JP5411744B2 - 警備システム - Google Patents
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Description
一方、利便性を高めるためにユーザに無線タグを持たせ、センサが監視エリア内に移動体を検知した場合であっても、無線タグを検知していればその移動体はユーザと認識して侵入異常と判定しないようにした警備システムが提案されている。
そこで、本発明は、ユーザによる無線タグの所持忘れを効果的に抑制することで、利便性が高い警備システムを提供することを目的とする。
かかる構成によれば、ユーザが識別端末を所持し忘れて監視エリアを離れてしまうことを抑制することができ、ユーザの進入による誤報を防止することができる。また、識別端末を持たずにユーザが建物から出る行為を検出して警告を行うため、不要な警告を行うことなく、効果的に識別端末の所持を励行することができる。延いては、ユーザの利便性が高い警備システムを提供可能である。
かかる構成によれば、建物から出た人物がユーザであるか来訪者であるかを、より適切に識別可能とし、警告の要否を適切に判定することができる。
また、警備システム1には、ユーザなど特定の人物が所持する識別端末である無線タグ4が含まれる。無線タグ4は、センサ端末2と無線通信可能な、所謂RFIDタグを用いる。この無線タグ4は、センサ端末2から質問信号を受信すると、内蔵するメモリに記憶された無線タグ4の識別コードを含む応答信号を返信する。
警備システム1は、監視エリア10の外側に隣接する監視外のエリアは敷地外エリアとして、監視エリア10と区別して管理する。また、建物に相当するエリアは屋内エリアとして、監視エリア10及び敷地外エリアと区別して管理する。屋内エリアはユーザなど建物内への立ち入りが許可された者のみが進入できるエリアであり、敷地外エリアから屋内エリアへ移動する際に通過する領域に監視エリアを設定する。図2に示した例では、建物の外周全域に監視エリア10を設定しているが、敷地内のうち、少なくとも建物の出入口から敷地外の出入口までの領域を含む建物外周の一部領域のみを監視エリアに設定してもよい。
まず、センサ端末2の構成について、図を参照して説明する。図3は、センサ端末2の概略構成を示す図である。
センサ端末2は、センサ21、タグリーダ22、カメラ23、マイク24、記憶部25、電源部26、域内通信部27、スピーカ28、制御部29を含んで構成される。
なおセンサ21は、レーザーを水平方向及び垂直方向に2次元に走査し、走査方向と測定距離からなる3次元データを得るよう構成してもよい。また、測距方法に関しては、公知の様々な方法を採用すればよく、例えば、位相差方式や三角測量方式などが利用できる。
マイク24は、センサ端末2の周囲の音を集音し、集音データを制御部29へ伝送する。
記憶部25は、例えば、不揮発性の半導体メモリなどを有し、センサ端末2で利用されるプログラムや、センサ端末2の識別コード各種の情報を記憶する。
域内通信部27は、監視端末との通信を実行するための通信インタフェースである。例えば、Bluetooth(登録商標)や特定小電力無線通信などの短距離無線通信、IEEE802.11に代表される無線LAN規格に則った通信モジュールを採用できる。なお、監視端末と信号線により接続し、有線通信を行うよう構成してもよい。
スピーカ28は、監視エリア10に対して警告音や音声を発生する手段である。制御部29による指示に応じて、ブザーや警告ガイダンスなどの警告音や、センタ装置5から受信した音声データを出力する。
監視端末は、スピーカ31、モニタ32、操作部33、電源部34、域内通信部35、外部通信部36、記憶部37、監視処理部38を含んで構成される。
モニタ32は、スピーカ31と併せて屋内にいるユーザに対して各種の報知を行う手段である。例えば、監視エリア10へユーザ以外の人物が進入した際、センサ端末2から送信された撮影画像を表示する。また、モニタ32は、ユーザが為すべき各種操作に関するガイド情報を表示する。
なお、操作部33とモニタ32とは、タッチパネルディスプレイとして一体的に構成させてもよい。
域内通信部35は、センサ端末2との間で通信を実行するための通信インタフェースであり、センサ端末2の域内通信部27と同一の通信方式を採用する。
外部通信部36は、監視センタに設けられたセンタ装置5との間で、公衆通信網を介して通信を実行するための通信インタフェースである。センタ装置5との間で画像や音声をリアルタイム送信可能であることが望ましく、光通信などのブロードバンド回線を利用可能な有線通信モジュールや、例えばWimax(登録商標)やXGP(登録商標)に代表される高速無線通信規格に則った通信モジュールが適用される。
