JP5422403B2 - タイヤの残留コーナリングフォースの測定方法 - Google Patents

タイヤの残留コーナリングフォースの測定方法 Download PDF

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本発明は、車両に取り付けられるタイヤの特性の一つである残留コーナリングフォースを測定する方法に関する。
自動車等の車両に取り付けられるタイヤの特性の一つとして残留コーナリングフォースがある。残留コーナリングフォースは、タイヤを車両に取り付けた際の車両の直進安定性に関わるものであるが、同一種のタイヤ同士であっても個体差があるため、タイヤを車両に取り付けるに先立って、個々のタイヤの残留コーナリングフォースを把握することが有効である。
従来、例えば、回転するドラムの周面にタイヤを圧接し、このときのタイヤの回転により発生するセルフアライニングトルクが0となったときのコーナリングフォースを残留コーナリングフォースとして測定している(特許文献1参照)。
セルフアライニングトルクは、転動するタイヤにスリップ角を与えたとき、路面に直交してタイヤの中心を通る軸線回りに発生するモーメントである。コーナリングフォースは、転動するタイヤの進行方向に直交してタイヤの中心を通る軸線方向に発生する力である。
上記従来の方法によれば、先ず、回転するドラムの周面上で回転するタイヤにセルフアライニングトルクが発生すると、このセルフアライニングトルクによりタイヤにスリップ角が付与される。その後、タイヤは、セルフアライニングトルクが0となったときのスリップ角で釣り合いがとれて安定した状態となる。このとき、スリップ角に伴うコーナリングフォースを残留コーナリングフォースとして測定する。
特開平6−294709号公報
しかし、上記従来の方法によると、ドラムの回転を受けたタイヤが回転を開始した後、セルフアライニングトルクが0となるスリップ角でのタイヤの回転が安定するまでに比較的長い時間を要するため、残留コーナリングフォースの測定効率が悪い。
また、上記従来の方法によると、タイヤは湾曲するドラムの周面に圧接されて回転するため、平坦な路面に接するタイヤの状態を高精度に再現することが難しい。そこで、ドラムの周面を平坦な路面に近づけるためにはドラムの外径を大きくする必要があるが、これによって装置が大型化し、大きなスペースが必要となる不都合がある。
上記の点に鑑み、本発明は、極めて短時間に精度の高い測定が行えるだけでなく比較的小さなスペースで迅速に測定を行うことができるタイヤの残留コーナリングフォースの測定方法を提供することを目的とする。
本発明のタイヤの残留コーナリングフォースの測定方法の第1の態様は、タイヤをタイヤ支持軸に回転自在に取り付ける取付工程と、該取付工程により前記タイヤが取り付けられた前記タイヤ支持軸を介して前記タイヤに所定の荷重を付与することにより平板状の可動テーブル上にタイヤを圧接する荷重付与工程と、該荷重付与工程による前記可動テーブルへの前記タイヤの圧接状態を維持し、前記タイヤを所定の速度で所定距離転動させるタイヤ転動工程と、該タイヤ転動工程により前記タイヤが転動しているときに前記可動テーブルを前記タイヤの転動方向に直交する方向に移動させるテーブル移動工程と、該テーブル移動工程により移動する前記可動テーブル上を転動する前記タイヤから該タイヤのセルフアライニングトルクとコーナリングフォースとを測定する測定工程と、該測定工程による測定結果に基づいて残留コーナリングフォースを算出する算出工程とを備えることを特徴とする。
本発明の第1の態様においては、先ず、前記取付工程によりタイヤ支持軸にタイヤを支持し、前記荷重付与工程によりタイヤを可動テーブル上に圧接する。荷重付与工程においては、タイヤ支持軸を介してタイヤに荷重を付与するが、このときの荷重は、タイヤを車両に取り付けて接地させた際にタイヤに付与される荷重と同等であることが好ましい。
次いで、前記タイヤ転動工程により可動テーブル上でタイヤを転動させる。このとき、タイヤの移動速度は、予め定められた一定の速度とする。更に、前記テーブル移動工程により、タイヤが転動している状態で可動テーブルを移動させる。テーブル移動工程においては、タイヤの転動方向に直交する方向に可動テーブルを移動させるので、転動するタイヤにスリップ角を与えたのと同等の状態となる。これにより、タイヤには付与されたスリップ角に応じたセルフアライニングトルクとコーナリングフォースとが発生する。そして、このときのセルフアライニングトルクとコーナリングフォースとを前記測定工程により測定し、測定されたセルフアライニングトルクとコーナリングフォースとを用いて前記算出工程により残留コーナリングフォースを算出する。
