JP6519156B2 - 採光システム - Google Patents

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Description

本発明は、自然光を積極的に採光に利用する採光システムに関する。
自然光を積極的に採光に利用することで、二酸化炭素の発生量を削減して、省エネルギー化を図る技術が注目を浴びている。
この技術の一つとして、外光を屋内の所定の空間まで導光する光ダクトが知られている。例えば、特許文献1には、屋根等から採り込んだ光を、室内の天井に設けた拡散部材で拡散させて、室内の照明光として利用する技術が開示されている。
特開2013−513920号公報
特許文献1では、屋根等の光の取り込み口から拡散部材まで、内部が反射性の管にて光を伝搬している。光は、管の内面で反射を繰り返しながら伝搬するが、反射するたびに、光量が減衰してしまい、採り込んだ光の利用効率はそれほど高くないのが現実である。
太陽光は、建物に対して、斜め上方から入射される。このため、太陽光を採光に利用する採光システムは、建物の壁面に設置されることも多い。ところが、壁面に採光システムを設置すると、壁面から採り込んだ光を室内の奥壁や床に伝搬させるための、例えばL字状やJ字状に屈曲した導光部が必要となり、このため導光部の一部を壁面よりも外側に離して配置せざるを得ず、見栄えがよくないという問題がある。同時に導光部の内面で光が反射される回数が増えてしまい、光量の減衰が大きくなる。また構造が複雑になる。
本発明が解決しようとする課題は、建物に設置しても見栄えが悪くならず、かつ採り込んだ光の減衰を抑制可能で、かつ単純な構造で実現可能な採光システムを提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様では、光を取り込む採光部と、前記採光部から出射された光を所定方向に伝搬させる導光部と、前記導光部から出射された光を所定の空間に導く放射部と、を備えた採光システムであって、前記採光部は、光が入射される側に設けられた入光側面と、光が出射される側に設けられた出光側面と、を有する採光パネルを備え、前記採光パネルを断面視したときに、前記入光側面は第1面と、当該第1面と非平行な第2面とが交互に並ぶことにより形成されており、前記放射部は、前記導光部から出射された光の進行方向を変化させる反射面を有し、前記反射面は、放物面、または放物面上にそれぞれの端部が位置する複数の折れ面を有し、前記放射部の、光が出射される側の末端における光の通過領域の断面である出射端面は、放物面、および放物面上にそれぞれの端部が位置する複数の折れ面を有する反射面を有していない前記導光部に繋がるように配置され、かつ前記導光部の、光が出射される側の末端における光の通過領域の断面である出射端面から傾斜して配置される採光システムが提供される。また、本発明の別の一態様では、光を取り込む採光部と、前記採光部から出射された光を所定方向に伝搬させる導光部と、前記導光部から出射された光を所定の空間に導く放射部と、を備えた採光システムであって、前記採光部は、光透過性をもつ透光性基材と、当該透光性基材内に設けられた複数の反射材と、を有する採光パネルを備え、前記採光パネルを断面視したときに、複数の前記反射材は、透光性基材の光が出射される側の側面に平行な面内を延びる一軸方向に沿って配列され、かつ、それぞれが前記一軸方向に対して傾斜しており、前記放射部は、前記導光部から出射された光の進行方向を変化させる反射面を有し、前記反射面は、放物面、または放物面上にそれぞれの端部が位置する複数の折れ面を有し、前記放射部の、光が出射される側の末端における光の通過領域の断面である出射端面は、放物面、および放物面上にそれぞれの端部が位置する複数の折れ面を有する反射面を有していない前記導光部に繋がるように配置され、かつ前記導光部の、光が出射される側の末端における光の通過領域の断面である出射端面から傾斜して配置される採光システムが提供される。
前記放射部の出射端面は、前記導光部の出射端面に連なる前記導光部の一側面と面一になるように配置されてもよい。
前記放射部の出射端面の法線方向は、前記導光部の出射端面の法線方向に直交していてもよい。
前記放物面の軸線方向は、前記放射部の出射端面から出射される光の進行方向に合わせて設定されてもよい。
