JP5410525B2 - 補填用人工骨モデル、補填用人工骨の形成方法、並びに医療用シミュレーションシステム - Google Patents

補填用人工骨モデル、補填用人工骨の形成方法、並びに医療用シミュレーションシステム Download PDF

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Description

本発明は、異常態様に変形した骨を切断分離し、分離された骨片の位置関係を変更することにより正常な位置関係に矯正する際に、分離された骨片の間に配される補填用人工骨モデルの形成方法、医療用シミュレーションシステム、及び補填用人工骨の形成方法に関する。
また、本発明は、所望の部位の三次元画像を取得するための医療用三次元画像の取得方法、及び前記三次元画像の取得方法を用いた医療用シミュレーションシステムに関する。
従来より、異常態様に変形した骨の矯正のために骨切り術と称される施術が行われている。従来より一般的に行われている骨切り術は、医師の経験則に基づいて決定された箇所において変形した骨を切断・分離し、分離された骨片同士の間に別途作成された人工骨を埋入することにより実施されていた。したがって、従来技術では、必ずしも理想的な状態で骨切り術が施術されているとは言えず、医師の経験則次第で施術の成否が左右されかねないという問題があった。かかる問題に鑑み、本発明者らは、下記特許文献1に開示されているような骨矯正のための方法や部材、システム及びプログラムを開発した。
特表2006−519636号公報
上記特許文献1に開示された方法によれば、施術前に予め医師の経験則によることなく骨の切断箇所(切断面)の特定や、切断された骨片同士の分離の程度(変形量)などを決定し、施術に当たることが可能となった。上記特許文献1に開示されている方法の提供に伴い、手術前のプランニング段階において切断・分離された骨片同士の間に補填する人工骨の骨モデルや、補填用人工骨を容易かつ精度良く形成可能な方法の提供が望まれるようになっていた。
また、従来技術の医療画像処理技術では、骨表面モデルを作成するためにX線CT(Computed Tomography)などによって得られたCT画像に係るDICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)データを三次元画像化する場合は、骨表面の境界計算に膨大な工数が必要となり、術前シミュレーションシステムなどにおいてボリュームデータを使用せざるを得なかった。その結果、従来技術のシミュレーションシステムでは、動きを伴うシミュレーションを行ったり、術前プランニングを作成したりするために膨大な時間と労力を要し、シミュレーションシステムそのものが非実用的なものであった。また、ボリュームデータを活用するために、経験を積んだ医師や専門のオペレータが必要とされ、情報処理能力に優れたコンピュータを使用することが必須とされていた。
そこで、かかる要望に対応すべく、本発明は骨切り術において使用するのに最適な補填用人工骨モデルや補填用人工骨を容易かつ高精度に形成可能な形成方法、及び骨切り術の術前プランニングなどのために使用可能な医療用シミュレーションシステムの提供を目的とした。またこれに加えて、本発明は、従来技術の医療画像処理技術を用いた場合に比べて要求される情報処理能力が低くて済み、所望の部位の三次元画像を容易かつ正確に形成可能な医療用三次元画像の取得方法、及び前記三次元画像の取得方法を用いた医療用シミュレーションシステムの提供を目的とした。
上述した課題を解決するために提供される本発明の補填用人工骨モデルの形成方法は、矯正前骨モデル取得工程と、切断面導出工程と、頂点設定工程と、最小距離データ群構築工程と、最大距離選択工程と、開始点選択工程と、STLデータ構築工程とを有することを特徴としている。本発明において、矯正前骨モデル取得工程は、矯正対象の骨を表す骨モデルを矯正前骨モデルとして取得する工程であり、切断面導出工程は、前記矯正前骨モデルを切断・分離して形成される骨片A,Bに係る切断面a,bを導出する工程である。また、頂点設定工程は、前記切断面aの外周上にp個の頂点A(n)を設定し、前記切断面bの外周上にq個の頂点B(m)を設定する工程である。最小距離データ群構築工程は、p個の頂点A(n)を構成する1点と、各頂点B(m)の一部又は全部との距離LA(n,m)を各頂点B(m)毎に導出し、導出された距離LA(n,m)から最小のものを選択して最小距離データLAmin(n,m)とする最小距離導出動作Aを、p個の頂点A(n)の一部又は全部について行い、最小距離データ群を構築する工程である。また、開始点選択工程は、前記最小距離データ群を構成するデータの一部又は全部において最大のものを選択する工程である。STLデータ構築工程は、前記距離データ群構築工程において導出された距離データ群に含まれる距離L(n,m)のうち最も長いものをなす頂点A(n),B(m)をそれぞれ開始点A(n),B(m)として選択し、前記開始点A(n),B(m)を起点として切断面a,bの周方向に並ぶ各頂点A(n),B(m)間を順次線分でつなぐことにより、切断面a,b間に補填する補填用人工骨の外表面を複数の三角形群で表現するSTLデータを構築する工程である。
本発明の補填用人工骨モデルの形成方法は、頂点A(n)に対して切断面aの周方向に隣接する頂点を頂点A(n+1)とし、頂点B(m)に対して切断面bの周方向に隣接する頂点を頂点B(m+1)とした場合に、頂点A(n),B(m+1)間をつなぐ線分と、頂点A(n+1),B(m)間をつなぐ線分のうち、距離の短い線分がSTLデータを構成する線分として選択されることが望ましい。
