JP5414650B2 - 皿ばねおよびその皿ばねを有するスプリンクラヘッド - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1では、消火用のスプリンクラヘッドの中に皿ばねを使用したものが記載されている。このスプリンクラヘッドは動作する際に、弁体を支持する弁体支持機構が完全に落下するまで、弁体を弁座に圧接させた状態を維持する必要がある。そのために、皿ばねを複数枚重ね合わせることで、所定のストロークを持たせ、作動途中における弁座からの水漏れを防止するようにしている。
また、特許文献2のように、皿ばねにスリットなどを形成して、内周側に起立片を形成することで、ストロークが大きくなるように工夫した皿ばねもある。
図1(a)(b)(c)(d)(e)は、本発明の実施形態1に係る皿ばねの平面図、正面図、側面図、斜視図及びE−E断面図である。まず図1により皿ばね64について説明する。
この皿ばね64の本体は、中央に中央貫通穴64aが設けられており、この貫通穴64aに連続するように、均等に60°の間隔で放射状に6本のスリット64bが設けられている。スリット64bは、中央の貫通穴64aから外周側の先端部まで幅がほぼ等しく形成されている。隣り合うスリット間には、外周側が広がった扇型状(三角形状で角が円弧状になった)貫通穴64cが設けられている。貫通穴64cは、内周側の角度が一番小さな角度に形成されており、貫通穴64cの大きさは、中央の貫通穴64aよりは小さく、また外周側の幅は、スリット64bの幅よりも大きく形成されている。皿ばねの中心から貫通穴64cの外周側までの距離と、皿ばねの中心からスリット64bの外周側までの距離はほぼ等しい。
隣り合うスリッ卜64b同士の間にある部分は、従来例の皿ばねの起立片に相当する突起部64fである。この突起部64fは、内周側に向かつて上方に傾斜しており、後述する撓む部分として機能するよう構成されている。つまり、この皿ばね64は、貫通穴64cを有する、内周側が尖った略三角形状の突起部を有するものといえる。なお、皿ばね本体の外周部は、荷重を受ける皿ばね部64eとして構成されている。
この皿ばね64は、上記のように、6本のスリット64bが設けられているが、スリットの本数は、例えば5本から8本でも良い。このスリット64bの個数が例えば4本のように少ないと(従来例)、応力が高くなり皿ばねが割れる、バックリングを起こす、経年変化を起こしやすいという不具合がある。また、スリット64bが10本以上あると(従来例)、荷重不足、撓み量の不足、皿ばねが元の形状に戻らない、という不具合がある。このようなことから、本実施の形態においては、スリット64bの個数を例えば6個にしている。
また、スリット間の貫通穴64cの形状は、三角形で角を円弧状(扇型状)にしているが、これは各部にかかる応力を分散させるためである。なお、この貫通穴の形状が、従来のように、長穴や四角であると応力が分散せず、大きな荷重がかかった際、皿ばねが割れることになる。
この皿ばね64は、荷重を受ける部分と、内周部(中心側)に形成される撓む部分とに分けられる。荷重を受ける部分は、皿ばねの外周部(周縁部)が相当し、撓む部分は突起部(スリット部)の形状が相当する。これらの2つの部分をバランス良く変化させることで、皿ばねを任意の荷重と撓み量にすることが可能になっている。更に、応力を分散させるため、割れたりバックリングが発生したりすることはない。このため、皿ばね64は、従来の皿ばねでは達成できなかった高荷重と高変位量の2つを両立している。
このスプリンクラヘッド1は、ヘッド本体10、フレーム20、弁体30、散水部40及び弁体支持機構50(ボール保持機構60)を備えている。
ヘッド本体10の内側には円筒状の放水筒16が下方に突出して形成されている。また、放水筒16の下端部には、例えば、平らに形成された弁座17が形成されており、弁体30によって塞がれている。この放水筒16の下端部に、弁体30の外周が嵌るような段部を設けるようにしてもよい。なお、ヘッド本体10は、フランジ13の下側の内周部と放水筒16との間に略穴状または略リング状の空間18が形成されており、この空間18には後述のガイドロッド42が収納される。
弁体30は弁座17と接触し、止水を保つためのフランジ部31と、フランジ部31の下側に突出した、円筒状の脚部とを有しており、この脚部は、その上部がデフレクタ41の中央開口部(穴)よりわずかに小径の溝部となっており、溝部の下側がデフレクタ41の中央開口部の穴径よりもわずかに大径の円筒形状となっている。このため、デフレクタ41は、弁体30への接続箇所(溝部)で、回動可能な状態となっている。
