JP5427233B2 - 迷走神経刺激を送達する医療システム - Google Patents

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Description

本出願は主に医療装置に関し、より詳細には迷走神経刺激を送達する医療システム、医療装置および方法に関する。
神経刺激は、多くの健康状態の治療法として提案されている。神経刺激療法の例には、たとえば睡眠呼吸障害などの呼吸器疾患、たとえば高血圧症、心調律管理、心筋梗塞および虚血を治療するためなどの血圧管理、心不全(HF)、癲癇、鬱病、疼痛、片頭痛、摂食障害と肥満、および運動障害に対する神経刺激療法が含まれる。
ボロビコーバ(Borovikova,LV.)著、Nature、2000年、第405巻、p.458−462
いくつかの神経刺激療法は、心拍数を下げるべく迷走神経を刺激する。たとえば以前に提案された心血管治療は、迷走神経刺激療法(VST)を用いることによって心拍数を下げる。これは、心拍数が低くなると心臓の酸素要求量が低下するので、多数の心不全および心不全の作業効率を改善し得るという信念に基づき、たとえば心不全患者に有益であると長く考えられてきた。
さまざまな方法実施形態にしたがって、患者に循環器疾患を治療する療法が指示されると、循環器疾患を治療する患者に療法が送達される。療法の送達は、迷走神経刺激療法が迷走神経刺激療法中に固有心拍数を下げ得る上方境界以下の循環器疾患の治療有効強度で、患者の迷走神経に迷走神経刺激療法を送達することを含む。循環器疾患の限定的な例は、心不全である。いくつかの実施形態にしたがって、心不全の治療有効強度で迷走神経刺激療法を送達することは、咽頭振動の誘発強度で迷走神経刺激療法を送達することを含む。
いくつかの実施形態は、循環器疾患の療法を送達する植込医療装置の操作方法を提供する。迷走神経刺激療法は、循環器疾患の治療に有効な迷走神経刺激療法強度で送達される。心拍数は、迷走神経刺激療法の送達前と、迷走神経刺激療法の送達中との両方で検知される。迷走神経刺激療法の送達中に検知された心拍数が、迷走神経刺激療法の送達前に検知された心拍数よりも少なくとも域値だけ少ない場合、迷走神経刺激療法強度は、自動的に削減迷走神経刺激療法強度に減らされる。削減迷走神経刺激療法強度によって、迷走神経刺激療法の送達中に検知された心拍数と、迷走神経刺激療法の送達前に検知された心拍数との間に生じる差は、域値未満になる。迷走神経刺激療法は、循環器疾患の治療に有効であるとともに固有心拍数を低値に誘導しない削減迷走神経刺激療法強度で送達される。
さまざまな植込システム実施形態は、プログラム強度で迷走神経刺激療法を提供すべく、植込電極を通じて迷走神経に電気信号を送達するように構成されたパルス生成器を備える。電気信号は、迷走神経刺激療法前の患者の固有心拍数と比較して、迷走神経刺激療法中の患者の固有心拍数を実質的に減らすことなく、循環器疾患の治療に有益な刺激を提供すべく選択されたプログラム強度で迷走神経刺激療法を提供するプログラムパラメータを
有する。
この概要は、本出願の教示のうちのいくつかの概説であり、本主題の排他的または包括的処理を意図するものではない。さらに本主題に関する詳細は、詳細な説明と添付の特許請求の範囲において認められる。他の特徴は、限定的意味で解釈されるべきではないが、以下の詳細な説明を読んで理解するとともに、その一部を形成する図面を見ることによって当業者には明らかであろう。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲とその等価物によって規定される。
以下の本主題の詳細な説明は、具体的な特徴と本主題が実行され得る実施形態を例証として示す添付の図面を参照する。これらの実施形態は、当業者が本主題を実行できるように、十分詳細に記載されている。他の実施形態が利用され得るとともに、本主題の範囲から逸脱しなければ構造的、論理的、および電気的変更が、行われ得る。本開示における「an」、「1つの」、または「さまざまな」実施形態の言及は、必ずしも同じ実施形態とは限らず、そのような言及は、1つよりも多くの実施形態を考慮する。したがって、以下の詳細な説明は、限定的意味で解釈されるべきではなく、その範囲は、そのような請求項が与えられる法的等価物の全ての範囲とともに、添付の特許請求の範囲によってのみ規定される。
図の左側から右側に増大する迷走神経刺激療法(VST)強度と、さらに迷走神経刺激療法に対してさまざまな生理反応を引起こす強度域値。 図の左側から右側に増大する迷走神経刺激療法強度と、さらに迷走神経刺激療法強度の上方境界の規定に用いられる、たとえば迷走神経刺激療法に対する心拍数反応の低下などの迷走神経刺激療法に対して好ましくない生理反応を引起こす強度域値。 図の左側から右側に増大する迷走神経刺激療法強度と、さらに迷走神経刺激療法強度の上方境界と迷走神経刺激療法に対して別の生理反応を引起こす別の強度域値を規定するのに用いられる迷走神経刺激療法に対して好ましくない生理反応を引起こす強度域値。 図の左側から右側に増大する迷走神経刺激療法強度と、さらに迷走神経刺激療法強度の設定に用いられる迷走神経刺激療法に対して好ましくない生理反応を引起こす強度域値。 図の左側から右側に増大する迷走神経刺激療法強度と、さらに迷走神経刺激療法強度の許容範囲の設定に用いられる迷走神経刺激療法に対して好ましくない生理反応を引起こす強度域値。 迷走神経刺激療法システムの実施形態。 さまざまな実施形態にしたがう、閉ループシステムの迷走神経刺激療法タイトレーションアルゴリズム。 さまざまな実施形態にしたがう、閉ループシステムの迷走神経刺激療法タイトレーションアルゴリズム。 さまざまな実施形態にしたがう、閉ループシステムの迷走神経刺激療法タイトレーションアルゴリズム。 本主題のさまざまな実施形態にしたがう、神経刺激機能と心調律管理機能を有する植込医療装置(IMD)。 さまざまな実施形態にしたがう、マイクロプロセッサ式植込装置の実施形態のシステム図。 本主題のさまざまな実施形態にしたがう、植込医療装置(IMD)と外部システムあるいは外部装置を含むシステム。 本主題のさまざまな実施形態にしたがう、外部装置、植込神経刺激(NS)装置および植込心調律管理(CRM)装置を含むシステム。 左迷走神経と右迷走神経の両神経を刺激できる両側性システムとして例示される、迷走神経刺激療法を提供するように構成されたシステム実施形態。 左迷走神経と右迷走神経の両神経を刺激できる両側性システムとして例示される、迷走神経刺激療法を提供するように構成されたシステム実施形態。 外部システムの実施形態を例示するブロック線図。
自律神経系(ANS)は、「不随意」器管を調節するが、随意(骨格)筋の収縮は、体性運動神経によって制御される。不随意器官の例には、呼吸器官と消化器官が含まれ、同様に血管および心臓が含まれる。自律神経系は、不随意的な反射様式で機能することによって、分泌腺の調節、皮膚、眼、胃、腸と膀胱の筋肉の調節、および心筋とたとえば血管周囲の筋肉の調節を行うことが多い。
自律神経系は、交換神経系と副交感神経系を含む。交換神経系は、ストレスと、緊急事態の「攻撃・逃避反応」とに連携する。数ある作用の中でも特に、「攻撃・逃避反応」は、血圧と心拍数を上昇させることによって、骨格筋血流を増加させ、消化を低下させることによって、「攻撃・逃避」のエネルギを提供する。副交感神経系は、リラクセーションと「休息・消化反応」も連携し、数ある作用の中でも特に「休息・消化反応」は、血圧と心拍数を下げ、消化を高めることによって、エネルギを保存する。自律神経系は、正常な身体の内部機能を維持するとともに、体性神経系と連動する。求心性神経は、インパルスを神経中枢に伝達し、遠心性神経は、神経中枢からのインパルスを伝達する。
交換神経系と副交感神経系の刺激は、心拍、血圧および他の生理反応を生じさせることが可能である。たとえば交換神経系の刺激によって、瞳孔が拡大し、唾液と粘液の産生が低下し、気管支筋が弛緩し、胃の不随意収縮(蠕動(ぜんどう))の連続波と胃の運動性が低下し、肝臓によるブドウ糖へのグリコーゲンの変換が高まり、腎臓による尿分泌が減り、さらに膀胱の壁が弛緩し、膀胱の括約筋が閉まる。副交換神経系の刺激(交換神経系の阻害)は、瞳孔を収縮し、唾液と粘液の産生を増やし、気管支筋を収縮させ、胃と大腸での分泌と運動性を高め、小腸での消化を高め、尿分泌を高め、さらに膀胱の壁を収縮させ、括約筋を弛める。交換神経系と副交感神経系に関連する機能は、多くあり、互いに複雑に一体化されることが可能である。
副交感神経活性の低下は、様々な種類の循環器疾患の発症および進行の一因となる。本主題は、自律神経系の緊張を変調することによって、さまざまな循環器疾患を予防的または治療的に治療すべく用いられることが可能である。そのような疾患または健康状態の例には、心不全,高血圧症、および心臓リモデリングが含まれる。これらの健康状態は、以下で簡単に記載される。