上述した最小距離データ群構築工程は、最小距離導出動作Aに加えて、q個の頂点B(m)を構成する1点と、各頂点A(n)の一部又は全部との距離LB(n,m)を各頂点B(m)毎に導出し、導出された距離LB(n,m)から最小のものを選択して最小距離LBmin(n,m)とする最小距離導出動作Bをq個の頂点B(m)の一部又は全部について行い、最小距離データ群を最小距離データLAmin(n、m)及び最小距離データLBmin(n,m)を含むものとして構築するものであることが望ましい。また、上述した最大距離選択工程は、最小距離データ群をなす最小距離データLAmin(n、m)の一部又は全部において最大のものをA側最大距離データLAmax(n,m)として選択すると共に、最小距離データ群をなす最小距離データLBmin(n、m)の一部又は全部において最大のものをB側最大距離データLBmax(n,m)として選択し、A側最大距離データLAmax(n,m)及びB側最大距離データLBmax(n,m)のうち大きい方を最大距離データLmax(n,m)として選択するものであることが望ましい。さらに、上述した開始点選択工程は、最大距離データLmax(n,m)をなす頂点A(n),B(m)をそれぞれ開始点として選択するものであることが望ましい。
本発明の補填用人工骨モデルの形成方法は、矯正前骨モデル取得工程において、矯正対象の骨の外表面を複数の三角形群で表現するSTLデータを構築することにより矯正前骨モデルが取得され、頂点設定工程において、矯正前骨モデルに係るSTLデータをなす三角形群を構成する各辺と切断面a,bとの交点が、それぞれ頂点A(n),B(m)に設定されるものであることが望ましい。また、本発明の補填用人工骨モデルの形成方法は、矯正対象の骨と面対称の位置関係にある健常な骨の骨モデルと面対称な骨モデルを基準骨モデルとして取得する基準骨モデル取得工程を有し、切断面導出工程において、前記基準骨モデルを基準として切断面a,bが決定されることが好ましい。
また、本発明の補填用人工骨モデルの形成方法は、上述した本発明の補填用人工骨モデルの形成方法によって得られたSTLデータを用いて補填用人工骨を形成することを特徴としている。
本発明の医療用シミュレーションシステムは、上述した本発明の補填用人工骨モデルの形成方法を用いて補填用人工骨の三次元画像を形成することを特徴としている。
また、本発明の医療用三次元画像の取得方法は、二値化工程と、領域設定工程と、領域再設定工程と、三次元化工程とを有することを特徴としている。本発明において、二値化工程は、複数の医療用断層画像を、CT値を基準として設定された閾値を境界として二色画像化した二色断層画像とする工程である。本発明において、前記領域設定工程は、前記二値化工程において得られた二色断層画像のうちの一つにおいて領域設定された選択領域に対応する領域を他の二色断層画像において選択領域として領域設定する工程である。また、前記領域再設定工程は、領域設定工程において領域設定された各二色断層画像から選ばれる一つの二色断層画像において、領域設定工程で選択領域として領域設定されている既設定の領域から一部が除外された領域を選択領域として再設定し、再設定された選択領域に対応する領域を他の二色断層画像において選択領域として再設定する工程である。前記三次元化工程は、前記領域設定工程及び領域再設定工程を経て得られた二色断層画像を組み合わせて三次元画像を形成する工程である。
本発明の医療用三次元画像の取得方法は、医療用断層画像として、互いに交差するX,Y,Zの三方向に係る断層画像によって構成されたものを使用することが可能である。本発明は、X方向への断層画像からなるX方向断層画像群、Y方向への断層画像からなるY方向断層画像群、及びZ方向への断層画像からなるZ方向断層画像群をなす各医療用断層画像が、二値化工程において二色画像化され二色断層画像となり、X方向二色断層画像群、Y方向二色断層画像群、及びZ方向二色断層画像群が形成されるものとすることが可能である。また、本発明の医療用三次元画像の取得方法は、領域設定工程において、X方向二色断層画像群、Y方向二色断層画像群、及びZ方向二色断層画像群から選択された一の二色断層画像群に含まれる一の二色断層画像において領域設定された選択領域に対応する領域が、選択された一の二色断層画像群に含まれる他の二色断層画像、及び非選択である他の二色断層画像群に含まれる二色断層画像において選択領域として領域設定するものとすることが望ましい。また、本発明の医療用三次元画像の取得方法は、領域再設定工程において、X方向二色断層画像群、Y方向二色断層画像群、及びZ方向二色断層画像群から選択された一の二色断層画像群に含まれる一の二色断層画像において選択領域として領域設定されている既設定の領域から一部を除外した領域が選択領域として再設定され、再設定された選択領域に対応する領域が、他の二色断層画像において選択領域として再設定されるものであることが望ましい。
本発明の医療用三次元画像の取得方法は、領域設定工程において領域設定された領域の二色断層画像を組み合わせることにより三次元画像を形成するサーフェス形成工程を有することが望ましい。
上述した本発明の医療用三次元画像の取得方法を用いれば、複数の医療用断層画像に含まれている所定の部位の三次元画像を形成可能な医療用シミュレーションシステムを提供しうる。
本発明の補填用人工骨モデルの形成方法によれば、矯正前骨モデル取得工程において取得された矯正前骨モデルを切断面導出工程において切断・分離して形成される骨片A,Bの切断面a,b間に補填する人工骨の外表面を複数の三角形群で表現したSTLデータを容易かつ精度良く取得することが可能となる。具体的には、本発明によって取得するSTLデータは、頂点設定工程において切断面a,bの外周上に設定された頂点A(n),B(m)間を切断面a,b間を横断するように順次線分で繋ぐことにより全周を取り巻くように形成されるが、線分を形成する際の開始点となる頂点A(n),B(m)として適切なものを選択しなければ、最終的に形成されるSTLデータに誤差が生じてしまう可能性がある。また、適切な開始点を選択しなければ、前述した誤差を防止するためにSTLデータを何度も構築し直すなどの必要が生じ、STLデータの構築に相当の手間を要することになる。
