JP5432053B2 - 感知器用試験治具 - Google Patents

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Description

本発明は、感知器用試験治具に関する。
火災の発生を感知するための火災感知器として、例えば周辺雰囲気中の煙の濃度または濃度変化から火災を感知する煙感知器が用いられている。例えば、煙による光の散乱現象を利用して煙を感知する散乱光式煙感知器は、外部から煙が流入する検煙空間、外部からの煙を検煙空間に流入させつつ検煙空間に対する外部からの光の入射を遮断する遮光構造、検煙空間に対して検出光を発光する発光部、及び、検煙空間に流入した煙によって散乱された検出光(散乱光と呼ぶ)を受光して電気信号に変換出力する受光部を備えている。
従来、このような煙感知器の性能が必要な基準を満たしているか否かを確認するための各種試験が行われている。このうち例えば、煙感知器による煙の感知感度を確認するため、所定濃度の煙が一定の方向に循環している試験槽の内部に煙感知器を設置し、当該煙感知器の出力レベル等を計測したり、試験槽内の煙濃度や煙濃度上昇と感知器の感知レベルとの相関を確認する、という試験が行われていた(例えば、特許文献1参照)。また、煙感知器に対する煙の流入方向に関わらず煙感知器が所定の感度を有することを確認するための試験、即ち方向性と感知感度の相関を確認する試験も、特許文献1に記載されているような試験槽を用いて行われていた。つまり、このような試験槽を用いて、試験槽内の気流方向に対して感知器の取付方向を都度変化させることで、煙感知器への煙や熱気流の流入方向を変化させて、感度確認を行っていた。この試験では、煙感知器に対して予め定められた複数の方向から煙を流入させ、各方向から煙を流入させた場合の出力レベルや感知感度(例えば、感知時点の試験槽内感知器近傍煙濃度)等を計測していた。
特開平11−339154号公報
しかしながら、特許文献1の如き従来の試験槽では、煙感知器に煙を流入させる方向を変更する度に、試験槽から煙感知器を取り外し、煙感知器の取り付け方向が所望の方向となるように調整して再度設置する、という手順を繰り返し実行しなければならなかった。このため、試験準備作業に手間がかかっていた。
また、火災による熱を感知する熱感知器も火災感知器として用いられている。この熱感知器には、例えば温度を測定するサーミスタが感知器本体から露出するように設けられている。熱感知器は、サーミスタの周辺に、当該サーミスタを物理的に保護するガード等の構造物を備えており、この構造物の形状や配置によって熱感知器の感熱部に流入する熱気流の方向や温度が影響される。また、煙感知器も同様であるが、感知器本体の形状によっても同じことが起こり得る。このため、熱気流に対する熱感知器の方向に関わらず熱感知器が所定の感度を有することを試験で確認する必要がある。この試験においても、上述の煙感知器の場合と同様に、試験装置に対する熱感知器の取付方向を変更するための作業に手間がかかっていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、試験装置としての試験槽に設置される感知器の方向を迅速且つ簡易に変更できる、感知器用試験治具を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の感知器用試験治具は、感知器を試験装置に設置するための感知器用試験治具であって、前記感知器を、2以上の方向から選択された任意の方向に切り替えて前記試験装置に接続する接続手段を備える。
また、請求項2に記載の感知器用試験治具は、請求項1に記載の感知器用試験治具において、前記接続手段は、前記感知器が取り付けられる感知器取付部と、前記感知器取付部を、前記選択された任意の方向に切り替えて前記試験装置に接続する接続基部と、を備える。
また、請求項3に記載の感知器用試験治具は、請求項2に記載の感知器用試験治具において、前記感知器取付部は、凹凸状に形成された嵌合部を備え、前記接続基部は、前記感知器取付部の方向が前記選択された任意の方向である場合に前記嵌合部と着脱自在に嵌め合う嵌合受部を備える。
また、請求項4に記載の感知器用試験治具は、請求項3に記載の感知器用試験治具において、前記嵌合部と前記嵌合受部とが嵌め合った状態で、前記感知器取付部と前記接続基部とを押圧保持する押圧手段を備える。
また、請求項5に記載の感知器用試験治具は、請求項3又は4に記載の感知器用試験治具において、前記感知器取付部は、当該感知器取付部に取り付けられる前記感知器の中心を回動軸として回動することで前記選択された任意の方向に切り替わり、前記嵌合部は、前記感知器取付部における前記接続基部との対向面において、前記回動軸上の点を共通の端点とする放射線に沿って形成された所定長さの凸部及び/又は凹部を有し、前記嵌合受部は、前記接続基部における前記感知器取付部との対向面において、前記回動軸上の点を共通の端点とする放射線に沿って形成された所定長さの凹部及び/又は凸部を有する。
また、請求項6に記載の感知器用試験治具は、請求項5に記載の感知器用試験治具において、前記嵌合部が有する前記凸部の全てが、前記嵌合受部が有する前記凹部の一部または全部に嵌め合うように設けられており、前記嵌合受部が有する前記凸部の全てが、前記嵌合部が有する前記凹部の一部または全部に嵌め合うように設けられている。
また、請求項7に記載の感知器用試験治具は、請求項5又は6に記載の感知器用試験治具において、前記凸部が、前記放射線に略直交する断面の面積が、前記回動軸に向かうにつれて減少するように形成されている。
