は、第1実施形態の固体撮像装置1の第1読出部40および第2読出部50の構成を示す図である。この図では、受光部10においてはM×N個の画素部P1,1〜PM,Nのうち第m行第n列の画素部Pm,nが代表して示され、また、第1読出部40および第2読出部50それぞれにおいては該画素部Pm,nに関連する構成要素が示されている。
第1読出部40は、N個の保持部41〜41,第1列選択部42および差演算部43を含む。N個の保持部41〜41は共通の構成を有している。各保持部41は、受光部10における第n列のM個の画素部P1,n〜PM,nと読出信号線L1を介して接続されていて、第1行選択部20により選択された第m1行の画素部Pm1,nから読出信号線L1へ出力されたデータを入力して、そのデータを保持し、その保持したデータを出力することができる。各保持部41は、ノイズ成分が重畳された信号成分のデータを入力して保持するとともに、ノイズ成分のみのデータを入力して保持するのが好適である。
N個の保持部41〜41は、第1列選択部42から受け取った各種の制御信号に基づいて、同一タイミングでデータをサンプリングして保持し、その保持したデータを順次に出力することができる。差演算部43は、N個の保持部41〜41それぞれから順次に出力されたデータを入力し、ノイズ成分が重畳された信号成分のデータからノイズ成分のみのデータを差し引いて、信号成分に応じたデータを出力する。差演算部43は、信号成分に応じたデータをアナログデータとして出力してもよいし、AD変換機能を有していてデジタルデータを出力してもよい。このようにして、第1読出部40は、第m1行の各画素部Pm1,nのフォトダイオードで発生した電荷の量に応じたデータを出力することができる。
第2読出部50は、N個の保持部51〜51,第2列選択部52および差演算部53を含む。N個の保持部51〜51は共通の構成を有している。各保持部51は、受光部10における第n列のM個の画素部P1,n〜PM,nと読出信号線L2を介して接続されていて、第2行選択部20により選択された第m2行の画素部Pm2,nから読出信号線L2へ出力されたデータを入力して、そのデータを保持し、その保持したデータを出力することができる。各保持部51は、ノイズ成分が重畳された信号成分のデータを入力して保持するとともに、ノイズ成分のみのデータを入力して保持するのが好適である。
N個の保持部51〜51は、第2列選択部52から受け取った各種の制御信号に基づいて、同一タイミングでデータをサンプリングして保持し、その保持したデータを順次に出力することができる。差演算部53は、N個の保持部51〜51それぞれから順次に出力されたデータを入力し、ノイズ成分が重畳された信号成分のデータからノイズ成分のみのデータを差し引いて、信号成分に応じたデータを出力する。差演算部53は、信号成分に応じたデータをアナログデータとして出力してもよいし、AD変換機能を有していてデジタルデータを出力してもよい。このようにして、第2読出部50は、第m2行の各画素部Pm2,nのフォトダイオードで発生した電荷の量に応じたデータを出力することができる。
図3は、第1実施形態の固体撮像装置1の画素部Pm,nおよび保持部41の回路構成を示す図である。この図でも、受光部10においてはM×N個の画素部P1,1〜PM,Nのうち第m行第n列の画素部Pm,nが代表して示され、また、第1読出部40においては該画素部Pm,nに関連する保持部41が示されている。なお、保持部51の構成は保持部41の構成と同様である。
各画素部Pm,nは、APS(Active Pixel Sensor)方式のものであって、フォトダイオードPDおよび6個のMOSトランジスタT1,T2,T3,T4,T4,T5を含む。この図に示されるように、トランジスタT1,トランジスタT2およびフォトダイオードPDは順に直列的に接続されていて、トランジスタT1のドレイン端子に基準電圧が入力され、フォトダイオードPDのアノ−ド端子が接地されている。トランジスタT1とトランジスタT2との接続点は、トランジスタT5を介してトランジスタT3のゲート端子に接続されている。
トランジスタT3のドレイン端子に基準電圧が入力される。トランジスタT3のソース端子は、トランジスタT4,T4それぞれのドレイン端子と接続されている。各画素部Pm,nのトランジスタT4のソース端子は、読出信号線L1に接続されている。各画素部Pm,nのトランジスタT4のソース端子は、読出信号線L2に接続されている。読出信号線L1および読出信号線L2それぞれには定電流源が接続されている。
各画素部Pm,nの転送用のトランジスタT2のゲート端子は、制御信号線LTと接続され、第1行選択部20または第2行選択部30から出力されるTrans(m)信号が入力される。各画素部Pm,nのリセット用のトランジスタT1のゲート端子は、制御信号線LRと接続され、第1行選択部20または第2行選択部30から出力されるReset(m)信号が入力される。各画素部Pm,nのホールド用のトランジスタT5のゲート端子は、制御信号線LHと接続され、第1行選択部20または第2行選択部30から出力されるHold(m)信号が入力される。
各画素部Pm,nの出力選択用のトランジスタT4のゲート端子は、制御信号線LA1と接続され、第1行選択部20から出力されるAddress1(m)信号が入力される。各画素部Pm,nの出力選択用のトランジスタT4のゲート端子は、制御信号線LA2と接続され、第2行選択部30から出力されるAddress2(m)信号が入力される。これらの制御信号(Reset(m)信号,Trans(m)信号,Hold(m)信号,Address1(m)信号,Address2(m)信号)は、第m行のN個の画素部Pm,1〜Pm,Nに対して共通に入力される。
制御信号線LT,制御信号線LRおよび制御信号線LHは、行毎に設けられていて、第m行の各画素部Pm,nにおけるフォトダイオードPDの接合容量部および電荷蓄積部それぞれの放電ならびに電荷蓄積部による電荷蓄積を指示する制御信号(Reset(m)信号,Trans(m)信号,Hold(m)信号)を送る。Reset(m)信号は、第1行選択部20から出力されるReset1(m)信号と、第2行選択部30から出力されるReset2(m)信号と、の論理和である。Trans(m)信号は、第1行選択部20から出力されるTrans1(m)信号と、第2行選択部30から出力されるTrans2(m)信号と、の論理和である。また、Hold(m)信号は、第1行選択部20から出力されるHold1(m)信号と第2行選択部30から出力されるHold2(m)信号との論理和である。
