JP5415372B2 - 電解用塩水供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、食塩を水で溶解して塩水を生成し、これを電解槽に供給する電解用塩水供給装置に関するものであり、限定するものではないが、浴槽の浴湯に電解水を混入して浴湯を殺菌浄化する浴湯の殺菌浄化装置において、この電解水を生成する電解装置に塩水を供給する装置として好適な電解用塩水供給装置に関するものである。
塩水を電解して得られる電解水には色々な効果があることが知られており、例えば陽極側で得られるいわゆる電解酸性水には次亜塩素酸が含まれ、強い殺菌効果がある。この電解酸性水を浴湯に混入して浴湯を殺菌浄化する殺菌浄化装置も周知であり、いつでも入浴を楽しむことができる、いわゆる24時間風呂として商品化されている。本出願人は、このような浴湯の殺菌浄化装置を多数提案しており、特許文献1にはその例が示されている。
特開2005−296877号公報
特許文献1に記載の浴湯の殺菌浄化装置は、浴湯中の人毛等の夾雑物を取り除くためのろ過装置、浴湯を強制的に循環させるための循環ポンプ、浴湯を加熱するヒータ、循環される浴湯中に混入する電解酸性水を生成する電解装置、この電解装置に塩水を供給する塩水タンク等から構成されている。従って、浴槽中の浴湯は循環ポンプによって循環してろ過装置で夾雑物が取り除かれ、周期的に浴湯中に酸性電解水が混入されて殺菌浄化される。特許文献1に記載の装置においては、電解装置には、上水道管に連なっている水道水供給管が接続され、この水道水供給管に、塩水タンクから塩水供給管が塩水ポンプを介して接続されている。塩水タンクには内部に食塩が投入されており、タンク内の水位が所定の範囲内になるように水道水が適宜供給され、食塩が少しずつ溶解して塩水が生成されるようになっている。従って、水道水供給管によって水道水を供給するとき、塩水ポンプの駆動時間を調整すると、所定量の塩水と水道水がブレンドされ電解装置に供給されることになる。
特許文献1には記載されていないが、このようにして水道水と塩水がブレンドされ電解装置に供給されているのは、合理的である。つまり、塩水タンク内では、水中に十分な量の食塩が没している状態になっているので、塩水は実質的に飽和食塩水になっていることが期待できる。食塩の溶解度は水温によってほとんど変化せず、100gの水に溶解する食塩は、0℃で26.3g、100℃で28.2gであることが知られている。つまり、季節によって水温が変化しても飽和食塩水の濃度は実質的に変化しない。そうすると、塩水タンク内に貯蔵されている塩水の濃度も実質的に一定になるはずであり、塩水ポンプを駆動する時間を調整して、水道水とブレンドされる塩水の比率を一定にすれば、電解装置内に供給される塩水の濃度を一定にすることができる。そうすると、電解の性能は変化せず、安定的に浴湯を殺菌浄化することができることになる。
特許文献1に記載の塩水タンクは、シンプルな構造にも拘わらず、食塩と水とから実質的に飽和食塩水に近い濃度の塩水を生成することができ、この塩水を電解装置に供給することができるので優れてはいる。しかしながら解決すべき問題があることも明らかになり、具体的には、水道水の水温が低下する冬期に問題が発生することが判明した。つまり、食塩の溶解度は、前記したように水温によっては実質的にほとんど変化しないが、水温が10℃以下になると、粒子状の食塩が互いに結合して塊状になる現象が見いだされた。一旦食塩が塊状になってしまうと、水道水を供給しても食塩は溶解し難く、塩水の濃度が安定しなくなる。そうすると電解装置に供給される塩水の濃度は低下してしまい、電解に必要な電圧が高くなって電解装置の電極が早期に劣化してしまう。単純に塩水タンクに温水を供給するようにしても、一旦塊状になった食塩は溶解しにくいので、問題は解消しない。従って、塊状になった食塩を除去して、粒状の食塩を供給する必要があるが、塊状の食塩は硬度が高く破壊することも難しい。そうすると除去することも容易ではない。塩水タンク内に攪拌装置を格別に設け、内部の水を強制的に攪拌するようにすれば、塊状になった食塩でもある程度は溶解する。従って、電解装置に濃度が安定した塩水を供給することはできる。しかしながら、水流が滞留してしまう部分では食塩が塊状になってしまうので、攪拌能力の高い装置を設ける必要があり装置が高価になってしまう。攪拌装置は可動部材やモータ等からなり、これらは複雑であるだけでなく、塩水によって錆び易く劣化しやすいという問題もある。必要な耐食性を確保しようとすると装置全体がさらに高価になってしまう。