また、請求項8に記載の感知器用試験治具は、請求項2から7のいずれか一項に記載の感知器用試験治具において、前記感知器取付部又は前記接続基部の一方は、回動軸部を備え、前記感知器取付部又は前記接続基部の他方は、前記回動軸部の軸受部を備え、前記感知器取付部は、前記回動軸部の中心を回動軸として回動することで前記選択された任意の方向に切り替わる。
また、請求項9に記載の感知器用試験治具は、請求項8に記載の感知器用試験治具において、前記回動軸部の回動軸方向における所定の部分が、当該回動軸部の基部から先端部に至るにつれて軸部断面の面積が減少するように形成されている。
また、請求項10に記載の感知器用試験治具は、請求項1から9のいずれか一項に記載の感知器用試験治具において、前記感知器を収容する前記試験装置内に設置され、当該感知器を着脱自在に当該試験装置に設置する。
また、請求項11に記載の試験装置は、感知器を試験する試験装置であって、内部にて気流を循環させる試験槽と、前記感知器に前記気流が当たる方向が切り替わるように、当該感知器を、2以上の方向から選択された任意の方向に切り替えて当該試験装置に設置する、請求項1から10のいずれか一項に記載の感知器用試験治具とを備える。
また、請求項12に記載の試験装置は、請求項11に記載の試験装置において、前記試験槽の開口部に設けられた蓋体であって、当該蓋体が閉じた状態において当該試験槽の内部側となる面に前記感知器用試験治具が配置される蓋体を備える。
請求項1に記載の感知器用試験治具によれば、感知器用試験治具は、感知器を、2以上の方向から選択された任意の方向に切り替えて試験装置に接続する接続手段を備えるので、試験装置から感知器を取り外し、方向を変更して再度設置するという手順を簡略化でき、試験準備作業の手間を低減することができ、試験に要する時間を短縮することができる。また、従来は試験装置の所定の場所に感知器ベース等を設けた取付け用部材を都度直接ねじ止めして、この取り付け用部材に感知器を接続するようにしていたのに対し、接続手段に感知器を2以上の方向から選択された任意の方向に切り替えて接続出来るようにしたことで、感知器の設置方向精度を確保することができる。
請求項2に記載の感知器用試験治具によれば、接続手段は、感知器が取り付けられる感知器取付部と、感知器取付部を、2以上の方向から選択された任意の方向に切り替えて試験装置に接続する接続基部とを備えるので、感知器取付部と接続基部とを介して、試験装置に対する感知器の接続方向を迅速且つ簡易に変更することができる。
請求項3に記載の感知器用試験治具によれば、感知器取付部は、凹凸状に形成された嵌合部を備え、接続基部は、感知器取付部の方向が2以上の方向から選択された任意の方向である場合に嵌合部と着脱自在に嵌め合う嵌合受部を備えるので、2以上の方向から選択された任意の方向に切り替えて試験装置に感知器を接続するための構造を簡易な構造によって実現することができる。
請求項4に記載の感知器用試験治具によれば、嵌合部と嵌合受部とが嵌め合った状態で、感知器取付部と接続基部とを押圧保持する押圧手段を備えるので、感知器の方向の切り替えと試験装置への接続とを迅速且つ簡易に行うことができる。
請求項5に記載の感知器用試験治具によれば、感知器取付部は、当該感知器取付部に取り付けられる感知器の中心を回動軸として回動することで選択された任意の方向に切り替わり、嵌合部は、感知器取付部における接続基部との対向面において、回動軸上の点を共通の端点とする放射線に沿って形成された所定長さの凸部及び/又は凹部を有し、嵌合受部は、接続基部における感知器取付部との対向面において、回動軸上の点を共通の端点とする放射線に沿って形成された所定長さの凹部及び/又は凸部を有するので、嵌合部及び/又は嵌合受部の各凸部と、嵌合受部及び/又は嵌合部の各凹部とが対向する状態となる任意の方向に切り替えて感知器を試験装置に接続することができる。これにより、2以上の方向から選択された任意の方向に切り替えて試験装置に感知器を接続するための構造を一層簡易な構造によって実現することができる。
請求項6に記載の感知器用試験治具によれば、嵌合部が有する凸部の全てが、嵌合受部が有する凹部の一部または全部に嵌め合うように設けられており、嵌合受部が有する凸部の全てが、嵌合部が有する凹部の一部または全部に嵌め合うように設けられているので、嵌合受部及び/又は嵌合部が有する凹部の数に対応する方向から選択された任意の方向に切り替えて、試験装置に感知器を接続することができる。
請求項7に記載の感知器用試験治具によれば、凸部が、放射線に略直交する断面の面積が、回動軸に向かうにつれて減少するように形成されているので、凸部を凹部に嵌め合わせる際に、回動軸に向かって徐々に嵌め合わせていくことができる。これにより、一度に加わる嵌合摩擦力が軽減されるので、嵌合部と嵌合受部とを一層容易に嵌め合わせることができる。
請求項8に記載の感知器用試験治具によれば、感知器取付部は回動軸部を備え、接続基部は回動軸部の軸受部を備え、感知器取付部は、回動軸部の中心を回動軸として回動することで2以上の方向から選択された任意の方向に切り替わるので、感知器の方向を迅速且つ簡易に切り替えることができる。
請求項9に記載の感知器用試験治具によれば、回動軸部の回動軸方向における所定の部分が、当該回動軸部の基部から先端部に至るにつれて軸部断面の面積が減少するように形成されているので、回動軸部を軸受部に一層容易かつ確実に挿通させることができる。
請求項10に記載の感知器用試験治具によれば、感知器を収容する試験装置内に設置され、感知器を着脱自在に試験装置に設置するので、感知器用試験治具を介して様々な感知器を試験装置内に設置し、試験を行うことができる。
