JP5431432B2 - 光学素子の製造装置および製造方法、並びに制御プログラム - Google Patents

光学素子の製造装置および製造方法、並びに制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、所望の光学機能面が転写された樹脂部分を含む光学素子の製造装置および製造方法に関する。
従来、成形型に樹脂を挟んで成形する装置に対して、成形型の変位制御を行う技術がある。このような技術では、駆動軸の位置や速度の制御、タイマーによる時間制御、あるいは温度制御等により、成形型に作用する駆動力を制御している。
また、特許文献1には、成形型の駆動をサーボモータにて行い、該サーボモータのトルク制御を行って、成形型の自重がキャンセルされた擬似的な浮動状態となるように制御する方法が開示されている。
特開2009−190250号公報(2009年8月27日公開) 特開2008−183827号公報(2008年8月14日公開)
しかしながら、駆動軸の位置や速度の制御、タイマーによる時間制御、あるいは温度制御等により、成形型に作用する駆動力を制御する方法では、タクトを短縮して生産性を上げようとすると、成形条件の抽出が難しくなる。また、成形条件の抽出の困難性は、ウェハレベルレンズのように大面積を成形する場合ほど顕著になる。成形条件が適切に抽出されず、成形型が樹脂の硬化収縮に対して追従しきれない場合には、樹脂表面に微細なヒケを生じてしまう。
また、特許文献1の制御方法においても、硬化手段の制約から成形型から離れた箇所に重量制御手段を設置せざるを得ないことから、生産性を上げていけば応答性が欠けてしまい、成形不良となってしまう可能性が高い。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、生産性を上げつつ、ヒケの発生防止や光学機能面の面精度を向上させることのできる光学素子の製造装置および製造方法を提供することを目的とする。
本発明の光学素子の製造装置は、上記の課題を解決するために、一対の成形型の間に樹脂を挟んで成形する、光学素子の製造装置であって、上記成形型の位置を位置決めする駆動部と、上記樹脂から上記成形型へ作用する圧力を検出する圧力検出部と、上記圧力検出部によって上記成形型へ作用する圧力が負圧となったことが検出された時点で上記駆動部を駆動させて、上記成形型へ作用する圧力を所定の正圧まで増加させた後、上記正圧を維持するように上記成形型の位置を制御する制御部とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、上記成形型に作用する圧力が負圧になった時点で、上記成形型へ作用する圧力を所定の正圧まで増加させた後、上記正圧を維持するように制御が開始される。ここで、成形型に作用する圧力が負圧になる時点とは樹脂の温度がゲル化点に到達した時点であり、樹脂の温度がゲル化点に到達してから成形型への圧力制御を開始することによって、樹脂が軟質固体である適切な期間に樹脂に圧力をかけることができ、従来の制御方法よりも昇温レートを上げても、上記制御を行う間の設定条件の抽出が容易となる。これにより、本発明に係る製造方法では、製造時間の短縮と、光学機能面の面精度の向上とを両立することができる。
また、上記製造装置では、上記光学素子は、光学機能を有する基材に、所望の光学機能面が転写された合成樹脂層を形成してなる複合光学素子であって、上記成形型の一方は、上記基材である構成としても良い。
本発明の光学素子の製造方法は、上記の課題を解決するために、一対の成形型の間に樹脂を挟んで成形する、光学素子の製造方法であって、上記成形型の一方に樹脂を塗布する第1工程と、上記樹脂に他方の成形型を接触させ、上記樹脂の温度がゲル化点に到達するまで上記樹脂を硬化させる第2工程と、上記樹脂の温度がゲル化点に到達した時点で、硬化収縮する樹脂が上記成形型へ作用する圧力が所定値を維持するように、上記成形型の位置を制御しながら上記樹脂を硬化させる第3工程とを含むことを特徴としている。
上記の構成によれば、上記樹脂の温度がゲル化点に到達したのち、硬化収縮する樹脂が上記成形型へ作用する圧力が所定値を維持するように、上記成形型の位置を制御しながら上記樹脂を硬化させるため、樹脂が軟質固体である適切な期間に圧力をかけることができ、従来の制御方法よりも昇温レートを上げても、上記制御を行う間の設定条件の抽出が容易となる。これにより、本発明に係る製造方法では、製造時間の短縮と、光学機能面の面精度の向上とを両立することができる。
