JP5413792B2 - 回転機械支持装置 - Google Patents

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Description

本発明は、過給機やターボ圧縮機やガスタービンなどの回転機械を支持する回転機械支持装置に関する。
過給機やターボ圧縮機やガスタービンなどの回転軸を有する回転機械においては、製品出荷前などに、回転軸を高速回転させた状態で回転アンバランス量を計測して、回転バランスの健全性を確認することが行われている。その際、回転機械の水平方向あるいは鉛直方向の振動特性(加速度、周波数、振幅)を分離して計測する必要がある。
上述した回転バランス修正を精度よく行うためには、回転機械の回転アンバランス量を精度よく計測することが前提となる。回転アンバランスの計測は、計測用のマウントとしての回転機械支持装置で回転機械を支持した状態で行う。
過給機のアンバランス計測に関する先行技術文献として、下記特許文献1、2がある。
特開2002−39904号公報 特開2005−207805号公報
回転機械支持装置がバネを用いない定盤である場合には、定盤上で発生する外乱振動の影響を受けてしまい、この影響を回転機械固有の振動特性と分離するのが困難であった。また、バネを用いない定盤で回転機械を支持する場合、回転機械を定盤に固定するための締結ネジのトルクによって、振動特性が変化する可能性があった。
また、回転機械支持装置が一般的なバネ(例えばコイルバネや皿バネ)を介して回転機械を支持する場合には、バネ定数の設定自由度が小さく、バネ特性を水平2方向に分離できず、また、バネ定数を高く設定することが困難であった。バネ定数を高く設定できないと、回転機械支持装置の固有値が回転数域内に入るため共振してしまい、回転機械特有の振動特性を分離することが困難であった。また、一般的なバネを介して回転機械を支持する場合には、回転機械支持装置で支持された回転機械の回転軸の一部を除去加工してバランス修正する場合に、バネによる鉛直方向変位のため除去加工位置が安定しない可能性があった。
そこで、本発明の目的は、水平2方向にバネ定数を容易かつ自在に設定できるとともに、鉛直方向のバネ定数は高く維持できる回転機械支持装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明によると、回転駆動される回転軸を有する回転機械を支持する回転機械支持装置であって、
前記回転機械をバネを介して支持する支持体を備え、
前記バネは、固体材料に対し、第1の水平方向に深さを持つ第1の溝と、該第1の水平方向と交差する第2の水平方向に深さを持つ第2の溝とが入れられたものであり、
第1および第2の溝の各々は、該溝の深さ方向と交差する方向であって該溝が延びる方向に前記固体材料を貫通している、ことを特徴とする回転機械支持装置が提供される。
上記本発明の回転機械支持装置では、前記回転機械をバネを介して支持する支持体を備え、前記バネは、固体材料(例えば、柱状の固体材料)に対し、第1の水平方向に深さを持つ第1の溝と、該第1の水平方向と交差する第2の水平方向に深さを持つ第2の溝とが入れられたものであり、第1および第2の溝の各々は、該溝の深さ方向と交差する方向であって該溝が延びる方向に前記固体材料を貫通しているので、第1の溝の幅と深さを変えることで、第1の水平方向におけるバネ定数を容易かつ自在に設定することができ、第2の溝の幅と深さを変えることで、第2の水平方向におけるバネ定数を容易かつ自在に設定することができ、しかも、鉛直方向にはバネ定数・剛性を高く維持することができる。
このように、鉛直方向にはバネ定数・剛性を高いので、回転機械支持装置で回転機械を支持した状態で、バランス修正加工を行う場合に、特別な固定機構を用いなくとも、鉛直方向位置の加工位置が安定する。なお、バネを介して回転機械を支持するので、支持体で発生する外乱振動の影響を遮断でき、上述の締結ネジのトルクによる影響も排除することができる。
本発明の好ましい実施形態によると、前記溝はスリット状である。
このように、前記溝はスリット状であるので、固体材料にスリットを入れる簡単な加工によりバネを製作できる。
本発明の好ましい実施形態によると、前記回転機械支持装置が前記回転機械を支持している状態における前記回転機械支持装置の固有振動数が、前記回転機械の使用回転周波数の範囲外に設定されている。
