JP5428871B2 - ZnO蒸着材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば太陽電池などに用いられる透明導電膜や、液晶表示装置、エレクトロルミネッセンス表示装置、タッチパネル装置の透明圧電センサーの透明電極、また表示装置を構成するアクティブマトリックス駆動装置、帯電防止導電膜コーティング、ガスセンサー、電磁遮蔽パネル、圧電デバイス、光電変換装置、発光装置、薄膜型二次電池などに用いられる導電膜を成膜するために用いられるZnO蒸着材の製造方法に関するものである。
近年、太陽電池などの光電変換装置などを製造する場合には、透明導電膜が不可欠である。従来の透明導電膜としては、ITO膜(錫をドープしたインジウム酸化物膜)が知られている。ITO膜は、透明性に優れ、低抵抗であるという利点を有する。
一方、太陽電池や液晶表示装置等にあっては、その低コスト化が求められている。しかし、インジウムが高価なことから、ITO膜を透明導電膜として用いると、その太陽電池も必然的に高価なものになってしまう難点があった。また、太陽電池などを製造する場合などには、透明導電膜上にアモルファスシリコンをプラズマCVD法により成膜することになるが、その際に、透明導電膜がITO膜であると、プラズマCVD時の水素プラズマにより、ITO膜が劣化するという問題点もあった。
これらの点を解消するために、一層安価に作製することのできるAl、B、Si、Ge、Y、La、Sc、Ce、Pr、Nd、Pm、Smなどの導電活性元素をドープした酸化亜鉛系膜を太陽電池等の透明導電膜として使用することが提案され、この酸化亜鉛系膜を蒸着により形成するための酸化亜鉛系蒸着材が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2008−088544号公報(請求項1、明細書[0005]〜[0008])
上記特許文献1に示されたZnO蒸着材は、図7の断面構造に示すようにZnO粉末1と導電性を向上するための添加物粉末2とを混合して原料混合粉末3とし、この粉末から成形体5を得た後、ZnO蒸着材となる焼結体6を作製している。ここでZnO粉末1と導電性を向上するための添加物粉末2との混合が不十分であると、添加物2が偏析することがあり、添加物粉末の凝集体4が僅かな比率で存在する。このような添加物粉末の分布が不均一な原料混合粉末3を用いて成形体5を作製し、この成形体5により作製した焼結体6では、その焼結組織中には添加物の偏析した部分7が存在することになる。組成分布が不均一な焼結体6を電子ビーム蒸着やプラズマ蒸着などの蒸着材に用いて成膜を行うと、膜組成が一定にならず、膜の組成制御が困難になる。また、膜中の添加元素濃度が低くなる問題も発生する。更に、添加物が偏析すると蒸発が不安定となってスプラッシュが発生する。スプラッシュが発生した場合の膜組織は不均一となり、それに伴い膜の比抵抗も上昇することになる。
本発明の目的は、ZnO原料粉末に添加される、希土類元素を2種以上17種以下含む希土類元素酸化物粉末の偏析を抑制し、組成均一性に優れたZnO蒸着材の製造方法を提供することにある。本発明の別の目的は、膜組成が均一なZnO膜が得られるZnO蒸着材の製造方法を提供することにある。
本発明の第1の観点は、平均粒径が0.1〜10μmで純度が98%以上のZnO粉末と平均粒径が0.05〜5μmで純度が98%以上の希土類元素酸化物粉末とから第1造粒粉末を作製し、この第1造粒粉末をペレット状、タブレット状又は板状に成形した後、この成形体を焼結して、上記希土類元素を0.2〜15質量%含むZnO蒸着材を製造する方法であって、図1に示すように、上記希土類元素酸化物粉末11が希土類元素群から選ばれた2種以上17種以下の元素を含み、上記希土類元素酸化物粉末と有機溶媒12とをバインダ13とともに混合して、濃度が20〜90質量%のコーティング液14を調製する工程と、上記ZnO粉末15を移動状態にする工程と、この移動状態のZnO粉末に上記コーティング液を噴霧又は噴射しながら上記ZnO粉末の表面に付着したコーティング液を乾燥することにより、上記ZnO粉末を核として、その表面を厚さが0.05〜5μmの上記希土類元素酸化物粉末の層で被覆した粒状体19を得る工程と、この粒状体により第1造粒粉末20を作製する工程とを含むことを特徴とする。
本発明の第2の観点は、平均粒径が0.1〜10μmで純度が98%以上のZnO粉末と平均粒径が0.05〜5μmで純度が98%以上の希土類元素酸化物粉末とから第2造粒粉末を作製し、この第2造粒粉末をペレット状、タブレット状又は板状に成形した後、この成形体を焼結して、上記希土類元素を0.2〜15質量%含むZnO蒸着材を製造する方法であって、図1に示すように、上記希土類元素酸化物粉末11が希土類元素群から選ばれた2種以上17種以下の元素を含み、上記希土類元素酸化物粉末と有機溶媒12とをバインダ13とともに混合して、濃度が20〜90質量%のコーティング液14を調製する工程と、上記ZnO粉末15を移動状態にする工程と、この移動状態のZnO粉末に上記コーティング液を噴霧又は噴射しながら上記ZnO粉末の表面に付着したコーティング液を乾燥することにより、上記ZnO粉末を核として、その表面を厚さが0.05〜5μmの上記希土類元素酸化物粉末の層で被覆した粒状体19を得る工程と、この粒状体を大気、窒素ガス、還元性ガス、不活性ガス又は真空の雰囲気中、800〜1200℃で仮焼することにより仮焼体23を得る工程と、この仮焼体を解砕することにより仮焼粉末24を作製する工程と、この仮焼粉末により第2造粒粉末29を作製する工程を含むことを特徴とする。
本発明の第3の観点は、第1又は第2の観点に基づく発明であって、更に上記希土類元素群から選ばれた2種以上17種以下の元素がSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm又はSmを含むことを特徴とする。
本発明の第4の観点は、第1ないし第3の観点の方法で製造されたZnO蒸着材22をターゲット材として真空成膜法によりZnO膜を形成する方法である。