心不全は、心機能が末梢組織の代謝要求量を満たす適切なレベルを下回り得る正常以下の心拍出量をもたらす臨床的な症候群を指す。心不全は、付随する静脈性と肺性の鬱血のため、自らを鬱血性心不全(CHF)として示し得る。心不全は、たとえば虚血性心疾患などの様々な病因のためであり得る。心不全患者は、LV機能不全と死亡率の増加に関連する自律平衡が低下している。
高血圧症は、心臓疾患と他の関連心臓共存症の原因である。血管が収縮すると、高血圧が生じる。結果として、心臓は、より高い血圧で血流を維持すべく、より懸命に働くので、心不全に寄与し得る。高血圧症は、たとえば心血管の損傷または他の悪影響を誘発しそうなレベルへの一過性あるいは持続性の全身動脈血圧の上昇など、主に高血圧に関する。高血圧症は、140mgHgよりも高い収縮期血圧あるいは、90mgHgよりも高い拡張期血圧として定義されている。高血圧症が放置されることによって生じる影響には、限
定するものではないが、網膜血管疾患と脳卒中、左心室肥大と不全、心筋梗塞、解離性動脈瘤、および腎血管性疾患が含まれる。大部分の一般住民並びにペースメーカあるいは除細動器を植込んだ患者の多くは、高血圧症を患っている。長期死亡率と生活の質は、血圧と高血圧を下げることができれば、この個体群で改善されることが可能である。高血圧症を患う多くの患者は、たとえば生活様式の変更および降圧剤に関する治療などの治療に対応しない。
心臓リモデリングは、心筋梗塞(MI)または心拍出量が低下する他の原因に続いて生じ得る、構造因子、生化学的要因、神経ホルモン的要因、および電気生理学的要因を伴う心室の複雑なリモデリングプロセスを指す。心室リモデリングは、心室の拡張期充満圧を増加させ、それによって所謂前負荷(すなわち心室が拡張終期に心室内の血液量によって伸張される低度)を増加させる所謂後方不全のために心拍出量を増加させるように働く生理学的代償機構によって誘発される。前負荷の増加は、フランク・スターリング(Frank−Starling)原理として公知の現象である収縮期中の一回拍出量の増加をもたらす。しかし、心室が、一定期間にわたって増加した前負荷のために伸張されると、心室は拡張する。心室容積の拡大は、所定の収縮期圧で心室壁応力の増加をもたらす。これは、心室によってなされた圧・容積作業の増大とともに、心室筋を肥大させる刺激として働く。拡張の欠点は、肥大の刺激を表わす、正常な残りの心筋にかかる余分な作業負荷と壁張力の増大(ラプラスの法則(Laplace‘s Law))である。肥大が張力の増大に適切に対応できなければ、さらに拡張をもたらし、進行性の拡張をもたらす悪循環が引き続いて起こる。心臓が拡張し始めると、求心性圧受容器と心肺受容器の信号が、血管運動中枢神経系制御中枢に送信され、ホルモン分泌および交感神経放電で応答する。血液動態、交換神経系およびホルモンの変調(たとえばアンジオテンシン変換酵素(ACE)活性の有無など)の組合せは、心室リモデリングに関連する細胞構造における有害変化の主な原因となる。肥大をもたらす持続的な応力は、心筋細胞のアポトーシス(すなわちプログラム細胞死)を誘発し、最終的に心臓機能をさらに悪化させる壁(梗塞壁)の菲薄化(ひはくか)を誘発する。したがって、心室拡張と肥大は、最初は代償的であり、心拍出量を増加させ得るが、そのプロセスによって、最終的に収縮期と拡大期の両方の機能不全が生じる。心室リモデリングの程度は、心筋梗塞後患者と心不全患者における死亡率の増加と正の相関性がある。
迷走神経刺激療法(VST)は、心不全を含むさまざまな循環器疾患を治療する感動的な機会を提供する。しかし、迷走神経刺激療法誘発性徐脈は、特に運動中、心不全患者に症候性副作用をもたらし得るとともに、好ましくない変力作用と変伝導作用を提供し得る。我々の研究は、心臓機能とリモデリングに及ぼす迷走神経刺激療法の有益な効果が、必ずしも心拍数低下を介してもたらされないことを示唆する。すなわち迷走神経刺激療法は、迷走神経刺激療法に関連する好ましくない変時作用およびたとえば咳などの高強度刺激による他の副作用無しに心不全患者の利益になり得る。むしろ、抗炎症性、抗交換神経性、および抗アポトーシス性のメディエ−タは、心拍数低下が実現される強度よりも低い迷走神経刺激療法強度で誘発される。これらのメディエータは、迷走神経刺激療法が循環器疾患の治療効果を提供する経路として機能する。
迷走神経シグナリングは、心不全の発症と進行において重要な全身性炎症反応とアポトーシスの変調において重要な役割を果たす。低レベルの遠心性迷走神経刺激(1Hz)は、ニコチン性アセチルコリン受容体を介してマクロファージから炎症性シトキン(たとえば腫瘍壊死因子、インターロイキンなど)の放出を弱めることが示されている(たとえば非特許文献1参照)。我々の内部前臨床データは、治療レベルの迷走神経刺激療法が心拍数を低下させずに炎症経路とアポトーシスシグナル伝達経路を変調し得ることを示唆する。前記前臨床試験は、神経刺激装置プロトタイプを用いることによって、迷走神経刺激療法の所定スケジュールにしたがって迷走神経の求心性軸索と遠心性軸索の両方を非選択的
に刺激する迷走神経刺激療法を送達した。
本明細書において開示されるように、さまざまな実施形態は、迷走神経の刺激によって誘発される徐脈反応を回避または阻害すべく低レベルで迷走神経刺激療法の治療有効ドーズ量を求心性軸索と遠心性軸索に非選択的に送達する。迷走神経刺激療法は、循環器疾患の治療的に有効であるとともに、固有心拍数を下げない削減迷走神経刺激療法強度で送達される。すなわち心拍数は、迷走神経刺激療法中に心筋の徐脈支援ペーシングを用いることなく、迷走神経刺激療法中維持される。本明細書において記載されるのは、迷走神経刺激療法療法を送達する方法、システムおよび装置である。さまざまな実施形態にしたがって、心拍数は、監視され、さらに迷走神経刺激療法は、迷走神経刺激の心拍数低下作用を適切に回避または軽減するように調整される。たとえば心拍数が、迷走神経刺激療法中に特定のレベルに低下する場合、パラメータ設定は、次の迷走神経刺激療法刺激の迷走神経刺激療法ドーズ量を削減するように調整され得る。迷走神経刺激療法は、有意な変時副作用無しに自律神経機能に及ぼすその有益な効果を得るべく、治療有効ドーズ量で送達されるので、この迷走神経刺激療法の耐性を改善する。
迷走神経は、異なる刺激域値で見出される多くの神経経路を有する複雑な生理的構造である。迷走神経刺激に対するさまざまな生理反応は、様々な迷走神経刺激療法強度の域値に関連する。
図1は、図の左側から右側に増大する迷走神経刺激療法(VST)強度を例示し、さらに迷走神経刺激療法(VST)に対してさまざまな生理反応を引起こす強度域値を例示する。迷走神経刺激療法(VST)は、迷走神経刺激療法が生理反応「B」をもたらす強度よりも低い強度で生理反応「A」をもたらす。生理反応「B」は、生理反応「C」をもたらす強度よりも低い迷走神経刺激療法強度で生じる。つまり迷走神経刺激療法(VST)は、反応「A」の誘発する前に特定レベルに達する必要があり、さらに反応「B」と「C」を誘発するためには、より高いレベルに達する必要がある。
下方迷走神経刺激療法強度での生理反応は、たとえば心不全などの循環器疾患の治療に有効な結果を有する。これらの反応は、これらの治療経路を介在または提供する。下方迷走神経刺激療法強度で心不全に有益なそのような反応の例には、抗炎症反応、抗交換神経反応、および抗アポトーシス反応、並びにNOの増大が含まれる。高迷走神経刺激療法強度での生理反応は、好ましくないかもしれない。患者が迷走神経刺激療法に耐える能力を削減し得る高迷走神経刺激療法強度に対する反応例には、限定しないが、心拍数の低下、AV伝導の延長、血管拡張、および咳が含まれる。
迷走神経刺激療法の強度は、刺激信号のパラメータの調整によって調整されることが可能である。たとえば信号(たとえば電流または電圧)の振幅は、信号の強度を高めるべく、増大されることが可能である。他の刺激パラメータは、振幅と別に、または振幅に加えて調整されることが可能である。たとえば刺激強度は、刺激信号の周波数、刺激バースト周波数、パルス幅と負荷サイクルの少なくとも一方によって変化する。
図2は、図の左側から右側に増大する迷走神経刺激療法強度を例示し、さらに迷走神経刺激療法強度の上方境界を規定すべく用いられる、たとえば迷走神経刺激療法に対する心拍数の低下などの迷走神経刺激療法に対する好ましくない生理反応を引起こす強度域値を例示する。開ループ迷走神経刺激療法システムでは、心拍数は、迷走神経刺激療法試験中に監視される。この迷走神経刺激療法試験は、心拍数域値を決定すべく、比較的大きなヒト個体群に基づき得る。また迷走神経刺激療法試験は、観測心拍数低下を用いて迷走神経の捕捉を確認するプロセス、心拍数低下が観測される強度域値を決定するプロセス、さらに上方境界を提供する強度域値を用いるか、でなければ心拍数域値よりも低い迷走神経刺