制御信号線LA1および制御信号線LA2は、行毎に設けられていて、第m行の各画素部Pm,nにおける読出信号線L1または読出信号線L2へのデータ出力を指示する制御信号(Address1(m)信号,Address2(m)信号)を送る。各制御信号線LA1は第1行選択部20に接続されている。各制御信号線LA2は第2行選択部30に接続されている。Address1(m)信号とAddress2(m)信号とは同時にハイレベルとなることはなく、トランジスタT4とトランジスタT4とは同時にオン状態となることはない。
Reset(m)信号,Trans(m)信号およびHold(m)信号がハイレベルであるとき、フォトダイオードPDの接合容量部が放電され、また、トランジスタT3のゲート端子に接続される拡散領域(電荷蓄積部)が放電される。Trans(m)信号がローレベルであるとき、フォトダイオードPDで発生した電荷は接合容量部に蓄積されていく。Reset(m)信号がローレベルであって、Trans(m)信号およびHold(m)信号がハイレベルであると、フォトダイオードPDの接合容量部に蓄積されていた電荷は、トランジスタT3のゲート端子に接続される拡散領域(電荷蓄積部)に転送され蓄積される。
Address1(m)信号がハイレベルであるとき、トランジスタT3のゲート端子に接続される拡散領域(電荷蓄積部)に蓄積されている電荷量に応じたデータ(ノイズ成分が重畳された信号成分のデータ)が、トランジスタT4を経て読出信号線L1へ出力され、第1読出部40の保持部41へ入力される。すなわち、トランジスタT4は、電荷蓄積部における蓄積電荷量に応じたデータを読出信号線L1へ出力するための第1スイッチとして作用する。なお、電荷蓄積部が放電状態にあるときには、ノイズ成分のみのデータがトランジスタT4を経て読出信号線L1へ出力される。
Address2(m)信号がハイレベルであるとき、トランジスタT3のゲート端子に接続される拡散領域(電荷蓄積部)に蓄積されている電荷量に応じたデータ(ノイズ成分が重畳された信号成分のデータ)が、トランジスタT4を経て読出信号線L2へ出力され、第2読出部50の保持部51へ入力される。すなわち、トランジスタT4は、電荷蓄積部における蓄積電荷量に応じたデータを読出信号線L2へ出力するための第2スイッチとして作用する。なお、電荷蓄積部が放電状態にあるときには、ノイズ成分のみのデータがトランジスタT4を経て読出信号線L2へ出力される。
各保持部41は、2つの容量素子C,C、および、4つのスイッチSW11,SW12,SW21,SW22を含む。この保持部41では、スイッチSW11およびスイッチSW12は、直列的に接続されて読出信号線L1と配線Hline_s1との間に設けられ、容量素子Cの一端は、スイッチSW11とスイッチSW12との間の接続点に接続され、容量素子Cの他端は接地されている。また、スイッチSW21およびスイッチSW22は、直列的に接続されて読出信号線L1と配線Hline_n1との間に設けられ、容量素子Cの一端は、スイッチSW21とスイッチSW22との間の接続点に接続され、容量素子Cの他端は接地されている。
この保持部41では、スイッチSW11は、第1列選択部42から供給されるset_s1信号のレベルに応じて開閉する。スイッチSW21は、第1列選択部42から供給されるset_n1信号のレベルに応じて開閉する。set_s1信号およびset_n1信号は、N個の保持部41〜41に対して共通に入力される。スイッチSW12,SW22は、第1列選択部42から供給されるhshift1(n)信号のレベルに応じて開閉する。
この保持部41では、set_n1信号がハイレベルからローレベルに転じてスイッチSW21が開くときに画素部Pm,nから読出信号線L1へ出力されていたノイズ成分が、それ以降、容量素子Cにより電圧値out_n1(n)として保持される。set_s1信号がハイレベルからローレベルに転じてスイッチSW11が開くときに画素部Pm,nから読出信号線L1へ出力されていたノイズ成分が重畳された信号成分が、それ以降、容量素子Cにより電圧値out_s1(n)として保持される。そして、hshift1(n)信号がハイレベルになると、スイッチSW12が閉じて、容量素子Cにより保持されていた電圧値out_s1(n)が配線Hline_s1へ出力され、また、スイッチSW22が閉じて、容量素子Cにより保持されていた電圧値out_n1(n)が配線Hline_n1へ出力される。これら電圧値out_s1(n)と電圧値out_n1(n)との差が、画素部Pm,nのフォトダイオードPDで発生した電荷の量に応じた電圧値を表す。
図4は、第1実施形態の固体撮像装置1の差演算部43の回路構成を示す図である。なお、差演算部53の構成は差演算部43の構成と同様である。この図に示されるように、差演算部43は、アンプA〜A、スイッチSW,SW、および、抵抗器R〜Rを含む。アンプAの反転入力端子は、抵抗器Rを介してバッファアンプAの出力端子と接続され、抵抗器Rを介して自己の出力端子と接続されている。アンプAの非反転入力端子は、抵抗器Rを介してバッファアンプAの出力端子と接続され、抵抗器Rを介して接地電位と接続されている。バッファアンプAの入力端子は、配線Hline_s1を介してN個の保持部41〜41と接続され、スイッチSWを介して接地電位と接続されている。バッファアンプAの入力端子は、配線Hline_n1を介してN個の保持部41〜41と接続され、スイッチSWを介して接地電位と接続されている。
差演算部43のスイッチSW,SWは、第1列選択部42から供給されるhreset1信号により制御されて開閉動作する。スイッチSWが閉じることで、バッファアンプAの入力端子に入力される電圧値がリセットされる。スイッチSWが閉じることで、バッファアンプAの入力端子に入力される電圧値がリセットされる。スイッチSW,SWが開いているときに、N個の保持部41〜41のうちの何れかの保持部41から配線Hline_s1,Hline_n1へ出力された電圧値out_s1(n),out_n1(n)が、バッファアンプA,Aの入力端子に入力される。バッファアンプA,Aそれぞれの増幅率を1とし、4個の抵抗器R〜Rそれぞれの抵抗値が互いに等しいとすると、差演算部43の出力端子から出力される電圧値は、配線Hline_s1および配線Hline_n1それぞれを経て入力される電圧値の差を表し、ノイズ成分が除去されたものとなる。
図5は、第1実施形態の固体撮像装置1の第1行選択部20および第2行選択部30の構成を示す図である。この図に示されるように、第1行選択部20は、第1のシフトレジスタを構成するM個の制御信号生成回路21〜21,および,第2のシフトレジスタを構成するM個のラッチ回路22〜22を含む。また、第2行選択部30は、第1のシフトレジスタを構成するM個の制御信号生成回路31〜31,および,第2のシフトレジスタを構成するM個のラッチ回路32〜32を含む。
