JP5426053B1 - 水力発電用自動制御システム - Google Patents

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Abstract

ダム水位の変動に対して即時対応可能な水力発電用自動制御システムを提供する。時刻毎に要求される、予め定められた発電量に応じて発電機を制御する要求指令制御と、ダム水位に応じて発電機を制御する水位制御とを切り替える水力発電用自動制御システムであって、現在のダム水位を水位情報として取得する水位情報取得部と、水位情報により示されるダム水位が、所定の水位範囲から逸脱したときに、発電機の制御を要求指令制御から水位制御に切り替える制御切替部と、ダム水位に応じて、水位制御における発電機の発電量を調整指示する調整指示部とを備え、制御切替部は、水位情報に示されるダム水位が所定の水位範囲に復帰したときに、発電機の制御を水位制御から要求指令制御に切り替える。

Description

本発明は、水力発電用自動制御システムに関し、特に、ダム水位に応じて制御内容を切り替える水力発電用自動制御システムに関する。
従来、水力発電所における発電量の制御において、電力需要やダムへの河川流入量の実績・予想を考慮し、発電機に対する制御パターンが事前に決定されている。制御パターンは、時間毎に決定され、発電機の自動運転装置に入力される。自動運転装置は、制御パターンに定められた発電量に応じて、発電機を制御している(例えば、特許文献1参照)。
一方、制御パターンに沿った発電時において、降雨によるダムへの水流入量の変化や、制御パターン決定時の誤差等により、ダム水位が計画範囲を逸脱することがあり得る。ダム水位が計画範囲を逸脱すると、ダムの溢水又は水位異常低下が生じる恐れがある。このような事態を避けるべく、運転員が制御パターンを修正する必要がある。
日本国特開昭51−87735号公報
運転員による制御パターンの修正は、複数の発電所を統括制御する制御所より行われることが多い。このとき、例えば、降雨時における系統事故等が発生すると、運転員の業務が煩雑となり、ダム水位への対応が遅延するおそれがある。
本発明は、係る事情に鑑み、ダム水位の変動に対して即時対応可能な水力発電用自動制御システムを提供することを目的とする。
本発明は、時刻毎に要求される、予め定められた発電量に応じて発電機を制御する要求指令制御と、ダム水位に応じて発電機を制御する水位制御とを切り替える水力発電用自動制御システムであって、現在のダム水位を水位情報として取得する水位情報取得部と、水位情報により示されるダム水位が、所定の水位範囲から逸脱したときに、発電機の制御を要求指令制御から水位制御に切り替える制御切替部と、ダム水位に応じて、水位制御における発電機の発電量を調整指示する調整指示部とを備え、調整指示部は、ダム水位を回復させるべく、ダム水位に応じて調整する調整水量を決定する調整水量決定部と、調整水量に応じて、次の水量調整を可能にするまでの時間を制御不動時間として決定する制御不動時間決定部であって、調整水量とダム及び発電機間の距離とを利用して制御不動時間を決定する制御不動時間決定部と、調整水量決定部により決定された調整水量に応じて発電機の発電量を調整するとともに、制御不動時間が経過するまで、次回の発電量の調整をせずに待機する発電量調整部とを有し、制御切替部は、水位情報に示されるダム水位が所定の水位範囲に復帰したときに、発電機の制御を水位制御から要求指令制御に切り替えることを特徴とする。
係る構成によれば、通常、時刻毎に要求される、予め定められた発電量に応じて、要求指令制御により発電機が制御される。時刻毎に要求される発電量に応じて発電機が制御されるので、発電機に利用される水量は、時々刻々と変化する。これにより、ダム水位も、発電機に使用される水量に応じて変化する。ここで、水位情報取得部は、現在のダム水位を水位情報として取得する。制御切替部は、ダム水位が所定の水位範囲から逸脱したときに、発電機の制御を要求指令制御から水位制御に切り替える。要求指令制御から水位制御への切り替えにより、調整指示部は、ダム水位が所定の水位範囲より上昇したときに、それ以上水位が上がらないようなダム水位に応じた発電量の調整指示をすることができる。又、調整指示部は、ダム水位が所定の水位範囲より下降したときに、それ以上水位が下がらないようなダム水位に応じた発電量の調整指示をすることができる。
水位情報に示されるダム水位が復帰したとき、すなわち、ダム水位が回復したときに、制御切替部は、発電機の制御を水位制御から要求指令制御に切り替える。これにより、制御切替部は、時刻毎に要求される発電量に、実際の発電機の発電量を復帰させることができる。
また、調整水量決定部は、ダム水位を回復させるべく、現在のダム水位に対して調整が必要な水量を調整水量として決定する。制御不動時間決定部は、制御不動時間として、ダム水位の調整が開始された後、ダム水位が十分に変化するまでの時間を決定する。発電量調整部は、決定された調整水量に応じて発電機を調整して、発電量を変化させる。また、発電量調整部は、発電機の調整が開始された後、制御不動時間が経過するまで発電機の調整をせずに待機する。これにより、発電機の調整が開始されて、この調整による効果がダム水位に現れた後に、次の調整をすべきか否か決定することができる。
そして、ダム水位は、調整水量と、ダムへの調整水量の到達時間とに応じて変化する。そこで、ダム水位の変化が表れるまで発電量の調整をせずに待機すべく、制御不動時間は、調整水量と、ダム及び発電機間の距離とを利用して制御不動時間を決定する。これにより、最初に発電量の調整による効果がダム水位に表れる前に、さらに発電機の調整がされることを防止でき、ひいては、過調整となることを防止できる。
また、本発明は、時刻毎に要求される、予め定められた発電量に応じて発電機を制御する要求指令制御と、ダム水位に応じて発電機を制御する水位制御とを切り替える水力発電用自動制御システムであって、現在のダム水位を水位情報として取得する水位情報取得部と、水位情報により示されるダム水位が、所定の水位範囲から逸脱したときに、発電機の制御を要求指令制御から水位制御に切り替える制御切替部と、ダム水位に応じて、水位制御における発電機の発電量を調整指示する調整指示部とを備え、調整指示部は、ダム水位を回復させるべく、ダム水位に応じて調整する調整水量を決定する調整水量決定部であって、ダム水位に応じて決定される水量よりも、要求指令制御により発電に利用される水量が、ダム水位の回復に寄与するときに、要求指令制御により発電に利用される水量を調整水量とする調整水量決定部と、調整水量に応じて、次の水量調整を可能にするまでの時間を制御不動時間として決定する制御不動時間決定部と、調整水量決定部により決定された調整水量に応じて発電機の発電量を調整するとともに、制御不動時間が経過するまで、次回の発電量の調整をせずに待機する発電量調整部とを有し、制御切替部は、水位情報に示されるダム水位が所定の水位範囲に復帰したときに、発電機の制御を水位制御から要求指令制御に切り替えることを特徴とする。
係る構成によれば、通常、時刻毎に要求される、予め定められた発電量に応じて、要求指令制御により発電機が制御される。時刻毎に要求される発電量に応じて発電機が制御されるので、発電機に利用される水量は、時々刻々と変化する。これにより、ダム水位も、発電機に使用される水量に応じて変化する。ここで、水位情報取得部は、現在のダム水位を水位情報として取得する。制御切替部は、ダム水位が所定の水位範囲から逸脱したときに、発電機の制御を要求指令制御から水位制御に切り替える。要求指令制御から水位制御への切り替えにより、調整指示部は、ダム水位が所定の水位範囲より上昇したときに、それ以上水位が上がらないようなダム水位に応じた発電量の調整指示をすることができる。又、調整指示部は、ダム水位が所定の水位範囲より下降したときに、それ以上水位が下がらないようなダム水位に応じた発電量の調整指示をすることができる。
