JP5430199B2 - 医療用具 - Google Patents

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Description

本発明は、医療用具に関する。
滅菌されたシリンジ外筒(容器)内に、無菌的に液状製剤が充填されたプレフィルドシリンジが知られている(例えば、特許文献1参照)。このプレフィルドシリンジは、液状製剤が吐出される口部と口部に回転可能に支持されたロック部材(ロックアダプタ)とを有するシリンジ外筒と、シリンジ外筒の口部に装着され、ロック部材に螺合により固定されるキャップと、キャップがシリンジ外筒に装着された装着状態でキャップとロック部材とを一括して被覆するフィルムとを備えている。
特許文献1に記載のプレフィルドシリンジでは、フィルムに、装着状態のシリンジ外筒からキャップを開栓する(取り外す)際に破断されるミシン目(破断部)が形成されている。このミシン目は、キャップの周方向に沿って形成された切れ目44(第1切り込み線)と、切れ目44に対し傾斜し、かつ所定の切れ目44と交差する傾斜切れ目46(第2切り込み線)とで構成されている(なお、符号は、特許文献1より引用した)。
このような構成のミシン目を有するフィルムは、キャップを開栓操作してミシン目を破断した際には、その破断されたミシン目が、ささくれ立ったりせずに、きれいな破断状態となる(図11参照)。また、このフィルムの破断状態は、キャップが取り外されたシリンジ外筒側でも同様である。
しかしながら、破断されたミシン目がきれいな破断状態となっているため、キャップが取り外されたシリンジ外筒に再度キャップが装着された場合(リキャップした場合)、当該ミシン目が未だ破断されていなように視認されることがあり、プレフィルドシリンジが未使用(未開封)のものであると誤認するおそれがある。プレフィルドシリンジでは、キャップを一旦開栓(開封)したら、内部の無菌状態を長期間維持し難いため、液状製剤を迅速に使用する必要があるが、リキャップして例えば放置されたプレフィルドシリンジを、未使用物のであると誤認したまま、使用してしまうという問題があった。
特開2008−67832号公報
本発明の目的は、タンパープルーフ性に優れた医療用具を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(8)の本発明により達成される。
(1) 管状の口部を有する医療用具本体と、
前記口部に装着され、該口部に対しその軸回りに回転することにより開栓されるキャップと、
前記口部に前記キャップが装着された状態で該キャップと前記医療用具本体とを一括して被覆し、前記キャップを開栓する際に破断される破断部を有するフィルムとを備え、
前記破断部は、前記キャップの周方向に沿って、間欠的に形成された複数の第1切り込み線と、
前記第1切り込み線に対し10〜70°の傾斜角度をもって、該第1切り込み線の全部または一部から離間する方向に向かって延在し、隣接する2本の前記第1切り込み線のうちの一方につながっている第2切り込み線と、
前記第1切り込み線と離間した位置に、前記第1切り込み線と平行に形成され、かつ、その端部近傍において前記第2切り込み線の端部近傍につながっている第3切り込み線と、
前記第3切り込み線の近傍に、該第3切り込み線と離間して形成された第4切り込み線とを有し、
前記第4切り込み線の少なくとも一部は、前記口部の軸方向に対し前記第3切り込み線と同じ位置にあることを特徴とする医療用具。
(2) 隣接する前記第1切り込み線の間には、前記キャップを開栓する際に破断される第1破断予定部が形成され、
前記第3切り込み線と、該第3切り込み線の前記キャップの回転方向と反対側の端部近傍に該第3切り込み線と離間して形成された前記第4切り込み線との間には、前記キャップを開栓する際に破断される第2破断予定部が形成されている上記(1)に記載の医療用具。
(3) 前記キャップを開栓する際に、前記第1破断予定部と前記第2破断予定部とが破断し、隣接する前記第1切り込み線同士がつながり、かつ、前記第1切り込み線と、該第1切り込み線につながる前記第2切り込み線と、該第2切り込み線につながる前記第3切り込み線と、該第3切り込み線の前記キャップの回転方向と反対側の端部近傍の前記第4切り込み線とがつながることにより、小片が形成される上記(2)に記載の医療用具。
) 前記第4切り込み線は、その一端が前記口部の軸方向に対し前記第3切り込み線と同じ位置にある上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の医療用具。
) 前記第2切り込み線は、前記第1切り込み線の前記キャップの回転方向前方に位置する端部とつながっている上記(1)ないし()のいずれかに記載の医療用具。
) 前記第2切り込み線は、その長さが前記第3切り込み線および前記第4切り込み線のいずれの長さよりも長い上記(1)ないし()のいずれかに記載の医療用具。
) 隣接する前記第1切り込み線同士は、互いに長さが異なる上記(1)ないし()のいずれかに記載の医療用具。
(8) 前記医療用具は、プレフィルドシリンジである上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の医療用具。
また、本発明の医療用具では、前記第4切り込み線は、前記第3切り込み線と平行に形成されている、または平行な部分を有するのが好ましい。
また、本発明の医療用具では、前記第4切り込み線は、前記第3切り込み線に対し傾斜しているまたは傾斜する部分を有するのが好ましい。
また、本発明の医療用具では、前記第4切り込み線は、前記第2切り込み線と同じ方向に傾斜しているのが好ましい。
