JP5432211B2 - Nmr試料管用の温度制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、NMR試料管用の温度制御装置であって、NMR試料管を保持するための円筒形の内部空間に対して同軸に延びる温度制御流体用の複数の流路が、同心円上に交互配置され、且つ前記内部空間の周囲に配され、
前記温度制御装置が、ある軸方向端領域では前記内部空間に対して閉じており、この軸方向端領域とは反対側の端に位置する軸方向端領域では、NMR試料管を前記内部空間に挿入するために前記内部空間に対して開いているような態様で構成され、
向流領域では、隣接する流路が、一方の軸方向端にある流体通路によって、向流領域の流路内における流体流の方向が向流領域の対応する隣接流路とは逆になるような形で相互接続され、
向流領域の最も外側の流路が、一方の軸方向端に流体入口を有し、
向流領域の最も内側の流路が、閉鎖系の軸方向端領域に面した一方の軸方向端に、内部空間へ通じる流体通路を有する
温度制御装置に関する。
このような温度制御装置は特許文献1によって知られている。
核磁気共鳴(NMR)分光法は非常に有効な機器分析法である。NMR分光法では、強い静磁場の中に置かれた測定試料に高周波(RF)パルスを照射し、次いでこの測定試料のRF応答を測定する。情報は、アクティブボリュームと呼ばれる測定試料の一定領域の全体にわたる積分によって得られる。
測定試料の温度は常に、NMR分光測定の結果に影響する。高品質の測定結果を得るため、測定試料は、アクティブボリュームの全体にわたってできるだけ一定で均一な温度に保たれる。そうするために、NMR分光計のプローブヘッドには一般に、温度制御装置が置かれる。NMR測定用の測定試料を温めたり、冷やしたりすることは一般的に行われている。
一般的な測定法では、測定試料(すなわち分析情報を引き出す元となる対象物質)をNMR試料管に入れる。一般的なNMR試料管の外径は5mm、長さは約18cmであり、この長さ方向において約25mmにわたってアクティブボリュームが存在する。NMR分光計内において、NMR試料管は、一端(通常は上端)が保持され、もう一方の自由端(通常は下端)は、RFコイルによって取り囲まれると共に、温度制御装置内へ差し込まれる。RFコイルはしばしば温度制御装置内に組み込まれる。
一般的な温度制御装置では、温度制御された流体(通常は空気、窒素などの気体、場合によっては液体も使用される)が、試料管の周囲、少なくともアクティブボリューム領域の周囲を流れる。最も単純なケースでは、温度制御装置に、ある区画を設け、開口部から試料管の自由端をこの区画内に挿入し、次いで、流体流が試料管の自由端方向に行くよう、この区画内に流体流を導入する。流体は、上記開口部の領域(この領域は、試料管の縁のところが完全には封鎖されていない)から流出する。しかしながら、このような単純な温度制御装置は、流体流内において、および/またはNMR試料管のアクティブボリュームの長さに沿って、比較的に高い温度勾配を示す。これは、流体流が上記区画を通過するにつれて流体流の温度が周囲温度に近づくためである(例えば、加熱用の温度制御流体の場合、流体流の温度は下がる。)。熱流は、特に、流体が流れている温度制御装置の外壁を貫いて流れたり、NMR試料管自体に沿って管ホルダ(マウンティング)の方向に流れる。
NMR試料管を取り囲む流体流の温度勾配を小さくするため、向流原理に従って温度制御装置を構成することができることが知られている。特許文献1およびその図2を参照されたい。特許文献1では、最初に、外側にある環状の流路に沿って、試料管に平行な第1の軸方向に流体流を流し、次いで、流体流の方向を変化させ、内側にある流路に沿って軸方向逆向きに流体流を流し、次いで、再び流体流の方向を変化させ、試料管にじかに沿って流体流を流し、NMR試料管が温度制御装置の内部空間内へ差し込まれている上記開口部から流体流を排出する。流路間の壁および内部空間に面した壁が熱交換器の働きをし、その結果、試料管にじかに接する流体流の温度勾配が著しく小さくなる。
しかしながら、この先行技術の1つの欠点は、流体流によって達成することができる温度制御性能が比較的に低いことである。試料管にじかに接する流体流のこのような複数回の方向の変更および経路誘導は、流動抵抗を大きくし、この大きな流動抵抗が流体の流れを制限する。高い流体圧力の下で、NMR試料管が温度制御装置から押し出され、破損する危険性もある。
DE 40 18 734 C2
本発明の目的は、温度勾配が小さくなるようなNMR試料管の温度制御を保証し、同時に高い温度制御性能を達成することにある。
この目的は、上記技術分野の欄に記載したタイプの温度制御装置であって、流路のうちの少なくとも1つ、特に温度制御装置の最も外側の流路および/または温度制御装置の外側から2番目の流路が、一方の軸方向端に流体出口を有し、この流体出口を通って、温度制御装置の最も外側の流路に沿って運ばれた温度制御流体流の少なくとも一部が、向流領域の流路の全てを通過することなく、温度制御装置から流出することができることを特徴とする温度制御装置によって達成される。
本発明の温度制御装置は、向流原理に基づいて機能し、追加の外側流が提供される。この追加の外側流は、専用の流路(追加の流路。この流路は向流領域の流路を取り囲むことになる)を流れるか、または向流領域の最も外側の流路を流れる(このときには向流と一緒に流れ、向流との分離は後の段階で実行される)。向流領域は、互いに直列に接続された複数の流路からなり、これらの流路間でそれぞれの流路から次の流路へ移行するごとに、軸方向の流れの方向が交番する。
温度制御装置の最も外側の流路から本発明の流体出口を通って流出する流体流、すなわち流体流の部分(外側流)は、向流領域の流路の全てを流れることはない、すなわちより内側に位置する向流領域の残りの流路を流れることはない。さらには、この外側流は、NMR試料管の外面に沿って流れることもない。
したがって、より内側に位置する流路内の流体流および/またはNMR試料管にじかに接する流体流が、例えば方向の変更または小さな流動断面積に起因する高い流動抵抗を受ける場合であっても、最も外側の流路には非常に大きな流体流を供給することができる。
この外側流成分によって、総体的な温度制御性能(冷却または加熱)を高めることができる。同時に、向流成分によって、NMR試料管に沿った流体流の温度勾配を小さく保つことができる。非常に高い温度制御性能が要求される場合には、大きな外側流によってこのような温度制御性能を提供することができる。温度制御装置の外に試料管を押し出す可能性すらある好ましくない高い圧力が試料管の領域において生じないように、向流を小さく保つことができる。外側流と向流に対する入口を共通にする場合には、偶発的に大きくなりすぎた温度制御全流体流を、本発明の流体出口(または外側流成分)を介して放出することができる。