以上のように、本発明によれば、前記タイヤ転動工程及び前記テーブル移動工程により可動テーブル上でタイヤを転動させつつ可動テーブルを移動させるだけでタイヤにスリップ角を与えたのと同等の状態を作り出すことができるので、極めて短時間でタイヤにセルフアライニングトルクとコーナリングフォースとを発生させることができ、前記測定工程及び前記算出工程が迅速に行え、残留コーナリングフォースを効率よく測定することができる。
更に、平坦な可動テーブル上でタイヤを転動させるので、従来のようにタイヤを回転するドラムの周面に圧接する場合に比べて、平坦な路面に接するタイヤの状態を確実に再現することができ、残留コーナリングフォースを精度よく測定することができる。
ところで、スリップ角に応じて変化するセルフアライニングトルクMzとコーナリングフォースFyとの関係は、一次関数式(Fy=aMz+b)で表すことができる。従って、予め変化率aが得られていれば、単一のスリップ角に対応するセルフアライニングトルクMz及びコーナリングフォースFyを測定するだけで、切片bを残留コーナリングフォースとして容易に算出することができる。また、変化率aが得られていなければ、2つの異なるスリップ角の夫々に対応するセルフアライニングトルクMz及びコーナリングフォースFyを測定することで、切片bを残留コーナリングフォースとして容易に算出することができる。
そして、変化率aが得られていないとき、本発明においては、前記テーブル移動工程で、前記タイヤ転動工程により前記タイヤが転動しているときに前記可動テーブルの移動速度を変化させ、前記測定工程で、前記可動テーブルの移動速度の変化に伴って変化するセルフアライニングトルクとコーナリングフォースとを測定する。こうすることで、前記算出工程においては比較的容易に精度よく残留コーナリングフォースを求めることが可能となる。即ち、前記テーブル移動工程において前記可動テーブルの移動速度を変化させると、可動テーブル上で転動するタイヤは可動テーブルの速度変化の前後で夫々異なるスリップ角が付与された場合と同等の状態となる。これにより、夫々のスリップ角に対応する2つの異なる座標を得ることができ、上記一次関数式を用いて残留コーナリングフォースを極めて容易に求めることができる。
また、本発明のタイヤの残留コーナリングフォースの測定方法の第2の態様は、タイヤをタイヤ支持軸に回転自在に取り付ける取付工程と、該取付工程により前記タイヤが取り付けられた前記タイヤ支持軸を介して前記タイヤに所定の荷重を付与することにより平板状のテーブル上にタイヤを圧接する荷重付与工程と、該荷重付与工程による前記テーブルへの前記タイヤの圧接状態を維持し、前記タイヤを所定の速度で所定距離転動させるタイヤ転動工程と、該タイヤ転動工程により前記テーブル上を転動する前記タイヤにスリップ角を付与するスリップ角付与工程と、該スリップ角付与工程により付与されたスリップ角を有して前記テーブル上を転動する前記タイヤから該タイヤのセルフアライニングトルクとコーナリングフォースとを測定する測定工程と、該測定工程による測定結果に基づいて残留コーナリングフォースを算出する算出工程とを備えることを特徴とする。
本発明の第2の態様によるときには、先ず、前記取付工程によりタイヤ支持軸にタイヤを支持し、前記荷重付与工程によりタイヤをテーブル上に圧接する。なお、該テーブルは上面が平坦に形成されていればよい。該荷重付与工程においては、タイヤ支持軸を介してタイヤに荷重を付与する。このときの荷重は、前述の第1の態様と同様に、タイヤを車両に取り付けて接地させた際にタイヤに付与される荷重と同等であることが好ましい。
次いで、前記タイヤ転動工程により前記テーブル上でタイヤを転動させる。このとき、タイヤの移動速度は、予め定められた一定の速度とする。更に、前記スリップ角付与工程により、タイヤに所定のスリップ角を付与する。
これにより、タイヤは、所定のスリップ角を付与された状態でテーブル上を転動する。そして、タイヤには、付与されたスリップ角に応じたセルフアライニングトルクとコーナリングフォースとが発生する。そして、このときのセルフアライニングトルクとコーナリングフォースとを前記測定工程により測定し、測定されたセルフアライニングトルクとコーナリングフォースとを用いて前記算出工程により残留コーナリングフォースを算出する。