本発明の第1ないし第3の観点の方法によれば、造粒粉末中の希土類元素酸化物の分散性が向上し、これを用いて作製するZnO焼結体中の、希土類元素酸化物の分散性は向上する。その結果、希土類元素の偏析が抑制され組成均一性に優れたZnO焼結体であるZnO蒸着材が得られる。本発明の第2の観点の方法によれば、造粒粉末中のZnOと希土類元素酸化物とが擬似固溶体を形成することによって、更に希土類元素の分散性が向上し、組成均一性に優れたZnO蒸着材が得られる。本発明の第3の観点の蒸着材を用いると、成膜したときに、2種以上17種以下の希土類元素を添加することにより、1種の元素添加の時よりも、導電に寄与する過電子を多く発生させることができ、広い温度範囲にわたってZnO膜の導電率を向上させることができる。更に、添加元素の組み合わせによりZnO結晶構造を安定化させることで、高い可視光透過率が得られ、また膜の緻密性が向上するため耐久性が向上する。とりわけ希土類元素の中でイオン半径が大きな元素と、イオン半径が小さな元素とを組み合わせて添加することや、或いはScなどの反応性の高い元素を含めて添加することが効果的である。本発明の第1ないし第3の蒸着材を用いると、安定した蒸着が可能となり、膜組成が均一で、成膜時の膜組成変化も少なく、所望の導電性及び可視光透過性を有するZnO膜が得られる。この素材は、透明導電膜の形成用に限らず、ガスセンサー、電磁遮蔽パネル、圧電デバイスなどの導電膜の形成用としても用いることが可能である。
本発明第1及び第2の実施形態における、各工程を示す図である。 本発明第1及び第2の実施形態における、粒状体の微視的な断面構造を示す模式図である。 本発明第1の実施形態における、第1造粒粉末の微視的な断面構造を示す模式図である。 本発明第2の実施形態における、第2造粒粉末の微視的な表面構造を示す模式図である。 本発明第1の実施形態における、第1造粒粉末から焼結体までの微視的な断面構造を示す模式図である。 本発明第2の実施形態における、第2造粒粉末から焼結体までの微視的な表面構造(焼結体は断面構造)を示す模式図である。 従来の方法における、原料混合粉末からZnO焼結体までの微視的な断面構造を示す模式図である。
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
A.第1の実施形態
<希土類元素酸化物粉末を含むコーティング液の調製工程>
図1に示すように、純度98%以上である希土類元素酸化物粉末11を有機溶媒12中に分散させ、これにバインダ13を添加し、コーティング液14を調製する。好ましくは、純度99.9%以上の希土類元素酸化物粉末を用いる。上記希土類元素酸化物粉末11の平均粒径は、0.05〜5μmであることが好ましい。0.05μm未満であると粉末の凝集が著しくなり、5μmを越えると希土類元素酸化物との擬似固溶体を形成する効果が十分に得られないからである。これらの粉末の平均粒径は、レーザー回折・散乱法(マイクロトラック法)に従い、日機装社製(FRA型)を用い、分散媒としてヘキサメタりん酸Naを使用し、1回の測定時間を30秒として3回測定した値を平均化した値である。上記希土類元素酸化物粉末11は希土類元素群から選ばれた2種以上17種以下の元素を含み、その2種以上17種以下の元素はSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm又はSmから選ばれた1種又は2種以上を含むことが好ましい。上記元素を選択した理由としては、実験から効果があることが確認できたこと、原料粉末が入手し易く、比較的安価で、かつ比較的安全性が高いことなどが挙げられる。
分散媒として用いる有機溶媒12としては、エタノール、プロパノール、アセトンが好ましい。添加するバインダ13としては、ポリエチレングリコール、ポリビニルブチラール等が挙げられる。バインダの添加量は、コーティング液14が100質量%に対して、0.5〜5質量%が好ましい。調製するコーティング液の濃度(全質量に対する粉末の質量)は30〜70質量%が好ましい。30質量%未満であると希土類元素酸化物層の密度が低下する問題が発生し、70質量%を越えるとコーティングが困難となる。これは、流動性が低下することにより、ZnO粉末に均一にコーティングすることが難しくなるからである。また、コーティング液に分散剤を添加しても良い。分散装置としては、インペラ式攪拌混合機が主に用いられるが、ボールミルなどの回転式混合機等を用いても良い。
<ZnO粉末を移動状態にする工程>
図1に示すように、純度98%以上であるZnO粉末15を移動状態にする装置(以下、移動装置という。)に投入して運転し、移動状態のZnO粉末にする。好ましくは、純度99.9%以上のZnO粉末を用いる。その移動方法には、流動層を用いる方法、攪拌又は転動させる方法、或いはこれらを組み合わせた方法が用いられる。移動装置の種類としては、流動層造粒装置、攪拌造粒装置、転動造粒装置或いは上記方法を組み合わせた装置などが挙げられる。好ましくは流動層造粒装置を用いる。これは、ZnO粉末の造粒が起こる前に、その粒子表面を上記希土類元素酸化物粉末層で被覆することが可能であるからである。通常は、移動装置として造粒装置を用いるが、単に粒子を運動させるための移動装置、例えば流動層乾燥機などであっても構わない。
<ZnO粉末を希土類元素酸化物粉末層で被覆する工程>
図2の断面構造に示すように、ZnO粉末15を核として、その表面を上記希土類元素酸化物粉末11の層で被覆する。その被覆方法は、図1に示すように、移動装置内でZnO粉末15を移動状態にし、その装置内部に取り付けた噴霧又は噴射装置(例えば、スプレーガンなどを用いる。)によりコーティング液14を移動状態のZnO粉末に噴霧又は噴射し、その表面にコーティング液を付着させて被覆層を形成する。具体的な噴霧又は噴射方法としては、スプレー法、インクジェット法、ミスト法などが挙げられる。付着を良好にするために、予め有機溶媒12とバインダ13のみで作製したコーティング液14を移動状態のZnO粉末に噴霧又は噴射しておくと、ZnO粉末表面に希土類元素酸化物粉末が付着し易くなる。
この希土類元素酸化物粉末11が被覆されたZnO粉末を乾燥することにより粒状体19を得る。この乾燥工程は、通常同じ移動装置内で行われる。乾燥機能が無い移動装置を用いる場合は、被覆が終了した後に粒状体を取り出して、乾燥機で乾燥する。乾燥温度は60〜200℃が好ましい。60℃未満であると溶剤が残留し、その後の造粒および焼成工程に悪い影響を与える可能性があり、200℃を越えると急速乾燥によりコーティング層のクラックおよび被覆層の脱落が発生する。
