JP5429242B2 - 面発光型半導体レーザ、面発光型半導体レーザアレイ、画像形成装置、光ピックアップ、光送信モジュール、光送受信モジュール及び光通信システム - Google Patents
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前記上部反射鏡および/または下部反射鏡は、屈折率が周期的に変化し入射光を光波干渉によって反射する半導体分布ブラッグ反射鏡を含み、
該半導体分布ブラッグ反射鏡の少なくとも一部は、AlxGa1−xAs(0<x≦1)による低屈折率層とAlyGa1−yAs(0≦y<x≦1)による高屈折率層とからなり、
前記上部反射鏡および/または下部反射鏡を構成する前記低屈折率層のうちで少なくとも前記活性層に最も近い低屈折率層は、(AlaGa1−a)bIn1−bP(0<a≦1、0≦b≦1)からなり、
前記(Al a Ga 1−a ) b In 1−b P(0<a≦1、0≦b≦1)からなる低屈折率層と前記Al y Ga 1−y As(0≦y<x≦1)による高屈折率層との間に、前記(AlaGa 1−a ) b In 1−b P(0<a≦1、0≦b≦1)からなる低屈折率層よりもAl組成の小さい(Al a1 Ga 1−a1 ) b1 In 1−b1 P(0≦a1<a≦1、0≦b1≦1)による中間層が設けられており、
前記共振器領域と前記上部反射鏡および/または下部反射鏡の活性層に最も近い低屈折率層との界面を電界強度分布の腹の位置としたことを特徴としている。
前記量子井戸活性層は、GacIn1−cPdAs1−d(0≦c≦1、0≦d≦1)からなり、
前記障壁層は、GaeIn1−ePfAs1−f(0≦e≦1、0≦f≦1)からなることを特徴としている。
前記上部反射鏡および/または下部反射鏡は、屈折率が周期的に変化し入射光を光波干渉によって反射する半導体分布ブラッグ反射鏡を含み、
該半導体分布ブラッグ反射鏡の少なくとも一部は、AlxGa1−xAs(0<x≦1)による低屈折率層とAlyGa1−yAs(0≦y<x≦1)による高屈折率層とからなり、
前記上部反射鏡および/または下部反射鏡を構成する前記低屈折率層のうちで少なくとも前記活性層に最も近い低屈折率層は、(AlaGa1−a)bIn1−bP(0<a≦1、0≦b≦1)からなり、
前記共振器領域と前記上部反射鏡および/または下部反射鏡の活性層に最も近い低屈折率層との界面を電界強度分布の腹の位置とすることによって、Al,In,Pを主成分として含む半導体層の上にAl,Ga,Asを主成分として含む半導体層を結晶成長したときに、Inの分離がある程度生じていても界面における光学的吸収の影響を大幅に低減させることができ、よって、閾値増加への悪影響を大幅に抑えることが容易に実現できる。
本発明の第1の形態を図1及び図2に基づいて説明する。本発明の第1の形態は、本発明の面発光型半導体レーザの原理的構成例及びその動作例に関するものである。
まず、本発明の第1の形態の面発光型半導体レーザは、第一の構成例として、GaAs基板上に、レーザ光を発生する少なくとも1層の量子井戸活性層と障壁層とを有する活性層を含んだ共振器領域と、その上部及び下部に設けられた上部反射鏡及び下部反射鏡とからなる共振器構造を有する面発光型半導体レーザにおいて、
前記上述反射鏡および/または下部反射鏡は、屈折率が周期的に変化し入射光を光波干渉によって反射する半導体分布ブラッグ反射鏡を含み、
該半導体分布ブラッグ反射鏡の少なくとも一部は、Al,Ga,Asを主成分として含む半導体層からなり、
前記活性層とAl,Ga,Asを主成分として含む半導体層との間であって、Al,Ga,Asを主成分として含む半導体層に接して、Al,In,Pを主成分として含む半導体層を有し、
Al,Ga,Asを主成分として含む前記半導体層とAl,In,Pを主成分として含む前記半導体層との界面を電界強度分布の節の位置としたことを特徴としている。
本発明の第1の形態の面発光型半導体レーザは、第二の構成例として、GaAs基板上に、レーザ光を発生する少なくとも1層の量子井戸活性層と障壁層とを有する活性層を含んだ共振器領域と、その上部及び下部に設けられた上部反射鏡及び下部反射鏡とからなる共振器構造を有する面発光型半導体レーザにおいて、
前記上部反射鏡および/または下部反射鏡は、屈折率が周期的に変化し入射光を光波干渉によって反射する半導体分布ブラッグ反射鏡を含み、
該半導体分布ブラッグ反射鏡の少なくとも一部は、Al,Ga,Asを主成分として含む半導体層からなり、
