JP5428062B2 - モニター屋根およびモニター屋根内部の反射光路形成方法 - Google Patents
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・外部空間とのいわばインタフェースとしての上開口部
・建屋内部とのいわばインタフェースとしての下開口部
・上開口部から下開口部までにわたるモニター空間画定部(外壁部など)
・下開口部の上側に設定される(当該下開口部に対しての)内屋根部
などからなっている。
(11)モニター空間画定部の両側壁面全体に採光窓を設けたモニター屋根(下記特許文献1参照)
(12)内屋根部を透明な強化合成樹脂や強化ガラスで構成したモニター屋根(下記特許文献2参照)
などがある。
(1)建屋の屋根部分(例えば後述の屋根本体1)に取り付けられて建屋内部の換気作用を呈するモニター屋根(例えば後述のモニター屋根5)において、
自然光の受光口および上換気口として作用する上開口部(例えば後述の上開口部3)と、
前記建屋の屋根部分に形成されて、前記建屋内部への自然光の放光口および下換気口として作用する下開口部(例えば後述の下開口部1b)と、
前記上開口部から前記下開口部までにわたるモニター空間内面部(例えば後述の外壁部2の内面および底面部1a)と、
前記上開口部および前記下開口部の間に、前記モニター空間内面部から離間した状態で設定された内屋根部(例えば後述の内屋根部4)と、を具備し、
前記内屋根部の下面部および前記モニター空間内面部は、
それぞれ鏡面反射部(例えば後述の鏡面反射用シート材11)が設けられて、
前記モニター空間内面部および前記内屋根部は、
前記上開口部から入射して当該モニター空間内面部の前記鏡面反射部で反射した自然光が、当該内屋根部の下面部の前記鏡面反射部で再反射して、前記下開口部から前記建屋内部へと進む、態様で配設され、
前記上開口部から前記内屋根部の回り部分を経て前記下開口部へといたる非直線状の空間域が、当該上開口部への入射自然光に対する当該下開口部までの正反射光路として作用する、
構成態様のものを用いる。
(2)上記(1)において、
前記鏡面反射部としてシート状鏡面反射材を用いる。
(3)上記(1)において、
前記内屋根部の上面部に、
拡散反射部(例えば後述の拡散反射用シート材12)を設ける。
(4)上記(3)において、
前記拡散反射部としてシート状拡散反射材を用いる。
(5)上記(1)〜(4)において、
前記上開口部から前記下開口部に到達した自然光を前記建屋内部に入れるための導光部(例えば後述の先開きルーバーユニット15)を備える。
(6)建屋の屋根部分に取り付けられて建屋内部の換気作用を呈し、
自然光の受光口および上換気口として作用する上開口部と、前記建屋の屋根部分に形成されて、前記建屋内部への自然光の放光口および下換気口として作用する下開口部と、前記下開口部から前記上開口部までにわたるモニター空間内面部と、当該上開口部および当該下開口部の間に、当該モニター空間内面部から離間した状態で設定された内屋根部と、を具備する、
モニター屋根内部の反射光路形成方法において、
前記内屋根部の下面部および前記モニター空間内面部のそれぞれに鏡面反射部を設定し、
前記モニター空間内面部および前記内屋根部を、
前記上開口部から入射して当該モニター空間内面部の前記鏡面反射部で反射した自然光が、当該内屋根部の下面部の前記鏡面反射部で再反射して、前記下開口部から前記建屋内部へと進む、態様で配設し、
前記上開口部から前記内屋根部の回り部分を経て前記下開口部へといたる非直線状の空間域を、当該上開口部への入射自然光に対する当該下開口部までの正反射光路として作用させる。
(21)平行に入射する直達光が凹面に反射して集光し、発熱,発火などの事故を防止でき、
(22)季節や時間帯による採光状態の大きな変動を緩和できる。
1は折板などからなる周知の屋根本体,
1aはモニター屋根の構成要素であって屋根本体上面の一部からなる底面部,
1bはモニター屋根の構成要素であって当該屋根本体に形成された下開口部,
2はモニター屋根の構成要素であって複数の大波鉄板や大波スレート板などからなる上開口のいわば蒲鉾形状の外壁部(図4参照),
3はモニター屋根の構成要素であって外壁部2の上端側に設定される上開口部,