希土類元素の分散性の高いZnO焼結体が得られる、最も好ましい粒状体19の被覆形態は、図2に示すようにZnO粉末15表面を希土類元素酸化物粉末11の層が完全に被覆し、その被覆された粒状体19同士が分離している状態である。しかし、図3の断面構造に示すように、表面の被覆が十分に行われた粒状体が集合し第1造粒粉末20を形成したものであっても良い。この第1造粒粉末で成形体21を作製すると、希土類元素酸化物粉末11の分散効果が同様に得られる。核となるZnO粉末15の平均粒径は、0.1〜10μmが好ましく、0.1〜5μmが特に好ましい。0.1μm未満であるとZnO粒子の凝集が顕著になり、粒子表面の完全な被覆が困難になるためであり、10μmを越えると希土類元素酸化物との擬似固溶体を形成する効果が十分に得られないからである。希土類元素酸化物粉末11は、全てのZnO粒子表面にできるだけ薄く被覆されていることが好ましい。この希土類元素酸酸化物粉末層の厚さは0.05〜5μmが好ましく、0.05〜2μmの範囲内であることが特に好ましい。0.05μm未満は完全に被覆できる層さの限界であり、また5μmを越えると均一に被覆することが困難となる。移動装置に流動層造粒装置を用いる場合、被覆する希土類元素酸化物粉末層の厚さの制御は、コーティング液の濃度、噴霧又は噴射装置へのエア流量、コーティング液の流量、処理時間等で行う。
被覆する希土類元素酸化物粉末層の厚さの制御により、ZnO粉末と希土類酸化物粉末の組成を制御する。ZnO粉末15と希土類元素酸化物粉末11との比率は、ZnOと希土類元素酸化物との合計質量を100質量%として、希土類元素を0.2〜15質量%含む比率になるようにする。希土類元素が上記下限値未満であると膜の導電性向上のために必要な希土類元素の濃度が確保できなくなり、上記上限値を越えるとZnO導電膜として基本的な性能が得られなくなるためである。好ましい希土類元素の含有量は3〜6質量%である。なお、粒状体19の組成を上記範囲に制御することにより、ZnO蒸着材に含まれる希土類元素の含有量を0.2〜15質量%の範囲に制御することができる。
<造粒工程>
造粒機能を有する移動装置を用いた場合には、ZnO粉末15への希土類元素酸化物粉末11の被覆と造粒が同一装置内で行われ、第1造粒粉末20が得られる。この第1造粒粉末は、このまま成形工程に用いることができる。一方、造粒機能を持たない移動装置を用いた場合においては、回収した粒状体19を更に造粒する必要がある。この造粒方法は、スプレードライヤが好ましい。その詳細は第2の実施形態に示すスプレードライヤによる造粒工程に準ずる。
被覆と造粒を同一装置内で行う流動層造粒装置で第1造粒粉末20を作製する場合、その平均粒径は0.1〜7μmであることが好ましい。0.1μm未満であると粉末の凝集が著しくなり、7μmを越えるとZnOとの擬似固溶体を形成する効果が十分に得られないからである。一方、被覆と造粒を同一装置内で行う攪拌造粒装置又は転動造粒装置で造粒する場合、その平均粒径は0.3〜3mmであることが好ましい。0.3mm未満であると成形工程における成形装置への粉体供給に支障きたす問題が生じ、3mmを越えると成形体の密度ばらつきや空孔発生の原因となる。粒状体19及び第1造粒粉末20の平均粒径は、レーザー回折・散乱法(マイクロトラック法)に従い、日機装社製(FRA型)を用い、分散媒としてヘキサメタりん酸Naを使用し、1回の測定時間を30秒として3回測定した値を平均化した値である。
<成形工程>
この第1造粒粉末20を所定の型に入れて所定の圧力で成形し、成形体21を作製する。所定の型は一軸プレス装置又は冷間静水圧成形装置(CIP(Cold Isostatic Press)成形装置)が用いられる。また、タブレットマシンやブリケットマシン等を用いてもよい。一軸プレス装置では、第1造粒粉末を750〜2000kg/cm(73.5〜196.1MPa)、好ましくは1000〜1500kg/cm(98.1〜147.1MPa)の圧力で一軸加圧成形し、CIP成形装置では、第1造粒粉末を1000〜3000kg/cm(98.0〜294.2MPa)、好ましくは1500〜2000kg/cm(147.1〜196.1MPa)の圧力でCIP成形する。圧力を上記範囲に限定したのは、成形体21の密度を高めるとともに焼結後の変形を防止し、後加工を不要にするためである。
<焼結工程>
上記成形体21を所定の温度で焼結し、ZnO焼結体(ZnO蒸着材)22を作製する。焼結は大気、不活性ガス、真空又は還元ガス雰囲気中で1000℃以上、好ましくは1200〜1400℃の温度で1〜10時間、好ましくは2〜5時間行う。これにより相対密度が90%以上のペレットが得られる。上記焼結は大気圧下で行うが、ホットプレス(HP)焼結や熱間静水圧プレス(HIP、Hot Isostatic Press)焼結のように加圧焼結を行う場合には、不活性ガス、真空又は還元ガス雰囲気中で1000℃以上の温度で1〜5時間行うことが好ましい。また、一軸プレス成型により板状の焼結体としても良い。
このようにして、図5に示すように、ZnOマトリックス中の希土類元素の偏析が抑制され、組成均一性に優れたZnO焼結体(ZnO蒸着材)22を得ることができる。
<成膜工程>
このようにして得られたZnO焼結体(ZnO蒸着材)22を蒸着源として、真空成膜法により基板表面にZnO膜を形成する。上記ZnO膜を形成するための真空成膜法としては、電子ビーム蒸着法、反応性プラズマ蒸着法、イオンプレーティング法又はスパッタリング法などが挙げられる。
3価又は4価の希土類添加元素がZnO膜中に添加された場合、2価であるZnに対して過剰のキャリア電子を発生させるため、広い温度範囲にわたってZnO膜の導電率を向上させることができる。
B.第2の実施形態
<希土類元素酸化物粉末を含むコーティング液の調製工程>
図1に示すように、希土類元素酸化物粉末11のコーティング液14を調製する。その方法は、第1の実施形態に準ずる。
<ZnO粉末を移動状態にする工程>
図1に示すように、ZnO粉末15を移動状態にする。その方法は、第1の実施形態に準ずる。
<ZnO粉末を希土類元素酸化物粉末層で被覆する工程>