第1行選択部20に含まれるM個の制御信号生成回路21〜21それぞれは、共通の構成を有して順に縦続接続されている。すなわち、各制御信号生成回路21の入力端子Iは前段の制御信号生成回路21m−1の出力端子Oに接続されている(ここでは、mは2以上M以下の各整数)。初段の制御信号生成回路21の入力端子Iは、クロックVCLK1が指示する或るタイミングでハイレベルであって以降はローレベルであるvshift1(0)信号を入力する。各制御信号生成回路21は、クロックVCLK1に同期して動作し、基本制御信号1を入力して、対応するラッチ回路22により保持されるデータrow_sel1_data[m]がハイレベルであるときに、所定のタイミングで、Reset1(m)信号,Trans1(m)信号,Hold1(m)信号およびAddress1(m)信号をハイレベルとして出力する。
M個のラッチ回路22〜22それぞれは、Dフリップフロップであって順に縦続接続されている。すなわち、各ラッチ回路22の入力端子Dは前段のラッチ回路22m−1の出力端子Qに接続されている(ここでは、mは2以上M以下の各整数)。初段のラッチ回路22の入力端子Dは、Mビットのデータrow_sel1_data[M:1]をシリアルに入力する。各ラッチ回路22は、クロックrow_sel1_clkに同期して動作することで、データrow_sel1_data[m]を保持することができる。各ラッチ回路22は、保持しているデータrow_sel1_data[m]を、対応する制御信号生成回路21へ与える。
第1行選択部20は、vshift1(0)信号,クロックVCLK1,基本制御信号1,Mビットのデータrow_sel1_data[M:1]およびクロックrow_sel1_clkを制御部60から与えられる。
第2行選択部30に含まれるM個の制御信号生成回路31〜31それぞれは、共通の構成を有して順に縦続接続されている。すなわち、各制御信号生成回路31の入力端子Iは前段の制御信号生成回路31m−1の出力端子Oに接続されている(ここでは、mは2以上M以下の各整数)。初段の制御信号生成回路31の入力端子Iは、クロックVCLK2が指示する或るタイミングでハイレベルであって以降はローレベルであるvshift2(0)信号を入力する。各制御信号生成回路31は、クロックVCLK2に同期して動作し、基本制御信号2を入力して、対応するラッチ回路32により保持されるデータrow_sel2_data[m]がハイレベルであるときに、所定のタイミングで、Reset2(m)信号,Trans2(m)信号,Hold2(m)信号およびAddress2(m)信号をハイレベルとして出力する。
M個のラッチ回路32〜32それぞれは、Dフリップフロップであって順に縦続接続されている。すなわち、各ラッチ回路32の入力端子Dは前段のラッチ回路32m−1の出力端子Qに接続されている(ここでは、mは2以上M以下の各整数)。初段のラッチ回路32の入力端子Dは、Mビットのデータrow_sel2_data[M:1]をシリアルに入力する。各ラッチ回路32は、クロックrow_sel2_clkに同期して動作することで、データrow_sel2_data[m]を保持することができる。各ラッチ回路32は、保持しているデータrow_sel2_data[m]を、対応する制御信号生成回路31へ与えるとともに、制御信号生成回路21へも与える。
第2行選択部30は、vshift2(0)信号,クロックVCLK2,基本制御信号2,Mビットのデータrow_sel2_data[M:1]およびクロックrow_sel2_clkを制御部60から与えられる。
図6は、第1実施形態の固体撮像装置1の第1行選択部20の制御信号生成回路21の構成を示す図である。各制御信号生成回路21は、Dフリップフロップ210、論理反転回路211、論理積回路212〜217、論理和回路218,219、論理積回路221および論理反転回路222を含む。各制御信号生成回路21は、図5で説明した基本制御信号1として、All_reset1信号,Reset1信号,Trans1信号,Hold1信号およびAddress1信号を入力する。
各制御信号生成回路21のDフリップフロップ210は、前段の制御信号生成回路21m−1から出力されるvshift1(m-1)信号を入力して、クロックVCLK1が指示するタイミングで当該データを保持し、その保持したデータを出力する。
各制御信号生成回路21の論理積回路212は、対応するラッチ回路22から出力されるデータrow_sel1_data[m]を入力するとともに、Dフリップフロップ210から出力されるデータをも入力して、これらの論理積のデータを出力する。
各制御信号生成回路21の論理積回路213は、対応するラッチ回路22から出力されるデータrow_sel1_data[m]が論理反転回路211により論理反転されたデータを入力するとともに、前段の制御信号生成回路21m−1から出力されるvshift1(m-1)信号のデータをも入力して、これらの論理積のデータを出力する。
各制御信号生成回路21の論理和回路218は、論理積回路212および論理積回路213それぞれのデータを入力して、これらの論理和のデータをvshift1(m)信号として出力する。
各制御信号生成回路21の論理積回路214は、第2行選択部30の対応するラッチ回路32から出力されるデータrow_sel2_data[m]が論理反転回路222により論理反転されたデータを入力するとともに、Reset1信号のデータをも入力して、これらの論理積のデータをReset1(m)信号として出力する。
各制御信号生成回路21の論理積回路215は、第2行選択部30の対応するラッチ回路32から出力されるデータrow_sel2_data[m] が論理反転回路222により論理反転されたデータを入力するとともに、Trans1信号のデータをも入力して、これらの論理積のデータをTrans1(m)信号として出力する。
各制御信号生成回路21の論理積回路221は、対応するラッチ回路22から出力されるデータrow_sel1_data[m]を入力するとともに、All_reset1信号のデータをも入力して、これらの論理積のデータを出力する。
各制御信号生成回路21の論理和回路219は、論理積回路221の出力データを入力するとともに、論理積回路212の出力データをも入力して、これらの論理和のデータを出力する。
