JP5429537B2 - 低温液体貯蔵用地下タンクの底版構造 - Google Patents

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Description

本発明は、地盤中に設置され、例えば液化天然ガス等の低温液体の貯蔵に用いられる地下タンクに関し、特に地下タンクの底版構造に関する。
従来、液化天然ガス(LNG)、液化石油ガス(LPG)等の低温液体1を貯蔵するために、例えば図4に示すように、地中連続壁2で囲まれた内部にRC造あるいはPRC造の筒状の側壁3と側壁3の下端部に一体に繋がる平盤状の底版4とを備えて構築した地下タンク5が用いられている。また、この種の地下タンク5は、上部にドーム状の屋根6を設けて貯蔵空間を密閉可能に構築され、さらに側壁3と底版4の内面を被覆するように保冷材とステンレス鋼板製のメンブレン材からなる保冷層7を設けて構築される。
また、貯蔵した低温液体1(例えば液化天然ガスでは−162℃)によって周辺地盤Gが凍結膨張することを防止するために、底版4には底部ヒータ8が埋設されている。なお、側壁3側にも周辺地盤Gの凍結膨張を防止するための側部ヒータを設けている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−332096号公報
一方、図4及び図5(a)に示すように、底部ヒータ8で底版4を加熱すると、貯蔵した低温液体1(底版4の内面4a)と底部ヒータ8の間に温度分布が生じて底版4内に凍結線S(0℃となる境界線)が形成され、この凍結線Sを挟んで底版4の厚さ方向H内面4a側(内側、上側)に凍結領域R1が、底面4b側(下側)に不凍結領域R2が形成される。そして、従来、底部ヒータ8は、凍結線Sが底版4の側部4cを横切り、この側部4c側の多くが凍結領域R1となるように配設される。これにより、底版4には、地下水Tによって底面に作用する揚水圧P1と、貯蔵した低温液体による温度応力が主な荷重として作用することになるため、従来では、地下水Tによって底版4の側部4cに作用する側部水圧を考慮せずに設計が行われていた。
そして、図5(a)及び図5(b)に示すように、揚水圧P1と温度応力によって底版4には曲げモーメントが作用し、底版4の内面4a側に引張力(引張応力)、底面4b側に圧縮力(圧縮応力)が生じることになるが、上記のように側部水圧を考慮せずに設計を行うことで、内面4a側の引張力を受けるための鉄筋量が多く必要になってしまう。
本発明は、上記事情に鑑み、底部ヒータの設置レベルに応じて底版の側部に作用する側部水圧を考慮することにより、底版の鉄筋量を低減することを可能にし、底版構造(地下タンク)の低コスト化を可能にする低温液体貯蔵用地下タンクの底版構造を提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の低温液体貯蔵用地下タンクは、地盤中に筒状の側壁と該側壁の下端部に一体に繋がる底版を備えて構築される低温液体貯蔵用地下タンクの底版構造であって、前記底版は、貯蔵した前記低温液体によって前記地盤が凍結膨張することを防止するための底部ヒータを前記底版の側部に不凍結領域が形成されるように埋設して構築されるとともに、底面に作用する揚水圧と前記底部ヒータによる加熱に伴う温度応力とによって発生する底版断面内応力と、前記底版の軸方向に作用する側部水圧によって生じる軸圧縮力とを合わせ、残った前記底版の内面側の引張力を受けるように鉄筋を埋設して構築されていることを特徴とする。
この発明においては、底部ヒータの設置位置(底版の厚さ方向の設置レベル)が底版の側部に不凍結領域が形成されるように設定されているため、地下水によって確実に底版の側部に側部水圧を作用させることが可能になる。