一般に、流路と流路を分離する軸方向の壁および内部空間を画定する壁を、横方向に関して熱の良導体にして(すなわち、これらの壁が熱交換器として働くようにして)、温度勾配を小さく保つ。これらの流路は軸方向に延び、(一般に一定の)環形の断面を有する。使用することが好ましい温度制御流体は気体、例えば空気または窒素である。一般に、温度制御装置に流入した温度制御全流体流の少なくとも35%、好ましくは少なくとも50%が、温度制御装置の最も外側の流路または外側から2番目の流路の軸方向端に位置する本発明の流体出口を通って流出する。温度制御装置に流入する温度制御全流体流は通常、500L/hから1200L/hの間である。
本発明の温度制御装置の特に好ましい実施形態では、向流領域の最も外側の流路および/または向流領域の外側から2番目の流路が、流体入口と逆側の軸方向端に流体出口を有し、特に、温度制御装置の全ての流路が向流領域の部分である。この実施形態では、向流領域の最も外側の流路をさらに、外側流に対して使用することができる。外側流のための専用の(追加の)流路は必要ない。向流領域の最も外側の流路の終わりまたは向流領域の外側から2番目の流路の始めに位置する本発明の流体出口は、向流領域の最も外側の流路からの流体流が、流体出口と外側から2番目の流路との間で分割されることを保証する。そのため、(外側流成分および向流成分を含む)温度制御流体流全体を流体入口から注入することができる。流体出口と、向流領域の最も外側の流路と外側から2番目の流路との間の流体通路は、全流体流の少なくとも35%、好ましくは少なくとも50%が流体出口を通って流出するように構成されることが好ましい。
この実施形態の他の有利な実施例では、向流領域の最も外側の流路が、軸方向の中間壁によって分離された外側区画および内側区画を備え、この軸方向の中間壁が、向流領域の最も外側の流路の軸方向のある区間に沿って延び、この軸方向の部分は、向流領域の最も外側の流路の流体出口を有する側の軸方向端から遠ざかる方向へ延び、外側区画が流体出口を有し、内側区画が、外側から2番目の流路に通じる流体通路を有する。この中間壁によって、外側流成分と向流成分の境界位置を、流体出口から離すことができ、特に、これらの2つの成分の境界位置と向流成分の方向の変更位置とを隔てることができる。このようにすると、流体のより良好な(より乱流の少ない)流動挙動を達成することができる。
これらの区画は、それぞれが環形の断面を有し、同心円上に交互配置され、軸方向に延びる。この実施形態では、流体入口が両方の区画に供給し、そのため、両方の区画内で流体は同じ方向に流れる。そのために、流体入口は、向流領域の最も外側の流路の分割されていない(通常は下部)区間に通じている。この実施形態の代替実施形態として、向流領域の最も外側の流路を分割しないことも可能である。残りの流路は、(向流領域の最も外側の流路が分割されているかどうかに関わらず)一般には分割されない。
等しく好ましい代替実施形態は、向流領域の最も外側の流路を取り囲む追加の流路を備え、この追加の流路は、一方の軸方向端に追加の流体入口を有し、反対側の軸方向端に流体出口を有する。この追加の流路では、外側流を、向流とは独立に流すことができる。(向流領域のための)流体入口と(追加の流路の)追加の流体入口とがあるため、流体出口の領域(および外側から2番目の流路に通じる流体通路の領域)における全流体流の分離が必要なく、これによって乱流が回避される。基本的に、外側流と向流を独立に調節すること、特に外側流と向流の温度を独立に制御し、外側流と向流の流量を独立に設定することも可能である。
流体入口と追加の流体入口が、温度制御装置の同じ軸方向端領域に構成され、温度制御流体流の共通供給源に接続されたこの実施形態をさらに変型したものも好ましい。この共通供給源は温度制御を単純にし、NMRプローブヘッド内の空間を確保する。しかしながら、このさらなる実施形態では、外側流と向流の比が流体導管の幾何形状に依存する。また代わりに、流体入口と追加の流体入口に対して、別々の供給源を用意してもよい。
本発明の温度制御装置の有利な実施形態では、向流領域の最も外側の流路または前記追加の流路を、外側から2番目の流路から隔てる軸方向壁が、横方向についての熱貫流率UANを示し、向流領域の流路間の他の残りの任意の軸方向壁、および最も内側の流路を内部空間から隔てる軸方向壁がそれぞれ、UANよりも大きな、好ましくは3×UANよりも大きな、非常に好ましくは10×UANよりも大きな、よりいっそう好ましくは50×UANよりも大きな熱貫流率を横方向について示す。言い換えると、向流領域の最も外側の流路または前記追加の流路を、外側から2番目の流路から分離する軸方向壁は、断熱特性を有する(すなわち、熱交換器としては機能しない)。このようにすると、特に、一方の側にある、流体入口および場合によっては前記追加の流体入口と、その逆側にある、流体出口およびNMR試料管のホルダとが、互いに反対側の軸方向端領域に構成される場合に、NMR試料管位置における流体流の温度勾配の低減、またはこの温度勾配の反転を達成することができる。熱貫流率は、熱伝導率を壁の厚さで割ることによって決定することができる。最も外側の流路と外側から2番目の流路の間の壁は、残りの壁よりも熱伝導特性に劣る材料から製造してもよく、また残りの壁よりもかなり厚い壁厚を有するようにしてもよい。
好ましい一実施形態では、流体出口が、温度制御装置の最も外側の流路および/または温度制御装置の外側から2番目の流路の開放系の軸方向端領域に面する側の軸方向端に構成される。それと同時に、流体入口(および場合によってはさらに前記追加の流体入口)は、上記流路の閉鎖系の軸方向端領域に面する関連流路の軸方向端に構成されることが好ましい。この場合には、流体供給源とNMR試料管のホルダとが互いに障害にならず、一般的なNMRプローブヘッド内の使用可能な空間を有効に利用することができる。
特に好ましい実施形態では、内部空間が正円筒として構成され、流路の断面が環形である。NMR試料管の断面は環形であるため、NMR試料管の周囲の温度制御流体の流れを非常に均一にすることができ、これによって横断方向の温度勾配が小さくなる。しかしながら、内部空間および流路の断面を他の形状、特に多角形(例えば四角形または六角形)としてもよい。ただし、NMR試料管の軸または内部空間の中心に位置する中心軸に関して回転対称であることが好ましい。