かかる知見に基づき、本発明の補填用人工骨モデルの形成方法では、STLデータを構築する線分(以下、「STL構築線」とも称す)の候補となるものの長さを精査し、STL構築線となりうる線分において長いものをなす頂点A(n),B(m)を開始点とすることによりSTLデータの精度の向上を図り、STLデータの構築を容易化している。具体的には、各A(n),B(m)間をつなぐ線分のうち最短のものがSTL構築線となる。また、STL構築線を順次構成していく場合は、STL構築線の候補となりうるもののうち最大のものをなす頂点A(n),B(m)を開始点としてSTL構築線を構築していくことにより誤差を最小限に抑制できるものと考えられる。そこで、本発明では、p個の頂点A(n)の一部又は全部について最小距離導出動作Aを行うことにより各頂点A(n)を起点とするSTL構築線の長さを確認すると共に、最小距離導出動作Aにより構築された最小距離データ群をなすデータの一部又は全部において最大のものをなす頂点A(n),B(m)を開始点として選択することとしている。したがって、本発明によれば、STLデータの精度を向上させると共に、STLデータを容易に構築することが可能となる。
本発明によれば、手術前のプランニング段階において、医師の経験則によることなく、補填用人工骨の最適な設計を行うことが可能となる。また、本発明によって補填用人工骨モデルを構築すれば、術前に理想的な形状、大きさに成形された人工骨を提供できるため、手術に要する時間の短縮や、患者に与える負担の軽減に資することが可能となる。
本発明の補填用人工骨モデルの形成方法では、頂点A(n),B(m+1)間をつなぐ線分と、頂点A(n+1),B(m)間をつなぐ線分のうち、距離の短い線分がSTLデータを構成する線分として選択されるため、補填用人工骨の外表面をなすSTL構築線によって構成された三角形群により適確に表現することが可能となる。
上述したように、最小距離データ群構築工程を、最小距離導出動作Aに加えて最小距離導出動作Bを行うものとした場合、最大距離選択工程においてA側最大距離データLAmax(n,m)及びB側最大距離データLBmax(n,m)を選択し、これらのうち大きい方を最大距離データLmax(n,m)として選択することとすれば、より一層確実に切断面a,b間において最も間隔が開いた位置関係にある頂点A(n),B(m)を開始点として選択することが可能となる。したがって、本発明によれば、補填用人工骨モデルを構成するSTLデータをより一層精度良く構築することが可能となる。
上述したように、本発明の補填用人工骨モデルの形成方法は、矯正前骨モデル取得工程において、矯正前骨モデルを構築する際に取得されたSTLデータをなす三角形群を構成する各辺と切断面a,bとの交点が、それぞれ頂点A(n),B(m)に設定される。したがって、本発明により補填用人工骨モデルを形成すれば、骨片A,BをなすSTL構築線と、補填用人工骨モデルを構成するSTL構築線とが頂点A(n),B(m)を共用することになる。よって、本発明によれば、骨片A,Bの間に補填用人工骨を埋入した状態を示す三次元画像の取得などを容易に行うことができる。
ここで、例えば人体をなす骨の多くは左右で面対称の形状となっているため、骨切り術によって骨の矯正を行う場合は、異常態様に変形した骨と面対称の位置関係にある正常な骨の位置や形状を指標とすれば、切断すべき位置を容易かつ適切に設定し、切断面a,bを形成することが可能となる。本発明の補填用人工骨モデルの形成方法では、基準骨モデル取得工程を設け、矯正対象の骨と面対称の位置関係にある健常な骨と面対称な骨モデルを基準骨モデルとして取得することとしているため、切断面導出工程において前記基準骨モデルを基準として容易かつ適切に骨の切断位置を決定することが可能となる。
本発明の補填用人工骨モデルの形成方法のように、上述した補填用人工骨モデルの形成方法によって得られたSTLデータを用いて補填用人工骨を形成することとすれば、骨切り術において使用するのに最適な補填用人工骨を容易かつ高精度に形成することが可能となる。
本発明の医療用シミュレーションシステムのように、上述した本発明の補填用人工骨モデルの形成方法を用いて補填用人工骨の三次元画像を形成することとすれば、骨切り術による手術を行う前に補填用人工骨の三次元画像を用いて手術のプランニングなどを行うことが可能となる。
本発明の医療用三次元画像の取得方法では、二値化工程において医療用断層画像が二色画像化される。本発明では、二値化工程における医療用断層画像の二色画像化がCT値を基準として設定された閾値に基づいてなされているため、二値化工程において得られた二色断層画像を、所望の部位を含む領域とそれ以外の部位を含む領域とに容易に分離することが可能となる。
また、本発明の医療用三次元画像の取得方法では、無次元数であるCT値を指標として医療用断層画像を二色画像化しているため、提供された医療用断層画像の濃淡や色調などの影響を受けることなく、所望の部位を含む領域とそれ以外の部位とに容易かつ精度良く分離できる。したがって、本発明の医療用三次元画像の取得方法によれば、いかなるX線CT装置において撮像された医療用断層画像を用いても、所望の部位の三次元画像を精度良く取得することが可能となる。
上述したように、二色画像化することにより、三次元画像化するまでの過程において使用する画像のデータ容量を最小限に抑制できる。したがって、本発明の医療用三次元画像の取得方法では、画像処理のためにコンピュータに要求される情報処理能力が最小限で済み、迅速かつスムーズに画像処理することが可能である。
また、本発明の医療用三次元画像の取得方法では、領域設定工程において、二値化工程によって得られた複数の二色断層画像のうちの一つにおいて領域設定された選択領域に対応する領域を他の二色断層画像において選択領域として領域設定することにより、他の二色断層画像においても前記選択領域に対応する部分が選択領域として領域設定された状態になる。したがって、本発明の医療用三次元画像の取得方法では、複数存在する二色断層画像のいずれかにおいて三次元画像化したい部分を含む領域を選択領域として領域設定すれば、他の二色断層画像においても三次元画像化したい部分を含む領域が選択領域として選択された状態になり、選択領域の設定が極めて容易である。