本発明は、上記したような問題点を解決した電解用塩水供給装置を目的としており、耐食性が高く、安価でシンプルでありながら、食塩を水温に拘わらず効率よく溶解して濃度が安定した塩水を生成して電解装置に供給することができ、それによって電解の効率を一定にすることができる電解用塩水供給装置を提供することを目的としている。また、他の目的として、電解水によって浴湯を殺菌浄化するとき、季節によらずに電解効率が安定し、電解水の殺菌力が変化せず、浴湯を効率よく十分に殺菌浄化することができる浴湯の殺菌浄化装置を提供することも目的としている。
本発明は、上記目的を達成するために、塩水タンク内に食塩が入れられると共に水が供給されて内部で塩水を生成し、塩水を電解装置に供給するようになっている電解用塩水供給装置において、塩水タンクの底部にヒータを設ける。そしてヒータによって水を30℃以上に加熱するように構成する。そして、このような電解用塩水供給装置によって電解装置に塩水を供給して電解し、この電解水によって浴槽の浴湯を殺菌できる浴湯の殺菌浄化装置として構成する。
かくして、請求項1記載の発明は、上記目的を達成するために、タンク内に食塩と該食塩を溶解する水が入れられ、生成された塩水を電解装置に供給するようになっている電解用塩水供給装置であって、前記食塩は前記タンク内に比較的大量に入れられるようになっていると共に前記水は前記タンク内に適宜補給され、それによって前記食塩が少しずつ溶解されるようになっており、前記タンクの底部には、ヒータが設けられ、前記水を30℃以上に加熱するように構成される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電解用塩水供給装置において、前記タンク内は透水性を有する仕切板によって上下に区画され、前記食塩は前記仕切板の上の載せられるようになっており、前記水は前記仕切板の下の部屋に供給されて、前記仕切板がわずかに水中に没するようにされ、それによって前記食塩は下方部分だけが前記水に浸されるように構成される。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の電解用塩水供給装置において、前記仕切板は、多数の穴が明けられているFRP製の板と、該板の上に敷かれているウレタン製の不織布とからなるように構成される。
そして、請求項4に記載の発明は、循環ポンプと、浴湯をろ過するろ過装置と、浴湯を加熱する加熱器と、請求項1〜3のいずれかの項に記載の電解用塩水供給装置を備えた電解装置とから構成され、浴槽中の浴湯は、前記循環ポンプによって所定の管路を循環するとき、前記ろ過装置でろ過され、前記加熱器で加熱され、前記電解装置において電解された電解水が適宜混入されて殺菌浄化されるようになっていることを特徴とする浴湯の殺菌浄化装置として構成される。
以上のように本発明は、タンク内に食塩と該食塩を溶解する水が入れられ、生成された塩水を電解装置に供給するようになっている電解用塩水供給装置であって、食塩はタンク内に比較的大量に入れられるようになっていると共に水はタンク内に適宜補給され、それによって食塩が少しずつ溶解されるように構成されているので、シンプルな装置によって、塩水を生成することができ。そして食塩は比較的大量に入れられるので、食塩を補給するメンテナンスの頻度も少なくて済み、使い勝手が良い。そして本発明は、タンクの底部には、ヒータが設けられ、水を30℃以上に加熱するように構成されているので、水温が低い冬期にタンク内の食塩が塊状になってしまっても、食塩は溶解して適切な濃度の塩水が生成されることを保障することができる。これによって電解装置に供給される塩水の濃度は一定化して電解性能が劣化することはない。そして、タンク内にヒータを設けるだけで、格別に高価な部材を設ける必要がないので、装置を安価に提供することもできる。また他の発明によると、タンク内は透水性を有する仕切板によって上下に区画され、食塩は仕切板の上の載せられるようになっており、水は仕切板の下の部屋に供給されて、仕切板がわずかに水中に没するようにされ、それによって食塩は下方部分だけが前記水に浸されるようになっているので、食塩全体が水中に没することはなく、食塩は塊状になりにくい。