JP5428217B2 - ラジアル針状ころ軸受 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば車両用自動変速機の遊星歯車機構に用いられるラジアル針状ころ軸受に関する。
車両等に搭載されている自動変速機において、一般的には遊星歯車機構が用いられている。ところで、近年は、燃費の向上などを目的として、自動変速機においても多段化される傾向がある。しかるに、現在は4速が主流である自動変速機を、例えば5速或いは6速に多段化し且つ小型化を図るため、いわゆるラビニョ型と呼ばれる遊星歯車機構を用いる場合がある。ラビニョ型遊星歯車機構は、遊星歯車を共用する2つの遊星歯車機構を組み合わせたものであり、例えば特許文献1に記載されている。
ここで、ラビニョ型遊星歯車機構における一つの特徴は、共用する遊星歯車の軸線方向幅が大きくなるために、それを支持するピニオンシャフトにおいて径に対する軸線方向長さが長くなる、即ち細長くなるということである。一方、ピニオンシャフトを支持する転がり軸受として、遊星歯車の高速化に伴い、針状ころ軸受の仕様として保持器を持ついわゆるケージアンドローラが広く用いられるようになった。
ここでラビニョ型遊星歯車機構は、自身の公転運動により遠心力が働くと同時に、歯車との噛合いによる荷重が作用するため、ピニオンシャフトが、キャリアの取付け部に対し、そこから離れるほど弓状に塑性曲がりが発生し弾塑性変形することが知られている。その曲がりは、遊星歯車の公転運動が速いほど、シャフト径が細いほど、付加されるトルクが高いほど、周辺温度が高いほど大きくなる傾向にある。
この弾塑性変形の影響により、キャリア取付け部側の転がり接触面の面圧が高くなることでエッジロードが発生し、シャフト又はころ転動面にフレーキングが生ずるという問題を誘発する。
これに対し、特許文献2では複数列に配置されたケージアンドローラ同士の間にスペーサを配置し、ピニオンシャフトの曲がりが最大となるシャフト軸方向中央部に、転動するころを移動させないようにしている。
実開平4−126055号公報 特開2005−325992号公報
このスペーサは外径案内で使用されるため、遊星歯車の内径面と摺動する。このため、使用状況に応じた耐摩耗性を備えている必要がある。また、同時に低コストで製造可能であることが望ましい。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、低コストかつ使用状況に応じた耐摩耗性を兼ね備え、ころの円滑な転動を確保できるラジアル針状ころ軸受を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 車両用自動変速機の遊星歯車機構におけるピニオンシャフトとピニオンギヤとの
間に配置されるラジアル針状ころ軸受において、
複列に配置されたころと、各列の前記ころを保持する複数の保持器と、隣接する前記保
持器同士の間に配置されたスペーサと、を有し、
前記スペーサは板状材を円筒状に丸め、両端を溶接により固着させ、
前記スペーサは複数のポケットを備え、
前記ポケットの幅をW、数をN、前記スペーサの外径をDとしたときに、
(W×N)/Dπ=0.4〜0.6であって、
前記スペーサの表面硬さがHV400以上であり、
外径研削加工にて仕上処理されていることを特徴とするラジアル針状ころ軸受。
(2) 前記スペーサは、外周面が前記ピニオンギヤの内周面に沿って面一に形成されることを特徴とする(1)に記載のラジアル針状ころ軸受。
(3) 溶接位置は、円周方向で隣り合うポケット間に位置することを特徴とする(1)
又は(2)に記載のラジアル針状ころ軸受。
本発明によれば、スペーサが板状材を円筒状に丸め、両端を溶接により固着させて製作することが可能なため、特殊な工法を用いることなく容易に且つ低コストで製造することが可能である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して以下に詳細に説明する。図1は、本実施の形態にかかるラジアル針状ころ軸受を含む車両の自動変速機の一部を示す断面図である。
図1において、ケース10内において、不図示のトルクコンバータのタービン出力回転をプラネタリギヤセット12に伝達する入力部材を構成する入力軸11は、プラネタリギヤセット12のフロントサンギヤ13側に配置されている。また、カウンタドライブギヤ14は、ケース10の後壁を挟んでプラネタリギヤセット12のリヤサンギヤ15側に配置されている。そして、プラネタリギヤセット12の内周側には、プラネタリギヤセット12の支持軸を構成するサンギヤ軸20が配置され、本形態においては、この軸は、リヤサンギヤ15と一体化され、プラネタリギヤセット12とカウンタドライブギヤ14とを貫通して延在している。