水位情報に示されるダム水位が復帰したとき、すなわち、ダム水位が回復したときに、制御切替部は、発電機の制御を水位制御から要求指令制御に切り替える。これにより、制御切替部は、時刻毎に要求される発電量に、実際の発電機の発電量を復帰させることができる。
また、調整水量決定部は、ダム水位を回復させるべく、現在のダム水位に対して調整が必要な水量を調整水量として決定する。制御不動時間決定部は、制御不動時間として、ダム水位の調整が開始された後、ダム水位が十分に変化するまでの時間を決定する。発電量調整部は、決定された調整水量に応じて発電機を調整して、発電量を変化させる。また、発電量調整部は、発電機の調整が開始された後、制御不動時間が経過するまで発電機の調整をせずに待機する。これにより、発電機の調整が開始されて、この調整による効果がダム水位に現れた後に、次の調整をすべきか否か決定することができる。
そして、ダムが発電機の上流に設けられる調整池であるので、ダム水位は、発電機による発電量の上昇と共に下降する。逆に、ダム水位は、発電機による発電量の下降と共に上昇する。したがって、発電機による発電量の調整により、ダム水位を調整することができる。
また、本発明において、ダムは、逆調整池であり、発電機の下流に設けられてもよい。
係る構成によれば、ダムが発電機の下流に設けられる逆調整池であるので、ダム水位は、発電機による発電量の上昇と共に上昇する。逆に、ダム水位は、発電機による発電量の下降と共に下降する。したがって、発電機による発電量の調整により、ダム水位を調整することができる。
また、本発明において、ダムは、調整池であり、発電機の上流に設けられてもよい。
係る構成によれば、ダムが発電機の上流に設けられる調整池であるので、ダム水位は、発電機による発電量の上昇と共に下降する。逆に、ダム水位は、発電機による発電量の下降と共に上昇する。したがって、発電機による発電量の調整により、ダム水位を調整することができる。
また、本発明において、制御不動時間決定部は、要求指令制御による発電量の調整毎に制御不動時間を決定し、制御切替部は、水位情報により示されるダム水位が、予め定められた第1水位以上、又は予め定められた第2水位以下になった後、制御不動時間の経過後に発電機の制御を要求指令制御から水位制御に切り替えてもよい。
係る発明によれば、制御不動時間決定部が、要求指令制御による発電量の調整においても制御不動時間を決定することにより、制御切替部は、発電量の調整によるダム水位の変化を確認した後に、水位制御に制御を移行できる。これにより、要求指令制御における発電量の調整によるダム水位変化の影響を排除した上で、ダム水位を復帰させる制御をすることができる。
また、本発明において、制御切替部は、水位情報により示されるダム水位が、予め定められた第3水位以下、並びに予め定められた第4水位以上になった後、制御不動時間の経過後に発電機の制御を水位制御から要求指令制御に切り替えてもよい。
係る構成によれば、制御切替部は、水位制御による発電量の調整をした後、ダム水位の変化の影響を排除した上で、発電機の制御を水位制御から要求指令制御に切り替える。これにより、要求指令制御によるダム水位の変化のみを監視することができ、ダム水位を復帰させる制御をすることができる。
また、本発明において、発電量調整部は、複数の発電機を起動させて発電量を調整するときに、一の発電機の起動後、次の発電機を起動するまでの時間間隔を起動間隔時間として格納する起動間隔時間格納部をさらに有し、発電量調整部は、起動間隔時間又は制御不動時間のいずれか長い時間の経過後に、次の発電機を起動させてもよい。
係る構成によれば、複数の発電機が起動されて発電に利用される水量が増加する。このとき、一の発電機の起動後、所定の起動間隔時間又は制御不動時間のいずれか長い時間の経過後に、発電量調整部が次の発電機を起動させるので、急激に水量が増加することを防止できる。これにより、流量が急激に変化することで発生するウォーターハンマから水路を保護できるとともに、発電機の下流における急激な水位変動を防止できる。また、発電機の起動によるダム水位への効果を検討した後に、次の発電機を起動するか否かを判断することができる。
以上の如く、本発明の水力発電用自動制御システムによれば、ダム水位の変動に対して即時対応可能になるというすぐれた効果を奏する。
本発明の第1及び第2の実施形態に係るダム及び水力発電所の配置図を示す。 同実施形態に係るダム水位の変化の概略図を示す。 本発明の第1の実施形態に係る水力発電所と逆調整池との概略ブロック図を示し、図3(a)は、水力発電所内に水力発電用自動制御システムを有する際の概略ブロック図を示し、図3(b)は、制御所内に水力発電用自動制御システムを有する際の概略ブロック図を示す。 同実施形態に係る水力発電用自動制御システムのブロック図を示す。 同実施形態に係る調整指示部のブロック図を示す。 同実施形態に係る累進調整水量のテーブルを示し、図6(a)は、水位を上昇させる際のテーブル、図6(b)は、水位を下降させる際のテーブルを示す。 同実施形態に係る要求指令制御での制御量と、調整水量との関係を示す。 同実施形態に係る最大調整水量のテーブルを示す。 同実施形態に係る制御不動時間のテーブルを示す。 同実施形態に係る水位制御のフローチャートを示す。 同実施形態に係る調整水量を決定するフローチャートを示す。 同実施形態に係る発電機の起動又は停止に係るフローチャートを示す。 同実施形態に係る起動間隔時間と制御不動時間との関係を示し、図13(a)は、起動間隔時間が制御不動時間よりも長い場合を示し、図13(b)は、制御不動時間が起動間隔時間よりも長い場合を示す。 同実施形態に係る制御不動時間を決定するフローチャートを示す。 本発明の第2の実施形態に係る水力発電所と逆調整池との概略ブロック図を示し、図15(a)は、水力発電所内に水力発電用自動制御システムを有する際の概略ブロック図を示し、図15(b)は、制御所内に水力発電用自動制御システムを有する際の概略ブロック図を示す。 本発明の第3の実施形態に係るダム及び水力発電所の配置図を示す。 同実施形態に係る水力発電所と調整池との概略ブロック図を示し、図17(a)は、水力発電所内に水力発電用自動制御システムを有する際の概略ブロック図を示し、図17(b)は、制御所内に水力発電用自動制御システムを有する際の概略ブロック図を示す。 本発明の変形例に係る制御不動時間の決定についての概念図を示す。 本発明の変形例に係る制御不動時間の決定についての概念図を示す。
<第1の実施形態>
以下、本発明に係る水力発電用自動制御システムにおける第1の実施形態について、図1〜図14を参酌して説明する。
まず、図1を利用して、本実施形態に係るダム及び水力発電所5の配置について説明する。河川1には、ダムとして、上流ダム2と下流ダム3とが設けられる。本実施形態において、上流ダム2は、十分な貯水量を有するものとする。下流ダム3は、水力発電所5の逆調整池として機能する。
