JP5416709B2 - 乾燥セルロースゲル及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、乾燥セルロースゲルに関し、特に吸水性に優れた乾燥セルロースゲル及びその製造方法に関する。
放射線照射を利用する自己架橋型アルキルセルロース誘導体の製造方法が提案されている(特許文献1〜2)。
特許文献1に記載の方法は、アルキルセルロース誘導体100重量部に対して水5〜2,000重量部を含む混合物に、γ線換算0.1kGyの放射線を照射して乾燥させる。アルキルセルロース誘導体単体では放射線照射により分解されるが、水の存在下ではヒドロキシラジカルが生じて自己架橋反応が生じることを利用している。
特許文献2に記載の方法は、本発明者らによる特許文献1に記載の方法の改良であり、放射線照射により自己架橋させた後の乾燥工程〜成形工程の煩雑さを解消するために放射線照射後のゲルを粒子化してから乾燥させる方法を提案している。特許文献2に記載の方法では、セルロース粉末と水とをエクストルーダーで混練した後、特にコバルト60からのγ線、X線、電子線を照射して架橋させてセルロースゲルとした後、裁断し、粒子化して乾燥させる。しかし、本発明者らが実験を繰り返したところ、得られるセルロースゲルの吸水率が一様ではなく、量産できないことが判明した。
特開2001−2703号公報 特開2009−179706号公報
特許文献1及び2に記載の方法で得られる乾燥セルロースゲルでは吸水力が低く、吸水力にバラツキが生じ、量産化できないという問題がある。そこで、本発明の目的は、吸水性に優れた乾燥セルロースゲル及び当該乾燥セルロースゲルを量産化するための製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、課題解決のため鋭意研究した結果、吸水性の低下及びバラツキの原因が、放射線照射時のアルキルセルロース誘導体−水混合物の不均一性及び気泡の存在であることを突き止め、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、水を入れた混練機に、霧状の水を噴霧しながら、15〜25wt%のセルロース粉末を添加した後、水とセルロース粉末とを真空下で混練して、ペースト状のセルロース混練物を得る工程と、当該セルロース混練物に電子線を照射して架橋セルロースゲルを得る工程と、当該架橋セルロースゲルを乾燥させて、乾燥セルロースゲルを得る工程と、を含む、乾燥セルロースゲルの製造方法が提供される。
本発明において、水とセルロース粉末との混練を真空下で行うことにより、混練したペースト状のセルロース混練物中から気泡を追い出し、電子線照射時の気泡の存在に起因する架橋程度の不均一さを解消することができる。
混練機に水を先に入れ、セルロース粉末を導入すると、セルロース粉末が舞い上がり、所定量のセルロース粉末を導入することができないばかりでなく、真空下で混練する際にセルロース粉末が真空吸引されてしまう。本発明は、真空下での混練を可能とするために、混練機へのセルロース粉末の導入時にセルロース粉末の上に霧状の水を噴霧してセルロース粉末の舞い上がりを防止することができ、また水とセルロース粉末との濡れ性を向上させることができる。
粉末セルロースは、カルボキシアルキルセルロースであることが好ましく、カルボキシメチルセルロースナトリウムであることが特に好ましい。
また、カルボキシアルキルセルロースは塩素と反応するので、混練機に直接導入する水及び噴霧する水は、塩素やアルコールを含まない水であることが好ましく、脱塩及び脱気されている水であることがより好ましい。
真空混練する際の水と粉末セルロースとは、粉末セルロースが15〜25wt%の含有量となるように調整する。粉末セルロースの含有量が多すぎると、電子線照射による架橋反応が進行せず、セルロースの分解反応が優先してしまう。逆に、粉末セルロースの含有量が少なすぎると、電子線照射による架橋反応を生じさせるために多量の電子線照射が必要となりコスト高となる。