有利な一実施形態では、流体入口および/または前記追加の流体入口および/または流体出口および/または流体通路のうちの少なくとも1つの流体通路が、内部空間の中心軸の周囲に対称に分布した複数の開口によって構成される。これによって、NMR試料管の周囲の流体の流れを均一にすることができ、温度勾配が小さくなる。流体入口が複数の開口によって構成される場合、これらの開口には一般に共通供給源から流体が供給される。
流体入口および/または前記追加の流体入口および/または流体出口および/または流体通路のうちの少なくとも1つの流体通路が環形の隙間によって構成された実施形態も等しく有利である。このようにすることによっても、NMR試料管の周囲の流れを均一にすることができる。流体入口に環形の隙間を使用する場合、流体入口と接続すると共にこの環形の隙間を介して流体を均一に流出させる、前述した区画を過圧状態とすることができる。
好ましい一実施形態では、向流領域が、正確に交換配置された2つの流路を備える。この構成は、比較的に単純であり、実際に有効であることが立証されている。しかし、3つ以上の流路でもよい。
他の有利な実施形態では、向流領域の交換配置された流路の数が偶数である。流体入口と流体出口は通常、互いに反対側の軸方向端領域に構成され、流体入口は、開放系の軸方向端領域と逆側に構成される。この場合、流体入口を、一方の軸方向端領域(通常は下部軸方向端領域)に確実に構成することができ、且つ、流体出口を、反対側の軸方向端領域(通常は上部軸方向端領域)に確実に構成することができる。このようにすると、コンパクトな構成を達成することができる。
少なくとも1つの流路がRFコイルを含み、特に、RFコイルが、流路の内側の壁に取り付けられた実施形態も等しく好ましい。1つまたは複数のRFコイルを温度制御装置に組み込むことによって、温度制御装置とRFコイルの両方を、NMR試料管の近くに配置することができる。RFコイルは、温度制御装置の軸方向壁の外面に取り付けられる(したがって流路の2つの軸方向壁のうちの内側の壁に配置される)ことが好ましい。1つの高周波(=RF)コイルが、最も内側の流路中及び内側から2番目の流路中の2つともに配置されることが好ましい(この場合、NMR試料管と内部空間の壁との間の隙間は、流路とはみなされないことに留意されたい)。
本発明はさらに、NMR試料管の温度を制御する方法であって、向流原理に従って、NMR試料管の軸方向の延長の一方の方向とその逆方向とを交互に沿うように交換配置された流路の中で温度制御流体流を運ぶ方法において、向流原理に基づく流体流に加えて、外側流原理に基づく温度制御流体流が使用され、外側流原理に基づく流体流が、向流原理に従って流体流がその中で運ばれる領域の一部分、およびNMR試料管の一部分を少なくとも備えることを特徴とする方法を含む。向流原理に基づく流体流(「向流」)は、少なくとも部分的に、外側流原理に基づく流体流(「外側流」)よりも内側を流れる。向流は次いで、NMR試料管の周囲をじかに流れる一方、、外側流は、向流領域の周囲または向流領域の1部分の周囲を流れることが好ましい。これにより、向流領域において「予備温度制御」を行うことできる。すなわち、向流領域の温度を、(周囲温度と比較したときに)NMR試料管に対する所望のターゲット温度に近づける。この外側流によって、NMR試料管位置における非常に高い温度制御性能を達成することができ、同時に、NMR試料管位置の向流によって、温度勾配を非常にわずかなものとすることができる。向流の(通常は比較的に高い)流動抵抗は、外側流に対してはあまり影響を与えないため、向流の流動抵抗によって温度制御性能は制限されない。
本発明の方法の好ましい実施例では、外側流原理に基づく流体流が、NMR試料管の延長方向に沿って一度だけ運ばれる。この場合、外側流は、方向を変更する必要がなく、わずかな流動抵抗にしか遭遇しない。このようにすると、外側流を高速とでき、ひいては高い温度制御性能を達成することができる。
本発明の方法の好ましい実施例では、温度制御全流体流が、外側流原理に基づく第1の温度制御部分と、向流原理に基づく第2の温度制御部分とを有し、第1の部分と第2の部分が、当初、特に温度制御装置の最も外側の流路内では一緒に流れ、その後に分離される。その結果、温度制御流体流に対して1つの供給源(または1つの供給源/1つの温度制御系)だけで済み、必要な流路の数を少なく保つことができる。したがって、本発明の方法のかかる変形例は実現が特に容易である。
本発明の方法のこの変型の有利な他の展開では、分離された第2の部分が、分離された第1の部分、またはこの部分と一緒に流れている全流体流、または上流側の区間にあるときのその分離された第2の部分(向流)のいずれかの軸方向の温度勾配から断熱される。このようにすると、この第2の部分において、第1の部分、全流体流、及び上流側の区間にあるときのその第2の部分のいずれかの軸方向の温度勾配とは逆方向となる軸方向の温度勾配を生み出すことができる。これによって、NMR試料管内の軸方向の温度勾配を特に小さくすることが可能である。
本発明の方法の等しく好ましい他の変型では、向流原理に基づく流体流と外側流原理に基づく流体流とが完全に別々に運ばれ、さらには、別々に調節及び温度制御される。このようにすると、特に、測定条件を、特定の試料系または実験手順に個別に適合させるために、外側流と向流の比を柔軟に設定することができる。外側流の経路と向流の経路を別々にすると、乱流を低減させる(したがって温度制御性能が低くなるのを回避する)のに役立つことがある。
本発明の方法のこの変型は、さらに、向流原理に基づく流体流が、外側流原理に基づく流体流または上流側区間の向流原理に基づく流体流の温度勾配から断熱される点で好ましい。これは、向流内の温度勾配を、外側流および/またはその向流の上流側区間に対して反転させることを可能にし、この温度勾配の反転を使用して、NMR試料管の温度を特に均一に制御することができる。
本発明の範囲はさらに、上述の本発明の温度制御装置を、特に上述の本発明の方法において使用する際に、この温度制御装置の内部空間に配置されたNMR試料管の温度を制御することを含む。本発明の温度制御装置を使用することによって、高い温度制御性能(及びこれによる装置周囲との大きな温度差の達成、さらにNMR試料管表面上の高速な目的温度への設定)を、NMR試料管内の(軸方向の)温度勾配が小さい状態で達成することができる。一般に、外側流は、全流体流(外側流と向流の和)の少なくとも35%、好ましくは50%である。