図2の断面構造に示すように、ZnO粉末15を希土類元素酸化物粉末11の層で被覆し、粒状体19を作製する。その方法は、第1の実施形態に準ずる。ただし、造粒機能を有する移動装置を用いた場合には、粒状体が集合した第1造粒粉末20が形成される。
<粒状体を仮焼する工程>
図1に示すように、粒状体19、又はこれを造粒して作製した第1造粒粉末20の仮焼を行い、仮焼体23を作製する。仮焼は大気、窒素ガス、還元性ガス、不活性ガス又は真空の雰囲気中で行う。好ましい雰囲気は、大気である。その焼成温度は800℃以上、好ましくは1000〜1200℃の温度である。保持時間は、1〜10時間、好ましくは2〜5時間である。仮焼の目的は、図4中の仮焼粉末24に示すように、ZnO粉末15と、その表面に被覆された希土類元素酸化物粉末11との界面で反応を起こし、ZnOと希土類元素酸化物との擬似固溶体30を形成することである。これにより、ZnOマトリックスに対する希土類元素の分散性が向上する効果が期待できる。また、その反応性は焼結温度により制御することが可能である。
<仮焼体を解砕する工程>
図1に示すように、上記仮焼により得られた仮焼体23を機械的に解砕し、仮焼粉末24を作製する。解砕装置には、ジョークラッシャ、ロールクラッシャ、ハンマークラッシャ、ディスククラッシャ、スタンプミル、ボールミル、ビーズミル、振動ミル、ジェットミル等を用いる。平均粒径が0.05〜5μm、好ましくは0.1〜5μmの範囲に入るまで解砕する。この範囲に平均粒径を制御したのは、0.05μm未満では粉末の凝集が著しくなり、5μmを越えると希土類元素酸化物との擬似固溶体を形成する効果が十分に得られないからである。特に好ましい仮焼粉末の平均粒径は0.1〜3μm、更には0.3〜3μmである。
仮焼粉末24の表面を微視的に観察すると、図4に示すように、ZnOと希土類元素酸化物との間で擬似固溶体30が形成され、希土類元素の分散性が向上していることが判る。
<仮焼粉末を造粒する工程>
図1に示すように、上記仮焼粉末24と、有機溶媒25と、バインダ26とを混合して、濃度が30〜75質量%のスラリー27を調製する。好ましい濃度は40〜65質量%である。スラリー27の濃度を30〜75質量%に限定したのは、75質量%を越えると上記スラリー27が非水系であるため、安定した混合造粒が難しい問題点があり、30質量%未満では均一な組織を有する緻密なZnO焼結体が得られないからである。仮焼粉末24の平均粒径は0.1〜0.5μmの範囲内にあることが好ましい。上記範囲内に規定したのは、0.1μm未満であると粉末が細かすぎて凝集するため、粉末のハンドリングが悪くなり、高濃度スラリーを調製することが困難となる問題点があり、0.5μmを越えると、微細構造の制御が難しく、緻密なペレットが得られない問題点があるからである。
有機溶媒25としてはエタノールやプロパノール等を用いることが好ましく、バインダ26としてはポリエチレングリコールやポリビニルブチラール等が好ましい。このバインダの添加量は0.2〜5.0質量%であることが好ましい。また、仮焼粉末24とバインダ26と有機溶媒25との湿式混合は、撹拌ミルを用いることが好ましい。次に上記スラリー27を噴霧乾燥して平均粒径が0.1〜5mm、好ましくは0.5〜2mmの第2造粒粉末29を得る。上記噴霧乾燥はスプレードライヤを用いて行われることが好ましい。
この第2造粒粉末の平均粒径は、レーザー回折・散乱法(マイクロトラック法)に従い、日機装社製(FRA型)を用い、分散媒としてヘキサメタりん酸Naを使用し、1回の測定時間を30秒として3回測定した値を平均化した値である。
この造粒工程に、噴霧乾燥造粒装置の代わりに、粒状体の作製に使用した流動層造粒装置、攪拌型造粒装置、転動型造粒装置などの造粒装置を用いても構わない。
<成形工程>
図1に示すように、第2造粒粉末29を用いて成形体31を作製する。その方法は、第1の実施形態に準ずる。
<焼結工程>
図1に示すように、成形体31を焼成して焼結体32を作製する。その方法は、第1の実施形態に準ずる。
このようにして、図6に示すように、ZnOマトリックス中の希土類元素の偏析が抑制され、更に組成均一性に優れたZnO焼結体(ZnO蒸着材)32を得ることができる。
<成膜工程>
第2の実地形態により作製したZnO焼結体(ZnO蒸着材)32を蒸着源とするZnO膜の作製は、第1の実施形態に準ずる。
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例1>
先ず、希土類元素酸化物粉末として純度が99.5%、平均粒径が0.8μmのCeO2粉末及び純度が99.5%、平均粒径が0.8μmのScO2粉末と、有機溶媒と、バインダとを撹拌ミルにより混合し、濃度(全質量に対する粉末の質量)が30質量%のコーティング液を調製した。有機溶媒としてはエタノールを用い、バインダとしてはポリビニルブチラールを用いた。また、バインダの添加量はコーティング液100質量%に対して、2質量%とした。
次いで、平均粒径2.0μmで純度99.7%のZnO粉末を流動層造粒装置に投入してZnO粉末を移動状態とし、スプレー法により上記調製したコーティング液をこの移動状態のZnO粉末に噴霧して、その表面にコーティング液を付着させた。そして、コーティング液を付着させたZnO粉末を150℃で乾燥することにより、ZnO粉末を核として、その表面を希土類元素酸化物粉末層で被覆した、平均粒径が4μmの粒状体を作製した。ここで、ZnO粉末の被覆条件は、粒状体の組成について、ZnOとCeO2とScO2との合計質量を100質量%としたとき、Ce(希土類元素)の含有割合が2質量%及びSc(希土類元素)の含有割合が2質量%になるように制御し、また、希土類元素酸化物粉末層の厚さが1.0μmになるように制御した。
次に、上記作製した粒状体に有機溶媒とバインダとを添加して混合して、濃度が50質量%のスラリーを調製した。有機溶媒としてはエタノールを用い、バインダとしてはポリビニルブチラールを用いた。また、粒状体を100質量%とするとき、バインダの添加量は0.5質量%であった。粒状体と有機溶媒とバインダとの湿式混合は、撹拌ミルにより行った。上記スラリーを、スプレードライヤを用いて噴霧乾燥し、平均粒径200μmの第1造粒粉末を得た。この第1造粒粉末を一軸プレス装置(理研精機社製、型式名:CD型)を用いて、圧力1000kg/cm2(98MPa)にて一軸加圧成形することにより成形体を作製した。更に、大気焼成炉を用いて上記成形体を大気雰囲気中、1200℃の温度で5時間焼結することにより、ZnO蒸着材(ZnO焼結体)を得た。
