JP2021158021A - 導光ダクト - Google Patents
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Abstract
【課題】室内の利用スペースに制約を受けることなく、採光した光を水平方向から室内に安価に放光することができる導光ダクトを提供する。【解決手段】導光ダクト1は、自然光L1を採光する採光窓20と、採光した自然光を反射させながら、反射した反射光L2を導光する導光通路31が鉛直方向に沿って形成されたダクト本体30と、ダクト本体30に取り付けられ、導光通路31で導光した反射光L2を透過させながら、透過した反射光L2を室内RIに放光させる放光パネル40と、を備える。ダクト本体30は、異なる複数の階にわたって、室内RIの壁80の一部として形成されており、放光パネル40は、各階の室内RIの壁面81を形成している。【選択図】図2
Description
本発明は、建物の室内に自然光を導光する導光ダクトに関する。
従来から、自然光を室内の奥まで到達させるために、自然光を室内に導光する導光ダクトが利用されている。たとえば、特許文献1には、自然光などの光を採光する採光手段と、採光した光を導光する導光手段と、導光手段で導光した光を、天井から室内に照射する照射手段と、を備えた導光ダクトが提案されている。
しかしながら、特許文献1に示す導光ダクトを配置する際には、天井裏の空間などを利用するが、たとえば、室内に対して水平方向に光を放光する場合には、導光ダクトを室内に配置することになる。このため、室内の導光ダクトにより、室内の利用スペースに制約を受けてしまう。
これに加えて、導光ダクトは、採光した自然光を、1つの箇所にしか照射(放光)することができず、たとえば、複数階を有した建物の異なる階に光を放光する場合には、放光箇所に応じた数の導光ダクトを設置することになり、コストの増加を招くことになる。
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、室内の利用スペースに制約を受けることなく、採光した光を水平方向から室内に安価に放光することができる導光ダクトを提供することにある。
前記課題を鑑みて、発明者は鋭意検討を重ねた結果、異なる複数の階に光を放光する場合には、室内を区画する壁の内部空間を、導光ダクトの設置空間として利用できる点に着眼した。これに加えて、導光ダクトを鉛直方向に沿って設ければ、1つの導光ダクトから、異なる階に光を放光することができると考えた。
本発明は、発明者のこのような点に基づくものであり、本発明に係る導光ダクトは、建物の室内に自然光を導光する導光ダクトであって、自然光を採光する採光窓と、採光した自然光を反射させながら導光する導光通路が鉛直方向に沿って形成されたダクト本体と、前記ダクト本体に取り付けられ、前記導光通路内で反射した反射光を室内に放光させる放光パネルと、を備え、前記ダクト本体は、複数階にわたって、前記室内の壁の一部として形成されており、前記放光パネルは、前記複数階の室内の壁材として配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、採光窓から採光された自然光は、鉛直方向に沿って形成された導光通路(の反射面)を反射しながら、放光パネルに導かれ、放光パネルから室内に放光される。ここで、ダクト本体は、放光させる室内を有した複数の階にわたって形成されているため、上下の異なる階の室内の壁面に放光パネルを簡単に設置することができ、設置した壁面から室内に光を放光することができる。
さらに、本発明によれば、複数階にわたり、鉛直方向に沿って形成されたダクト本体が、室内の壁の一部として形成され、放光パネルが、各階の室内の壁材として配置されている。このため、室内にダクト本体が配置されることはなく、放光パネルの反射光を室内の壁面から放光することができる。これにより、導光ダクトにより、室内の利用スペースに制約を受けることなく、採光した自然光(具体的には反射光)を水平方向から室内に放光することができる。特に、建物の室内を区画する内壁(たとえば仕切り壁)の近傍の空間は、窓からの自然光が入り難いので、ダクト本体を内壁の一部として形成すれば、各階の室内の奥まで反射光を好適に導光することができる。
ここで、直管状の導光ダクトの内面のみに自然光を反射させ、反射した光を放光パネルに到達するように、導光通路をレイアウトしてもよいが、より好ましい態様としては、前記導光通路内の前記各放光パネルと対向する領域に、前記各放光パネルに向かって反射光を反射させる反射部材が、前記各放光パネルに対して傾斜するように配置されている。