以上のように、本発明によれば、前記タイヤ転動工程及び前記スリップ角付与工程により平坦なテーブル上でスリップ角が付与されたタイヤを所定距離転動させるだけでよいので、極めて短時間でタイヤにセルフアライニングトルクとコーナリングフォースとを発生させることができ、前記測定工程及び前記算出工程が迅速に行え、残留コーナリングフォースを効率よく測定することができる。
更に、平坦なテーブル上でタイヤを転動させるので、従来のようにタイヤを回転するドラムの周面に圧接する場合に比べて、平坦な路面に接するタイヤの状態を確実に再現することができ、残留コーナリングフォースを精度よく測定することができる。なお、本発明の第2の態様における前記算出工程は、前述した本発明の第1の態様と同じである。即ち、一次関数式(Fy=aMz+b)で表されるセルフアライニングトルクMzとコーナリングフォースFyとの関係に基づき、予め変化率aが得られている場合には、単一のスリップ角に対応するセルフアライニングトルクMz及びコーナリングフォースFyを測定し、切片bを残留コーナリングフォースとして算出する。また、変化率aが得られていない場合には、2つの異なる前記スリップ角付与工程によりタイヤに付与するスリップ角を変更し、その夫々のスリップ角に対応するセルフアライニングトルクMz及びコーナリングフォースFyを測定することで、切片bを残留コーナリングフォースとして容易に算出することができる。
そして、変化率aが得られていないとき、本発明の第2の態様においては、前記スリップ角付与工程で、前記タイヤ転動工程により前記タイヤが転動しているときにタイヤに付与するスリップ角を変化させ、前記測定工程で、スリップ角の変化に伴って変化するセルフアライニングトルクとコーナリングフォースとを測定する。こうすることで、夫々のスリップ角に対応する2つの異なる座標を所定距離にわたるタイヤの転動のみで得ることができ、上記一次関数式を用いて残留コーナリングフォースを極めて容易に求めることができる。従って、前記測定工程が極めて短時間に行えるだけでなく、前記算出工程においては比較的容易に精度よく残留コーナリングフォースを求めることができる。
本発明の第1の実施形態で用いる装置の概略構成を示す説明的斜視図。 タイヤに作用する各方向の力及びモーメントの説明図。 測定工程におけるタイヤと可動テーブルの動きを示す説明図。 可動テーブルに対するタイヤの挙動を模式的に示す説明図。 セルフアライニングトルクとコーナリングフォースとの関係を示すグラフ。 セルフアライニングトルクとコーナリングフォースとの関係を示す他のグラフ。 本発明の第2の実施形態における測定工程を示す説明図。 テーブル上を移動するタイヤの挙動を模式的に示す説明図。
先ず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態の測定方法を実施するための測定装置1を示している。測定装置1は、平板状の可動テーブル2と、タイヤWを回転自在に支持するタイヤ支持軸3と、タイヤ支持軸3を介してタイヤWを昇降させる昇降フレーム4と、昇降フレーム4を介してタイヤWを移動させる移動フレーム5とを備えている。
可動テーブル2は、複数のレール6に摺動自在に支持されており、図示しないモータ等の適宜の駆動手段によりレール6に沿って水平方向に移動される。
タイヤ支持軸3は、6分力センサ7を備えて昇降フレーム4に設けられている。
昇降フレーム4は、図示しないモータ等の適宜の駆動手段により昇降され、下降状態においては、タイヤ支持軸3に支持されたタイヤWに所定の荷重を付与してタイヤWを可動テーブル2の上面に圧接する。
移動フレーム5は、可動テーブル2の移動方向に直交して水平に延びるレール8に摺動自在に支持され、図示しないモータ等の適宜の駆動手段によりレール8に沿って移動される。
また、測定装置1は、可動テーブル2、昇降フレーム4、及び移動フレーム5の各駆動手段を制御する図外の制御手段と、6分力センサ7から出力される検出データに基づいて所望の測定値を算出し表示するコンピュータからなる図外の演算処理手段とを備えている。
6分力センサ7は、図2に示すように、タイヤWに作用する3軸方向の3つの力(Fx,Fy,Fz)と、各軸回りの3つのモーメント(Mx,My,Mz)の6分力を検出データとして出力するセンサであり、周知のものが使用される。
次に、前記測定装置1により、タイヤWの残留コーナリングフォースを測定する方法について説明する。