<実施例2>
次の表1に示すように、Ce(希土類元素)の含有割合を5質量%とし、Sc(希土類元素)の含有割合を5質量%とした以外は、実施例1と同様にしてZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<実施例3>
次の表1に示すように、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が0.8μmのCeO2粉末及び平均粒径が0.8μmのNd23粉末を用い、Ce(希土類元素)の含有割合を10質量%とし、Nd(希土類元素)の含有割合を10質量%とした以外は、実施例1と同様にしてZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<実施例4>
次の表1に示すように、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が0.8μmのSc23粉末及び平均粒径が0.8μmのNd23粉末を用い、Sc(希土類元素)の含有割合を1質量%とし、Nd(希土類元素)の含有割合を1質量%とした以外は、実施例1と同様にしてZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<実施例5>
次の表1に示すように、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が0.8μmのSc23粉末及び平均粒径が0.8μmのNd23粉末を用い、Sc(希土類元素)の含有割合を5質量%とし、Nd(希土類元素)の含有割合を3質量%とし、希土類元素酸化物粉末層の厚さを2.5μmとした以外は、実施例1と同様にしてZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<実施例6>
次の表1に示すように、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が0.8μmのSc23粉末及び平均粒径が0.8μmのLa23粉末を用い、Sc(希土類元素)の含有割合を5質量%とし、La(希土類元素)の含有割合を10質量%とし、希土類元素酸化物粉末層の厚さを2.5μmとした以外は、実施例1と同様にしてZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<実施例7>
次の表1に示すように、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が0.8μmのSc23粉末及び平均粒径が0.8μmのLa23粉末を用い、Sc(希土類元素)の含有割合を1質量%とし、La(希土類元素)の含有割合を3質量%とし、希土類元素酸化物粉末層の厚さを2.5μmとした以外は、実施例1と同様にしてZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<実施例8>
次の表1に示すように、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が0.8μmのSc23粉末及び平均粒径が0.8μmのSm23粉末を用い、Sc(希土類元素)の含有割合を3質量%とし、Sm(希土類元素)の含有割合を5質量%とし、希土類元素酸化物粉末層の厚さを0.2μmとした以外は、実施例1と同様にしてZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<実施例9>
次の表1に示すように、平均粒径が10.0μmのZnO粉末を用い、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が0.8μmのSc23粉末及び平均粒径が0.8μmのLa23粉末を用い、Sc(希土類元素)の含有割合を5質量%とし、La(希土類元素)の含有割合を2質量%とした以外は、実施例1と同様にしてZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<実施例10>
次の表1に示すように、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が0.8μmのY23粉末及び平均粒径が0.8μmのLa23粉末を用い、Y(希土類元素)の含有割合を3質量%とし、La(希土類元素)の含有割合を3質量%とし、希土類元素酸化物粉末層の厚さを3.0μmとした以外は、実施例1と同様にしてZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<実施例11>
先ず、平均粒径が10.0μmのZnO粉末を用い、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が0.8μmのY23粉末及び平均粒径が0.8μmのSm23粉末を用い、Y(希土類元素)の含有割合を3質量%とし、Sm(希土類元素)の含有割合を5質量%とした以外は、実施例1と同様の方法及び同条件で作製した粒状体について、大気雰囲気中、1000℃の仮焼温度で、3時間仮焼を行い、仮焼体を作製した。次に、作製した仮焼体を、ハンマークラッシャによって機械的に解砕することにより、平均粒径が0.4μmの仮焼粉末を得た。次に、この仮焼粉末について、実施例1と同様の方法及び同条件で、噴霧乾燥造粒することにより、平均粒径が200μmの第2造粒粉末を作製した。更に、この第2造粒粉末を用いて、実施例1と同様の方法及び同条件で成形体を作製し、焼結してZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<実施例12>
次の表1に示すように、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が0.8μmのPr611粉末及び平均粒径が0.8μmのSc23粉末を用い、Pr(希土類元素)の含有割合を1質量%とし、Sc(希土類元素)の含有割合を2質量%とした以外は、実施例11と同様にしてZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<実施例13>