また、本発明の医療用具では、前記破断部は、前記医療用具本体と前記キャップと境界部に位置し、
前記第3切り込み線および前記第4切り込み線は、それぞれ、前記境界部よりも前記キャップ側に配置されているのが好ましい。
また、本発明の医療用具では、前記第4切り込み線は、その長さが前記第3切り込み線の長さと同じまたはそれよりも長いのが好ましい。
また、本発明の医療用具では、前記長さが異なる2本の第1切り込み線うちの短い方の第1切り込み線に、前記第2切り込み線がつながっているのが好ましい。
また、本発明の医療用具では、前記第2切り込み線は、前記第1の切り込み線をまたいで、該第1の切り込み線と交差しているのが好ましい。
また、本発明の医療用具では、前記フィルムは、熱収縮性を有するのが好ましい。
また、本発明の医療用具では、前記キャップは、開栓後は廃棄されるものであるのが好ましい。
また、本発明の医療用具は、プレフィルドシリンジであるのが好ましい。
本発明によれば、例えば一方の手で医療用具本体をフィルムごと把持し、他方の手でキャップをフィルムごと把持してキャップを開栓操作した際、フィルムは、破断部の第1切り込み線で2分割される。また、このフィルムは、2分割されるのに伴って、例えば当該フィルムの2分割されたキャップ側の部分では、破断前には離間していた第3切り込み線と第4切り込み線とがつながる。これにより、前記キャップ側の部分は、第1切り込み線から第4切り込み線までがつながり(連続した1つの切り込みとなり)、よって、ささくれが生じたようなもの(花びら状のもの)となる。これに対し、フィルムの2分割された医療用具本体側の部分は、ささくれ立ったりせずに、きれいな破断状態のものとなる。
そして、前記ささくれを有するキャップ側の部分が配置されたキャップを、医療用具本体に再度装着した(リキャプした)としても、前記ささくれを視認することができるため、当該リキャップされた医療用具(医療用具本体)が開封済み(使用済み)ものであることを容易に確認することができる。よって、医療用具は、優れたタンパープルーフ性(一度、使用状態になった事実を後で確認できること)を有しており、開封されたものを誤って使用することを確実に防止することができる。
本発明の医療用具をプレフィルドシリンジに適用した場合の第1実施形態を示す側面図である。 図1に示すプレフィルドシリンジが有するシリンジ外筒とキャップとの分解縦断面図である。 図1中の一点鎖線で囲まれた領域[A]の拡大図である。 本発明の医療用具をプレフィルドシリンジに適用した場合の第2実施形態を示す側面図(フィルムの破断部の拡大図)である。 本発明の医療用具をプレフィルドシリンジに適用した場合の第3実施形態を示す側面図(フィルムの破断部の拡大図)である。 本発明の医療用具をプレフィルドシリンジに適用した場合の第4実施形態を示す側面図(フィルムの破断部の拡大図)である。 本発明の医療用具をプレフィルドシリンジに適用した場合の第5実施形態を示す側面図(フィルムの破断部の拡大図)である。 本発明の医療用具をプレフィルドシリンジに適用した場合の第6実施形態を示す側面図(フィルムの破断部の拡大図)である。 図1に示すプレフィルドシリンジを開栓したときのキャップの斜視図(フィルムの破断状態を示す図)である。 図1に示すプレフィルドシリンジを開栓したときのシリンジ外筒の斜視図(フィルムの破断状態を示す図)である。 従来のプレフィルドシリンジを開栓したときのキャップの斜視図(フィルムの破断状態を示す図)である。
以下、本発明の医療用具を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の医療用具をプレフィルドシリンジに適用した場合の第1実施形態を示す側面図、図2は、図1に示すプレフィルドシリンジが有するシリンジ外筒とキャップとの分解縦断面図、図3は、図1中の一点鎖線で囲まれた領域[A]の拡大図、図9は、図1に示すプレフィルドシリンジを開栓したときのキャップの斜視図(フィルムの破断状態を示す図)、図10は、図1に示すプレフィルドシリンジを開栓したときのシリンジ外筒の斜視図(フィルムの破断状態を示す図)である。なお、以下では、説明の都合上、図1〜図3、図9および図10中(図4〜図8および図11についても同様)の上側を「先端」、下側を「基端」と言う。
図1に示すプレフィルドシリンジ(以下、単に「シリンジ」と言う)(医療用具)1は、シリンジ1内部に予め薬液等の液状製剤200が収納されて(充填されて)なるものである。このシリンジ1は、シリンジ外筒(以下、単に「外筒」と言う)(医療用具本体)2と、外筒2内で摺動し得るガスケット3と、ガスケット3を移動操作する押し子(プランジャ)4と、外筒2に装着されるキャップ7と、キャップ7が外筒2に装着された装着状態でキャップ7と外筒2(ロックアダプタ23)とを一括して被覆するフィルム5とで構成されている。
なお、液状製剤200としては、特に限定されないが、例えば、血液製剤、ブドウ糖等の糖質注射液、塩化ナトリウムや乳酸カリウム等の電解質補正用注射液、ビタミン剤、ワクチン、抗生物質注射液、造影剤、ステロイド剤、蛋白質分解酵素阻害剤、脂肪乳剤、各種蛋白製剤、抗癌剤、麻酔薬、覚せい剤、麻薬のような各種薬液、各種診断薬、あるいは、蒸留水、生理食塩水、消毒薬、栄養剤、流動食、アルコール等の液体が挙げられる。
外筒2は、底部211を有する有底筒状の部材で構成されている。
外筒2の基端外周には、板状のフランジ25が一体的に形成されている。押し子4を外筒2に対し相対的に移動操作する際などには、このフランジ25に指を掛けて操作を行うことができる。
外筒2の底部211の中央部には、外筒2の胴部(外筒本体21)に対し縮径し、管状に突出した口部22が一体的に形成されている。
