JP5430501B2 - 中継システム - Google Patents
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Description
図1は、この発明の実施の形態1による中継システムを示す構成図である。
図1に示す中継システムは、送信側(マスタ)100、中継装置200、受信側(スレーブ)300、ノード400を備えている。送信側100はマスタとなる装置であり、データと共に同期信号を送出する。受信側300はスレーブとなる装置であり、送信側100から送信された同期信号に基づいて自身の送信タイミングを決定する。また、中継装置200は、送信側100と受信側300間のデータと同期信号を中継する装置である。ノード400は、パーソナルコンピュータといった、受信側300で受信したデータにより各種の処理を行う装置である。
受信データ解析部201は、送信側100または受信側300から受信したデータを解析する回路であり、送信側100から受信したデータより同期信号を取り出すと共に、受信側300から受信したデータより時間データを取り出す。経過時間監視部202は、前回同期信号を受信側300へ送信した時刻から現在時刻までの経過時間を監視し、この経過時間が、受信データ解析部201から送られた時間データの値以上となった場合に同期信号保持部203に対して同期信号の送出を指示する。同期信号保持部203は、受信データ解析部201から送られた同期信号を保持するもので、最新の同期信号を保持するよう構成されている。データ送信部204は、送信側100からのデータと同期信号を受信側300に送信するものである。
受信部301は、中継装置200からデータと同期信号とを受信するインタフェースである。同期信号計算部302は、内部クロックや、その内部クロックの分周した信号を用い、受信部301で受信した同期信号に基づいて、同期信号とのずれ時間や時間データの計算を行い、補正したスレーブ送信タイミング信号と時間データとを送信部304に送出する。ここで、スレーブ送信タイミング信号とは、受信側300自身の送信タイミングである同期信号のことである。また、ずれ時間とは、後述する図5に示すように、受信側300が受信した同期信号と、スレーブ送信タイミング信号がずれている時間である。同期信号とスレーブ送信タイミング信号を、受信側300の内部クロックの周波数でサンプリングし、2つの値が異なれば、カウント値で内部クロックの周期を割ることでずれ時間を求めることができる。
ずれ時間=1/(スレーブ送信タイミング信号カウント値*内部クロックの周波数)
時間データとは、ずれ時間が変化する時間である。最新のずれ時間と前回のずれ時間が異なれば、最新のずれ時間を計算した時刻と、一つ前にずれ時間が変化した時刻の差を計算することで、ずれ時間が変化する時間(時間データ)が分かる。
尚、図1〜図3の構成は、送信側100から受信側300へのデータ送信と、受信側300から中継装置200へのデータ送信を示しており、中継装置200から送信側100へのデータ送信に関する構成は省略している。また、図2に示す受信側300−1と受信側300−2とは同様の構成であるため、図1及び図3では、単に受信側300として図示している。
<受信側300への送信データがある場合>
受信側300へ送信データがある場合、先ず、送信側100からデータと同期信号が中継装置200へ送られると、中継装置200の受信データ解析部201で、受信したデータの宛先を解析し、データ送信部204に受信したデータと同期信号を送る。それと同時に、経過時間監視部202に受信データ解析部201で解析した宛先の受信側300に同期信号を送信したことを通知し、経過時間監視部202がその送信した時刻を記憶する。次に、データ送信部204は、受信した送信データと同期信号を所望の受信側300へ送信する。
図4は、受信側300の動作を示すフローチャートである。ステップST1,ST2で同期信号とデータとが受信されると、データはノード400に送信される(ステップST3)。同期信号計算部302では、スレーブ送信タイミング信号が同期信号と同じになるように補正を行い、最新のずれ時間を計算する(ステップST4)。このスレーブ送信タイミング信号の補正とずれ時間の計算の詳細については後述する。最新のずれ時間を前回のずれ時間(ただし、初期値は0とする)と比較し(ステップST5)、変化があれば「一つ前にずれ時間が変化した時刻(ただし、初期値は0とする)」を記憶部303から呼び出し、現在時刻との差分をとり、最新の時間データを計算する(ステップST6)。