本発明において、セルロース混練物に電子線を使用することにより、非常に短時間の照射で架橋させることができる。前記電子線の照射量は粉末セルロースの含有量に応じて異なるが、粉末セルロース15〜25wt%の範囲では9〜16kGyであることが好ましい。電子線照射量が多いと架橋構造の網目が小さくなり、電子線照射量が少ないと架橋構造の網目が大きくなる。上記範囲内であれば乾燥セルロースゲルの吸水率を高めることができる。
本発明の製造方法は、前記セルロース混練物を真空下で成形する工程をさらに含むことが好ましい。真空下で成形することにより、水を含むセルロース混練物に余分な気泡を発生させることが回避できる。
上記本発明の製造方法によれば、24時間吸水させたゲルを吸水前の初期重量で除して求められる吸水倍率が150以上である、乾燥セルロースゲルが得られる。
また、本発明によれば、本発明の乾燥セルロースゲルの製造方法を実施するための装置であって、撹拌羽根を具備する混練釜と、内周部に沿って設けられた流水管及び当該流水管に等間隔で設けられた水噴霧部を具備する蓋と、真空吸引ユニットと、を具備する真空混練装置;当該真空混練装置から取り出したセルロース混練物を搬送するベルトコンベアと、電子線照射部と、電子線源と、を具備する電子線照射装置;及び当該電子線照射装置から取り出したセルロースゲルを搬送する通気性のベルトコンベアと、当該ベルトコンベア上方から熱風を送風する循環ファンと、を具備する乾燥装置を具備する乾燥セルロースゲルの製造装置も提供される。
本発明の製造方法及び当該製造方法を実施するための製造装置を用いることで、吸水率のバラツキを抑え、吸水性に優れる乾燥セルロースゲルの量産化が可能となる。
図1は、本発明の製造工程を示す概略フローチャートである。 図2は、本発明で用いる製造装置の全体を概略図示する説明図である。 図3(A)は本発明で用いる真空混練装置を示す概略正面図であり、図3(B)は同概略側面図であり、図3(C)は図3(B)のA線での断面図である。 図4aは本発明で用いる電子線照射装置を示す概略断面図である。 図4bは同概略平面図である。 図5は、本発明で用いる押出装置を示す概略断面図である。 図6は、本発明で用いる乾燥装置を示す概略断面図である。 図7aは、実施例1による吸水倍率の測定結果を示す棒グラフである。 図7bは、実施例1による吸水倍率の測定結果を示す棒グラフである。 図7cは、実施例1による吸水倍率の測定結果を示す棒グラフである。
発明を実施するための態様
図面を参照しながら、本発明の製造方法及び装置を説明する。
まず、図2〜図5を参照しながら、本発明の製造装置を説明する。
図2に示すように、本発明の製造装置は、真空混練装置10と、電子線照射装置100と、乾燥装置200と、を具備する。
真空混練装置10は、図3に示すように、混練釜20と、蓋30と、蓋30を昇降させる昇降シリンダー40と、油圧・真空ユニット50と、混練用モーター60と、を具備する。蓋30は、撹拌羽根31と、原料投入口32と、原料投入口32よりも上方で蓋内周部に設けられている流水管34と、流水管34に等間隔に設けられている水噴霧部33と、を具備する。使用時には、昇降シリンダー40によって蓋30が混練釜20の位置まで下降する。蓋30と混練釜20とを密封状態に接合させた後、油圧・真空ユニット50によって混練釜20内部を真空吸引し、撹拌羽根31を混練用モーター60によって駆動する。
電子線照射装置100は、図4に示すように、真空混練装置10にて調製したセルロース混練物を搬送するベルトコンベア110と、セルロース混練物に電子線を照射する電子線照射部120と、電子線源130と、を具備する。電子線照射部120及び電子線源130は、電子線が外部に漏洩することを防止するための遮蔽囲包体140に収容されている。遮蔽囲包体140内部では、所望の電子線照射量を与えるに十分な長さとなるようベルトコンベア110が配設されている。たとえば、ベルトコンベア110を直線経路、曲がりくねった経路、折り返し経路、あるいは複数段の立体経路としてもよい。