4はモニター屋根の構成要素であって下開口部1bと上開口部3との間のモニター空間に、複数の波鉄板または波スレート板などで設定された内屋根部,
5はこれらの底面部1a,下開口部1b,外壁部2,上開口部3および内屋根部4などからなるモニター屋根,
6は屋根本体1を支持するH形鋼,
7は外壁部2および内屋根部4をH形鋼6で受けるために設けられた、例えば鋼材,木材,合成樹脂材などからなる複数の柱部材,
7aはH形鋼6に直接支えられている第1の柱部材,
7bは後述の第1のC型チャンネル8を介して外壁部2が取り付けられる上側円弧状の第2の柱部材,
8は第2の柱部材7bに固定されて外壁部2の直接の取付け対象となる第1のC型チャンネル(鋼材),
9は外壁部2および内屋根部4をH形鋼6で受けるために設けられた、例えば鋼材,木材,合成樹脂材などからなる複数の梁部材,
9aは後述の第2のC型チャンネル10を介して内屋根部4が取り付けられる第1の梁部材,
9bは屋根本体1の下開口部1bを跨ぐ形で設けられた第2の梁部材,
10は第2の梁部材9aに固定されて内屋根部4の直接の取付け対象となる第2のC型チャンネル(鋼材),
11は第1のC型チャンネル8,底面部1aおよび第2のC型チャンネル10(の下側部分)に取り付けられた鏡面反射用シート材,
12は内屋根部4または第2のC型チャンネル10(の上側部分)に取り付けられた拡散反射用シート材,
13は柱梁接合部間に設けられた、例えば鋼材,木材,合成樹脂材などからなる複数の筋交い部材,
14は内屋根部4の屋根面に入り込む雨水などを屋根本体1に流すための(樋)排水管,
15は第2の梁部材9bに金具固定された光導入用の先開きルーバーユニット,
をそれぞれ示している。
Aはモニター屋根5の上開口部3に入ってくる自然光の中で、内屋根部4の拡散反射用シート材12にあたらずに、もっぱら鏡面反射用シート材11での正反射によって下開口部1bから建屋内に導入される入射光,
Bはモニター屋根5の上開口部3に入ってくる自然光の中で、内屋根部4の拡散反射用シート材12にあたって先ず乱反射し、続いてこの乱反射光が鏡面反射用シート材11での正反射によって下開口部1bから建屋内に導入される入射光,
をそれぞれ示している。
16は外壁部2とは別タイプ、すなわち下端側が屋根本体1の下開口部1bまで延伸しているタイプの外壁部,
17は外壁部2,16とは別タイプ、すなわち下端側が屋根本体1の下開口部1bまで延伸し、かつ内屋根部4の回りの上部分も開口しているタイプの外壁部,
18は内屋根部4の回りの上開口部に設けられて雨水が屋根本体1の下開口部1bの方に侵入することを防止するためのルーバー
をそれぞれ示している。
・ドイツAlanod社(アラノッド)製の梨地平面仕様アルミシート「MIRO8」(「MIRO」は登録商標)
・ドイツAlanod社(アラノッド)製の凹凸平面仕様アルミシート「MIRO9」(「MIRO」は登録商標)
・株式会社古河スカイ製の拡散反射アルミシート「ファスコートクリスタル(登録商標)」
・その他、白色系(白色,アイボリー,クリーム,イエローなど)の高反射率拡散面を備えたシート材
などを用いる。
これに対し、上記圧延工場建屋に設置しているモニター屋根(幅8m、高さ4m)の内部に図1,図2で示すような鏡面反射材および拡散反射材を設けた場合について検討・計算したところ、モニター屋根の長さ10m当り晴天時8時〜16時の年間平均で220,000ルーメンの放射量を期待できることが分かった。そのため、当該放射量を日中照明灯に変わる光源として、または、周囲の明るさに応じて自動調光できる照明灯と併用するものとして活用すれば、十分な省エネルギー効果を得ることができる。すなわち、幅20〜40m,高さ10〜20m,長さ10m以上の建屋に本願発明を適用すると顕著な効果を得ることができる。
(31)拡散反射用シート材12を用いる代わりに内屋根部4の上面を白色塗装する。
(32)先開きルーバーユニット15に代えて先絞りルーバーを用いる。
(33)先開きルーバーと先絞りルーバーとを併用する。
(34)外壁部2に採光用の窓,ハーフミラーなどを設けて、そこからの入射光も鏡面反射用シート材11や拡散反射用シート材12で反射する形にする。
(35)鏡面反射用シート材11を外壁部2の内面,内屋根部4の下面,梁部材9aなどに取り付ける。