図2に示すように、口部22の内部には、液状製剤200が通過可能な(出入り可能な)流路221が形成され、外筒2の内腔部(空間24)と連通している。
口部22の先端部には、その外径が先端方向に向かって漸減するオステーパ部222を備えている。
口部22のオステーパ部222よりも基端側には、外径が軸223に沿って一定の外径一定部222aが形成されている。この外径一定部222aに、筒状のロックアダプタ(接続部材)23が支持されている。本実施形態では、ロックアダプタ23は、軸223方向に沿った移動と、軸223回りの回転とが可能に設けられているが、変位しないものであってもよい。このロックアダプタ23の内周部には、雌ネジ232が形成されている。
また、ロックアダプタ23の基端部には、その内径が縮径した縮径部235が形成されている。この縮径部235が口部22の外径一定部222aに嵌合することにより、ロックアダプタ23が外筒2の口部22に確実に支持される(図2参照)。
図10に示すように、ロックアダプタ23の横断面の外形形状は、六角形となっているのが好ましい。これにより、ロックアダプタ23を把持して、当該ロックアダプタ23からキャップ7を取り外す際の取外し操作(螺合解除操作)を容易に行なうことができる。
外筒2(ロックアダプタ23を含む)および後述する押し子4の構成材料としては、それぞれ、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10、ナイロン12)、環状ポリオレフィンのような各種樹脂が挙げられる。
なお、外筒2の構成材料は、内部の視認性を確保するために、実質的に透明であるのが好ましい。
また、外筒2の外周面には、目盛り(図示せず)が形成されているのが好ましい。これにより、シリンジ1内に収納された液状製剤200の液量を把握することができる。
図1に示すように、このような外筒2内には、弾性材料で構成されたガスケット3が収納されている。ガスケット3の外周部には、2つのリング状の突部31、32が軸方向に沿って、所定間隔をおいて形成されている。この突部31、32が外筒2の内周面20に対し密着しつつ摺動することで、気密性(液密性)を確実に保持するとともに、摺動性の向上を図ることができる。
また、ガスケット3には、その基端面に開放する中空部(図示せず)が形成されている。この中空部には、押し子4のヘッド部(図示せず)が挿入(嵌入)される。
ガスケット3の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、ヒドリンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムのような各種ゴム材料(特に加硫処理したもの)や、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマーが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を混合して用いることができる。
押し子4は、ガスケット3を外筒2内で長手方向に移動操作するものである。
この押し子4は、主に横断面が十文字状の板片で構成される本体部40を有し、その先端には板部材41と、中間部には板部材43と、基端にはフランジ状(板状)の指当て部42とが本体部40と一体的に形成されている。この指当て部42を指等で押圧することにより押し子4を先端方向へ移動操作する。
また、外筒2のフランジ25には、押し子4を基端方向へ移動操作した際に、板部材43と当接する脱離防止部材27が設置されている。この脱離防止部材27は、押し子4を基端方向へ移動操作した際に、脱離防止部材27の先端側の面271と板部材43の基端側の面431とが空間24内で当接して、押し子4の移動を規制する。これにより、ガスケット3および押し子4が外筒2から脱離するのを防止する。
キャップ7は、外筒2の口部22に装着され、その装着状態で当該口部22を封止するものである。図2に示すように、このキャップ7は、有底筒状をなすキャップ本体71と、キャップ本体71内に挿入されたパッキン76とで構成されている。
キャップ本体71は、3つの部分に分けることができる。すなわち、キャップ本体71は、先端側から把持部73と、六角形状部72と、ネジ部74とに分けることができる。
把持部73は、キャップ7を操作する際に把持される部分である。この把持部73を把持して、キャップ7(ネジ部74)をその軸75回りに回転操作することにより、キャップ7を外筒2のロックアダプタ23と螺合させたり、その螺合を解除したりすることができる。また、把持部73の外周部には、軸75方向に沿った溝731が複数形成されている。これにより、キャップ7を回転操作する際に、指等が把持部73から不本意に滑るのを防止することができる。
六角形状部72は、キャップ本体71の途中に形成された、横断面の外形形状が六角形をなす部分である。この六角形状部72の六角形の大きさは、外筒2のロックアダプタ23の六角形の大きさとほぼ同等である。
ネジ部74は、雄ネジ741が形成された部分である。装着状態では、ネジ部74の雄ネジ741がロックアダプタ23の雌ネジ232と螺合することができる。これにより、キャップ7が外筒2から不本意に離脱するのが防止され、よって、装着状態を確実に維持することができる。そして、キャップ7を口部22に対しその軸223(軸75)回りに図1中矢印B方向に回転することにより、キャップ7を口部22から離脱させる、すなわち、開栓することができる。開栓後は、例えば口部22に注射針を装着することができる。
なお、シリンジ1では、キャップ7を一旦開栓したら、リキャップしないのが好ましい。このリキャップを防止するために、キャップ7は、開栓後は廃棄されるのが好ましい。