先ず、測定対象となるタイヤWをタイヤ支持軸3に取り付ける(取付工程)。続いて、昇降フレーム4を下降させ、タイヤWを可動テーブル2上に圧接する(荷重付与工程)。このとき、タイヤWが可動テーブル2上に圧接されると、路面に相当する可動テーブル2の上面に直交してタイヤWの中心を通る鉛直軸線方向の力Fzが6分力センサ7により検出される。前記制御手段は、6分力センサ7により検出される力Fzが一定に維持されるように、昇降フレーム4の駆動手段を制御する。タイヤWに付与される荷重は、タイヤWを図示しない車両に取り付けて接地させた際にタイヤWに付与される荷重と同等であることが好ましく、本実施形態においては、4.2kNに設定されている。なお、この荷重は、前記制御手段が昇降フレーム4の駆動手段を制御することにより測定終了時まで維持される。
次いで、移動フレーム5をレール8に沿って所定の速度で移動させることにより、タイヤWを可動テーブル2上で転動させる(タイヤ転動工程)。このときの移動フレーム5の移動速度は、本実施形態においては、7km/hに設定されている。この速度は、前記制御手段が移動フレーム5の駆動手段を制御することにより測定終了時まで維持される。また、移動フレーム5によりタイヤWを転動させる距離は、タイヤWの1〜2回転分(約5m)とされる。そして、タイヤWが移動フレーム5の移動に伴って可動テーブル2上を転動しているとき、タイヤWの転動方向に直交する方向に可動テーブル2を移動させる(テーブル移動工程)。これにより、図3に示すように、移動フレーム5によってタイヤWが直線的に転動されているとき、タイヤWが接する可動テーブル2がタイヤWの回転軸方向に移動し、タイヤWに対してスリップ角が付与されたのと同様の状態となる。
更に、移動フレーム5の移動範囲の略中央位置までタイヤWを転動させたとき、可動テーブル2の移動速度を変更する。即ち、本実施形態では、図4において可動テーブル2に対する相対的なタイヤWの動きを模式的に示すように、タイヤWの第1の転動範囲L1よりも第2の転動範囲L2の可動テーブル2の移動速度を大としている。これによれば、第1の転動範囲L1と第2の転動範囲L2とでタイヤWに付与されるスリップ角が異なる状態となる。即ち、第1の転動範囲L1においてはスリップ角r1が付与された状態となり、第2の転動範囲L2においてはスリップ角r2が付与された状態となる。
この状態で、前記演算処理手段は、6分力センサ7の検出データのうち、路面に直交してタイヤWの中心を通る鉛直方向の軸線回りに発生するモーメントMzをセルフアライニングトルクとして測定し、タイヤWの進行方向に直交してタイヤWの中心を通る水平の軸線方向に発生する力Fyをコーナリングフォースとして測定する(測定工程)。即ち、ここでは、第1の転動範囲L1におけるスリップ角r1に対応するセルフアライニングトルクMz及びコーナリングフォースFyと、第2の転動範囲L2におけるスリップ角r2に対応するセルフアライニングトルクMz及びコーナリングフォースFyとが採取される。
その後、前記演算処理手段は、第1の転動範囲L1と第2の転動範囲L2とで夫々6分力センサ7により検出されたセルフアライニングトルクMz及びコーナリングフォースFyを用いて、残留コーナリングフォースを算出する(算出工程)。
このとき更に、前記演算処理手段は、6分力センサ7により検出されたセルフアライニングトルクMzとコーナリングフォースFyとをタイヤWの移動速度が80km/hであるときの値に換算する。移動フレーム5は、前記制御手段の制御により移動速度が7km/hに設定されているので、このときの走行抵抗に基づいて移動速度を80km/hとした上記値を容易に換算することができる。
残留コーナリングフォースの算出について具体的に説明すれば、スリップ角に対するセルフアライニングトルクMzとコーナリングフォースFyとの関係が一次関数式(Fy=aMz+b)で表すことができることから、図5に示すように、コーナリングフォースFyを縦軸としセルフアライニングトルクMzを横軸とするグラフにおいて、上記2つのスリップ角r1,r2に対応するセルフアライニングトルクMz及びコーナリングフォースFyの2点の座標(Mz1,Fy1)及び(Mz2,Fy2)から直線Aが得られる。そして、セルフアライニングトルクMzが0のときのコーナリングフォースFyを残留コーナリングフォースとして求める。即ち、このときのタイヤWの転動方向を正転方向とし、図5に示すように、タイヤWを正転させたときの残留コーナリングフォースである正転RCFを求めることができる。