ここで、上述した領域設定工程において複数存在する二色断層画像のうちの一つにおいて選択領域として領域設定し、これに対応する領域を他の二色断層画像において選択領域として領域設定することとした場合、前記他の二色断層画像を参照すると三次元画像化を希望しない部分が選択領域に含まれてしまう可能性がある。そこで、かかる不都合を解消すべく、本発明の医療用三次元画像の取得方法では、領域再設定工程を設け、選択領域として領域設定されている既設定の領域から一部を除外することにより選択領域を再設定すると共に、再設定された選択領域に対応する領域を他の二色断層画像において選択領域として再設定できることとされている。したがって、本発明の医療用三次元画像の取得方法によれば、三次元化工程において領域設定工程や領域再設定工程を経て得られた二色断層画像を組み合わせることにより、所望の部位についての三次元画像を確実に形成することが可能となる。
上述したように、本発明の医療用三次元画像の取得方法は、二値化工程を経て二色化した断層画像を用いて以後の処理を行うため、医療用断層画像として、互いに交差するX,Y,Zの三方向に係る断層画像によって構成されたものを使用しても、画像処理のためにコンピュータに過剰な負荷がかからず、スムーズに画像処理することが可能となる。また、医療用断層画像を二色化した二色断層画像を用いることにより、互いに交差するX,Y,Zの三方向に係る断層画像によって構成された医療用断層画像を医療用三次元画像の取得のために使用することが可能となり、所望の部位についてより一層正確な三次元画像を形成することが可能となる。
本発明の医療用三次元画像の取得方法では、領域設定工程において、X,Y,Zの各方向についての二色断層画像群から選択された一の二色断層画像群に含まれる一の二色断層画像において領域設定された選択領域に対応する領域が、選択された二色断層画像群に含まれる他の二色断層画像や、非選択である他の二色断層画像群に含まれる二色断層画像において選択領域として領域設定される。また、本発明の医療用三次元画像の取得方法では、領域再設定工程において、X,Y,Zの各方向についての二色断層画像群から選択された一の二色断層画像群に含まれる一の二色断層画像において既に選択領域として領域設定されている既設定の領域から一部を除外した領域が選択領域として再設定され、再設定された選択領域に対応する領域が、他の二色断層画像について選択領域として再設定される。
すなわち、X,Y,Z二色断層画像群をなす多数の二色断層画像から選ばれた一の二色断層画像において選択領域の設定や再設定が行われると、多数存在する他の二色断層画像においてもこれに連動して前述した選択領域に相当する領域が選択領域として設定されることになり、二色断層画像毎に領域設定や再設定を行う必要がない。したがって、本発明の医療用三次元画像の取得方法では、X,Y,Z方向の3方向から三次元画像を取得すべき部位を含む領域を確認し、選択領域として指定したり、既に指定されている領域設定されている既設定の領域から一部を除外した領域を選択領域として再設定することにより、他の二色断層画像においては確認しにくい部分を選択領域として確実に設定することが可能である。よって、本発明の医療用三次元画像の取得方法によれば、選択領域をより一層容易かつ正確に設定することが可能である。
また、本発明の医療用三次元画像の取得方法は、領域設定工程において領域設定された領域の二色断層画像を組み合わせることにより三次元画像を形成するサーフェス形成工程を設けることにより、領域設定工程において選択領域として指定された領域に三次元画像を作成する上で不要な領域が含まれているか否かや、不要な領域がどの位置の二色断層画像に含まれているのかなどを容易に判断し特定することが可能となる。したがって、サーフェス形成工程を設けることにより、領域再設定工程の作業効率を向上させ、より一層容易かつ正確に医療用三次元画像を取得することが可能となる。
上述した本発明の医療用三次元画像の取得方法を用いれば、複数の医療用断層画像に含まれている所定の部位の三次元画像を形成可能であり、情報処理能力が過度に高いコンピュータによらなくてもスムーズに三次元画像を取得することが可能な医療用シミュレーションシステムを提供しうる。また、この医療用シミュレーションシステムは、上述した医療用三次元画像の取得方法を用いたものであるため、操作経験を積んだ医師や専門のオペレータによらなくても容易に正確な三次元画像を取得することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るシミュレーションシステムの構成を示すブロック図である。 矯正前骨モデル及び基準骨モデルの表示状態の一例を示す図である。 矯正前骨モデルの骨切り位置を決定する際に出力画面に表示される表示画面の一例を示す図である。 骨片A,Bの切断面a,bと、骨片のSTL構築線との関係を模式的に示した斜視図である。 骨片位置矯正工程において各骨片A,Bの位置及び角度を調整した後の状態を模式的に示した斜視図である。 (a)は距離LA(n,m)を導出する際の頂点A(n),B(m)の関係を説明する説明図であり、(b)は距離LB(n,m)を導出する際の頂点A(n),B(m)の関係を説明する説明図である。 補填用人工骨モデルZを示す斜視図である。 補填用人工骨モデルZを骨片A,Bの間に嵌め込んだ状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る補填用人工骨モデルの形成方法のフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る医療用シミュレーションシステムの構成を示すブロック図である。 本発明の医療用三次元画像の取得方法に係るフローチャートである。 二値化工程において取得される二色断層画像を出力画面に出力した状態を示す図である。 領域設定工程において選択領域が設定された状態を示す図である。 サーフェス画像を示す図である。 (a)は二値化工程において取得される二色断層画像の一例を示す図であり、(b)は(a)に示す二色断層画像において選択領域が設定された状態を示す図である。 図15(b)に示す二色断層画像において、選択領域から一部の領域を除外した状態を示す図である。 三次元化工程において取得される三次元画像の一例を示す図である。 膨張モデル及び切断面を示す斜視図である。 (a)はカッティングプレートの形成方法を模式的に説明した斜視図であり、(b)はカッティングプレートの一例を示した斜視図である。
≪補填用人工骨モデルの形成方法、補填用人工骨、及び医療用シミュレーションシステムについて≫