本発明は、樹脂の温度がゲル化点に到達した時点から、上記成形型へ作用する圧力が一定の正圧を維持するように成形型の位置制御を開始することによって、樹脂が軟質固体である適切な期間に圧力をかけることができ、従来の制御方法よりも昇温レートを上げても、上記制御を行う間の設定条件の抽出が容易となる。これにより、本発明に係る製造方法では、製造時間の短縮と、光学機能面の面精度の向上とを両立することができるといった効果を奏する。
本発明の一実施形態を示すものであり、光学素子の製造装置の概略を示す図である。 本発明の一実施形態を示すものであり、光学素子の製造方法を示すフローチャートである。 本実施の形態の光学素子の製造方法における、負圧が検出される前後での圧力波形を示す図である。 本実施の形態の光学素子の製造方法における、加熱される樹脂のPVT特性を示す図である。 昇温レートに対する、昇温開始からの時間と金型温度との関係を示すグラフである。 昇温レートに対するプロセスウィンドウを示す図である。
〔光学素子の製造装置〕
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係る光学素子の製造装置の概略構成を示す図である。
図1に示すように、製造装置1は、一対の向き合った成形型10,11の間に樹脂を挟んで成形するものである。成形型10,11は、図示しないフレームに取り付けられており、成形型10,11間の距離が相対的に変化できるように、成形型10,11のフレームに沿って移動可能に位置決めされる。ここでは、下側の成形型10は固定されており、上側の成形型11はサーボモータ13およびボールネジ14からなる駆動部によって変位駆動が可能となっている。これにより、成形型11は成形型10に対して接近および離反が可能である。もちろん、これとは逆に上側の成形型11を固定とし下側の成形型10を成形型11に対して接近または離反させる構成であっても良く、成形型10,11の両方を移動可能な構成としても良い。また、成形型11または成形型10の移動方向は、鉛直方向に設定される。
また、本発明に係る光学素子の製造装置は、複合光学素子の製造にも適用可能である。
複合光学素子とは、ガラスやプラスチック材料からなる基材となる光学素子(以下、単に基材と称する)と、所望の光学機能面が転写された合成樹脂層とが一体的に形成された光学素子である。このような複合素子光学を製造装置1で形成する場合は、所望の形状に形成された上記基材に樹脂を塗布し、この樹脂に成形型を押し当てて硬化させ、合成樹脂層を形成する。したがってこの場合、成形型10として用いられているのは製造装置1に取り付けられた複合光学素子の一部となる上記基材であり、当該基材の上面に所定量の樹脂が塗布され、この樹脂に成形型11が押し当てられる。以下の説明においては、複合光学素子を製造する場合を例示して説明を行う。
成形型11は、サーボコントローラ12によって制御されるサーボモータ13およびボールネジ14によって駆動される。さらに、製造装置1は、サーボモータ13の位置および速度を検出するエンコーダ15と、成形型11に作用する圧力を検出するロードセル(圧力検出部)16とを有している。
さらに、製造装置1は、成形型11の駆動制御を行う制御プログラムを実行するために演算部(制御部)17、記憶部18、および設定部19を有している。演算部17には、エンコーダ15からサーボモータ13の位置および速度情報が入力され、ロードセル16から成形型11に作用する圧力情報が入力される。記憶部18には、成形型の駆動制御を行うためのプログラムおよび設定情報が記録されている。設定部19は、記憶部18に書き込まれる上記設定情報を入力するための手段である。
〔光学素子の製造方法〕
光学素子の製造方法について、図2のフローチャートを参照して説明する。
製造装置1によって複合光学素子を製造するに当たっては、まず、第1工程として、所定量の樹脂が塗布された基材を成形型10として製造装置1へ取り付ける。尚、製造される光学素子が複合光学素子でない場合には、製造装置1が備えている成形型10に対して樹脂を塗布する。この時、樹脂の塗布面が成形型11と向き合った側となる。上記樹脂は、熱硬化性もしくは光硬化性の樹脂を用いることができるが、ここでは、熱硬化性の樹脂を用いる場合を例に説明を行う。