激療法強度を設定するプロセスを用いることによって、植込手順中に実行され得る。植込手順中に実行され得る別の迷走神経刺激療法試験例は、別の生理反応を用いて捕捉を確認する(たとえばセンサまたは患者によって検知される咽頭振動、検出神経連絡、その他)。迷走神経刺激療法強度は、神経捕捉が検知された強度(強度自体、強度の因子、または強度の補正値)に基づき設定されることが可能である。
図3は、図の左側から右側に増大する迷走神経刺激療法強度を例示し、さらに迷走神経刺激療法強度の上方境界の規定に用いられる、迷走神経刺激療法に対して好ましくない生理反応を引起こす強度域値と、迷走神経刺激療法に対して別の生理反応を引起こす別の強度域値とを例示する。たとえば好ましくない心拍数反応の迷走神経刺激療法強度域値は、上方境界として用いられることが可能であり、所望の咽頭振動反応の迷走神経刺激療法強度域値は、下方境界として用いられることが可能である。図3において例示されるように、前臨床試験は、咽頭振動が、心拍数反応を引起こす迷走神経刺激療法強度域値よりも低い迷走神経刺激療法強度域値で検出されることを示す。いくつかの実施形態は、迷走神経刺激療法の下方境界として咽頭振動を用いる。
図4は、図の左側から右側に増大する迷走神経刺激療法強度を例示し、さらに迷走神経刺激療法強度の設定に用いられる、迷走神経刺激療法に対して好ましくない生理反応を引起こす強度域値を例示する。たとえば心拍数反応が、迷走神経刺激療法強度レベル「X」で観測される場合、迷走神経刺激療法の治療有効強度レベルは、「X」のパーセンテージ(たとえば「X」のおよそ50%)としてか、「X」からのオフセット「Z」(たとえば「X」よりも少ない「Z」)として設定されることが可能である。
図5は、図の左側から右側に増大する迷走神経刺激療法強度を例示し、さらに迷走神経刺激療法強度の許容範囲の設定に用いられる、迷走神経刺激療法に対して好ましくない生理反応を引起こす強度域値を例示する。たとえば心拍数反応が、迷走神経刺激療法強度レベル「X」で観測される場合、迷走神経刺激療法の治療有効強度レベルは、「X」のパーセンテージ(たとえば「X」のY1%〜Y2%)を用いるか、強度の許容範囲の開始点か強度許容範囲の終点のうちの少なくとも一方に対して「X」のオフセット「Z1」と「Z2」の少なくとも一方を用いることによって、設定されることが可能である。
迷走神経刺激療法の治療有効性は、たとえば閉ループシステムに有益であり得るか植込手順中に有益であり得るように急性的に(たとえば数秒または数分内に)評価されることが可能であり、さらにたとえば開ループシステムあるいは閉ループシステムの何れかに対して続くプログラミング更新情報を提供するのに有益であり得るように、長期(たとえば約数時間、約数日間、約数週間および約数カ月間)に基づき評価されることが可能である。ドーズ量が治療有効範囲内であるか否かを伝えるべく測定され得る急性的マーカ例には、抗炎症性シトキンと自律平衡マーカが含まれる。抗炎症性シトキン例には、血清中TNF−α、IL−1,IL6、などが含まれる。自律平衡マーカ例には、血漿中NE(交換神経系の緊張の指標)、心拍数変動(HRV)および心拍数の乱れ(HRT)が含まれる。治療有効性の長期評価は、心不全の進行の監視に現在用いられるさまざまな方法(たとえば心電図の読みと心拍出量、収縮性、および左心室の大きさの様々な尺度)を用いることによって測定されることが可能である。たとえば咽頭振動などそれら自体が、治療に有益ではない他の生理反応は、それらの反応域値が、所望のメディエータ(たとえば抗アポトーシスメディエータ、および抗交換神経のメディエータ類)を誘発する公知の関連性を有する場合に用いられ得る。前記所望メディエータによって、適用された迷走神経刺激療法が、循環器疾患に有効な治療を提供する。
図6は、さまざまな実施形態にしたがう迷走神経刺激療法システムを例示する。植込装置は、迷走神経刺激療法システム全体を提供し得る。いくつかの実施形態は、たとえば植
込迷走神経刺激装置の植込中などに機能の監視を提供する外部装置を用いる。例示の迷走神経刺激療法システム600は、迷走神経刺激療法を提供するパルス生成器601、迷走神経刺激療法の強度を変更または変調する刺激変調モジュレータ602、およびフィードバックを提供する迷走神経刺激療法反応モニタ603を含む。自律神経系604は、主に604で例示される。適切な電極605を用いることによって、所望の神経刺激を提供し、センサ606を用いることによって、神経刺激の影響を受けるパラメータを検知する。迷走神経刺激療法に素早く反応する生理パラメータは、閉ループシステムにおいてか植込プロセス中に用いられることが可能である。そのようなパラメータ例には、心拍数、咽頭振動、血圧、呼吸、心電図のパラメータが含まれる。他の心臓血管パラメータと他の代理パラメータによって、神経刺激に対する副交感神経系の反応全体を示す高速かつ予測可能な反応を得る。反応が比較的遅い他のパラメータは、治療に有効なドーズ量が送達されていることを確認するために用いられ得る。センサ606と電極605は、単一リードに一体化されるか、多重リードを用いることが可能である。さらにさまざまなシステム実施形態は、別個または一体化した植込心調律管理装置に通信できる植込神経刺激装置を用いることによって、図6に例示される機能を実行する。
例示の迷走神経刺激療法反応モニタ603は、刺激時間中のパラメータを監視することによって、刺激時間に対応するパラメータ値を示す第1フィードバック信号607を提供し、刺激を行わない時間中のパラメータを監視することによって、刺激無し時間に対応するパラメータ値を示す第2フィードバック信号608を提供する。第1フィードバック信号607と第2フィードバック信号608は、個別のラインで例示される。これらの第1フィードバック信号607と第2フィードバック信号608は、互いに異なる信号経路または同じ信号経路を介して送信されることが可能である。比較器609は、第1フィードバック信号607と第2フィードバック信号608を受信し、さらにこれらの信号に基づき検出されたパラメ−タ値の変化を測定する。さらに比較器609は、検出変化を許容変化と比較する。許容変化は、装置内にプログラムされることが可能である。たとえば装置は、刺激無しの心拍数のXパーセンテージ(たとえば約95%)以上の迷走神経刺激療法中の心拍数減少を認めるようにプログラムされることが可能である。あるいは装置は、刺激無しの心拍数よりも定量値(たとえば5ビート/分)以内の迷走神経刺激療法中の心拍数減少を認めるように定量値でプログラムされ得る。
例示の装置は、迷走神経刺激療法強度の上方境界を提供すべく用いられる監視パラメータ値に対応する上方境界値611でプログラムされており、迷走神経刺激療法反応モニタ603は、上方境界パラメータモニタ613を含む。上方境界パラメータモニタ613は、上方境界値611と比較されるパラメータの検知値を示す信号を提供する。迷走神経刺激療法強度は、上方境界値611と上方境界パラメータモニタ613を用いて検出されるように、上方迷走神経刺激療法強度よりも低くなるように調整される。上方境界値611は、迷走神経刺激療法に対する患者に特異的な反応または患者個体群のデータに基づきプリプログラムされ得る。例示の実施形態は、心拍数を監視し、さらに検知心拍数を迷走神経刺激療法強度の上方境界に対応するプリプログラム心拍数と比較する。
また例示の装置は、迷走神経刺激療法強度の下方境界を提供すべく用いられる監視パラメータ値に対応する下方境界値612でプログラムされ得るとともに、迷走神経刺激療法反応モニタ603は、下方境界パラメータモニタ614を含む。下方境界パラメータモニタ614は、下方境界値612と比較される、パラメータの検知値を示す信号を提供する。迷走神経刺激療法強度は、下方境界値612と下方境界パラメータモニタ614を用いて検出されるように、下方迷走神経刺激療法強度よりも上になるように調整される。下方境界値612は、迷走神経刺激療法に対する患者に特異的な反応または患者個体群のデータに基づきプリプログラムされ得る。例示の実施形態は、咽頭振動を監視する。
いくつかの実施形態は、迷走神経刺激療法強度の上方境界によって制限され、実施形態によっては、迷走神経刺激療法強度の下方境界によって制限される、迷走神経刺激療法強度を調整する治療プロトコルを用いる。迷走神経刺激療法強度は、たとえば血圧、呼吸、および心電図測定などの他のパラメータに基づき本主題によって設定された許容バウンド内に調整されることが可能である。いくつかの治療プロトコルは、スケジュール(たとえば時間帯)または検知データ(たとえば活動度)に基づき迷走神経刺激療法強度の上方境界と下方境界の少なくとも一方を調整する。