入力軸は、ケース10に支持されて、トルクコンバータのタービンと、各クラッチ16,17、18と、第1のワンウェイクラッチOC1に連結されている。詳しくは、入力軸11は、オイルポンプカバーで構成されるケース10の前壁に固定した中空のステータシャフト19に前端部付近をブッシュを介して、また後端部付近をニードルベアリングを介して支持され、前端をスプライン係合でタービンハブ(不図示)に連結され、後端を各クラッチ18,17,16のドラム側の油圧サーボシリンダ内周側部材21に第1ワンウェイクラッチOC1のインナレースを経て連結されている。
サンギヤ軸20は、一方側の端部をクラッチ18及び第1ワンウェイクラッチOC1を介して入力軸11に連結され、他方側の端部をカウンタドライブギヤ14を貫通した外側でブレーキ22を介してケース10に連結されている。詳しくは、サンギヤ軸20は、前端を入力軸11後端の凹部にブッシュを介して支持され、後端部付近をブッシュを介してリングギヤフランジ23の軸部内周に支持され、その外周に嵌合するカウンタドライブギヤ14のボス部及びローラベアリング経由で最終的にケース10の後壁に支持されている。そして、サンギヤ軸20の前端部側は、スプライン係合でクラッチ18のハブ24側に連結されている。また、サンギヤ軸20の後端は、スプライン係合でブレーキ22のハブ25側に連結されている。
プラネタリギヤセット12は、そのフロントサンギヤ13とキャリヤQがブッシュを介してそれぞれサンギヤ軸20に支持され、リングギヤ26がそれにスプライン係合で連結されたリングギヤフランジ23経由で該部材にスプライン係合連結されたカウンタドライブギヤ14に固定されることで、結果的にボールベアリング27を介してケース10の後壁に支持されている。プラネタリギヤセット12のフロントサンギヤ13は、クラッチ17のハブ28側に連結され、キャリヤQは、クラッチ16のハブ29と、ブレーキ30のハブ31と、第2ワンウェイクラッチOC2のインナレースとに並列的に連結されている。
このギヤトレインにおいて、入力軸11をそれぞれ、フロントサンギヤ13に連結するクラッチ17、リヤサンギヤ15に連結するクラッチ17及びキャリヤQに連結するクラッチ16は、それら各クラッチの油圧サーボと摩擦部材を纏めて入力軸11とサンギヤ軸20の連結部の外周に配置されている。まず、クラッチ17は、ケース10の前壁を構成するオイルポンプボディにボルト止め固定されたオイルポンプカバーから延びるボス部32の外周に回転自在に嵌合させた内周側部材21と、それに内周側を固定したドラム33により囲われる内側に、クラッチ17のドラムを兼ねるピストン34を回止め嵌合させた油圧サーボと、ドラム33の先端内周の内側とフロントサンギヤ13に内周側を連結させて配置されたハブ28の外周にそれぞれスプライン係合連結された摩擦部材40とで構成されている。
次に、クラッチ18は、クラッチ17のピストンを兼ねて内周側部材21に摺動自在に嵌挿されたドラム34と、内周側部材21とドラム34とで囲われるシリンダ内側に嵌挿されたピストン35からなり、ピストン35の背後に遠心油圧のキャンセル室を備える油圧サーボと、ドラム34の先端内周と、更にその内周に内周側を入力軸11に連結させて配置されたハブ24の外周とにそれぞれスプライン係合連結された摩擦部材36とで構成されている。そして、このクラッチ18のハブ24には第1ワンウェイクラッチOC1のアウタレースが固定されている。
クラッチ16は、クラッチ17のドラム33をピストンとして、逆に該ピストに被されるように嵌まるピストン37がドラム38に連結された構成とされ、遠心油圧のキャンセル室を備える油圧サーボと、プラネタリギヤセット12のキャリヤQにリベット止めされた第2ワンウェイクラッチOC2のインナレースに連結されたハブ29の外周とドラム38の内周にスプライン係合連結された摩擦部材39とで構成されている。
このように纏めて配置された各クラッチの油圧サーボにおいて、各クラッチに共通の内周側部材21とクラッチ17のドラムとクラッチ16のピストンを兼ねる部材33が軸方向に不動の部材とされ、クラッチ18は、ドラム34とピストン35共に軸方向可動部材とされている。したがって、ボス部32の油路からのサーボ油圧の供給によりクラッチ17は、自身のドラム33とクラッチ18のドラム34との間で摩擦部材40を挟持して係合させ、クラッチ18は、クラッチ17のドラム33に反力を取り、自身のピストン35を押し出すことでクラッチ17のピストン34を兼ねる自身のドラムとピストン35の間で摩擦部材36を挟持して係合させ、クラッチ16は、自身のドラム38をクラッチ17のドラム33に対して軸方向に前進させることでそれらの間で摩擦部材39を挟持して係合させることになる。
