JP5426984B2 - エンジンのバルブタイミング制御装置 - Google Patents

エンジンのバルブタイミング制御装置 Download PDF

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本発明は、エンジンのクランク角に対するカム角の回転位相を油圧によって進角又は遅角させる可変バルブタイミング機構を有するエンジンのバルブタイミング制御装置に関する。
近年、エンジンのクランク軸とカム軸との間の回転位相を可変する可変バルブタイミング機構システムを備えたエンジンが実用化されており、エンジン運転状態に応じて吸気弁と排気弁との少なくとも一方のバルブタイミングを連続的に変更することができる。
このような可変バルブタイミング機構は、特許文献1に開示されているように、油圧によって駆動される油圧駆動式が一般的であり、エンジン始動時には、カム角の回転位相を固定して確実に始動できるよう、所定の基準位置で機械的にロックするロック機構を備えている。このロック機構は、所定の油圧を供給することで解除される。
特開2005−2992号公報
ロック機構に油圧を供給してロックを解除する型式の可変バルブタイミング機構では、供給される油圧が低下すると、ロック機構が解除されない、或いは意図せずにロックされてカム位相が固定されてしまう可能性がある。
このため、油圧が低下している状況では予めロックの解除を行わない、すなわちロック制御を実行してロックさせてしまうことも考えられる。しかしながら、その場合には、本来の目標カム角度への制御が不可能となり、最適なバルブタイミングを得ることはできない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、可変バルブタイミング機構の油圧が低下した場合においても、意図しないロックを防止しつつ最適なバルブタイミングへの制御を可能とすることのできるエンジンのバルブタイミング制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明によるエンジンのバルブタイミング制御装置は、エンジンのクランク角に対するカム角の回転位相を油圧によって進角又は遅角させ、油圧によって解除されるロック機構により、最進角位置と最遅角位置との中間位置で機械的にロックされる可変バルブタイミング機構を備えたエンジンのバルブタイミング制御装置であって、上記可変バルブタイミング機構の油圧低下を検出したとき、上記可変バルブタイミング機構の制御状態を切り換え、現在のカム角度に対して目標角度が上記ロック位置を跨がない領域内でのみバルブタイミング制御を実施する制御切換部を備え、上記制御切換部は、現在のカム角度に対して目標角度が上記ロック位置を跨ぐときには、上記ロック機構の油圧を解放して上記可変バルブタイミング機構を機械的にロックする油圧低下ロック制御に切り換えることを特徴とする。
本発明によれば、可変バルブタイミング機構の油圧が低下した場合においても、意図しないロックを防止しつつ最適なバルブタイミングへの制御を可能とすることができる。
可変バルブタイミング機構付エンジンの全体構成図 可変バルブタイミング機構の概略構成を示す説明図 油圧低下時制御切換処理のフローチャート
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1において、符号1は、可変バルブタイミング機構付きエンジン(以下、単に「エンジン」と略記する)である。図1においては、エンジン1は、シリンダブロック1aがクランク軸1bを中心として左右2つのバンク(図の右側が左バンク、左側が右バンク)の気筒群に分割される水平対向型エンジンを示している。
先ず、エンジン1の吸排気系について説明する。エンジン1のシリンダブロック1aの左右両バンクには、シリンダヘッド2がそれぞれ設けられている。シリンダヘッド2の各吸気ポートには、インテークマニホルド3が連通され、このインテークマニホルド3の各気筒の吸気ポート直上流に、インジェクタ11が配設されている。尚、シリンダヘッド2の各気筒毎には、放電電極を燃焼室に露呈する点火プラグ12が配設されている。
インテークマニホルド3は、各気筒の吸気通路が集合するエアチャンバ4を介してスロットルチャンバ5に連通されている。スロットルチャンバ5には、スロットルアクチュエータ10によって駆動されるスロットルバルブ5aが介装されている。更に、スロットルチャンバ5の上流には、吸気管6を介してエアクリーナ7が取り付けられ、このエアクリーナ7に接続されるエアインテーク通路にチャンバ8が連通されている。