そして、地下水によって底版の底面に作用する揚水圧と、貯蔵した低温液体と底部ヒータによる加熱によって生じる底版の温度応力とに加え、側部に作用する側部水圧に基づいて底版の鉄筋量を設定することにより、底版の鉄筋量を低減させることが可能になる。すなわち、側部水圧が底版の軸方向(面内方向)に作用するため、側部水圧により底版に軸圧縮力が生じる。このため、側部水圧ひいてはこの側部水圧によって生じる軸圧縮力を考慮することで、揚水圧によって底版の内面側に生じる引張力が軸圧縮力に相殺されて低減する。これにより、底版の内面側に生じる引張力を受けるための鉄筋量を低減することが可能になる。
本発明の低温液体貯蔵用地下タンクの底版構造によれば、底部ヒータの設置位置が底版の側部に不凍結領域が形成されるように設定されているため、地下水によって確実に底版の側部に側部水圧を作用させることが可能になる。そして、底版の底面に作用する揚水圧と底版の温度応力とに加え、側部に作用する側部水圧に基づいて底版の鉄筋量を設定することにより、従来の地下タンクと比較し、底版の鉄筋量を低減させることが可能になる。
よって、このように底部ヒータの設置レベルに応じて底版の側部に作用する側部水圧を考慮することにより、底版の鉄筋量を低減することが可能になり、地下タンクの底版を合理的に設計することが可能になるとともに底版ひいては地下タンクの低コスト化を図ることが可能になる。
本発明の一実施形態に係る低温液体貯蔵用地下タンクを示す図である。 本発明の一実施形態に係る底部構造の拡大図及びこの底部構造に作用する曲げモーメントを示す図である。 本発明の一実施形態に係る底部構造の変形例を示す図である。 従来の低温液体貯蔵用地下タンクを示す図である。 従来の底部構造の拡大図及びこの底部構造に作用する曲げモーメントを示す図である。
以下、図1及び図2を参照し、本発明の一実施形態に係る低温液体貯蔵用地下タンクの底版構造について説明する。本実施形態は、例えば液化天然ガス等の低温液体の貯蔵に使用される地下タンクの底版構造に関するものである。
本実施形態の地下タンク10は、図1に示すように、地中連続壁2で囲まれた内部(地盤G中)にRC造の円筒状の側壁3と側壁3の下端部に一体に繋がる平盤状の底版Aとを備えて有底筒状に形成されている。また、上部にドーム状の屋根6を設け、側壁3と底版Aの内面を被覆するように保冷材とステンレス鋼板製のメンブレン材からなる保冷層7を設けて形成されている。
また、本実施形態の底版(底版構造)Aは、地盤凍結防止用の底部ヒータ8を埋設して構築され、この底部ヒータ8は、従来の地下タンク5の底版4と比較し、その設置位置(底版Aの厚さ方向Hの設置レベル)を内面A2側にずらして配設されている。これにより、底部ヒータ8で底版Aを加熱した際に、貯蔵した低温液体1(底版Aの内面A2)と底部ヒータ8の間に温度分布が生じて底版A内に形成される凍結線S(0℃となる境界線)の位置も上方にずれる。よって、底版Aの底面A3側に大きな不凍結領域R2が形成されるとともに、底版Aの側部A1に確実に不凍結領域R2が形成される。
そして、この底版Aは、地下水Tによって底面A3に作用する揚水圧P1と、貯蔵した低温液体1と底部ヒータ8による加熱によって生じる底版Aの温度応力とに加え、側部A1に作用する側部水圧P2に基づいて底版Aの鉄筋量や底版コンクリート強度が設定されている。
すなわち、図2(a)及び図2(b)に示すように、側部水圧P2が底版Aの軸方向(面内方向)O1に作用するため、側部水圧P2により底版Aに軸圧縮力が生じる。このため、側部水圧P2ひいてはこの側部水圧P2によって生じる軸圧縮力を考慮することで、揚水圧P1によって内面A2側に生じる引張力が軸圧縮力に相殺されて低減する。これにより、従来の地下タンク5と比較し、内面A2側に生じる引張力を受けるための鉄筋量が少なくて済む。
したがって、本実施形態の低温液体貯蔵用地下タンクの底版構造Aにおいては、底部ヒータ8の設置位置(底版Aの厚さ方向Hの設置レベル)が底版Aの側部A1に不凍結領域R2が形成されるように設定されているため、地下水Tによって確実に底版Aの側部A1に側部水圧P2を作用させることが可能になる。