取水路4は、上流ダム2を起点に、河川1から分離して設けられ、水力発電所5を経由して、上流ダム2と下流ダム3との間の河川1に合流する。水力発電所5は、取水路4の下流側に設けられ、取水路4に流入する水を利用して発電する。下流ダム3の水位は、上流ダム2からの放水量、取水路4の流量(発電量)、支流6の流量、及び河川1への降雨等により、大きく変化する。以下、本実施形態において、下流ダム3は、逆調整池3として説明される。
次に、逆調整池3における水位について、図2を利用して説明する。図2は、時間経過とともに変化する逆調整池3の水位を示したものである。逆調整池3には、水位の指針として、正常水位、復帰水位H1,L1、調整開始水位H2,L2、及び起動水位L3、停止水位H3が設けられる。逆調整池3の水位が正常水位にある場合、水力発電所5は、要求指令制御による制御により発電機の発電量を調整する。ここで、要求指令制御とは、時刻毎に要求される、予め定められた発電量に応じて発電機を制御することをいう。
その後、逆調整池3の水位が復帰水位H1を上回り、調整開始水位H2になったとき(すなわち、a点になったとき)、水力発電所5は、要求指令制御から水位制御による制御に切り替えられて発電量を調整する。ここで、水位制御とは、ダム水位(逆調整池3の水位)に応じて発電機の発電量を制御することをいう。この場合、水力発電所5は、逆調整池3の水位を低下する制御、すなわち、発電機の発電量を低下させる。
さらに逆調整池3の水位が上昇して、起動・停止水位H3を上回ったとき(すなわち、b点になったとき)、水力発電所5は、発電機を停止することで発電量を調整する。その後、逆調整池3の水位が下降して、復帰水位H1を下回ったとき(すなわち、c点になったとき)、水力発電所5は、要求指令制御による制御に戻されて発電量を調整する。
逆に、逆調整池3の水位が復帰水位L1を下回り、調整開始水位L2になったとき(すなわち、d点になったとき)、水力発電所5は、水位制御による制御に切り替えられて発電量を調整する。この場合、水力発電所5は、逆調整池3の水位を上昇する制御、すなわち、発電機の発電量を増加させる。さらに逆調整池3の水位が下降して、起動・停止水位L3を下回ったとき(すなわち、e点になったとき)、水力発電所5は、停止している発電機があれば、その発電機を起動することで発電量を調整する。その後、逆調整池3の水位が上昇して、復帰水位L1を上回ったとき(すなわち、f点になったとき)、水力発電所5は、要求指令制御による制御に戻されて発電量を調整する。
このような制御をすべく、本実施形態に係る水力発電用自動制御システム10は、図3(a)に示すように、水力発電所5内に設けられる。水力発電所5は、1又は複数の発電機30と、発電機30を制御する自動制御部20と、逆調整池3の水位に応じて、自動制御部20に対して発電量の制御をする水力発電用自動制御システム10とを備える。また、水力発電所5の外部にある制御所には、水力発電所5の外部から要求指令運転による発電機30の制御をするための要求指令制御部7が設けられる。なお、水力発電用自動制御システム10は、図3(b)に示すように、水力発電所5を統括制御する制御所50内に設けられていてもよい。また、水力発電用自動制御システム10は、逆調整池3に設けられる水位計から、逆調整池3の水位を水位情報として取得している。
発電機30は、取水路4を流下する水量に応じて、その発電量を変更可能に構成されている。発電機30は、自動制御部20に接続され、自動制御部20からの発電量の指示に応じて発電量を変更する。また、複数の発電機30は、自動制御部20からの指示に応じて、それぞれが個別に起動又は停止可能に構成されている。
自動制御部20は、発電機30に対して発電量を指示するために設けられる。自動制御部20は、1又は複数の発電機30と、外部に設けられる要求指令制御部7と、水力発電用自動制御システム10とに接続される。自動制御部20は、通常、要求指令制御部7から送信される要求指令制御に基づいて、発電機30の発電量を制御する。自動制御部20は、水力発電用自動制御システム10からの調整指示(水位制御)を受信すると、要求指令制御部7からの要求指令制御による制御に割り込みをかけて、水位制御による制御に切替可能に構成されている。
水力発電用自動制御システム10は、逆調整池3の水位を計測する水位計8からもたらされる、逆調整池3の水位情報に基づいて、発電機30を水位制御すべく設けられる。水力発電用自動制御システム10は、水位情報で示される逆調整池3の水位の異常を検出すると、自動制御部20に対して要求指令制御から水位制御に制御を切り替えさせる。また、水力発電用自動制御システム10は、水位情報で示される逆調整池3の水位の復帰を検出すると、自動制御部20に対して水位制御から要求指令制御に制御を切り替えさせる。
図4に示すように、水力発電用自動制御システム10は、ダム水位である逆調整池3の水位を水位情報として取得する水位情報取得部11と、取得した水位情報を格納する水位情報格納部12と、水位情報により示される逆調整池3の水位が、所定の水位範囲から逸脱又は所定の水位範囲に復帰したときに、発電機30の制御を切り替える制御切替部13と、時間を計測するとともに時刻を呼出可能な時間計測部15と、外部に対して警報を発令する警報発令部14と、逆調整池3の水位に応じて、水位制御における発電機30の発電量を調整指示する調整指示部17と、発電量の入力を受け付ける入力部16とを有する。
水位情報取得部11は、水位計8から、常時又は間歇的に水位情報として逆調整池3の水位を取得する。水位情報取得部11は、水位情報格納部12に接続され、取得した水位情報を水位情報格納部12に格納する。また、水位情報取得部11は、取得した水位情報を制御切替部13に送る。
水位情報格納部12は、例えば、ハードディスクなどの副記憶装置である。水位情報格納部12は、水位情報取得部11から送信された水位情報を、時間的に連続して累積的に格納する。
制御切替部13は、調整指示部17及び自動制御部20に接続される。制御切替部13は、水位情報取得部11から送信された水位情報によって示される逆調整池3の水位について、水位異常であるか否かを判断する。より具体的に、制御切替部13は、逆調整池3の水位について、要求指令制御による制御の上限である、予め定められた第1水位(調整開始水位H2)を上回っているか否かを判断する。また、制御切替部13は、逆調整池3の水位について、要求指令制御による制御の下限である、予め定められた第2水位(調整開始水位L2)を下回っているか否かを判断する。制御切替部13は、判断の結果、逆調整池3の水位について異常を認めたときに、調整指示部17及び自動制御部20に対して水位制御を開始する旨の信号を送信する。
また、制御切替部13は、水位情報に示される逆調整池3の水位について、正常水位に復帰したか否かを判断する。より具体的に、制御切替部13は、逆調整池3の水位について、水位制御の下限である、予め定められた第3水位(復帰水位H1)を下回っているか否かを判断する。また、制御切替部13は、逆調整池3の水位について、水位制御の上限である、予め定められた第4水位(復帰水位L1)を上回っているか否かを判断する。制御切替部13は、判断の結果、逆調整池3の水位について復帰を認めたときに、調整指示部17及び自動制御部20に対して水位制御から要求指令制御に戻す旨の信号を送信する。なお、第1水位及び第3水位は同一の水位であってもよく、第2水位及び第4水位は同一の水位であってもよい。
時間計測部15は、いわゆるタイマであり、制御切替部13及び調整指示部17に接続されている。時間計測部15は、発電機30に対する発電量の調整から経過した時間を計測すべく設けられる。