前記放物面の焦点は、前記導光部または前記放射部の内部に設けられてもよい。
前記放物面の焦点は、前記導光部の出射端面上に設けられてもよい。
前記放射部の出射端面から出射される光を拡散させる第1拡散部材を備えてもよい。
前記導光部の出射端面から出射される光を拡散させる第2拡散部材を備えてもよい。
本発明によれば、建物に設置しても見栄えが悪くならず、かつ採り込んだ光の減衰を抑制でき、かつ単純な構造で実現できる。
採光システム1が取り付けられた建物2を模式的に示す縦断面図。 図1の採光システム1の要部を示す断面図。 本実施形態による採光システム1を窓11に取り付けた例を示す図。 採光パネル21の内部構造の一例を示す断面図。 採光パネル21の内部構造の他の一例を示す断面図。 放射部5の反射面6を平面鏡にした断面図。 (a)は一実施例のシミュレーション結果、図7(b)は一比較例のシミュレーション結果を示す図。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。図1〜図7は、本発明による一実施の形態を説明するための図である。このうち、図1は採光システム1が取り付けられた建物2を模式的に示す縦断面図である。
なお、本明細書において、「パネル」、「板」、「シート」、「フィルム」等の用語は、呼称の違いのみに基づいて、それぞれ区別されるものではない。したがって、例えば、「パネル」は板、シート、フィルムとも呼ばれ得るような部材も含む概念である。一具体例として、「採光パネル」には、「採光板」、「採光シート」、「採光フィルム」等と呼ばれる部材も含まれる。
図1の採光システム1は、建物2の建設時、あるいは建設後に取り付けられるものであって、光を取り込んで所定の空間、例えば部屋2に導くためのものである。
図1の採光システム1は、光を採り込む採光部3と、採光部3から出射された光を所定方向に伝搬させる導光部4と、導光部4から出射された光を所定の空間に導く放射部5とを備えている。
導光部4と放射部5は、おおむね一方向、例えば建物2の鉛直方向に配置されており、一方向に直交する方向、例えば水平方向への幅が狭いという特徴を有する。
放射部5は、導光部4の出射端面4aから出射された光の進行方向を変化させる反射面6を有する。反射面6で反射された光は、放射部5の出射端面5aから出射される。放射部5の出射端面5aは、導光部4に沿って配置され、かつ導光部4の出射端面4aから傾斜して配置されている。
ここで、「傾斜して配置」とは、放射部5の出射端面5aの面方向が導光部4の出射端面4aの面方向とは異なることを意味する。例えば、図1では、放射部5の出射端面5aの面方向と導光部4の出射端面4aの面方向とが約90°相違しているが、これは一例であり、放射部5の出射端面5aの面方向は、導光部4の出射端面4aの面方向とは相違した方向であればよい。
建物2には、放射部5の出射端面5aの位置に合わせて、光取り込み孔または窓が設けられている。光取り込み孔を設ける場合は、この孔は建物2の外壁を貫通するように配置される。これにより、放射部5の出射端面5aから出射された光は、光取り込み孔を介して、建物2の内部に入射される。窓を設ける場合は、窓を介して、放射部5から出射された光が建物2の内部に入射される。
放射部5の出射端面5aには、望ましくは拡散部材7が取り付けられる。拡散部材7は、放射部5の出射端面5aから出射された光を拡散させる作用を行うため、導光部4から出射される光の角度範囲を広げることができる。また、放射部5の出射端面5aに拡散部材7を設けることで、出射端面から異物が放射部5や採光部3内に入り込むおそれを防止できる。異物の種類にもよるが、空中の浮遊物等が放射部5の出射端面5aから放射部5内に入り込むと、放射部5の反射面6や採光部3の内面での反射特性に悪影響を与えるおそれがある。よって、放射部5の出射端面5aは、拡散部材7や透明部材により封止するのが望ましい。
なお、放射部5の出射端面5aを光取り込み孔に接合する場合、光取り込み孔の建物2の内部側の端面に拡散部材7を取り付けてもよい。これにより、光取り込み孔を通過した光を建物2の内壁で拡散させることができる。
図1の採光システム1は、採光部3で採り入れた光を、例えば室内照明光として用いることができる。すなわち、図1の採光システム1を用いることにより、省エネルギー化を図ることができ、二酸化炭素の削減にも貢献しうる。