また、図2に示すように、キャップ本体71の内腔部711には、パッキン76が収納されている。このパッキン76は、板状をなすものであり、キャップ本体71の底部712に当接している。装着状態では、外筒2の口部22がキャップ本体71の内腔部711に挿入され、口部22の先端開口224がパッキン76に密着する。これにより、口部22を液密に封止することができる。
キャップ本体71の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、外筒2についての説明で挙げたような材料を用いることができる。また、パッキン76の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、ガスケット3についての説明で挙げたような材料を用いることができる。
図1に示すように、装着状態のシリンジ1では、外筒2のロックアダプタ23とキャップ7とがフィルム5によって被覆されている。フィルム5は、例えば帯状をなすシート材で構成し、このシート材をロックアダプタ23およびキャップ7に一括して巻きつけることにより、これらの部材を被覆することができる。
なお、本実施形態では、フィルム5は、キャップ7の把持部73の途中からロックアダプタ23の縮径部235の先端側近傍までを被覆している。キャップ7(キャップ本体71)の先端面713からフィルム5の先端縁部51までの距離L1は、特に限定されないが、例えば、1mm以上であるのが好ましく、2〜3mmであるのがより好ましい。これにより、キャップ7が緩みにくく、また、未使用であることの判別が容易となる。さらに、フィルム5にキャップ7の正しい開封操作を誘導する文字や記号等の表示を行うことが可能になる。
また、フィルム5の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、熱収縮性を有する材料を用いるのが好ましい。このような材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、あるいは、これらを含むポリマーアロイが挙げられる。このような熱収縮性を有する材料を用いることにより、フィルム5が熱収縮した際当該フィルム5がロックアダプタ23やキャップ7の外形形状に沿って(ならって)変形し、よって、これらの部材と密着することができる。これにより、キャップ7が不本意に回転して離脱するのが防止され、よって、装着状態をより確実に維持することができる。なお、フィルム5の収縮率は、5〜10%であるのが好ましい。また、フィルム5は、単層でも、複数の層の積層体でもよい。
このフィルム5には、キャップ7を開栓する際に破断される破断部6が形成されている。この破断部6は、キャップ7と外筒2のロックアダプタ23との境界部11に位置している(図1、図3参照)。一方の手で外筒2のロックアダプタ23をフィルム5ごと把持し、他方の手でキャップ7(把持部73)をフィルム5ごと把持して、キャップ7を矢印B方向に回転操作した際、フィルム5に最も応力が生じる部分(境界部11に対応する部分)に破断部6が位置しているため、当該破断部6を容易かつ確実に破断することができる、すなわち、開栓性が向上する。なお、フィルム5が熱収縮した状態での破断部6の破断強度は、5〜15Nであるのが好ましく、8〜11Nであるのがより好ましい。
図3に示すように、破断部6は、ミシン目で構成されている。すなわち、破断部6は、直線状をなす第1切り込み線(第1スリット)61a、61b、第2切り込み線(第2スリット)62、第3切り込み線(第3スリット)63、第4切り込み線(第4スリット)64を有する。なお、第1切り込み線61a、61bと、第2切り込み線62と、第3切り込み線63と、第4切り込み線64とは、それぞれ、図3に示す構成ではその幅(太さ)が互いに同じであるが、異なっていてもよい。
図3に示すように、第1切り込み線61a、61bは、キャップ7の周方向に沿って間欠的に形成されており、交互に(互いに隣接して)配置されている。このため、第1切り込み線61aと第1切り込み線61bとの間には、キャップ7の開栓操作をした際に第1切り込み線61aと第1切り込み線61bとがつながるように破断する、長さgを有する破断予定部(第1破断予定部)65が形成される。
また、第1切り込み線61a、61bは、側面視で、キャップ7と外筒2のロックアダプタ23との境界部11上に位置している、すなわち、境界部11とほぼ一致して(重なって)いる。
第1切り込み線61aの長さaと、第1切り込み線61bの長さbとは、互いに異なっている。換言すれば、第1切り込み線61aの長さaは、第1切り込み線61bの長さbよりも長い。
このように破断部6では、長さが異なる第1切り込み線61aと第1切り込み線61bとが交互に配置されている。そして、フィルム5をキャップ7側の部分(以下、この部分を「キャップ側分割部52」と言う)と、外筒2側の部分(以下、この部分を「外筒側分割部53」と言う)とに分割ことができ、よって、キャップ7を外筒2から取り外すことができる(図9、図10参照)。
図3に示すように、各第1切り込み線61bには、それぞれ、第2切り込み線62が交差している(つながっている)。各第2切り込み線62は、それぞれ、境界部11よりもキャップ7側に配置されている。そして、この第2切り込み線62は、その一端(一端部)621が、第1切り込み線61bのキャップ7の回転方向(矢印B方向)前方(図3中右側)に位置する一端(一端部)611と交差している。
また、各第2切り込み線62は、それぞれ、第1切り込み線61b(第1切り込み線61a)に対し傾斜している。そして、この第2切り込み線62は、第1切り込み線61bに対する傾斜角度θがキャップ7の回転方向(矢印B方向)に対して鋭角となるように、すなわち、第1切り込み線61bから離間する方向に向かって延在するように形成されて(配置されて)いる。なお、傾斜角度θは、10〜70°であり、好ましくは30〜60°である。