警報発令部14は、逆調整池3の水位について、水力発電用自動制御システム10の外部に緊急を知らせるべく設けられる。例えば、警報発令部14は、図示しない表示部に対して文字を表示させることで警告を発令してもよい。また、警報発令部14は、図示しない音声再生部に対して、サイレン音,音声警告を再生させることで警告を発令してもよい。さらには、警報発令部14は、外部のシステム(例えば、制御所に存する集中管理システム)に対して、警報を発令する旨の信号を送信してもよい。
入力部16は、例えば、キーボードやタッチパネルなどの外部入力装置であり、発電機30の発電量を直接指定可能に設けられる。入力部16は、調整指示部17に接続されて、入力された発電量を調整指示部17に送る。
調整指示部17は、自動制御部20に接続されて、水位制御による発電機30の調整に係る指示を自動制御部20に送信する。調整指示部17は、図5に示すように、発電機30の調整に係る情報を格納する情報格納部100と、逆調整池3の水位に応じて調整する調整水量を決定する調整水量決定部200と、一度の調整により調整可能な水量を決定する最大調整水量決定部300と、調整水量に応じて、次の調整を可能にするまでの時間を制御不動時間として決定する制御不動時間決定部400と、調整水量決定部200により決定された調整水量に応じて発電機30の発電量を調整するとともに、制御不動時間が経過するまで、次回の発電量の調整をせずに待機する発電量調整部500とを有する。
情報格納部100は、発電量調整部500により発電機30の調整をされた時刻を格納する調整時刻格納部110と、発電機30を起動又は停止した際の逆調整池3の水位に対する効果を判断するまでの時間を格納する効果確認時間格納部120と、水位を回復させるために調整すべき水量に係る調整水量テーブルを格納する調整水量格納部130と、逆調整池3の水位に応じた貯水量を格納する貯水量格納部140と、発電量調整部500による調整により、調整された機器が設定値になる時間を格納する制御有効時間格納部160と、制御不動時間に係る制御不動時間テーブルを格納する制御不動時間格納部170と、一度の調整で可能な最大調整水量に係る最大調整水量テーブルを格納する最大調整水量格納部180とを有する。
調整時刻格納部110は、発電量調整部500が発電機30の発電量を調整したとき、すなわち、発電量を変更したときに、その調整時刻を格納する。調整時刻格納部110は、発電量調整部500から送信された調整時刻を受信することで、その内容を新たな調整時刻に更新して格納する。
効果確認時間格納部120は、発電量調整部500による発電機30の起動又は停止制御の後、起動又は停止による逆調整池3の水位への影響の現出するまでの時間を格納している。ここで、効果確認時間は、水力発電所5から逆調整池3までの距離、及び発電使用水量の水位への影響度合いに基づいて決められている。効果確認時間は、逆調整池3まで調整した水量の到達により、逆調整池3の水位の変化として読み取れるまでの時間として決められ、効果確認時間格納部120に格納されている。
調整水量格納部130は、図6(a)及び(b)に示すように、逆調整池3における、所定の時刻間の水位差に応じて調整すべき累進調整水量を決定するための調整水量テーブルを格納している。ここで、水位差とは、所定の時刻間において、上昇又は下降した逆調整池3の水位の差をいう。累進調整水量は、水位差が大きければ大きいほど、より多くの水量調整をすべく累進的に決められる水量をいう。なお、図6(a)に係る調整水量格納部130は、逆調整池3の水位について、所定の水位を下回るときに利用される。また、図6(b)に係る調整水量格納部130は、逆調整池3の水位について、所定の水位を上回るときに利用される。
貯水量格納部140は、逆調整池3の水位に応じて、逆調整池3の貯水量に係る情報を格納する。貯水量格納部140は、水位の変化に必要な貯水量を算出すべく利用される。
起動間隔時間格納部150は、複数の発電機30を起動させて発電量を調整するときに、一の発電機30の起動後、次の発電機30を起動するまでの時間間隔を起動間隔時間テーブルとして格納する。制御有効時間格納部160は、発電機30の調整により発電機30が調整された値まで発電量を増加又は減少させる時間を制御有効時間として格納する。なお、制御有効時間格納部160は、自動制御部20による発電機の制御の実施による逆調整池3の水位への影響について、全て現出するまでの時間を制御量計算時間として格納してもよい。
制御不動時間格納部170は、図7に示すように、調整水量に応じて、制御をせずに待機する時間を制御不動時間として決定する制御不動時間テーブルを格納している。制御不動時間格納部170は、発電量の調整をするための調整水量について、逆調整池3の水位を変化させて、水位の安定(水面の揺れの安定)を得られるまでの時間を制御不動時間として格納する。
最大調整水量格納部180は、図8に示すように、前回の調整からの経過時間に応じて、調整可能な最大調整水量を決定する最大調整水量テーブルを格納している。ここで、最大調整水量とは、一度の調整において調整可能な最大水量をいう。最大調整水量は、河川1への流出量を制限することで、河川1の流量の急増を防止することを目的として設けられる。
調整水量決定部200は、制御切替部13から、要求指令制御から水位制御に切り替える旨の信号を受信する。また、調整水量決定部200は、制御切替部13から、水位制御から要求指令制御に切り替える旨の信号を受信する。調整水量決定部200は、制御を切り替える旨の信号を受信すると、水位制御による発電量の制御を開始する。なお、調整水量決定部200は、入力部16に発電量を調整する入力を取得することで、水位制御による発電量の制御を開始してもよい。
調整水量決定部200は、水位情報格納部12に格納されている、現在の逆調整池3の水位が所定の水位範囲を上回っているか、又は下回っているかのいずれかを判断する。調整水量決定部200は、判断の結果、現在の逆調整池3の水位について、所定の水位範囲を上回っていると判断すると、調整水量格納部130から、図6(b)に示す最大調整水量テーブルを読み出す。また、調整水量決定部200は、判断の結果、現在の逆調整池3の水位について、所定の水位範囲を下回っていると判断すると、調整水量格納部130から、図6(a)に示す最大調整水量テーブルを読み出す。
調整水量決定部200は、貯水量格納部140を参照して、現在の逆調整池3の水位から、現在の逆調整池3の貯水量を算出する。また、調整水量決定部200は、所定の時間前の逆調整池3の水位から、所定の時間前の逆調整池3の貯水量を算出する。そして、調整水量決定部200は、所定の時間前から現在までの貯水量の変化率を算出する。ここで、所定の時間について、調整水量決定部200は、前回の制御における制御不動時間に加え、制御有効時間格納部160に格納されている制御有効時間を加味して決定する。
例えば、調整水量決定部200は、制御不動時間及び制御有効時間の和を所定の時間と決定してよい。また、調整水量決定部200は、制御不動時間及び制御有効時間の経過後に発電量の調整をするときは、制御有効時間格納部160より制御量計算時間を読み出して、所定の時間としてもよい。