図2は図1の採光システム1の要部を示す断面図であり、採光システム1の光伝搬方向における断面構造を示している。導光部4と放射部5は中空の筒状部材であり、導光部4と放射部5の中空部分を光が伝搬するようにしている。光の伝搬途中で光が過度に減衰しないように、導光部4と放射部5の内面は、反射率の高い材料で形成されている。導光部4の中空部分の光伝搬方向に直交する方向の断面形状は特に制限はなく、例えば矩形でも円形でもよいし、その他の形状でもよい。放射部5の内面の形状については後述する。
採光部3は、季節や時間帯に応じて入射方向が変動する光を安定して採り込むために設けられている。採光部3に取り込まれる光は、異なる波長帯域に属する複数の成分を含む光であり、典型的には太陽光に代表される自然光である。
導光部4は、典型的には、一方向d1に延びる筒状部材であり、採光部3の出射端面3aから出射された光を、導光部4の長手方向である一方向d1に伝搬させる。導光部4の出射端面4aには、放射部5が接続されている。
図1では、採光部3、導光部4および放射部6を破線で区切っているが、採光部3、導光部4および放射部6の少なくとも二つは一体的に成形されていてもよい。すなわち、本明細書では、機能的に3つの部材3,4,6に分けて説明するが、実際には、これら3つの部材の分割構造であるとは限らない。
放射部5は、導光部4の出射端面4aから出射された光の進行方向を変化させる反射面6を有する。この反射面6は、放物面、または放物面上にそれぞれの端部が位置する複数の折れ面を有する。反射面6で反射された光は、反射面6に対向配置された出射端面5aから出射される。
放射部5の出射端面5aは、図2に示すように、導光部4の出射端面4aに繋がるように配置されている。より具体的には、放射部5の出射端面5aは、導光部4の出射端面4aに接続されており、放射部5の出射端面5aと導光部4の出射端面4aとは異なる方向に配置されている。典型的には、放射部5の出射端面5aは建物2の外壁面に合わせて鉛直方向d1に配置され、導光部4の出射端面4aは水平方向に配置されている。そして、放射部5の出射端面5aは、建物2の外壁に設けた光取り込み孔に隙間なく接合されている。これにより、放射部5の出射端面5aから出射された光が建物2の外側に漏れ出さなくなる。
放射部5の出射端面5aと、これに繋がる導光部4の一側面4bとは、面一であることが望ましい。この場合、これらの面を建物2の外壁に密着接合することで、採光システム1と建物2との間に隙間ができなくなり、採光システム1が建物2から大きく外側に張り出すようなことがなくなり、見栄えがよくなる。このように、放射部5と導光部4とを鉛直方向d1に配置して、導光部4と放射部5とをともに建物2の壁面に密着接合させることで、採光システム1の建物2の壁面からの出っ張りを最小限に抑えることができ、採光システム1が建物2の外観に与える影響を最小限に抑えることができる。すなわち、建物2の外観上のデザインを損なうおそれを少なくできる。
図2に示すように、放射部5は、採光部3の入射面側に放物面8を有し、この放物面8の内面は、やはり放物面8からなる反射面6になっている。反射面6は、実際には理想的な放物面8から多少変形していたり、あるいは複数の折れ面で放物面8を近似する場合もありうるが、以下では、理想的な放物面8から多少形状が変形しているものも含めて、放物面8として説明する。この放物面8は、採光部3からの光を正反射すなわち鏡面反射する面であり、放物面鏡とも呼ぶことができる。
放物面8は、焦点9と軸線10を有する。2次関数で表される放物線の軸線10の周りに放物線を回転させることで、放物面8が得られる。本明細書では、放物面8を生成するのに用いた放物線の軸線10を、放物面8の軸線10と呼ぶ。もしくは、放物面8は、放物線をその法線方向に掃印した形状でもよい。
放物面8の焦点9は、軸線10上に設けられる。放物面8が正反射を行うと仮定すると、図2に示すように、焦点9を通過して、放物面8上の任意の位置に入射された光は、各位置で反射されて、平行光になることが知られている。言い方を変えると、平行光が放物面8に入射されたときに、この平行光の放物面8での反射光が集束する点が焦点9である。導光部4または放射部5の内部の光が通過する領域内に焦点9を設定すれば、焦点9を通過した光を放物面8からなる反射面6にて平行化することができる。
