JP5411610B2 - 炉加熱用燃焼装置 - Google Patents
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Description
中央部にガス燃料を通流させる燃料流路を備え且つその外周部に一次空気を通流させる一次空気流路を備える二重管状に形成された長尺状のバーナが、前記風箱における前記炉壁から離間する側に位置する背壁部を貫通する状態で設けられ、
前記バーナの先端部が、その外周面と前記筒部の内周面との間に前記風箱内の空気を二次空気として通流させる二次空気流路を形成する状態で、前記筒部の内部に位置されている炉加熱用燃焼装置に関する。
このような炉加熱用燃焼装置として、バーナが、バーナ全長に亘る状態で設けられて燃料流路を形成する燃料供給用の管状体と、その管状体における風箱の外部に位置する箇所から先端箇所に亘る部分を覆うように位置して、管状体との間に一次空気流路を形成し且つ風箱の筒部との間に二次空気流路を形成する空気供給用の管状体とを備える形態に構成され、そして、燃焼用空気供給手段としての送風機からの燃焼用空気が、風箱に供給されるのに加えて、空気供給用の管状体における風箱の外部に位置する部分に供給されるように構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
つまり、炉外部の空間は、メンテナンス等を行う作業空間として利用されることになる等、種々の目的に使用されるものであり、その空間に配置する種々の機器類のコンパクト化が望まれるものとなるが、従来の炉加熱用燃焼装置は、構成が複雑であることに加えて、炉外部において大きな設置スペースを必要とするものであり、コンパクト化が望まれるものであった。
そして、従来の炉加熱用燃焼装置において、一次空気流路を通流する一次空気量と二次空気流路を通流する二次空気量との比を調整できるようにするには、一般に、送風機から風箱に燃焼用空気を供給する流路や、送風機から空気供給用の管状体に燃焼用空気を供給する流路に、風量調整用のダンパを備えさせることになるが、このようにダンパを備えさせるようにすると、炉外部における設置スペースが一層大きくなるものであった。
中央部にガス燃料を通流させる燃料流路を備え且つその外周部に一次空気を通流させる一次空気流路を備える二重管状に形成された長尺状のバーナが、前記風箱における前記炉壁から離間する側に位置する背壁部を貫通する状態で設けられ、
前記バーナの先端部が、その外周面と前記筒部の内周面との間に前記風箱内の空気を二次空気として通流させる二次空気流路を形成する状態で、前記筒部の内部に位置されているものであって、その第1特徴構成は、
前記風箱における前記筒部の前記炉壁から離れる側の側方箇所に、前記燃焼用空気供給手段からの燃焼用空気の流入口が形成され、
前記バーナに備えさせる前記一次空気流路が、前記バーナの先端部に、前記風箱内の空気を後端部より取り入れて先端側に通流させる状態で設けられて、前記バーナが、その先端部を他の部分よりも大径にする状態に形成され、
前記バーナの先端部が前記筒部の内部に挿入される量を変更して、前記一次空気流路を通流する一次空気量と前記二次空気流路を通流する二次空気量との比を変更調整すべく、前記バーナをその長手方向に位置調整自在に前記風箱の背壁部に対して支持するバーナ支持手段が設けられている点を特徴とする。
また、一次空気流路を通流する一次空気量と前記二次空気流路を通流する二次空気量との比を変更調整するものでありながらも、炉外部においては、燃焼用空気供給手段からの燃焼用空気を風箱に導く流路を設けるだけとなるため、燃焼用空気を供給する構成の簡素化、及び、燃焼用空気を供給するための構成を炉外部における設置する設置スペースの減少化を図ることができる。
前記バーナに供給するガス燃料供給量を変更調整する燃料調整手段が設けられ、
前記燃焼用空気供給手段が、燃焼用空気の供給量を変更調整自在に構成されている点を特徴とする。
前記バーナが、その全長に亘る状態で設けられて前記燃料流路を形成する燃料供給用の管状体と、その管状体の先端部を覆うように位置して、その管状体との間に前記一次空気流路を形成し且つ前記風箱の筒部との間に前記二次空気流路を形成する筒状の流路形成体と、その流路形成体の後端部と前記燃料供給用の管状体との間に配置され且つ一次空気取り入れ用の空気通流孔が形成された保炎板とを備える状態で形成されている点を特徴とする。