検出変化(第1フィードバック信号607と第2フィードバック信号608に基づく)と許容変化の比較によって、比較結果610が提供される。比較結果610を用いることによって、適用迷走神経刺激療法を調整すべく刺激変調モジュレータ602を適切に制御する。
さまざまな刺激変調モジュレータ602の実施形態は、迷走神経刺激療法を提供すべく用いられる刺激信号の振幅を変更することによってか、迷走神経刺激療法を提供すべく用いられる刺激信号のバースト周波数を変更することによってか、迷走神経刺激療法を提供すべく用いられる刺激信号のパルス幅を変更することによってか、迷走神経刺激療法を提供すべく用いられる刺激信号の負荷サイクルを変更させることによってか、あるいはこれらの刺激信号特性のうちの2つ以上のさまざまな組合せによって、迷走神経刺激療法強度を調整する。
迷走神経刺激療法を送達する例示のシステムは、広範な治療適用において有用である。広範な治療適用例は、心臓組織のリモデリングを防止するためと、循環器疾患における心臓組織を逆リモデリングするためとに刺激を適用することを含む。迷走神経刺激療法は、たとえば各1分間のうちの一部(およそ10秒間)に適用される。迷走神経刺激療法ドーズ量は、刺激の持続期間または負荷サイクル(たとえば毎分およそ5秒あるいは15秒間または30秒ごとにおよそ5〜15秒間または2分ごとにおよそ5〜30秒間、あるいは5分ごとにおよそ5秒間〜3分間または連続刺激)を調整することによって調整され得る。実施形態にしたがって、迷走神経刺激療法は、遠心性軸索と求心性軸索の両方を非選択的に刺激する。例示の値は、限定ではなく、例として提供される。数日間、数週間、数カ月間および数年間にわたる迷走神経刺激療法に対する生理反応は、たとえば神経適応、組織カプセル化、線維症、インピーダンス変化、その他などのいくつかの理由によって変化し得る。さまざまな閉ループシステム実施形態は、迷走神経刺激療法に対して高速かつ予測可能な反応をする少なくとも1つのパラメータを監視し、さらに監視パラメータを用いることによって、副交感神経系の所望刺激が生じるように神経刺激信号を適切に変更する。いくつかの実施形態は、心拍数を監視し、さらに迷走神経刺激療法による心拍数への影響を避けるべく迷走神経刺激療法強度を調整する。いくつかの実施形態は、咽頭振動を監視し、さらに迷走神経刺激療法が咽頭振動を引起こすべく必要に応じて迷走神経刺激療法強度を調整する。
開ループ迷走神経刺激療法システムは、迷走神経刺激療法の心拍数作用を回避または減らすべく迷走神経刺激療法強度を設定する。開ループ迷走神経刺激療法システムでは、心拍数は、迷走神経刺激療法試験中に監視される。この迷走神経刺激療法試験は、心拍数域値を決定すべく比較的大きなヒト個体群に基づき得る。また迷走神経刺激療法試験は、観測心拍数減少を用いて迷走神経の捕捉を確かめるプロセスと、心拍数減少が観測される強度域値を決定するプロセスと、強度域値を用いることによって上方境界を提供するかあるいは心拍数域値よりも低い迷走神経刺激療法強度を設定するプロセスとを用いて、植込手順中に実行され得る。いくつかの実施形態にしたがって、迷走神経刺激療法強度の下方境界は、植込プロセス中に設定されることが可能である。たとえば咽頭振動は、心拍数作用が検出される迷走神経刺激療法強度レベルよりも低い迷走神経刺激療法強度レベルで患者
によって感じとられるか、たとえば加速度計などのセンサによって検知される。パラメータ設定の組合せは、如何なる有意な徐脈作用も避けるべく選択される。いくつかの実施形態は、如何なる徐脈作用も回避する。いくつかの実施形態は、比較的僅かな量の心拍減速(たとえば迷走神経刺激療法中の心拍数が、迷走神経刺激療法無しの心拍数の95%)を許容する。迷走神経刺激療法強度の上方境界は、迷走神経刺激療法無しの固有心拍数からの迷走神経刺激療法に起因する許容心拍数変化に基づく。
例として、開ループシステムの迷走神経刺激療法強度は、以下のようにタイトレーションが行われ得る。迷走神経刺激療法が初めてオンにされる場合は、心拍数が、試験中に監視される。迷走神経刺激療法サイクルがオンの時間中に何れかの有意な徐脈が存在する場合、迷走神経刺激療法強度(同様に迷走神経刺激療法ドーズ量と称される)は、削減されることになる。迷走神経刺激療法ドーズ量は、たとえば振幅、周波数、パルス幅などの1または複数の迷走神経刺激療法パラメータを調整することによって削減されることが可能である。治療タイトレーションを行う追跡調査外来診療中に、迷走神経刺激療法パラメータは、有意な徐脈作用が無い治療有効ドーズ量を提供するように調整され得る。徐脈の限界は、予め定められる(迷走神経刺激療法中に許される徐脈の程度)。
図7〜図9は、さまざまな実施形態にしたがう、閉ループシステムの迷走神経刺激療法タイトレーションアルゴリズムを例示する。閉ループシステムの実施形態は、神経刺激電極と心臓内検知電極を含む。さまざまな閉ループシステム実施形態は、心拍数低下作用、またはその欠如を監視するとともに、パラメータを自動的に調整できる。いくつかの実施形態は、各々の迷走神経刺激療法サイクルに対してパラメータを調整できる。
いくつかの閉ループシステム実施形態は、迷走神経刺激療法がオンの場合の迷走神経刺激療法サイクルの心拍数データの平均値を求め、迷走神経刺激療法がオフの場合の迷走神経刺激療法サイクルの心拍数データの平均値を求め、さらに迷走神経刺激療法オン心拍数平均値を、如何なる一過性または残存効果も回避すべく特定の時間オフセットが、少ない迷走神経刺激療法オフ心拍数平均値と比較する。心拍数が迷走神経刺激中に、或る程度まで低下する場合、パラメータは、次の迷走神経刺激療法刺激の迷走神経刺激療法ドーズ量を下げるように調整される。
閉ループシステムに対するタイトレーションアルゴリズム例は、各々の心臓サイクルに対して心拍数を基線心拍数(たとえば時間平均心拍数HR)と比較することになる。迷走神経刺激療法中の心拍数が、基線値よりも低い場合、迷走神経刺激療法ドーズ量は、削減される。いくつかの実施形態は、加速度計あるいは分時換気(MV)センサを用いることによって運動活動度を検知し、さらに運動耐性を改善すべく、迷走神経刺激療法をオフにするか迷走神経刺激療法強度を低下させるか運動中の迷走神経刺激療法強度の上方境界を下げる。
図7は、閉ループシステムの迷走神経刺激療法タイトレーションアルゴリズムの実施形態を例示する。ステップS715で基線心拍数が算出される。心拍数は、特定の時間ウインドウに対して平均化されることが可能である。例として基線心拍数は、1時間ごとに平均化されるとともに、1時間ごとに更新されることが可能である。基線心拍数データの平均化および更新を行う他のスケジュールを用いることが可能である。いくつかの実施形態は、さまざまな状態(たとえば睡眠、覚醒と休息、覚醒と移動、覚醒と運動)に対して適切な心拍数を決定する。徐脈の限界(すなわち迷走神経刺激療法中に許される徐脈の程度)は、プログラムで制御できる。ステップS716で、心拍数が検知される。たとえば心拍数は、各々の心臓サイクルに対して検知されることが可能である。検知心拍数は、基線心拍数と比較されることによって、迷走神経刺激療法サイクルのオン時間中の徐脈事象(プログラム可能限界によって判定される)か否かを判定する。たとえば徐脈事象は、ステ
ップS717で例示されるように検知心拍数が基線心拍数のXパーセント(またはオフセット)未満である場合に検出されるし、あるいはステップS718で例示されるように迷走神経刺激療法(VST)がオンの場合にも検出される。ステップS719で例示されるように、検出徐脈事象は、迷走神経刺激療法(VST)ドーズ量の自動削減をもたらす。迷走神経刺激療法ドーズ量の自動削減は、プログラム段階的であり得るか、心拍数が基線心拍数よりも低い量に基づき得る。
図8は、閉ループシステムに対する迷走神経刺激療法タイトレーションアルゴリズムの別の例示の実施形態を提供する。迷走神経刺激療法(VST)オン/オフサイクル中の平均心拍数は、心拍数反応の如何なる一過性または残存効果をも回避すべく、各々のサイクルの終期中(たとえばオンあるいはオフサイクル中の最後の5秒間)に算出される。ステップS820で例示されるように、各々の迷走神経刺激療法オン/オフサイクルの心拍数HRを平均化する時間ウインドウは、プリプログラムされ得る。徐脈の限界は、プログラムで制御できる(迷走神経刺激療法中に許される徐脈の程度)。ステップS821で迷走神経刺激療法オン中の平均心拍数HRONと、迷走神経刺激療法オフ中の平均心拍数HROFFとが、各々の迷走神経刺激療法サイクルに対して算出される。ステップS822で例示されるように、迷走神経刺激療法オン中の平均心拍数HRONは、徐脈事象が生じたか否かを判定すべく、迷走神経刺激療法オフ中の平均心拍数HROFFと比較される。ステップS823で例示されるように、徐脈事象は、迷走神経刺激療法ドーズ量を自動的に削減する。迷走神経刺激療法ドーズ量の自動削減は、プログラム段階的であり得るか、心拍数が基線心拍数よりも低い量に基づき得る。