次に、最新の時間データと前回の時間データ(ただし、初期値は0とする)を比較し(ステップST7)、変化があれば最新の時間データを時間データとする(ステップST8)。最新の同期信号を基に、中継装置200へ時間データを送信し(ステップST9)、また所望のマスタやスレーブへ応答データを送信する。記憶部303で、時間データとずれ時間、ずれ時間に関する時刻を更新する(ステップST10)。尚、ステップST5において、ずれ時間の値が前回と変化なしであった場合はそのままステップ1に移行し、ステップST7で時間データの変化がなかった場合は、ステップST10に移行して、ずれ時間に関する時刻を更新する。
中継装置200の経過時間監視部202が、経過時間を監視しており、経過時間が時間データ以上となった場合、中継装置200自身の送信タイミングを作成している同期信号保持部203で保持している同期信号を受信側300へ送信する。経過時間監視部202は、ある受信側300の経過時間が時間データ以上になった場合、同期信号保持部203に該当の受信側300へ同期信号を送信するように命令を出す。その命令を受け取った同期信号保持部203は自身が保持している同期信号をデータ送信部204へ送り、データ送信部204は該当の宛先の受信側300へ同期信号のみを送信する。
<同期信号を受信している期間>
本システムの特徴であるスレーブ送信タイミング信号の補正とずれ時間の計算の詳細な動作を以下に説明する。
図5は、受信側300の同期信号計算部302で、同期信号とスレーブ送信タイミング信号を合わせるタイミングを示す説明図である。先ず、内部クロックを分周し、同期信号とほぼ同じ周波数の信号を生成する。次に、同期信号の立ち上がりを機に、スレーブ送信タイミング信号カウント値のカウントを開始する(図中、Aで示す)。内部クロックの立ち上がりのタイミングで、同期信号とスレーブ送信タイミング信号の値が異なれば、スレーブ送信タイミング信号を反転させる(図中、Bで示す)。また、同時にずれ時間の計算を行う。スレーブ送信タイミング信号が反転したら、スレーブ送信タイミング信号カウント値を記憶し、カウントを再び0からスタートさせる。同期信号が続けてある場合、以上で説明したようにスレーブ送信タイミング信号を反転させることで同期信号と同じ信号を作成する。また、同期信号が途切れた場合でも、スレーブ送信タイミング信号カウント値はカウントを続ける。
図6は、同期信号が途切れている期間にスレーブ送信タイミング信号を補正するタイミングを示している。同期信号を受信している期間と同様に、内部クロックが同期信号とほぼ同じ周波数の信号を生成する。「ずれ時間×スレーブ送信タイミング信号カウント値」が内部クロックの周期以上になる一つ手前のスレーブ送信タイミング信号カウント値で、スレーブ送信タイミング信号を反転させる。図示例では、スレーブ送信タイミング信号カウント値が3になれば反転し、1からカウントを再開する(図中、Cで示す)。同時に、スレーブ送信タイミング信号カウント値のカウントを0からリスタートさせる。同期信号を受信すれば、同期信号を受信している期間で記したように同期信号の立ち上がりを機にカウントをリスタートさせる。
上記の実施の形態1は、送信信号の周波数に関係なく同期を保持するシステムであるが、実施の形態2では、PLC(電力線通信)のように、通信用の信号(データ、同期信号)と電力を分けて取り扱わなければならない場合に、各周波数に分ける機構を持つ例を示すものである。
中継装置200aは、実施の形態1の中継装置200の構成に、HPF(ハイパスフィルタ)205a〜205cとLPF(ローパスフィルタ)206a〜206cを加えた構成になっている。図7において、HPF205a〜205cは、入力信号(データ、同期信号、電力)から高周波成分である通信用の信号(データ、同期信号)を出力する回路、LPF206a〜206cは入力信号(データ、同期信号、電力)から低周波成分である電力のみを出力する回路である。それ以外の構成については、実施の形態1と同様であるため、対応する部分に同一符号を付してその説明を省略する。
実施の形態2では、実施の形態1の構成にHPFとLPFが追加された構成となっているが、スレーブ送信タイミング信号の作成方法は実施の形態1と同様であるため、その部分の動作説明は省略する。