このように、放射部5の反射面6を放物面8とし、焦点9を適切な位置すなわち光の通過領域内に配置することで、放射部5によって平行光を作り出すことができる。
焦点9は、文字通り、一点だけであるため、焦点9を通過しない光は、放物面8で反射されても、厳密な意味での平行光にはならない。ただし、導光部4または放射部5の内部に焦点9を設ければ、導光部4の出射端面4aを通過する光は、多かれ少なかれ、焦点9の近傍を通過することになり、放物面8で反射した後に、平行光に近い方向に進行する。よって、本実施形態では、導光部4または放射部5の内部の所定位置に焦点9を配置する。
焦点9は、放物面8の軸線10上にあり、軸線10の方向と放物面8で反射された平行光の方向とは一致する。よって、焦点9を設定する際には、放物面8からの光の反射方向をも考慮に入れる必要がある。焦点9の位置と軸線10の方向とが定まると、それに応じて、放物面8からなる反射面6の傾き具合も一意に定まる。例えば、図2において、軸線10の方向を水平方向に近づける場合、すなわち、放物面8で反射された平行光を水平方向に近づける場合は、放物面8は凸部を下にして水平方向に傾くことになる。逆に、軸線10の方向を鉛直方向に近づける場合は、放物面8は鉛直方向に傾くことになる。
焦点9以外を通過した光は、放物面8で反射されても、平行光にはならないが、軸線10の方向に近い方向に進行する。導光部4の出射端面4aから出射される光はいずれも焦点9の近傍を通過すると考えることができるため、反射面6を放物面8にして、導光部4または放射部5の内部に焦点9を設ければ、反射面6で反射された光は、ほぼ平行に進むとみなすことができる。
なお、反射面6の全体が放物面8である必要はなく、反射面6の一部のみが放物面8であってもよい。ただし、反射面6の全体に占める放物面8の割合が多いほど、反射面6で反射された光をより平行化させることができる。以下では、反射面6の全体が放物面8である例を説明する。
導光部4の内面と放射部5の反射面6とは、例えば、銀やアルミニウム、誘電体多層膜等の高反射率材料を、導光部4や放射部5の母材の表面にコーティングすることにより形成される。例えば、導光部4の光伝搬方向に直交する方向の断面が矩形状である場合は、樹脂や金属材料などからなる4枚の薄板基材を用意し、各薄板基材の一主面に高反射率材料をコーティングした上で、各薄板基材の長手方向端部を接合して導光部4を作製する。放射部5については、放物面形状の薄板基材の一主面に高反射率材料をコーティングした後に、プレス処理等により、放物面状に加工する。
本実施形態による採光システム1は、建物2の鉛直方向d1に延びる外壁に取り付けたり、あるいは、鉛直方向d1に延びる窓に取り付けることが可能である。例えば南側の窓に採光システム1を取り付けると、導光部4や放射部5により太陽光を遮ってしまうため、窓面が暗くなってしまうおそれがあるが、北側の窓には太陽光は入射されないため、北側の窓に採光システム1を設けて、採光部3の入射面を南側に向けることで、北側の窓の近くの所定方向を集中的に照明することができる。
図3は本実施形態による採光システム1を窓11に取り付けた例を示している。図3の例では、導光部4は窓11の上方の外壁に接合され、放射部5は窓11に密着配置されている。放射部5から出射された光は、放物面8の軸線10の方向に進行することから、この方向に位置する室内の特定範囲を集中的に照明することができる。
窓11に隣接して別の建物2が建っていて、窓11に十分な外光が入射されない場合であっても、採光部3を太陽光が当たる高い位置まで延ばすことで、窓11を通して明るい光量の光を採り込むことができる。
次に、採光部3の構成について説明する。採光部3は、図2に示すように、光が入射される採光パネル21と、採光パネル21に対向して配置される対向パネル31とを有する。対向パネル31の反射面と採光パネル21の出光側面との間の間隔Sは、一軸方向d1に沿った位置に応じて徐々に広がっている。
採光パネル21及び対向パネル31の両側方に、側方パネルがそれぞれ設けられている。各側方パネルは、一軸方向d1及び採光パネル21の法線方向の両方に直交する方向、すなわち図2における紙面の奥行方向に沿った採光パネル21及び対向パネル31の縁部に接続している。側方パネルの内面は、対向パネル31と同様に、反射面が形成されている。