これによってさらに食塩は安定して溶解することになり、塩水の濃度を一定にすることが可能になる。また他の発明によると、循環ポンプと、浴湯をろ過するろ過装置と、浴湯を加熱する加熱器と、請求項1〜3のいずれかの項に記載の電解用塩水供給装置を備えた電解装置とから構成され、浴槽中の浴湯は、循環ポンプによって所定の管路を循環するとき、ろ過装置でろ過され、加熱器で加熱され、前記電解装置において電解された電解水が適宜混入されて殺菌浄化されるようになっている浴湯の殺菌浄化装置として構成されているので、年間を通じて浴湯は適切に殺菌浄化され、いつでも入浴を楽しむことができる。
本発明の実施の形態に係る電解用塩水供給装置、および電解用塩水供給装置を備えた本実施の形態に係る浴湯の殺菌浄化装置を模試的に示す図で、その(ア)は浴湯の殺菌浄化装置を示す管路図、その(イ)(ウ)はそれぞれ、第1、2の実施の形態に係る電解用塩水供給装置を示す側面断面図である。 実験例を示す写真である。
本発明は電解装置に塩水を供給する電解用塩水供給装置に関するものであり、電解装置が利用される技術分野は多岐に渡り、色々な分野に適用することができる。浴槽の浴湯を浄化殺菌する浴湯の浄化殺菌装置もそのような技術分野の一つであるが、電解用の塩水を生成する水は水道水であり、水道水は冬期には10℃以下になって、溶解すべき食塩が塊状になり溶解しにくくなるという問題がある。そして、塩水の濃度が安定せず、冬期には電解の効率が低下してしまうことがある。本発明に係る電解用塩水供給装置はこれらの問題を解決することができるので、浴湯の浄化殺菌装置は、本発明に係る電解用塩水供給装置の好適な適用対象であると言える。以下、本発明の実施の形態に係る浴湯の殺菌浄化装置を説明する。
本実施の形態に係る浴湯の殺菌浄化装置1は、図1の(ア)に示されているように、浴槽Yの浴湯を循環させるように浴槽Yに接続されている循環管路2、この循環管路2に設けられている、それぞれ循環ポンプ3、ろ過器4、加熱器5等から構成されている。ろ過器4は、内部に多数の穴が開いた仕切壁6が設けられ上下に区画されている。区画された上方の部屋はフィルタ室8、下方の部屋はろ過された浴湯が集められる集湯室9になっており、フィルタ室8には筒状のフィルタ11、11、…が複数本設けられフィルタ11、11、…の下端は開口して集湯室9に臨んでいる。従って、循環ポンプ3によって強制的に循環している浴湯は、ろ過器4の上部のろ過器入口12からろ過器4内に送り込まれると、フィルタ11、11、…によってろ過され、集湯室8で集湯され、集湯室8に接続されているろ過器出口13から排出される。加熱器5は、従来周知の電気ヒータ、例えばチラーヒータからなり、浴湯を適温に加熱するようになっている。従って、浴槽Yの浴湯は循環ポンプ3によって循環管路2を強制的に循環させられるとき、ろ過器4において人毛、ゴミ等の夾雑物が除去されて浄化され、加熱器5によって適温に加熱されて浴槽Yに戻されることになる。
本実施の形態に係る浴湯の殺菌浄化装置1においては、浴湯が循環しているこの循環管路2に、浴湯を殺菌する殺菌装置15が接続されている。殺菌装置15は、塩水を電気分解して電解水を得る電解装置17と、この電解装置17に塩水を供給する本実施の形態に係る電解用塩水供給装置18とから構成されている。電解装置17は、所定の濃度の塩水が入れられる電解タンク20から構成され、電解タンク20内は、多孔板等の透水性を有する隔壁22によって、第1、2の電極室23、24に区画されている。これらの第1、2の電極室23、24には、白金によってコーティングされた第1、2の電極26、27がそれぞれ入れられ、正負の電圧が印加されるようになっている。塩水が電解タンク20に入れられ第1、2の電極26、27に電圧が印加されると、塩水は電解され、正の電圧が印加されている電極室には次亜塩素酸等を含んだ電解酸性水が生成され、負の電圧が印加されている電極室には、水酸化ナトリウムを含んだ電解アルカリ水が生成される。電解装置17からは、この電解酸性水からなる殺菌水を外部に供給する殺菌水管路28が設けられ、調整バルブ29、逆止弁30を介して循環管路2に接続されている。