この態様によれば、放光パネルと対向する領域に配置された反射部材により、放光パネルに向かって光(反射光)を反射させることができる。これにより、放光パネルに安定した光量の反射光を導くことができ、放光パネルから放光される光量のバランスを保つことができる。
さらに好ましい態様としては、複数の前記反射部材のうち、上階の反射部材に対して、前記上階の前記放光パネルと反対側には、下階に反射光を導光する前記導光通路の一部が形成されている。
この態様によれば、鉛直方向に沿って、上階から下階に1本の導光通路を形成することができるため、ダクト本体の形状がシンプルな形状になる。これにより、比較的に薄い壁厚の壁に、導光ダクトを配置することができる。
ここで、反射部材の反射面を、前記ダクト本体の反射面と同じ材料で構成してもよいが、より好ましい態様としては、前記反射部材の反射面は、前記ダクト本体の他の反射面よりも拡散反射率が高い。
この態様によれば、反射部材の反射面は、ダクト本体の他の反射面よりも拡散反射率が高いので、反射部材の反射面から拡散反射した反射光が、放光パネルに向かうため、放光パネルからより均一に光を放光することができる。
さらに、好ましい態様としては、前記導光通路の反射面を反射した反射光が、前記放光パネルに直接的に入光することを防止するように、前記反射部材から上方に延在した入光防止部が形成されている。
この態様によれば、入光防止部により、導光通路の反射面を反射した反射光が、放光パネルに直接的に入光することを防止するので、反射部材の反射面から反射した反射光を放光パネルに向わせることができる。これにより、放光パネルからより均一に光を放光することができる。特に、反射部材の反射面の拡散反射率が、ダクト本体の他の反射面の拡散反射率よりも高ければ、よりバランスのとれた光量で、放光パネルから光を放光することができる。
ここで、採光窓から入光した自然光を導光することができるのであれば、ダクト本体の反射面の形状は特に限定されるものではない。しかしながら、より好ましい態様としては、前記導光通路には、前記採光窓から入光した自然光を反射する入光反射面が、形成されており、前記入光反射面は、上方から下方に進むに従って、水平面に対する勾配が大きくなっている。
この態様によれば、導光通路の入光反射面は、上方から下方に進むに従って、水平面に対する勾配が大きくなっているので、季節の変化に伴う太陽の高度変化に拘わらず、自然光を入光反射面で下方に向かって、安定した角度で反射させることができる。これにより、導光ダクトの厚さを薄くすることができるため、比較的薄い壁にも、導光ダクトを設置することができる。
さらに好ましい態様としては、前記導光通路内の前記入光反射面の下方には、鉛直方向に対して傾斜した反射板が配置されている。この態様によれば、入光反射面を反射した反射光は、鉛直方向の下方に向かって反射するが、反射板を設けることにより、ダクト本体の反射面に反射させることができる。これにより、上階側に配置された放光パネルに、反射光を安定して配向させることができる。
本発明によれば、室内の利用スペースに制約を受けることなく、採光した光を水平方向から室内に安価に放光することができる。
以下に、本発明の実施形態に係る導光ダクト1について、図1〜図5を参照しながら説明する。
導光ダクト1は、複数階を有した建物100の室内RIに自然光Lを導光するダクトである。本実施形態では、その一例として、屋上階を有した3階建ての建物100を例示し、各階の室内RIに、導光ダクト1で、自然光L1を導光して放光する。
図1に示すように、導光ダクト1は、屋上階(RF)に配置されたフード部30Aと、屋上階(RF)から一階(1F)まで鉛直方向に延在したダクト部30Bと、各階の所定の室内(室内)R1に設けられた放光パネル40と、を少なくとも備えている。本実施形態では、フード部30Aとダクト部30Bとで、ダクト本体30を構成している。図1および図2には、1階から屋上階までの各階のフロア面を、1FL〜RFLの符号で示している。
図1〜図3に示すように、フード部30Aは、屋上階に配置されており、ダクト部30Bに雨水、塵、埃などが侵入することを防止するように、ダクト部30Bに対して気密に接続されている。
フード部30Aには、自然光L1を採光する採光窓20が設けられている。採光窓20は、太陽光(直射光)を含む自然光L1を取り込む窓であり、ガラス板、アクリル板など、自然光L1が透過可能なように透明な板状の部材で構成されている。採光窓20は、ダクト本体30の上端部に設けられ、採光窓20を介して採光された自然光L1は、後述するフード部30A内に形成された入光反射面32に導かれる。