調整水量決定部200は、貯水量の変化率から、逆調整池3の水位について、上昇傾向にあるか、下降傾向にあるかを判断する。調整水量決定部200は、現在の逆調整池3の水位と、上昇傾向及び下降傾向の判断とに基づいて、制御の要否を判断する。具体的に、調整水量決定部200は、現在の逆調整池3の水位について、所定の水位範囲を上回っており、水位について上昇傾向と判断すると、発電量の調整に移行する。調整水量決定部200は、現在の逆調整池3の水位について、所定の水位範囲を上回っており、水位について下降傾向と判断すると、制御をせずに待機する。逆に、調整水量決定部200は、現在の逆調整池3の水位について、所定の水位範囲を下回っており、水位について下降傾向と判断すると、発電量の調整に移行する。調整水量決定部200は、現在の逆調整池3の水位について、所定の水位範囲を下回っており、水位について上昇傾向と判断すると、制御をせずに待機する。
調整水量決定部200は、発電量の調整に移行すると、現在の逆調整池3の水位と、所定の時間前の逆調整池3の水位との水位差を算出する。そして、調整水量決定部200は、調整水量格納部130から読み出した調整水量テーブルを参照して、水位差に基づいて決められる累進調整水量を決定する。そして、調整水量決定部200は、上記貯水量の変化率と累進調整水量との差を算出することで、発電機30を調整する調整水量を決定する。なお、調整水量決定部200は、図7に示すように、決定された調整水量よりも要求指令制御により利用される水量の方が、水位を復帰すると判断するときは、要求指令制御により利用される水量の値を調整水量として決定する。また、調整水量決定部200は、図7に示すように、決定した調整水量について、最大調整水量決定部300より送られる最大調整水量を超えているときは、最大調整水量を調整水量として決定する。
また、調整水量決定部200は、水位情報格納部12に格納されている現在の水位情報について、発電機30を停止する、予め定められた第5水位(停止水位H3)を上回っているか否かを判断する。調整水量決定部200は、逆調整池3の水位について、停止水位H3を上回っていると判断したときは、発電機30を停止することを決定する。調整水量決定部200は、発電機30の停止の指示を発電量調整部500に送る。
また、調整水量決定部200は、水位情報格納部12に格納されている現在の水位情報について、発電機30を起動する、予め定められた第6水位(起動水位L3)を下回っているか否かを判断する。調整水量決定部200は、逆調整池3の水位について、起動水位L3を下回っていると判断したときは、発電機30を起動することを決定する。調整水量決定部200は、発電機30の起動をすることを決定したとき、複数の発電機30を起動する場合には、起動間隔時間格納部150から起動間隔時間を読み出して、各発電機30の起動間隔時間を決定する。調整水量決定部200は、起動間隔時間とともに、発電機30の起動又は停止の指示を発電量調整部500に送る。
最大調整水量決定部300は、前回の調整からの経過時間に基づいて、河川1及び取水路4の下流側の安全を考慮すべく設けられる。最大調整水量決定部300は、調整時刻格納部110に記憶されている前回の調整時間を読み出す。最大調整水量決定部300は、最大調整水量格納部180から、図8に示す最大調整水量テーブルを読み出す。最大調整水量決定部300は、読み出した前回の調整時間と、読み出した最大調整水量テーブルとに基づいて、最大調整水量を決定する。最大調整水量決定部300は、決定した最大調整水量を調整水量決定部200に送る。
制御不動時間決定部400は、発電量の調整の効果により、ダム水位の変位を十分に得られる時間を決定すべく設けられる。制御不動時間決定部400は、制御不動時間格納部170から、図8に示す制御不動時間テーブルを読み出す。制御不動時間決定部400は、決定された調整水量を調整水量決定部200から受け取る。制御不動時間決定部400は、決定された調整水量と制御不動時間テーブルとに基づいて、制御不動時間を決定する。制御不動時間決定部400は、決定した制御不動時間を発電量調整部500に送る。
発電量調整部500は、調整水量決定部200から送られた調整水量に基づいて、発電機30の発電量を調整する指示を自動制御部20に送信する。また、発電量調整部500は、制御不動時間決定部400から送信された制御不動時間に基づいて、自動制御部20に送信した指示の後、制御不動時間の間、他から入力された調整指示を無効にする。例えば、発電量調整部500は、入力部16から調整指示が入力されたとしても、制御不動時間の経過までは、入力された調整入力を無効にする。また、発電量調整部500は、発電量を調整した時刻を調整時刻格納部110に格納する。
本実施形態に係る水力発電用自動制御システム10の構成については以上の通りであり、次に、本実施形態に係る水力発電用自動制御システム10の作用について図10〜14を参照して説明する。
図10に示すように、水位情報取得部11は、水位計8から逆調整池3の水位を含む水位情報を取得する(ステップS1)。水位情報取得部11は、取得した水位情報を水位情報格納部12に格納する。また、水位情報取得部11は、取得した水位情報を制御切替部13に送る。
制御切替部13は、送られた水位情報を参照して、逆調整池3の水位に異常があるか否かを判断する(ステップS2)。制御切替部13は、逆調整池3の水位に異常を発見すると(ステップS2 YES)、要求指令制御から水位制御に制御を切り替える旨の指示を調整指示部17及び自動制御部20に送信する(ステップS3)。すなわち、制御切替部13は、逆調整池3の水位について、調整開始水位H2を上回る、又は調整開始水位L2を下回ることを発見すると、要求指令制御から水位制御に制御を切り替える旨の指示を調整指示部17及び自動制御部20に送信する。制御切替部13は、逆調整池3の水位に異常を発見しない場合(ステップS2 NO)には、次に受信した水位情報を参照する。
調整水量決定部200は、逆調整池3の水位の変化率に基づいて調整水量を決定する(ステップS4)。制御不動時間決定部400は、決定された調整水量に応じて、制御不動時間を決定する。制御不動時間決定部400は、決定した制御不動時間を調整水量決定部200に送る。調整水量決定部200は、決定した調整水量を発電量調整部500に送る。調整水量決定部200は、要求指令制御における制御不動時間を経過していないと判断すると、制御不動時間の経過まで待機した後、調整水量を決定して発電量調整部500に送る。また、制御不動時間決定部400は、同様に、待機した後の調整水量について、制御不動時間を決定して調整水量決定部200に送る。
ここで、図11を参照して、調整水量を決定する流れを説明する。調整水量決定部200は、発電量の調整をするか否かを判断する(ステップS41)。具体的に、逆調整池3の水位が所定の水位範囲を上回っており、水位が下降傾向であれば、調整水量決定部200は、発電量の調整をせずに待機する。また、逆調整池3の水位が所定の水位範囲を下回っており、水位が上昇傾向であれば、調整水量決定部200は、発電量の調整をせずに待機する。
一方、逆調整池3の水位が所定の水位範囲を上回っており、水位が上昇傾向であれば、調整水量決定部200は、発電量の調整を開始する。また、逆調整池3の水位が所定の水位範囲を下回っており、水位が下降傾向であれば、調整水量決定部200は、発電量の調整を開始する。
調整水量決定部200は、水位情報格納部12に格納されている水位情報から、仮調整水量として発電機30の発電量を調整する水量を決定する(ステップS42)。次に、調整水量決定部200は、現時点における要求指令制御で示される発電量(利用水量)を参照して、決定された仮調整水量よりも水位を復帰させる水量であるか否かを判断する(ステップS43)。調整水量決定部200は、要求指令制御による利用水量について、決定された仮調整水量よりも水位を復帰させると判断すると(ステップS43 YES)、要求指令制御による利用水量を仮調整水量とする(ステップS44)。調整水量決定部200は、要求指令制御による利用水量について、決定された仮調整水量よりも水位を復帰させないと判断すると(ステップS43 NO)、決定された仮調整水量をそのまま、仮調整水量とする。