なお、図1の(ア)においては、第1の電極26は陽極、第2の電極27は陰極になっていて電圧の正負が固定であるように示され、殺菌水管路28は第1の陰極室23側に接続されているように示されている。しかしながら実際には、第1、2の電極26、27に印加される電圧の正負は定期的に反転されるようになっている。また、殺菌水管路28も、第1、2の陰極室23、24のそれぞれに所定のバルブを介して接続されている。そして、正の電圧が印加されている方の陰極室で生成された電解水が循環管路2に混入するようになっている。このように電圧の正負が反転されるので、電極にはカルシウム等の塩が析出し難く長期間性能が安定することになる。なお、電解アルカリ水は、アルカリ水管路31を介して外部に廃棄される。あるいは所定のタンクに貯められ、適宜清掃用水、洗浄用水等として利用される。
本実施の形態に係る電解用塩水供給装置18は、図1の(イ)に拡大して示されているように、食塩と水とが入れられる塩水タンク33から構成されている。塩水タンク33は、上方が開口しており蓋34が被せられている。この蓋34は外せるようになっており、蓋34を外してタンク内に食塩を投入できるようになっている。塩水タンク33は、内部を横方向に分割する垂直な仕切壁36が設けられ、広い方の部屋は、食塩と水が接触して塩水を生成する塩水生成室37になっており、狭い方の部屋はタンク内の水位が監視され調整される水位調整室38になっている。そして仕切壁36の下部には開口部40が明けられて、塩水生成室37と水位調整室38は連通しており、水位調整室38の水位を調整するとに塩水生成室37の水位を調整できるようになっている。
このようになっている塩水生成室37には、透水性を有する仕切板42が設けられ、内部が上下に分割されている。本実施の形態においては仕切板42は、多数の小さな穴が明けられているFRP製の板43と、このFRP製の板43の上に載せられているウレタン製の不織布44とから構成されている。従って、塩水生成室37の下方から供給される水は、FRP製の板43に明けられている穴を通り不織布44を浸すことになる。食塩はこの不織布44の上に比較的大量に載せられるようになっている。
水位調整室38には、開閉弁48が介装された補給管45が設けられ外部から水道水がタンク内に補給されるようになっている。この補給管45の先端には、フロート弁46が設けられている。従って、水位調整室38の水位が低下したら自動的にフロート弁46が開いて水道水が補給され、水位が上昇したらフロート弁46が閉じ、これによって塩水タンク33の水位は実質的に一定に維持されるようになっている。
塩水生成室37には、仕切板42の下方、つまり塩水タンク33の底部にセラミックスヒータ50が設けられている。セラミックスヒータ50は、本実施の形態においては5cm×1cm×1cm程度の大きさからなり、水中に没していて、比較的小電力でセラミックスヒータ50の近傍の水を加熱できるようになっている。このセラミックスヒータ50には、図示されていない外部の電源から、電源線51によって電力が供給されるようになっている。塩水生成室37の下方には、生成された塩水を電解装置17に供給する塩水管53が設けられている。
このように構成されている電解用塩水供給装置18、および電解装置17は次のように上水道の水道管55に接続されている。まず、水道管55は分岐して、一方の分岐は電解用塩水供給装置18の補給管45になっており、前記したように塩水タンク33に接続されている。他方の分岐は、電解装置17に水道水を供給する給水管57になっており電解装置17に接続されている。この給水管57には電磁弁56と逆止弁58が介装されている。給水管57には、この逆止弁58より下流において、電解用塩水供給装置18から塩水が供給される塩水管53が接続されており、塩水管53には吐出量が小さい塩水ポンプ60が介装されている。
本実施の形態に係る浴湯の殺菌浄化装置の作用を説明する。準備作業として電解用塩水供給装置18において、蓋34を開いて不織布44の上に比較的大量の食塩Sを投入し、蓋34を閉じる。準備作業を終了する。前記したように循環ポンプ3を駆動する。そうすると、浴槽Yの浴湯が循環され、ろ過器4によって浴湯がろ過され、加熱器5によって浴湯が加熱されて浴槽Yに戻される。