次の表1に示すように、平均粒径が2.0μmのZnO粉末を用い、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が0.8μmのPr611粉末及び平均粒径が0.8μmのLa23粉末を用い、Pr(希土類元素)の含有割合を3質量%とし、La(希土類元素)の含有割合を2質量%とし、希土類元素酸化物粉末層の厚さを0.5μmとし、解砕した仮焼粉末の平均粒径を0.3μmとした以外は、実施例11と同様にしてZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<実施例14>
次の表1に示すように、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が0.8μmのNd23粉末及び平均粒径が0.8μmのY23粉末を用い、Nd(希土類元素)の含有割合を2質量%とし、Y(希土類元素)の含有割合を2質量%とし、希土類元素酸化物粉末層の厚さを3.0μmとし、解砕した仮焼粉末の平均粒径を0.5μmとした以外は、実施例11と同様にしてZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<実施例15>
次の表1に示すように、平均粒径が2.0μmのZnO粉末を用い、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が0.8μmのPm23粉末及び平均粒径が0.8μmのSm23粉末を用い、Pm(希土類元素)の含有割合を3質量%とし、Sm(希土類元素)の含有割合を4質量%とし、希土類元素酸化物粉末層の厚さを0.3μmとし、解砕した仮焼粉末の平均粒径を0.2μmとした以外は、実施例11と同様にしてZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<実施例16>
次の表1に示すように、平均粒径が2.0μmのZnO粉末を用い、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が0.8μmのLa23粉末及び平均粒径が0.8μmのNd23粉末を用い、La(希土類元素)の含有割合を3質量%とし、Nd(希土類元素)の含有割合を3質量%とし、希土類元素酸化物粉末層の厚さを0.3μmとし、解砕した仮焼粉末の平均粒径を0.2μmとした以外は、実施例11と同様にしてZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<比較例1>
先ず、純度が99%、平均粒径が2μmのZnO粉末と、希土類元素酸化物粉末として純度が99%、平均粒径が0.8μmのCeO2粉末及び純度が99%、平均粒径が0.8μmのScO2粉末と、有機溶媒と、バインダとを撹拌ミルにより混合し、濃度が30質量%のスラリーを調製した。有機溶媒としてはエタノールを用い、バインダとしてはポリビニルブチラールを用いた。また、バインダの添加量は10質量%とした。また、ZnO粉末とCeO2粉末とScO2粉末との配合比率は、最終的に得られるZnO蒸着材中のZnOと各希土類元素酸化物との合計質量を100質量%としたとき、Ce(希土類元素)が2質量%、Sc(希土類元素)が2質量%それぞれ含まれるように調整した。
次に、スプレードライヤを用いて上記スラリーを噴霧乾燥して平均粒径が250μmの造粒粉末を得た。次いで、この造粒粉末を用い、実施例1と同じ装置を用いて成形体を作製し、最後にこの成形体を実施例1と同様の方法及び同条件で焼結することにより、ZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<比較例2>
次の表2に示すように、平均粒径が2.0μmのZnO粉末を用い、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が0.8μmのCeO2粉末及び平均粒径が0.8μmのSc23粉末を用い、Ce(希土類元素)の含有割合を5質量%とし、Sc(希土類元素)の含有割合を5質量%とし、希土類元素酸化物粉末層の厚さを15.0μmとし、解砕した仮焼粉末の平均粒径を10.0μmとした以外は、実施例11と同様にしてZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<比較例3>
次の表2に示すように、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が0.8μmのCeO2粉末及び平均粒径が0.8μmのNd23粉末を用い、Ce(希土類元素)の含有割合を10質量%とし、Nd(希土類元素)の含有割合を10質量%とし、希土類元素酸化物粉末層の厚さを10.0μmとした以外は、実施例1と同様にしてZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<比較例4>
次の表2に示すように、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が0.8μmのSc23粉末及び平均粒径が0.8μmのNd23粉末を用い、Sc(希土類元素)の含有割合を1質量%とし、Nd(希土類元素)の含有割合を1質量%とし、希土類元素酸化物粉末層の厚さを10.0μmとした以外は、実施例1と同様にしてZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<比較例5>
次の表2に示すように、平均粒径が2.0μmのZnO粉末を用い、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が0.8μmのSc23粉末及び平均粒径が0.8μmのNd23粉末を用い、Sc(希土類元素)の含有割合を5質量%とし、Nd(希土類元素)の含有割合を3質量%とし、希土類元素酸化物粉末層の厚さを15.0μmとし、解砕した仮焼粉末の平均粒径を10.0μmとした以外は、実施例11と同様にしてZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<比較例6>