最大調整水量決定部300は、調整時間格納部110を参照して、直近の発電量の調整時間を取得する。最大調整水量決定部300は、直近の発電量の調整時間からの経過時間を算出する。最大調整水量決定部300は、最大調整水量格納部180を参照して、算出した経過時間を基に、最大調整水量を決定する(ステップS45)。
調整水量決定部200は、仮調整水量について、最大調整水量を超えているか否かを判断する(ステップS46)。調整水量決定部200は、仮調整水量について、最大調整水量を超えていると判断すると(ステップS46 NO)、最大調整水量を調整水量として決定する(ステップS47)。逆に、調整水量決定部200は、仮調整水量について、最大調整水量を超えていないと判断すると(ステップS46 YES)、仮調整水量を調整水量として決定する(ステップS48)。
制御不動時間決定部400は、制御不動時間格納部170を参照する。制御不動時間決定部400は、決定された調整水量に基づいて、制御不動時間テーブルを参照して、制御不動時間を決定する(ステップS49)。制御不動時間決定部400は、調整水量の多さに応じて、より長い制御不動時間を決定する。
図10を参照して、その後の流れを説明する。発電量調整部500は、送られた調整水量に応じて、自動制御部20に調整水量を指示することで、発電機30の発電量を調整する(ステップS5)。また、発電量調整部500は、発電機30の発電量を調整した時間を時間計測部15を利用して取得して、調整時刻格納部110に格納する。その後、発電量調整部500は、調整水量決定部200から送られた制御不動時間に応じて、発電量の調整をせずに待機する(ステップS6)。例えば、発電量調整部500は、入力部16から調整水量決定部200に対して発電量の調整入力がある場合であっても、自動制御部20への発電量の調整指示をせずに待機する。
調整水量決定部200は、制御不動時間の経過後、水位情報格納部12に格納されている水位情報に示される逆調整池3の水位について、起動・停止水位H3を上回ったか、又は起動・停止水位L3を下回ったか否か判断する(ステップS7)。調整水量決定部200は、起動・停止水位H3を上回っていない、又は起動・停止水位L3を下回っていないと判断するときは(ステップS7 NO)、発電量の調整を継続する(ステップS8 NO)。その後、制御切替部13は、逆調整池3の水位について、復帰したと判断したときは(ステップS8 YES)、水量調整部及び自動制御部20に、水位制御から要求指令制御に切り替える信号を出すことで、水位制御を終了する。
調整水量決定部200は、水位情報に示される逆調整池3の水位について、起動・停止水位H3を上回ったと判断したとき(ステップS7 YES)、発電機30を停止する信号を発電量調整部500に送る。発電量調整部500は、発電機30を停止する旨の信号を受信すると、発電機30を停止する信号を自動制御部20に送信することで、発電機30を停止する(ステップS9)。
調整水量決定部200は、水位情報雄に示される逆調整池3の水位について、起動・停止水位L3を下回ったと判断したとき、発電機30を起動する信号を発電量調整部500に送る。発電量調整部500は、発電機30を起動する旨の信号を受信すると、発電機30を起動する信号を自動制御部20に送信することで、発電機30を起動する(ステップS9)。
ここで、図12を参照して、発電機30を起動又は停止する流れを説明する。調整水量決定部200は、発電機30を起動させるか停止させるかを判断する(ステップS91)。調整水量決定部200は、発電機30を停止させる場合(ステップS91 NO)、制御不動時間決定部400に、1つの発電機30を停止した後の制御不動時間を決定させる。制御不動時間決定部400は、調整水量決定部200から制御不動時間を決定する旨の信号を受けると、制御不動時間格納部170を参照する。制御不動時間決定部400は、制御不動時間格納部170に格納されている制御不動時間テーブルを参照して、停止する発電機30により変化する水量に基づいて、制御不動時間を決定する(ステップS92)。制御不動時間決定部400は、決定した制御不動時間を、調整水量決定部200に送る。
また、調整水量決定部200は、効果確認時間格納部120から、効果確認時間を読み出す(ステップS93)。そして、調整水量決定部200は、1つの発電機30を停止する旨の信号と、制御不動時間とを発電量調整部500に送る。発電量調整部500は、1つの発電機30を停止する旨の信号を自動制御部20に送る(ステップS94)。
調整水量決定部200は、時間計測部15を参照して、効果確認時間を経過したか否かを判断する(ステップS95)。調整水量決定部200は、効果確認時間を経過した後に、水位情報格納部12に格納されている水位情報を参照して、逆調整池3の水位について、水位回復傾向にあるか否かを判断する(ステップS96)。調整水量決定部200は、逆調整池3の水位について、水位回復傾向にある場合には、他の発電機30の停止を終了する(ステップS96 YES)。
調整水量決定部200は、逆調整池3の水位について、水位回復傾向にない場合、次の発電機30を停止するか否かを判断する(ステップS97)。調整水量決定部200は、次の発電機30を停止しない場合(例えば、既に全ての発電機30が停止している場合)、発電機30の停止を終了する(ステップS97 NO)。
発電量調整部500は、次の発電機30を停止する場合、制御不動時間決定部400により決定された制御不動時間を経過したか否かを判断する(ステップS98)。発電量調整部500は、制御不動時間を経過していないと判断すると、制御不動時間の経過まで待機する(ステップS98 NO)。調整水量決定部200は、制御不動時間の経過後、ステップS92に戻って、次の発電機30を停止させる(ステップS98 YES)。
一方、調整水量決定部200は、発電機30を起動させる判断をすると(ステップS91 YES)、起動間隔時間格納部150を参照して、起動間隔時間を取得する(ステップS99)。また、発電量調整部500は、発電機30を起動させた後の制御不動時間を、制御不動時間決定部400に決定させる。
制御不動時間決定部400は、調整水量決定部200から制御不動時間を決定する旨の信号を受けると、制御不動時間格納部170を参照する。制御不動時間決定部400は、制御不動時間格納部170に格納されている制御不動時間テーブルを参照して、起動する発電機30により変化する水量に基づいて、制御不動時間を決定する(ステップS100)。制御不動時間決定部400は、決定した制御不動時間を、調整水量決定部200に送る。
また、調整水量決定部200は、効果確認時間格納部120から、効果確認時間を読み出す(ステップS101)。そして、調整水量決定部200は、1つの発電機30を起動する旨の信号と、起動間隔時間と、制御不動時間とを発電量調整部500に送る。発電量調整部500は、1つの発電機30を起動する旨の信号を自動制御部20に送る(ステップS102)。
調整水量決定部200は、時間計測部15を参照して、効果確認時間を経過したか否かを判断する(ステップS103)。調整水量決定部200は、効果確認時間を経過した後に、水位情報格納部12に格納されている水位情報を参照して、逆調整池3の水位について、水位回復傾向にあるか否かを判断する(ステップS104)。調整水量決定部200は、逆調整池3の水位について、水位回復傾向にある場合には、他の発電機30の起動を終了する(ステップS104 YES)。