本実施形態では、採光窓20は、壁80の幅方向に延びた長方形状(長尺状)の形状となっている。採光窓20は、太陽光を効率良く取り込むべく、南向きに配置されており、水平方向に対して傾斜して、フード部30Aに取付けられている。
採光窓20で取り込まれた自然光L1は、ダクト本体30に導かれる。ダクト本体30のうちダクト部30Bは、建物100の室内を仕切る仕切り壁などの壁80の一部として形成されており、放光パネル40は、各階の室内R1の壁材として配置され、室内R1の壁面を形成している。ダクト本体30には、鉛直方向に沿って導光通路31が形成されている。具体的には、導光通路31は、フード部30Aとダクト部30Bの内部に形成された連続した通路であり、採光した自然光L1を反射させながら、反射光L2を下階側に導光する。
ダクト部30Bは、角型管状の部材であり、導光通路31を形成する反射面34aは、反射材34により形成されており、反射材34の表面(室内側の表面)には、たとえば、壁材82が、接着剤などを介して積層されている。
反射材34は、自然光L1および反射光L2が非透過な材料で構成され、導光通路31に面した少なくとも反射面は、自然光L1および反射光L2が反射可能なアルミニウムまたはステンレス鋼などの金属からなる。反射材34は、たとえば、金属製の板材であってもよく、樹脂製または木製の板材に、金属製シートまたは金属製のフィルムを貼着してもよい。壁材82は、たとえば、木質板、樹脂板、または石膏ボードなどを挙げることができ、この表面には、化粧シートなどが貼り付けられている。
ここで、フード部30Aの内側に形成された導光通路31の一部には、採光窓20から入光した自然光L1を反射する入光反射面32が、形成されている。入光反射面32は、平面状の反射面でもよいが、本実施形態では、図3に示すように、入光反射面32は、凹状に湾曲した反射面であり、上方から下方に進むに従って、水平面に対する勾配が大きくなっている。たとえば、図3に示すように、入光反射面32の下端の勾配θ2は、入光反射面32の上端の勾配θ1よりも大きく、入光反射面32の上端から下端に進むに従って、勾配θ1から勾配θ2に変化する。
ここで、たとえば、太陽の高度は、季節によって変化する。冬には太陽の高度が低くなる(たとえば30°〜40°)。したがって、図2に示すように、冬の自然光LWが採光窓20に入射する角度は小さい(浅い)ため、入光反射面32の上部側の位置で自然光LWが反射する。これにより、入光反射面32の上部側の位置の勾配は、それよりも下側の表面に比べて小さいため、自然光LWを下側に向かって反射させることができる。
一方、夏には太陽の高度が高くなる(たとえば70°〜80°)。したがって、夏の自然光LSが採光窓20に入射する角度は大きい(深い)ため、冬の自然光LWが反射する位置よりも下側の位置で自然光LSが反射する。これにより、夏の自然光LSが反射する位置の勾配は、冬の自然光LWのものよりも大きいため、夏の自然光LSを、冬の自然光LSに近い方向(下方)に反射させることができる。
さらに、春または秋の太陽の高度は、夏と冬の間の太陽の高度(たとえば50°〜60°)となる。したがって、春または秋の自然光LAが反射する反射面の勾配は、夏の冬の自然光LW、LSの中間となるため、この場合にも、春または秋の自然光LAを、夏および冬の自然光LS、LWに近い方向(下方)に反射させることができる。
このように、入光反射面32は、上方から下方に進むに従って、水平面に対する勾配が大きくなっているので、季節の変化に伴う太陽の高度変化に拘わらず、自然光L1を入光反射面32で下方に向かって、安定した角度で反射させることができる。このように、自然光L1を下方に向かって反射させることができるので、導光ダクト1(具体的には、ダクト本体30のダクト部30B)の厚さを薄くすることができるため、比較的薄い壁80にも、導光ダクト1を設置することができる。
本実施形態では、図2および図3に示すように、導光通路31内の入光反射面32の下方には、ルーバ33Aが配置されている。ルーバ33Aは、複数の反射板33、33、33、…で構成されており、鉛直方向に対して、壁80の厚さ方向に対して傾斜した反射面を両面に有している。
各反射板33は、入光反射面32を反射した一部の反射光L1が下方に通過するように、傾斜した方向に一定の間隔を開けて配置されている。なお、本実施形態では、ルーバ33Aの反射板33は、ダクト本体30に固定されているが、たとえば、各反射板33に傾斜角度を調整する調整機構が設けられていてもよい。
反射板33を設けることにより、入光反射面32を反射した反射光L2は、鉛直方向の下方に向かって反射するが、反射板33を設けることにより、導光通路31の反射面34aに反射させることができる。これにより、上階側(本実施形態では3階)に配置された放光パネル40に、反射光L2を安定して配向させることができる。