本発明の使用の特に好ましい実施例は、流体として気体、特に空気または窒素を使用する。空気および窒素は価格が手頃であり、NMR測定をあまり妨害しない。気体は脱湿されていることが好ましい。
NMR試料管の外面の流体流において、温度制御装置の最も外側の流路内の流体流の温度勾配とは逆の温度勾配となる点でこの実施例の使用は好ましい。流体入口(および場合によってはさらに前記追加の流体入口)が、開放系の軸方向端領域(つまり、管ホルダ側)と逆側にある(つまり、管ホルダの反対側に位置する)場合、この逆の温度勾配は、管ホルダ中の熱の伝達を妨害することができ、NMR試料管またはNMR試料管に含まれる測定試料の温度勾配を非常に低くし、またはゼロに近くすることができる。
本発明の他の利点は、本明細書の説明および図面から得ることができる。また、上記の発明に基づく特徴および以下で説明する他の特徴は、個別にまたは任意の組合せで使用することができる。図示され、説明される実施形態が網羅的なリストたることは意図されておらず、それらの実施形態は、本発明を説明するために使用される例にすぎない。
本発明を図面に示し、実施形態によってより詳細に説明する。
RFコイルが示されていない、本発明の温度制御装置の概略軸方向断面図である。 RFコイルは示されているが、流体の流れが示されていない、図1aの本発明の温度制御装置の概略軸方向断面図である。 平面1cの位置における、図1aの本発明の温度制御装置の概略半径方向断面図である。 小さな熱損失Q2を有する、(図1a〜図1cに基づく)本発明の温度制御装置の気体流の温度図および概略断面図である。 大きな熱損失Q2を有する、図2aに示した本発明の温度制御装置の気体流の温度図および概略断面図である。 断熱円筒壁によって温度勾配が反転した、図2aに示した本発明の温度制御装置の気体流の温度図および概略断面図である。 最も外側の流路がその上部領域に2つの区画を備える、本発明の温度制御装置の概略軸方向断面図である。 交換配置された4つの流路を備える、本発明の温度制御装置の概略軸方向断面図である。 追加の流路および向流領域のための共通供給源を備える、本発明の温度制御装置の概略軸方向断面図である。 追加の流路と1つの向流領域とに対する別個の供給源を備える、本発明の温度制御装置の概略軸方向断面図である。
本発明は、幅広い性能範囲を有するNMR試料管の温度制御に関する。
NMR試料管は通常、規定温度で操作(測定)されるので、この温度は、NMR分光計によって設定され、安定的に維持されなければならない。この温度をこのように一定に保つ必要があるのは、NMRで生成されるスペクトルが、試料物質(測定試料)の温度に左右されるためであり、ひいては、結果的に、周囲温度の変化が測定結果(個々の周波数線の変位)に反映される原因となるためである。実験によっては、これらの影響が画像と干渉し、画像をおかしくする可能性がある。
NMRで使用される大部分の試料管は、ホウケイ酸塩(ガラス)から製造され、正円筒形であり、5mmの外径および約7インチ(約18cm)の全長を有する。NMR測定情報を得る領域であるアクティブボリュームは、管の下から3分の1の範囲内に位置し、通常は、試料管に沿った約25mmの範囲(測定窓)にある。アクティブボリュームは、NMRコイル(RFコイル)によって取り囲まれており、このコイルにより、主磁場(B0磁場)に直交する励起磁場(B1磁場)によってこの領域の原子が均質に励起される。アクティブボリュームでは、励起された原子が弱い交番磁場を生成し、さらに、この磁場が対応するNMRコイルによって受け取られる。アクティブボリュームの全ての部分からの交番磁場に対する寄与をできる限り等しくするためには、アクティブボリューム全体にわたって温度ができるだけ等しい必要がある。すなわち、温度勾配がゼロに近くなければならない。
ここで、試料管の温度制御がもはやなされない領域、すなわちNMR試料管のホルダが位置する領域に対して、試料管に沿った熱放散が実行されることが保証されなければならない。
現状のNMR測定試料の温度制御の条件下では、+/−1℃の安定した周囲温度で、+/−0.01Kの調節安定性が達成されています。さらに、試料管のアクティブボリューム全体にわたって温度が均一であることも必要であり、この要件は温度勾配として表されます。試料管の縦軸に沿って温度勾配が直線的であると理解される場合、典型的には、温度勾配は、約0.1K/cmオーダまたはそれ以下が要求され、また、絶対的な温度値(例えば軸方向に長さ25mmにわたって延びるアクティブボリューム内の最も高い温度から最も低い温度を引いた値)で約0.3K以下であることが要求されます。
先行技術の温度制御装置は、低い温度制御性能、すなわち大きな温度勾配を示し、さらに/もしくは、設計が難しい。本発明を使用すると、単純な方法で温度制御性能を向上させることが可能になり、ごく小さな正の温度勾配または負の温度勾配(すなわち試料管ホルダを通した入熱/熱損失に対する逆温度制御)を有する温度制御流体流を達成することができる(「限定された伝導率での方向変更分離」)。
図1a、1bおよび1cは、本発明の温度制御装置20の一実施形態の軸方向断面(図1a、図1b(簡略図))および水平(半径方向)断面(図1c、図1aの交線1c参照)を概略的に示す。温度制御装置20は、流体流(図1aの矢印参照)によるNMR試料管22の温度制御を可能にする。この流体としては一般に気体、例えば空気または窒素が使用され、(流入)流体の温度は、確立されている方法(詳細は示さない)で、一般に−150℃から+150℃までの間の温度に調節される。
温度制御装置20は、その中にNMR試料管22を配置することができる円筒形(この例では正円筒)の内部空間21を有する。温度制御装置20ではさらに、内部空間21が上部軸方向端領域23において開いている。上部閉鎖要素25における開口24を参照されたい。下部軸方向端領域26では、温度制御装置20が、内部空間21に対して閉じている。下部閉鎖要素27を参照されたい。NMR試料管22は、その下部自由端が内部空間21内に差し込まれ、試料管22の上端には、ホルダHA、例えばスピナ(図1aにだけ示されている)が配置される。
温度制御装置20は、内部空間21の周囲に、流体流のための複数の流路を備える。最も外側の流路28は、軸方向壁29および30を境界とし、最も内側の流路31は、軸方向壁30および39を境界とする。同時に、軸方向壁39は内部空間21の境界でもある。壁29、30、39は一般にガラス製である。
流路28、31はそれぞれ(この例では)環形であり、交換配置されている。流路28、31は、(この例では)正円筒形の内部空間21(図1c参照)と同心円上に配置され、軸方向(z方向)と平行に延びる。