ストッパリング43には、ガイドロッド42を挿通させるための挿通穴(例えば3つ)が設けられており、この挿通穴により、ストッパリング43は、放水動作時に、ガイドロッド42に摺動して係止段部22まで移動可能となるようにガイドロッド42に取り付けられている。見方をかえると、ガイドロッド42は、放水動作時に、ストッパリング43の挿通穴に沿って下方に移動可能となるようにストッパリング43に取り付けられている。なお、この挿通穴は、段部42aより小さく形成されている。このストッパリング43は、通常時は、デフレクタ41上に設置され、フレーム20の高さ方向のほぼ中間であって、フレーム20に設けたスリットに対向する位置に設けられている。なお、このスリットは、必ずしもストッパリング43と対向する位置に設けなくてもよい。
なお、コイルばね44は、フレーム20の内周面に接するような大きさ(外径)を有しており、ヘッド本体10の外周部の下方とストッパリング43の外周部との間に設けられており、コイルばね44の設置には大きなスペースがいらないようになっている。
弁体支持機構50は、感熱部51、ボール保持機構60、皿ばね64及びセットスクリュー65を備えている。
プランジャー52は、円筒状に形成され、下部にフランジ部52aが形成されている。また、フランジ部52aは、その下面が感熱板53下面より突出して形成されている。プランジャー52の内部には、雌ねじ52bが形成され、セットスクリュー65の脚部にある雄ねじがねじ込まれ両者は結合している。プランジャー52の上部からドーナツ状の感熱体(例えば半田等)55が挿入され、プランジャー52のフランジ部52a上に載っている。この感熱体55の上部に、円板状であって、断面クランク型の感熱板53が設けられている。即ち、この感熱板53は、プランジャー52のフランジ部52aに設けられた感熱体55を覆う突部53aと、この突部53aに連続し、ヘッド本体10の軸芯に対して直交する方向に延びた円板部53bとを備えている。そして、感熱板53には、後述するボール保持機構60によって感熱体55を圧縮するように力がかかっている。
ボール61の外周下部は、フレーム20の係止段部22に係止されている。この状態で、ボール61を上から押さえるのがスライダー62であり、スライダー62からボール61に力がかかることで、ボール61には内側に入り込む方向に力が作用する。
バランサー63は、ボール61の内側に設けられ、この内側に入りこもうとするボール61の動きを規制する。スライダー62及びバランサー63ともに円板状に形成され、中央には貫通穴があり、バランサー63の貫通穴にはプランジャー52が貫通している。プランジャー52の外径は、バランサー63の貫通穴の内径よりもわずかに小さく、両者は結合していない。またスライダー62の貫通穴の内径は、セットスクリュー65の脚部の外径よりもわずかに大きく形成され、両者は結合していない。
皿ばね64は、図1に示した、中央に貫通穴64aのあるものが使用され、この皿ばね64は、例えば3枚上下方向に組み合わせ、弁体30とスライダー62との間に配置される。
図3(a)〜(d)は、スプリンクラヘッド1の動作過程を示した図である。
(a)スプリンクラヘッド1の監視状態においては、ヘッド本体10の放水口12には加圧された消火水が供給されており、弁体30には消火水の圧力が加えられている(図2参照)。火災が発生し、その熱気流が感熱板53に当たると加熱され、感熱板53の熱は感熱体55へ伝播する。そして、感熱体55が周囲から加熱されて溶融し始めると、溶融した感熱体55はプランジャー52と感熱板53(突部53a)との間に形成された隙間から流出してその体積が減少する(図3(a))。
このときバランサー63によって上方から押されたボール61が内側に移動することになるが、ボール61が移動しても弁体30は弁座17に圧接されて、放水口12を塞いだ状態を維持する。これは、皿ばね64の作用によるもので、皿ばね64を複数枚重ねることで、皿ばね64が弁体30によるシールを維持できるだけの所定量のストロークを有するためである。こうしてボール保持機構60が完全に落下するまで弁体30が弁座17から離れるのを防止して、確実に動作できるようにしている。