各制御信号生成回路21の論理積回路216は、論理和回路219の出力データを入力するとともに、Hold1信号のデータをも入力して、これらの論理積のデータをHold1(m)信号として出力する。
各制御信号生成回路21の論理積回路217は、Address1信号のデータを入力するとともに、論理積回路212の出力データをも入力して、これらの論理積のデータをAddress1(m)信号として出力する。
図7は、第1実施形態の固体撮像装置1の第2行選択部30の制御信号生成回路31の構成を示す図である。各制御信号生成回路31は、Dフリップフロップ310、論理反転回路311、論理積回路312〜317、論理和回路318,319および論理積回路321を含む。各制御信号生成回路31は、図5で説明した基本制御信号2として、All_reset2信号,Reset2信号,Trans2信号,Hold2信号およびAddress2信号を入力する。
各制御信号生成回路31のDフリップフロップ310は、前段の制御信号生成回路31m−1から出力されるvshift2(m-1)信号を入力して、クロックVCLK2が指示するタイミングで当該データを保持し、その保持したデータを出力する。
各制御信号生成回路31の論理積回路312は、対応するラッチ回路32から出力されるデータrow_sel2_data[m]を入力するとともに、Dフリップフロップ310から出力されるデータをも入力して、これらの論理積のデータを出力する。
各制御信号生成回路31の論理積回路313は、対応するラッチ回路32から出力されるデータrow_sel2_data[m]が論理反転回路311により論理反転されたデータを入力するとともに、前段の制御信号生成回路31m−1から出力されるvshift2(m-1)信号のデータをも入力して、これらの論理積のデータを出力する。
各制御信号生成回路31の論理和回路318は、論理積回路312および論理積回路313それぞれのデータを入力して、これらの論理和のデータをvshift2(m)信号として出力する。
各制御信号生成回路31の論理積回路314は、対応するラッチ回路32から出力されるデータrow_sel2_data[m]を入力するとともに、Reset2信号のデータをも入力して、これらの論理積のデータをReset2(m)信号として出力する。
各制御信号生成回路31の論理積回路315は、対応するラッチ回路32から出力されるデータrow_sel2_data[m]を入力するとともに、Trans2信号のデータをも入力して、これらの論理積のデータをTrans2(m)信号として出力する。
各制御信号生成回路31の論理積回路321は、対応するラッチ回路32から出力されるデータrow_sel2_data[m]を入力するとともに、All_reset2信号のデータをも入力して、これらの論理積のデータを出力する。
各制御信号生成回路31の論理和回路319は、論理積回路321の出力データを入力するとともに、論理積回路312の出力データをも入力して、これらの論理和のデータを出力する。
各制御信号生成回路31の論理積回路316は、論理和回路319の出力データを入力するとともに、Hold2信号のデータをも入力して、これらの論理積のデータをHold2(m)信号として出力する。
各制御信号生成回路31の論理積回路317は、Address2信号のデータを入力するとともに、論理積回路312の出力データをも入力して、これらの論理積のデータをAddress2(m)信号として出力する。
第1行選択部20が選択するべき第m1行に対応してデータrow_sel1_data[m1]がハイレベルとされる。また、第2行選択部30が選択するべき第m2行に対応してデータrow_sel2_data[m2]がハイレベルとされる。第1行選択部20が選択する第m1行と第2行選択部30が選択する第m2行とが互いに異なるようにするには、各m値について、データrow_sel1_data[m]およびデータrow_sel2_data[m]は、共にハイレベルであってはならず、少なくとも一方がローレベルであることが必要である。
図6に示される構成を有する第1行選択部20では、M個のラッチ回路22〜22のうちの第m1のラッチ回路22m1に保持したデータrow_sel1_data[m1]がハイレベルである(このとき、データrow_sel2_data[m1]は必ずローレベルである)場合に、これに対応する制御信号生成回路21m1は、第m1行の各画素部Pm1,nに対して制御信号(Reset1(m1)信号,Trans1(m1)信号,Hold1(m1)信号)を所定のタイミングでハイレベルとして出力することができ、また、Address1(m1)信号をも所定のタイミングでハイレベルとして出力することができる。
また、第1行選択部20では、M個のラッチ回路22〜22のうち保持データrow_sel1_data[m]がローレベルであるラッチ回路に対応する制御信号生成回路は、前段から到達したvshift1信号を直ちに後段へ出力することができる。すなわち、M個のラッチ回路22〜22のうち保持データrow_sel1_data[m]がハイレベルであるラッチ回路のみが実質的なシフトレジスタを構成している。したがって、第1行選択部20は、M個のラッチ回路22〜22のうち保持データrow_sel1_data[m]がハイレベルであるラッチ回路に対応する行に対して一定時間間隔(クロックVCLK1の周期)で順次に制御信号を出力することができる。
図7に示される構成を有する第2行選択部30では、M個のラッチ回路32〜32のうちの第m2のラッチ回路32m2に保持したデータrow_sel2_data[m2]がハイレベルである(このとき、データrow_sel1_data[m2]は必ずローレベルである)場合に、これに対応する制御信号生成回路31m2は、第m2行の各画素部Pm2,nに対して制御信号(Reset2(m2)信号,Trans2(m2)信号,Hold2(m2)信号)を所定のタイミングでハイレベルとして出力することができ、また、Address2(m2)信号をも所定のタイミングでハイレベルとして出力することができる。
また、第2行選択部30では、M個のラッチ回路32〜32のうち保持データrow_sel2_data[m]がローレベルであるラッチ回路に対応する制御信号生成回路は、前段から到達したvshift2信号を直ちに後段へ出力することができる。すなわち、M個のラッチ回路32〜32のうち保持データrow_sel2_data[m]がハイレベルであるラッチ回路のみが実質的なシフトレジスタを構成している。したがって、第2行選択部30は、M個のラッチ回路32〜32のうち保持データrow_sel2_data[m]がハイレベルであるラッチ回路に対応する行に対して一定時間間隔(クロックVCLK2の周期)で順次に制御信号を出力することができる。