本発明の製造装置は、電子線照射装置100にて架橋された架橋セルロースゲルを乾燥処理しやすい形状に成形する押出装置150を具備していてもよい。押出装置150は、図5に示すように、架橋セルロースゲルを受け入れるホッパー152と、ホッパー152下部に設けられていて架橋セルロースゲルを裁断するスライサー154と、裁断した架橋セルロースゲルを球状に成形して押し出す押出部156及び排出口158と、を具備する。押出部156は、円筒状本体156aと、円筒状本体の内部に回転可能に設けられている押出用スクリュー156bと、を具備する。排出口158には、架橋セルロースゲルを球状に押し出すための円形の孔を有する板状部材158aが設けられている。押出用のスクリュー156bの前半分の送りピッチP1は後半分の送りピッチP2の約半分になっており、先端部側での押出圧力の増大を図る。スクリュー156bの先端部とダイス型156cの間には、末広がり状になった空間部156dが形成されている。ダイス型156cには、粒子化のための成形孔156eが多数形成されており、各成形孔156eは図示していないが、スクリュー156b側の後面から成形孔156eの厚さ方向の中間位置までは若干先細り状のテーパ孔となっており、その中間位置からダイス型156cの前面までは径が一定のストレート孔となっている。成形孔156eの径は乾燥ゲルの用途に応じて異なっており、所望の径を有するダイス型156cが押出装置に交換可能に装着される。
乾燥装置200は、図6に示すように、押出装置150にて粒子状に成形された架橋セルロースゲルを受け入れて搬送する通気性のベルトコンベア210と、ベルトコンベア210上方から熱風を送風する循環ファン220と、排気ダクト230と、乾燥後の架橋セルロースゲルを取り出す出口240とを具備する。通気性のベルトコンベア210は、パンチングメタル製やメッシュメタル製でもよく、循環ファン220からの熱風を通気する構成であればよい。排気ダクト230は、循環ファン220よりも上方に設けられ、架橋セルロースゲルに熱風を当てる際に架橋セルロースゲルから除かれる水分を含んだ排気を乾燥装置200から取り除く。循環ファンを複数個設けて、架橋セルロースゲルの乾燥の程度に応じて個別に温度を調節することが好ましい。
次に、図1を参照しながら、本発明の製造工程を説明する。S1は、セルロース粉末と水とを真空下で混練する真空混練工程であり、図3に示す真空混練装置10内で行うことが好ましい。S2は、セルロース混練物に電子線を照射する電子線照射工程であり、図4に示す電子線照射装置100内で行うことが好ましい。S3は、架橋セルロースゲルを乾燥させる乾燥工程であり、図5に示す乾燥装置200内で行うことが好ましい。
<S1>
真空混練装置10の混練釜20に予め水を導入し、次いで、粉末セルロースを原料投入口32より導入する。粉末セルロースを混練釜20に導入する際には、蓋30に設けられている水噴霧部33より霧状の水を噴霧して、粉末セルロースの舞い上がりを抑え、粉末セルロースを湿潤化させて、混練釜20内の水との濡れ性を向上させる。
混練釜20に水及び粉末セルロースを導入した後、蓋30を下降させて、油圧・真空ユニット50によって混練釜20内部を真空吸引し、撹拌羽根31を混練用モーター60によって駆動させる。本発明における真空状態とは、真空ポンプにより500Pa〜0.13Paの範囲、より好ましくは130Pa〜1Paの範囲の圧力を付与することで実現でき、混練時間は30〜60分間、好ましくは40〜50分間である。
次いで、真空混練したセルロース混練物を電子線照射に適する寸法及び形状に成形する。成形は、真空プレス機、真空押出機などを用いて行うこともできるが、真空状態のままの混練釜20を加圧して下部の押出口からセルロース混練物を押出して裁断してもよい。
<S2>