請求項11に記載の試験装置によれば、内部にて気流を循環させる試験槽と、感知器に気流が当たる方向が切り替わるように、当該感知器を、2以上の方向から選択された任意の方向に切り替えて当該試験装置に設置する感知器用試験治具とを備えるので、気流に対する感知器の方向を切り替えて試験を行う際に、試験装置から感知器を取り外し、方向を変更して再度設置するという手順を簡略化でき、試験準備作業の手間を低減することができる。
請求項12に記載の試験装置によれば、閉じた状態において試験槽の内部側となる面に感知器用試験治具が配置される蓋体を備えるので、感知器の方向を感知器用試験治具によって切り替えた後、蓋体を閉じて感知器を試験槽の内部に設置することができ、迅速且つ簡易に気流に対する感知器の方向を切り替えて試験を行うことができる。
試験装置の外観を示す斜視図である。 煙感知器、試験装置の設置板、及び煙感知器を設置板に設置するための感知器用試験治具を示した分解斜視図である。 接続部の6面図である。 図3に示した接続部の断面図である。 感知器取付部を示す図であり、図5(a)は感知器取付部の6面図、図5(b)は感知器取付部の斜視図である。 接続部の接続基部を示す図であり、図6(a)は接続基部の6面図、図6(b)は接続基部の斜視図である。 感知器取付部の方向を変更する際の動作を示した図である。 接続部の変形例を示した断面図である。 感知器取付部の変形例を示した平面図である。 接続部の変形例を示した斜視図である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る感知器用試験治具の実施の形態を詳細に説明する。なお、以下では感知器用試験治具を煙感知器の試験に用いる場合を例として説明する。ただし、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(試験装置の構成)
まず、試験装置の構成を説明する。図1は試験装置の外観を示す斜視図である。
図1に示すように、本発明の試験装置1は、感知器用試験治具3、試験槽10、設置板11、並びに、図示しない煙供給装置、煙循環装置、及び煙濃度計を備えている。感知器用試験治具3は、比験体である煙感知器2に気流が当たる方向が切り替わるように、煙感知器2を、2以上の方向から選択された任意の方向(任意の試験対象方向)に切り替えて試験装置1に設置するためのものである。この感知器用試験治具3は、煙感知器2を収容する試験装置1内に設置され、煙感知器2を試験装置1に着脱自在に設置する。この感知器用試験治具3の詳細については後述する。試験槽10は、煙感知器2の試験のために必要な煙濃度を生成し維持するため、または所定の煙濃度変化を実現するために、煙供給装置及び煙循環装置によって所定の煙を生成及び供給し、当該煙を含む気流を当該試験槽10の内部にて循環させるものである。試験槽10の具体的な形状は任意であり、例えば、図1に示したような略直方体形状の中空容器とすることができる。試験槽10の上面には、開口部10aが設けられている。開口部10aは、設置板11によって全体が覆われる寸法となるように形成されている。
設置板11は、試験対象の煙感知器2を設置するためのものであり、特許請求の範囲における蓋体に対応する。この設置板11は図1に示したように開口部10aに対する落とし込み型の開閉自在な蓋として形成されている。設置板11には、当該設置板11が閉じた状態において試験槽10の内部側となる面に、後述する感知器用試験治具3が配置される。これにより、感知器用試験治具3を介して煙感知器2が設置された状態で設置板11を閉じると、当該設置板11に設置されている煙感知器2が試験槽10の内部に露出された状態になると共に、試験槽10の開口部10aが当該設置板11にて閉鎖された状態となる。
煙供給装置は、試験槽10の内部に煙を供給するためのものである。煙供給装置の具体的構成は任意であり、公知の煙供給装置を用いることができる。煙循環装置は、試験槽10内部の空気を循環させるものであり、これにより煙を含んだ空気を循環させることができる。この循環方向は、試験槽10に収納された煙感知器2の近傍では所定の方向に維持される。このように維持された気流方向に対して、煙感知器2の向きを切り替えて当該煙感知器2の気流方向に対する感度を観測及び/又は確認することで煙流入方向特性を試験することができる。煙循環装置としては、ファンや流速計等を備える公知の装置を用いることができる。また煙濃度計は、設置板11を閉じた状態における試験槽10内部の煙感知器2近傍の煙濃度を計測するためのものである。これにより、内部を循環している煙を含む空気の煙濃度を知ることができると共に、煙供給装置の煙供給量を制御することができる。なお、煙感知器2の感度は、例えば所定濃度の煙(気流)内に投入してから作動までに要する時間や、作動した時点における煙濃度や煙濃度上昇率等によって判定することができる。
(感知器用試験治具の構成)
次に、感知器用試験治具3の構成について説明する。図2は、煙感知器2、試験装置1の設置板11、及び煙感知器2を設置板11に設置するための感知器用試験治具3を示した分解斜視図である。図2に示すように、感知器用試験治具3は、接続部4を備えている。
(感知器用試験治具の構成−接続部)
接続部4は、煙感知器2を、2以上の方向から選択された任意の方向に切り替えて試験装置1に接続する接続手段である。図3は接続部4の6面図、図4は図3に示した接続部4の断面図であり、図4(a)は図3のA−A断面図、図4(b)は図3のB−B断面図である。図3及び図4に示すように、接続部4は、感知器取付部41、接続基部42、及び押圧部43を備えている。