続いて、本発明の一実施形態に係る補填用人工骨モデルの形成方法、及びこの方法によって形成された補填用人工骨10について図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施形態の補填用人工骨モデルの形成方法は、シミュレーションシステム20を用いて実施される。シミュレーションシステム20は、従来公知のコンピュータに本実施形態に係る補填用人工骨モデルの形成方法を実行するための実行プログラムを備えたソフトウエアをインストールすることにより構築される。図1に示すように、シミュレーションシステム20は、矯正前骨モデル取得手段22と、基準骨モデル取得手段24と、切断面導出手段26と、頂点設定手段28と、距離導出手段30と、最小距離データ構築手段32と、最大距離選択手段34と、開始点選択手段36と、STLデータ構築手段38とを備えている。
矯正前骨モデル取得手段22は、異常態様に変形した矯正を行うべき骨(以下、「矯正対象骨」とも称す)の三次元モデル(以下、「矯正前骨モデル」Xとも称する)を取得するための手段である。矯正前骨モデル取得手段22は、例えばいわゆるX線CT(Computed Tomography)などによって得られたCT画像に係るDICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)データから矯正対象骨に係る画像を抽出することが可能である。また、矯正前骨モデル取得手段22は、矯正対象骨の外表面を複数の線分(STL構築線)を用いて形成された三角形群で表現したSTLデータを取得することが可能である。図2に示すように、シミュレーションシステム20は、矯正前骨モデル取得手段22により取得されたSTLデータに基づき、矯正前骨モデルXを出力画面上に表示することが可能である。
基準骨モデル取得手段24は、矯正対象骨と面対称の関係にある同一患者の正常な骨(以下、「正常骨」とも称す)の鏡像を三次元モデル化したもの(以下、「基準骨モデル」Yとも称す)を取得するための手段である。基準骨モデル取得手段24は、上述した矯正前骨モデル取得手段22と同様に、X線CTなどによって得られたCT画に係るDICOMデータから抽出して得られる正常骨に係る画像を抽出してなる正常骨の三次元モデルの鏡像を基準骨モデルYとして取得することができる。基準骨モデル取得手段24は、基準骨の外表面を複数の三角形群で表現したSTLデータを取得することが可能である。図2に示すように、シミュレーションシステム20は、基準骨モデル24により取得されたSTLデータに基づき、基準骨モデルYを出力画面上に表示することが可能である。基準骨モデルYは、矯正対象骨の骨切りを行うべき位置(以下、「骨切り位置」とも称す)や、骨切りして得られる骨片A,Bの間隔や角度調整などを行う上で指標として使用することができる。
切断面導出手段26は、上述した骨切り位置において矯正前骨モデルXを切断した場合に形成される骨片A,Bの切断面a,bを導出する手段である。本実施形態のシミュレーションシステム20では、図3に示すように、表示画面上に仮想面Vを表示可能とされており、この仮想面Vを矯正前骨モデルX上において任意の骨切り位置に配置すると共に、仮想面Vの傾斜を調整することにより、この骨切り位置及び角度で矯正前骨モデルXを切断した場合の切断面a,bを導出することができる。
頂点設定手段28は、上述した切断面導出手段26により導出された切断面aの外周上に複数(p個)の頂点A(n)(nは1からpの自然数)を設定すると共に、切断面bの外周上に複数(q個)の頂点B(m)(mは1からqの自然数)を設定する手段である。頂点設定手段28によって設定される頂点A(n)及び頂点B(m)は、それぞれ補填用人工骨モデルZを複数の三角形群によって表面形状を表現するSTL形式で表現する際に、各三角形の頂点をなすものである。本実施形態では、図4に示すように、頂点設定手段28は、切断面導出手段26によって導出された切断面a,bと、矯正前骨モデル取得手段28によって取得された矯正前骨モデルXのSTLデータを構成する各線分との交点が頂点A(n),B(m)とされる。したがって、本実施形態では、頂点A(n),B(m)の個数p,qは同一である。
上述したようにして仮想面Vの位置及び角度において矯正前骨モデルXを切断(分割)することにより骨片A,Bは、それぞれ基準骨モデルYに沿うように位置調整される。これにより、骨片A,Bを表す骨モデルは骨切り術により矯正を行った後の位置関係となり、骨片A,Bの間には補填用人工骨によって補填すべき欠損部分Lが生じる(図5参照)。
距離導出手段30は、上記欠損部分Lの距離を導出するものであり、最小距離導出動作A及び最小距離導出動作Bを実施することにより、補填用人工骨モデルZのSTLデータを構成する線分(STL構築線)の距離を導出することが可能である。具体的には、最小距離導出動作Aは、骨片A側の切断面aの外周に設けられたp個の頂点A(n)を構成する1点と、骨片B側の切断面bの外周に設けられた各頂点B(m)の一部又は全部との距離LA(n,m)を各頂点B(m)毎に導出し(図6(a)参照)、導出された距離LA(n,m)から最小のものを最小距離データLAmin(n,m)として選択する動作である。最小距離導出動作Aにより導出された最小距離データLAmin(n,m)は、各頂点A(n)を起点としてSTL構築線を形成した場合の長さに相当する。また、最小距離データLAmin(n,m)をなす頂点A(n),B(m)を繋ぐ線分は、補填用人工骨モデルZのSTLデータを構成する線分(STL構築線)の候補となるものである。
同様に、最小距離導出動作Bは、q個の頂点B(m)を構成する1点と、各頂点A(n)の一部又は全部との距離LB(n,m)を各頂点B(m)毎に導出し(図6(b)参照)、導出された距離LB(n,m)から最小のものを最小距離LBmin(n,m)として選択する動作である。最小距離導出動作Bにより導出された最小距離データLBmin(n,m)は、各頂点B(m)を起点としてSTL構築線を形成した場合の長さに相当する。また、最小距離データLBmin(n,m)をなす頂点A(n),B(m)を繋ぐ線分は、補填用人工骨モデルZのSTL構築線の候補となる線分である。