そして更に、移動フレーム5をレール8に沿って所定の速度で逆方向に移動させてタイヤWを可動テーブル2上で転動(逆転)させる。このときに、上述したテーブル移動工程、測定工程、及び算出工程を行うことにより、図5に示すように、タイヤWの逆転させたときの2つのスリップ角に対応するセルフアライニングトルクMz及びコーナリングフォースFyの2点の座標(Mz1R,Fy1R)及び(Mz2R,Fy2R)から直線Bが得られるので、上記正転の場合と同様にして、タイヤWの転動方向を逆転方向としたときの残留コーナリングフォースである逆転RCFを求めることができる。
なお、測定対象となるタイヤWの形状が同一のものである場合等においては、図6において破線で示すように、正転と逆転との夫々における変化率が予め得られている場合がある。この場合には、タイヤWが可動テーブル2上を転動しているときに可動テーブル2の移動速度を変更することなく一定とし、図6に示すように、正転と逆転との夫々において、単一のスリップ角に対応するセルフアライニングトルクMz及びコーナリングフォースFyの正転の単一の座標(Mz,Fy)、及び逆転の単一の座標(MzR,FyR)から直線A,Bを容易に得ることができる。そして、これによっても、直線Aに基づいて正転RCFを求めることができ、直線Bに基づいて逆転RCFを求めることができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態の測定方法を実施するための測定装置10は、図7に平面視して概略構成を示すように、平板状のテーブル11と、タイヤWを回転自在に支持するタイヤ支持軸3と、タイヤ支持軸3を介してタイヤWを昇降させる昇降フレーム4と、昇降フレーム4を介してタイヤWを移動させる移動フレーム5とを備えている。更に、測定装置10には、昇降フレーム4を移動フレーム5に対して揺動させる揺動手段12が設けられている。
前記テーブル11は、第1の実施形態の測定装置1における前記可動テーブル2と異なり、床上に固定して設けられる。前記揺動手段12は、テーブル11に直交する鉛直方向に延びる揺動軸13と、該揺動軸13を枢軸として昇降フレーム4を所定角度に傾動させる図示しないモータ或いはシリンダ等の駆動手段とを備えている。それ以外の構成については、第1の実施形態の測定装置1と同様であるため、図中同一の符号を付してその説明を省略する。
前記測定装置10により、タイヤWの残留コーナリングフォースを測定するときには、先ず、測定対象となるタイヤWをタイヤ支持軸3に取り付け(取付工程)、次いで、昇降フレーム4を下降させてタイヤWを可動テーブル2上に圧接する(荷重付与工程)。このとき、タイヤWに付与される荷重は、第1の実施形態において説明した通りであり、測定終了時まで維持される。
続いて、移動フレーム5をレール8に沿って所定の速度で移動させる。これにより、タイヤWが可動テーブル2上で転動する(タイヤ転動工程)。更にこのとき、前記揺動手段12によって昇降フレーム4を傾動させた状態とする(スリップ角付与工程)。これにより、図8に示すように、タイヤWはスリップ角r1が付与された状態でテーブル上を転動する。なお、移動フレーム5の移動速度及び移動距離は、第1の実施形態と同じである。
更に、移動フレーム5の移動範囲の略中央位置までタイヤWを転動させたとき、昇降フレーム4の傾動角度を変更することによりタイヤWに異なるスリップ角r2を付与する。即ち、本実施形態では、図8においてタイヤWの動きを模式的に示すように、タイヤWの第1の転動範囲L1でのスリップ角r1よりも第2の転動範囲L2でのスリップ角r2を大としている。
この状態で、前記演算処理手段は、6分力センサ7の検出データのうち、路面に直交してタイヤWの中心を通る鉛直方向の軸線回りに発生するモーメントMzをセルフアライニングトルクとして測定し、タイヤWの進行方向に直交してタイヤWの中心を通る水平の軸線方向に発生する力Fyをコーナリングフォースとして測定する(測定工程)。
そして、前記演算処理手段は、第1の転動範囲L1と第2の転動範囲L2とで夫々6分力センサ7により検出されたセルフアライニングトルクMz及びコーナリングフォースFyを用いて、残留コーナリングフォースを算出する(算出工程)。
