JP5430881B2 - チアゾール系化合物および工業用殺菌組成物 - Google Patents
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そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、細菌、カビ、酵母、藻などの有害微生物に対して優れた防除効果を発現する有効成分と、かかる有効成分を含有する工業用殺菌組成物とを提供することである。
すなわち、本発明は、
(1)一般式(1)および/または一般式(2)で示されることを特徴とする、チアゾール系化合物、
(2)前記一般式(1)および一般式(2)に示すXが、ともに塩素原子であることを特徴とする、請求項1に記載のチアゾール系化合物、
(3)前記一般式(1)および一般式(2)に示すR1が、炭素数1〜4のアルキル基であることを特徴とする、請求項1または2に記載のチアゾール系化合物、
(4)前記(1)〜(3)のいずれかに記載のチアゾール系化合物を含有することを特徴とする、工業用殺菌組成物、
を提供するものである。
上記一般式(1)および上記一般式(2)において、R1で示される炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、sec−ペンチル、2−メチルペンチル、tert−ペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、イソデシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、エイコサニルなどの直鎖または分岐鎖の炭素数1〜20のアルキル基が挙げられる。好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどの直鎖または分岐鎖の炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。
4−ジハロゲノアミノ−2−アルキル−イソチアゾリン−3−オンおよび5−ハロゲノ−4−ハロゲイミノ−2−アルキル−イソチアゾリジン−3−オンを製造するには、まず、下記反応式(I)に示すように、一般式(3)で示されるシステインアルキルエステルを、酸無水物((R3CO)2O)と反応させて、一般式(4)で示されるN−アシル−システインアルキルエステルを生成させる。
出発原料である一般式(3)で示されるシステインアルキルエステルは、システインのアルキルエステル化により得ることができ、例えば、システインと、上記した直鎖または分岐鎖の炭素数1〜4のアルキル基を有するアルコールとのエステル化反応により、得ることができる。
また、一般式(3)で示されるシステインアルキルエステルを、塩として調製することもできる。塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩などの無機塩、例えば、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、イソ酪酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、アジピン酸塩、クエン酸塩などの有機酸塩などが挙げられる。好ましくは、無機塩、さらに好ましくは、塩酸塩が挙げられる。
システインアルキルエステルと酸無水物との配合割合は、例えば、システインアルキルエステル1モルに対して、酸無水物が1モル以上あればよいが、例えば、1.0〜2.0モル、好ましくは、1.0〜1.2モルである。
そして、上記反応式(I)に示される反応では、例えば、上記配合割合において、溶媒に、システインアルキルエステルおよび酸無水物を配合して、0〜20℃、好ましくは、0〜10℃において攪拌しつつアルカリを滴下した後、20〜40℃、好ましくは、
25〜30℃で、1〜10時間、好ましくは、1〜3時間攪拌する。
この方法では、次いで、下記反応式(II)に示すように、一般式(4)で示されるN−アシル−システインアルキルエステルを、アルキルアミン(R1−NH2)と反応させて、一般式(5)で示されるN−アシル−システインアルキルアミドを生成させる。
アルキルアミンは、例えば、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、イソペンチルアミン、ネオペンチルアミン、sec−ペンチルアミン、2−メチルペンチルアミン、tert−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、イソヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、イソオクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、イソデシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘプタデシルアミン、オクタデシルアミン、エイコサニルアミンなどの直鎖または分岐鎖の炭素数1〜20のアルキルアミンが挙げられる。好ましくは、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミンなどの直鎖または分岐鎖の炭素数1〜4のアルキルアミンが挙げられる。
