JP5429325B2 - 飲料販売装置 - Google Patents
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Description
この飲料販売装置によれば、例えば原料吐出部と希釈水吐出部とが、記憶部に記憶された基準となる希釈比率からずれた希釈比率で吐出動作を終了した場合、調整部は、検出部、第1算出部、及び第2算出部により求められた前記差異を小さくする方向にモータの回転速度を調整できる。これにより、原料吐出部のモータの回転速度は希釈比率をその基準値に近づける方向に自動的に調整される上に、このような調整は必要な時いつでも可能となる。
この飲料販売装置によれば、差異が算出される都度、例えば複数段階からなるモータの回転速度を、例えばΔm段階(Δmは1以上の整数)ずつ増加又は減少させることにより、この差異を徐々に小さくできる。例えばΔtがΔn段階(Δnは2以上の整数)の増加又は減少に相当する時間差であれば、これは、およそΔn/Δm回(但し、Δn/Δmは整数)の算出の後に略解消されることになる。以上から、モータの回転速度を単純な工程で調整できる。
この飲料販売装置によれば、差異が算出されると、例えば複数段階からなるモータの回転速度を、例えば一度増加又は減少させることにより、この差異を小さくできる。例えばΔtがΔn段階(Δnは2以上の整数)の増加又は減少に相当する差異であれば、これは、モータの回転速度のΔn段階の増加又は減少により一度で略解消されることになる。また、差異に対応する分だけ回転速度を増減すれば、例えば差異の大きさとは関係ない一定刻みで増減を複数回繰り返すことに比べて、より少ない回数(例えば前記の1回)で前記差異を小さくできる。以上から、モータの回転速度を効率良く調整できる。
これにより、飲料の実販売を行っていれば、原料吐出部のモータの回転速度は、希釈比率をその基準値に近づける方向に必要な時いつでも且つ自動的に調整されていることになる。
図1乃至図3を参照しつつ、本実施の形態の飲料販売装置1の構成例について説明する。尚、図1は、本実施の形態の飲料販売装置1の全体構成例を示す正面図である。図2は、本実施の形態の飲料販売装置1のチューブポンプ20及び希釈水ライン40を備えた販売機構の一例を示す模式図である。図3は、本実施の形態の飲料販売装置1の制御を司る構成例を示すブロック図である。
図1に例示されるように、本実施の形態の飲料販売装置1は、前扉3が所定のヒンジ(不図示)を介して開閉可能な本体2の内部に、原料タンク10及びチューブポンプ20を備えて構成されている。尚、本実施の形態の飲料販売装置1は、カップに対し、シロップ等の原料を原料タンク10からチューブポンプ20を介して供給するとともに、冷水等の希釈水を希釈水タンク(不図示)から希釈水ライン40を介して供給することにより、例えばシロップを冷水で希釈したカップ飲料を販売する飲料ディスペンサである。
図2に例示されるように、本実施の形態のチューブポンプ(原料吐出部)20は、例えば特開2006−69551号公報に開示されている周知の構成を備えている。同図に例示されるチューブポンプ20は、フレーム24上に略上下方向に延在するチューブ21と、フレーム24に回転可能に軸支されたロータ23と、フレーム24に固設されたチューブガイド22と、モータ30とを備えて構成されている。本実施の形態では、チューブ21は、原料タンク10の底部に接続されて当該原料タンク10内の原料を圧送するための可堯性を有する管である。ロータ23は、その円周に沿って複数個のローラ23aを等間隔で回転可能に備えている。チューブガイド22は、ロータ23に設けられたローラ23aとの間にチューブ21を挟持して、ロータ23の回転により、可堯性のチューブ21を押し潰すための形状をなしている。尚、チューブ21の吐出口26は、チューブ固定部25によりフレーム24に固設されている。