このような第2切り込み線62が形成されていることにより、キャップ7の開栓操作をした際、後述する第3切り込み線63と第4切り込み線64の間の各破断予定部(第2破断予定部)66を確実に破断することができる。
また、この第2切り込み線62の長さcは、第3切り込み線63の長さdおよび第4切り込み線64の長さeのいずれの長さよりも長い(図3参照)。これにより、破断部6が破断した際に、キャップ側分割部52(フィルム5)に小片521(図9参照)が形成され易く(生じ易く)なる。また、この小片521が視認可能な程度の大きさに形成される。なお、この小片521は、1組の第1切り込み線61aおよび61bと、当該第1切り込み線61bにつながる第2切り込み線62と、当該第2切り込み線62につながる第3切り込み線63と、当該第3切り込み線63近傍の第4切り込み線64とが連続した(つながった)際に形成されるものであり、これについては、後述する。
なお、本明細書では、1枚の小片521を形成する1組の第1切り込み線61aおよび61bと、当該第1切り込み線61bにつながる第2切り込み線62と、当該第2切り込み線62につながる第3切り込み線63と、当該第3切り込み線63近傍の第4切り込み線64とを「切り込み線群60(図3参照)」と言うことがある。破断部6は、この切り込み線群60を複数有するものと言うことができる。
図3に示すように、各第2切り込み線62には、それぞれ、第3切り込み線63が交差している(つながっている)。各第3切り込み線63は、それぞれ、第2切り込み線62と同様に境界部11よりもキャップ7側に配置されている。そして、この第3切り込み線63は、その一端(一端部)631が第2切り込み線62の他端(他端部)622と交差している。従って、第3切り込み線63は、第2切り込み線62を介して第1切り込み線61aとつながっている。
また、各第3切り込み線63は、それぞれ、第1切り込み線61a、61bと平行に形成されている。
このような第3切り込み線63が形成されていることにより、キャップ7の開栓操作をした際、各破断予定部66を確実に破断することができる。
なお、この第3切り込み線63の長さdと、第1切り込み線61bの長さbと、第2切り込み線62の長さcとの和は、2〜11mmが好ましく、3〜9mmがより好ましい。
図3に示すように、第3切り込み線63と同様に境界部11よりもキャップ7側には、各第3切り込み線63の他端632側近傍に、それぞれ、第4切り込み線64が離間して形成されている。この第4切り込み線64は、第3切り込み線63と平行に形成されている。
このような第4切り込み線64が形成されていることにより、キャップ7の開栓操作をした際、各破断予定部66をより確実に破断することができる。これにより、キャップ側分割部52(フィルム5)に小片521が確実に形成される。
なお、第4切り込み線64の長さeは、第3切り込み線63の長さdと同じとなっている。
また、第3切り込み線63と第4切り込み線64との間の最小離間距離fは、第3切り込み線63の長さdおよび第4切り込み線64の長さeのいずれの長さよりも短い。
また、第3切り込み線63の長さdと、第4切り込み線64の長さeと、最小離間距離fとの和は、特に限定されないが、例えば、60mm以下であるのが好ましい。例えば、この和を2.5mmとした場合、長さdを1mm、長さeを1mm、最小離間距離fを0.5mmとすることができる。
このような数値範囲に設定することにより、破断部6が破断した際に、キャップ側分割部52に小片521が形成され易くなる。また、この小片521が視認可能な程度の大きさに確実に形成される。
なお、図3に示す構成の破断部6での長さa〜gのそれぞれの大きさについては、以下に示す数値範囲に設定することができる。
長さaは、例えば、1.5〜5.0mmであるのが好ましく、2.0〜4.0mmであるのがより好ましい。
長さbは、例えば、0.5〜1.5mmであるのが好ましく、0.8〜1.2mmであるのがより好ましい。
長さcは、例えば、1.0〜5.0mmであるのが好ましく、2.0〜4.0mmであるのがより好ましい。
長さdは、例えば、0.5〜1.5mmであるのが好ましく、0.8〜1.2mmであるのがより好ましい。
長さeは、例えば、0.5〜1.5mmであるのが好ましく、0.8〜1.2mmであるのがより好ましい。
長さfは、例えば、0.2〜1.0mmであるのが好ましく、0.3〜0.7mmであるのがより好ましい。
長さgは、例えば、0.2〜1.0mmであるのが好ましく、0.3〜0.7mmであるのがより好ましい。
また、第3切り込み線63と第4切り込み線64が形成されていることにより、フィルム5が、横断面の外形形状が六角形のキャップ7の六角形状部72やロックアダプタ23にならって収縮した際に、当該フィルム5は、その全体にわたって均一に収縮することができ、よって、キャップ7(六角形状部72)およびロックアダプタ23との密着性が向上する。
次に、このような構成の破断部6を有するフィルム5での、キャップ7を開栓操作した際の状態について説明する。
前述したように一方の手で外筒2のロックアダプタ23をフィルム5ごと把持し、他方の手でキャップ7をフィルム5ごと把持してキャップ7を開栓操作した際、第1切り込み線61aと第1切り込み線61bとの間の各破断予定部65がそれぞれ破断される。これにより、フィルム5は、キャップ側分割部52と外筒側分割部53とに分割される(図9、図10参照)。