N−アシル−システインアルキルエステルとアルキルアミンとの配合割合は、例えば、N−アシル−システインアルキルエステル1モルに対して、アルキルアミンが1モル以上あればよいが、例えば、1〜5モル、好ましくは、2〜4モルである。
50重量%となるように、好ましくは、20〜40重量%となるよう配合される。
そして、上記反応式(II)に示される反応では、例えば、上記配合割合において、溶媒に、アルキルアミンを配合して、窒素雰囲気下、これにN−アシル−システインアルキルエステルを配合し、20〜40℃、好ましくは、25〜30℃で、5〜20時間、好ましくは、5〜10時間攪拌する。
この方法では、その後、下記反応式(III)に示すように、一般式(5)で示されるN−アシル−システインアルキルアミドを、ジハロゲン化するとともに閉環させて、一般式(1)で示される4−ジハロゲノアミノ−2−アルキル−イソチアゾリン−3−オン、および、一般式(2)で示される5−ハロゲノ−4−ハロゲイミノ−2−アルキル−イソチアゾリジン−3−オンを製造する。
N−アシル−システインアルキルアミドの閉環およびジハロゲン化は、特に限定されないが、例えば、N−アシル−システインアルキルアミドを、溶媒中でハロゲン原子と接触させる。
また、溶媒は、特に限定されないが、例えば、上記した、反応式(I)で用いられる溶媒が挙げられ、好ましくは、エステル系溶媒が挙げられる。
そして、上記反応式(III)に示される反応では、例えば、上記配合割合において、溶媒にN−アシル−システインアルキルアミドを配合して、10〜30℃、好ましくは、10〜20℃において攪拌しつつハロゲン原子発生源を加え、その後、30〜60℃、好ましくは、40〜50℃で、10〜30時間、好ましくは、15〜20時間攪拌する。
4−ジハロゲノアミノ−2−アルキル−イソチアゾリン−3−オン、および、5−ハロゲノ−4−ハロゲイミノ−2−アルキル−イソチアゾリジン−3−オンを得るには、好ましくは、カラムクロマトグラフィーにより分取する。
本発明のチアゾール系化合物を、工業用殺菌組成物として用いる場合には、特に限定されず、上記したチアゾール系化合物を単独で配合してもよく、2種以上を併用して配合することもできる。
防藻剤および/または防カビ剤としては、例えば、イソチアゾリン系化合物(本発明のチアゾール系化合物を除く。)、ニトロアルコール系化合物、ジチオール系化合物、チオフェン系化合物、ハロアセチレン系化合物、フタルイミド系化合物、ハロアルキルチオ系化合物、ピリチオン系化合物、フェニルウレア系化合物、トリアジン系化合物、グアニジン系化合物、トリアゾール系化合物、ベンズイミダゾール系化合物、四級アンモニウム塩系化合物などが挙げられる。
ジチオール系化合物としては、例えば、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンがなど挙げられる。
チオフェン系化合物としては、例えば、3,3,4−トリクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシドなどが挙げられる。
フタルイミド系化合物としては、例えば、N−1,1,2,2−テトラクロロエチルチオ−テトラヒドロフタルイミド(Captafol)、N−トリクロロメチルチオ−テトラヒドロフタルイミド(Captan)、N−ジクロロフルオロメチルチオフタルイミド(Fluorfolpet)、N−トリクロロメチルチオフタルイミド(Folpet)などが挙げられる。
ピリチオン系化合物としては、例えば、ナトリウムピリチオン、ジンクピリチオンなどが挙げられる。
トリアジン系化合物としては、例えば、2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−s−トリアジンなどが挙げられる。
グアニジン系化合物としては、例えば、1,6−ジ−(4’−クロロフェニルジグアニド)−ヘキサン、ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩などが挙げられる。
四級アンモニウム塩系化合物としては、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、ジ−n−デシル−ジメチルアンモニウムクロライド、1−ヘキサデシルピリジニウムクロライドなどが挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、石鹸類、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両イオン界面活性剤、高分子界面活性剤など公知の界面活性剤が挙げられる。これら界面活性剤は、単独または2種以上併用してもよく、好ましくは、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤が挙げられる。