前記活性層とAl,Ga,Asを主成分として含む半導体層との間であって、Al,Ga,Asを主成分として含む半導体層に接して、Al,In,Pを主成分として含む(AlaGa1−a)bIn1−bP(0<a≦1、0≦b≦1)層を有し、
Al,In,Pを主成分として含む(AlaGa1−a)bIn1−bP(0<a≦1、0≦b≦1)層には、p型ドーパントとしてMg(マグネシウム)が添加され、Al,Ga,Asを主成分として含む半導体層には、p型ドーパントとしてC(炭素)が添加されていることを特徴としている。
本発明の第1の形態の面発光型半導体レーザは、第三の構成例として、GaAs基板上に、レーザ光を発生する少なくとも1層の量子井戸活性層と障壁層とを有する活性層を含んだ共振器領域と、その上部及び下部に設けられた上部反射鏡及び下部反射鏡とからなる共振器構造を有する面発光型半導体レーザにおいて、
前記上部反射鏡および/または下部反射鏡は、屈折率が周期的に変化し入射光を光波干渉によって反射する半導体分布ブラッグ反射鏡を含み、
該半導体分布ブラッグ反射鏡の少なくとも一部は、Al,Ga,Asを主成分として含む半導体層からなり、
前記活性層とAl,Ga,Asを主成分として含む半導体層との間であって、Al,Ga,Asを主成分として含む半導体層に接して、Al,In,Pを主成分として含む(AlaGa1−a)bIn1−bP(0<a≦1、0≦b≦1)層を有し、
(AlaGa1−a)bIn1−bP(0<a≦1、0≦b≦1)層は、AlInPとGaInPとからなる短周期超格子構造により構成された半導体層であることを特徴としている。
本発明の第1の形態の面発光型半導体レーザは、第四の構成例として、GaAs基板上に、レーザ光を発生する少なくとも1層の量子井戸活性層と障壁層とからなる活性層を含んだ共振器領域と、その上部及び下部に設けられた上部反射鏡及び下部反射鏡とを有する共振器構造を有する面発光型半導体レーザにおいて、
前記上部反射鏡および/または下部反射鏡は、屈折率が周期的に変化し入射光を光波干渉によって反射する半導体分布ブラッグ反射鏡を含み、
該半導体分布ブラッグ反射鏡の少なくとも一部は、AlxGa1-xAs(0<x≦1)による低屈折率層とAlyGa1-yAs(0≦y<x≦1)による高屈折率層とからなり、
前記上部反射鏡および/または下部反射鏡を構成する前記低屈折率層のうちで少なくとも前記活性層に最も近い低屈折率層は、(AlaGa1−a)bIn1−bP(0<a≦1、0≦b≦1)からなり、
前記共振器領域と前記上部反射鏡および/または下部反射鏡の活性層に最も近い低屈折率層との界面を電界強度分布の腹の位置としたことを特徴としている。
本発明の第1の形態の面発光型半導体レーザは、第五の構成例として、第四の構成例において、前記活性層と前記上部反射鏡および/または下部反射鏡との間には、スペーサ層が設けられており、該スペーサ層の一部は、前記AlGaInP低屈折率層よりもバンドギャップが小さい(Ala’Ga1−a’)b’In1−b’P(0≦a’≦1、0≦b’≦1)からなり、
前記量子井戸活性層は、GacIn1-cPdAs1-d(0≦c≦1、0≦d≦1)からなり、かつ、圧縮歪を有し、
前記障壁層は、GaeIn1-ePfAs1-f(0≦e≦1、0≦f≦1)からなることを特徴としている。
本発明の第1の形態の面発光型半導体レーザは、第六の構成例として、第五の構成例に適用可能であるが、発振波長がおよそ680nmより長波長とされている。
本発明の第1の形態の面発光型半導体レーザは、第七の構成例として、第一乃至第六の構成例の何れにも適用可能であるが、被成長基板の面方位が、(111)A面方向に5°から20°の範囲内で傾斜した(100)面として構成されている。
本発明の第2の形態を図3乃至図5に基づいて説明する。この第2の形態は、前述の第一の構成例をより具体化した構成例に関するものである。図3は、本発明の第2の形態の面発光型半導体レーザの構造例を示す原理的断面図、図4は、その活性層周辺構造を抽出して拡大して示す断面図、図5は、その一部の平面図である。
本発明の第3の形態を図6に基づいて説明する。この第3の形態は、前述の第三の構成例をより具体化した構成例に関するものである。図6は、本発明の第3の形態の面発光型半導体レーザの活性層周辺構造を抽出して拡大して示す断面図である。基本的には、前述の第2の形態に準ずるものであるが、この第3の形態は、障壁層17aの材料として引っ張り歪を有するGa0.6In0.4Pとした点で異なり、他の点は第2の形態(図4)の場合と同様である。