感知器取付部41には、煙感知器2が取り付けられる。この際、所謂感知器ベースを介して取り付けてもよい。図5は感知器取付部41を示す図であり、図5(a)は感知器取付部41の6面図、図5(b)は感知器取付部41の斜視図である。図5に示すように、感知器取付部41は、例えば円板状に形成され、図2に示したように、一方の面に煙感知器2が取り付けられ、他方の面が接続基部42に対向配置される。この感知器取付部41は、図5に示すように、嵌合部41a、回動軸部41b、ねじ挿通穴41c、及び挿通穴41dを備えている。嵌合部41aは、接続基部42に対向する面において凹凸状に形成されている。嵌合部41aの具体的な形状や配置は任意で、例えば図5に示すように、回動軸部41bの中心を共通の端点とする放射線に沿って形成された所定長さの凸部(略直方体形状の突起)を、接続基部42との対向面の周縁部に所定の角度間隔(図5では22.5度間隔)で配置することで形成されている。さらに、図5に示すように、この嵌合部41aが有する凸部は、回動軸部41bの中心(すなわち回動軸上の点)を共通の端点とする放射線に略直交する断面の面積が、回動軸部41bの中心側に向かうにつれて減少するように(図5では凸部の高さが回動軸部41bの中心側に向かうにつれて低くなるように)形成されている。回動軸部41bは、その中心が試験装置1に対して感知器取付部41が回動する際の軸となるものであり、例えば、接続基部42と対向する面の中央から突出した略円柱(挿通穴41dを中心とする円板状突起)として形成されている。ねじ挿通穴41cは、煙感知器2を感知器取付部41に固定するねじを通すための穴であり、例えば図5に示すように長穴として形成されている。これにより、様々な寸法の煙感知器2を感知器取付部41に取り付けることが可能となる。挿通穴41dは、後述するボルト43aが挿通される穴である。
接続基部42は、感知器取付部41を、2以上の方向から選択された任意の方向に切り替えて試験装置1に接続するものである。図6は接続基部42を示す図であり、図6(a)は接続基部42の6面図、図6(b)は接続基部42の斜視図である。図6に示すように、接続基部42は、例えば円板状に形成され、図2に示したように、一方の面に感知器取付部41が対向配置され、他方の面を試験装置1の設置板11側にして取り付けられる。この接続基部42は、図6に示すように、嵌合受部42a、軸受部42b、ねじ挿通穴42c、及び挿通穴42dを備えている。嵌合受部42aは、感知器取付部41の方向が2以上の方向から選択された任意の所定方向である場合に嵌合部41aと嵌め合うように形成されている。嵌合受部42aの具体的な形状や配置は任意で、例えば図6に示すように、軸受部42bの中心(すなわち回動軸上の点)を共通の端点とする放射線に沿って形成された所定長さの凹部(略矩形状の溝)を、感知器取付部41との対向面の周縁部に嵌合部41aと同様の角度間隔(図6では22.5度間隔)で配置することで形成されている。この嵌合受部42aの凹部の数は任意であるが、少なくとも嵌合部41aが有する凸部の全てが、当該嵌合受部42aの凹部の一部または全部に嵌め合うように設けられている。当然、嵌合受部42aの凹部は、嵌合部41aの凸部の少なくとも一部が収まって安定的な嵌合状態が得られる大きさおよび形状とする。軸受部42bは、感知器取付部41に設けられた回動軸部41bの軸受部となるものであり、例えば感知器取付部41と対向する面の、感知器取付部41中央に対応する位置に略円柱状の凹部として設けられている。もちろん、軸受部42bの凹部は、回動軸部41bの少なくとも一部が収まり、感知器取付部41と接続基部42の嵌合状態における嵌合安定性を妨げることなく、さらに円滑な回動動作を行える大きさ及び形状とする。ねじ挿通穴42cは、接続基部42を試験装置1の設置板11に固定するねじを通すための穴である。挿通穴42dは、後述するボルト43aが挿通される穴(ボルト挿通穴)である。
押圧部43は、嵌合部41aと嵌合受部42aとが嵌め合った状態で、感知器取付部41と接続基部42とを押圧して嵌合状態を保持する押圧手段であり、図4に示すように、ボルト43a、ナット43b、及びバネ43cを備えている。図4に示すように、例えば、接続基部42の中央に設けられた挿通穴41d及び感知器取付部41の中央に設けられた挿通穴42dにボルト43aを挿通し、感知器取付部41とナット43bとでバネ43cを圧縮するようにナット43bをボルト43aに固定することにより、バネ43cの弾性力によって感知器取付部41と接続基部42とを押圧して嵌合状態を保持することができる。また、図4における下方に向けて、バネ43cの弾性力以上の力を感知器取付部41に加えることにより、感知器取付部41を接続基部42から引き離すことができる。当然、嵌合状態(図4の図示状態)におけるバネ43cの収納部寸法は、ナット43bの締め付け量も考慮の上、感知器取付部41と接続基部42を少なくとも最大に引き離した状態(バネ43cの最大圧縮状態)で嵌合部41aの凸部が嵌合受部42aの凹部に収まる部分を無くすことが可能な寸法とする。
(作用)
次に、上述のように構成された感知器用試験治具3の作用について説明する。図7は、感知器取付部41の方向を、2以上の方向から選択された任意の方向に切り替える際の動作を示した図である。なお図7においては、感知器用試験治具3のみを図示し、試験装置1及び煙感知器2については図示を省略する。