また、各破断予定部65がそれぞれ破断されるのに伴って、キャップ側分割部52では、第3切り込み線63と第4切り込み線64との間の各破断予定部66がそれぞれ破断される。これにより、各切り込み線群60では、それぞれ、第1切り込み線61aから第4切り込み線64までがつながり(連続した1つの切り込みとなり)、よって、長尺な小片521が形成される(図9参照)。これにより、キャップ側分割部52は、複数の小片521が形成された、すなわち、ささくれが生じたようなもの(花びら状のもの)となる。また、このキャップ側分割部52は、前述したように熱収縮によりキャップ7に密着しているため、キャップ7からは離脱するのが防止されている。
一方、外筒側分割部53は、ささくれ立ったりせずに、きれいな破断状態のものとなる(図10参照)。また、このキャップ側分割部52は、キャップ側分割部52と同様に、熱収縮によりロックアダプタ23に密着しているため、ロックアダプタ23からは離脱するのが防止されている。
そして、外筒2内の液状製剤200を使わないかまたは使い切らずに、図9に示す状態のキャップ7を、図10に示す状態の外筒2(ロックアダプタ23)に再度装着した(リキャプした)としても、キャップ7と外筒2のロックアダプタ23との境界部11では、キャップ側分割部52の数の小片521が突出しているため、当該リキャップされたシリンジ1(外筒2)が開封済み(使用済み)ものであることを容易に目視で確認することができる。よって、シリンジ1は、優れたタンパープルーフ性(一度、使用状態になった事実を後で確認できること)を有しており、開封されたものを誤って使用することを確実に防止することができる。
<第2実施形態>
図4は、本発明の医療用具をプレフィルドシリンジに適用した場合の第2実施形態を示す側面図(フィルムの破断部の拡大図)である。
以下、この図を参照して本発明の医療用具の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、第4切り込み線の形成状態が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図4に示す破断部6Aでは、各第4切り込み線64は、それぞれ、第3切り込み線63に対し傾斜している。また、この第4切り込み線64は、第2切り込み線62と同じ方向に傾斜している、すなわち、第2切り込み線62と平行となっている。
また、第4切り込み線64の形成位置としては、本実施形態では、第4切り込み線64の一端641が、図4中上下方向(口部22の軸223方向)に対し第3切り込み線63と同じ位置にある。
また、第4切り込み線64の長さeは、第3切り込み線の長さdよりも長い。
このような第4切り込み線64が形成されていることにより、各切り込み線群60でそれぞれ形成される小片521の大きさを、前記第1実施形態の小片521の大きさよりも大きくすることができる。これにより、当該小片521がより目立つものとなり、リキャップした際、そのリキャップされたシリンジ1が開封済みものであることを目視でより容易に確認することができる。よって、シリンジ1は、優れたタンパープルーフ性を有するものとなる。
なお、図4に示す構成の破断部6Aでの長さa〜gのそれぞれの大きさについては、以下に示す数値範囲に設定することができる。
長さaは、例えば、1.5〜5.0mmであるのが好ましく、2.0〜4.0mmであるのがより好ましい。
長さbは、例えば、0.5〜1.5mmであるのが好ましく、0.8〜1.2mmであるのがより好ましい。
長さcは、例えば、1.0〜5.0mmであるのが好ましく、2.0〜4.0mmであるのがより好ましい。
長さdは、例えば、0.5〜1.5mmであるのが好ましく、0.8〜1.2mmであるのがより好ましい。
長さeは、例えば、1.0〜5.0mmであるのが好ましく、2.0〜4.0mmであるのがより好ましい。
長さfは、例えば、0.2〜1.0mmであるのが好ましく、0.3〜0.7mmであるのがより好ましい。
長さgは、例えば、0.2〜1.0mmであるのが好ましく、0.3〜0.7mmであるのがより好ましい。
<第3実施形態>
図5は、本発明の医療用具をプレフィルドシリンジに適用した場合の第3実施形態を示す側面図(フィルムの破断部の拡大図)である。
以下、この図を参照して本発明の医療用具の第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、第4切り込み線の形成位置が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図5に示す破断部6Bでは、各第4切り込み線64の形成位置としては、それぞれ、当該第4切り込み線64の他端642が、図5中上下方向(口部22の軸223方向)に対し第3切り込み線63と同じ位置にある。これにより、タンパープルーフ性に優れると言う利点がある。
なお、図5に示す構成の破断部6Bでの長さa〜gのそれぞれの大きさについては、以下に示す数値範囲に設定することができる。
長さaは、例えば、1.5〜5.0mmであるのが好ましく、2.0〜4.0mmであるのがより好ましい。
長さbは、例えば、0.5〜1.5mmであるのが好ましく、0.8〜1.2mmであるのがより好ましい。
長さcは、例えば、1.0〜5.0mmであるのが好ましく、2.0〜4.0mmであるのがより好ましい。
長さdは、例えば、0.5〜1.5mmであるのが好ましく、0.8〜1.2mmであるのがより好ましい。
長さeは、例えば、1.0〜5.0mmであるのが好ましく、2.0〜4.0mmであるのがより好ましい。
長さfは、例えば、0.2〜1.0mmであるのが好ましく、0.3〜0.7mmであるのがより好ましい。
長さgは、例えば、0.2〜1.0mmであるのが好ましく、0.3〜0.7mmであるのがより好ましい。
<第4実施形態>
図6は、本発明の医療用具をプレフィルドシリンジに適用した場合の第4実施形態を示す側面図(フィルムの破断部の拡大図)である。