本発明の第4の形態を図7に基づいて説明する。本発明の第4の形態は、前述したような面発光型半導体レーザを利用した面発光型半導体レーザアレイに関する。図7は本発明の第4の形態の面発光型半導体レーザアレイの構成例を示す原理的な平面図である。
本発明の第5の形態を図8に基づいて説明する。本発明の第5の形態は、前述の第4の形態で説明した面発光型半導体レーザアレイ41を光源として安価なアクリル系POF(プラスチック光ファイバ)51とを組み合わせた光送信モジュール52への適用例を示し、図8はその構成例を示す概要図である。
本発明の第6の形態を図9に基づいて説明する。本発明の第6の形態は、前述したような面発光型半導体レーザ43を光源とし、受信用フォトダイオード61を受光素子とし、アクリル系POF62と組み合わせた光送受信モジュール63への適用例を示し、図9はこの光送受信モジュール63の構成例を示す概要図である。
本発明の第7の形態を図10及び図11に基づいて説明する。本発明の第7の形態は、前述の第4の形態に準ずる2次元の面発光型半導体レーザアレイ71を書き込み用光源として用いた画像形成装置、例えば、レーザプリンタへの適用例を示す。図10は当該レーザプリンタの光走査書き込み部を中心に示す概略的な平面図、図11はその面発光型半導体レーザアレイ71の構成例を示す原理的な正面図である。
本発明の第8の形態は、p−半導体分布ブラッグ反射鏡における、p−AlxGa1-xAs(x=0.9)とp−AlxGa1-xAs(x=0.3)からなる多層構造部のドーパントはCであるが、p−(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5P低屈折率層のドーパントをMgとした点で異なり、他の点は第2の形態(図4)の場合と同様である。
本発明の第9の形態は、n−(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5P低屈折率層とp−(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5P低屈折率層を、Al0.5In0.5PとGa0.5In0.5Pとの短周期超格子構造とした点で異なり、他の点は第2の形態(図4)の場合と同様である。
本発明の第10の形態を図13に基づいて説明する。この第10の形態と前述の第3の形態の面発光型半導体レーザとの違いは、次に2点である。
2 Al,Ga,Asを主成分として含む半導体層
3 界面
4 共振器領域
5 上部反射鏡
7 活性層
8 低屈折率層
9 界面
11 基板
13 低屈折率層
14 下部反射鏡
15 スペーサ層
16 量子井戸活性層
17 障壁層
18 活性層
19 スペーサ層
20 半導体層、低屈折率層
22 上部反射鏡
24 共振器領域
25 半導体層
26 界面
41 面発光型半導体レーザアレイ
43 面発光型半導体レーザ
Claims (16)
- GaAs基板上に、レーザ光を発生する少なくとも1層の量子井戸活性層と障壁層とを有する活性層を含んだ共振器領域と、その上部及び下部に設けられた上部反射鏡及び下部反射鏡とを有する共振器構造を有する面発光型半導体レーザにおいて、
前記上部反射鏡および/または下部反射鏡は、屈折率が周期的に変化し入射光を光波干渉によって反射する半導体分布ブラッグ反射鏡を含み、
該半導体分布ブラッグ反射鏡の少なくとも一部は、AlxGa1−xAs(0<x≦1)による低屈折率層とAlyGa1−yAs(0≦y<x≦1)による高屈折率層とからなり、
前記上部反射鏡および/または下部反射鏡を構成する前記低屈折率層のうちで少なくとも前記活性層に最も近い低屈折率層は、(AlaGa1−a)bIn1−bP(0<a≦1、0≦b≦1)からなり、
前記(Al a Ga 1−a ) b In 1−b P(0<a≦1、0≦b≦1)からなる低屈折率層と前記Al y Ga 1−y As(0≦y<x≦1)による高屈折率層との間に、前記(AlaGa 1−a ) b In 1−b P(0<a≦1、0≦b≦1)からなる低屈折率層よりもAl組成の小さい(Al a1 Ga 1−a1 ) b1 In 1−b1 P(0≦a1<a≦1、0≦b1≦1)による中間層が設けられており、