このように、前記回転機械支持装置が前記回転機械を支持している状態における前記回転機械支持装置の固有振動数が、前記回転機械の使用回転周波数の範囲外に設定されているので、回転機械の回転に起因する振動特性を精度よく抽出・計測することができる。
本発明の好ましい実施形態によると、前記固体材料には、深さ方向が第1の溝と反対方向となる第3の溝が形成されており、かつ、第1および第3の溝は、鉛直方向に間隔をおいて設けられており、
第3の溝は、該溝の深さ方向と交差する方向であって該溝が延びる方向に前記固体材料を貫通している。
このように、前記固体材料には、深さ方向が第1の溝と反対方向となる第3の溝が形成されており、かつ、第1および第3の溝は、鉛直方向に間隔をおいて設けられているので、第1および第3の溝により前記固体材料に、略S字状の部分を形成でき(後述の図2(A)、図4を参照)、これにより、鉛直方向に変位量が比較的小さい振動特性を有するようにできる。この場合、第1および第3の溝の数(即ち、略S字状の部分の数)を調節することで、鉛直方向に関する振動特性を調節できる。
本発明の好ましい実施形態によると、所定の水平左右方向に間隔を置いて配置された1対の前記バネが、該水平左右方向と直交する水平前後方向の2箇所に設けられており、第1の水平方向に関する回転機械支持装置の固有振動数、第2の水平方向に関する回転機械支持装置の固有振動数、鉛直方向に関する回転機械支持装置の固有振動数、第1の水平方向を向く中心軸の周りの回転方向に関する回転機械支持装置の固有振動数、鉛直方向を向く中心軸の周りの回転方向に関する回転機械支持装置の固有振動数、および第2の水平方向を向く中心軸の周りの回転方向に関する回転機械支持装置の固有振動数は、いずれも前記回転機械の使用回転周波数の範囲外になるように、前記溝が形成されている。
これにより、回転機械支持装置に6次元の剛性振動モードを持たせることができ、前記溝の深さ、幅、数、位置の調整によりいずれの振動モードもそれぞれ自在に固有振動数を設定可能にでき、しかも、いずれの剛性振動モードの固有振動数も前記回転機械の定時の使用回転周波数(常用回転数)の範囲外に設定できる。これにより、回転機械の回転に起因する振動特性を精度よく抽出・計測することが可能になる。
前記6次元の剛性振動モードの設定は次の通りである。即ち、第1の水平方向(例えば水平左右方向)に関する回転機械支持装置の振動特性(1次モード)は、第1の水平方向に入れられている溝(図5の例では、溝3b、3c)により調節可能であり、第2の水平方向(例えば水平前後方向)に関する回転機械支持装置の振動特性(2次モード)は、第2の水平方向に入れられる溝(図5の例では、溝3a、3d)により調節可能であり、鉛直方向に関する回転機械支持装置の振動特性(3次モード)は、高いバネ定数の振動モードとなるかまたは上述の略S字状の部分により調節可能であり、第2の水平方向を向く中心軸(ロール軸)の周りの回転方向に関する回転機械支持装置の振動特性(4次モード)は、高いバネ定数の振動モードとなるかまたは第1の水平方向に間隔を置いて位置する前記バネに形成する上述の略S字状の部分により調節可能であり、鉛直方向を向く中心軸(ヨー軸)の周りの回転方向に関する回転機械支持装置の振動特性(5次モード)は、第1の水平方向または第2の水平方向に間隔を置いて位置する前記バネ(より詳しくは、図5の例では、これらバネ10の溝3a〜3d)により与えられ、第1の水平方向を向く中心軸(ピッチ軸)の周りの回転方向に関する回転機械支持装置の振動特性(6次モード)は、高いバネ定数の振動モードとなるかまたは第2の水平方向に間隔を置いて位置する前記バネに形成する上述の略S字状の部分により調節可能である。
上述した本発明によると、回転機械を支持する回転機械支持装置において、水平2方向にバネ定数を容易かつ自在に設定できるとともに、鉛直方向のバネ定数は高く維持できる。
本発明を実施するための最良の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明の実施形態による回転機械支持装置20の構成図である。図1(A)は図1(B)の1B−1B線矢視図であり、図1(B)は図1(A)の1A−1A線矢視図である。
回転機械支持装置20は、回転駆動される回転軸2を有する回転機械5を支持する装置であり、図1に示すように、回転機械5をバネ10を介して支持する支持体7を備える。本実施形態では、4本のバネ10を介して回転機械5が支持体7に支持されている。具体的には、水平左右方向(図1(A)の左右方向)に間隔を置いて配置された1対のバネ10が、該水平左右方向と直交する水平前後方向(図1(A)の紙面と垂直な方向)の2箇所に設けられている。なお、図1では、回転機械5は、回転機械5が取り付け固定される取付部材6を介して各バネ10に結合されている。各バネと取付部材6および支持体7との結合、回転機械5と取付部材6との結合はボルトなどの適切な結合手段でなされてよい。また、支持体7は所定位置に固定された定盤であってよい。なお、図1では、4つのバネ10のうち、水平左右方向に配置される