調整水量決定部200は、逆調整池3の水位について、水位回復傾向にない場合、次の発電機30を起動するか否かを判断する(ステップS105)。調整水量決定部200は、次の発電機30を起動しない場合(例えば、既に全ての発電機30が起動している場合)、発電機30の起動を終了する(ステップS105 NO)。
発電量調整部500は、次の発電機30を起動する場合、起動間隔時間と、制御不動時間決定部400により決定された制御不動時間とを経過したか否かを判断する(ステップS106)。発電量調整部500は、起動間隔時間及び制御不動時間を経過していないと判断すると、図13(a)及び(b)に示すように、起動間隔時間又は制御不動時間のいずれか長い時間の間、次の調整をせずに待機する(ステップS107)。調整水量決定部200は、起動間隔時間又は制御不動時間のいずれか長い時間の経過後、ステップS99に戻って、次の発電機30を起動させる。
図10を参照して、その後の流れを説明する。調整水量決定部200は、現在の逆調整池3の水位について、起動・停止水位H3を下回っていない、又は起動・停止水位L3を上回っていないと判断したとき(ステップS10 NO)、制御切替部13にその旨の信号を送る。制御切替部13は、調整水量決定部200からの信号を受けて、警報発令部14に警報を発令させる(ステップS11)。一方、調整水量決定部200は、現在の逆調整池3の水位について、起動・停止水位H3を下回っている、又は起動・停止水位L3を上回っていると判断したときは(ステップS10 YES)、発電量の調整を続行する。
次に、図14を参照して、制御不動時間を決定する流れについて説明する。調整水量決定部200は、発電量の調整、すなわち水量の調整について、その有無を判断する(ステップS51)。調整水量決定部200は、水量の調整なしと判断した場合、その判断を続けて実行する(ステップS51 NO)。
調整水量決定部200は、水量調整有りと判断した場合(ステップS51 YES)、調整水量を制御不動時間決定部400に送る(ステップS52)。制御不動時間決定部400は、制御不動時間格納部170に格納されている制御不動時間テーブルを参照して、調整水量に応じた制御不動時間を決定する(ステップS53)。制御不動時間決定部400は、決定した制御不動時間を調整水量決定部200に送る。
以上より、本実施形態に係る水力発電用自動制御システム10は、逆調整池3の水位に異常が見られない状態では、要求指令制御に基づく必要発電量に基づく発電機30の制御をすることができる。そして、水力発電用自動制御システム10は、逆調整池3の水位について異常であると判断したときに、水位制御に移行することができる。これにより、逆調整池3の溢水又は水位異常低下に起因する計画放流量の不足を防止でき、逆調整池3の周囲施設の損壊や、水力発電所5のさらに下流に設けられている他の水力発電所の水量不足を効果的に防止できる。
また、本実施形態に係る水力発電用自動制御システム10では、発電量の調整毎に、制御不動時間を設けているので、水力発電所5よりもさらに下流にある逆調整池3の水位に調整水量による効果が得られた後に、次の発電量の調整をすることができる。これにより、逆調整池3の水位に対する過剰な制御を防止でき、ひいては、過剰な制御による逆調整池3の溢水又は水位異常低下を防止できる。
また、本発明に係る水力発電用自動制御システム10では、最大調整水量を決定しているので、発電量の調整に応じた水力発電所5の下流の河川1の急激な増水を防止できる。また、複数の発電機30を起動する場合には、1つの発電機30の起動毎に起動間隔時間を決定しているので、いっせいに発電機30を起動することに起因するウォーターハンマによる水路の損壊を防止できる。また、発電所下流の河川1の水量は、徐々に増加することになるので、河川周辺に位置する人への警告を兼ねることができる。
また、要求指令制御による調整水量が、決定された調整水量よりも水位を復帰させる場合には、要求指令制御による調整水量で発電量を調整するので、本来要求される発電量を担保したまま、逆調整池3の水量を復帰させることができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について、図15(a)及び図15(b)を参照して説明する。
第2の実施形態に係る水力発電用自動制御システム10では、図15(a)及び図15(b)に示すように、第1の実施形態に係る要求指令制御部7が、水力発電用自動制御システム10に備えられている点で、第1の実施形態と異なる。また、第1の実施形態に係る水力発電用自動制御システム10の構成が、水位制御部9として水力発電用自動制御システム10内に設けられている点で、第1の実施形態と異なる。制御切替部13は、論理回路又は電気回路により、要求指令制御部7による制御と水位制御部9による制御とを切り替える。その他の点については、第1の実施形態と同様の構成及び作用であるので、本実施形態での説明を省略する。
以上より、本実施形態に係る水力発電用自動制御システム10は、要求指令制御部7が水力発電用自動制御システム10内に備えられていたとしても、第1の実施形態と同様に制御することができる。
<第3の実施形態>
次に第3の実施形態について、図16、図17(a)、及び図17(b)を参照して説明する。
本実施形態では、図16に示すように、発電所上流に位置する上流ダム2(以下、調整池2とする)の貯水可能容量が少なく、発電所下流に位置する下流ダム3の貯水可能容量が十分にあるときに適用される。したがって、本実施形態に係る水力発電用自動制御システム10は、上記実施形態に係る逆調整池3の水位に変えて、調整池2の水位に応じて要求指令制御と水位制御を切り替える点で、上記実施形態と異なる。
本実施形態では、図2に係る水位について、調整開始水位H2を上回ったとき(すなわち、a点になったとき)に、水力発電用自動制御システム10は、発電機30の制御を要求指令制御から水位制御に移行させて、発電量を増加させる。そして、調整池2の水位が起動・停止水位H3を上回ったとき(すなわち、b点になったとき)に、水力発電用自動制御システム10は、発電機30を起動する。複数の発電機が対象の場合、第1の実施形態同様に発電機を起動する。調整池2の水位が復帰水位H1を下回ったとき(すなわち、c点になったとき)に、水力発電用自動制御システム10は、発電機30の制御を水位制御から要求指令制御に移行する。
次に、調整池2の水位が低下して、調整開始水位L2を下回ったとき(すなわち、d点になったとき)に、水力発電用自動制御システム10は、発電機30の制御を要求指令制御から水位制御に移行させて、発電量を絞る。そして、調整池2の水位が起動・停止水位L3を下回ったとき(すなわち、e点になったとき)に、水力発電用自動制御システム10は、発電機30を第1の実施形態1と同様の手順で停止する。調整池2の水位が復帰水位L1を上回ったとき(すなわち、f点になったとき)に、水力発電用自動制御システム10は、発電機30の制御を水位制御から要求指令制御に移行する。
本実施形態に係る水力発電用自動制御システム10に係る構成は、図17(a)及び図17(b)に示すように、上記第2の実施形態と同一であり、各構成による調整池2の水位の調整、すなわち発電量の調整を逆にすることで、調整池2の水位制御に適用できる。したがって、本実施形態における各構成及び作用の説明を省略する。