これにより、図5に示すグラフに基づき、上記2つのスリップ角r1,r2に対応するセルフアライニングトルクMz及びコーナリングフォースFyの2点の座標(Mz1,Fy1)及び(Mz2,Fy2)から直線Aが得られ、セルフアライニングトルクMzが0のときのコーナリングフォースFyを残留コーナリングフォースとして求めることで、タイヤWを正転させたときの残留コーナリングフォースである正転RCFを求めることができる。
そして更に、移動フレーム5をレール8に沿って所定の速度で逆方向に移動させてタイヤWをテーブル11上で転動(逆転)させる。このときに、上述したスリップ角付与工程、測定工程、及び算出工程を行うことにより、図5に示すように、タイヤWの逆転させたときの2つのスリップ角に対応するセルフアライニングトルクMz及びコーナリングフォースFyの2点の座標(Mz1R,Fy1R)及び(Mz2R,Fy2R)から直線Bが得られるので、上記正転の場合と同様にして、タイヤWの転動方向を逆転方向としたときの残留コーナリングフォースである逆転RCFを求めることができる。
なお、第2の実施形態においても、図6に示すように、正転と逆転との夫々における変化率(図6中破線で示す)が予め得られている場合には、タイヤWがテーブル11上を転動しているときにタイヤWに付与するスリップ角を変更することなく一定とすることで、第1の実施形態と同様に、正転と逆転との夫々において、単一のスリップ角に対応するセルフアライニングトルクMz及びコーナリングフォースFyの正転の単一の座標(Mz,Fy)、及び逆転の単一の座標(MzR,FyR)から直線A,Bを容易に得ることができる。そして、直線Aに基づいて正転RCFを求めることができ、直線Bに基づいて逆転RCFを求めることができる。
W…タイヤ、2…可動テーブル、3…タイヤ支持軸、11…テーブル。

Claims (4)

  1. タイヤをタイヤ支持軸に回転自在に取り付ける取付工程と、
    該取付工程により前記タイヤが取り付けられた前記タイヤ支持軸を介して前記タイヤに所定の荷重を付与することにより平板状の可動テーブル上にタイヤを圧接する荷重付与工程と、
    該荷重付与工程による前記可動テーブルへの前記タイヤの圧接状態を維持し、前記タイヤを所定の速度で所定距離転動させるタイヤ転動工程と、
    該タイヤ転動工程により前記タイヤが転動しているときに前記可動テーブルを前記タイヤの転動方向に直交する方向に移動させるテーブル移動工程と、
    該テーブル移動工程により移動する前記可動テーブル上を転動する前記タイヤから該タイヤのセルフアライニングトルクとコーナリングフォースとを測定する測定工程と、
    該測定工程による測定結果に基づいて残留コーナリングフォースを算出する算出工程とを備えることを特徴とするタイヤの残留コーナリングフォースの測定方法。
  2. 前記テーブル移動工程は、前記タイヤ転動工程により前記タイヤが転動しているときに前記可動テーブルの移動速度を変化させ、
    前記測定工程は、前記可動テーブルの移動速度の変化に伴って変化するセルフアライニングトルクとコーナリングフォースとを測定することを特徴とする請求項1記載のタイヤの残留コーナリングフォースの測定方法。
  3. タイヤをタイヤ支持軸に回転自在に取り付ける取付工程と、
    該取付工程により前記タイヤが取り付けられた前記タイヤ支持軸を介して前記タイヤに所定の荷重を付与することにより平坦なテーブル上にタイヤを圧接する荷重付与工程と、
    該荷重付与工程による前記テーブルへの前記タイヤの圧接状態を維持し、前記タイヤを所定の速度で所定距離転動させるタイヤ転動工程と、
    該タイヤ転動工程により前記テーブル上を転動する前記タイヤにスリップ角を付与するスリップ角付与工程と、
    該スリップ角付与工程により付与されたスリップ角を有して前記テーブル上を転動する前記タイヤから該タイヤのセルフアライニングトルクとコーナリングフォースとを測定する測定工程と、
    該測定工程による測定結果に基づいて残留コーナリングフォースを算出する算出工程とを備えることを特徴とするタイヤの残留コーナリングフォースの測定方法。
  4. 前記スリップ角付与工程は、前記タイヤ転動工程により前記タイヤが転動しているときに前記タイヤのスリップ角を変化させ、
    前記測定工程は、前記タイヤのスリップ角の変化に伴って変化するセルフアライニングトルクとコーナリングフォースとを測定することを特徴とする請求項3記載のタイヤの残留コーナリングフォースの測定方法。
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