最小距離データ構築手段32は、上述した距離導出手段30によって導出された最小距離データLAmin(n,m),LBmin(n,m)をデータベース化した最小距離データベースLminDBを構築する手段である。最小距離データベースLminDBは、頂点A(n)を起点とした最小距離データLAmin(n,m)によって構成されたA側最小距離データベースLAminDBと、頂点B(m)を起点とした最小距離データLBmin(n,m)によって構成されたB側最小距離データベースLBminDBとによって構成される。
最大距離選択手段34は、最小距離データ構築手段32によって構築された最小距離データベースLminDBを参照し、最大距離のものを選択する手段である。本実施形態では、最大距離選択手段34は、先ずA側最小距離データベースLAminDBに含まれている最小距離データLAmin(n,m)のうち最大のものをA側最大距離データLAmax(n,m)として選択する。また同様に、最大距離選択手段34は、B側最小距離データベースLBminDBに含まれている最小距離データLBmin(n,m)から最大のものをB側最大距離データLBmax(n,m)として選択する。最大距離選択手段34は、このようにして選出されたA側最大距離データLAmax(n,m)及びB側最大距離データLBmax(n,m)のうち大きな方を最大距離データLmax(n,m)として選択する。
開始点選択手段36は、補填用人工骨モデルZのSTLデータを構築する際の開始点となる頂点A(n),B(m)を選択する手段である。開始点選択手段36は、上述した最大距離選択手段34によって選択された最大距離データLmax(n,m)をなす頂点A(n),B(m)を開始点A(1),B(1)(n=1,m=1)として選択する。
STLデータ構築手段38は、補填用人工骨の外表面をなすSTLデータを構築するものである。STLデータ構築手段38は、上述した開始点選択手段36によって選択された頂点A(1),B(1)を開始点とし、各頂点A(n),B(m)間を切断面a,b間の領域を横切るように順次線分を繋ぐことにより複数の三角形群によって補填用人工骨の外表面を表すSTLデータを構築する。
さらに詳細に説明すると、STLデータ構築手段38は、先ず上述した開始点となる頂点A(1),B(1)を繋ぐ線分を補填用人工骨モデルZのSTLデータを構築する線分(STLデータ構築線)とする。その後、頂点B(1)に対して切断面bの周方向に隣接する頂点B(2)と頂点A(1)とをつなぐ線分の長さL(1,2)と、頂点A(1)に対して切断面aの周方向に隣接する頂点A(2)と頂点B(1)とをつなぐ線分の長さL(2,1)との長さが比較され、短い方の線分がSTL構築線として選択される。ここでL(1,2)の方が短い場合は、A(1),B(1),B(2)間を線分(STL構築線)で結んで構成される三角形の領域によって補填用人工骨モデルZの外表面の一部が構成されることとなる。また、L(2,1)の方が短い場合は、A(1),B(1),A(2)間を線分(STL構築線)で結んで構成される三角形の領域によって補填用人工骨モデルZの外表面の一部が構成されることとなる。以降、これと同様に、頂点A(n),B(m+1)間をつなぐ線分と、頂点A(n+1),B(m)間をつなぐ線分のうち、距離の短い線分を順次STL構築線として選択していくことにより、図7に示すように各頂点A(n),B(m)間がSTL構築線によって繋がれ、A(n),B(m),A(n+1)間、あるいはA(n),B(m),B(m+1)間を互いにSTL構築線で結んで形成される三角形の領域によって補填用人工骨モデルZの外表面の一部が順次構成されていく。これにより、切断面a,b間に形成された空間が全周にわたってSTL構築線によって形成された三角形群によって取り囲まれた補填用人工骨モデルZが形成される。
STLデータ構築手段38により構築された補填用人工骨モデルZのSTLデータは、シミュレーションシステム20において補填用人工骨モデルZを形成し、図7に示すように補填用人工骨モデルZ単独で出力画面上に表示したり、図8に示すように骨片A,B間に形成された欠損部分Lに嵌め込んだ状態で表示することが可能となる。また、STLデータ構築手段38によって構築された補填用人工骨モデルZのSTLデータを用いれば、例えば光造形法などの造形法により補填用人工骨10を形成することが可能である。
続いて、上述したシミュレーションシステム20を用いた補填用人工骨モデルZの形成方法、及び補填用人工骨10の形成方法について説明する。シミュレーションシステム20では、図9に示すステップ1−1〜ステップ1−9に示す各工程を経て、補填用人工骨モデルZが構築される。具体的には、ステップ1−1に係る矯正前骨モデル取得工程は、上述した矯正前骨モデル取得手段22により矯正対象骨の三次元モデル(矯正前骨モデルX)を取得する工程である。ステップ1−1では、矯正前骨モデルXに係るSTLデータが取得され、このSTLデータに基づいて矯正前骨モデルXが構築される。ステップ1−1において取得された矯正前骨モデルXは、図2に示すように、コンピュータの出力画面上に表示される。
上述したステップ1−1が完了すると、工程がステップ1−2に係る基準骨モデル取得工程に移行する。基準骨モデル取得工程は、基準骨モデル取得手段24によって基準骨モデルYを取得する工程である。ステップ1−2では、矯正対象骨と面対称の関係にある同一患者の正常骨の鏡像を作成し、三次元モデル化することにより基準骨モデルYが取得される。ステップ1−2において取得された基準骨モデルYは、図2に示すようにコンピュータの出力画面上に矯正前骨モデルXと並べて表示される。
上述したステップ1−2において基準骨モデルYが取得されると、工程がステップ1−3に移行する。ステップ1−3に係る切断面導出工程は、上述した切断面導出手段26により実施される工程であり、指定された骨切り位置において矯正前骨モデルXを切断した場合に形成される切断面a,bが導出される。具体的には、工程がステップ1−3に進行すると、マウスやキーボードなどの入力デバイスを用いて表示画面上に表示された切断面導出用の仮想面Vの位置や角度を基準骨モデルYとを比較しながら適宜調整することが可能となる。仮想面Vの位置や角度を設定することにより、出力画面上に表示されている矯正前骨モデルXにおいて骨切り位置や骨切りを行う角度などが指定されると、この位置や角度で矯正前骨モデルXを切断した場合に形成される切断面a,bが導出される。