そして、流路形成体の後端部と前記燃料供給用の管状体との間に配置され且つ一次空気取り入れ用の空気通流孔が形成された保炎板を備えているから、ガス燃焼量が少ないときに、保炎板にて保炎しながらガス燃料を良好に燃焼させることができる。
また、ガス燃焼量が多いときには、風箱における筒部にて保炎させながら多量のガス燃料を燃焼させることができる。
このように、ガス燃焼量が多い場合と少ない場合とで保炎の形態を変更させながら、ガス燃料を燃焼させることができるので、ガス燃焼量を大きな範囲で変更させても良好に燃焼させることができる、換言すれば、ガス燃焼量を大きな範囲で変更させることができる。
前記バーナがその長手方向に移動自在に嵌合する筒状のバーナ支持体が、前記風箱の背壁部に設けられ、そのバーナ支持体に対して前記バーナを位置決めする位置決め状態と位置決めを解除する解除状態とに切換え自在な位置決め体が設けられ、
前記バーナ支持手段が、前記バーナ支持体にて前記バーナをその長手方向に移動自在に支持し、かつ、前記バーナの長手方向の移動を前記位置決め体にて位置決めする手段である点を特徴とする。
ちなみに、位置決め体としては、バーナ支持体に対してその径方向に移動自在に螺合して、バーナの外面を押圧する押圧ボルトにて構成することができる。
前記燃焼用空気供給手段から供給される燃焼用空気を炉内から排出される排気ガスにて予熱する予熱手段が設けられている点を特徴とする。
ちなみに、このように燃焼用空気が予熱される場合には、風箱内は一層高温になるものであるが、上記の第1特徴構成にて述べた如く、風箱の背壁部は、外気にて冷却されるものとなるため、燃焼用空気を予熱する場合においても、バーナを風箱の背壁部に支持する支持手段が、燃焼熱により加熱されて損傷することを抑制して、バーナをその長手方向に位置調整することを長期間に亘って良好に行えるものとなる。
以下、本発明の炉加熱用燃焼装置の実施形態を図面に基づいて説明する
本実施形態の炉加熱用燃焼装置は、図1に示すように、ガラス溶解炉Gの加熱用として用いる場合を例示するものである。
すなわち、ガラス溶解炉Gが、炉本体1の内部の下方に溶解槽2を備えるように構成され、炉加熱用燃焼装置が、溶解槽2の上方の炉内空間に、横向きの火炎Fを形成する状態でガス燃料を燃焼させるように構成されている。
空気流路6には、送風ファンKから供給される燃焼用空気を炉内から排出される排気ガスにて予熱する予熱手段としての熱交換部Eが設けられて、燃焼用空気が例えば600℃に予熱されるように構成され、そして、炉内温度が例えば1000℃になるように構成されている。
そして、バーナBに備えさせる一次空気流路A1が、バーナBの先端部に、風箱内の空気を後端部より取り入れて先端側に通流させる状態で設けられて、バーナBが、その先端部を他の部分よりも大径にする状態に形成されている。
ちなみに、中間の筒体7B、先端の筒体7C、及び、保炎板9が、ノズルとして、一体的に形成され、そして、そのノズルにおける中間の筒体7Bが、基端側の筒体7Aに対して、螺合する状態で外嵌着されるように構成されている。
尚、ガス燃料供給管10は、後述の如く、バーナBがその長手方向に位置調整することを許容すべく、屈伸自在なフレキ管を用いて構成されている。
尚、板体9Aの内周縁部と外周縁部とに、保炎板9の焼け防止対策として、冷却のために空気を通流させる冷却孔Uが形成され、また、先端の筒体7Cにおける板体9Aの近くには、ガス燃料を一次空気流路A1に噴出する噴出孔14が周方向に間隔を隔てて複数形成されて、保炎性を向上させるようになっている。
燃料調整弁V及び送風ファンKの作動を制御する制御手段Hが、燃焼量設定器Wにて設定される燃焼量に基づいて、設定された燃焼量に対応する量の燃料をバーナBに供給し、設定された燃焼量に対応する量の燃焼用空気を風箱4に供給すべく、燃料調整弁Vの開度調整及び送風ファンKの速度調整を行うように構成されている。
説明を加えると、バーナBがその長手方向に移動自在に嵌合する筒状のバーナ支持体12が、その外部に付設した環状の板部12Aを背壁部4Aにボルトによって固定する状態で、風箱4の背壁部4Aに設けられ、そのバーナ支持体12に対してバーナを位置決めする位置決め状態と位置決めを解除する解除状態とに切換え自在な位置決め体として、バーナ支持体に対してその径方向に移動自在に螺合して、バーナの外面を押圧する押圧ボルト13が設けられている。
そして、バーナ支持手段Dが、バーナ支持体12にてバーナBをその長手方向に移動自在に支持し、かつ、バーナBの長手方向の移動を押圧ボルト13にて位置決めする手段として構成されている。