(バネの構成)
図2は、図1に示す各バネ10の構成図である。図2(A)は図2(B)の2A−2A線矢視図であり、図2(B)は図2(A)の2B−2B線矢視図であり、図2(C)は図2(A)の2A−2A線矢視図であり、図2(D)は図2(A)の2D−2D線矢視図であり。
前記バネ10は、固体材料1に対し、第1の水平方向(図1(A)では紙面と垂直な方向)に深さを持つ溝3a、3dと、該第1の水平方向と交差(図1では直交)する第2の水平方向に深さを持つ溝3b、3cとが入れられたものである。溝3a〜3dの各々は、該溝の深さ方向と交差する方向であって該溝が延びる方向に前記固体材料1を貫通している。
図2の例では、溝3a〜3dはスリット状である。これにより、固体材料1にスリットを入れる簡単な加工によりバネ10を製作できる。
前記固体材料1は、所定の形状の金属であり、予め材料特性(ヤング率、比重など)が知られている素材であるのがよい。また、図2では、固体材料1は、断面が正方向または長方形である四角柱の形状をしているが、本発明によると、固体材料1の形状は、他の角柱形状や円柱形状を含む柱状など、他の適切な形状であってもよい。
図2の例では、溝3a、3b、3cまたは3dの底部の断面形状は略円弧状となっている。なお、この断面形状は、溝の深さ方向と垂直な断面の形状である。本発明によると、溝3a〜3dの底部の前記断面形状は、これに限定されず、その曲率が全体に渡って連続的に変化していればよい。これにより、バネ10の変形時に溝3a〜3dの底部に作用する応力を分散することができる。
図3は、バネの変位の説明図であり、簡単のため溝3bを1つのみ示している。図3の矢印が示すように、溝3bを入れた方向(即ち、溝の深さ方向)のバネ定数は、溝3bの幅、溝3bの深さによって容易に調節することができる。なお、溝3bの幅は、図2(A)における上下方向の溝3bの寸法である。
図2の例では、溝3a〜3d、が形成されており、溝3a〜3dは互いに異なる方向から入れられ、かつ、溝3a〜3dは、鉛直方向に間隔をおいて設けられている。このように、溝3a〜3dは、互いに異なる方向から入れられているので、溝3aを入れる方向の前記バネ定数の度合いを、固体材料1、溝3aの幅、溝3aの深さによって調節することができ、溝3bを入れる方向の前記バネ定数の度合いを、溝3bの幅、溝3bの深さによって調節することができ、溝3cを入れる方向の前記バネ定数の度合いを、溝3cの幅、溝3cの深さによって調節することができ、溝3dを入れる方向の前記バネ定数の度合いを、溝3dの幅、溝3dの深さによって調節することができ、水平2方向に関するバネ定数を任意に設定することができる。好ましくは、図3のように、溝3a、3dと溝3b、3cとは、互いに直交する方向から入れられる。これにより、図1(1)の左右方向と紙面と垂直な方向のバネ定数を、互いに独立して設定することができる。
また、図2において、溝3bと溝3cとは互いに反対方向から固体材料1に入れられており、溝3bと溝3cとは、鉛直方向(図3の上下方向)に間隔をおいて設けられている。このようにして、図2(A)に示すように、溝3b,3cにより前記固体材料1に略S字状の部分を形成でき、これにより、鉛直方向にも、変位量が比較的小さい振動特性を有するようにできる。これを図4に模式的に示す。この場合、溝3b,3cの数(即ち、略S字状の部分の数)を調節することで、溝3b,3cが入れられる方向と垂直な方向に関する振動特性を調節できる。なお、溝3aと溝3dについても同様である。
なお、図2の例では、溝3cは2つ設けられている。このように、同じ方向に入れられる溝の数を調節することでも、当該方向のバネ定数を調節してもよい。
また、図1では、図2に示すバネ10を、回転軸2に対して左右対称となるように左右方向(図1(A)の左右)の2箇所に配置し、これら1対のバネ10を、前後対称となるように前後方向(図1(A)の紙面と垂直な方向)の2箇所に配置している。
(回転機械支持装置の作用)