図9は、閉ループシステムの迷走神経刺激療法(VST)タイトレーションアルゴリズムの別の例示の実施形態を提供する。例示プロセスは、徐脈状態が各々のサイクルで生じているか否かと、徐脈状態が、所定数のサイクルで存在するか否かとを判定することを含む。徐脈状態が、数サイクルにわたって持続する場合、徐脈事象は、生じていると判定され、さらに迷走神経刺激療法強度が自動的に削減される。心拍数を平均化する時間ウインドウは、ステップS924でプリプログラムされる。
ステップS925で迷走神経刺激療法オン中の平均心拍数HRONと、迷走神経刺激療法オフ中の平均心拍数HROFFとが、各々の迷走神経刺激療法サイクルに対して算出される。ステップS926で例示されるように、迷走神経刺激療法オン中の平均心拍数HRONは、徐脈状態が生じたか否かを判定すべく、迷走神経刺激療法オフ中の平均心拍数HROFFと比較される。ステップS927で徐脈状態が、一定迷走神経刺激療法サイクル間で持続するか否かが判定される。徐脈状態が持続する場合、徐脈事象は、生じていると判定され、ステップS928で例示されるように、迷走神経刺激療法ドーズ量が、自動的に削減される。迷走神経刺激療法ドーズ量の自動削減は、プログラム段階的であり得るか、心拍数が基線心拍数よりも低い量に基づき得る。
いくつかの実施形態は、身体活動度センサ(たとえば加速度計あるいは分時換気センサ)を用い、さらに検知身体活動度を適切に計上すべく迷走神経刺激療法強度を制御する。たとえば迷走神経刺激療法は、運動耐性を増強すべく運動中にオフにされることが可能である。いくつかの実施形態は、迷走神経刺激療法強度を調整すべく、タイマとプログラムスケジュールを用いる。たとえば標準的な作業時間中よりも睡眠時間中により強い迷走神経刺激療法強度が送達され得る。
これらのアルゴリズムは、患者の気分を悪くさせ得るとともにそれらの運動動作を制限し得る有意な心拍数減少を防止することによって、迷走神経刺激療法送達を高めると考えられている。したがって、心拍数減少を予防することによって、迷走神経刺激療法耐性を有意に改善することが期待される。さらに低度の迷走神経刺激療法強度は、高い刺激出量
に関連する、たとえば咳、疼痛などの他の副作用を減らすとともに、迷走神経刺激療法刺激装置のバッテリ寿命を延ばす。
さまざまな心筋状態を治療する迷走神経刺激療法は、さまざまな心筋刺激療法に一体化されることが可能である。療法の一体化は、相乗効果を有し得る。療法は、互いに同期化されることが可能であり、検知データは、共有されることが可能である。心筋刺激療法は、心筋の電気刺激を用いる心臓治療を提供する。心筋刺激療法のうちのいくつかの例が、以下に提供される。
ペースメーカは、心拍数が遅すぎる徐脈の治療に最も一般的な、時限ペーシングパルスで心臓をペーシングする装置である。適切に機能する場合、ペースメーカは、最小心拍数を強制することによって、代謝要求量を満たすために適切な調律で心臓自体をペーシングする心臓の能力低下を補う。また血液の効率的なポンピングを促進するために、心臓サイクル中に心腔が収縮する様式と程度に影響を及ぼす植込装置が、開発されている。心筋全体に興奮(すなわち脱分極)を迅速に伝導できるようにする心房と心室の両方の特殊伝導経路によって通常提供される結果として、心腔が協調して収縮する場合、心臓は、より効果的にポンピングする。これらの経路は、洞房結節から心房心筋に、房室結節に、したがって心室心筋に興奮性インパルスを伝導することによって、両心房と両心室の協調収縮が生じる。この両方は、各々の心腔の筋繊維の収縮を同期化するとともに、各々の心房あるいは心室の収縮を対側の心房あるいは心室と同期化する。特殊伝導経路を正常に機能させることによって生じる同期化がなければ、心臓のポンプ効率は、大きく減少する。これらの伝導経路と他の心室性あるいは心室内の伝導欠損の病的状態は、心臓機能の異常が心拍出量を末梢組織の代謝要求量を満たす適切なレベル以下に低下させる臨床的な症候群を指す心不全の原因要素であり得る。これらの問題を処理するため、心房と心室の少なくとも一方の収縮の協調を改善しようとして、心臓再同期療法(CRT)と呼ばれる1または複数の心腔に時限電気刺激を適切に提供する植込心臓装置が開発されている。心室再同期化は、直接的変力性ではないが、再同期化によってより協調した心室の収縮が生じ、ポンプ効率が改善し、心拍出量が増加するので、心不全の治療に有用である。現在、普通型の心臓再同期療法は、同時に、または特定の両心室オフセット間隔によっての何れかで両心室に刺激パルスを適用し、さらに固有心房収縮の検出または心房ペーシングの送達に関わる特定の房室遅延間隔後に両心室に刺激パルスを送達する。
心臓再同期療法は、心筋梗塞後と心不全の患者で生じ得る有害な心室リモデリングを減らすのに有益であり得る。恐らく、これは、心臓再同期療法が適用されると、心臓ポンピングサイクル中に心室によって起こる壁応力の分布変化の結果として生じる。収縮する前に心筋線維が伸張する程度は、前負荷と呼ばれ、筋線維の最大張力と短縮速度は、前負荷の増加につれて上昇する。心筋領域が、他の領域に対して遅く収縮すると、それらの対側領域の収縮が、遅れて収縮する領域を伸張するので、前負荷を増やす。収縮時に心筋線維に及ぼす張力または応力の程度は、後負荷と呼ばれる。血液が大動脈と肺動脈に送り出されると同時に、心室内の圧力は、拡張期値から収縮期値に急速に上昇するので、興奮性刺激パルスのために最初に収縮する心室の部分は、遅れて収縮する心室の部分よりも低い後負荷に対して収縮する。したがって、他の領域よりも遅れて収縮する心筋領域は、増大した前負荷と後負荷の両方に晒される。この状況は、心不全と心筋梗塞による心室機能不全に関連する心室伝導遅延によってもたらされることが多い。遅れて活性化する心筋領域の壁応力の増大は、心室リモデリングのほぼ確実な誘因である。梗塞領域に近い心室の1または複数の部位をより協調した収縮をもたらし得るやり方でペーシングすることによって、心臓再同期療法は、さもなければ収縮中に遅れて活性化されるとともに壁応力の増大を蒙り得る心筋領域の早期興奮を提供する。他の領域に対してリモデル化領域の早期興奮は、領域から機械的応力を除くとともに、リモデリングの改善または阻止を起こす。
QRS群と同期して心臓に送達される電気ショックの電気的除細動、およびQRS群と同期せずに送達される電気ショックの除細動は、大部分の頻脈性不整脈を終結させるのに用いられることが可能である。電気ショックは、心筋の脱分極と心筋状態の不応性化を同時に行うことによって、頻脈性不整脈を終結させる。植込除細動器(ICD)として公知のクラスの心調律管理装置は、装置が頻脈性不整脈を検出すると、心臓にショックパルスを送達することによって、この種の治療を提供する。頻脈の別の様式の電気療法は、抗頻脈ペーシング(ATP)である。心室ATPにおいて、心室は、頻脈を生じさせるリエントリ回路を遮断するために1または複数のペーシングパルスで競合的にペーシングされる。最新のICDは通常、ATP能力を備え、頻脈性不整脈が検出されると、ATP療法またはショックパルスを送達する。
図10は、本主題のさまざまな実施形態にしたがって神経刺激(NS)装置1030と心調律管理(CRM)装置1031とを備える植込医療装置(IMD)1029を例示する。例示の植込医療装置1029は、制御装置1032とメモリ装置1033を含む。さまざまな実施形態にしたがって、制御装置1032は、ハードウエア、ソフトウエア、またはハードウエアとソフトウエアの組合せを含むことによって、神経刺激機能と心調律管理機能を実行する。たとえば本開示物において討議されるプログラム治療適用は、具現化されるコンピュータ可読命令としてメモリ装置1033に保存されるとともに、プロセッサによって実行されることができる。たとえば治療スケジュールとプログラムで制御可能なパラメータは、メモリ装置1033に保存されることが可能である。さまざまな実施形態にしたがって、制御装置1032は、神経刺激機能と心調律管理機能を実行すべくメモリ装置1033に組込まれた命令を実行するプロセッサを含む。例示の神経刺激療法コントローラ1034は、たとえば心不全または他の循環器疾患を治療する迷走神経刺激療法などの迷走神経刺激療法を含むことが可能である。さまざまな実施形態は、たとえば徐脈ペーシングなどの心調律管理療法コントローラ1035、たとえばATPなどの抗頻脈療法、除細動と電気的除細動、および心臓再同期療法(CRT)を含む。例示の装置はさらに、プログラマ装置または別の外部装置あるいは内部装置との通信に用いる送受信機1036および関連回路系を含む。さまざまな実施形態は、遠隔測定コイルを含む。