ステップ1−3において切断面a,bが導出されると、工程がステップ1−4の頂点設定工程に移行する。頂点設定工程では、頂点設定手段28により切断面a,bの外周上に複数(p,q個)の頂点A(n),B(m)が設定される。本実施形態では、図4に示すように切断面a,bとステップ1−1において構築された矯正前骨モデルXを構成するSTL構築線との交点が頂点A(n),B(m)として設定される。
また、ステップ1−3及びステップ1−4において切断面a,bの導出及び頂点A(n),B(m)の設定が完了すると、工程がステップ1−5の骨片位置矯正工程に進む。骨片位置矯正工程では、上述した基準骨モデルYに沿うように骨片A,Bの位置や角度が調整される。これにより、骨片A,Bに形成された切断面a,bの間には図5に示すような欠損部分Lが形成される。
ステップ1−5に係る骨片位置矯正工程が完了すると、工程がステップ1−6に係る距離導出工程に移行する。距離導出工程は、距離導出手段30により実施される。距離導出工程では、最小距離導出動作Aによりp個の頂点A(n)それぞれについて、各頂点B(m)との距離LA(n,m)が導出され(図6(a)参照)、導出された距離LA(n,m)から最小のものが最小距離データLAmin(n,m)として選出される。また、最小距離導出動作Bによりq個の頂点B(m)それぞれについて、各頂点A(n)との距離LB(n,m)が導出され(図6(b)参照)、導出された距離LB(n,m)から最小のものが最小距離データLBmin(n,m)として選出される。このようにして選出された最小距離データLAmin(n,m)及び最小距離データLBmin(n,m)は、それぞれ最小距離データ構築手段32によりデータベース化され、A側最小距離データベースLAminDB、及び最小距離データLBmin(n,m)によって構成された最小距離データベースLminDBが構築される。
上述したようにしてステップ1−6において最小距離データベースLminDBが構築されると、制御フローがステップ1−7に係る最大距離選択工程に移行する。ステップ1−7では、最大距離選択手段34によって最小距離データベースLminDBが参照され、A,B側最小距離データベースLAminDB,LBminDBに含まれている最小距離データLAmin(n,m),LBmin(n,m)から最大のものがA側最大距離データLAmax(n,m)及びB側最大距離データLBmax(n,m)として選択される。その後、最大距離選択手段34により、A,B側最大距離データLAmax(n,m),LBmax(n,m)の大きさが比較され、大きな方が最大距離データLmax(n,m)として選択される。最大距離データLmax(n,m)が選択されると、工程はステップ1−8に係る開始点選択工程に移行する。
ステップ1−8では、開始点選択手段36により、複数設定された頂点A(n),B(m)から補填用人工骨モデルZのSTLデータを構築するための開始点とすべきものが選択される。具体的には、ステップ1−8では、上記ステップ1−7において選択された最大距離データLmax(n,m)をなす頂点A(n),B(m)が開始点A(1),B(1)として選択される。
開始点A(1),B(1)が選択されると、工程がステップ1−9に係るSTLデータ構築工程に移行し、補填用人工骨の外表面を表すSTL構築線が順次決定され、STLデータが構築される。具体的には、ステップ1−9では、STLデータ構築手段38により、開始点A(1),B(1)を起点として各頂点A(n),B(m)間をSTL構築線によって繋ぐことにより、複数の三角形群によって表現された補填用人工骨の外表面を表すSTLデータが構築される。
ステップ1−9において補填用人工骨に係るSTLデータが構築されると、図7や図8に示すように、シミュレーションシステム20により補填用人工骨モデルZを単独で表示したり、骨片A,B間の欠損部分Lに嵌め込んだ状態で表示可能な状態になる。また、矯正対象骨に係る矯正前骨モデルXを切断して形成された骨片A,Bを表す三次元モデルの間に補填用人工骨モデルZを嵌め込むことにより、矯正後の骨モデル(以下、矯正後骨モデルとも称す)を表示可能な状態になる。さらに、STLデータ構築手段38によって構築されたSTLデータを用いることにより、光造形法などの造形法を用いて手術に用いる補填用人工骨10を術前に準備することが可能となる。
上述したように、本実施形態の補填用人工骨モデルZの形成方法では、距離導出工程(ステップ1−6)において補填用人工骨モデルZをなすSTL構築線の候補となりうるもののの長さを精査し、そのうちで最も長いものをなすものを最大距離選択工程(ステップ1−7)において選択し、最長のものをなす頂点A(n),B(m)を開始点A(1),B(1)として選択している(ステップ1−8)。したがって、上記した補填用人工骨モデルZの形成方法によれば、補填用人工骨モデルZをなすSTL構築線の誤差が生じにくく、補填用人工骨モデルZを容易かつ高精度に構築することが可能である。
上記実施形態では、距離導出工程において、p個の頂点A(n)のそれぞれについて各頂点B(m)との距離LA(n,m)を導出し、q個の頂点A(n)のそれぞれについて各頂点A(n)との距離LB(n,m)を導出することにより最小距離データLAmin(n,m)や最小距離データLBmin(n,m)を導出する例を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。具体的には、p個の頂点A(n)のうち一部のものと各頂点B(m)の一部又は全部との距離LA(n,m)を導出し、導出された距離LA(n,m)のうちから最小のものを最小距離データLAmin(n,m)として選択することとしてもよい。同様に、q個の頂点B(m)のうち一部のものと各頂点A(n)の一部又は全部との距離LB(n,m)を導出し、導出された距離LB(n,m)のうちから最小のものを最小距離データLBmin(n,m)として選択することとしてもよい。すなわち、p個の頂点A(n)あるいはq個の頂点B(m)のいずれかを、距離LA(n,m),LB(n,m)を導出する際の頂点A(n),B(m)の候補から除外することとしてもよい。