本実施の形態では、放水動作時において、デフレクタ41は、ガイド部材43aによりガイドされながらガイドロッド42と共に下降するので、デフレクタ41の下降動作が円滑に行われる。またストッパリング43をフレーム20の高さ方向のほぼ中間に設けることで、ストッパリング43自体の下降量も減らせるので、放水時の動作がスムーズになる。
ところで、ストッパリング43のガイド部材43aは、上方に折り曲げられており、このため、放水時の散水障害となりにくい。この点について説明すると、従来のガイド部材は、下方に折り曲げられていたものがあるが、この場合、ガイド部材の長さが長かったり、太かったりすると、放水時、弁体にあたった水が反射する際など、ガイド部材に水があたって、ガイド部材が散水の障害となっていた。つまり、ガイド部材43aを上方に折り曲げ、放水時における弁体30との距離を離すことで、ガイド部材43aが散水障害となるのを防止できる。
図4は、プランジャー52の詳細を示した断面図である。
図2のプランジャー52は、上記のように、その先端部が感熱板53よりも下方に突出して設けられている。図2からその該当部分を抽出すると、図4の断面図に示されるようになるが、何らかの物がスプリンクラヘッド1にぶつかった場合(特に下方から)には、プランジャー52がこのように突出しているので、その物がプランジャー52に当たり、感熱板53に、その物が当たるのが避けられる。プランジャー52は、感熱板53に比べてその剛性が高くなるような部材で構成されているので、変形するおそれがない。このため、プランジャー52が感熱板53に食い込むようなおそれがなく、作動不良が起きない。
まず、スライダー62、ボール61などからなるボール保持機構60を有するスプリンクラヘッド1に求められる構成について説明する。ボール61がフレーム20の係止段部22から完全に外れる前に、弁体30が弁座17から離れると、作動途中の漏水によって不作動を生じるおそれがあることから、スプリンクラヘッド1には、弁体を支える残存荷重が必要となる。また、残存荷重を確保するためには、スライダー62の下降量(作動ストロークという)を抑える必要がある。このため、従来では、コイルばねのような変位量の大きいばねを使用することで、スライダー62の作動ストロークよりもコイルばねの変位量を大きくして、作動途中の水漏れを防止している。
本発明では、スライダー62の形状を変更することで、スライダー62の作動ストロークを小さくし、かつ、皿ばね64の形状を工夫することで、皿ばね自体の変位量を大きくして、嵩張るコイルばねを使わずに済むようにした。
スライダー62はこのような形状が採用されたことにより、ボール61がスライダー62の内側に入り込んでバランサー63に乗り上げるときの、スライダー62の軸方向の移動量(作動ストローク)が、スライダー62の内側に凹部が設けられずに平らになっている場合(従来例)に比べて少なくて済み、このため、皿ばね64に必要な変位量、つまりボール61が係止段部22から完全に外れるまで弁体30を弁座17に圧接しておくために必要なストロークを少なくすることが可能になっている。
本実施形態においては、皿ばねを、放射状のスリットと、スリット間に設けられる貫通穴とからなる断面形状が蓮根型となるものを使用して、組立荷重と、止水に必要なストロークを確保するようしたが、スプリンクラヘッドに使用される皿ばねの形状は、この形状に限定されない。例えば、組立荷重と止水に必要なストロークを有するもので、かつ耐食性を考慮したものであれば、適時1枚から複数枚の類似の皿ばねを組み合わせて使用するようにしてもよい。
図6(a)〜(e)は、本発明の実施形態2の皿ばねの平面図、正面図、側面図、斜視図及びE−E断面図である。
隣り合う突起部64fの間には、外周側が広がった扇型状(三角形状で外周側の角が円弧状になった)貫通穴64cが形成されている。貫通穴64cの大きさは、中央の貫通穴64aよりはわずかに小さく、また外周側の幅は、突起部64fの幅よりも大きく形成されるが、内周側の幅は、突起部64fの幅とほぼ等しい大きさに形成されている。この貫通穴64cは、中央に位置する貫通穴64aに連続するように放射状に複数、例えば6つ形成されている。
皿ばね64の直径方向の長さに関して、外周部64eの長さと、突起部64fの長さ、および中央の貫通穴64aの直径の長さは、ほぼ等しくバランスのとれた形状になっている。この皿ばね64においては、突起部64fと外周部64eの皿ばね部とに分けて、突起部64fは撓み(変位量)を、皿ばね部64eは荷重の特性を受け持つように、各々の役割を与えている。