なお、本発明に係る防護管1は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。また、上記した複数の実施形態の構成や方法等を任意に採用して組み合わせてもよく(1つの実施形態に係る構成や方法等を他の実施形態に係る構成や方法等に適用してもよく)、さらに、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
例えば、上記実施形態に係る水力発電用システムにおいて、図18に示すように、制御不動時間決定部400は、要求指令制御における発電量の調整のそれぞれに対しても、制御不動時間を決定してもよい。制御切替部13が要求指令制御から水位制御に制御を切り替えた後、調整水量決定部200は、要求指令制御による直近の発電量の調整の後、該調整に対して決定された制御不動時間の経過後、調整水量を決定してもよい。これにより、調整水量決定部200は、要求指令制御による、直近の発電量の調整による水位への影響を考慮した上で、調整水量を決定することができる。
また、図19に示すように、制御切替部13は、水位制御による直近の発電量の調整の後、該調整に対して決定された制御不動時間の経過後、発電機30の制御を水位制御から要求指令制御に切り替えてもよい。これにより、制御切替部13は、水位制御による、直近の発電量の調整による水位への影響を考慮した上で、水位制御から要求指令制御へと制御を切り替えることができる。
また、上記実施形態に係る水力発電用自動制御システム10において、複数の発電機30を停止するに際して、起動間隔決定部は、それぞれの発電機30の停止時間を決定してもよい。調整水量決定部200は、起動間隔時間又は制御不動時間のいずれか長い時間の経過後に、次の発電機30を停止する指示をしてもよい。これにより、発電機30を停止する場合においても、ウォーターハンマによる水路の破損を防止できる。
また、上記実施形態に係る水力発電用自動制御システム10において、発電量調整部500が制御不動時間の間、発電機30の調整を無効又は待機しているが、調整水量決定部200が、発電量調整部500に対する制御指示を無効又は待機する構成としてもよい。
1 河川
2 上流ダム(調整池)
3 下流ダム(逆調整池)
4 取水路
5 水力発電所
6 支流
7 要求指令制御部
8 水位計
9 水位制御部
10 水力発電用自動制御システム
11 水位情報取得部
12 水位情報格納部
13 制御切替部
14 警報発令部
15 時間計測部
16 入力部
17 調整指示部
20 自動制御部
30 発電機
50 制御所
100 情報格納部
110 調整時刻格納部
120 効果確認時間格納部
130 調整水量格納部
140 貯水量格納部
150 起動間隔時間格納部
160 制御有効時間格納部
170 制御不動時間格納部
180 最大調整水量格納部
200 調整水量決定部
300 最大調整水量決定部
400 制御不動時間決定部
500 発電量調整部

Claims (7)

  1. 時刻毎に要求される、予め定められた発電量に応じて発電機を制御する要求指令制御と、ダム水位に応じて発電機を制御する水位制御とを切り替える水力発電用自動制御システムであって、
    現在のダム水位を水位情報として取得する水位情報取得部と、
    水位情報により示されるダム水位が、所定の水位範囲から逸脱したときに、発電機の制御を要求指令制御から水位制御に切り替える制御切替部と、
    ダム水位に応じて、水位制御における発電機の発電量を調整指示する調整指示部と
    を備え、
    調整指示部は、ダム水位を回復させるべく、ダム水位に応じて調整する調整水量を決定する調整水量決定部と、
    調整水量に応じて、次の水量調整を可能にするまでの時間を制御不動時間として決定する制御不動時間決定部であって、調整水量とダム及び発電機間の距離とを利用して制御不動時間を決定する制御不動時間決定部と、
    調整水量決定部により決定された調整水量に応じて発電機の発電量を調整するとともに、制御不動時間が経過するまで、次回の発電量の調整をせずに待機する発電量調整部と
    を有し、
    制御切替部は、水位情報に示されるダム水位が所定の水位範囲に復帰したときに、発電機の制御を水位制御から要求指令制御に切り替えることを特徴とする水力発電用自動制御システム。
  2. 時刻毎に要求される、予め定められた発電量に応じて発電機を制御する要求指令制御と、ダム水位に応じて発電機を制御する水位制御とを切り替える水力発電用自動制御システムであって、
    現在のダム水位を水位情報として取得する水位情報取得部と、
    水位情報により示されるダム水位が、所定の水位範囲から逸脱したときに、発電機の制御を要求指令制御から水位制御に切り替える制御切替部と、
    ダム水位に応じて、水位制御における発電機の発電量を調整指示する調整指示部と
    を備え、
    調整指示部は、ダム水位を回復させるべく、ダム水位に応じて調整する調整水量を決定する調整水量決定部であって、ダム水位に応じて決定される水量よりも、要求指令制御により発電に利用される水量が、ダム水位の回復に寄与するときに、要求指令制御により発電に利用される水量を調整水量とする調整水量決定部と、
    調整水量に応じて、次の水量調整を可能にするまでの時間を制御不動時間として決定する制御不動時間決定部と、
    調整水量決定部により決定された調整水量に応じて発電機の発電量を調整するとともに、制御不動時間が経過するまで、次回の発電量の調整をせずに待機する発電量調整部と
    を有し、
    制御切替部は、水位情報に示されるダム水位が所定の水位範囲に復帰したときに、発電機の制御を水位制御から要求指令制御に切り替えることを特徴とする水力発電用自動制御システム。
  3. ダムは、逆調整池であり、発電機の下流に設けられることを特徴とする請求項又はに記載の水力発電用自動制御システム。
  4. ダムは、調整池であり、発電機の上流に設けられることを特徴とする請求項又はに記載の水力発電用自動制御システム。
  5. 制御不動時間決定部は、要求指令制御による発電量の調整毎に制御不動時間を決定し、
    制御切替部は、水位情報により示されるダム水位が、予め定められた第1水位以上、又は予め定められた第2水位以下になった後、制御不動時間の経過後に発電機の制御を要求指令制御から水位制御に切り替えることを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の水力発電用自動制御システム。
  6. 制御切替部は、水位情報により示されるダム水位が、予め定められた第3水位以下、並びに予め定められた第4水位以上になった後、制御不動時間の経過後に発電機の制御を水位制御から要求指令制御に切り替えることを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の水力発電用自動制御システム。
  7. 発電量調整部は、複数の発電機を起動させて発電量を調整するときに、一の発電機の起動後、次の発電機を起動するまでの時間間隔を起動間隔時間として格納する起動間隔時間格納部をさらに有し、
    発電量調整部は、起動間隔時間又は制御不動時間のいずれか長い時間の経過後に、次の発電機を起動させることを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の水力発電用自動制御システム。
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