また、アニオン系界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸金属塩、アルキルナフタレンスルホン酸金属塩、ポリカルボン酸型界面活性剤、ジアルキルスルホコハク酸エステル金属塩、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテルサルフェートアンモニウム塩、リグニンスルホン酸金属塩、リグニンスルホン酸金属塩などが挙げられ、金属塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩などが挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)などのフェノール系酸化防止剤、例えば、アルキルジフェニルアミン、N,N’−ジ−s−ブチル−p−フェニレンジアミンなどのアミン系酸化防止剤などが挙げられる。
また、光安定剤としては、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートなどのヒンダードアミン系光安定剤などが挙げられる。光安定剤は、単独または2種以上併用してもよく、その配合割合は、特に限定されず、剤型、目的および用途によって適宜選択されるが、例えば、液剤として製剤化される場合には、その液剤100重量部に対して0.1〜10重量部添加される。
本発明の工業用殺菌組成物は、例えば、製紙パルプ工場、冷却水循環工程などの種々の産業用水や、切削油などの金属加工用油剤、カゼイン、澱粉粉、にかわ、塗工紙、紙用塗工液、表面サイズ剤、紙力増強剤、塗料、接着剤、合成ゴムラテックス、インキ、ポリビニルアルコールフィルム、塩化ビニルフィルム、樹脂製品、セメント混和剤、シーリング剤、目地剤などの各種工業製品における工業用殺菌剤として好適に用いられる。
実施例1
この反応液を、10%クエン酸水溶液(20ml×2回)、飽和食塩水(20ml×1回)、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml×2回)、飽和食塩水(20ml×1回)で順次洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。硫酸ナトリウムをろ別して溶媒を減圧留去し、結晶性残渣を得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3):δ2.04(s,3H,acetyl−CH3)、2.97(dd×2,2H,J=4.0,4.2Hz,β−CH2)、3.76(s,3H,ester−CH3)、4.86(m,1H,J=3,7,4.0,4.2Hz,α−CH)、6.48(broad s,NH)
13C NMR(300MHz,CDCl3):δ23.1(CH3,acetyl)、26.8(CH2,β−CH2)、52.8(CH3,ester)、53.5(CH,α−CH)、169.9(CO)、170.6(CO)
溶媒を減圧留去して得た結晶性残渣にメタノール(200ml)を加えて、さらに減圧留去した。再度メタノール(480ml)を加えて溶解して晶析するまで減圧濃縮し、氷冷下で撹拌してN−アセチル−L−システインメチルアミド(5)(30.2g,収率60%)を白色結晶として得た。得られたN−アセチル−L−システインメチルアミド(5)は、下記の通り同定された。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ1.17(s,3H,acetyl−CH3)、2.48(d,3H,J=4.6Hz,methylamide−CH3)、2.52(d,1H,J=7.7,13.4Hz,β−CH2)、2.65(dd,1H,J=5.7,13.4Hz,β−CH2)、4.18(m,1H,J=5,7,7.7Hz,α−CH)、7.84(broad d,1H,NH)、7.99(d,1H,J=8.1Hz,NH)
13C NMR(300MHz,DMSO−d6):δ22.6(CH3,acetyl)、25.7(CH3,methylamide)、26.1(CH2,β−CH2)、55.1(CH,α−CH)、169.5(CO)、170.3(CO)
反応液に水(720ml)を加え、炭酸水素ナトリウムでpH4に調製した。水相を分液した後、有機相を飽和食塩水(720ml)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。硫酸ナトリウムをろ別して溶媒を減圧留去して、シロップ状残渣を得た。
実施例1により得られた、4−ジクロロアミノ−2−メチル−イソチアゾリン−3−オン(6)の結晶を、元素分析および単結晶X線にて解析して、固体状態における構造を確認した。
得られた元素分析の結果を以下に示す。
Found:C 24.00、H 2.05、N 14.07%
得られた単結晶X線解析の結果の、結晶データを表1に、原子座標と等価等方性原子変位パラメータ(Beq)を表2に、原子の結合長を表3に、原子の結合角を表4に示す。
b)溶液状態における構造の確認
ジクロロアミノ体であることを確認した4−ジクロロアミノ−2−メチル−イソチアゾリン−3−オン(6)の結晶(100mg)を、重クロロホルムに溶解した。次いで、得られた重クロロホルム溶液を、1H NMRおよび13C NMRにて解析し、それの溶液状態における構造を確認した。