次の表2に示すように、平均粒径が2.0μmのZnO粉末を用い、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が0.8μmのSc23粉末及び平均粒径が0.8μmのLa23粉末を用い、最終的に得られるZnO蒸着材中のSc(希土類元素)が5質量%、La(希土類元素)が10質量%それぞれ含まれるようにスラリーを調製したこと以外は、比較例1と同様に、ZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<比較例7>
次の表2に示すように、平均粒径が2.0μmのZnO粉末を用い、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が2.5μmのSc23粉末及び平均粒径が0.8μmのLa23粉末を用い、Sc(希土類元素)の含有割合を1質量%とし、La(希土類元素)の含有割合を3質量%とし、希土類元素酸化物粉末層の厚さを15.0μmとし、解砕した仮焼粉末の平均粒径を10.0μmとした以外は、実施例11と同様にしてZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<比較例8>
次の表2に示すように、平均粒径が2.0μmのZnO粉末を用い、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が2.5μmのSc23粉末及び平均粒径が0.8μmのSm23粉末を用い、最終的に得られるZnO蒸着材中のSc(希土類元素)が3質量%、Sm(希土類元素)が5質量%それぞれ含まれるようにスラリーを調製したこと以外は、比較例1と同様に、ZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<比較例9>
次の表2に示すように、平均粒径が2.0μmのZnO粉末を用い、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が10.0μmのSc23粉末及び平均粒径が0.8μmのLa23粉末を用い、Sc(希土類元素)の含有割合を5質量%とし、La(希土類元素)の含有割合を2質量%とし、希土類元素酸化物粉末層の厚さを15.0μmとし、解砕した仮焼粉末の平均粒径を10.0μmとした以外は、実施例11と同様にしてZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<比較例10>
次の表2に示すように、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が10.0μmのY23粉末及び平均粒径が0.8μmのLa23粉末を用い、Y(希土類元素)の含有割合を3質量%とし、La(希土類元素)の含有割合を3質量%とし、希土類元素酸化物粉末層の厚さを10.0μmとした以外は、実施例1と同様にしてZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<比較例11>
次の表2に示すように、平均粒径が25.0μmのZnO粉末を用い、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が2.5μmのY23粉末及び平均粒径が0.8μmのSm23粉末を用い、Y(希土類元素)の含有割合を3質量%とし、Sm(希土類元素)の含有割合を5質量%とし、希土類元素酸化物粉末層の厚さを1.0μmとし、解砕した仮焼粉末の平均粒径を0.6μmとした以外は、実施例11と同様にしてZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<比較例12>
次の表2に示すように、平均粒径が25.0μmのZnO粉末を用い、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が10.0μmのPr611粉末及び平均粒径が0.8μmのSc23粉末を用い、Pr(希土類元素)の含有割合を1質量%とし、Sc(希土類元素)の含有割合を2質量%とし、希土類元素酸化物粉末層の厚さを0.5μmとした以外は、実施例1と同様にしてZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<比較例13>
次の表2に示すように、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が0.8μmのPr611粉末及び平均粒径が0.8μmのLa23粉末を用い、最終的に得られるZnO蒸着材中のPr(希土類元素)が3質量%、La(希土類元素)が2質量%それぞれ含まれるようにスラリーを調製したこと以外は、比較例1と同様に、ZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<比較例14>
次の表2に示すように、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が0.8μmのNd23粉末及び平均粒径が0.8μmのY23粉末を用い、Nd(希土類元素)の含有割合を2質量%とし、Y(希土類元素)の含有割合を2質量%とし、希土類元素酸化物粉末層の厚さを10.0μmとした以外は、実施例1と同様にしてZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<比較例15>
次の表2に示すように、平均粒径が2.0μmのZnO粉末を用い、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が0.8μmのPm23粉末及び平均粒径が0.8μmのSm23粉末を用い、Pm(希土類元素)の含有割合を3質量%とし、Sm(希土類元素)の含有割合を4質量%とし、希土類元素酸化物粉末層の厚さを15.0μmとし、解砕した仮焼粉末の平均粒径を10.0μmとした以外は、実施例11と同様にしてZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<比較例16>
次の表2に示すように、希土類元素酸化物粉末として平均粒径が0.8μmのLa23粉末及び平均粒径が0.8μmのNd23粉末を用い、最終的に得られるZnO蒸着材中のLa(希土類元素)が3質量%、Nd(希土類元素)が3質量%それぞれ含まれるようにスラリーを調製したこと以外は、比較例1と同様に、ZnO焼結体(ZnO蒸着材)を得た。