さらに、第1行選択部20のM個のラッチ回路22〜22のうちの第m3のラッチ回路22m3に保持したデータrow_sel1_data[m3]がローレベルであって、第2行選択部30のM個のラッチ回路32〜32のうちの第m3のラッチ回路32m3に保持したデータrow_sel2_data[m3]もローレベルである場合に、第1行選択部20の対応する制御信号生成回路21m3は、その第m3行の各画素部Pm3,nに対して制御信号(Reset1(m3)信号,Trans1(m3)信号)を所定のタイミングでハイレベルとして出力することができるが、Hold1(m3)信号およびAddress1(m3)信号を所定のタイミングでハイレベルとして出力することはない。
すなわち、第1行選択部20は、受光部10の第1行〜第M行のうち第1行選択部20が選択する第m1行および第2行選択部30が選択する第m2行の何れでもない全ての行を第m3行として選択して、その第m3行の各画素部Pm3,nに対して制御信号を出力することで、フォトダイオードPDの接合容量部を放電させ、フォトダイオードで発生した電荷を電荷蓄積部に蓄積させることができる。
次に、比較例(図8,図9)と対比して第1実施形態の固体撮像装置1の動作の実施例(図10,図11)を説明する。比較例では、第1行選択部および第2行選択部の何れも、受光部10における第m1行および第m2行と異なる何れの第m3行の各画素部Pm3,nに対してもフォトダイオードの接合容量部を放電させることはない。実施例および比較例の何れにおいても、説明の簡便化の為にM=N=8 とする。
図8は、比較例の動作の場合において第1読出し部40および第2読出し部50それぞれによりデータが読み出される受光部10における画素部を説明する図である。比較例においては、或る時刻t以前では、同図(a)に示されるように、受光部10の画素部P5,3および画素部P5,4それぞれの通信データが第1行選択部および第1読出部により読み出され(同図(a)中の領域A)、受光部10の画素部P3,2〜画素部P3,5,画素部P4,2〜画素部P4,5,画素部P6,2〜画素部P6,5および画素部P7,2〜画素部P7,5それぞれの画像データが第2行選択部および第2読出部により読み出される(同図(a)中の領域B)。
そして、比較例においては、その時刻t以降では、同図(b)に示されるように、受光部10の画素部P4,4および画素部P4,5それぞれの通信データが第1行選択部および第1読出部により読み出され(同図(b)中の領域A)、受光部10の画素部P2,3〜画素部P2,6,画素部P3,3〜画素部P3,6,画素部P5,3〜画素部P5,6および画素部P6,3〜画素部P6,6それぞれの画像データが第2行選択部および第2読出部により読み出される(同図(b)中の領域B)。
すなわち、比較例では、或る時刻tを境にして、第1読出部または第2読出部により読み出される受光部10の画素部の領域A,Bは、行方向および列方向それぞれへ1画素分だけシフトする。
図9は、比較例の動作の場合のタイミングチャートである。同図には、上から順に、受光部10における第8行〜第1行それぞれの画素部の動作、第1読出部40の保持部41のデータ入力動作、第1読出部40からのデータ出力動作、第2読出部50の保持部51のデータ入力動作、および、第2読出部50からのデータ出力動作、が示されている。
同図中で、「転1」は、画素部においてトランジスタT2およびトランジスタT5をオン状態とすることで、フォトダイオードPDの接合容量部の電荷をFD領域(トランジスタT3のゲート端子に接続される拡散領域(電荷蓄積部))に転送することを表す。「転2」は、画素部においてトランジスタT4またはトランジスタT4をオン状態とすることで、電荷蓄積部における蓄積電荷量に応じたデータを保持部41または保持部51へ転送することを表す。「初期化」は、画素部においてトランジスタT1およびトランジスタT2をオン状態とすることで、フォトダイオードPDの接合容量部の電荷を放電して初期化することを表す。「蓄積」は、画素部においてトランジスタT1をオフ状態とすることで、フォトダイオードPDで発生した電荷を接合容量部に蓄積することを表す。
この図に示されるように、比較例では、時刻t直後に最初に第1読出部40に読み出される画素部P4,4および画素部P4,5それぞれの通信データは、時刻t直前に最後に長期間に亘って蓄積された電荷の量に相当するものであるから、誤った値となる場合がある。それ故、光信号源からの光信号を正確に受信することができない。
一方、この比較例において、時刻t直後に最初に第2読出部50により読み出される第2行の画素部P2,3〜P2,6それぞれの画像データは、時刻t直前に最後に本来より長い期間に亘って蓄積された電荷の量に相当するものであるから、誤った値となる場合がある。また、時刻t直後に最初に第2読出部50により読み出される第5行の画素部P5,3〜P5,6それぞれの画像データは、時刻t直前に最後に本来より短い期間に亘って蓄積された電荷の量に相当するものであるから、誤った値となる場合がある。しかし、これらのデータは通信データではなく画像データであるので、データが誤っていたとしても支障がない場合があり、或いは、その誤ったデータについては隣接行のデータを用いて補間することができるので大きな問題とはならない。
図10は、実施例の動作の場合において第1読出し部40および第2読出し部50それぞれによりデータが読み出される受光部10における画素部を説明する図である。実施例においては、或る時刻t以前では、同図(a)に示されるように、受光部10の画素部P5,3および画素部P5,4それぞれの通信データが第1行選択部および第1読出部により読み出され(同図(a)中の領域A)、受光部10の画素部P2,2〜画素部P2,5,画素部P3,2〜画素部P3,5,画素部P7,2〜画素部P7,5および画素部P8,2〜画素部P8,5それぞれの画像データが第2行選択部および第2読出部により読み出される(同図(a)中の領域B)。また、第1行選択部20により、第1行,第4行および第6行それぞれの各画素部のフォトダイオードPDの接合容量部は、第5行の各画素部のフォトダイオードPDの接合容量部と同じタイミングで初期化される。
そして、実施例においては、その時刻t以降では、同図(b)に示されるように、受光部10の画素部P4,4および画素部P4,5それぞれの通信データが第1行選択部および第1読出部により読み出され(同図(b)中の領域A)、受光部10の画素部P1,3〜画素部P1,6,画素部P2,3〜画素部P2,6,画素部P6,3〜画素部P6,6および画素部P7,3〜画素部P7,6それぞれの画像データが第2行選択部および第2読出部により読み出される(同図(b)中の領域B)。また、第1行選択部20により、第3行,第5行および第8行それぞれの各画素部のフォトダイオードPDの接合容量部は、第4行の各画素部のフォトダイオードPDの接合容量部と同じタイミングで初期化される。