最も外側の流路28は、その下端に流体入口32を有し、この例では流体入口32が4つの開口32a〜32dによって構成され、開口32a〜32dはそれぞれ共通供給源33から供給を受ける。開口32a〜32dは、内部空間21の中心軸MAの周囲に対称に(均等に)配置される。これによって、流路28の全体に沿ってほぼ均一な上昇流体流(矢印参照)を達成することができる。
最も外側の流路28の上端に、外側から2番目の流路、この例では最も内側の流路31へ通じる流体通路34が構成される。最も単純な例では、この流体通路34が環形の隙間として構成される。最も外側の流路28の上端には流体通路35も構成され、この流体通路35も、環形の隙間として、すなわち、この例の、上部閉鎖要素25内の対称に分布した開口によって構成することもできる。
最も外側の流路28の全流体流GFSの第1の部分(外側流成分MS)は、流体出口35を通って温度制御装置20の外に流出し、第2の部分(向流成分GS)は第2の流路31に入る。この第2の部分GSは、第2の流路31内を下方へ、すなわち隣接する最も外側の流路28内での流れの方向とは反対の方向へ流れる。
第2の流路31の下端に、好ましくは環形の隙間からなる、別の流体通路36が構成される。この流体通路36は内部空間21内へ通じる。全流体流の第2の部分GSは次いで、(閉鎖系の軸方向端領域26で方向を変えた後に、)壁39と試料管22の間の軸方向の隙間21aを、NMR試料管22の外面に沿って上方へ流れ、開口24の試料管22によって塞がれていない部分を通って流出することができる。このNMR試料管22の外面に沿った流体流は、最も内側の流路31内の流体流とは反対の方向へ流れる。
最も外側の流路28内の全流体流GFSの外側流成分MSはしたがって、流路31および内部空間21内の向流成分GSならびにNMR試料管22の下部を半径方向に取り囲み、したがって、向流成分GSによるNMR試料管22の温度制御を支援することができる。向流領域GBにおいて、外側流成分MSは、最も外側の流路28を、向流成分GSと一緒に流れる。外側流成分MSは、外側から2番目の流路31には流れない(気体出口35を流路31の上に構成することもできるが、その場合、外側流成分MSは、流路31の下部には流れないことに留意されたい)。
図1cは、温度制御装置20のさまざまな領域において流体が流れる方向を示し、点々の付された領域は、図を見ている人の方(図1aでは上方)へ流れている流れを示し、クロスハッチングパターンの領域は、図を見ている人から遠ざかる方向(図1aでは下方)へ流れている流れを示す。この流れは、流路から流路へさらに内側へ向かい、さらに内部空間21へ向かう。
流路28および31は、それぞれの場合の隣接する流路に対して、温度制御流体の流れの方向が軸方向に逆転する向流領域GBを構成する。図1a〜図1cの実施形態では、全ての流路28、31が向流領域GBの部分であり、流路28は、向流領域GBの最も外側の流路であるだけでなく、同時に温度制御装置20の最も外側の流路でもある。
温度制御装置20の最も内側の軸方向壁39の外面と内側から2番目の軸方向壁30の外面の両方に、高周波(=RF)コイル37、38が配置される。例えば軸方向に押し込まれる。NMR試料管22内のアクティブボリュームAV(図1bの点の打たれた領域)内部、すなわちNMR試料管22に含まれる測定試料中の原子を、RFコイル37、38によって励起し(B1磁場)、アクティブボリュームAVからスピンエコーを受け取ることができる。本質的に正円筒形のNMR試料管22は一般に5mmの外径および約7インチ(約18cm)の軸方向長さを有し、ホウケイ酸塩ガラスから製造される。アクティブボリュームは、NMR試料管22の下から3分の1以内に位置し、その軸方向において一般に約25mmにわたって延びる。
次に、さまざまなモデルを提示することによって、本発明の温度制御装置内の温度条件および熱の流れをより詳細に説明する。図2a〜図2cを参照されたい。NMR試料管を加熱する気体流を一例として説明するが、これらの実施形態は、冷却用気体流にも応用することができる。
図2aの下半分は、(図1a〜図1cに示した)本発明の温度制御装置内の円筒形の気体流の構造の断面を概略的に示す。対称であることから、その半分だけを、NMR試料管22とともに示す。壁(円筒)29は、温度制御装置内の気体流の外側閉鎖要素であり、外部に対してある熱損失Q1を生じさせる。ここでは、熱損失Q1の大きさが、壁29の軸方向の全長にわたって同じであり、その結果、全体を通じて熱伝達が同一であると仮定する。このモデルでは、壁29が、横方向(z方向に垂直な方向)の熱抵抗を持たないものとし、縦方向(z方向、軸方向)には、一定の熱抵抗のみと、あるいは熱伝導が全くないと仮定することができる。
温度制御気体流は位置(1)(図1aの気体入口32参照)から入り、最も外側の流路28における周辺への熱損失Q1のため継続的に冷却される。これにより、正の温度勾配となる。このことは、入口点である位置(1)の気体流の方が、出口点である位置(2)(図1aの流体出口35)の気体流よりも暖かいこと、および/または正のz方向に沿って温度が増大することを意味する。位置(2)の追加の出口(図1aの流体出口35)は、外側流MSが、気体の方向の変更によって試料管22の先に導かれる体積流量(向流成分GS)よりもかなり大きな体積流量を有することを可能にする。
外側流MSは、外部への損失Q1およびできるだけ短かい時間で系全体を極値的な温度とするような温度包絡線の急速な生成を補償する役目を果たす。NMR試料管22の実用温度は−150℃から+150℃であり、これらの温度は窒素冷却または電気加熱によって生み出される。外側流MSが他の閉鎖系のにある十分に狭い出口(流体出口35)と連携して、位置(2)に陽圧が生じる結果、残りの体積流(向流GS)は、気体方向の変更を経て、試料管22をかすめて上方へ(図2aでは左へ)流れる。これによってこの系の温度制御は非常に効率的になり、このことは、実験およびシミュレーションで立証されている。
位置(2)で方向を変えた温度制御気体流GSは次いで、壁(円筒)30および39を境界とする外側から2番目の流路31を通過し、位置(3)で再び方向を変え、試料管22を過ぎて、上方向の(図2aでは左方の)温度制御系(温度制御装置20)から流出する。