以下、この図を参照して本発明の医療用具の第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、破断部の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図6に示す破断部6Cでは、各第2切り込み線62は、それぞれ、第1切り込み線61bをまたいで、第1切り込み線61bと交差して形成されている。この第2切り込み線62は、第1切り込み線61bを介して同じ長さずつ延在している。
また、各第2切り込み線62の両端(一端621、他端622)からは、それぞれ、第3切り込み線63が延在している。すなわち、第1切り込み線61a、61bを介して、両側には、第3切り込み線63が配置されている。
さらに、第4切り込み線64も、第3切り込み線63と同様に、第1切り込み線61a、61bを介して両側に配置されている。
このような破断部6Cでは、開栓操作した際、キャップ側分割部52に小片521が複数形成されるのはもちろんのこと、外筒側分割部53にも小片521と同様の小片(図示せず)が複数形成されることとなる。これにより、リキャップした際、そのリキャップされたシリンジ1が開封済みものであることを目視でさらに容易に確認することができる。よって、シリンジ1は、優れたタンパープルーフ性を有するものとなる。
なお、破断部6Cでは、外筒2側の第3切り込み線63、第4切り込み線64を省略することができる。
なお、図6に示す構成の破断部6Cでの長さa〜gのそれぞれの大きさについては、以下に示す数値範囲に設定することができる。
長さaは、例えば、1.5〜5.0mmであるのが好ましく、2.0〜4.0mmであるのがより好ましい。
長さbは、例えば、0.5〜1.5mmであるのが好ましく、0.8〜1.2mmであるのがより好ましい。
長さcは、例えば、2.0〜8.0mmであるのが好ましく、3.0〜6.0mmであるのがより好ましい。
長さdは、例えば、0.5〜1.5mmであるのが好ましく、0.8〜1.2mmであるのがより好ましい。
長さeは、例えば、0.5〜1.5mmであるのが好ましく、0.8〜1.2mmであるのがより好ましい。
長さfは、例えば、0.2〜1.0mmであるのが好ましく、0.3〜0.7mmであるのがより好ましい。
長さgは、例えば、0.2〜1.0mmであるのが好ましく、0.3〜0.7mmであるのがより好ましい。
<第5実施形態>
図7は、本発明の医療用具をプレフィルドシリンジに適用した場合の第5実施形態を示す側面図(フィルムの破断部の拡大図)である。
以下、この図を参照して本発明の医療用具の第5実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、破断部での切り込み線同士の交差状態(つながり状態)が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図7に示す破断部6Dでは、第1切り込み線61bと第2切り込み線62とが互いにその途中で交差している。また、第2切り込み線62と第3切り込み線63とについても互いにその途中で交差している。
このような構成の破断部6Dでも、前記第1実施形態の破断部6とほぼ同様の破断状態が得られ、よって、前述したようなタンパープルーフ性が発揮される。
<第6実施形態>
図8は、本発明の医療用具をプレフィルドシリンジに適用した場合の第6実施形態を示す側面図(フィルムの破断部の拡大図)である。
以下、この図を参照して本発明の医療用具の第6実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、破断部の外筒側の形状が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図8に示す破断部6Eでは、その境界部11よりも外筒2側(基端側)において、第2切り込み線62a、第3切り込み線63a、第4切り込み線64aが配置されている。
第2切り込み線62aは、第1切り込み線61bの、キャップ7側(先端側)の第2切り込み線62と異なる位置(他端612)で交差している。また、第2切り込み線62aは、第2切り込み線62と同じ方向に傾斜している。そして、この第2切り込み線62aは、第3切り込み線63aの途中で、当該第3切り込み線63aと交差している。
第3切り込み線63aは、その長さが第3切り込み線63よりも長さが長い。また、この第3切り込み線63aは、第3切り込み線63aは、第3切り込み線63と平行に配置されている。
第3切り込み線63aの他端632側近傍には、第4切り込み線64aが配置されている。この第4切り込み線64aは、その途中が屈曲している、すなわち、第2切り込み線62aと同じ方向に傾斜した部分と、第3切り込み線63aと平行な部分とを有している。
このような破断部6Eでは、開栓操作した際、キャップ側分割部52に小片521が複数形成されるのはもちろんのこと、外筒側分割部53にも小片521と形状が異なる小片(図示せず)が複数形成されることとなる。これにより、リキャップした際、そのリキャップされたシリンジ1が開封済みものであることを目視でさらに容易に確認することができる。よって、シリンジ1は、優れたタンパープルーフ性を有するものとなる。
以上、本発明の医療用具を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、医療用具を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明の医療用具は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、本発明の医療用具は、プレフィルドシリンジに好適に適用することができることの他、例えば、注射針、留置針等の針やルアーコネクタ等に用いられる。また、製品の無菌性を維持する円筒状の包装体におけるキャップと筐体との間にも好適に適用することができる。