心調律管理装置1031は、制御装置1032の制御下で1または複数の電極を用いて心臓の刺激と心臓信号の検知の少なくとも一方を行う構成要素を含む。例示の心調律管理装置1031は、心臓を刺激すべく電極を通じて電気信号を提供するために用いる心調律パルス生成器1074を含み、さらに検知心臓信号を検出および処理する心調律センサ回路系1075を含む。心調律インタフェース1034は、主に制御装置1032および心調律パルス生成器1074と心調律センサ回路系1075の間の通信に用いるために例示される。3つの電極は、心調律管理療法を提供すべく用いる実施例として例示される。しかし、本主題は、特定数の電極部位に限定されない。各々の電極は、独自の心調律パルス生成器1074と心調律センサ回路系1075を含み得る。しかし、本主題は、そのように限定されない。パルス生成機能および検知機能は、多数の電極で機能すべく多重化されることが可能である。
神経刺激装置1030は、制御装置1032の制御下で、神経刺激標的の刺激と、たとえば心拍数、血圧、呼吸などの神経活性あるいは神経活性のサロゲートに関連するパラメータの検知の少なくとも一方を行う構成要素を含む。3つの神経刺激インタフェース1035は、神経刺激の提供に用いるために例示される。しかし、本主題は、特定数のインタフェース、または任意の特定刺激機能あるいは検知機能に限定されない。神経刺激パルス生成器1036は、神経刺激標的の刺激に用いるトランスデューサ/電極または複数のトランスデューサ/電極に電気パルスを提供すべく用いられる。さまざまな実施形態にしたがって、パルス生成器は、白色雑音または他の信号を再現すべく、刺激パルスの振幅、刺激パルスのパルス幅、刺激パルスの周波数、パルスのバースト周波数、およびたとえば方
形波、三角波、正弦波と所望の調和成分を有する波などのパルスの形態を設定し、実施形態によっては、これらを変更する回路系を含む。神経刺激センサ回路1037は、たとえば神経活性、心拍数、血圧、呼吸などのセンサからの信号を検出および処理すべく用いられる。センサを用いることによって、咽頭振動を検知し得る。センサを用いることによって、状態を検出し得る(たとえば活動度の検出に用いられる加速度計)。神経刺激インタフェース1035は、主に制御装置1032および神経刺激パルス生成器1036と神経刺激センサ回路1037間の通信に用いるために例示される。たとえば各々のインタフェースは、別個のリードを制御すべく用いられ得る。神経刺激療法部分のさまざまな実施形態は、神経標的を刺激するためのパルス生成器しか含まない。例示の装置は、さらにプログラム刺激プロトコルとスケジュールの少なくとも一方にしたがうプログラム治療を送達すべく用いられ得るクロック/タイマ1038を含む。
図11は、さまざまな実施形態にしたがう、マイクロプロセッサ式植込装置の実施形態のシステム線図を示す。装置の制御装置は、双方向データバスを介してメモリ装置1140に通信するマイクロプロセッサ1139である。マイクロプロセッサ1139は、状態機械型の設計を用いる他の様式の論理回路系(たとえば個別構成要素あるいはプログラムで制御可能な論理アレイ)によって実行され得る。本明細書において用いられるように、用語「回路系」は、個別論理回路系あるいはマイクロプロセッサのプログラミングの何れかを示すものと解釈すべきである。図11に示されるのは、心調律リング電極1141A〜1141Cと心調律先端電極1142A〜1142Cを備えた心調律双極リード、心調律センサ増幅器1143A〜1143C、心調律パルス生成器1144A〜1144C、および心調律チャネルインタフェース1145A〜1145Cを備える「A」、「B」、および「C」で示される心調律検知チャネルと心調律ペーシングチャネルの3つの例である。したがって各々の心調律チャネルA,B,Cは、電極に接続された心調律パルス生成器1144A〜1144Cで構成されるペーシングチャネルと、電極に接続された心調律センサ増幅器1143A〜1143Cで構成される検知チャネルとを含む。
心調律チャネルインタフェース1145A〜1145Cは、マイクロプロセッサ1139と双方向通信し、各々の心調律チャネルインタフェース1145A〜1145Cは、心調律センサ増幅器1143A〜1143Cからの検知信号入力をデジタル化するA/Dコンバータと、ペーシングパルスの出力、ペーシングパルス振幅の変更およびセンサ増幅器のゲインと域値の調整を行うためにマイクロプロセッサ1139によって書込まれ得るレジスタとを含み得る。特定のチャネルによって生じる心電図信号(すなわち心臓電気活動度を示す電極によって検知される電圧)が特定の検出域値を超える場合、ペースメーカの検知回路系は、心房センサあるいは心室センサの何れかの心腔センサを検出する。特定のペーシングモードで用いられるペーシングアルゴリズムは、そのようなセンサを用いることによって、ペーシングを誘発または阻止する。固有の心房と心室の少なくとも一方の心拍数は、それぞれの心房センサと心室センサの間の時間間隔の測定によって測定されることが可能であるとともに、心房性と心室性の頻脈性不整脈の検出に用いられることが可能である。
各々の双極リードの電極は、マイクロプロセッサ1139によって制御されるスイッチング回路網1146にリード内の導体を介して接続される。スイッチング回路網1146は、固有心臓活動度を検出するために心調律センサ増幅器1143A〜1143Cの入力に電極を切換え、さらにペーシングパルスを送達するために心調律パルス生成器1144A〜1144Cの出力に電極を切換えるべく用いられる。またスイッチング回路網1146は、装置がリードの心調律リング電極1141A〜1141Cと心調律先端電極1142A〜1142Cの両電極を用いる双極モードか、またはリードの電極のうちの1つだけと装置ハウジング(缶)1147あるいは接地電極として働く別のリード上の電極を用いる単極モードの何れかで検知またはペーシングできるようにする。ショックパルス生成器
1148もまた、ショック性頻脈性不整脈を検出すると、ショック電極(たとえば電極1149と1150)を介して心房あるいは心室に除細動ショックを送達すべく制御装置にインタフェースで接続される。
神経刺激チャネルDおよび神経刺激チャネルEとして特定される神経刺激チャネルは、副交感神経刺激と交換神経阻害の少なくとも一方を送達する装置内に組込まれる。神経刺激チャネルDと神経刺激チャネルEのうちの一方は、第1神経刺激電極1151Dと第2神経刺激電極1152Dを備える神経刺激双極リード、神経刺激パルス生成器1153D、および神経刺激チャネルインタフェース1154Dを含む。神経刺激チャネルDと神経刺激チャネルEのうちの他方は、第1神経刺激電極1151Eと第2神経刺激電極1152Eを備える神経刺激双極リード、神経刺激パルス生成器1153E、および神経刺激チャネルインタフェース1154Eを含む。他の実施形態は、神経刺激パルスの基準が缶または別の電極とされる単極リードを用い得る。他の実施形態は、三極リードあるいは多極リードを用い得る。さまざまな実施形態において、各々の神経刺激チャネルの神経刺激パルス生成器1153D,1153Eは、振幅、周波数、負荷サイクルその他に応じて制御装置によって変化し得る一連の神経刺激パルスを出力する。この実施形態において、各々の神経刺激チャネルD,Eは、適切な神経標的の近くの血管内に配置され得るリードを用いる。他の様式のリードと電極の少なくとも一方もまた、用いられ得る。神経カフ電極は、神経刺激を提供すべく血管内に配置された電極の代わりに用いられ得る。いくつかの実施形態において、神経刺激電極のリードは、無線リンクと置き換えられる。センサ1155は、治療効果(たとえば血圧)の検知と事象(たとえば咽頭振動)あるいは状態(たとえば活動センサ)の検出の少なくとも一方を行うべくマイクロプロセッサ1139によって用いられる。
図11は、外部装置との通信に用い得る、マイクロプロセッサ1139に接続された遠隔測定インタフェース1156を例示する。例示のマイクロプロセッサ1139は、神経刺激療法ルーティンと心筋(CRM)刺激ルーティンを実行することができる。神経刺激療法ルーティン例には、心筋治療を提供する迷走神経刺激療法が含まれる。心筋治療ルーティン例には、徐脈ペーシング療法、たとえば電気除細動療法あるいは除細動療法などの抗頻脈ショック療法、抗頻脈ペーシング療法(ATP)、および心臓再同期療法(CRT)が含まれる。
図12は、本主題のさまざまな実施形態にしたがう、植込医療装置(IMD)1258および外部システム1259を含む医療システム1257を例示する。植込医療装置1258のさまざまな実施形態は、神経刺激機能を含むか、神経刺激機能と心調律管理機能の組合せを含む。また植込医療装置1258は、生物剤と医薬品を送達し得る。外部システム1259と植込医療装置1258は、データと命令を無線通信することができる。たとえばさまざまな実施形態において、外部システム1259と植込医療装置1258は、遠隔測定コイルを用いることによって、データと命令を無線通信する。したがって、プログラマ装置は、植込医療装置1258によって提供されるプログラム治療を調整すべく用いられることが可能であり、植込医療装置1258は、たとえば無線遠隔測定を用いることによって、装置データ(たとえばバッテリとリード抵抗)と治療データ(たとえばセンサデータと刺激データ)をプログラマ装置に報告することが可能である。さまざまな実施形態にしたがって、植込医療装置1258は、たとえば心不全治療などの循環器疾患の治療に依然として有効であるとともに、変化を誘発させない十分に低い比較的低強度の迷走神経刺激療法を提供する。