一方、シリンダヘッド2の各排気ポートには、エキゾーストマニホルド14が連通され、このエキゾーストマニホルド14の集合部に排気管15が連通されている。排気管15には触媒コンバータ16が介装され、マフラ17に連通されている。
次に、エンジン1の動弁系について説明する。エンジン1の左右バンクの各シリンダヘッド2内には、それぞれ吸気カム軸19、排気カム軸20が配設され、各カム軸19,20にクランク軸1bの回転が伝達される。このクランク軸1bの吸気カム軸19、排気カム軸20への回転の伝達は、クランク軸1bに固設されたクランクプーリ21、タイミングベルト22、吸気カム軸19に介装された吸気カムプーリ23、排気カム軸20に固設された排気カムプーリ24等を介して行われる。そして、吸気カム軸19に設けられた吸気カム、及び排気カム軸20に設けられた排気カムにより、それぞれクランク軸1bと2対1の回転角度に維持される各カム軸19,20の回転に基づいて、吸気弁25、排気弁26が開閉駆動される。
また、左右バンクの各動弁系には、吸気カム軸19のクランク軸1bに対する回転位相(変位角)を連続的に変更する油圧駆動式の可変バルブタイミング機構27inと、排気カム軸20のクランク軸1bに対する回転位相を連続的に変更する油圧駆動式の可変バルブタイミング機構27exとが設けられている。
尚、本実施の形態においては、エンジン1は、吸気側と排気側とにそれぞれ可変バルブタイミング機構27in,27exを備えているが、本発明は、これに限定されるものではなく、吸気側と排気側との何れか一方に可変バルブタイミング機構を備えるエンジンにも適用される。
吸気側の可変バルブタイミング機構27inは、吸気カム軸19と吸気カムプーリ23との間に設けられ、カム角制御弁28inによって制御される油圧により吸気カムプーリ23と吸気カム軸19とを相対回転させる。一方、排気側の可変バルブタイミング機構27exは、排気カム軸20と排気カムプーリ24との間に設けられ、カム角制御弁28inによって制御される油圧により排気カムプーリ24と排気カム軸20とを相対回転させる。
吸気側の可変バルブタイミング機構27in,排気側の可変バルブタイミング機構27exは、同様の構成であり、吸気側の可変バルブタイミング機構27inで代表して説明すると、可変バルブタイミング機構27inは、概略的には、図2に示すように、吸気カムプーリ23に一体回転可能に連結されるハウジング50内に、吸気カム軸19の先端部に取り付けられたロータ51を収納して構成されている。このロータ51を油圧によって相対回転させることで、吸気カムプーリ23に対する吸気カム軸19の相対回転位相を変更し、吸気弁25のバルブタイミングを変更する。
具体的には、ハウジング50に形成される扇状空間部に、ロータ51に設けられたベーン51aが回動自在に収納されている。各扇状空間部は、ベーン51aによって進角室(進角作動の油圧室)52aと遅角室(遅角作動の油圧室)52bとに区画され、それぞれ、進角用油圧通路53、遅角用油圧通路54を介してカム角制御弁28inに接続されている。
カム角制御弁28inは、オイルパン1cからエンジン駆動式オイルポンプ(図示せず)及びチェックバルブ55を介して油圧を供給するメイン油圧通路56のポート、進角用油圧通路53,遅角用油圧通路54の各ポート、後述するドレイン通路57のポート等を切り換える制御弁であり、可動子60aを有する電磁ソレノイド60と、この電磁ソレノイド60により進退駆動されて各ポートを開閉するスプール弁61とで構成されている。
スプール弁61は、ロータ51の中央部に配設されたスリーブ62内に、各ポートを切り換えるスプール63と、このスプール63を電磁ソレノイド60の可動子60aに当接する方向に付勢するスプリング64とを収容して構成されている。排気側のカム角制御弁28exも同様である。
カム角制御弁28in,28exは、マイクロコンピュータ等からなる電子制御装置(以下、「ECU」と略記する)100によってデューティ制御され、電磁ソレノイド60の可動子60aを介してスプール弁61のスプール63を進退駆動することにより、各ポートが切り換えられる。すなわち、デューティ制御のデューティ比に応じて電磁ソレノイド60の通電電流が増減され、電磁ソレノイド60の可動子60aを介してスプール弁61のスプール63が軸方向に移動すると、メイン油圧通路56、進角用油圧通路53、遅角用油圧通路54の各ポートが切換えられ、オイルの流れ方向が切り換えられると共にパッセージの開度が調整される。その結果、進角室52a、遅角室52bに供給される油圧の大きさが調整され、吸気弁25や排気弁26の開閉タイミングが進角或いは遅角側に制御される。