<比較試験及び評価>
実施例1〜16及び比較例1〜16で得られたZnO蒸着材を用いて、ガラス基板の上に、電子ビーム蒸着法により、所定の膜厚のZnO膜を形成した。成膜条件は、到達真空度が1.0×10-4Paであり、酸素ガス分圧が1.0×10-2Paであり、基板温度が200℃であり、成膜速度が0.5nm/秒であった。形成されたZnO膜について、それぞれ膜厚、透過率及び比抵抗を評価した。これらの結果を次の表1及び表2に示す。
膜厚は、ULVAC社製のDektak6M型接触式膜厚計で測定した。透過率は、測定器として株式会社日立製作所社製の分光光度計U−4000を用い、380〜780nmの可視光波長域について、成膜後の基板を測定光に対して垂直に設置して測定した。また、比抵抗は、三菱化学社製のロレスタ(HP型、MCP−T410、プローブは直列1.5mmピッチ)を用い、雰囲気が25℃の所謂常温において定電流印加による4端子4探針法により測定した。体積抵抗の測定可能範囲は1.0×10-6〜1.0×108Ω・cmである。
Figure 0005428871
Figure 0005428871
表1及び表2から明らかなように、実施例1,6,8,13,16と比較例1,6,8,13,16とをそれぞれ比較すると、同じ種類の希土類元素を同じ割合で含んでいるにもかかわらず、被覆によって希土類元素酸化物粉末層を形成した実施例1,6,8,13,16では、希土類元素酸化物をそのまま添加した比較例1,6,8,13,16よりも、比抵抗がそれぞれ低くなり、導電性の高い蒸着膜を成膜できることが確認された。
また、本発明の第1実施形態の手法で行った、実施例3,4,10と比較例3,4,10とを比較すると、同じ種類の希土類元素を含んでいるにもかかわらず、ZnO粉末の平均粒径、希土類元素酸化物粉末の平均粒径、希土類元素酸化物粉末層の厚さによって、それぞれ比抵抗値に変動が見られ、上記各要素には、適切な範囲が存在することが確認された。なお、実施例1,2,5〜10、比較例12,14の結果からも、上記各要素について同様の傾向が見られた。
また、本発明の第2実施形態の手法で行った、実施例11,15と比較例11,15とを比較すると、同じ種類の希土類元素を含んでいるにもかかわらず、ZnO粉末の平均粒径、希土類元素酸化物粉末の平均粒径、希土類元素酸化物粉末層の厚さによって、それぞれ比抵抗値に変動が見られ、上記各要素には、適切な範囲が存在することが確認された。なお、実施例12〜14,16、比較例2,5,7,9の結果からも、上記各要素について同様の傾向が見られた。
更に、実施例1〜16では、比較例1〜16と同等の高い透過率が得られることが確認された。
11 希土類元素群から選ばれた2種以上17種以下の元素を含む希土類元素酸化物粉末
12 コーティング液に用いる有機溶媒
13 コーティング液に用いるバインダ
14 コーティング液
15 ZnO粉末
19 粒状体
20 第1造粒粉末
21 成形体
22 ZnO焼結体(ZnO蒸着材)
23 仮焼体
24 仮焼粉末
29 第2造粒粉末
31 成形体
32 ZnO焼結体(ZnO蒸着材)

Claims (4)

  1. 平均粒径が0.1〜10μmで純度が98%以上のZnO粉末と平均粒径が0.05〜5μmで純度が98%以上の希土類元素酸化物粉末とから第1造粒粉末を作製し、前記第1造粒粉末をペレット状、タブレット状又は板状に成形した後、この成形体を焼結して、前記希土類元素を0.2〜15質量%含むZnO蒸着材を製造する方法であって、
    前記希土類元素酸化物粉末が希土類元素群から選ばれた2種以上17種以下の元素を含み、
    前記希土類元素酸化物粉末と有機溶媒とをバインダとともに混合して、濃度が20〜90質量%のコーティング液を調製する工程と、
    前記ZnO粉末を移動状態にする工程と、
    前記移動状態のZnO粉末に前記コーティング液を噴霧又は噴射しながら前記ZnO粉末の表面に付着したコーティング液を乾燥することにより、前記ZnO粉末を核として前記ZnO粉末の表面を厚さが0.05〜5μmの前記希土類元素酸化物粉末の層で被覆した粒状体を得る工程と、
    前記粒状体により前記第1造粒粉末を作製する工程と
    を含むことを特徴とするZnO蒸着材の製造方法。
  2. 平均粒径が0.1〜10μmで純度が98%以上のZnO粉末と平均粒径が0.05〜5μmで純度が98%以上の希土類元素酸化物粉末とから第2造粒粉末を作製し、前記第2造粒粉末をペレット状、タブレット状又は板状に成形した後、この成形体を焼結して、前記希土類元素を0.2〜15質量%含むZnO蒸着材を製造する方法であって、
    前記希土類元素酸化物粉末が希土類元素群から選ばれた2種以上17種以下の元素を含み、
    前記希土類元素酸化物粉末と有機溶媒とをバインダとともに混合して、濃度が20〜90質量%のコーティング液を調製する工程と、
    前記ZnO粉末を移動状態にする工程と、
    前記移動状態のZnO粉末に前記コーティング液を噴霧又は噴射しながら前記ZnO粉末の表面に付着したコーティング液を乾燥することにより、前記ZnO粉末を核として前記ZnO粉末の表面を厚さが0.05〜5μmの前記希土類元素酸化物粉末の層で被覆した粒状体を得る工程と、
    前記粒状体を大気、窒素ガス、還元性ガス、不活性ガス又は真空の雰囲気中、800〜1200℃で仮焼することにより仮焼体を得る工程と、
    前記仮焼体を解砕することにより仮焼粉末を作製する工程と、
    前記仮焼粉末により前記第2造粒粉末を作製する工程と
    を含むことを特徴とするZnO蒸着材の製造方法。
  3. 希土類元素群から選ばれた2種以上17種以下の元素がSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm又はSmを含む請求項1又は2記載のZnO蒸着材の製造方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法で製造されたZnO蒸着材をターゲット材として真空成膜法によりZnO膜を形成する方法
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