第2工程では、上記の状態から、成形型11を樹脂と接触させるために、演算部17は金型下降指令をサーボコントローラ12へ出力する(S1)。成形型11が下降している間、ロードセル16は成形型11に作用する圧力を検出し、この圧力情報を演算部17へ入力する。演算部17は、ロードセル16から入力される圧力情報に基づいて、成形型11に作用する圧力を監視し、この圧力が正圧になった時点で金型降下停止指令をサーボコントローラ12へ出力し(S2)、成形型11を停止させる。最初に成形型11が樹脂と接触する時点では、該樹脂は液体状態であるため、大きな圧力を作用させることはできない。このため、成形型11を停止させるときの圧力はできる限り0に近い圧力とすることが好ましく、例えば、ロードセル16によって検出可能な最小限の正圧が検出された時点で成形型11を停止させることが考えられる。また、上記金型降下停止指令によって成形型11が停止させられると、その時点でのサーボモータ13の位置がエンコーダ15によって検出され、検出された位置情報は演算部17を介して記憶部18に記憶される。
こうして、成形型11が一旦停止させられると、樹脂を硬化させるための加熱が開始される(S3でYES)。また、第2工程の間、ロードセル16は成形型11に作用する圧力を検出し、この圧力情報を演算部17へ入力する。演算部17は、この圧力情報に基づいて、成形型11に作用する圧力を監視し、この圧力が負圧になった時点(S4でYES)で成形型11への圧力制御を切り換える(S5)。すなわち、上記負圧が検出されるまでは成形型11は停止状態とされるか、あるいは成形型11へ作用する圧力を一定圧力に維持するような圧力制御を伴わない位置制御が行われる。このような位置制御としては、例えば、成形型11を一定速度で降下させるような制御がある。
上記負圧が検出されると第3工程に移行する。第3工程では、サーボコントローラ12は、図3に示すように、成形型11に作用する圧力を所定の正圧まで増加させ、樹脂の硬化が完了するまでその正圧を維持するように圧力制御しながら成形型11を駆動する。これにより、成形型11は上記樹脂の硬化収縮に追従しつつ、樹脂に所定の圧力を加えるように駆動制御される。尚、上記負圧の検出後、成形型11に作用する圧力を所定の正圧に維持するための圧力制御は、ロードセル16の出力を演算部17に入力し、この出力が所定の値に維持されるようなフィードバック制御を行うことで可能となる。
あるいは、成形型11に作用する圧力を所定の正圧に維持するための圧力制御は、予め記憶部18に記憶されている設定情報に基づいて、サーボモータの位置または速度を制御することによって行ってもよい。すなわち、加熱開始後から所定時間経過のサーボモータの変位または速度を設定情報として記憶部18に記憶しておき、この設定情報に基づいてサーボモータの位置または速度を制御すればよい。この場合のサーボモータの一制御は、加熱開始前の成形型11の初期位置に、設定情報として記憶されるサーボモータの変位を加算して、加熱開始後から所定時間経過のサーボモータの位置を算出すれば良い。また、上記設定条件は、予め複数の異なる条件にて試作を行い、良品となる光学素子が得られたときの条件を用いればよい。
樹脂の硬化が完了し、加熱が停止されると(S6でYES)、演算部17は冷却手段(図示せず)に対して金型冷却指令を出力する(S7)。こうして、成形型11が所定の温度まで冷却されると、演算部17はサーボコントローラ12に対して金型上昇指令を出力する(S8)。その後、基材と硬化された樹脂からなる合成樹脂層とからなる複合光学素子が成形型11から離型され、複合光学素子が完成する。
〔上記製造方法による効果〕
加熱される樹脂の状態は、図4に示すPVT特性に従って推移する。PVT特性とは、圧力(P)−比容積(V)−温度(T)の相互関係を示す特性である。加熱によって樹脂の反応が進行すると、樹脂の状態が液体→不安定固体→軟質固体→硬質固体へと変化していく。
図4に示される成形プロセスでは、初期状態(L)からゲル化点(G)までは、昇温による熱膨張と共に、ゲル化前の硬化反応に伴う硬化収縮を生じる。ゲル化点(G)から硬化プロセス点(P)までは、樹脂が成形型に密着し、面内方向の寸法変化が規制される。硬化プロセス点(P)では、硬化時間に応じて応力緩和が生じる。硬化プロセス点(P)から離型点(R)までは、金型により寸法変化が規制される。離型点(R)から成形完了点(S)までは、残存する応力を開放する形で寸法変化を生じる(冷却による収縮)。上記成形プロセスにおいては、金型寸法と成形完了点における寸法との差異が効果収縮となる。