採光パネル21、対向パネル31及び両側方パネルは、一軸方向d1における一側に開口を形成しており、この開口が採光部3の出射端面3aであり、この出射端面3aに導光部4が接続されている。
図4は採光パネル21の内部構造の一例を示す断面図である。図4の採光パネル21は、互いに非平行な第1面および第2面が交互に並んで配置された入光面を有する。第1面22aは、採光パネル21の出光側面23に一致する鉛直方向に対して傾斜している。第1面22aは、上方を向くように鉛直方向に対して傾斜している。一方、各第2面22bは、出光側面23に対して第1面22aとは逆側に傾斜し又は出光側面23と直交している。図示された例において、第2面22bは、下方を向くように鉛直方向に対して傾斜している。
したがって、図4に示すように、鉛直方向における上方からの光L31,L32の多くは、入光側面22のうちの第1面22aへ入射されて屈折された後、鉛直方向と平行に延びる出光側面23でさらに屈折されて、採光部3の内部に入る。これにより、鉛直方向において上方から下方に採光パネル21を透過する光は、鉛直方向に対する傾斜角度が小さくなるよう、進行方向を偏向されるようになり、導光部4の方向に伝搬する。
採光パネル21の内部構造は、図4に示したものに限定されない。例えば、図5は採光パネル21の内部構造の他の一例を示す断面図である。図5の採光パネル21は、支持板22と、接合層23と、光透過性をもつ透光性基材24と、成形基材26とを、入光側から出光側に向かって順に積層した構造である。支持板22として、例えばガラス板やアクリル板、を用いることができる。接合層23としては、それ自体既知の接合材料を用いることができる。なお、成形基材26は、後述するように、採光パネル21を製造するために必要となる基材である。
透光性基材24内には、第1面24aに平行な面内を延びる一軸方向d1に沿って配列された複数の反射材25が設けられている。各反射材25は、第1面24a側から第2面24b側に向かって、水平方向ndに対して鉛直方向d1における下方に傾斜している。反射材25が法線方向ndに対して下方に傾斜する角度θは、進行方向を変更することが意図された光P1、P2の入射方向に応じて決定される。例えば、冬季や朝や夕方の時間帯のような比較的高度の低い太陽からの光P1の進行方向を、反射材25にてより下方に向かうように変更させ、夏季の日中の時間帯のような比較的高度の高い太陽からの光P2を進行方向を維持したままで透過させることが意図されている。
なお、採光パネル21の内部構造は、図4または図5に示したものに限定されない。採光部3に入射された光を効率的に導光部4に伝搬できる構造であれば、どのような構造でもよい。
このように、本実施形態では、採光システム1の導光部4と放射部5を一方向に繋がるように配置するため、本実施形態による採光システム1を建物2の外壁に設置したときに、外壁からの張り出し量を少なくでき、建物2の外観に与える影響をできるだけ少なくすることができる。より具体的には、放射部5の出射端面5aを導光部4の建物2側の一側面4bと面一になるようにするため、導光部4と放射部5をともに建物2に密着接合することができ、建物2と採光システム1との間に隙間がなくなって、採光システム1をコンパクトに建物2に取り付けることができる。また、光ダクトとして作用する導光部4と放射部5を建物2の外壁に繋がるように配置するため、必ずしも建物2の内部に光ダクトを引き回す必要がなくなり、建物2への設置工事が容易になる。
また、放射部5は、放物面8からなる反射面6を有するため、採光部3から採り込んだ光を、建物2の内部の所定の方向に採り入れることができ、季節や時間帯により、太陽光の高度が変化しても、採光方向を常に揃えることができる。
さらに、採光システム1の設計時、もしくは設置時に、放物面8の軸線10の方向を調整することで、採光方向を任意に調整できる。
このように、本実施形態による採光システム1は、採光設備が備わっていない既存の建物2に容易に取り付けることができ、簡易な構造であるために設置コストをそれほどかけずに、建物2内の所望の方向を狙って照明できる。照明には自然光を利用するため、二酸化炭素の排出量を制限でき、省エネルギー化を促進できる。