(1)突起部64fの幅が平行である点
突起部64fの幅の形状が先端側が細くなるようなものだと、突起部がたわむ際、荷重が落ち易い。これは、突起部64fの根元が皿ばね部64eも兼ねる形状のため、突起部64fのたわみが皿ばね部64eの撓みを吸収することから、結果的に荷重が落ちるためである。この点、突起部64fの幅が、外周部64eとの連結部分である根本部が一番太くなっており、それより先端側を平行に形成すると、突起部64fが撓んでも、荷重は落ち難いという効果がある。つまり、突起部64fは撓み(変位量)を、外周部(皿ばね部)64eは荷重の特性を受け持つように、各々の役割を完全に分担することで、突起部64fのたわみは外周部64eの撓みへ影響を及ぼさなくなる。
突起部64fの幅が貫通穴64cの径に比べて大きいと、大きな荷重(又は大きな応力)がかかった際、突起部64fの根元に応力が集中するため、割れる可能性が高い。逆に突起部が細すぎると、同様に突起部の根元に応力が集中するため、割れる可能性が高い。このように、突起部64fの長さと幅のバランスが重要であり、本発明の皿ばねにおいては、突起部の幅:突起部の長さ=1:3を目安としている。
突起部64fの長さが短いと、高荷重となるが、低変位量となってしまう。また、突起部64fの長さが、外周部64eに対して長いと、高変位量ではあるが低荷重となってしまう。そこで、外径寸法が限られた皿ばねにおいて、突起部64fの長さと外周部64eの長さをほぼ等しくすることで、高荷重と高変位量の両方を実現できる。
貫通穴64cの形状が扇型形状(又はおむすび形状)になっていないと、大きな荷重がかかった際に、突起部64fの根元に応力が集中し、割れ易くなると考えられる。突起部64fと皿ばね部64eの接合部には大きな円弧(角丸め)を設けることが重要であり、この円弧によって応力を分散させることが可能となる。また、貫通穴64cの形状を、角部が円弧となるおむすび状に形成することで、突起部64fと外周部64e(皿ばね部)の役割を明確に分担できるようになり、高荷重と高変位量の両方を兼ねそろえた皿ばねを得ることができる。
ヘッド本体10とフレーム20との結合関係は、ヘッド本体10に雌ねじが設けられ、フレーム20に雄ねじが設けられており、フレーム20の雄ねじがヘッド本体10の雌ねじに係合して両者が結合されている。このため、ヘッド本体10とフレーム20との結合関係において、図2の実施の形態とは、雄ねじと雌ねじの関係が逆になっている。
スプリンクラヘッドの弁体30は、弁体30の下方にセットスクリュー65の上部が収まる凹部がある点では同じであるが、セットスクリュー65が内部に挿通された皿ばね64と、弁体30との間には、ワッシャーBが設けられる。ワッシャーBは、所定の厚みを有するドーナツ状の円板である。散水部40のデフレクタ41の下面には、図5に示すように、ガイドロット42の下端、及びガイドロッド42と対向する部分の下方に折り曲げられたデフレクタ41の羽(爪)等が出っ張り部分として形成されることから、このワッシャーBを設けることでデフレクタ41の下面の出っ張り部分をワッシャーBの上面でうけて、皿ばね64に均等な力をかけるようにしてある。
スプリンクラヘッドの散水部40は、その基本構成は図2の実施の形態と同じであるが、コイルばね44が、ヘッド本体10の空間18の上部とストッパリング43との間に装着されており、この点が図2の例とは相違している。
図9は、弁体支持機構50のプランジャー52の断面図である。
弁体支持機構50のプランジャー52は、その先端部が感熱板カバー80よりも下方に突出して設けられている。何らかの物がスプリンクラヘッド1にぶつかった場合(特に下方から)には、プランジャー52がこのように突出しているので、その物がプランジャー52に当たり、感熱板カバー80に、その物が当たるのが避けられる。プランジャー52は、感熱板カバー80に比べてその剛性が高くなるような部材で構成されているので、変形するおそれがない。このため、プランジャー52が感熱板カバー80に食い込むようなおそれがなく、作動不良が起きない。
図10(a)(b)(c)は、感熱板カバー80の平面図、正面図及びC−C断面図である。