図7(a)に示すように、感知器取付部41の方向が、嵌合部41aの各凸部と嵌合受部42aの各凹部とが対向する方向となっている場合、これらの嵌合部41aと嵌合受部42aとが相互に嵌め合わされ、感知器取付部41の方向が固定される。
ここで、図7(b)に示すように、感知器取付部41と接続基部42とを押圧保持しているバネ43cの弾性力以上の力を加えて感知器取付部41を接続基部42から引き離すと、嵌合部41aの凸部が嵌合受部42aの凹部から離脱する。これにより、感知器取付部41を回動軸部41bを中心として回動させ、2以上の方向から選択された任意の方向に切り替えることができる。ここで、図示していないが、感知器取付部41および接続基部42の各側面に目盛り等を記すことで、現在の嵌め合い位置(回動角度)を容易に知ることができる。このような目盛りは、例えば設置板11にも適宜記すことができる。
すなわち、図7(b)のように感知器取付部41を回動自在とした状態で、図7(c)のように感知器取付部41を回動させ、嵌合部41aの各凸部と嵌合受部42aの各凹部とが対向する2以上の方向から任意の方向を選択する。その後、感知器取付部41に加えていた力を除くことで、嵌合部41aの各凸部と嵌合受部42aの各凹部とが嵌め合った状態で、バネ43cの弾性力により感知器取付部41と接続基部42とが押圧保持され、感知器取付部41が接続基部42を介して試験装置1に接続される。これにより、感知器取付部41に取り付けられた煙感知器2を、嵌合部41aの各凸部と嵌合受部42aの各凹部とが対向する2以上の方向から選択された任意の方向に切り替えて試験装置1に接続することができる。このように、感知器用試験治具3を用いて煙感知器2を試験装置1に接続することで、煙感知器2の周囲の任意の方向(本実施の形態では22.5度間隔の16方向から選択された任意の方向)から煙感知器2に気流を流入させることができ、煙感知器2に対する煙の流入方向に関わらず煙感知器2が所定の感度を有するか否か、若しくは流入方向毎の感度ばらつき度合い等を試験できる。
(効果)
このように上記実施の形態によれば、感知器用試験治具3は、煙感知器2を、2以上の方向から選択された任意の方向に切り替えて試験装置1に接続する接続部4を備えるので、試験装置1から煙感知器2を取り外し、方向を変更して再度設置するという手順を簡略化でき、試験準備作業の手間を低減することができ、試験に要する時間を短縮することができる。また、従来は試験装置1の所定の場所に感知器ベース等を設けた取付け用部材を都度直接ねじ止めして、この取り付け用部材に煙感知器2を接続するようにしていたのに対し、接続部4に煙感知器2を2以上の方向から選択された任意の方向に切り替えて接続出来るようにしたことで、煙感知器2の設置方向精度を確保することができる。
また、接続部4は、煙感知器2が取り付けられる感知器取付部41と、感知器取付部41を、2以上の方向から選択された任意の方向に切り替えて試験装置1に接続する接続基部42とを備えるので、感知器取付部41と接続基部42とを介して、試験装置1に対する煙感知器2の接続方向を迅速且つ簡易に変更することができる。
また、感知器取付部41は、凹凸状に形成された嵌合部41aを備え、接続基部42は、感知器取付部41の方向が2以上の方向から選択された任意の方向である場合に嵌合部41aと着脱自在に嵌め合う嵌合受部42aを備えるので、2以上の方向から選択された任意の方向に切り替えて試験装置1に煙感知器2を接続するための構造を簡易な構造によって実現することができる。
特に、嵌合部41aと嵌合受部42aとが嵌め合った状態で、感知器取付部41と接続基部42とを押圧保持する押圧部43を備えるので、煙感知器2の方向の切り替えと試験装置1への接続とを迅速且つ簡易に行うことができる。
また、感知器取付部41は、感知器取付部41に取り付けられる煙感知器2の中心を回動軸として回動することで選択された任意の方向に切り替わり、嵌合部41aは、感知器取付部41における接続基部42との対向面において、回動軸部41bの中心を共通の端点とする放射線に沿って形成された所定長さの凸部を有し、嵌合受部42aは、接続基部42における感知器取付部41との対向面において、軸受部42bの中心を共通の端点とする放射線に沿って形成された所定長さの凹部を有するので、嵌合部41aの各凸部と嵌合受部42aの各凹部とが対向する状態となる任意の方向に切り替えて煙感知器2を試験装置1に接続することができる。これにより、2以上の方向から選択された任意の方向に切り替えて試験装置1に煙感知器2を接続するための構造を一層簡易な構造によって実現することができる。
また、嵌合部41aが有する凸部の全てが、嵌合受部42aが有する凹部の一部または全部に嵌め合うように設けられているので、嵌合受部42aが有する凹部の数に対応する方向から選択された任意の方向に切り替えて、試験装置1に煙感知器2を接続することができる。
また、感知器取付部41への感知器2の取付状態において、嵌合部41aに含まれる凸部が、回動軸部41bの中心を共通の端点とする放射線に略直交する断面の面積が、回動軸部41bの中心側に向かうにつれて減少するように形成されているので、嵌合部41aの凸部を嵌合受部42aの凹部に嵌め合わせる際に、感知器取付部41の外周側から回動軸部41bの中心側に向かって徐々に嵌め合わせていくことができる。これにより、嵌合部41aと嵌合受部42aとを一層容易に嵌め合わせることができる。
また、感知器取付部41は回動軸部41bを備え、接続基部42は回動軸部41bの軸受部42bを備え、感知器取付部41は、回動軸部41bを中心として回動することで2以上の方向から選択された任意の方向に切り替わるので、煙感知器2の方向を迅速且つ簡易に切り替えることができる。