上記本発明の回転機械支持装置20では、前記回転機械5をバネ10を介して支持する支持体7を備え、前記バネ10は、金属の固体材料1(例えば、柱状の固体材料)に対し、第1の水平方向に深さを持つ第1の溝3a、3dと、該第1の水平方向と交差する第2の水平方向に深さを持つ第2の溝3b,3cとが入れられたものであり、第1および第2の溝3a〜3dの各々は、該溝の深さ方向と交差する方向であって該溝が延びる方向に前記固体材料1を貫通しているので、第1の溝3a、3dの幅と深さを変えることで、第1の水平方向におけるバネ定数を容易かつ自在に設定することができ、第2の溝3b,3cの幅と深さを変えることで、第2の水平方向におけるバネ定数を容易かつ自在に設定することができ、しかも、鉛直方向にはバネ定数・剛性を高く維持することができる。
このように、鉛直方向にはバネ定数・剛性を高いので、回転機械支持装置20で回転機械5を支持した状態で、バランス修正加工を行う場合に、特別な固定機構を用いなくとも、鉛直方向位置の加工位置が安定する。なお、バネ10を介して回転機械5を支持するので、支持体7で発生する外乱振動の影響を遮断でき、回転機械5を弾性的に支持するので、バネ10と取付部材6および支持体7との結合に用いるボルトや締結ネジのトルクによる影響も排除することができる。
また、図1に示すように、水平左右方向(図1(A)の左右方向)に間隔を置いて配置された1対のバネ10が、該水平左右方向と直交する水平前後方向(図1(A)の紙面と垂直な方向)の2箇所に設けられているので、6次元の振動モードを持つ回転機械支持装置20を実現できる。図5は、6次元の振動モードの説明図であり、図1(A)に対応する。図5に示すように、水平左右方向に関する回転機械支持装置20の振動特性(1次モード)は、水平左右方向に入れられている溝(図5の例では、溝3b、3c)により与えられ、水平前後方向に関する回転機械支持装置20の振動特性(2次モード)は、水平前後方向に入れられる溝(図5の例では、溝3a、3d)により与えられ、鉛直方向に関する回転機械支持装置20の振動特性(3次モード)は、高いバネ定数の振動モードとなり、水平前後方向を向く中心軸(ロール軸)の周りの回転方向に関する回転機械支持装置20の振動特性(4次モード)は、高いバネ定数の振動モードとなり、鉛直方向を向く中心軸(ヨー軸)の周りの回転方向に関する回転機械支持装置20の振動特性(5次モード)は、水平左右方向または水平前後方向に間隔を置いて位置する前記バネ10(より詳しくは、図5の例では、これらバネ10の溝3a〜3d)により与えられ、水平左右方向を向く中心軸(ピッチ軸)の周りの回転方向に関する回転機械支持装置20の振動特性(6次モード)は、高いバネ定数の振動モードとなる。これら各振動モードは、溝3a〜3dや後述の略S字状の部分の数、位置、寸法などにより調節可能であり、本実施形態では、後述のように、各振動モードの固有振動数は、回転機械5の使用回転数域の範囲外になるように調節される。
本実施形態ではバネ10は上述のS字状の部分を有するので、前記3次モードは、前記略S字状の部分により変位量が比較的小さい振動モードとなる。この前記略S字状の部分により、前記4次モードは、水平左右方向の1対の前記バネ10において形成される前記略S字状の部分により変位量が比較的小さい振動モードとなる。前記6次モードは、水平前後方向の1対の前記バネ10において形成される前記略S字状の部分により変位量が比較的小さい振動モードとなる。従って、略S字状の部分により(例えば、その数、位置、寸法)により、前記3次モード、前記4次モード、前記6次モードの固有振動数を調節することができる。
前記回転機械支持装置20が前記回転機械5を支持している状態における前記回転機械支持装置20の固有振動数が、前記回転機械5の使用回転周波数の範囲外に設定されているので、回転機械5の回転に起因する振動特性を精度よく抽出・計測することができる。図1の例では、回転機械5のバランス修正計測に必要とする回転機械支持装置20の振動特性に合わせて、各バネ10の各方向におけるバネ定数を定めることができる。過給機やターボ圧縮機やガスタービンなどの回転機械5の回転軸2が所定の使用回転数域(例えば、3万〜12万rpm=500Hz〜2000Hz)で回転している状態の回転機械5の振動特性を抽出する場合には、(回転機械5が回転していない状態における)回転機械支持装置20の振動数(固有振動数)が、前記使用回転数域の範囲外となるように、各バネ10のバネ定数を設定する。具体的には、回転機械支持装置20が持つ上述の1次モード〜6次モードのいずれの振動数(固有振動数)も、前記使用回転数域の範囲外(好ましくは、前記使用回転数域よりも低い振動数)となるように、かつ7次モード以降の振動数(固有振動数)が、前記使用回転数域の範囲外(好ましくは、前記使用回転数域よりも高い振動数)となるように、各バネ10のバネ定数を設定する。これにより、図1、図5の構成のように、回転機械5を設置することで、回転機械5の回転に起因する振動特性を精度よく抽出・計測することができる。