図2aのモデルの仮定によれば、それぞれの方向変更は全く同じであり、円筒壁39、30、29は同様の熱特性を有する。流路28、31および壁30、39は実際には一体として熱交換器を構成し、この熱交換器は独立して、温度プロファイルの均衡を保つ。このことが、流体流の温度をプロットした図2aの上のグラフに示されている。位置(1)における入口温度は位置(2)に向かうにつれて低下する。方向を変えた後、気体流は、熱伝導性の円筒壁30を通して位置(2)から位置(3)に向かって暖まり、位置(3)で再びより高い温度を有する。続いて位置(3)から位置(4)へ方向を変えると、この熱は、試料管22(熱損失Q2)と壁(円筒壁)39の両方において再び少し低下する。
図2aの曲線の推移が示すように、ここで起こっていることは、円筒壁30および39を通した熱交換によって温度勾配がならされるということである。この交換器の段数が多いほど、この温度プロファイルは最終的により均一になる。例えば、よりいっそう均一な温度プロファイルとするには、気体流が内部空間内の試料管22に導かれる前の流路31の内側に、さらに2つの流路を(気体流が交番するように)接続すればよい(図4参照)。
これにより、図2aに示した系がごくわずかな正の温度勾配となるよう設定することができ、また、境界例では、NMR試料管22が、位置(3)から位置(4)にわたる範囲で(すなわち隙間21aにおいて(図1a参照))流体流の温度勾配をゼロに近いものにすることができる。このような温度制御系を用いることにより、比較的に変化の少ない温度プロファイルでもって試料管22の温度制御を有利に実行することができる。
図2bは、図2aのモデルに基づくモデルを示すが、このモデルでは、図2aのモデルに比べて熱損失Q2がより大きいと仮定した。この例では、全ての流れ区間で温度がさらに低下し、特に、位置(4)における温度は位置(2)における温度よりも低くとどまる。
図2cでは、円筒壁30の横方向における断熱が中程度のものから高度のものになるよう、すなわち、外側流路28と外側から2番目の流路31との間、すなわち位置(2)から位置(3)かけて、熱交換がほとんど起こらないか、または全く起こらないものとするように、図2aのモデルが変更されている。さらに、壁29および39の横方向の熱抵抗がゼロに近いものとすることもできる。
その結果得られる気体流の温度曲線を図2cの上部に示す。位置(1)の入口温度は、外部への損失Q1のみによって位置(2)に向かうにつれて低下する。位置(2)で方向を変えた後、気体流は、円筒壁39の方向に内側に向かってエネルギーを伝達するため、気体流はさらに冷える。したがって、温度は、位置(2)から位置(3)にかけて低下する。しかしながら、位置(3)で最後に方向を変えた後、気体流の温度を、z軸のマイナス方向に向かうにつれて、円筒壁39を通して再びわずかに上昇させることができる。この例で初めて、試料管22の外面に沿った気体流の温度勾配は負となる。この負の温度勾配により、上方へいくほど試料管固有の損失が打ち消される。言い換えると、NMR試料管に沿った温度制御気体の温度は、試料管の支持された端部に向かうにつれて上昇し、したがってホルダ位置での試料管の冷却を補償することができる。その結果、試料管内に生じる温度勾配をごく小さくすることができる。
簡単に言うと、断熱された円筒壁30は、原則として、この熱交換器内に入り込む流れの向きを逆にしているということができる。これが、気体流内における、最終的に残留している温度勾配の直前の符号が逆になる理由である。
図3は、本発明の温度制御装置20の代替実施形態を示す。以下では主に、図1aに示した実施形態と比較したときの相違点を説明する。
図示の実施形態では、最も外側の流路28が、(気体出口35に面した)その上部に、軸方向の(円筒形)中間壁28cによってお互いが隔離される2つの区画28a、28bを有し、この例では中間壁28cは、上部閉鎖要素25から、最も外側の流路28の軸方向の全長の約2/3の範囲に沿って延びている。軸方向中間壁28cは一般にガラス製である。
この例では流体入口32が、流路28の下部共通区間28dに通じており、そこから先ほどの両方の区画28a、28bが始まり、その結果、両方の区画28a、28bにはそれぞれ、供給源33を出た全流体流GFSの一部が流入する。両区画28a、28b内の流体流は同じ方向に(この例では上方に)流れる。
最も外側の区画28aは流体出口35に通じており、外側流成分MSはそこを通って流出する。向流成分GSを運ぶ内側の区画28bは、流体通路34と繋がっており、向流成分GSを外側から2番目の流路31に流す。
この実施形態では、共通区間28dから区画28a、28bへの移行部分、すなわち中間壁28cの下端で、全流体流GFSが分離(分割)される。その結果、流体出口35および流体通路34の領域における乱流が低減する。
あるいは、全ての流路28、31、特に最も外側の流路28を、分割することなく(軸方向の中間壁を設けることなく)構成することも可能である(図1a参照)。
図4は、合計4つの流路28、40、41、42を備える本発明の温度制御装置20の他の実施形態を示す。ここでも主に、図1aに示した実施形態と比較したときの相違点を説明する。
最も外側の流路28は、その下端に、全流体流GFSのための気体入口32を有する。外側から2番目の流路40の上端に流体出口35があり、外側流成分MSはここから流出し、したがって外側流成分MSは、流路40の上部の非常に狭い範囲においてしか流れず、流路40の下部には流れない。向流成分GSは続いて流路40、41、42を通過し、内部空間21で試料管22の周りを通過する。
流路28、40、41、42は、壁30、45、46の夫々の端においてそれぞれが隣接する流路へ移るときに流体の(軸方向の)流れの方向が逆転する(「流れの方向が交番する」)ような方式で、壁30、45、46の隙間の流体通路34、43、44(環形の隙間)により接続される。図4の矢印を参照されたい。流路28、40、41、42は全て向流領域GBの部分である。
向流成分GSが導かれる流路の数が多い(この例では、隙間21aを除いて4つ)ため、試料管22に沿った隙間21aにおける流体流の(z方向に沿った)軸方向の温度プロファイルを非常に均一にすることができる。
図5は、本発明の温度制御装置20の他の実施形態を示す。ここでも主に、図1aに示した実施形態と比較したときの相違点を説明する。
この実施形態では、共通供給源33中の全流体流GFSが、下部閉鎖要素27において、流体入口32と追加の流体入口52との間で分割される。
流体入口32は、向流領域GBの最も外側の流路51に通じている。向流成分GSは、向流領域GBの流路51、31を通過し、内部空間21においてNMR試料管22の外面に沿って流れる。ここでは流れの方向が交番する。