次に、ブレーキ30は、ケース10の後壁に内蔵させた油圧サーボと、第2ワンウェイクラッチOC2のインナレースから延びるハブ31とケース10の周壁にスプライン係合させた摩擦部材42とで構成され、摩擦部材42は、プラネタリギヤセット12のリングギヤ26の径方向外側に配置されている。そして、これと並列配置の第2ワンウェイクラッチOC2は、前記のようにインナレースをプラネタリギヤセット12のキャリヤQにリベット止め連結され、アウタレースをケース10の周壁にスプライン係合させてプラネタリギヤセット12の径方向外側のほぼ軸方向中央部に配置されている。
ブレーキ22は、ケース10の後壁より外側に配置されており、そこに配置されたカウンタギヤ対を覆うカバー10aと、サンギヤ軸20の最後部に固定されたハブ25とにスプライン係合させてカウンタギヤ対より後方に配置された摩擦部材43と、ケース10の後壁に内蔵させた油圧サーボとで構成されている。
このギヤトレインにおいて、第1速(1st)を選択すると、入力軸からの回転がクラッチ17経由でフロントサンギヤ13に入力され、第2ワンウェイクラッチOC2の係合により係止されたキャリヤQに反力を取って、リングギヤ26に出力される最大減速比の減速回転が、カウンタギヤ対を経て副変速部のリングギヤに伝達され、不図示のディファレンシャル装置から車両の駆動輪に伝達される。
次に、第2速(2nd)は、入力軸11からも回転がクラッチ17経由でフロントサンギヤ13に入力され、ブレーキ22の係合により係止されたリヤサンギヤ15に反力を取って、リングギヤ26に減速回転が出力される。この回転は、副変速部のリングギヤに入力され、不図示のディファレンシャル装置から車両の駆動輪に伝達される。
また、第3速(3rd)は、主軸部側については第2速と同様とされ、副軸部側のクラッチを係合させることで達成される。この場合、主変速部からの回転がクラッチの係合による直結状態のプラネタリギヤを経て、不図示のディファレンシャル装置から車両の駆動輪に伝達される。
更に、第4速(4th)は、主変速部側のプラネタリギヤセット12、副変速部側のプラネタリギヤが共に直結状態となり、入力軸11の入力回転が、カウンタギヤ対による減速がないものとして、そのまま不図示のディファレンシャル装置から車両の駆動輪に伝達される。
図2は、本実施の形態にかかるプラネタリギヤセットのピニオンシャフト(遊星歯車)周辺を示す断面図である。図3は、スペーサの斜視図である。図2に示すように、針状ころ軸受50は、複列に配置されたころ51,51と、各列のころ51,51を保持する保持器52,52と、保持器52,52間に配置されたスペーサ53とからなり、キャリヤQに取付けられたピニオンシャフトCの周囲に配置されて、ロングピニオンP1を回転自在に支持している。ピニオンシャフトC内には、図2の右端面から軸線に沿って延在する袋孔Caと、袋孔Caの途中から半径方向に延在しピニオンシャフトCの周面において、保持器52,52内に対向するようにして開口する径孔Cb、Cbとが形成されている。針状ころ軸受50は、ピニオンシャフトCの外部より袋孔Ca及び径孔Cb、Cbを介して供給される潤滑油により潤滑されるようになっている。尚、スペーサ53の軸線方向幅は、スペーサ53を挟んでいる両脇列のころ51,51の長さ以上であることが望ましく、またその外径は、保持器52,52と同じであると好ましい。尚、スペーサ53とピニオンシャフトC及びピニオンギヤP1との間には、所定のクリアランスがあるが、スペーサ53とピニオンシャフトCとは摺動しない。なお、各列のころ51,51と保持器52,52はユニット化されケージアンドローラを構成している。
図3に示すように、スペーサ53は円筒状であって、半径方向に貫通した矩形孔であるポケット53aを、周方向に等間隔に12個設けている。なお、「ポケット」は、形状を特に長方形に限定するものではなく、さらにスペーサの内周と外周との間を貫通するものの他、内径面または外径面に設けられた凹部のようなものであってもよい。