電解用塩水供給装置18において、フロート弁46によって塩水タンク33内には水道水が適宜供給され、塩水タンク33の水位は一定に維持されている。そうすると、塩水生成室37において、不織布44がわずかに水没する程度に水が補給された状態になる。食塩Sは下部分だけが水に接する状態になり、不織布44近傍の塩水の濃度は、実質的に飽和食塩水になる。セラミックスヒータ50に通電して、セラミックスヒータ50近傍の水を30℃以上に加熱する。そうすると塩水生成室37の水は対流する。これによって仕切板42近傍の濃度の高い塩水は下降すると共に、加熱された水は仕切板42近傍に上昇する。仕切板42近傍に上昇した塩水は30℃以上に加熱されているので、仕切板42の上の食塩Sを効率よく溶解する。対流しているうちに、塩水生成室37内の塩水は実質的に飽和食塩水になる。食塩Sが効率よく溶解される理由として、この対流を挙げて説明したが、対流だけによるものではないと推測される。例えば、セラミックスヒータ50によって水温を加熱するとき、約25℃にする場合と、30℃以上に加熱する場合とでは対流の度合いに大きな違いはない。しかしながら、水温を30℃以上、より好ましくは35℃以上に加熱すると食塩Sが溶解する効率が高くなる現象が観察される。食塩の溶解度は水温によらず実質的に一定であるので、溶解度が変化しているという理由は考え難い。セラミックスヒータ50によって30℃以上に水を加熱するとき、水にエネルギが与えられて、水温の変化以外に何らかの特性が変化している可能性も考えられる。
所定の周期で、電解装置17を作動する。具体的には、電磁弁56を開いて給水管57に水道水を流す。塩水ポンプ60を所定時間駆動して、電解用塩水供給装置18で生成された飽和食塩水に近い濃度の塩水を所定量だけ給水管57に合流させ、水道水とブレンドする。このようにして所定の濃度に調整された塩水を電解装置17に入れる。電解装置17において、第1、2の電極26、27に正負の電圧を印加する。塩水は電解され、陽極側の電極室23、24内に電解酸性水が生成される。生成された電解酸性水は、殺菌水管路28を介して循環管路2に混入される。循環管路2内を循環している浴湯は、電解酸性水によって殺菌される。なお、塩水ポンプ60を駆動したら、塩水タンク33の水位は低下するので、前記したようにフロート弁46が開いて補給管45から塩水タンク33内に水道水が補給される。前記したように、所定時間後に塩水生成室37内の塩水は実質的に飽和食塩水になる。以下同様にして、定期的に電解装置17を作動して電解水を生成し、浴湯を殺菌する。本実施の形態においては、加熱された塩水が電解装置17に供給され、これを電解した電解水が浴湯に混入されるので、浴湯の温度も低下しにくいという副次的な効果も得られることになる。
図1の(ウ)には、本発明の第2の実施の形態に係る電解用塩水供給装置18’が示されている。前実施の形態に係る電解用塩水供給装置18と同様の作用を奏する部材には同じ参照番号を付して詳しく説明はしない。第2の実施の形態に係る電解用塩水供給装置18’においては、塩水タンク33’の内部には仕切壁や仕切板は設けられていない。セラミックスヒータ50は、前実施の形態に係る電解用塩水供給装置18と同様に、塩水タンク33’の底部に水中に没した状態で設けられている。本実施の形態においては、食塩Sは塩水タンク33’に直接投入されるようになっている。第2の実施の形態に係る電解用塩水供給装置18においても、セラミックスヒータ50によってセラミックスヒータ50近傍の水を30℃以上、より好ましくは35℃以上に加熱すると、塩水タンク33’内の食塩Sは効率よく溶解して、飽和食塩水に近い濃度の塩水が得られる。
塩水タンク内に設けられているヒータによって、食塩が安定的に効率よく溶解されて塩水が生成できるか否かを確認する実験を行った。
実験装置:図1の(ア)に示されている浴湯の殺菌浄化装置において、第1の実施の形態に係る電解用供給装置18の代わりに第2の実施の形態に係る電解用塩水供給装置18’を接続したものを使用した。電解装置17の第1、2の電極板26、27には、電流が一定になるように電圧を自動的に調整する電源装置を接続した。
実験:
(1)食塩を塩水タンク33’に投入してセラミックスヒータ50に通電しないで数日間運転を行った。水道水の水温は10℃以下であった。塩水タンク33’内の食塩は塊状になって溶解しにくくなった。電解装置17において、水温の高い夏期には3.7Vである第1、2の電極26、27間の電圧は、6.0〜6.8Vに上昇した。これは、電極26、27間の電流を一定に維持するために電源装置から供給される電圧が自動的に上昇したからであり、塩水の濃度が低下して電解効率が低下していることが確認された。
(2)セラミックスヒータ50に通電して、セラミックスヒータ50近傍の水を25℃に加熱するようにして1日間運転した。セラミックスヒータ50近傍の塊状の食塩はわずかに溶解したことが確認された。しかしながら、第1、2の電極26、27間の電圧は5.5〜5.8V程度であり、電解装置22の電解効率は高くはなかった。
(3)セラミックスヒータ50近傍の水を30℃に加熱するようにして1日間運転した。セラミックスヒータ50近傍の塊状の食塩が効率よく溶解されるのが観察された。第1、2の電極26、27間の電圧は4.7Vに低下し、電解効率が大幅に改善されていることが確認された。
(4)セラミックスヒータ50近傍の水を35℃に加熱するようにして2週間運転した。図2の写真には、塩水タンク33’内の塊状になった食塩が溶解され、穴が開いている様子が示されている。塩水タンク33’内の塩水も実質的に飽和食塩水に近い濃度になっていた。電解効率は高く、浴湯の殺菌浄化装置は正常に動作していることが確認された。
(5)セラミックスヒータ50近傍の水を30℃に加熱するようにして3ヶ月運転した。この間、第1、2の電極26、27の劣化は見られなかった。セラミックスヒータ50が設けられていない装置においては、冬期には第1、2の電極26、27が少しずつ劣化する現象が生じていた。従って、セラミックスヒータ50によって水を加熱することによって、塩水濃度も安定するだけでなく、電解効率も向上したことが確認された。
本実施の形態については色々な変形が可能である。例えば塩水タンク内にはセラミックスヒータが設けられているように説明したが、タンク内の水を加熱して対流させることができればよく、他のヒータでも同様に実施することができる。また、塩水タンク内の水位の低下はフロートによって検知されるように説明したが、タンク内に微弱な電流が流れる電極を設け、電極間の電圧を検知して、電極が水没しているか否かを検出するようにして水位を検知するようにしてもよい。
1 浴湯の殺菌浄化装置 2 循環管路
3 循環ポンプ 4 ろ過器
5 加熱器 15 殺菌装置
17 電解装置 18 電解用塩水供給装置
20 電解タンク 33 塩水タンク
36 仕切壁 37 塩水生成室
38 水位調整室 42 仕切板
43 FRP製の板 44 不織布
50 セラミックスヒータ

Claims (4)

  1. タンク内に食塩と該食塩を溶解する水が入れられ、生成された塩水を電解装置に供給するようになっている電解用塩水供給装置であって、前記食塩は前記タンク内に比較的大量に入れられるようになっていると共に前記水は前記タンク内に適宜補給され、それによって前記食塩が少しずつ溶解されるようになっており、前記タンクの底部には、ヒータが設けられ、前記水を30℃以上に加熱するようになっていることを特徴とする電解用塩水供給装置。
  2. 請求項1に記載の電解用塩水供給装置において、前記タンク内は透水性を有する仕切板によって上下に区画され、前記食塩は前記仕切板の上の載せられるようになっており、前記水は前記仕切板の下の部屋に供給されて、前記仕切板がわずかに水中に没するようにされ、それによって前記食塩は下方部分だけが前記水に浸されるようになっていることを特徴とする電解用塩水供給装置。
  3. 請求項2に記載の電解用塩水供給装置において、前記仕切板は、多数の穴が明けられているFRP製の板と、該板の上に敷かれているウレタン製の不織布とからなることを特徴とする電解用塩水供給装置。
  4. 循環ポンプと、浴湯をろ過するろ過装置と、浴湯を加熱する加熱器と、請求項1〜3のいずれかの項に記載の電解用塩水供給装置を備えた電解装置とから構成され、
    浴槽中の浴湯は、前記循環ポンプによって所定の管路を循環するとき、前記ろ過装置でろ過され、前記加熱器で加熱され、前記電解装置において電解された電解水が適宜混入されて殺菌浄化されるようになっていることを特徴とする浴湯の殺菌浄化装置。
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