また、可変バルブタイミング機構27in,27exには、エンジンの始動時等、油圧の低い状態においてバルブタイミングを所定のタイミングに固定すべく、カム軸の回転位相を所定のタイミングに対応する位相にてロックするロック機構70が設けられている。このロック機構70は、ハウジング50に設けられたロック孔50aと、このロック孔50aへ没入可能に配設されるロックピン71とを主として構成されている。
ロックピン71は、スプリング72によってロック孔50a方向に付勢された状態で、ロータ51に形成されたロックピン孔51bに収納されている。ロックピン孔51bは、ロックピン71の基部側で拡開され、その拡開部が、ロックピン71の基部側に形成されたフランジ部を収納し、このフランジ部に油圧を印加してロックピン71のロック孔50aへの係合を解除するためのアンロック用油圧室73として形成されている。アンロック用油圧室73は、油圧通路74を介して遅角用油圧通路54に連通されている。
カム角制御弁28in(28ex)によって遅角用油圧通路54がドレイン通路57に連通され、アンロック用油圧室73の油圧が所定以下の状態では、ロックピン71がスプリング72の付勢力によってロック孔50aに挿入され、ハウジング50に対するロータ51の相対回転が機械的にロックされる。本実施の形態においては、最遅角位置と最進角位置との中間の位置にロックされるよう、ロックピン71とロック孔50aとの係合位置が設定されている。
一方、遅角用油圧通路54がメイン油圧通路56に連通され、ドレイン通路57が閉じられると、メイン油圧通路56から遅角用油圧通路54及び油圧通路74を介してアンロック用油圧室73に所定の油圧が印加される。この油圧により、スプリング72の付勢力に抗してロックピン71がロック孔50aから係脱され、ロックが解除される(アンロック)。
次に、エンジン1の状態を検出するためのセンサ類について説明する。スロットルチャンバ5のスロットルバルブ5aには、スロットルバルブ5aの開度を検出するスロットルセンサ30が介装され、吸気管6のエアクリーナ7の直下流には、吸入空気量センサ31が介装されている。一方、排気管15の触媒コンバータ16の上下流側には、空燃比センサ32,33がそれぞれ配設されている。
また、シリンダブロック1aのクランク軸1bに軸着するクランクロータ34の外周に、クランク角センサ35が対設され、シリンダブロック1aの左右両バンクを連通する冷却水通路36に水温センサ37が臨まされると共に、シリンダブロック1a下部のオイルパン1cに油温センサ29が臨まされている。更に、シリンダブロック1aには、左バンク或いは左バンクで発生するノッキングによってシリンダブロック1aに伝わる振動を検出するピエゾ式センサ等からなるノックセンサ38が配設されている。
また、吸気側の可変バルブタイミング機構27inの作動位置を検出するためのセンサとして、吸気カム軸19の後端に固設されたカムロータ39の外周に、吸気カム位置検出用のカム位置センサ40が対設されている。更に、排気側の可変バルブタイミング機構27exの作動位置を検出するためのセンサとして、排気カム軸20の後端に固設されたカムロータ41の外周に、排気カム位置検出用のカム位置センサ42が対設されている。
以上の各センサ類の出力信号は、ECU100に入力されて処理され、エンジン運転状態が検出される。ECU100は、予め内部に格納されている制御プログラムに従って、各センサ類・スイッチ類等からの信号を処理し、前述のインジェクタ11、スロットルアクチュエータ10、吸気側の可変バルブタイミング機構27inのカム角制御弁28in、排気側の可変バルブタイミング機構27exのカム角制御弁28ex等に対する制御量を演算し、燃料噴射制御、点火時期制御、スロットル制御、バルブタイミング制御等のエンジン制御を行う。