また、記憶部37は、監視エリア10の配置等を示すマップ情報、監視エリア10内で検知した人物に関する追跡データ、建物内に存在する人物に関する在室データ、センサ端末2のカメラ23が撮影した画像を記録した蓄積画像データを記憶する。
例えばマップ情報は、図2に示したような監視エリア10の情報を、監視エリア10の左下の角位置を原点とする2次元座標で表現される。監視エリア10は、その外辺の座標により敷地外エリアとの境界が規定され、内辺の座標により屋内エリア(建物)との境界が規定される。そして、外辺で囲まれた領域のうち、建物との境界となる内辺で囲まれた領域を除いた領域を、監視エリア10の範囲とする。さらにマップ情報には、敷地内への通用口(敷地外エリアから監視エリアへの出入口)、建物の出入口、勝手口および窓などの位置を含ませてもよい。
在室データは、建物内に在室しているユーザおよび来訪者の人数等を示す情報である。図5は、在室データの一例を示す図である。図5(a)は、各ユーザの在室/不在を管理するデータであり、各ユーザが所持する無線タグの識別コードに対応して管理される。また、各ユーザに対して、監視エリア10にユーザ以外の人物が進入した場合にその人物が不審者であるか否かを、画像を見て判断する確認権限の有無が設定される。確認権限は、例えば、不審者であるか否かの判断や適切な対応が困難と思われる子供を権限無しとし、誤った判断により不審者の検出漏れが生じないようにする。不審者の確認処理については後述する。図5(b)は、建物内に在室中であるユーザの人数および無線タグを所持していない来訪者の人数を管理するデータである。図5の例では、ID02およびID04のユーザ2名が在室中であり、さらに来訪者1名が在室している状況である。この在室データは、監視処理部38によって随時更新される。
監視処理部38は、測距データに基づき監視エリア内に人物を検知した場合、図6〜図10に示されたフローチャートにしたがって、検知した人物ごとに不審者検知処理を実行する。この不審者検知処理は、所定周期ごとに入力される測距データから人物が検出される度に、検出した人物ごとに実行される。
監視処理部38は、1走査周期前の測距データに着目人物と同一の人物が存在しないと判定した場合、着目人物は追跡中の人物ではなく新たに監視エリアに出現した人物であると認識する。そして、着目人物に対し、他の追跡中の人物とは異なる人識別コードを割り当て、該人物の追跡を開始する(S104)。
図7は、図5のS106における権限設定処理の動作を示すフローチャートである。監視処理部38は、センサ端末2が監視エリア内に無線タグを検知しているか否か判定する(S202)。無線タグが存在せず無線タグの識別コードが受信できない場合は、着目人物に対する権限情報として非許可者を設定する(S204)。一方、登録された何れかの識別コードが受信された場合は、次に、他の追跡中の人物に割り当て済みの無線タグではないか確認する(S206)。ここでは、検出された無線タグの識別コードが、他の追跡中の人物の追跡コード内に格納された無線タグの識別コードと一致するかを判定する。検出された全ての無線タグの識別コードが割り当て済みの無線タグの識別コードであれば、着目人物は無線タグを所持していないと見なし、権限情報を非許可者とする(S204)。未割り当ての識別コードがあれば、着目人物が無線タグを所持していると見なし、着目人物に対して該識別コードを割り当てるとともに(S208)、権限情報として許可者を設定する(S210)。
このうち、人識別コード、無線タグの識別コード、権限情報は、上記処理にて割り当てたものを設定する。権限情報は、後述の処理で一時許可者に修正され得る。着目人物の位置履歴は、最新の検出位置が随時追記され、移動軌跡として管理する。この位置履歴には、各位置での測定時刻も含まれる。また、出現時刻は、監視エリア内に着目人物が最初に検知されたときの時刻とする。タグ忘れフラグは、ユーザが建物から出た際に無線タグを所持し忘れた場合にこれを判別し、ONされる。タグ忘れ判定については後に詳述する。
例えば、着目人物の現在の位置座標に関し、監視エリアと敷地外エリアとの境界を形成する位置座標との最短距離、監視エリアと屋内エリアとの境界を形成する位置座標との最短距離を算出し、いずれの距離が短いかによって判定する。敷地外エリアとの距離が屋内エリアとの距離より小さければ敷地外エリアからの進入、敷地外エリアとの距離が屋内エリアとの距離以上であれば屋内エリアからの進入であると判断する。なお、屋内エリアとの最短距離は、建物の出入口の位置座標との距離としてもよい。
監視処理部38は、上記の来訪判定処理を実行した後、処理対象の着目人物に対する不審者検知処理を終了する。