本実施形態では、ダクト本体30のダクト部30Bは、異なる複数の階(具体的には1階から3階)にわたって、室内RIの壁80の一部として形成されている。ダクト本体30のダクト部30Bには、放光パネル40が取り付けられており、放光パネル40は、各階の室内RIの壁面81を形成している。放光パネル40は、導光通路31で導光した反射光L2を透過させながら、透過した反射光L2を室内RIに放光させるパネルである。
本実施形態では、ダクト部30Bが通過する1階から3階までの室内RIに面した位置に、ダクト部30Bに開口部を形成し、この開口部に放光パネル40が取り付けられている。なお、本実施形態では、ダクト部30Bの壁材82に、放光パネル40が取り付けられているが、たとえば、反射材34に放光パネル40が取り付けられていてもよい。
本実施形態では、1階および3階の放光パネル40と、2階の放光パネル40とは、導光通路31を挟んで反対側の位置に配置されているが、各階の放光パネル40が同じ側に配置されていてもよい。また、本実施形態では、すべての階に放光パネル40を配置しているが、異なる2以上の階に、放光パネル40が設けられていればよく、すべての階に放光パネル40を設けなくてもよい。たとえば、2階と3階のみに放光パネル40を設ける場合には、ダクト部30Bは、2階と3階にわたって形成される。
放光パネル40は、一般的な照明器具のカバーに使用される材質である。放光パネル40は、たとえば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、乳白ガラスなどが反射光L2を拡散することができる材料からなることが好ましく、光透過性を有する材料であれば、特に限定されない。
さらに、本実施形態では、図4に示すように、導光通路31内の放光パネル40と対向する領域に、放光パネル40に向かって反射光L2を反射させる反射部材50が、放光パネル40に対して傾斜するように配置されている。反射部材50は、樹脂製または木製の支持部材60に取付けられている。具体的には、水平方向から見て、放光パネル40に反射部材50の反射面が映り込む領域に、反射部材50が配置され、反射部材50の反射面51が、上方から下方に進むにしたがって、放光パネル40に近づくように傾斜している。
このように、放光パネル40と対向する領域に、放光パネル40に向かって反射光を反射させる反射部材50が配置されているので、放光パネル40に安定した光量の反射光を導くことができる。これにより、放光パネル40から放光される光の光量のバランスを取ることができる。
さらに、本実施形態では、反射部材50の反射面51は、導光通路31の他の反射面34aよりも拡散反射率が高い。このような関係を満たすべく、導光通路31の反射面34aは、アルミニウム、ステンレス鋼などの表面であることから、反射部材50の反射面51は、白色であることが好ましく、たとえば、(L*,a*、b*)表色系において、明度(L*値)が、80以上の無彩色の表面であることが好ましい。反射面51は、白色の塗料で塗装した表面であっても、白色の紙、樹脂フィルム、または布材を被覆した表面であってもよい。
このように、反射部材50の反射面51は、導光通路31の他の反射面34aよりも拡散反射率が高いので、反射部材50の反射面51から拡散反射した反射光L2が、放光パネル40に向かうため、放光パネル40からより均一に光を放光することができる。
実施形態では、反射部材50の反射面51が、上方から下方に進むにしたがって、放光パネル40に近づくように、反射面51が傾斜しているが、たとえば、反射面51の下端部52を、上側に屈曲させてもよい。これにより、反射面51の下端部52を反射した反射光L2を、放光パネル40の下端に導く易くなるとともに、放光パネル40との間にスペースが確保されるため、放光パネル40の下端に、光量不足による陰影ができることを抑えることができる。
ここで、本実施形態では、反射材34のうち、上階である3階(2階)の反射部材50に対して、上階である3階(2階)の放光パネル40と反対側には、下階2階(1階)に反射光L2を導光する導光通路31が形成されている。これにより、図2に示すように、鉛直方向に沿って、上階(3階)から下階(1階)に1本の導光通路31を形成することができるため、ダクト本体30の形状がシンプルな形状になる。