ここで、バルブタイミング制御においては、エンジン運転状態、例えばエンジン負荷とエンジン回転数とに基づいて、吸気カム軸19及び排気カム軸20の回転位相の各制御目標値である目標バルブタイミングを設定すると共に、クランク角センサ35から出力されるクランク角を表すクランクパルスとカム位置センサ40,42から出力されるカム位置を表すカム位置パルスとから、クランク軸1bの実際の回転角と吸気カム軸19,排気カム軸20の実際の回転角との位相差である実バルブタイミングを算出する。そして、実バルブタイミングが目標バルブタイミングに収束するよう、カム角制御弁28in,28exをデューティ制御により駆動し、可変バルブタイミング機構27in,27exをフィードバック制御する。
カム角制御弁28in,28exのデューティ制御では、例えば、デューティ比0〜Dlock%で可変バルブタイミング機構27in,27exがロックされ、デューティ比Dlock%を超えるとロックが解除され(アンロック動作)、アンロック状態では、デューティ比Dret(Dret>Dlock)%までが遅角動作、それ以上のデューティ比では進角動作となる。前述したように、ロック位置は、最遅角位置と最進角位置との中間の位置であり、ロック機構70のアンロック用油圧室73から油圧が開放された状態で、スプリング72の付勢力によってロックピン71がロック孔50aに挿入されてロックされ、アンロック用油圧室73に所定の油圧が印加されたとき、ロックピン71がロック孔50aから係脱されてロックが解除される。この中間ロック位置は、エンジン始動時の排気エミッションを低減する最適点を狙って設定されており、暖機完了後のアイドル時の進角位置とは異なる位置である。
従って、アイドル時等のエンジン回転数が低い領域で可変バルブタイミング機構27in,27exの油圧が低下した場合には、ロックピン71がロック孔50aに嵌合されたままロックが解除されない、或いは意図せずにロックピン71がロック孔50aに嵌合されてカム位相が固定される虞がある。
このため、ECU100は、制御切換部としての機能により、可変バルブタイミング機構27in,27exの油圧低下を検出したとき、遅角側から進角側へかけての通常のバルブタイミング制御を、中間ロック位置を跨がない範囲内でのバルブタイミング制御へ切り換え、意図しないロックによる不具合を防止しつつ、可能な限り本来の目標バルブタイミングへの制御を実行する。
可変バルブタイミング機構の油圧は、本実施の形態においては、エンジン回転数と油温センサ29によって検出した油温とに基づいて推定する。油圧が低下する虞のある運転状態は、オイルポンプの駆動回転数が低く且つオイルの粘性が低い状態、すなわちエンジン低回転且つ油温が高い運転状態である。従って、ポンプ特性やエンジン特性等を考慮してエンジン回転数と油温と油圧との関係を予め把握しておき、油圧低下を判定するための判定閾値を、エンジン回転数と油温とにそれぞれ設定しておく。そして、エンジン回転数が判定閾値未満且つ油温が判定閾値を超えた場合、油圧低下と判定する。
尚、油圧センサを備えている場合には、可変バルブタイミング機構への油圧を油圧センサによって直接検出するようにしても良いことは勿論である。
油圧低下を検出した場合には、現在のカム角が中間ロック位置より進角側にあるか遅角側にあるかを確認し、現在のカム角に対して目標角度が中間ロック位置を跨がない場合にのみ、遅角側のみ或いは進角側のみでバルブタイミング制御を実行する。すなわち、現在のカム角が中間ロック位置よりも遅角側にあり、且つ目標角度が遅角側である場合には、遅角側でのみバルブタイミング制御を実行する。また、現在のカム角が中間ロック位置よりも進角側にあり、且つ目標角度が進角側である場合には、進角側でのみバルブタイミング制御を実行する。油圧が確保できた場合には、通常の遅角側から進角側にかけてのバルブタイミング制御に復帰する。
尚、油圧低下時における遅角側でのみのバルブタイミング制御、進角側でのみのバルブタイミング制御は、基本的に通常のバルブタイミング制御と同様であるが、油圧低下時であることを考慮し、可変バルブタイミング機構の応答遅れを補うための他のエンジン制御を併用することが望ましい。
一方、現在のカム角が遅角側にあっても中間ロック位置より進角側への要求があった場合や、現在のカム角が進角側にあっても中間ロック位置より遅角側への要求があった場合には、バルブタイミング制御を中止してロック制御を実行し、可変バルブタイミング機構を中間位置でロックする。
具体的には、以上の油圧低下時の制御は、図3のフローチャートに示すプログラム処理によって切り換えられる。以下、図3の油圧低下時制御切換処理について説明する。