なお、「取付部材6+回転機械5」の重心位置に対するバネ10の位置を考慮すると、図1(A)に示すように、各バネ10の上端と回転機械5の回転軸2中心とは、ほぼ同じ高さに位置することが好ましい。そのために、図1(A)のように、取付部材6の両側面から側方に張り出している張出部6aを設け、各バネ10の上端部は張出部6aの下面に取り付けられるようにしてもよい。
また、図6は、「取付部材6+回転機械5」の重心位置と各バネ10の理想的な位置関係を示す平面図である。図6に示すように、より好ましくは、各バネ10を頂点とする矩形の対角線の交点に「取付部材6+回転機械5」の重心を位置させる。さらに、回転軸2は、「取付部材6+回転機械5」の重心位置と同じ高さにあるとよい。また、取付部材6の重心を下げるため、左右のバネ10の間における取付部材6の部分は、図1(A)のように下方に延びているのがよい。
図7は、張出部6aに対する各バネ10の取り付け方を示す。図7のように、X方向とY方向の2方向から、ボルト4を締付けてバネ10を取付部材6に固定するのが好ましい。このようすると、回転機械5の回転アンバランス量を計測する時に、取付部材6が振動しても、張出部6aがバネ10に対して滑らず、張出部6aをバネ10に対して確実に固定できる。なお、ボルト4を付ける方向は、X方向とY方向の2方向だけでよく、Z方向(回転機械5の軸方向)のボルトは省略することができる。すなわち、アンバランス量計測時、取付部材6はX方向とY方向には振動するが、Z方向にはあまり振動しないからである。
[実施例]
図8は、上述した回転機械支持装置20を用いたアンバランス量計測装置を示す。図8(B)は、図8(A)の破線で囲んだ部分における取付部材6内部を示す透視図である。
この実施例では、回転機械5は車両用過給機であり、回転機械支持装置20により車両用過給機5を支持した状態で、車両用過給機5の回転アンバランス量を計測する。
図8(B)において、車両用過給機5の(実機のものではない)試験用タービンハウジング13がボルト15により上述の取付部材6に固定されるとともに。車両用過給機5の軸受ハウジング17が油圧クランプ18により剛性部材19を介して取付部材6に押し付けられている。これにより、車両用過給機5が取付部材6に取り付けられている。なお、符号22は、油圧クランプ18の油圧シリンダを示す。油圧シリンダ22は取付部材6に固定されている。
図8(A)は図1(B)に対応し、この実施例では、上述の実施形態と同様に、回転機械支持装置の4つの前記バネ10により取付部材6を介して車両用過給機5を支持している。この実施例における回転機械支持装置20の他の構成は、上述の実施形態と同じであってよい。なお、図9は、図8(A)の構成をコンプレッサ側の上方から見た詳細斜視図である。
図8の状態で、回転アンバランス量を計測する。具体的には、タービンインペラ27に流体を供給して回転軸2を回転駆動し、回転軸2の回転速度が所定値に達したら、加速度ピックアップ11で回転軸2の加速度(即ち、振動)を検出しつつ、回転角検出器12により回転軸2の回転角を検出する。これにより、例えば演算器14が、どの回転角でどの程度の加速度(振動)が生じているかを検出する。この検出データを回転アンバランス量のデータとする。なお、加速度ピックアップ11は、好ましくは、張出部6aに取り付けられており、さらに好ましくは、回転軸2と同じ高さに位置する。
回転アンバランス量の計測が終了したら、車両用過給機5を回転機械支持装置20から取り外すことなく、回転バランス修正を行う。具体的には、図8(B)に対応する図10のように、回転アンバランス量の計測データに基づいてナット25の一部をエンドミルなどの加工装置29により除去することで、回転バランス修正を行うことができる。この時、回転軸2が回転してしまわないように、コレットチャックなどの把持装置31によりタービンインペラ27側の回転軸2先端部を把持しておく。把持装置31は、タービン排気口16から、試験用タービンハウジング13の内部に入れることができる。
本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。