上記樹脂に成形型11による形状転写を行うには軟質固体時に圧力をかける必要がある。この時、従来の駆動力制御方法では、昇温レートを上げると、樹脂に対して圧力をかけ始めるタイミングを適切に設定することが困難であった。これは、従来の制御方法では、樹脂への加熱開始時から制御を開始しているためであり、樹脂に対して圧力をかけ始めるタイミングが早すぎると樹脂が軟質固体となる前に圧力が作用するため樹脂の変形量が大きくなりすぎ、樹脂に対して圧力をかけ始めるタイミングが遅すぎると圧力を掛け始めた時点では樹脂の硬化が進みすぎて成形不良(転写不良)が起こり易くなる。このため、従来の制御方法では、昇温レートを抑制して成形する必要があった。
例えば、図5に示すように、金型温度が130℃〜140℃の時点が樹脂に対して圧力を作用させるべき期間であるとすると、昇温レートが2℃/sの場合にはその期間が5秒しかないのに対し、昇温レートが0.5℃/sの場合にはその期間が20秒となる。これより、昇温レートは高いほうが生産性は向上するが、樹脂に対して圧力を作用させるべき期間が短くなり、樹脂に対して圧力をかけ始めるタイミングを適切に設定することが困難となることが分かる。また、図6は、昇温レートに対するプロセスウィンドウを示す図である。この図より、昇温開始から樹脂に圧力をかけ始めるまでの時間は、昇温レートが高いほど良品が得られるためのマージンが少なく、昇温レートが低いほどマージンが多くなることが分かる。
本実施の形態に係る製造方法では、成形型11に作用する圧力を監視し、この圧力が負圧になった時点でサーボモータ13の駆動制御(成形型11への圧力制御)を開始するようにしている。成形型11に作用する圧力が負圧になる時点とは、図4に示すゲル化点(G)であり、このゲル化点(G)から駆動制御を開始することによって、樹脂が軟質固体である適切な期間に所定の圧力をかけることができ、従来の制御方法よりも昇温レートを上げても、上記駆動制御を行う間の設定条件の抽出が容易となる。これにより、本実施の形態に係る製造方法では、製造時間の短縮と、光学機能面の面精度の向上とを両立することができる。今回、熱硬化性樹脂で用いたヒータによる昇温レート2℃/sといった構成でも生産性を確保しつつ、光学機能面でのヒケを防止し、光学機能面の面精度を向上させることができた。
尚、上記説明では、熱硬化性樹脂を用いた場合を説明したが、光硬化性樹脂を用いる場合は、樹脂を硬化させるために照射する光の強度を大きくすることで、樹脂の硬化を速めて生産性を向上することができる。本実施の形態に係る光学素子の製造方法では、光硬化性樹脂を用いる場合であっても、生産性を確保しつつ、光学機能面でのヒケを防止し、光学機能面の面精度を向上させることができる。
なお、上記実施形態の光学素子の製造装置の各部や各処理ステップは、CPUなどの演算手段が、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶手段に記憶されたプログラムを実行し、キーボードなどの入力手段、ディスプレイなどの出力手段、あるいは、インターフェース回路などの通信手段を制御することにより実現することができる。したがって、これらの手段を有するコンピュータが、上記プログラムを記録した記録媒体を読み取り、当該プログラムを実行するだけで、本実施形態の製造装置の各種機能および各種処理を実現することができる。また、上記プログラムをリムーバブルな記録媒体に記録することにより、任意のコンピュータ上で上記の各種機能および各種処理を実現することができる。
この記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理を行うために図示しないメモリ、例えばROMのようなものがプログラムメディアであっても良いし、また、図示していないが外部記憶装置としてプログラム読取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することにより読取り可能なプログラムメディアであっても良い。
また、何れの場合でも、格納されているプログラムは、マイクロプロセッサがアクセスして実行される構成であることが好ましい。さらに、プログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、マイクロコンピュータのプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であることが好ましい。なお、このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