すなわち、実施例では、或る時刻tを境にして、第1読出部または第2読出部により読み出される受光部10の画素部の領域A,Bは、行方向および列方向それぞれへ1画素分だけシフトし、また、第1行選択部20によりフォトダイオードPDの接合容量部の初期化のみが行われる行は1行分だけ下へシフトする。
図11は、実施例の動作の場合のタイミングチャートである。同図には、上から順に、受光部10における第8行〜第1行それぞれの画素部の動作、第1読出部40の保持部41のデータ入力動作、第1読出部40からのデータ出力動作、第2読出部50の保持部51のデータ入力動作、および、第2読出部50からのデータ出力動作、が示されている。同図中の「転1」,転2」,「初期化」および「蓄積」それぞれは、図9中のものと同様である。
この図に示されるように、実施例では、時刻t直後に最初に第1読出部40に読み出される画素部P4,4および画素部P4,5それぞれの通信データは、時刻t前に時刻t後と同じ期間に亘って蓄積された電荷の量に相当するものである。それ故、光信号源からの光信号を正確に受信することができる。このように、第1実施形態の固体撮像装置1は、光信号源の位置を追尾するような場合であっても、光信号源からの光信号を正確に受信することができる。
一方、この実施例において、時刻t直後に最初に第2読出部50に読み出される第1行および第6行の各画素部の画像データは、時刻t直前に最後に本来より短い期間に亘って蓄積された電荷の量に相当するものであるから、誤った値となる場合がある。しかし、これらのデータは通信データではなく画像データであるので、データが誤っていたとしても支障がない場合があり、或いは、その誤ったデータについては隣接行のデータを用いて補間することができるので大きな問題とはならない。
なお、第1実施形態の固体撮像装置1は様々な態様で動作することができる。例えば、第1行選択部20が受光部10における奇数行目を選択し、第2行選択部30が受光部10における偶数行目を選択するようにしてもよい。この場合、第2行選択部30および第2読出部50により読み出された偶数行目の画像データに基づいて光信号源の位置が特定され、その画像中の特定された位置にある何れかの奇数行目の画素部からのデータが通信データとして第1行選択部20および第1読出部40により読み出される。この場合、第1行選択部20は、第1読出部40により通信データを読み出される行以外の奇数行目の各画素部のフォトダイオードPDの接合容量部を初期化する。
(第2実施形態)
次に第2実施形態について説明する。第1実施形態の固体撮像装置1では、第m3行の各画素部Pm3,nのフォトダイオードPDの接合容量部を放電させることができるのは第1行選択部20のみであった。これに対して、第2実施形態の固体撮像装置2では、第1行選択部20Aと第2行選択部20Bとを切り替えて、受光部10における第m3行の各画素部Pm3,nに対して制御信号を出力することでフォトダイオードPDの接合容量部を放電させる行選択部を、第1行選択部20Aおよび第2行選択部30Aの何れかとすることができる。
図12は、第2実施形態の固体撮像装置2の概略構成を示す図である。図1に示された第1実施形態の固体撮像装置1の概略構成と比較すると、この図12に示される第2実施形態の固体撮像装置2は、第1行選択部20に替えて第1行選択部20Aを備える点で相違し、第2行選択部30に替えて第2行選択部30Aを備える点で相違し、また、制御部60に替えて制御部60Aを備える点で相違する。受光部10,第1読出部40および第2読出部50それぞれは、第1実施形態のものと同様である。
制御部60Aは、第1行選択部20A,第2行選択部30A,第1読出部40および第2読出部50それぞれの動作を制御することで、固体撮像装置2全体の動作を制御する。制御部60Aにより制御されて、第1行選択部20Aおよび第1読出部40と、第2行選択部30Aおよび第2読出部50とは、互いに並列的に動作をすることができる。
図13は、第2実施形態の固体撮像装置2の第1行選択部20Aおよび第2行選択部30Aの構成を示す図である。この図に示されるように、第1行選択部20は、第1のシフトレジスタを構成するM個の制御信号生成回路23〜23,および,第2のシフトレジスタを構成するM個のラッチ回路22〜22を含む。また、第2行選択部30は、第1のシフトレジスタを構成するM個の制御信号生成回路33〜33,および,第2のシフトレジスタを構成するM個のラッチ回路32〜32を含む。
第1行選択部20に含まれるM個の制御信号生成回路23〜23それぞれは、共通の構成を有して順に縦続接続されている。すなわち、各制御信号生成回路23の入力端子Iは前段の制御信号生成回路23m−1の出力端子Oに接続されている(ここでは、mは2以上M以下の各整数)。初段の制御信号生成回路23の入力端子Iは、クロックVCLK1が指示する或るタイミングでハイレベルであって以降はローレベルであるvshift1(0)信号を入力する。各制御信号生成回路23は、クロックVCLK1に同期して動作し、基本制御信号1を入力して、対応するラッチ回路22により保持されるデータrow_sel1_data[m]がハイレベルであるときに、所定のタイミングで、Reset1(m)信号,Trans1(m)信号,Hold1(m)信号およびAddress1(m)信号をハイレベルとして出力する。
M個のラッチ回路22〜22それぞれは、Dフリップフロップであって順に縦続接続されている。すなわち、各ラッチ回路22の入力端子Dは前段のラッチ回路22m−1の出力端子Qに接続されている(ここでは、mは2以上M以下の各整数)。初段のラッチ回路22の入力端子Dは、Mビットのデータrow_sel1_data[M:1]をシリアルに入力する。各ラッチ回路22は、クロックrow_sel1_clkに同期して動作することで、データrow_sel1_data[m]を保持することができる。各ラッチ回路22は、保持しているデータrow_sel1_data[m]を、対応する制御信号生成回路23へ与えるとともに、制御信号生成回路33へも与える。
第1行選択部20は、vshift1(0)信号,クロックVCLK1,基本制御信号1,Mビットのデータrow_sel1_data[M:1]およびクロックrow_sel1_clkを制御部60Aから与えられる。