1H NMR(300MHz,CDCL3):δ3.41(s,3H,N−CH3)、6.66(s,1H,5−H)
13C NMR(300MHz,CDCL3):δ29.9(N−CH3)、63.1(CH,C−5)、149.7(C,C−4)、158.8(CO,C−3)
また、上記した4−ジクロロアミノ−2−メチル−イソチアゾリン−3−オン(6)の結晶(100mg)を、メタノールに溶解した。次いで、得られたメタノール溶液を、質量分析にて解析し、それの溶液状態における構造を確認した。
ESI−MS m/z:199.0(M+)
上記した解析の結果により、固体状態では、ジクロロアミノ体である4−ジクロロアミノ−2−メチル−イソチアゾリン−3−オン(6)が、溶液状態では、モノクロロイミノ体である5−クロロ−4−クロロイミノ−2−メチル−イソチアゾリジン−3−オン(7)に変換されていることが確認された。
c)再結晶化物による固体状態の構造の確認
上記のb)溶液状態における構造の確認により得られた、重クロロホルム溶液を濃縮乾固し、単結晶を得た。次いで、得られた単結晶を、単結晶X線にて解析し、固体状態における構造を確認した。
上記した解析の結果により、得られた化合物は、固体状態の4−ジクロロアミノ−2−メチル−イソチアゾリン−3−オン(6)と、溶液状態の5−クロロ−4−クロロイミノ−2−メチル−イソチアゾリジン−3−オン(7)との間で相互変換する、互変異性の関係にあることが確認された。
a)液剤の調製
実施例1で得られた、4−ジクロロアミノ−2−メチル−イソチアゾリン−3−オン0.1重量部と、メチルカルビトール(ジエチレングリコールモノメチルエーテル)20重量部と、水79.9重量部とを配合して、攪拌混合することにより溶液状態とし、5−クロロ−4−クロロイミノ−2−メチル−イソチアゾリジン−3−オンの液剤を得た。
b)比較液剤の調製
市販の2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(MIT)0.1重量部と、メチルカルビトール(ジエチレングリコールモノメチルエーテル)20重量部と、水79.9重量部とを配合して、攪拌混合することにより、液剤を得た。
c)細菌に対するMICの測定
a)液剤の調製、および、b)比較液剤の調製により得られた液剤をそれぞれ添加したグルコースブイヨン寒天培地(pH6.0)に、ミクロプランタ(佐久間製作所製)を用いて、接種用細菌懸濁液を接種し、33℃で18時間培養した。次いで、培養後の菌の生育を観察して、最小発育阻止濃度MIC(μg/mL)を求めた。
d)カビおよび酵母に対するMICの測定
a)液剤の調製、および、b)比較液剤の調製により得られた液剤をそれぞれ添加したグルコースブイヨン寒天培地(pH6.0)に、ミクロプランタ(佐久間製作所製)を用いて、カビ胞子懸濁液および接種用酵母を接種し、33℃で18時間培養し、さらに、28℃で2日間培養した。次いで、培養後の菌の生育を観察して、最小発育阻止濃度MIC(μg/mL)を求めた。
a)液剤の調製により得られた液剤は、b)比較液剤の調製で得られた液剤よりも、細菌、カビ、酵母、藻などの有害な微生物に対して優れた防除効果を発現することが認められた。
a)塗料の調製
実施例1で得られた、4−ジクロロアミノ−2−メチル−イソチアゾリン−3−オンを、その濃度が200ppmおよび1000ppmになるように、アクリルスチレン系エマルジョンに配合し、塗料を得た。
b)カビに対する防除効果の評価
a)塗料の調製により得られた塗料、および、a)塗料の調製において使用したアクリルスチレン系エマルジョン(4−ジクロロアミノ−2−メチル−イソチアゾリン−3−オン濃度0ppm)を、アプリケーターを用いて、ポリエチレンフィルム上に、膜厚が150μmとなるように塗布した。次いで、室温にて1週間乾燥させて固体状態とし、3cm角に切断し、サブロー培地上に貼付した。その後、サブロー培地にそれぞれの試験菌を入れた菌液を噴霧し、28℃で2週間培養し、カビの発生状態を評価した。
++:カビの発生非常に有り。
+:カビの発生有り。
−:カビの発生無し
また、本発明のチアゾール系化合物を有効成分として含有する本発明の工業用殺菌組成物は、優れた、抗菌、防カビ、防腐、防藻作用などを発現することから、細菌、カビ、酵母、藻などに対する防除剤(微生物防除剤)として、使用することができる。
Claims (4)
- 一般式(2)で示され、溶液として調製されていることを特徴とする、チアゾール系化合物。
- 前記一般式(2)に示すXが、ともに塩素原子であることを特徴とする、請求項1に記載のチアゾール系化合物。
- 前記一般式(2)に示すR1が、炭素数1〜4のアルキル基であることを特徴とする、請求項1または2に記載のチアゾール系化合物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のチアゾール系化合物を含有することを特徴とする、工業用殺菌組成物。
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