一方、監視処理部38は、図6のステップ102において、現走査周期の測距データから抽出した着目人物が、既に追跡中の人物であると判定した場合(S102のYes)、その人物に関する追跡データを更新する(S120)。具体的には、最新の測定データに基づき、着目人物の位置座標および測定時刻を位置履歴に追加する。
監視処理部38は、着目人物の追跡データを更新すると、続いて該着目人物が許可者あるいは一時許可者であるか否かを判定する(S122)。許可者または一時許可者である場合は、監視エリア内での移動が許可されているため、処理対象の着目人物に対する不審者検知処理を終了する。
監視処理部38は、未更新の追跡データを検出すると、その追跡データにかかる着目人物の現在位置(最後に更新された位置)に基づき、屋内エリアへ移動したのか、敷地外エリアへ移動したのかを識別する(S502)。この判定は、図6のS112における監視エリアへの進入方向の判定と同様に行えばよく、消失直前の位置(追跡データ上の最新の位置)について、屋内エリアとの境界との距離および敷地外エリアとの距離を算出し、敷地外エリアとの距離が屋内エリアとの距離より小さければ敷地外エリアへの移動(敷地外への退場)、敷地外エリアとの距離が屋内エリアとの距離以上であれば屋内エリアへの移動(建物内への入場)であると判断する。
引き返し移動と判定した場合(S504のYes)、着目人物の追跡データ中にタグ忘れ防止フラグが設定されているか否かを判定する(S506)。フラグがOFFの場合は、建物内から一旦出たユーザ或いは来訪者が再度建物内に入場しただけであり、特段の不審な点、および在室者の人数に変更が生じないため、このまま移動方向判定処理を終了する。フラグがONの場合は、タグを所持せずに建物から出たユーザが再び建物内に入場したと推定されるため、タグ忘れフラグを解除した上で移動方向判定処理を終了する(S508)。このときも、在室者数には変化が生じないため、在室データを更新する必要はない。
例えば、上記実施形態のタグ忘れ判定処理について、在室中の来訪者の有無によらず、無条件にタグ忘れ警告ガイダンスを実行するよう構成してもよい。この場合、図9のフローチャートにおいて、S402〜S406の処理が省略され、図6のS112にて、無線タグを所持しない人物が屋内エリアから監視エリアに進入したと判定した場合に、タグ忘れ警告ガイダンスを実行する(S408〜412)。
また、上記実施形態では、タグ忘れ警告ガイダンスを、監視端末のモニタやスピーカ、センサ端末のスピーカを介して報知する構成としたが、センサ端末に更にモニタを設け、或いは玄関先に別途モニタやスピーカを設け、これらモニタやスピーカを介してタグ忘れ警告ガイダンスを報知させてもよい。
Claims (2)
- 監視対象の建物を利用するユーザに識別端末を所持させ、建物周囲の監視エリアに進入した人物が前記識別端末を所持しているか否かに基づき不審者判定を行う警備システムであって、
所定の警告表示を出力する警告手段と、
前記監視エリア内における移動体の位置を検知する移動体検知手段と、
前記監視エリア内の移動体が所持する前記識別端末を非接触で検知する第一の識別端末検知手段と、
前記移動体検知手段にて検知した移動体について、前記第一の識別端末検知手段にて当該移動体が所持する前記識別端末を検知できない場合に、前記移動体検知手段にて検知した当該移動体の位置に基づいて当該移動体が不審者であるか否かの判定処理を実行するとともに、前記移動体検知手段にて前記建物から前記監視エリアへ進入した移動体を検知し、且つ、前記第一の識別端末検知手段にて当該移動体が所持する前記識別端末を検知できない場合に、前記識別端末の所持を喚起する警告表示を前記警告手段から出力させる監視処理手段と、
前記ユーザが前記移動体検知手段にて検知した移動体を来訪者として確認した旨の操作を行う操作手段と、
前記操作手段にて操作が行われた前記移動体が前記監視エリアから前記建物に進入した場合に前記建物内に来訪者ありとして管理する在室管理手段と、
を有し、
前記監視処理手段は、前記在室管理手段にて前記建物内に来訪者ありとして管理している場合は前記警告表示を行わない、ことを特徴とする警備システム。
- 更に、前記建物内の出入口付近に存在する前記識別端末を検知する第二の識別端末検知手段を有し、
前記監視処理手段は、前記在室管理手段にて前記建物内に来訪者ありとして管理しており、且つ、前記第二の識別端末検知手段にて前記識別端末を検知している場合は、前記警告表示を行わない、請求項1に記載の警備システム。
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