感熱板カバー80は、実施形態1の感熱板53をお椀状に形成して、上側にある感熱板71を覆えるようにした点で、実施形態1と異なる。つまり、感熱板カバー80は、下側がお椀状に形成されており、上部が開口し、その中央部にはプランジャーが挿通する開口部80aが形成されている。更に、その周壁には、外気を感熱板71側に取り込むためのスリット状の開口部80bが形成されている。感熱板カバー80は、感熱板71を収納し、その開口部80bはその高さ方向の中央部に感熱板71の周縁部が位置するようにして感熱板71の周縁部が露出するようにし(図7参照)、熱気流が感熱板71の周縁部に直接触れるように構成されている。このように開口部80bを通過した熱気流が直接当たるように、感熱板71の外径は、フレーム20の係止段部22の内周側の径とほぼ等しい大きなものが使用されている。
なお、感熱板71は、図7及び図8に示されるように、平板状に形成され、金属製の感熱板カバー80の開口80aの外側部分(外表面)を介して感熱体55と熱的に接続されている。そして、感熱板71は、上記のように、感熱板カバー80に収納されている。なお、感熱板71は、感熱体55に熱を伝達することができれば良いので、それが可能であれば、感熱板71が感熱体55に接するのは直接又間接の何れでも良い。
なお感熱板カバー80の開口部80bの高さは、開口部80bの下辺が、感熱体55の上面とほぼ同じ高さかまたは、それよりも下側に位置するように設計されており、更に、開口部80bの幅は、ドーナツ状の感熱体55の外径(即ちプランジャ52の外径)より大きく形成されている。これにより、開口部80bを通過した熱気流が感熱体55の加熱を促進するようにしてある。
図11(a)(b)は、ボール保持機構60のスライダー62の斜視図及び正面図である。
実施の形態1のスライダー62は、平らな板の下面を全周にわたって切削してボール61の接触面である凹部62aを形成したものである。これに対して、本実施形態2のスライダー62は、例えば、平らな板をプレス加工したものである。つまりボール61との接触面の部分だけを斜め上方に折り曲げて凹部62aを形成したものである。
なお、スライダー62と皿ばね64との間には、ワッシャーAが設けられる。ワッシャーAは、ドーナツ状の薄い円板から構成されている。ワッシャーAを設ける理由は、スライダー62の外周にあるボール61との接触部が上方に折れ曲がっているため、その傾斜に合わせて、皿ばね64とスライダー62との間の距離を保つためのスペーサとして機能させるためである。
皿ばね64は、中心に向かうに従って高くなるように形成されており、そして、ワッシャーAとワッシャーBとによって挟み込まれるようにして構成されている(図7参照)。このようにして構成したことにより皿ばね64それ自体の構成と均等な力が加わることにより、従来の皿ばねが例えば3枚必要であったとしても、1枚の皿ばね64で同様な機能を得ることが可能になっている。
また、弁体を、放水筒の下端にある弁座に圧接させたが、弁体は、放水筒の内側に設けるようにしてもよい。
なお、ガイドロッドに対して、ストッパリングだけを摺動可能な状態に取り付けたが、デフレクタもガイドロッドに対して摺動可能な状態で取り付けるようにしてもよい。
Claims (4)
- 本体の中央に形成された中央貫通穴と、前記本体の外周部に形成され、荷重を受ける皿ばね部と、前記本体の内周部に形成された撓む部分とを有する皿ばねにおいて、
前記中央貫通穴に連続するように放射状に形成された5〜8本のスリットと、
隣り合う前記スリットの間に設けられ、前記撓む部分を構成する突起部と、
該突起部内に形成され、外周側が広がった三角形状で角が円弧状に形成された貫通穴とを備えたことを特徴とする皿ばね。 - 請求項1の皿ばねを有することを特徴とするスプリンクラヘッド。
- 本体の中央に形成された中央貫通穴と、前記本体の外周部に形成され、荷重を受ける皿ばね部と、前記本体の内周部に形成された撓む部分とを有する皿ばねを備えたスプリンクラヘッドにおいて、
前記皿ばねは、
前記中央貫通穴に連続するように放射状に形成された複数の貫通穴と、
隣り合う前記貫通穴の間に設けられ、前記皿ばね部と連結された根元部から内周側の先端部までほぼ同じ幅の突起部とを備え、
前記突起部により前記撓む部分が構成され、
前記貫通穴が、外周側に広がる扇型形状で外周側の角が円弧状に形成されることを特徴とするスプリンクラヘッド。 - 前記皿ばねの前記突起部の幅は、前記貫通穴の外周側の幅に比べて細いことを特徴とする請求項3記載のスプリンクラヘッド。
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