第2行選択部30に含まれるM個の制御信号生成回路33〜33それぞれは、共通の構成を有して順に縦続接続されている。すなわち、各制御信号生成回路33の入力端子Iは前段の制御信号生成回路33m−1の出力端子Oに接続されている(ここでは、mは2以上M以下の各整数)。初段の制御信号生成回路33の入力端子Iは、クロックVCLK2が指示する或るタイミングでハイレベルであって以降はローレベルであるvshift2(0)信号を入力する。各制御信号生成回路33は、クロックVCLK2に同期して動作し、基本制御信号2を入力して、対応するラッチ回路32により保持されるデータrow_sel2_data[m]がハイレベルであるときに、所定のタイミングで、Reset2(m)信号,Trans2(m)信号,Hold2(m)信号およびAddress2(m)信号をハイレベルとして出力する。
M個のラッチ回路32〜32それぞれは、Dフリップフロップであって順に縦続接続されている。すなわち、各ラッチ回路32の入力端子Dは前段のラッチ回路32m−1の出力端子Qに接続されている(ここでは、mは2以上M以下の各整数)。初段のラッチ回路32の入力端子Dは、Mビットのデータrow_sel2_data[M:1]をシリアルに入力する。各ラッチ回路32は、クロックrow_sel2_clkに同期して動作することで、データrow_sel2_data[m]を保持することができる。各ラッチ回路32は、保持しているデータrow_sel2_data[m]を、対応する制御信号生成回路33へ与えるとともに、制御信号生成回路23へも与える。
第2行選択部30は、vshift2(0)信号,クロックVCLK2,基本制御信号2,Mビットのデータrow_sel2_data[M:1]およびクロックrow_sel2_clkを制御部60Aから与えられる。
図14は、第2実施形態の固体撮像装置2の第1行選択部20Aの制御信号生成回路23の構成を示す図である。各制御信号生成回路23は、Dフリップフロップ210、論理反転回路211、論理積回路212〜217、論理和回路218,219、論理積回路221、論理反転回路222,223、論理積回路224,225および論理和回路226を含む。各制御信号生成回路23は、図13で説明した基本制御信号1として、All_reset1信号,Reset1信号,Trans1信号,Hold1信号,Address1信号およびReset_sel信号を入力する。
図6に示された第1実施形態の制御信号生成回路21の構成と比較すると、この図14に示される第2実施形態の制御信号生成回路23は、論理反転回路223、論理積回路224,225および論理和回路226を更に含む点で相違している。
各制御信号生成回路23の論理積回路224は、第2行選択部30Aの対応するラッチ回路32から出力されるデータrow_sel2_data[m] が論理反転回路222により論理反転されたデータを入力するとともに、Reset_sel信号をも入力して、これらの論理積のデータを出力する。
各制御信号生成回路23の論理積回路225は、対応するラッチ回路22から出力されるデータrow_sel1_data[m] を入力するとともに、Reset_sel信号が論理反転回路223により論理反転されたデータをも入力して、これらの論理積のデータを出力する。
各制御信号生成回路23の論理和回路226は、論理積回路224の出力データを入力するとともに、論理積回路225の出力データをも入力して、これらの論理和のデータを出力する。すなわち、この論理和回路226は、Reset_sel信号がハイレベルであるときデータrow_sel2_data[m]の論理反転データを出力し、Reset_sel信号がローレベルであるときデータrow_sel1_data[m]を出力する。
各制御信号生成回路23の論理積回路214は、論理和回路226の出力データを入力するとともに、Reset1信号のデータをも入力して、これらの論理積のデータをReset1(m)信号として出力する。
各制御信号生成回路23の論理積回路215は、論理和回路226の出力データを入力するとともに、Trans1信号のデータをも入力して、これらの論理積のデータをTrans1(m)信号として出力する。
図15は、第2実施形態の固体撮像装置2の第2行選択部30Aの制御信号生成回路33の構成を示す図である。各制御信号生成回路33は、Dフリップフロップ310、論理反転回路311、論理積回路312〜317、論理和回路318,319、論理積回路321、論理反転回路322,323、論理積回路324,325および論理和回路326を含む。各制御信号生成回路33は、図13で説明した基本制御信号2として、All_reset2信号,Reset2信号,Trans2信号,Hold2信号,Address2信号およびReset_sel信号を入力する。
図7に示された第1実施形態の制御信号生成回路31の構成と比較すると、この図15に示される第2実施形態の制御信号生成回路33は、論理反転回路322,323、論理積回路324,325および論理和回路326を更に含む点で相違している。
各制御信号生成回路33の論理積回路324は、第1行選択部20Aの対応するラッチ回路22から出力されるデータrow_sel1_data[m] が論理反転回路322により論理反転されたデータを入力するとともに、Reset_sel信号をも入力して、これらの論理積のデータを出力する。
各制御信号生成回路33の論理積回路325は、対応するラッチ回路32から出力されるデータrow_sel2_data[m] を入力するとともに、Reset_sel信号が論理反転回路323により論理反転されたデータをも入力して、これらの論理積のデータを出力する。
各制御信号生成回路33の論理和回路326は、論理積回路324の出力データを入力するとともに、論理積回路325の出力データをも入力して、これらの論理和のデータを出力する。すなわち、この論理和回路326は、Reset_sel信号がハイレベルであるときデータrow_sel1_data[m]の論理反転データを出力し、Reset_sel信号がローレベルであるときデータrow_sel2_data[m]を出力する。
各制御信号生成回路33の論理積回路314は、論理和回路326の出力データを入力するとともに、Reset2信号のデータをも入力して、これらの論理積のデータをReset2(m)信号として出力する。
各制御信号生成回路33の論理積回路315は、論理和回路326の出力データを入力するとともに、Trans2信号のデータをも入力して、これらの論理積のデータをTrans2(m)信号として出力する。