スペーサ53は、図4(a)に示すように、例えば鋼板(SPCC、SPCE材等)、炭素鋼(S**C材)、クロム(モリブデン)鋼(SCR,SCM材)軸受鋼(SUJ材)、帯鋼(SK材)等からなる板状材に、複数のポケット53aを形成し(図4(b)参照)、その後にプレス加工等にて円筒状に丸め、両端を溶接により固着させて成形する(図4(c)参照)。最後に、外径研削加工にて仕上げ処理を行いスペーサ53が製造される。
プラネタリギヤセットの動作時には、ピニオンギヤP1はピニオンシャフトCの周囲を自転すると共に、キャリヤQの回転に応じて公転する。従って、針状ころ軸受50も公転し、ころ51、保持器52、スペーサ53は、遠心力で外方に付勢され、これによりピニオンシャフトCに曲げ応力が作用する。
本実施形態によれば、スペーサ53を設けることにより、ピニオンギヤP1とピニオンシャフトCとの間隔を維持することで、ころ51の円滑な回転を確保できる。また、ピニオンシャフトCの曲がりが最も大きくなる中央に配置したスペーサ53にポケット53aを設けることで、慣性力が低下するため、ピニオンシャフトCの曲がりを効果的に抑制することができる。スペーサ53自体は、ピニオンギヤP1の回転を支持する機能がなく、本来的に大きなラジアル力が付与されないため、軽量化のためにポケット53aを形成しても、特に針状ころ軸受50の機能や寿命を低下させることがない。
スペーサ53のポケット53aの数を増やしたり、寸法を大きくすれば、その分軽量化が図れるが、その分強度が低下する。そこで、円周方向長さと数とを適宜選択して、動作時にころ51などから付与されるスラスト力に抗することができる強度と、軽量化とをバランスさせることが望ましい。例えばポケット53aの幅W,数をN,スペーサ53の外径をDとしたときに、
(W×N)/Dπ=0.4〜0.6
とすることが望ましい。
また、本実施形態によれば、板状材をプレス成形により円筒状に丸め、両端を溶接により固着させることにより成形されるため、特殊な工法を用いることなく容易に且つ低コストで製造することができる。また、ポケット53aを設ける場合には、ポケット成形、プレス成形は連続工程で製作が可能なため、容易に低コストで製造することができる。
また、スペーサ53を成形した後、外径研削加工前に、軸受の使用状況に応じて熱処理を施して耐摩耗性を向上させても良い。例えば、炭素鋼(S**C材)、軸受鋼(SUJ材)、帯鋼(SK材)等に焼入れ焼戻し処理を施し、所定の硬度を得る手法、或いは鋼板(SPCC、SPCE材等)やクロム(モリブデン)鋼(SCR,SCM材)に浸炭窒化を施し、硬度を得る手法にて耐摩耗性の向上を図ることが可能である。更には、表面にリン酸塩被覆を施すことも可能である。ただし、スペーサ53の肉厚が薄い場合や、径寸法が大きい場合(内径φ30以上)、熱処理による変形の影響を大きく受ける。この変形が大きなスペーサを使用した場合、楕円変形等の影響によりスペーサの外径面と、遊星歯車の内径面とが局部的に接触することになり早期破損を誘発することが懸念される。この様な場合は、低温処理を特徴とした窒化処理を施すことで変形抑制と高硬度化の両立が可能である。なお、窒化処理として、ガス窒化、塩浴窒化、イオン窒化等があるが、例えばイソナイト処理(パーカー熱処理工業)、NV窒化処理(エア・ウォーター株式会社)等が該当する。
次に、本発明に係るラジアル針状ころ軸受の実施例について説明する。
[実施例1]
[耐久性比較実験1]
耐久性を検証のため、表1に記載の5段階の硬さのスペーサを用いて、ラジアル針状ころ軸受の耐久性試験を以下の仕様、以下の条件で行なった。なお、スペーサ外径面の使用条件は過酷設定とするため、幅寸法を狭く(10mm)し、潤滑油の供給油量を0.01L/minとし、硬さ以外は全て同一の条件で試験を行なった。
<軸受(ケージアンドローラ)仕様>
ピニオンギヤ内径:22mm
ピニオンシャフト径:17mm
軸受幅:19mm
基本動定格荷重Cr:13000N
基本静定格荷重Cr:15000N
<スペーサ仕様>
材質:JIS SPCC
ポケット数:12
外径:21.8mm
幅:10mm
厚さ:1.5mm
<試験条件>
キャリア公転数:10000rpm(固定)
ピニオン自転数:3000rpm以上(変動)
キャリア公転半径:40mm
潤滑油供給量:0.01L/min
Figure 0005428217
耐久性比較試験の結果を表1に示す。
HV200のスペーサにおいては20000rpmの自転数にて外径面にかじりの兆候が見られ、更に回転数を大きくするとかじりや焼付きの損傷に進展した。一方で、40000rpmの非常に過酷な条件下ではHV400、HV450のスペーサでは軽微なかじりを誘発したものの、HV200のスペーサに比べて耐久性が向上することを確認した。