バネ10は、予め用意した固体材料1に対して機械加工により溝3、3a〜3dを入れてもよいし、固体材料1をモールド成型する場合には、溝3、3a〜3dに対応する形状を有するモールドを用いた成型により、溝3、3a〜3dを有する固体材料1、即ち、バネ10をモールド成型することもできる。バネ10は、このようにモールド成型された鋳物であってもよい。
また、各溝3a〜3dの数は、図に示した数に限定されず、適宜変更してよい。
バネ10の材料は、金属であってもよいし、金属以外の別の材料であってもよい。
バネ10と取付部材6とをモールドにより一体成形してもよい。バネ10と取付部材6とは、一体成形された鋳造物で構成してもよい。
本発明の実施形態による回転機械支持装置の構成図であり、(A)は(B)の1B−1B線矢視図であり、(B)は(A)の1A−1A線矢視図である。 図1のバネを示す図であり、(A)は(B)の2A−2A線矢視図であり、(B)は(A)の2B−2B線矢視図であり、(C)は(A)の2C−2C線矢視図であり、(D)は(A)の2D−2D線矢視図である。 バネの弾性変形を示す図である。 S字状部分によるバネの変形を示す図である。 回転機械支持装置の6次元振動モードの説明図である。 「回転機械+取付部材」の重心を示す平面図である。 取付部材に対するバネの取り付け方を示す図である。 本発明の回転機械支持装置を用いた回転アンバランス量計測装置を示し、(B)は(A)の部分透視図である。 図8(A)の詳細斜視図である。 回転バランス修正加工を示す図である。
符号の説明
1・・・固体材料、2・・・回転軸、3、3a〜3d・・・溝、5・・・回転機械、6・・・取付部材、6a・・・張出部、7・・・支持体、10・・・バネ、11・・・加速度ピックアップ、12・・・回転角検出器、13・・・試験用タービンハウジング、14・・・演算器、15・・・ボルト、16・・・タービン排気口、17・・・軸受ハウジング、18 油圧クランプ、19・・・剛性部材、20・・・回転機械支持装置、21・・・コンプレッサインペラ、22・・・油圧シリンダ、25・・・ナット、27・・・タービンインペラ、29・・・加工装置、31・・・把持装置

Claims (4)

  1. 回転駆動される回転軸を有する回転機械を支持する、回転機械の振動特性計測用の回転機械支持装置であって、
    前記回転機械をバネを介して支持する支持体を備え、
    前記バネは、固体材料に対し、第1の水平方向に深さを持つ第1の溝と、該第1の水平方向と交差する第2の水平方向に深さを持つ第2の溝とが設けられたものであり、
    第1および第2の溝の各々は、該溝の深さ方向と交差する方向であって該溝が延びる方向に前記固体材料を貫通しており、
    前記回転機械支持装置が前記回転機械を支持している状態における前記回転機械支持装置の固有振動数が、前記回転機械の使用回転周波数の範囲外に設定されている、ことを特徴とする回転機械の振動特性計測用の回転機械支持装置。
  2. 前記溝はスリット状である、ことを特徴とする請求項1に記載の回転機械の振動特性計測用の回転機械支持装置。
  3. 前記固体材料には、深さ方向が第1の溝と反対方向となる第3の溝が形成されており、かつ、第1および第3の溝は、鉛直方向に間隔をおいて設けられており、
    第3の溝は、該溝の深さ方向と交差する方向であって該溝が延びる方向に前記固体材料を貫通している、ことを特徴とする請求項1または2に記載の回転機械の振動特性計測用の回転機械支持装置。
  4. 所定の水平左右方向に間隔を置いて配置された1対の前記バネが、該水平左右方向と直交する水平前後方向の2箇所に設けられており、
    前記回転機械支持装置が前記回転機械を支持している状態における、第1の水平方向に関する回転機械支持装置の固有振動数、第2の水平方向に関する回転機械支持装置の固有振動数、鉛直方向に関する回転機械支持装置の固有振動数、第1の水平方向を向く中心軸の周りの回転方向に関する回転機械支持装置の固有振動数、鉛直方向を向く中心軸の周りの回転方向に関する回転機械支持装置の固有振動数、および第2の水平方向を向く中心軸の周りの回転方向に関する回転機械支持装置の固有振動数は、いずれも前記回転機械の使用回転周波数の範囲外になるように、前記溝が形成されている、ことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の回転機械の振動特性計測用の回転機械支持装置。
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