成形後のセルロース混練物は、ベルトコンベア110に載せられ、電子線照射装置100内に搬送されて、電子線照射部120にて電子線源130からの電子線の照射を受ける。
<S3>
電子線照射により得られる架橋セルロースゲルをベルトコンベア110に載せたまま押出装置150のホッパー152まで搬送してホッパー152に投入する。ホッパー152に投入された架橋セルロースゲルは、ホッパー152下部のスライサー154により裁断されて、押出装置150本体内に供給される。押出装置150本体の押出部156に供給された架橋セルロースゲルは、押出用スクリュー156bによって円筒状本体156aを排出口158に向かって押し出され、排出口158の板状部材158aの円形の孔から押し出されて球状となって排出される。このとき、架橋セルロースゲルは、回転しているスクリュー156bにより砕かれ、混練されながら円筒状本体156aの前方へと押しやられる。スクリュー156bの前半分の送りピッチP1は後半分の送りピッチP2の約半分になっているから、架橋セルロースゲルの混練物に対する押圧力は徐々に高まり、所定の押出力をもってダイス型156cの各成形孔156eから架橋セルロースゲルが押し出される。この押出の際に架橋セルロースゲルの水分含有率や粘弾強度などの関係で、架橋セルロースゲルは細長く連続するのではなく、短く切れて粒子状ゲルとなって押し出される。
球状となって排出された架橋セルロースゲルは、乾燥装置200の通気性のベルトコンベア210に受け取られ、乾燥装置200内に搬送される。球状の架橋セルロースゲルは、乾燥装置200内の各乾燥室で60〜90℃の所定の温度の温風に曝されて、乾燥架橋セルロースゲルとなり、出口240から取り出される。このとき、熱風は通気性ベルトコンベア210の上方から下方向へ、及び下方から上方向へと繰り返し流通するので、粒子状架橋セルロースゲルは低速で移動しながら残水分率10wt%程度まで乾燥される。
以下、実施例及び比較例を参照しながら本発明を更に詳細に説明する。
[実施例1]
セルロース粉末として、カルボキシアルキルセルロースナトリウムを用い、含有量を15wt%〜30wt%に変化させ、電子線照射量を7kGy〜16kGyに変化させて、図2に示す製造装置を用いて、乾燥架橋セルロースゲルを製造した。すなわち、混練釜に水10.5L〜12.75Lを注入し、カルボキシアルキルセルロースナトリウム粉末2.25〜4.5kgを霧状の水を噴霧しながら添加した後、混練釜の蓋を閉めて真空吸引して40分間、真空混練した。次いで、真空混練したセルロース混練物を電子線照射装置に移して、所定の電子線を照射して架橋させ、架橋セルロースゲルを得た。次いで、架橋セルロースゲルを押出装置に移して球状に成形した後、乾燥装置に搬送して乾燥させて、乾燥セルロースゲルとした。
<吸水倍率>
各試料について、24時間吸水させたゲルを吸水前の初期重量で除して吸水倍率を求めた。製造条件及び測定結果を表1に示す。また、図7(a)〜(c)に、表1の粉末セルロース含有量と電子線照射量との関係を粉末セルロースの種類別に棒グラフとした。
図7より、原料となるセルロース粉末の種類により異なるが、セルロース粉末の含有量が増加するほど電子線の照射量が減少し、高い吸水倍率を達成するために最適なセルロース粉末の含有量と電子線照射量との組み合わせがあることがわかる。
表1中「2200」は「ダイセルファインケム株式会社製カルボキシメチルセルロースナトリウムCMC2200」を示し、「1350」は「ダイセルファインケム株式会社製カルボキシメチルセルロースナトリウムCMC1350」を示し、「350」は「日本製紙株式会社製カルボキシメチルセルロースナトリウムF350HC−4」を示す。
表1中、評価項目「◎」は350倍以上の吸水倍率を有し、特に吸水能力が求められる用途に適することを示し、「○」は150〜350倍の吸水倍率を有し、通常の乾燥ゲルの用途に適することを示し、「△」は90〜150倍の吸水倍率を有することを示す。
Figure 0005416709
<乾燥ゲルの評価>