この耐久性比較試験の結果より、スペーサはHV200以上であればピニオン自転数が15000rpm以下の回転数で使用可能であり、HV400以上であればピニオン自転数が35000rpm以下の回転数で使用可能であり、HV750以上であれば、少なくとも40000rpm以下の回転数において使用可能であることがわかる。これにより、使用状況において、適宜熱処理を施すことにより、例えば比較的回転数が低い場合には簡単な処理にてスペーサを製造することができ、製造コストを抑えることができる。
[実施例2]
[耐久性比較実験2]
また、耐久性の検証のため、スペーサを成形した後、外径研削加工前に、熱処理を施さないスペーサを用いて、以下の仕様、以下の条件で耐久性試験を行なった。
<軸受(ケージアンドローラ)仕様>
ピニオンギヤ内径:22mm
ピニオンシャフト径:17mm
軸受幅:19mm
基本動定格荷重Cr:13000N
基本静定格荷重Cr:15000N
<スペーサ仕様>
材質:JIS SPCC
熱処理:未処理
ポケット数:12
外径:21.8mm
幅:19mm
厚さ:1.5mm
<試験条件>
キャリア公転数:7000rpm(固定)
ピニオン自転数:3000rpm以上(変動)
キャリア公転半径:40mm
潤滑油供給量:0.1L/min
Figure 0005428217
耐久性比較試験の結果を表2に示す。この耐久性比較試験の結果より、回転数が20000rpmの高速回転域ではケージアンドローラの保持器外径面にかじりや焼付きが発生したのに対し、スペーサに異常は認められなかった。従って、使用状況によっては、スペーサに熱処理を施さなくても、十分に機能を果たすことを確認することができた。これにより、熱処理を省略することで製造コストを低減することができる。この場合、さらに熱処理による変形を考慮する必要がない点で外径研削加工において削りムラが発生する可能性が極めて低い。
以上、本発明を実施例を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。本発明は、ラビニョ型遊星歯車機構に限らず、その他のタイプの遊星歯車機構に用いる針状ころ軸受に適用できる。
本実施の形態にかかるラジアル針状ころ軸受を含む自動変速機1の一部断面図である。 本実施の形態にかかるプラネタリギヤセットのピニオンシャフト周辺を示す断面図である。 スペーサの斜視図である。 スペーサの製造方法を説明する説明図である。
符号の説明
10 ケース
10a カバー
11 入力軸
12 プラネタリギヤセット
13 フロントサンギヤ
14 カウンタドライブギヤ
15 リヤサンギヤ
16 クラッチ
17 クラッチ
18 クラッチ
19 ステータシャフト
20 サンギヤ軸
21 内周側部材
22 ブレーキ
23 リングギヤフランジ
24 ハブ
25 ハブ
26 リングギヤ
27 ボールベアリング
28 ハブ
29 ハブ
30 ブレーキ
31 ハブ
32 ボス部
33 ドラム
33 部材
34 ドラム
35 ピストン
36 摩擦部材
37 ピストン
38 ドラム
39 摩擦部材
40 摩擦部材
42 摩擦部材
43 摩擦部材
50 軸受
52 保持器
52 保持器
53 スペーサ
53a ポケット
C ピニオンシャフト
OC1 ワンウェイクラッチ
OC2 ワンウェイクラッチ
P1 ピニオンギヤ
Q キャリヤ

Claims (3)

  1. 車両用自動変速機の遊星歯車機構におけるピニオンシャフトとピニオンギヤとの間に配置されるラジアル針状ころ軸受において、
    複列に配置されたころと、各列の前記ころを保持する複数の保持器と、隣接する前記保持器同士の間に配置されたスペーサと、を有し、
    前記スペーサは板状材を円筒状に丸め、両端を溶接により固着させ、
    前記スペーサは複数のポケットを備え、
    前記ポケットの幅をW、数をN、前記スペーサの外径をDとしたときに、
    (W×N)/Dπ=0.4〜0.6であって、
    前記スペーサの表面硬さがHV400以上であり、
    外径研削加工にて仕上処理されていることを特徴とするラジアル針状ころ軸受。
  2. 前記スペーサは、外周面が前記ピニオンギヤの内周面に沿って面一に形成されることを特徴とする請求項1に記載のラジアル針状ころ軸受。
  3. 溶接位置は、円周方向で隣り合うポケット間に位置することを特徴とする請求項1又は2に記載のラジアル針状ころ軸受。
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