(36)鏡面反射用シート材11および拡散反射用シート材12をモニター空間の北側部分のみに取り付ける。例えば図1自体の上方向が「北」の場合に、底面部1a,外壁部2,内屋根部4それぞれの略上半分(図面を横長にみたときの略右半分)のみに鏡面反射用シート材11および拡散反射用シート材12を取り付ける。これによりコストの低減化を図ることができる。
1a:屋根本体上面の一部からなる底面部
1b:下開口部
2:蒲鉾形状の外壁部
3:上開口部
4:内屋根部
5:モニター屋根(=1a+1b+2+3+4)
6:H形鋼
7:複数の柱部材
7a:第1の柱部材
7b:上側円弧状の第2の柱部材
8:第1のC型チャンネル
9:複数の梁部材
9a:第1の梁部材
9b:第2の梁部材
10:第2のC型チャンネル(鋼材)
11:鏡面反射用シート材
12:拡散反射用シート材
13:複数の筋交い部材
14:(樋)排水管
15:先開きルーバーユニット
(以下の16〜18は図5のみで使用)
16:外壁部2とは別タイプの外壁部
17:外壁部2,16とは別タイプの外壁部
18:ルーバー
(以下のA,Bは図2,図3のみで使用)
A:正反射のみによって建屋内に導入される入射光
B:乱反射およびこれに続く正反射によって建屋内に導入される入射光
Claims (6)
- 建屋の屋根部分に取り付けられて建屋内部の換気作用を呈するモニター屋根において、
自然光の受光口および上換気口として作用する上開口部と、
前記建屋の屋根部分に形成されて、前記建屋内部への自然光の放光口および下換気口として作用する下開口部と、
前記上開口部から前記下開口部までにわたるモニター空間内面部と、
前記上開口部および前記下開口部の間に、前記モニター空間内面部から離間した状態で設定された内屋根部と、を具備し、
前記内屋根部の下面部および前記モニター空間内面部は、
それぞれ鏡面反射部が設けられて、
前記モニター空間内面部および前記内屋根部は、
前記上開口部から入射して当該モニター空間内面部の前記鏡面反射部で反射した自然光が、当該内屋根部の下面部の前記鏡面反射部で再反射して、前記下開口部から前記建屋内部へと進む、態様で配設され、
前記上開口部から前記内屋根部の回り部分を経て前記下開口部へといたる非直線状の空間域が、当該上開口部への入射自然光に対する当該下開口部までの正反射光路として作用する、
ことを特徴とするモニター屋根。 - 前記鏡面反射部は、
シート状鏡面反射材である、
ことを特徴とする請求項1記載のモニター屋根。 - 前記内屋根部の上面部は、
拡散反射部が設けられたものである、
ことを特徴とする請求項1記載のモニター屋根。 - 前記拡散反射部は、
シート状拡散反射材である、
ことを特徴とする請求項3記載のモニター屋根。 - 前記上開口部から前記下開口部に到達した自然光を前記建屋内部に入れるための導光部を備えた、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のモニター屋根。 - 建屋の屋根部分に取り付けられて建屋内部の換気作用を呈し、
自然光の受光口および上換気口として作用する上開口部と、
前記建屋の屋根部分に形成されて、前記建屋内部への自然光の放光口および下換気口として作用する下開口部と、
当該上開口部から当該下開口部までにわたるモニター空間内面部と、
当該上開口部および当該下開口部の間に、当該モニター空間内面部から離間した状態で設定された内屋根部と、を具備する、
モニター屋根内部の反射光路形成方法において、
前記内屋根部の下面部および前記モニター空間内面部のそれぞれに鏡面反射部を設定し、
前記モニター空間内面部および前記内屋根部を、
前記上開口部から入射して当該モニター空間内面部の前記鏡面反射部で反射した自然光が、当該内屋根部の下面部の前記鏡面反射部で再反射して、前記下開口部から前記建屋内部へと進む、態様で配設し、
前記上開口部から前記内屋根部の回り部分を経て前記下開口部へといたる非直線状の空間域を、当該上開口部への入射自然光に対する当該下開口部までの正反射光路として作用させる、
ことを特徴とするモニター屋根内部の反射光路形成方法。
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