また、感知器用試験治具3は、煙感知器2を収容する試験装置1内に設置され、煙感知器2を着脱自在に試験装置1に設置するので、感知器用試験治具3を介して様々な感知器を試験装置1内に設置し、試験を行うことができる。
また、試験装置1は、内部にて気流を循環させる試験槽10と、煙感知器2に気流が当たる方向が切り替わるように、煙感知器2を、2以上の方向から選択された任意の方向に切り替えて試験装置1に設置する感知器用試験治具3とを備えるので、気流に対する感知器の方向を切り替えて試験を行う際に、試験装置1から感知器を取り外し、方向を変更して再度設置するという手順を簡略化でき、試験準備作業の手間を低減することができる。
また、試験装置1は、閉じた状態において試験槽10の内部側となる面に感知器用試験治具3が配置される設置板11を備えるので、感知器の方向を感知器用試験治具3によって切り替えた後、設置板11を閉じて感知器を試験槽10の内部に設置することができ、迅速且つ簡易に気流に対する感知器の方向を切り替えて試験を行うことができる。
〔実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
(感知器について)
上述の実施の形態では、感知器用試験治具3を煙感知器2の試験に用いる場合を例として説明したが、他の感知器の試験に用いることもできる。例えば、感知器用試験治具3を熱感知器の試験に用いることもできる。熱感知器用の試験槽は、熱感知器の試験に必要な雰囲気温度を維持または雰囲気温度上昇を再現するために、熱気流を試験槽の内部にて循環させる。この場合、感知器用試験治具3は、熱感知器に熱気流が当たる方向が切り替わるように、熱感知器を、2以上の方向から選択された任意の方向に切り替えて試験装置に設置する。
また、本発明の感知器用試験治具は、消防検定品としての感知器のみならず、煙や熱を観測して検知する検知器や警報器についても適用できる。
(接続部について)
上述の実施の形態では、感知器取付部41が嵌合部41aを備え、接続基部42が嵌合受部42aを備えていると説明したが、これとは異なる構成としてもよい。例えば、嵌合部41a及び嵌合受部42aに代えて、感知器取付部41における接続基部42との対向面、及び接続基部42における感知器取付部41との対向面に磁石を設けてもよい。これらの磁石は、感知器取付部41の方向が2以上の方向から選択された任意の方向となった際に、対向する感知器取付部41の磁極と接続基部42の磁極とが異なるように配置されている。これにより、感知器取付部41の方向が2以上の方向から選択された任意の方向となった際に、感知器取付部41の方向が試験装置1に対して磁力によって固定され、当該感知器取付部41に取り付けられている煙感知器2の方向が保持される。
また、上述の実施の形態では、嵌合部41aが接続基部42との対向面に凹凸状に形成され、嵌合受部42aは感知器取付部41との対向面に形成されていると説明したが、これとは異なる構成としてもよい。例えば、感知器取付部41に、接続基部42との対向面から接続基部42の方向に出し入れ自在の位置決めピンを嵌合部41aとして設けると共に、接続基部42には、感知器取付部41との対向面に、位置決めピンを差込可能な複数の差込穴を設ける。これらの位置決めピンと差込穴とは、感知器取付部41の方向が2以上の方向から選択された任意の方向となった際に、相互に対向するように配置されている。これにより、位置決めピンを接続基部42との対向面から感知器取付部41の内部に引き込んで感知器取付部41を回動させ、感知器取付部41の方向が2以上の方向から選択された任意の方向となった際に、位置決めピンを接続基部42の差込穴に差し込むことによって、感知器取付部41の方向が接続基部42を介して試験装置1に対して固定され、当該感知器取付部41に取り付けられている煙感知器2の方向が保持される。
また、上述の実施の形態では、嵌合部41aは、感知器取付部41における接続基部42との対向面において、回動軸部41bの中心を共通の端点とする放射線に沿って形成された所定長さの凸部を有し、嵌合受部42aは、接続基部42における感知器取付部41との対向面において、軸受部42bの中心を共通の端点とする放射線に沿って形成された所定長さの凹部を有すると説明したが、これとは異なる構成としてもよい。例えば、嵌合部41aは、感知器取付部41における接続基部42との対向面において、回動軸部41bの中心を共通の端点とする放射線に沿って形成された所定長さの凹部を有し、嵌合受部42aは、接続基部42における感知器取付部41との対向面において、軸受部42bの中心を共通の端点とする放射線に沿って形成された所定長さの凸部を有することとしてもよい。
あるいは、感知器取付部41における接続基部42との対向面、及び接続基部42における感知器取付部41との対向面のそれぞれに、凸部及び凹部を設けてもよい。すなわち、嵌合部41aは感知器取付部41における接続基部42との対向面において、回動軸部41bの中心を共通の端点とする放射線に沿って形成された所定長さの凸部及び凹部を有し、嵌合受部42aは接続基部42における感知器取付部41との対向面において、軸受部42bの中心を共通の端点とする放射線に沿って形成された所定長さの凹部及び凸部を有することとしてもよい。
また、上述の実施の形態では、嵌合部41aの凸部と嵌合受部42aの凹部とを同数設けた場合を例として説明したが、嵌合部41aの凸部の数を嵌合受部42aの凹部の数よりも少なくしてもよい。この場合、嵌合部41aの凸部は少なくとも1つあればよい。