前記共振器領域と前記上部反射鏡および/または下部反射鏡の活性層に最も近い低屈折率層との界面を電界強度分布の腹の位置としたことを特徴とする面発光型半導体レーザ。 - 請求項1記載の面発光型半導体レーザにおいて、下部反射鏡は、基板側から順番に、低屈折率層がAlAsからなる第1下部反射鏡と、低屈折率層がAlx1Ga1−x1As(0<x1<1)からなる第2下部反射鏡と、少なくとも1層からなる(AlaGa1−a)bIn1−bP(0<a≦1、0≦b≦1)低屈折率層とから構成されていることを特徴とする面発光型半導体レーザ。
- 請求項1または2に記載の面発光型半導体レーザにおいて、前記活性層と前記上部反射鏡および/または下部反射鏡との間には、スペーサ層が設けられており、該スペーサ層の一部は、前記AlGaInP低屈折率層よりもバンドギャップが小さい(AlaGa1−a)bIn1−bP(0≦a≦1、0≦b≦1)からなり、
前記量子井戸活性層は、GacIn1−cPdAs1−d(0≦c≦1、0≦d≦1)からなり、
前記障壁層は、GaeIn1−ePfAs1−f(0≦e≦1、0≦f≦1)からなることを特徴とする面発光型半導体レーザ。 - 請求項3記載の面発光型半導体レーザにおいて、前記量子井戸活性層は、圧縮歪を有することを特徴とする面発光型半導体レーザ。
- 請求項4記載の面発光型半導体レーザにおいて、前記障壁層は、引っ張り歪を有することを特徴とする面発光型半導体レーザ。
- 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の面発光型半導体レーザにおいて、前記半導体分布ブラッグ反射鏡のAlxGa1−xAs(0<x≦1)による低屈折率層とAlyGa1−yAs(0≦y<x≦1)による高屈折率層とには、p型ドーパントとしてC(炭素)が添加され、前記(AlaGa1−a)bIn1−bP(0<a≦1、0≦b≦1)からなる低屈折率層には、p型ドーパントとしてMg(マグネシウム)が添加されていることを特徴とする面発光型半導体レーザ。
- 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の面発光型半導体レーザにおいて、(AlaGa1−a)bIn1−bP(0<a≦1、0≦b≦1)からなる低屈折率層は、AlInPとGaInPとからなる短周期超格子構造により構成された半導体層であることを特徴とする面発光型半導体レーザ。
- 請求項3乃至請求項5のいずれか一項に記載の面発光型半導体レーザにおいて、前記共振器構造による発振波長がおよそ680nmより長波長であることを特徴とする面発光型半導体レーザ。
- 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の面発光型半導体レーザにおいて、被成長基板の面方位は、(111)A面方向に5°から20°の範囲内で傾斜した(100)面であることを特徴とする面発光型半導体レーザ。
- 請求項9記載の面発光型半導体レーザにおいて、光出射方向から見た活性層の外周形状は、(111)A面方向に長い形状となる形状異方性を有していることを特徴とする面発光型半導体レーザ。
- 請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の面発光型半導体レーザが同一基板上に複数個配列させていることを特徴とする面発光型半導体レーザアレイ。
- 請求項11記載の面発光型半導体レーザレイを書き込み光源として備えることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の面発光型半導体レーザ又は請求項11記載の面発光型半導体レーザアレイを光源として備えることを特徴とする光ピックアップ。
- 請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の面発光型半導体レーザ又は請求項11記載の面発光型半導体レーザアレイを光源として備えることを特徴とする光送信モジュール。
- 請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の面発光型半導体レーザ又は請求項11記載の面発光型半導体レーザアレイを光源として備える光送受信モジュール。
- 請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の面発光型半導体レーザ又は請求項11記載の面発光型半導体レーザアレイを光源として備えることを特徴とする光通信システム。
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