外部システム1259は、たとえば医師あるいは他の介護者または患者などのユーザが、植込医療装置1258の動作を制御できるとともに、植込医療装置1258によって獲得された情報を得られるようにする。1実施形態において、外部システム1259は、遠
隔測定リンクを介して植込医療装置1258と双方向通信するプログラマ装置を含む。別の実施形態において、外部システム1259は、通信ネットワークを通じて遠隔装置に通信する外部装置を含む患者管理システムである。外部装置は、植込医療装置1258の周辺内にあり、遠隔測定リンクを介して植込医療装置1258と双方向通信する。遠隔装置は、ユーザが遠隔位置から患者を監視および治療できるようにする。患者監視システムはさらに以下で討議される。
遠隔測定リンクは、植込医療装置1258から外部システム1259へのデータ送信を提供する。これは、たとえば植込医療装置1258によって獲得されたリアルタイム生理データの送信、植込医療装置1258によって獲得されるとともに植込医療装置1258に保存された生理データの抽出、植込医療装置1258に保存された治療履歴データの抽出、および植込医療装置1258の動作状態を示すデータ(たとえばバッテリ状態とリードインピーダンス)の抽出を含む。また遠隔測定リンクは、外部システム1259から植込医療装置1258へのデータ送信を提供する。これは、たとえば生理データを獲得するための植込医療装置1258のプログラミング、少なくとも1つの自己診断試験(たとえば装置動作状態の)を実行するための植込医療装置1258のプログラミング、および少なくとも1つの治療を送達するための植込医療装置1258のプログラミングを含む。
図13は、本主題のさまざまな実施形態にしたがう、外部システム1361、植込の神経刺激(NS)装置1362および植込の心調律管理(CRM)装置1363を含むシステム1360を例示する。さまざまな特徴は、神経刺激装置と心調律管理装置または他の心臓刺激装置の間で通信する方法を含む。さまざまな実施形態において、この通信は、神経刺激装置1362あるいは心調律管理装置1363のうちの1つが、他の装置から受信されたデータに基づきより適切な治療(すなわちより適切な神経刺激療法あるいは心調律管理療法)を送達できるようにする。いくつかの実施形態は、オンデマンド通信を提供する。さまざまな実施形態において、この通信は、各々の装置が他の装置から受信されたデータに基づきより適切な治療(すなわちより適切な神経刺激療法と心調律管理療法)を送達できるようにする。例示の神経刺激装置1362と心調律管理装置1363は、互いに無線通信することができ、外部システム1361は、神経刺激装置1362と心調律管理装置1363の少なくとも1つと無線通信することができる。たとえばさまざまな実施形態は、遠隔測定コイルを用いることによって、互いにデータと命令を無線通信する。他の実施形態において、データとエネルギの少なくとも一方の通信は、超音波手段による。神経刺激装置1362と心調律管理装置1363の間の無線通信を提供するよりはむしろ、さまざまな実施形態は、神経刺激装置1362と心調律管理装置1363の間の通信に用いるべく、たとえば静脈内に送込まれたリードなどの通信ケーブルあるいはワイヤを提供する。いくつかの実施形態において、外部システム1361は、神経刺激装置1362と心調律管理装置1363の間の通信ブリッジとして機能する。
図14〜図15は、迷走神経刺激療法を提供するように構成された医療システムの実施形態を例示し、さらに左右の両迷走神経を刺激できる両側性システムとして例示される。当業者は、本開示を読んで理解することによって、医療システムが、右迷走神経のみを刺激するように設計され得ることと、医療システムが左迷走神経のみを刺激するように設計され得ることと、医療システムが左右の両迷走神経を両側的に刺激するように設計され得ることとを理解するだろう。医療システムは、神経連絡を刺激するか(迷走神経が刺激されると、副交感神経反応を提供する)、神経連絡を阻害するように(迷走神経が阻害されると、交感神経反応を提供する)設計されることが可能である。さまざまな実施形態は、一方向性刺激あるいは神経におけるいくつかの神経線維の選択的刺激を提供する。図14〜図15は、迷走神経の刺激に用いるリードを例示する。無線技術は、リードレス電極が迷走神経を刺激するように構成され、さらに迷走神経刺激療法の制御において用いる植込システムと無線通信するように構成されるように、リードの代わりに用いられ得る。
図14は、植込医療装置1464が、迷走神経を刺激すべく位置付けられた神経刺激リード1465で患者の胸部内に皮下または筋肉下に設置される医療システムの実施形態を例示する。さまざまな実施形態にしたがって、神経刺激リード1465は、皮下を通って神経標的に進められ、さらに神経標的を刺激する神経カフ電極を有することが可能である。いくつかの迷走神経刺激する神経刺激リード1465の実施形態は、神経標的に最も近い血管に血管内から送込まれ、さらに神経標的を経管的に刺激すべく血管内の電極を用いる。たとえばいくつかの実施形態は、内頸静脈内に位置付けられる電極を用いることによって迷走神経を刺激する。他の実施形態は、気管、内頸静脈の咽頭枝、および鎖骨下静脈内から神経標的に神経刺激を送達する。神経標的は、たとえば超音波エネルギ波形および光エネルギ波形などの他のエネルギ波形を用いることによって、刺激されることが可能である。例示の医療システムは、装置のハウジング上にリードレスECG電極1466を含む。これらのリードレスECG電極1466は、たとえば心拍数の検出に用いられることができる。
図15は、さまざまな実施形態にしたがう、心臓に心調律管理療法を提供すべく位置付けられた心調律リード1567と、たとえば迷走神経などの神経標的で神経連絡の刺激と阻害の少なくとも一方を行うべく位置付けられた神経刺激リード1565で患者の胸部内に皮下または筋肉下に設置される植込医療装置1564を例示する。さまざまな実施形態にしたがって、神経刺激リード1565は、皮下を通って神経標的に進められ、さらに神経標的を刺激する神経カフ電極を有することが可能である。いくつかのリードの実施形態は、神経標的に最も近い血管に血管内から送込まれ、さらに神経標的を経管的に刺激すべく血管内でトランスデューサを用い得る。たとえばいくつかの実施形態は、内頸静脈内に位置付けられた電極を用いることによって、迷走神経を標的化する。
図16は、外部システム1668の実施形態を例示するブロック図である。外部システム1668は、実施形態によってはプログラマ装置を含む。例示の実施形態において、外部システム1668は、患者管理システムを含む。例示されるように、外部システム1668は、外部装置1669、通信ネットワーク1670、および遠隔装置1671を含む患者管理システムである。外部装置1669は、植込医療装置(IMD)の周辺内に設置されるとともに、植込医療装置に通信する外部遠隔測定システム1672を含む。遠隔装置1671は、1または複数の遠隔位置にあり、通信ネットワーク1670を通じて外部装置1669に通信するので、医師または他の介護者が遠隔位置から患者を監視および治療できるようにするか、1または複数の遠隔位置からさまざまな治療リソースにアクセスできるようにするか、その両方である。例示の遠隔装置1671は、ユーザインタフェース1673を含む。さまざまな実施形態にしたがって、外部装置1669は、神経刺激装置、プログラマ装置か、たとえばコンピュータ、個人用携帯情報端末または電話などの他の装置を含む。さまざまな実施形態における外部装置1669は、たとえば限定しないが、例としてコンピュータなどの適切な通信チャネルを通じて互いに通信するように構成される2つの装置を含む。外部装置1669は、たとえば咽頭振動または患者の不快感を示すフィードバックを提供すべく、患者または医師によって用いられることが可能である。
当業者は、本明細書において示されるとともに記載されるモジュールおよび他の回路系が、ソフトウエア、ハードウエアおよびソフトウエアとハードウエアの組合せを用いて実行され得ることを理解するだろう。そのようなものとして、たとえば用語のモジュールおよび回路系は、ソフトウエア実装、ハードウエア実装、およびソフトウエアとハードウエアの実装を含めようとするものである。
本開示に例示される方法は、本主題の範囲内にある他の方法を排除しようとするものではない。当業者は、この開示を読んで把握すれば、本主題の範囲内にある他の方法を理解