また、上述の変形例のように、嵌合部41aは感知器取付部41における接続基部42との対向面において凹部を有し、嵌合受部42aは接続基部42における感知器取付部41との対向面において凸部を有することとした場合には、嵌合受部42aの凸部の数を嵌合部41aの凹部の数よりも少なくしてもよい。この場合、嵌合受部41aの凸部は少なくとも1つあればよい。
また、上述の変形例のように、感知器取付部41における接続基部42との対向面、及び接続基部42における感知器取付部41との対向面のそれぞれに、凸部及び凹部を設けた場合には、嵌合部41aが有する凸部の数を嵌合受部42aが有する凹部の数よりも少なくすると共に、嵌合受部42aが有する凸部の数を嵌合部41aが有する凹部の数よりも少なくしてもよい。
また、上述の実施の形態では、嵌合部41aの凸部の高さが回動軸部41bの中心側に向かうにつれて低くなるように形成されている場合を例として説明したが、他の形状に凸部を形成してもよい。例えば、嵌合部41aの凸部の高さが回動軸部41bの中心側に向かうにつれて低くなるようにすると共に、凸部の幅(回動軸部41bの中心を共通の端点とする放射線に略直交する方向の長さ)が凸部の基部から頂部に向かうにつれて細くなるようにしてもよい。例えば、図8(a)や図8(b)に示すように、凸部の放射線に直交する断面の形状が、下辺(凸部の基部側の辺)よりも上辺(凸部の頂部側の辺)が短い略台形状となるように形成してもよい。この場合、図8(c)に示すように、凸部の下辺と上辺とを結ぶ左右の辺が、略台形の外側に向かって張り出すように湾曲した曲線として形成してもよい。また、この湾曲部の曲率を、図示の左右で異ならせてもよい(図示省略)。あるいは図8(d)に示すように、凸部の放射線に直交する断面の形状が半円形状となるように形成してもよい。図8(a)乃至図8(d)に示した凸部形状は、凸部の先端部分に設ければよく、例えば幅が一定となるように基部から直線的に立ち上がった凸部の先端部分にこのような形状を設けてもよい。これにより、凸部を凹部に嵌め合わせる際に、凸部の頂部から基部に向かって徐々に嵌め合わせていくことで、一度に加わる嵌合摩擦力を一層軽減できると共に回動軸周りの位置決めが容易になるので、嵌合部41aと嵌合受部42aとを一層容易に嵌め合わせることができる。なお、嵌合部41aと嵌合受部42aとが相互に嵌め合わされた際に感知器取付部41の方向が固定されるようにするため、図8に示すように、嵌合受部42aの凹部の開口部の幅が凸部の基部の幅と一致するように形成する必要がある。
また、上述の実施の形態では、回動軸部41bの中心を共通の端点とする放射線に沿って形成された所定長さの凸部を、所定の角度間隔(図5では22.5度間隔)で配置すると説明したが、この角度間隔は等間隔でなくてもよい。
また、上述の実施の形態では、嵌合部41aが略直方体の突起状に形成された凸部を有し、嵌合受部42aが略矩形の溝状に形成された凹部を有すると説明したが、嵌合部41aが略円柱の突起状に形成された凸部を有し、嵌合受部42aがこの略円柱突起状の凸部に嵌め合う凹部を有することとしてもよい。この場合、凸部が基部から頂部に向かって細くなるように(例えばドーム形状に)形成してもよい。このよう形成した凸部及び凹部の配置は任意で、例えば図9に示すように、回動軸部41bの中心を共通の端点とする所定の角度間隔の放射線上、且つ、回動軸部41bの中心を共通の中心とする複数の同心円上に凸部を配置し、この凸部に嵌め合うように嵌合受部42aの凹部を配置してもよい。あるいはこのよう形成した凸部及び凹部をランダムに配置してもよい。また、上述の実施の形態で説明した略直方体の突起状の凸部及び略矩形の溝状の凹部と共に、略円柱突起状の凸部及びこれに嵌め合う凹部を組み合わせて配置してもよい。
また、嵌合受部42aにおける凹部の深さは、嵌合部41aの凸部(の嵌合に用いられる部分)の高さ以上であればよい。
なお、各図に示した形状のうち、特に凸部や凹部においてエッジとして形成される部分には、適宜の面取り加工等を施すことが好ましいが、図示を省略している。本発明は、図示の各エッジ部にこのような適宜の面取り加工等が施されたものを含む。
また、上述の実施の形態では、感知器取付部41における接続基部42との対向面に嵌合部41aを設け、接続基部42における感知器取付部41との対向面に嵌合受部42aを設けたと説明したが、その他の位置に嵌合部41a及び嵌合受部42aを設けてもよい。例えば図10に示すように、嵌合受部42aとして、接続基部42の外周に、回動軸部41bと略平行な方向に沿って所定長さの略矩形状の溝を設けると共に、嵌合部41aとして、感知器取付部41の外周に、接続基部42に設けた溝と平行な方向に沿って略直方体形状の突起を延設する。このように嵌合部41aと嵌合受部42aとが形成されることにより、感知器取付部41の方向が嵌合部41aの突起と嵌合受部42aの溝とが対向する方向となった際に、これらの嵌合部41aと嵌合受部42aとが嵌め合わされ、感知器取付部41の方向が固定される。
(感知器取付部について)
上述の実施の形態では、煙感知器2が感知器取付部41に直接取り付けられている場合を例として説明したが、感知器取付部41に感知器ベースを取り付け、この感知器ベースに煙感知器2を取り付けるようにしてもよい。
(回動軸部について)