図3に例示されるように、本実施の形態の飲料販売装置1は、その制御を司る構成として、CPU(検出部、調整部、算出部、第1算出部、第2算出部)200と、ROM202と、RAM(記憶部)203とを備えている。CPU200は、ROM202に記憶された所定のプログラムに基づいて、入出力部201を介して、モータ30、パルス発生器(検出部)204、ポンプ45、電磁弁44、46、第1タイマ(検出部、第1計時部)205、第2タイマ(第2計時部)206、カウンタ(検出部)207、販売ボタン(飲料販売釦)208等との間で制御信号や検出信号等を送受信する。ここで、パルス発生器204は、モータ30の回転数に応じた数のパルス信号を発生する周知の装置である。カウンタ207は、このパルス数を計数する。第1タイマ205は、チューブポンプ20の駆動時間、即ちモータ30の駆動時間を計時し、第2タイマ206は、希釈水ライン40の動作時間、即ちポンプ45の駆動時間又は電磁弁44、46の開放時間を計時する。
図4乃至図7を参照しつつ、前述した構成を備えた飲料販売装置1が飲料を販売する動作について一例を挙げて説明する。
図4に例示されるように、本実施の形態の飲料販売装置1は、販売ボタン208が押下されたか否かを判別する(S100)。
販売ボタン208が押下されたと判別した場合(S100:YES)、飲料販売装置1は、チューブポンプ20のモータ30の駆動を開始するとともに、希釈水ライン40の電磁弁44、46を開けてポンプ45の駆動を開始する(S101)。これと同時に、飲料販売装置1は、カウンタ207をリセットして計数を開始させるとともに、第1タイマ205及び第2タイマ206をリセットして計時を開始させる(S102)。
尚、本実施の形態のモータ30は、後述するRAM203に記憶された所定の回転速度でもって駆動されるものとする。
t2が所定時間に達したと判別した場合(S103:YES)、飲料販売装置1は、電磁弁44、46を閉じるとともに、ポンプ45の駆動を停止する(S104)。
前述したステップS103及びS104の処理と平行して、飲料販売装置1は、以下述べるステップS105乃至S107の処理を実行する。
Δt>0と判別した場合(S109:Δt>0)、飲料販売装置1は、RAM203に記憶されたモータ30の回転速度を所定値増加させ(S110)、ステップS100の処理を再度実行する。
Δt=0を判別した場合(S109:Δt=0)、飲料販売装置1は、ステップS100の処理を再度実行する。
Δt<0と判別した場合(S109:Δt<0)、飲料販売装置1は、RAM203に記憶されたモータ30の回転速度を所定値減少させ(S111)、ステップS100の処理を再度実行する。
図5に例示されるように、ステップS110(Δt>0)では、所定パルス数に相当する原料の吐出時間t1’は、希釈水の吐出時間t2よりも長い。これは、モータ30の回転速度が、Δt=0の場合よりも遅いことを意味している。つまり、Δt>0でのパルス信号の間隔は、Δt=0の場合に比べてモータ30の回転速度が遅い分だけ広くなっているため、所定パルス数に達するにはΔtだけ余計に時間がかかる。
ステップS110で回転速度をΔtの絶対値に応じた値だけ増加させる場合、例えば回転速度が(t2+Δt)/t2倍(但し、Δt>0)となるように増加させれば、この新たな回転速度で行われる次販売では、Δtは略0になるはずである。
ステップS111で回転速度をΔtの絶対値に応じた値だけ減少させる場合、例えば回転速度が(t2+Δt)/t2倍(但し、Δt<0)となるように減少させれば、この新たな回転速度で行われる次販売では、Δtは略0になるはずである。
図6に例示されるように、本実施の形態の飲料販売装置1は、販売ボタン208が押下されたか否かを判別する(S200)。
販売ボタン208が押下されたと判別した場合(S200:YES)、飲料販売装置1は、チューブポンプ20のモータ30の駆動を開始するとともに、希釈水ライン40の電磁弁44、46を開けてポンプ45の駆動を開始する(S201)。これと同時に、飲料販売装置1は、カウンタ207をリセットして計数を開始させるとともに、第1タイマ205をリセットして計時を開始させる(S202)。
尚、本実施の形態のモータ30は、後述するRAM203に記憶された所定の回転速度でもって駆動されるものとする。
押下されていた販売ボタン208が開放されたと判別した場合(S203:YES)、飲料販売装置1は、第1タイマ205が計時した時間t1及びカウンタ207が計数した計数値をRAM203に記憶させるとともに、モータ30の駆動及びポンプ45の駆動を停止する(S204)。