また、プレフィルドシリンジは、ロックアダプタが省略されたものであってもよい。この場合、キャップを、口部と直接、螺合によって固定することができる。
また、破断部では、第2切り込み線は、長さの異なる2種類の第1切り込み線のうち、短い方の第1切り込み線につながっているが、これに限定されず、例えば、双方の第1切り込み線につながっていてもよいし、長い方の第1切り込み線につながっていてもよい。
また、第1切り込み線と第2切り込み線と第3切り込み線と第4切り込み線とは、それぞれ、フィルムが熱収縮する以前に予め形成されたものであってもよいし、フィルムが熱収縮した後に形成されたものであってもよい。
また、フィルムは、熱収縮性を有するものに限定されず、熱収縮性を有さないものであってもよい。フィルムが熱収縮性を有さないものである場合、接着剤によりフィルムをキャップやロックアダプタに固定してもよい。なお、接着剤は、フィルムの第1切り込み線、第2切り込み線、第3切り込み線、第4切り込み線が形成されていない領域に付与されるのが好ましい。
1 シリンジ(プレフィルドシリンジ)(医療用具)
11 境界部
2 外筒(シリンジ外筒)(医療用具本体)
20 内周面
21 外筒本体
211 底部
22 口部
221 流路
222 オステーパ部
222a 外径一定部
223 軸
224 先端開口
23 ロックアダプタ
232 雌ネジ
235 縮径部
24 空間
25 フランジ
27 脱離防止部材
271 面
3 ガスケット
31、32 突部
4 押し子(プランジャ)
40 本体部
41 板部材
42 指当て部
43 板部材
431 面
5 フィルム
51 先端縁部
52 キャップ側分割部
521 小片
53 外筒側分割部
6、6A、6B、6C、6D、6E 破断部
60 切り込み線群
61a、61b 第1切り込み線(第1スリット)
611 一端(一端部)
612 他端
62、62a 第2切り込み線(第2スリット)
621 一端(一端部)
622 他端(他端部)
63、63a 第3切り込み線(第3スリット)
631 一端(一端部)
632 他端
64、64a 第4切り込み線(第4スリット)
641 一端
642 他端
65 破断予定部(第1破断予定部)
66 破断予定部(第2破断予定部)
7 キャップ
71 キャップ本体
711 内腔部
712 底部
713 先端面
72 六角形状部
73 把持部
731 溝
74 ネジ部
741 雄ネジ
75 軸
76 パッキン
200 液状製剤
a、b、c、d、e、f、g 長さ
f 最小離間距離
L1 距離
θ 傾斜角度

Claims (8)

  1. 管状の口部を有する医療用具本体と、
    前記口部に装着され、該口部に対しその軸回りに回転することにより開栓されるキャップと、
    前記口部に前記キャップが装着された状態で該キャップと前記医療用具本体とを一括して被覆し、前記キャップを開栓する際に破断される破断部を有するフィルムとを備え、
    前記破断部は、前記キャップの周方向に沿って、間欠的に形成された複数の第1切り込み線と、
    前記第1切り込み線に対し10〜70°の傾斜角度をもって、該第1切り込み線の全部または一部から離間する方向に向かって延在し、隣接する2本の前記第1切り込み線のうちの一方につながっている第2切り込み線と、
    前記第1切り込み線と離間した位置に、前記第1切り込み線と平行に形成され、かつ、その端部近傍において前記第2切り込み線の端部近傍につながっている第3切り込み線と、
    前記第3切り込み線の近傍に、該第3切り込み線と離間して形成された第4切り込み線とを有し、
    前記第4切り込み線の少なくとも一部は、前記口部の軸方向に対し前記第3切り込み線と同じ位置にあることを特徴とする医療用具。
  2. 隣接する前記第1切り込み線の間には、前記キャップを開栓する際に破断される第1破断予定部が形成され、
    前記第3切り込み線と、該第3切り込み線の前記キャップの回転方向と反対側の端部近傍に該第3切り込み線と離間して形成された前記第4切り込み線との間には、前記キャップを開栓する際に破断される第2破断予定部が形成されている請求項1に記載の医療用具。
  3. 前記キャップを開栓する際に、前記第1破断予定部と前記第2破断予定部とが破断し、隣接する前記第1切り込み線同士がつながり、かつ、前記第1切り込み線と、該第1切り込み線につながる前記第2切り込み線と、該第2切り込み線につながる前記第3切り込み線と、該第3切り込み線の前記キャップの回転方向と反対側の端部近傍の前記第4切り込み線とがつながることにより、小片が形成される請求項2に記載の医療用具。
  4. 前記第4切り込み線は、その一端が前記口部の軸方向に対し前記第3切り込み線と同じ位置にある請求項1ないし3のいずれかに記載の医療用具。
  5. 前記第2切り込み線は、前記第1切り込み線の前記キャップの回転方向前方に位置する端部とつながっている請求項1ないしのいずれかに記載の医療用具。
  6. 前記第2切り込み線は、その長さが前記第3切り込み線および前記第4切り込み線のいずれの長さよりも長い請求項1ないしのいずれかに記載の医療用具。
  7. 隣接する前記第1切り込み線同士は、互いに長さが異なる請求項1ないしのいずれかに記載の医療用具。
  8. 前記医療用具は、プレフィルドシリンジである請求項1ないし7のいずれかに記載の医療用具。
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