送信側100から、通信用の信号(データ、同期信号)と電力が送信されると、先ず中継装置200aのHPF205a、LPF206aに入力される。HPF205aは、入力された信号のうち、高周波成分である通信用の信号を出力する。その通信用の信号は、受信データ解析部201に送られ、実施の形態1と同様に処理される。ただし、データ送信部204の各出力にもHPF205b,205cが接続されているため、電力がデータ送信部204に進入しないようになっている。一方、LPF206aは、入力された信号のうち、低周波成分である電力を出力する。この電力は、中継装置200aの動力源として使用され、また、受信側300aに送信される。
Claims (7)
- 送信側から中継装置を介して送られる同期信号に基づいて受信側の送信タイミングを同期させる中継システムにおいて、
前記受信側は、
前記同期信号に基づく送信タイミングと、当該受信側の内部クロックに基づく送信タイミングとのずれ時間を計算し、当該ずれ時間に基づく補正を行ったスレーブ送信タイミング信号を送出すると共に、前記ずれ時間が前回と比べて変化した場合は、前回時刻と現在時刻との時間差を時間データとして出力する同期信号計算部と、
前記同期信号計算部から送出されたスレーブ送信タイミング信号に基づいて、前記中継装置に対して当該受信側からのデータと前記時間データとを送信する送信部とを備え、
前記中継装置は、
前記受信側への同期信号の前回送信時刻からの経過時間が前記時間データ以上になった場合に同期信号の送信命令を出力する経過時間監視部と、
最新の同期信号を保持し、前記経過時間監視部から送信命令を受けた場合は、前記最新の同期信号を出力する同期信号保持部と、
前記同期信号保持部から同期信号が出力された場合は、当該同期信号を前記受信側に送出するデータ送信部とを備えたことを特徴とする中継システム。 - 同期信号計算部は、スレーブ送信タイミング信号の補正を、スレーブ送信タイミング信号の値を反転させることで行うことを特徴とする請求項1記載の中継システム。
- 受信側は、同期信号を受信しない場合、前回受信した同期信号に基づくずれ時間と、前回補正してからのスレーブ送信タイミング信号のカウント値とに基づいて、その反転タイミングを計算することを特徴とする請求項2記載の中継システム。
- 中継装置は、受信側との入出力部に周波数フィルタを有すると共に、当該受信側は、前記中継装置との入出力部に前記周波数フィルタを有し、前記中継装置と前記受信側とのデータと同期信号の送受信を、前記周波数フィルタを介して行うことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の中継システム。
- 周波数フィルタは、ハイパスフィルタとローパスフィルタで構成され、高周波の信号と低周波の電力を分離して中継装置と受信側間で送受信を行うことを特徴とする請求項4記載の中継システム。
- 送信側から中継装置を介して送られる同期信号に基づいて送信タイミングを同期させる受信側装置において、
前記同期信号に基づく送信タイミングと、内部クロックに基づく送信タイミングとのずれ時間を計算し、当該ずれ時間に基づく補正を行ったスレーブ送信タイミング信号を送出すると共に、前記ずれ時間が前回と比べて変化した場合は、前回時刻と現在時刻との時間差を時間データとして出力する同期信号計算部と、
前記同期信号計算部から送出されたスレーブ送信タイミング信号に基づいて、前記中継装置に対してデータと前記時間データとを送信する送信部と、
前記同期信号の前回送信時刻からの経過時間が前記時間データ以上になった場合に前記中継装置が送出する最新の前記同期信号を受信する受信部とを備えたことを特徴とする受信側装置。 - 送信側から受信側へ送られる同期信号を中継する中継装置において、
前記同期信号に基づく送信タイミングと前記受信側の内部クロックに基づく送信タイミングとのずれ時間に基づく補正を行ったスレーブ送信タイミング信号に基づいて前記受信側が送信するデータと、前記ずれ時間が前回と比べて変化した場合の前回時刻と現在時刻との時間差であって前記スレーブ送信タイミング信号に基づいて前記受信側が送信する時間データとを受信する受信データ解析部と、
前記受信側への同期信号の前回送信時刻からの経過時間が前記時間データ以上になった場合に同期信号の送信命令を出力する経過時間監視部と、
最新の同期信号を保持し、前記経過時間監視部から送信命令を受けた場合は、前記最新の同期信号を出力する同期信号保持部と、
前記同期信号保持部から同期信号が出力された場合は、当該同期信号を前記受信側に送出するデータ送信部とを備えたことを特徴とする中継装置。
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