3階よりも下階の導光通路31は、支持部材60に貼着された反射材34により形成されている。本実施形態では、反射材34には、反射部材50から上方に延在した入光防止部35が形成されている。入光防止部35の両面は、金属製の反射面が形成されている。入光防止部35は、導光通路31の反射面34aを反射した反射光L2が、放光パネル40に直接的に入光することを防止するように、反射部材50から上方に延在している。
入光防止部35により、導光通路31の反射面34aを反射した反射光L2が、放光パネル40に直接的に入光することを防止することができるので、反射部材50の反射面51から反射した反射光L2を放光パネル40に向わせることができる。これにより、放光パネル40からより均一に光を放光することができる。なお、入光防止部35の表面のうち、放光パネル40側の表面まで反射部材50を延在させて、放光パネル40側の表面を反射部材50で被覆してもよい。
本実施形態によれば、採光窓20から採光された自然光L1は、鉛直方向に沿って形成された導光通路31(の反射面)を反射しながら、各放光パネル40に分配され、放光パネル40から室内RIに放光される。ここで、ダクト本体30の導光通路31は、鉛直方向に沿って形成されているため、1階から3階までの異なる階の壁面81に、放光パネル40を簡単に設置することができ、設置した壁面81から光を放光することができる。
また、鉛直方向に沿って形成されたダクト部30Bが、室内RIの壁80の一部として形成され、放光パネル40が、室内R1の壁面81を形成している。このため、室内RIにダクト本体30が配置されることはなく、放光パネル40の反射光L2を室内RIの壁面81から放光することができる。これにより、導光ダクト1により、室内R1の利用スペースに制約を受けることなく、採光した自然光L1(具体的には反射光L2)を水平方向から室内に放光することができる。
特に、図5に示すように、建物100の室内を区画する内壁(たとえば仕切り壁)80Aの近傍の空間(具体的には廊下側の室内空間)は、窓からの自然光が入り難い。したがって、ダクト本体30を建物100の内壁80Aの一部として形成すれば、各階の室内の奥まで反射光である自然光Lを好適に導光することができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
1:導光ダクト、20:採光窓、30:ダクト本体、31:導光通路、30A:フード部、30B:ダクト部、31:導光通路、32:入光反射面、33:反射板、50:反射部材、80:壁、80A:内壁、81:壁面、L1:自然光、L2:反射光、RI:室内。
Claims (7)
- 建物の室内に自然光を導光する導光ダクトであって、
自然光を採光する採光窓と、
採光した自然光を反射させながら導光する導光通路が鉛直方向に沿って形成されたダクト本体と、
前記ダクト本体に取り付けられ、前記導光通路内で反射した反射光を室内に放光させる放光パネルと、を備え、
前記ダクト本体は、複数階にわたって、前記室内の壁の一部として形成されており、
前記放光パネルは、前記複数階の室内の壁材として配置されていることを特徴とする導光ダクト。 - 前記導光通路内の前記各放光パネルと対向する領域に、前記各放光パネルに向かって反射光を反射させる反射部材が、前記各放光パネルに対して傾斜するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の導光ダクト。
- 複数の前記反射部材のうち、上階の反射部材に対して、前記上階の前記放光パネルと反対側には、下階に反射光を導光する前記導光通路の一部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の導光ダクト。
- 前記反射部材の反射面は、前記導光通路の他の反射面よりも拡散反射率が高いことを特徴とする請求項2または3に記載の導光ダクト。
- 前記導光通路の反射面を反射した反射光が、前記放光パネルに直接的に入光することを防止するように、前記反射部材から上方に延在した入光防止部が形成されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の導光ダクト。
- 前記導光通路には、前記採光窓から入光した自然光を反射する入光反射面が形成されており、
前記入光反射面は、上方から下方に進むに従って、水平面に対する勾配が大きくなっていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の導光ダクト。 - 前記導光通路内の前記入光反射面の下方には、鉛直方向に対して傾斜した反射板が配置されていることを特徴とする請求項6に記載の導光ダクト。
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