そして、地下水Tによって底版Aの底面A3に作用する揚水圧P1と、貯蔵した低温液体1と底部ヒータ8による加熱によって生じる底版Aの温度応力とに加え、側部A1に作用する側部水圧P2に基づいて底版Aの鉄筋量を設定することにより、この底版Aの鉄筋量を低減させることが可能になる。すなわち、側部水圧P2ひいてはこの側部水圧P2によって生じる軸圧縮力を考慮することで、揚水圧P1によって底版Aの内面A2側に生じる引張力が軸圧縮力に相殺されて低減するため、従来の地下タンク5と比較し、内面A2側に生じる引張力を受けるための鉄筋量を低減することが可能になる。
よって、このように底部ヒータ8の設置レベルに応じて底版Aの側部A1に作用する側部水圧P2を考慮することで、底版Aの鉄筋量を低減することが可能になり、地下タンク10の底版Aを合理的に設計することが可能になる。また、底版Aひいては地下タンク10の低コスト化を図ることが可能になる。
以上、本発明に係る低温液体貯蔵用地下タンクの底版構造の一実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、底部ヒータ8全体の設置位置を内面A2側にずらすことにより、凍結線Sの位置を上方にずらし、側部A1に確実に不凍結領域R2が形成されるようにしている。これに対し、本発明に係る低温液体貯蔵用地下タンクの底版構造では、底部ヒータ8の設置位置を側部A1に不凍結領域R2が形成されるように設定すればよいため、例えば図3に示すように、底部ヒータ8の側部A1側に配される部分のみ、その設置位置を上方にずらすようにしてもよい。この場合においても、底版Aの側部A1に不凍結領域R2が形成されるように凍結線Sを上方にずらして形成することができ、本実施形態と同様の作用効果を得ることが可能である。
また、不凍結領域R2の形成に関しては、底版Aと地中連続壁2との境界面において凍結線Sが底版Aの内面A2の高さ位置付近になるようにすることが好ましいが、若干上方位置になるようにすれば、側部水圧P2が確実に見込める。さらに、本実施形態においては、側部水圧P2を算入するのでそれに耐えられる底版コンクリート強度が必要になるが、底版コンクリート強度に余裕がある場合はそのままでもよく、底版コンクリート強度に余裕がない場合は、底版コンクリート強度を上げる必要が生じる。これについては、鉄筋量の減少によるコスト減とコンクリート強度の増加によるコスト増とを比較して全体としてコスト減になるようにすればよい。
1 低温液体
2 地中連続壁
3 側壁
4 従来の底版
4a 内面
4b 底面
4c 側部
5 従来の地下タンク
6 屋根
7 保冷層
8 底部ヒータ
10 地下タンク(低温液体貯蔵用地下タンク)
A 底版(底版構造)
A1 側部
A2 内面
A3 底面
G 地盤
H 底版の厚さ方向
O1 底版の軸線
P1 揚水圧
P2 側部水圧
R1 凍結領域
R2 不凍結領域
S 凍結線
T 地下水

Claims (1)

  1. 地盤中に筒状の側壁と該側壁の下端部に一体に繋がる底版を備えて構築される低温液体貯蔵用地下タンクの底版構造であって、
    前記底版は、貯蔵した前記低温液体によって前記地盤が凍結膨張することを防止するための底部ヒータを前記底版の側部に不凍結領域が形成されるように埋設して構築されるとともに、
    底面に作用する揚水圧と前記底部ヒータによる加熱に伴う温度応力とによって発生する底版断面内応力と、前記底版の軸方向に作用する側部水圧によって生じる軸圧縮力とを合わせ、残った前記底版の内面側の引張力を受けるように鉄筋を埋設して構築されていることを特徴とする低温液体貯蔵用地下タンクの底版構造。
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