上述の実施の形態では、回動軸部41bが略円柱として形成されていると説明したが、回動軸部41bの回動軸方向における所定の部分が、当該回動軸部41bの基部から先端に至るにつれて軸断面の面積が減少するように形成してもよい。この場合に、軸受部42bを、回動軸部41bの形状に合わせて、回動軸部41bの先端が収まる部分を小さく、回動軸部41bの基部が収まる部分を大きくした円錐状の穴形状としてもよい。また例えば、回動軸部41bの先端部分をドーム形状に形成してもよい。この場合に、軸受部42bを、回動軸部41bのドーム形状の適合する逆ドーム状としてもよい。これにより、回動軸部41bを軸受部42bに一層容易かつ確実に挿通させることができる。
また、上述の実施の形態では、感知器取付部41に回動軸部41bを設け、接続基部42に軸受部42bを設けると説明したが、回動軸部41bを接続基部42に設け、軸受部42bを感知器取付部41に設けてもよい。
(接続基部について)
上述の実施の形態では、接続基部42が試験装置1とは別体として構成されている場合を例示したが、接続基部42を試験装置1と一体としてもよい。例えば、試験装置1の設置板11に、嵌合受部42a及び軸受部42bを設けることとしてもよい。
(押圧部について)
また、上述の実施の形態では、押圧部43がボルト43a、ナット43b、及びバネ43cを備えると説明したが、磁石を用いて押圧部43を構成してもよい。例えば、感知器取付部41における接続基部42との対向面、及び接続基部42における感知器取付部41との対向面に、対向する磁極が異なるように磁石を設けてもよい。これにより、磁力によって感知器取付部41と接続基部42とを押圧保持することができる。また、磁力以上の力を感知器取付部41に加えることにより、感知器取付部41を接続基部42から引き離すことができる。
1 試験装置
2 煙感知器
3 感知器用試験治具
4 接続部
10 試験槽
10a 開口部
11 設置板
41 感知器取付部
41a 嵌合部
41b 回動軸部
41c、42c ねじ挿通穴
41d、42d 挿通穴
42 接続基部
42a 嵌合受部
42b 軸受部
43 押圧部
43a ボルト
43b ナット
43c バネ

Claims (12)

  1. 感知器を試験装置に設置するための感知器用試験治具であって、
    前記感知器を、2以上の方向から選択された任意の方向に切り替えて前記試験装置に接続する接続手段、
    を備える感知器用試験治具。
  2. 前記接続手段は、
    前記感知器が取り付けられる感知器取付部と、
    前記感知器取付部を、前記選択された任意の方向に切り替えて前記試験装置に接続する接続基部と、を備える、
    請求項1に記載の感知器用試験治具。
  3. 前記感知器取付部は、凹凸状に形成された嵌合部を備え、
    前記接続基部は、前記感知器取付部の方向が前記選択された任意の方向である場合に前記嵌合部と着脱自在に嵌め合う嵌合受部を備える、
    請求項2に記載の感知器用試験治具。
  4. 前記嵌合部と前記嵌合受部とが嵌め合った状態で、前記感知器取付部と前記接続基部とを押圧保持する押圧手段、
    を備える請求項3に記載の感知器用試験治具。
  5. 前記感知器取付部は、当該感知器取付部に取り付けられる前記感知器の中心を回動軸として回動することで前記選択された任意の方向に切り替わり、
    前記嵌合部は、前記感知器取付部における前記接続基部との対向面において、前記回動軸上の点を共通の端点とする放射線に沿って形成された所定長さの凸部及び/又は凹部を有し、
    前記嵌合受部は、前記接続基部における前記感知器取付部との対向面において、前記回動軸上の点を共通の端点とする放射線に沿って形成された所定長さの凹部及び/又は凸部を有する、
    請求項3又は4に記載の感知器用試験治具。
  6. 前記嵌合部が有する前記凸部の全てが、前記嵌合受部が有する前記凹部の一部または全部に嵌め合うように設けられており、
    前記嵌合受部が有する前記凸部の全てが、前記嵌合部が有する前記凹部の一部または全部に嵌め合うように設けられている、
    請求項5に記載の感知器用試験治具。
  7. 前記凸部が、
    前記放射線に略直交する断面の面積が、前記回動軸に向かうにつれて減少するように形成されている、
    請求項5又は6に記載の感知器用試験治具。
  8. 前記感知器取付部又は前記接続基部の一方は、回動軸部を備え、
    前記感知器取付部又は前記接続基部の他方は、前記回動軸部の軸受部を備え、
    前記感知器取付部は、前記回動軸部の中心を回動軸として回動することで前記選択された任意の方向に切り替わる、
    請求項2から7のいずれか一項に記載の感知器用試験治具。
  9. 前記回動軸部の回動軸方向における所定の部分が、当該回動軸部の基部から先端に至るにつれて軸断面の面積が減少するように形成されている、
    請求項8に記載の感知器用試験治具。
  10. 前記感知器を収容する前記試験装置内に設置され、当該感知器を着脱自在に当該試験装置に設置する、
    請求項1から9のいずれか一項に記載の感知器用試験治具。
  11. 感知器を試験する試験装置であって、
    内部にて気流を循環させる試験槽と、
    前記感知器に前記気流が当たる方向が切り替わるように、当該感知器を、2以上の方向から選択された任意の方向に切り替えて当該試験装置に設置する、請求項1から10のいずれか一項に記載の感知器用試験治具と、
    を備える試験装置。
  12. 前記試験槽の開口部に設けられた蓋体であって、当該蓋体が閉じた状態において当該試験槽の内部側となる面に前記感知器用試験治具が配置される蓋体、
    を備える請求項11に記載の試験装置。
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