材料品番2200は、照射後の生の状態のゲルは比較的しっかりしているが、乾燥ゲルとしての吸水力は三種類の材料中では劣る。
材料品番1350は、照射後の生の状態のゲルは2200番に比較すると柔らかい。三種類の材料中では、乾燥ゲルの吸水力にバラツキが出やすい。
材料品番350は、照射後の生の状態のゲル及び乾燥ゲル共に、安定した高い吸水倍率を示す。

<乾燥ゲルの用途>
表1中「◎」の評価を得た乾燥ゲルは、特に高い吸液性能が必要とされる用途、たとえば、紙おむつや生理用品、水害対策に用いられる土嚢の代替品、砂漠緑化用保水材などに好適に用いることができる。
表1中「△」の評価を得た乾燥ゲルは、柔軟性及び強度を兼備し、分解が遅いので、植物の保水材として適している。

<膨潤度>
また、本発明の乾燥セルロースゲル1gを井戸水1600gに18時間浸漬させて、膨潤前後の質量を測定して膨潤度(=浸漬後質量/浸漬前質量)を算出した。代表例の測定結果を表2に示す。
Figure 0005416709
[比較例1]
混練を大気中で行った以外は実施例1と同様にして乾燥セルロースゲルを得て、吸水倍率及び膨潤度を測定した。結果を表3及び表4に示す。吸水倍率の評価は「△」であるが、保水性は乏しく、夏の夜など30℃を超える高温及び高湿下では一晩で分解することもあった。
Figure 0005416709
Figure 0005416709
表3及び4に示すように、大気中で混練した場合の乾燥セルロースゲルでは、本発明の乾燥セルロースゲルと比較して、吸水倍率及び膨潤度ともに劣っていることがわかる。

Claims (7)

  1. 水を入れた混練容器に、霧状の水を噴霧しながら、カルボキシメチルセルロースナトリウム粉末を添加した後、水とカルボキシメチルセルロースナトリウム粉末とを真空下で混練して、カルボキシメチルセルロースナトリウムを15〜25wt%含有する混練物を得る工程と、当該混練物に電子線を照射して架橋セルロースゲルを得る工程と、当該架橋セルロースゲルを乾燥させて、乾燥セルロースゲルを得る工程と、を含む、乾燥セルロースゲルの製造方法。
  2. 前記電子線の照射量は9〜16kGyである、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記乾燥は、60〜90℃の温度で行われる、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記セルロース混練物を真空下で成形する工程をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法により得られる乾燥セルロースゲルであって、24時間吸水させたゲルを吸水前の初期重量で除して求められる吸水倍率が150以上であり、18時間吸水させたゲルの質量を吸水前の初期重量で除して求められる膨潤度が290以上である、乾燥セルロースゲル。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の乾燥セルロースゲルの製造方法を実施するための装置であって、
    混練釜と、撹拌羽根、原料投入口、当該原料投入口よりも上方の内周部に沿って設けられた流水管及び当該流水管に等間隔で設けられた水噴霧部を具備する蓋と、真空吸引ユニットと、を具備する真空混練装置;
    当該真空混練装置にて調製した混練物を搬送するベルトコンベアと、電子線照射部と、電子線源と、を具備する電子線照射装置;及び
    当該電子線照射装置にて調製した架橋セルロースゲルを搬送する通気性のベルトコンベアと、当該ベルトコンベア上方から熱風を送風する循環ファンと、排気ダクトとを具備する乾燥装置
    を具備する乾燥セルロースゲルの製造装置。
  7. 前記電子線照射装置から搬出された架橋セルロースゲルを混練して球状に成形する押出装置をさらに具備する、請求項6に記載の装置。
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