本発明者は、上述した実施形態による採光システム1の光伝搬方向をシミュレーションで評価した。この評価では、放射部5の反射面6を、理想的な放物面鏡とした。以下では、理想的な放物面鏡を用いた採光システム1を一実施例と呼ぶ。また、一比較例として、図6に示すように、放射部5の反射面6を、放物面鏡ではなく、平面鏡13にした採光システム1についても、同様の評価を行った。
一実施例と一比較例では、放射部5の反射面6の形状が異なる他は、採光部3と導光部4の形状およびサイズを同じにした。具体的には、導光部4の径は50mm、放射部5の鉛直方向の長さは400mmとした。
放物面8の断面である放物線は、以下の(1)式で表される。
Figure 0006519156
(1)式において、fは、焦点9と放物線の頂点との距離すなわち焦点距離である。(1)式では、焦点9の座標(x,y)=(0,f)である。
一実施例では、焦点距離f=50mmとした。また、放物面鏡の軸線10を鉛直方向から45°傾斜させた。また、放物面鏡の焦点9を、導光部4の出射端面4aの中央部よりも右側、すなわち放物面鏡から離れた側に配置した。さらに、放射部5の出射端面5aを導光部4の右側の一側面4bと面一にした。
図7(a)は一実施例のシミュレーション結果、図7(b)は一比較例のシミュレーション結果である。これらの図からわかるように、一比較例と比べて、一実施例では、放物面鏡で反射された光がより平行に近い方向に進行している。すなわち、一比較例は、放射部5から広い角度範囲に不均一に光が出射されるのに対し、一実施例では、放射部5から狭い角度範囲に均一に光が出射されている。
これにより、一実施例による採光システム1を用いれば、予め設定した放物面8の軸線10の方向を狙って、照明することができることがわかる。
本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本発明の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
1 採光システム、2 建物、3 採光部、4 導光部、5 放射部、6 反射面、7 拡散部材、8 放物面、9 焦点、10 軸線、11 窓、21 採光パネル、31 対向パネル

Claims (8)

  1. 光を取り込む採光部と、
    前記採光部から出射された光を所定方向に伝搬させる導光部と、
    前記導光部から出射された光を所定の空間に導く放射部と、を備えた採光システムであって、
    前記採光部は、光透過性をもつ透光性基材と、当該透光性基材内に設けられた複数の反射材と、を有する採光パネルを備え、
    前記採光パネルを断面視したときに、複数の前記反射材は、透光性基材の光が出射される側の側面に平行な面内を延びる一軸方向に沿って配列され、かつ、それぞれが前記一軸方向に対して傾斜しており、
    前記放射部は、前記導光部から出射された光の進行方向を変化させる反射面を有し、
    前記反射面は、放物面、または放物面上にそれぞれの端部が位置する複数の折れ面を有し、
    前記放射部の、光が出射される側の末端における光の通過領域の断面である出射端面は、放物面、および放物面上にそれぞれの端部が位置する複数の折れ面を有する反射面を有していない前記導光部に繋がるように配置され、かつ前記導光部の、光が出射される側の末端における光の通過領域の断面である出射端面から傾斜して配置される採光システム。
  2. 前記放射部の出射端面は、前記導光部の出射端面に連なる前記導光部の一側面と面一になるように配置される請求項1に記載の採光システム。
  3. 前記放射部の出射端面の法線方向は、前記導光部の出射端面の法線方向に直交している請求項1または2に記載の採光システム。
  4. 前記放物面の軸線方向は、前記放射部の出射端面から出射される光の進行方向に合わせて設定される請求項1乃至のいずれか一項に記載の採光システム。
  5. 前記放物面の焦点は、前記導光部または前記放射部の内部に設けられる請求項1乃至のいずれかに記載の採光システム。
  6. 前記放物面の焦点は、前記導光部の出射端面上に設けられる請求項に記載の採光システム。
  7. 前記放射部の出射端面から出射される光を拡散させる第1拡散部材を備える請求項1乃至のいずれかに記載の採光システム。
  8. 前記導光部の出射端面から出射される光を拡散させる第2拡散部材を備える請求項1乃至のいずれかに記載の採光システム。

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