実希釈比率が基準値よりも大きいと判別した場合(S207:(実希釈比率)>(所定比率))、飲料販売装置1は、RAM203に記憶されたモータ30の回転速度を所定値増加させ(S208)、ステップS200の処理を再度実行する。
実希釈比率が基準値よりも小さいと判別した場合(S207:(実希釈比率)<(所定比率))、飲料販売装置1は、RAM203に記憶されたモータ30の回転速度を所定値減少させ(S209)、ステップS200の処理を再度実行する。
図7に例示されるように、ステップS208(実希釈比率が基準値より大きい)では、原料の吐出レートr1’は、前述した原料の吐出レートr1よりも小さい。これは、モータ30の回転速度が、実希釈比率と基準値とが等しい場合よりも遅いことを意味している。尚、実希釈比率が基準値より大きい場合のパルス信号の間隔は、実希釈比率が基準値に等しい場合に比べてモータ30の回転速度が遅い分だけ広くなっている。
ステップS208で回転速度を前記差異に応じた値だけ増加させる場合、例えば回転速度がr1/r1’倍となるように増加させれば、この新たな回転速度で行われる次販売では、前記差異は略解消されるはずである。前記差異が、例えば、基準値に対する実希釈比率の比である場合、前記倍数(r1/r1’)は、当該比に等しい(基準値はr2/r1であり、実希釈比率はr2/r1’であるから、その比はr1/r1’である)。
ステップS209で回転速度を前記差異に応じた値だけ減少させる場合、例えば回転速度がr1/r1”倍となるように減少させれば、この新たな回転速度で行われる次販売では、前記差異は略解消されるはずである。前記差異が、例えば、基準値に対する実希釈比率の比である場合、前記倍数(r1/r1”)は、当該比に等しい(基準値はr2/r1であり、実希釈比率はr2/r1”であるから、その比はr1/r1”である)。
前述した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
10 原料タンク、20 チューブポンプ、21 チューブ、
22 チューブガイド、23 ロータ、23a ローラ、24 フレーム、
25 チューブ固定部、26 吐出口、30 モータ、40 希釈水ライン、
41 ノズル、42 配管、43 流量調節器、44,46 電磁弁、
45 ポンプ、200 CPU、201 入出力部、202 ROM、
203 RAM、204 パルス発生器、205 第1タイマ、
206 第2タイマ、207 カウンタ、208 販売ボタン
Claims (4)
- モータの駆動力により原料を吐出する原料吐出部と、一定流量の希釈水を吐出する希釈水吐出部と、を有し、飲料販売釦が押下される期間、前記原料を前記希釈水で希釈して得られる飲料を連続的に販売する飲料販売装置において、
前記飲料を販売する際の基準となる前記原料及び前記希釈水の希釈比率を示す情報が記憶される記憶部と、
前記飲料販売釦が押下される期間における、前記原料吐出部が吐出する前記原料の量と、前記希釈水吐出部が吐出する前記希釈水の量と、を検出する検出部と、
前記検出部の検出結果から、前記飲料を実販売した際の前記原料及び前記希釈水の実希釈比率を算出する第1算出部と、
前記記憶部の前記情報と前記第1算出部の算出結果とから、前記希釈比率と前記実希釈比率との差異を算出する第2算出部と、
前記第2算出部の算出結果に応じて、前記差異を小さくする方向に、前記モータの回転速度を調整する調整部と、
を備えたことを特徴とする飲料販売装置。 - 前記調整部は、前記第2算出部の算出結果に応じて、前記差異を小さくする方向に、前記モータの回転速度を段階的に調整する、
ことを特徴とする請求項1に記載の飲料販売装置。 - 前記調整部は、前記第2算出部の算出結果に応じて、前記差異を小さくする方向に、前記モータの回転速度を前記差異に対応する分だけ調整する、
ことを特徴とする請求項1に記載の飲料販売装置。 - 前記第2算出部は、前記飲料を連続的に販売する都度、前記差異を算出し、
前記調整部は、前記飲料を連続的に販売する都度、前記第2算出部の算出結果に応じて、前記差異を小さくする方向に、前記モータの回転速度を調整する、
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の飲料販売装置。
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