また、上記プログラムメディアとしては、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD/MO/MD/DVD等のディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する記録媒体等がある。
また、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であれば、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する記録媒体であることが好ましい。
さらに、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであることが好ましい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、所望の光学機能面が転写された樹脂からなる光学素子や、ガラスやプラスチック材料からなる基材となる光学素子に所望の光学機能面が転写された合成樹脂層を形成してなる複合光学素子の製造に利用することができる。
10 成形型(基材)
11 成形型
12 サーボコントローラ
13 サーボモータ(駆動部)
14 ボールネジ(駆動部)
15 エンコーダ
16 ロードセル(圧力検出部)
17 演算部(制御部)
18 記憶部(制御部)
19 設定部

Claims (5)

  1. 一対の成形型の間に樹脂を挟んで成形する、光学素子の製造装置であって、
    上記成形型の位置を位置決めする駆動部と、
    上記樹脂から上記成形型へ作用する圧力を検出する圧力検出部と、
    上記圧力検出部によって上記成形型へ作用する圧力が負圧となったことが検出された時点で上記駆動部を駆動させて、上記成形型へ作用する圧力を所定の正圧まで増加させた後、上記正圧を維持するように上記成形型の位置を制御する制御部とを備えていることを特徴とする製造装置。
  2. 上記光学素子は、光学機能を有する基材に、所望の光学機能面が転写された合成樹脂層を形成してなる複合光学素子であって、
    上記成形型の一方は、上記基材であることを特徴とする請求項1に記載の製造装置。
  3. 一対の成形型の間に樹脂を挟んで成形する、光学素子の製造方法であって、
    上記成形型の一方に樹脂を塗布する第1工程と、
    上記樹脂に他方の成形型を接触させ、上記樹脂の温度がゲル化点に到達するまで上記樹脂を硬化させる第2工程と、
    上記樹脂の温度がゲル化点に到達した時点で、硬化収縮する樹脂が上記成形型へ作用する圧力が所定値を維持するように、上記成形型の位置を制御しながら上記樹脂を硬化させる第3工程とを含み、
    上記第2工程の間にわたって、上記樹脂から上記成形型へ作用する圧力を監視し、
    上記成形型へ作用する圧力が負圧となったことが検出された時点で、上記第2工程から上記第3工程に切り換え、
    上記第3工程では、上記成形型へ作用する圧力を所定の正圧まで増加させた後、上記正圧を維持するように上記成形型の位置を制御することを特徴とする製造方法。
  4. 上記光学素子は、光学機能を有する基材に、所望の光学機能面が転写された合成樹脂層を形成してなる複合光学素子であって、
    上記成形型のうち、上記樹脂を塗布される成形型は、上記基材であることを特徴とする請求項に記載の製造方法。
  5. 一対の成形型の間に樹脂を挟んで成形する、光学素子の製造装置の制御プログラムであって、
    上記製造装置は、
    上記成形型の位置を位置決めする駆動部と、
    上記成形型へ作用する圧力を検出する圧力検出部と、
    上記駆動部を制御するコンピュータとを備えており、
    上記圧力検出部によって上記樹脂から上記成形型へ作用する圧力が負圧となったことが検出された時点で上記駆動部を駆動させて、上記成形型へ作用する圧力を所定の正圧まで増加させた後、上記正圧を維持するように上記成形型の位置を制御する機能を上記コンピュータに実現させることを特徴とする制御プログラム。
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