追加の流体入口52は、外側流成分MSが運ばれる追加の流路50内へ通じている。追加の流路50および外側流成分MSは、向流領域GBの全ての流路51、31、およびやはり向流成分GSが流れ、NMR試料管22の下部が配置された内部空間21を、この例では半径方向に取り囲む。追加の流路50は、軸方向壁53によって、外側から2番目の流路51から分離される。この壁53は気体通路を持たない。外側流成分MSが流出する気体出口35は追加の流路50の上端に構成され、この流出の際、外側流成分MSは、内部空間21に収容されるNMR試料管の下部においてz軸に沿って一度だけ流れる。
下部閉鎖要素27で全流体流GFSが分割されることにより、流体出口35および気体通路34の領域における乱流が回避される。
図6は、図5に示した実施形態と多くの点で一致した本発明の温度制御装置の他の実施形態を示す。したがって、図5の実施形態と比較したときの相違点を主に説明する。
図示の実施形態では、外側流原理に基づく流体流MS(「外側流」)と向流原理に基づく流体流GS(「向流」)とに対して別々の供給源60、61が使用される。特に、外側流と向流の温度を別々に制御することができ、それらの流量を別々に調節することができる。この例では供給源60、61がともに下部閉鎖要素27に接続されている。
供給源60は、追加の流体入口52から追加の流路50に流体を供給し、外側流MSは、一度NMR試料管22に沿って流れた後に流体出口35から流出する。供給源61は、流体入口32から向流領域GBの最も外側の流路51に流体を供給し、向流GSは、向流領域GBの全ての流路51、31を通過し、試料管22の外面に沿って内部空間21を通過し、次いで開口24から流出する。
コンパクトな構造を達成するためには、供給源60、61および流体入口32、52が全て閉端領域26に構成され、流体出口35が開端領域23に構成されることが好ましいことに留意されたい。
図6の実施形態で勾配を反転させたい場合には、軸方向壁30を断熱壁として、z方向とは逆方向に流れる外側の流体流を分離すべきである。その場合、流路31内の向流GSは、流路51内の向流から熱的に分離される。すなわち(流路31内の)向流は、(流路51内の)上流側区間の向流から断熱される。図6とは異なり、向流領域GBに対する流体入口32を上部軸方向端領域23に構成する場合には、壁53は断熱壁として、z方向とは逆方向に流れる外側流MSを分離するが、z方向に流れる向流GSの最も外側の部分は分離しないようにすべきである。
要約すると、本発明は、試料管にじかに沿って流れる向流原理に基づく流体流によって、わずかな温度勾配が達成される、NMR試料管の温度制御(冷却または加熱)を記載する。この温度制御性能を支えるため、さらに、向流領域およびNMR試料管のアクティブボリュームの温度の予備制御を提供する追加の流体流が導入される。この追加の流体流は、向流領域およびNMR試料管のアクティブボリュームに外側から作用する(「外側流」)。この外側流は、向流とは違い、方向の変更およびNMR試料管の外面に沿った狭い隙間の通過によって制限されず、したがって、大きな流量、したがって高い温度制御性能を有するように実現することができる。

Claims (22)

  1. NMR試料管(22)用の温度制御装置(20)であって、前記NMR試料管(22)を保持するための円筒形の内部空間(21)に対して同軸に延びる温度制御流体用の複数の流路(28、31;40、41、42;50、51)が、同心円上に交互配置され、且つ前記内部空間(21)の周囲に配され、前記温度制御装置(20)はある軸方向端領域(26)では前記内部空間(21)に対して閉じており、前記軸方向端領域(26)とは反対側の端に位置する軸方向端領域(23)では、前記NMR試料管(22)を前記内部空間(21)に挿入するために前記内部空間(21)に対して開いているような態様で構成され、
    向流領域(GB)では、隣接する流路(28、31;40、41、42;51)が、一方の軸方向端にある流体通路(34、43、44)によって、前記向流領域(GB)の前記流路(28、31;40、41、42;51)内における流体流の方向が前記向流領域(GB)の対応する隣接流路(28、31;40、41、42;51)とは逆になるような形で相互接続され、
    前記向流領域(GB)の最も外側の流路(28;51)が一方の軸方向端に流体入口(32)を有し、前記向流領域(GB)の最も内側の流路(31;42)が閉鎖系の前記軸方向端領域(26)に面した一方の軸方向端に、前記内部空間(21)へ通じる流体通路(36)を有する温度制御装置(20)において、
    前記流路(28、31;40、41、42;51)のうちの少なくとも1つ、特に前記温度制御装置(20)の最も外側の流路(28;50)および/または前記温度制御装置(20)の外側から2番目の流路(31;40;51)が、一方の軸方向端に流体出口(35)を有し、前記流体出口(35)を通って、前記温度制御装置(20)の最も外側の流路(28;50)に沿って運ばれた前記温度制御流体流の少なくとも一部(MS)が、前記向流領域(GB)の流路(28、31;40、41、42;51)の全てを通過することなく、前記温度制御装置(20)から流出することができる
    ことを特徴とする温度制御装置(20)。
  2. 前記向流領域(GB)の最も外側の流路(28;51)および/または前記向流領域(GB)の外側から2番目の流路(31;40)が、前記流体入口(32)と逆側の軸方向端に前記流体出口(35)を有し、特に、前記温度制御装置(20)の全ての流路(28、31;40、41、42;51)が前記向流領域(GB)の1部分であることを特徴とする請求項1記載の温度制御装置(20)。
  3. 前記向流領域(GB)の最も外側の流路(28;51)が、軸方向の中間壁(28c)によって分離された外側区画(28a)および内側区画(28b)を備え、前記軸方向の中間壁(28c)が、前記向流領域(GB)の最も外側の流路(28;51)の軸方向のある区間に沿って延び、この軸方向の部分は、前記向流領域(GB)の最も外側の流路(28;51)の前記流体出口(35)を有する側の軸方向端から遠ざかる方向へ延び、前記外側区画(28a)が前記流体出口(35)を有し、前記内側区画(28b)が、外側から2番目の流路(31、40)に通じる前記流体通路(34)を有することを特徴とする請求項2記載の温度制御装置(20)。
  4. 前記向流領域(GB)の最も外側の流路(28;51)を追加の流路(50)が取り囲み、前記追加の流路(50)が一方の軸方向端に追加の流体入口(52)を有し、反対側の軸方向端に前記流体出口(35)を有することを特徴とする請求項1記載の温度制御装置(20)。