するだろう。上記に示した実施形態、および例示の実施形態部分は、必ずしも互いに矛盾することはない。これらの実施形態、またはその部分は、組合わせることが可能である。さまざまな実施形態において、方法は、1または複数のプロセッサによって実行される場合、各々の方法をプロセッサに実行させる一連の命令を示す、搬送波あるいは伝播信号で具現化されるコンピュータデータ信号を用いることによって実行される。さまざまな実施形態において、方法は、各々の方法の実行をプロセッサに命じ得るコンピュータアクセス可能媒体に含まれる一連の命令として実行される。さまざまな実施形態において、媒体は、磁気媒体、電子媒体、または光媒体である。
上記の詳細な説明は、制限ではなく、例示しようとするものである。他の実施形態は、上記の説明を読んで理解することによって当業者には明らかになるだろう。したがって、本発明の範囲は、そのような請求項が与えられる等価物の全ての範囲とともに、添付の特許請求の範囲を参照して決定されるべきである。

Claims (19)

  1. 循環器疾患を治療する療法を、ヒトに送達する療法送達手段を有する医療システムであって、
    前記療法送達手段は、上方境界よりも低い治療有効強度で、前記ヒトの迷走神経に迷走神経刺激療法を送達する迷走神経刺激療法送達手段を有し、前記上方境界の迷走神経刺激は、迷走神経刺激療法中の固有心拍数を削減させる観測される心拍数反応を引起こし、前記治療有効強度の迷走神経刺激は、前記迷走神経刺激療法中の心拍数反応の観測される削減を引起こさないように設定され、
    心拍数反応の観測される削減を引起こさない前記迷走神経刺激療法の治療有効強度は、有効治療を送達すべく迷走神経のいくつかの神経経路を活性化する強度範囲の範囲内であり、当該強度範囲では、迷走神経刺激療法中の固有心拍数を削減するような迷走神経の他の神経経路を活性化しない
    ことを特徴とする、医療システム。
  2. 前記循環器疾患は、心不全を含み、
    前記迷走神経刺激療法送達手段は、心不全の治療有効強度で前記迷走神経刺激療法を送達するように構成されている、
    請求項1記載の医療システム。
  3. 心不全の治療有効強度で前記迷走神経刺激療法送達手段は、咽頭振動を誘発する強度で前記迷走神経刺激療法を送達するように構成されている、
    請求項2記載の医療システム。
  4. 心不全の治療有効強度で前記迷走神経刺激療法送達手段は、前炎症性メディエータを減らす強度で前記迷走神経刺激療法を送達するように構成されている、
    請求項2記載の医療システム。
  5. 心不全の治療有効強度で前記迷走神経刺激療法送達手段は、交感神経系の緊張を下げる強度で前記迷走神経刺激療法を送達するように構成されている、
    請求項2記載の医療システム。
  6. 心不全の治療有効強度で前記迷走神経刺激療法送達手段は、アポトーシスメディエータを減らす強度で前記迷走神経刺激療法を送達するように構成されている、
    請求項2記載の医療システム。
  7. 前記医療システムはさらに、
    迷走神経刺激療法無しの患者の基線心拍数を判定する基線心拍数判定手段と;
    検知心拍数を提供すべく前記患者の心拍数を検知する心拍数検知手段と;
    前記検知心拍数が前記基線心拍数よりも少ない場合、前記迷走神経刺激療法の前記強度を削減する刺激削減手段と
    を含み、
    前記迷走神経刺激療法の削減強度は、依然として前記循環器疾患の治療に有効である、
    請求項2記載の医療システム。
  8. 前記迷走神経刺激療法送達手段は、刺激オン部分と刺激オフ部分とを有する刺激サイクルを用いることによって、前記迷走神経刺激療法を送達する手段を含み、
    前記医療システムはさらに、
    いくつかの前記刺激サイクルの前記刺激オン部分中の平均心拍数を判定するオン平均判定手段と;
    前記数の刺激サイクルの前記刺激オフ部分中の平均心拍数を判定するオフ平均判定手段と;
    前記刺激オン部分中の前記平均心拍数が、前記刺激オフ部分中の前記平均心拍数よりも少ない場合、前記迷走神経刺激療法の前記強度を削減する刺激削減手段と
    を備え、
    前記迷走神経刺激療法の削減強度は、依然として前記循環器疾患の治療に有効である、
    請求項2記載の医療システム。
  9. 前記刺激オン部分中の前記平均心拍数が、前記刺激オフ部分中の前記平均心拍数よりも少ない場合、
    前記刺激削減手段は、前記刺激オン部分中の前記平均心拍数が、2つ以上の連続する前記刺激サイクルに対して前記平均心拍数よりも少ない場合に前記迷走神経刺激療法の前記強度を削減するように構成されている、
    請求項8記載の医療システム。
  10. 前記循環器疾患は、心筋梗塞を含み、
    前記迷走神経刺激療法送達手段は、前記心筋梗塞後に治療有効強度で前記迷走神経刺激療法を送達するように構成されている、
    請求項2記載の医療システム。
  11. 前記循環器疾患は、不整脈を含み、
    前記迷走神経刺激療法送達手段は、前記不整脈の治療有効強度で前記迷走神経刺激療法を送達するように構成されている、
    請求項2記載の医療システム。
  12. 前記循環器疾患は、アテローム性動硬化を含み、
    前記迷走神経刺激療法送達手段は、アテローム性動脈硬化の治療有効強度で前記迷走神経刺激療法を送達するように構成されている、
    請求項2記載の医療システム。
  13. 前記循環器疾患は、高血圧症を含み、
    前記迷走神経刺激療法送達手段は、高血圧症の治療有効強度で前記迷走神経刺激療法を送達するように構成されている、
    請求項2記載の医療システム。
  14. 前記迷走神経刺激療法送達手段は、前記迷走神経における求心性と遠心性の両方の軸索を非選択的に刺激する迷走神経刺激療法を送達するように構成されている、
    請求項2記載の医療システム。
  15. 前記迷走神経刺激療法送達手段は、プログラムスケジュールにしたがって迷走神経刺激療法を送達するように構成されている、
    請求項14記載の医療システム。
  16. 前記医療システムはさらに、
    前記迷走神経刺激療法の送達前と、前記迷走神経刺激療法中の送達中との両方で心拍数を検知する心拍数検知手段と;
    前記迷走神経刺激療法の送達中に検知された前記心拍数が、前記迷走神経刺激療法の送達前に検知された前記心拍数よりも域値以上少ない場合、迷走神経刺激療法強度を削減迷走神経刺激療法強度に自動的に削減する刺激削減手段であって、前記迷走神経刺激療法の送達中に検知された前記心拍数と、前記迷走神経刺激療法の送達前に検出された前記心拍数との間に前記削減迷走神経刺激療法強度によって生じる差は、前記域値よりも少ないことと
    を有し、
    前記迷走神経刺激療法送達手段は、前記循環器疾患の治療に有効であり且つ固有心拍数を低下させない前記削減迷走神経刺激療法強度で前記迷走神経刺激療法を送達するように構成されている、
    請求項1記載の医療システム。
  17. 前記迷走神経刺激療法送達手段は、
    植込電極と;
    プログラム強度で前記迷走神経刺激療法を提供すべく、前記迷走神経に前記植込電極を通じて電気信号を送達するように構成されるパルス生成器と
    を備え、
    前記電気信号は、前記迷走神経刺激療法が観測される心拍数反応を引起こさないように前記循環器疾患の治療に有益な刺激を提供すべく選択される前記プログラム強度で、前記迷走神経刺激療法を提供するプログラムパラメータを有する、
    請求項1記載の医療システム。
  18. 前記医療システムはさらに、
    心拍数を検出することによって検出心拍数を提供する心拍数検出器と;
    前記パルス生成器と前記心拍数検出器とに動作可能に接続される制御装置であって、前記制御装置は前記検出心拍数を用いることによって前記プログラム強度を制御するように構成されることと;
    前記迷走神経刺激療法に対して生理反応を検出することによって検出生理反応を提供する生理反応検出器と
    を備え、
    前記制御装置は、前記検出生理反応を用いることによって前記プログラム強度の下方境界を提供すべく、前記生理反応検出器に動作可能に接続され、
    前記制御装置は、前記検出心拍数を用いることによって前記プログラム強度の上方境界を提供するように構成される、
    請求項17記載の医療システム。
  19. 前記生理反応検出器は、咽頭振動を検知することによって検知咽頭振動を提供する検出器を含み、
    前記制御装置は、前記検知咽頭振動を用いることによって前記プログラム強度の前記下方境界を提供するよう構成される、
    請求項18記載の医療システム。
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