図13〜図15に示される構成を有する第1行選択部20Aおよび第2行選択部30Aは、受光部10における第m3行の各画素部Pm3,nに対して制御信号を出力することでフォトダイオードPDの接合容量部を放電させる機能を、Reset_sel信号がハイレベルおよびローレベルの何れであるかに応じて、何れか一方が担うことができる。
Reset_sel信号がハイレベルである場合、第2実施形態の第1行選択部20Aは第1実施形態の第1行選択部20と同じ機能を有し、第2実施形態の第2行選択部30Aは第1実施形態の第2行選択部30と同じ機能を有する。すなわち、第1行選択部20Aが、受光部10における第m3行の各画素部Pm3,nに対して制御信号を出力することでフォトダイオードPDの接合容量部を放電させる機能を有する。したがって、この場合、第2実施形態の固体撮像装置2は、第1実施形態の固体撮像装置1と同様に動作をすることができる。
一方、Reset_sel信号がローレベルである場合、第2行選択部30Aが、受光部10における第m3行の各画素部Pm3,nに対して制御信号を出力することでフォトダイオードPDの接合容量部を放電させる機能を有する。この点を除いて、第2実施形態の固体撮像装置2は、第1実施形態の固体撮像装置1と同様に動作をすることができる。
1,2…固体撮像装置、10…受光部、20,20A…第1行選択部、21〜21…制御信号生成回路、22〜22…ラッチ回路、23〜23…制御信号生成回路、30,30A…第2行選択部、31〜31…制御信号生成回路、32〜32…ラッチ回路、33〜33…制御信号生成回路、40…第1読出部、41〜41…保持部、42…第1列選択部、43…差演算部、50…第2読出部、51〜51…保持部、52…第1列選択部、53…差演算部、60,60A…制御部、P1,1〜PM,N…画素部、L1〜L1,L2〜L2…読出信号線、LT〜LT,LR〜LR,LH〜LH,LA1〜LA1,LA2〜LA2…制御信号線。

Claims (5)

  1. 入射光量に応じた量の電荷を発生するフォトダイオードと、該電荷を蓄積する電荷蓄積部と、前記電荷蓄積部における蓄積電荷量に応じたデータを出力するための第1スイッチと、前記電荷蓄積部における蓄積電荷量に応じたデータを出力するための第2スイッチと、を各々有するM×N個の画素部P1,1〜PM,Nが、M行N列に2次元配列された受光部と、
    前記受光部における何れかの第m1行を選択し、その第m1行の各画素部Pm1,nに対して制御信号を出力することで、前記フォトダイオードの接合容量部を放電させ、前記フォトダイオードで発生した電荷を前記電荷蓄積部に蓄積させ、前記第1スイッチを閉じることで前記電荷蓄積部における蓄積電荷量に応じたデータを読出信号線L1へ出力させる第1行選択部と、
    前記受光部における第m1行と異なる何れかの第m2行を選択し、その第m2行の各画素部Pm2,nに対して制御信号を出力することで、前記フォトダイオードの接合容量部を放電させ、前記フォトダイオードで発生した電荷を前記電荷蓄積部に蓄積させ、前記第2スイッチを閉じることで前記電荷蓄積部における蓄積電荷量に応じたデータを読出信号線L2へ出力させる第2行選択部と、
    N本の読出信号線L1〜L1と接続され、前記第1行選択部により選択された前記受光部における第m1行の各画素部Pm1,nから読出信号線L1へ出力されたデータを入力して、第m1行の各画素部Pm1,nの前記フォトダイオードで発生した電荷の量に応じたデータを出力する第1読出部と、
    N本の読出信号線L2〜L2と接続され、前記第2行選択部により選択された前記受光部における第m2行の各画素部Pm2,nから読出信号線L2へ出力されたデータを入力して、第m2行の各画素部Pm2,nの前記フォトダイオードで発生した電荷の量に応じたデータを出力する第2読出部と、
    を備え、
    前記第1行選択部または前記第2行選択部が、前記受光部における第m1行および第m2行と異なる何れかの第m3行を選択し、その第m3行の各画素部Pm3,nに対して制御信号を出力することで、前記フォトダイオードの接合容量部を放電させ、
    前記第1行選択部および前記第1読出部と前記第2行選択部および前記第2読出部とが互いに並列的に動作をする、
    ことを特徴とする固体撮像装置(ただし、M,Nは2以上の整数、m1,m2,m3は1以上M以下であって互いに異なる整数、nは1以上N以下の整数)。
  2. 前記第1行選択部と前記第2行選択部とを切り替えて、前記受光部における第m3行の各画素部Pm3,nに対して制御信号を出力することで前記フォトダイオードの接合容量部を放電させる行選択部を前記第1行選択部および前記第2行選択部の何れかとする切替手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記第1行選択部が、M個のラッチ回路を含み、そのうちの第m1のラッチ回路に保持したデータが有意値であるときに第m1行の各画素部Pm1,nに対して前記制御信号を出力し、
    前記第2行選択部が、M個のラッチ回路を含み、そのうちの第m2のラッチ回路に保持したデータが有意値であるときに第m2行の各画素部Pm2,nに対して前記制御信号を出力し、
    前記第1行選択部および前記第2行選択部のうちの何れか一方の行選択部が、他方の行選択部のM個のラッチ回路のうちの第m3のラッチ回路に保持したデータが非有意値であるときに第m3行の各画素部Pm3,nに対して前記制御信号を出力する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  4. 前記第1行選択部および前記第2行選択部それぞれのM個のラッチ回路が行順に縦続接続されてシフトレジスタを構成しており、そのシフトレジスタにおける初段のラッチ回路にMビットのデータをシリアル入力することで各ラッチ回路がデータを保持する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の固体撮像装置。
  5. 前記第1行選択部が、これに含まれるM個のラッチ回路のうち保持データが有意値であるラッチ回路に対応する複数の行に対して一定時間間隔で順次に前記制御信号を出力し、
    前記第2行選択部が、これに含まれるM個のラッチ回路のうち保持データが有意値であるラッチ回路に対応する複数の行に対して一定時間間隔で順次に前記制御信号を出力する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の固体撮像装置。
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