  5. 前記流体入口(32)と前記追加の流体入口(52)が前記温度制御装置(20)の同じ軸方向端領域(23、26)に構成され、温度制御流体流の共通供給源(33)に接続されることを特徴とする請求項4記載の温度制御装置(20)。
  6. 前記向流領域(GB)の最も外側の流路(28;51)または前記追加の流路(50)を外側から2番目の流路(31;40;51)から隔てる軸方向壁(30、53)が横方向についての熱貫流率UANを示し、前記向流領域(GB)の前記流路(28、31;40、41、42;51)間に位置する他の残りの任意の軸方向壁(45、46)、および最も内側の流路(31;42)を前記内部空間(21)から隔てる軸方向壁(39)がそれぞれ、UANよりも大きな、好ましくは3×UANよりも大きな、非常に好ましくは10×UANよりも大きな、よりいっそう好ましくは50×UANよりも大きな熱貫流率を横方向について示すことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の温度制御装置(20)。
  7. 前記流体出口(35)は、前記温度制御装置(20)の最も外側の流路(28;50)および/または前記温度制御装置(20)の外側から2番目の流路(31;40;51)の前記開放系の軸方向端領域(23)に面する一方の軸方向端に構成されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の温度制御装置(20)。
  8. 前記内部空間(21)は正円筒として構成され、前記流路(28、31;40、41、42;51)の断面が環形であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の温度制御装置(20)。
  9. 前記流体入口(32)および/または前記追加の流体入口(52)および/または前記流体出口(35)および/または前記流体通路(34、36;43、44)のうちの少なくとも1つの流体通路が、前記内部空間(21)の中心軸(MA)の周囲に対称に分布した複数の開口(32a〜32d)によって構成されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の温度制御装置(20)。
  10. 前記流体入口(32)および/または前記追加の流体入口(52)および/または前記流体出口(35)および/または前記流体通路(34、36;43、44)のうちの少なくとも1つの流体通路が、環形の隙間によって構成されることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の温度制御装置(20)。
  11. 前記向流領域(GB)は、正確に交換配置された2つの流路(28、31)を備えることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の温度制御装置(20)。
  12. 前記向流領域(GB)の交換配置された流路(28、31;40、41、42;51)の数が偶数であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の温度制御装置(20)。
  13. 少なくとも1つの流路(28、31;40、41、42;50、51)がRFコイル(37、38)を含み、特に、前記RFコイル(37、38)が、流路(28、31;40、41、42;50、51)の内側の壁(39、30)に取り付けられることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の温度制御装置(20)。
  14. NMR試料管(22)の温度を制御する方法であって、向流原理(GS)に従って、前記NMR試料管(22)の軸方向の延長(z)の一方の方向とその逆方向とを交互に沿うように交換配置された流路(28、31;40、41、42;51)の中で温度制御流体流を運ぶ方法において、
    向流原理(GS)に基づく前記流体流に加えて、外側流原理(MS)に基づく温度制御流体流が使用され、外側流原理(MS)に基づく前記流体流が、向流原理(GS)に従って前記流体流がその中で運ばれる領域一部分、および前記NMR試料管(22)の一部分を少なくとも備えることを特徴とする方法。
  15. 外側流原理(MS)に基づく前記流体流が、前記NMR試料管(22)の延長方向(z)に沿って一度だけ運ばれることを特徴とする請求項14記載の方法。
  16. 温度制御全流体流(GFS)が、外側流原理に基づく第1の温度制御部分(MS)と、向流原理に基づく第2の温度制御部分(GS)とを有し、前記第1の部分(MS)と前記第2の部分(GS)が、当初、特に温度制御装置(20)の最も外側の流路(28)内では一緒に流れ、その後に分離されることを特徴とする請求項14または15記載の方法。
  17. 分離された前記第2の部分(GS)が、分離された前記第1の部分(MS)、またはこれと一緒に流れている前記全流体流(GFS)、または上流側の区間にあるときにその分離された前記第2の部分(GS)のいずれかの軸方向の温度勾配から断熱されることを特徴とする請求項16記載の方法。
  18. 向流原理(GS)に基づく前記流体流と外側流原理(MS)に基づく前記流体流とが完全に別々に運ばれ、さらには、別々に調節及び温度制御されることを特徴とする請求項14または15記載の方法。
  19. 向流原理(GS)に基づく前記流体流が、外側流原理(MS)に基づく前記流体流または上流側区間の向流原理(GS)に基づく前記流体流の温度勾配から断熱されることを特徴とする請求項18記載の方法。
  20. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載の温度制御装置(20)の、特に請求項14乃至19のいずれか1項に記載の方法における使用方法であって、前記温度制御装置(20)の前記内部空間(21)に配置されたNMR試料管(22)の温度を制御することを特徴とする使用方法。
  21. 前記流体として気体、特に空気または窒素が使用されることを特徴とする請求項20記載の使用方法。
  22. 前記NMR試料管(22)の外面の前記流体流において、前記温度制御装置(20)の最も外側の流路(28;50)内の流体流の温度勾配とは逆の温度勾配となることを特徴とする請求項20または21記載の使用方法。
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