先ず、ステップS1,S2において、それぞれ、油温センサ29によって検出した油温が設定温度(判定閾値)Aを超えているか否か、クランク角センサ35の信号に基づくエンジン回転数が設定回転数(判定閾値)B未満か否かを調べる。その結果、油温が設定温度A以下、或いはエンジン回転数が設定回転数B以上の場合には、可変バルブタイミング機構の油圧は低下していないと判断して、ステップS10で通常のバルブタイミング制御を実行する。
一方、油温が設定温度Aを超え、且つエンジン回転数が設定回転数B未満の場合には、可変バルブタイミング機構の油圧が低下していると判断し、ステップS3へ進む。ステップS3では、現在、油圧低下に伴う可変バルブタイミング機構の油圧低下ロック制御を実行中か否かを調べる。油圧低下ロック制御は、カム角制御弁28in,28exをデューティ制御してロック機構70のアンロック用油圧室73の油圧をリリースし、ロックピン71がスプリング72の付勢力によってロック孔50aに挿入されることで可変バルブタイミング機構を機械的にロックする制御である。
その結果、油圧低下ロック制御中である場合には、ステップS3から本処理を抜け、油圧低下ロック制御中でない場合、ステップS3からステップS4へ進んで現在角度(カム角)がロック位置(中間ロック位置におけるカム角度)よりも大きいか否かを調べる。尚、カム角は、進角側を+として、その値が大きいほど進角していることを示している。
現在角度がロック位置よりも大きくなく遅角側である場合には、ステップS4からステップS5へ進み、目標角度がロック位置よりも小さいか否か(遅角側か否か)を調べる。目標角度<ロック位置の場合、ステップS5からステップS7へ進み、遅角側でのみ目標角度への制御を実行する。また、目標角度≧ロック位置である場合、すなわち遅角側の現在角度に対して目標角度がロック位置を跨いで進角側(ロック位置を含む)である場合には、ステップS5からステップS8へ進み、中間ロック位置にロックすべく油圧低下ロック制御を実行する。
一方、ステップS4において現在のカム角がロック位置より進角側である場合には、ステップS4からステップS6へ進み、目標角度がロック位置より大きいか否か(進角側か否か)を調べる。そして、目標角度≦ロック位置である場合、すなわち進角側の現在角度に対して目標角度がロック位置を跨いで遅角側(ロック位置を含む)である場合には、前述のステップS8へ進んで油圧低下ロック制御を実行する。また、目標角度>ロック位置である場合、すなわち、現在角度が進角側且つ目標角度が進角側の場合には、ステップS6からステップS9へ進み、進角側でのみ目標角度への制御を実行する。その後、ステップS1で油温が設定値A以下に低下、或いはステップS2でエンジン回転数が設定回転数B以上に上昇した場合、油圧が回復したと判断して前述のステップS10へ進み、通常のバルブタイミング制御に復帰する。
以上のように、本実施の形態においては、可変バルブタイミング機構の油圧低下を検出した場合、中間ロック位置を跨がない範囲内で角度制御を実施する。これにより、意図しないロックを防止しつつ最適なカム位相にバルブタイミングを制御することが可能となる。また、油圧が低下している状況でも可能な限り本来の目標角度に制御することで、エンジンの出力向上や燃費向上に寄与することができる。
1 エンジン
1b クランク軸
19 吸気カム軸
20 排気カム軸
27in,27ex 可変バルブタイミング機構
28in,28ex カム角制御弁
70 ロック機構
100 電子制御装置(制御切換部)

Claims (1)

  1. エンジンのクランク角に対するカム角の回転位相を油圧によって進角又は遅角させ、油圧によって解除されるロック機構により、最進角位置と最遅角位置との中間位置で機械的にロックされる可変バルブタイミング機構を備えたエンジンのバルブタイミング制御装置であって、
    上記可変バルブタイミング機構の油圧低下を検出したとき、上記可変バルブタイミング機構の制御状態を切り換え、現在のカム角度に対して目標角度が上記ロック位置を跨がない領域内でのみバルブタイミング制御を実施する制御切換部を備え
    上記制御切換部は、現在のカム角度に対して目標角度が上記ロック位置を跨ぐときには、上記ロック機構の油圧を解放して上記可変バルブタイミング機構を機械的にロックする油圧低下ロック制御に切り換えることを特徴とするエンジンのバルブタイミング制御装置。
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