但し、流路形成体8の外径Qの筒部Tの内径Pに対する比(Q/P)は、0.8〜0.95に設定することが望ましく、また、流路形成体8の長さMは、筒部Tの内径Pに対して、その1/2〜3/4の範囲の長さに設定することが望ましいものである。
ガス燃料の供給量が少ない、つまりガス燃料の流量が少ないときには、図2に示すように、バーナBの先端部の全体を筒部Tの内部に挿入させる状態にして、2次空気流路A2を通して燃焼用空気が流れ難いようにして、一次空気流路A1を通して燃焼用空気を十分に流動させるようにしながら、保炎板9にて保炎しながらガス燃料を燃焼させることができる。
ちなみに、この運転方法においては、ガス燃料の供給量の多少により火炎Fの長さは長短に変化するものの、ガス燃料の供給量の多少に拘わらず、火炎Fの先端側の温度を高温化できるものとなる。
次に別実施形態を説明する。
(イ)上記実施形態においては、本発明の炉加熱用燃焼装置をガラス溶解炉Gに適用した場合を例示したが、本発明の炉加熱用燃焼装置は鍛造炉等の各種の加熱炉に適用できるものである。
そして、複数のバーナBを配設した場合において、複数のバーナBの燃焼量は、必ずしも同じになるように調整する必要はなく、異なる燃焼量にて燃焼するように調整してもよい。
3 火炎通過孔
4 風箱
4A 背壁部
7 管状体
8 流路形成体
9 保炎板
12 バーナ支持体
13 位置決め体
A1 一次空気流路
A2 二次空気流路
B バーナ
D バーナ支持手段
K 燃焼用空気供給手段
R 燃料流路
S 空気流通孔
T 筒部
V 燃料調整手段
Claims (5)
- 炉壁に形成した火炎通過孔に連通する状態で前記炉壁に接続される風箱が、炉壁側に円筒状の筒部を備え且つ燃焼用空気供給手段から燃焼用空気が供給される状態で設けられ、
中央部にガス燃料を通流させる燃料流路を備え且つその外周部に一次空気を通流させる一次空気流路を備える二重管状に形成された長尺状のバーナが、前記風箱における前記炉壁から離間する側に位置する背壁部を貫通する状態で設けられ、
前記バーナの先端部が、その外周面と前記筒部の内周面との間に前記風箱内の空気を二次空気として通流させる二次空気流路を形成する状態で、前記筒部の内部に位置されている炉加熱用燃焼装置であって、
前記風箱における前記筒部の前記炉壁から離れる側の側方箇所に、前記燃焼用空気供給手段からの燃焼用空気の流入口が形成され、
前記バーナに備えさせる前記一次空気流路が、前記バーナの先端部に、前記風箱内の空気を後端部より取り入れて先端側に通流させる状態で設けられて、前記バーナが、その先端部を他の部分よりも大径にする状態に形成され、
前記バーナの先端部が前記筒部の内部に挿入される量を変更して、前記一次空気流路を通流する一次空気量と前記二次空気流路を通流する二次空気量との比を変更調整すべく、前記バーナをその長手方向に位置調整自在に前記風箱の背壁部に対して支持するバーナ支持手段が設けられている炉加熱用燃焼装置。 - 前記バーナに供給するガス燃料供給量を変更調整する燃料調整手段が設けられ、
前記燃焼用空気供給手段が、燃焼用空気の供給量を変更調整自在に構成されている請求項1記載の炉加熱用燃焼装置。 - 前記バーナが、その全長に亘る状態で設けられて前記燃料流路を形成する燃料供給用の管状体と、その管状体の先端部を覆うように位置して、その管状体との間に前記一次空気流路を形成し且つ前記風箱の筒部との間に前記二次空気流路を形成する筒状の流路形成体と、その流路形成体の後端部と前記燃料供給用の管状体との間に配置され且つ一次空気取り入れ用の空気通流孔が形成された保炎板とを備える状態で形成されている請求項2に記載の炉加熱用燃焼装置。
- 前記バーナがその長手方向に移動自在に嵌合する筒状のバーナ支持体が、前記風箱の背壁部に設けられ、そのバーナ支持体に対して前記バーナを位置決めする位置決め状態と位置決めを解除する解除状態とに切換え自在な位置決め体が設けられ、
前記バーナ支持手段が、前記バーナ支持体にて前記バーナをその長手方向に移動自在に支持し、かつ、前記バーナの長手方向の移動を前記位置決め体にて位置決めする手段である請求項1〜3のいずれか1項に記載の炉加熱用燃焼装置。 - 前記燃焼用空気供給手段から供給される燃焼用空気を炉内から排出される排気ガスにて予熱する予熱手段が設けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載の炉加熱用燃焼装置。
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