また、上記実施形態では、最大距離導出工程において、A側最小距離データベースLAminDBを構成する最小距離データLAmin(n,m)から最大のものを選択すると共に、B側最小距離データベースLBminDBを構成する最小距離データLBmin(n,m)から最大のものを選択する例を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。具体的には、A側最小距離データベースLAminDB及びB側最小距離データベースLBminDBを構成する最小距離データLAmin(n,m),LBmin(n,m)の一部を最大距離導出工程における選出の対象から除外することも可能である。
上述した補填用人工骨モデルZの形成方法やシミュレーションシステム20により補填用人工骨モデルZを構築すれば、医師の経験則によることなく最適な大きさ及び形状となるように補填用人工骨を設計することができる。また、上述した形成方法やシミュレーションシステム20により補填用人工骨モデルZを構築すれば、術前に理想的な形状、大きさに成形された人工骨を作成し準備しておくことが可能となるため、手術に要する時間を短縮し、患者に与える負担を軽減することが可能となる。
上述したように、本実施形態の補填用人工骨モデルの形成方法では、矯正前骨モデルに係るSTL構築線と切断面a,bとの交点が、それぞれ頂点A(n),B(m)に設定される。したがって、本実施形態により補填用人工骨モデルZを形成すれば、骨片A,BをなすSTL構築線と、補填用人工骨モデルZを構成するSTL構築線とで頂点A(n),B(m)が共用され、骨片A,Bの間に補填用人工骨を埋入した状態を示す三次元画像の取得などを容易に行うことができる。なお、上記実施形態では、矯正前骨モデルに係るSTL構築線と切断面a,bとの交点を頂点A(n),B(m)として設定する例を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、頂点A(n),B(m)を矯正前骨モデルに係るSTL構築線とは関係なく、適宜設定することも可能である。
上述した補填用人工骨モデルの形成方法では、骨片位置矯正工程(ステップ1−5)において、異常態様に変形した矯正対象骨と面対称の位置関係にある正常骨の鏡像を三次元モデル化した基準骨モデルYを基準として切断・分離された骨片A,Bの位置や姿勢を整えることとしており、切断面a,b間に形成される欠損部分Lの大きさや形状を容易に特定できる。したがって、上述した補填用人工骨モデルの形成方法によれば、骨切り術を行う際に骨片A,B間に補填すべき補填用人工骨の三次元モデル(補填用人工骨モデルZ)や、補填用人工骨を容易かつ正確に形成できる。なお、上記実施形態では、基準骨モデル取得工程(ステップ1−2)において取得された基準骨モデルYを基準として骨片A,Bの位置や切断面a,bの間隔、骨切り位置、骨切り角度などを調整できる構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、基準骨モデルYを取得せず、骨片A,Bの位置や切断面a,bの間隔、骨切り位置、骨切り角度などを適宜設定することにより手術後の骨片A,Bの配置を決定し、これにより骨片A,B間に形成される欠損部分Lに補填する補填用人工骨10の骨モデルZに係るSTLデータを上述した手法で構築することとしてもよい。
≪医療用三次元画像の取得方法、及び医療用シミュレーションシステムについて≫
続いて、本発明の一実施形態に係る医療用シミュレーションシステム110、及び医療用三次元画像の取得方法について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図10に示すように、医療用シミュレーションシステム110は、従来公知のコンピュータに本実施形態に係る医療用三次元画像の取得方法を実行するための実行プログラムを備えたソフトウエアをインストールすることにより構築される。医療用シミュレーションシステム110は、画像取得手段120と、二値化手段122と、領域設定手段124と、サーフェス形成手段126と、領域再設定手段128と、三次元化手段130と、三次元画像データ出力手段132とを有する。
画像取得手段120は、X線CT(Computed Tomography)によって得られたCT画像に係るDICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)データなどの画像データを読み込むことができる。画像取得手段120は、互いに交差するX,Y,Zの三方向に係る断層画像として取得される。X方向への断層画像からなる断層画像群は、X方向断層画像群を構成するものとして分類される。同様に、Y方向への断層画像からなる断層画像群はY方向断層画像群を構成するものとして分類され、Z方向への断層画像からなる断層画像群はZ方向断層画像群を構成するものとして分類される。
二値化手段122は、画像取得手段120によって取得されたX方向断層画像群、Y方向断層画像群、及びZ方向断層画像群をなす各医療用断層画像をCT値を基準として設定された閾値を境界として2階調に分類し、二色画像化するものである。具体的には、二値化手段122は、各医療用断層画像において前述した閾値以上の階調である領域を白に置換し、階調が閾値を下回っている領域を黒に置換することにより、各医療用断層画像を二色画像化する。これにより、X方向への断層画像を二色化したX方向二色断層画像群、Y方向への断層画像を二色化したY方向二色断層画像群、及びZ方向への断層画像を二色化したZ方向二色断層画像群がそれぞれ形成される。
領域設定手段124は、上述した二値化手段122によって二値化することにより得られた二色断層画像から、三次元画像化したい部分を含む領域を選択するためのものである。領域設定手段124は、二値化手段122により二値化することによって得られた複数の二色断層画像のうちの一つにおいて選択領域として領域設定された場合に、この選択領域に対応する領域を他の二色断層画像においても選択領域として領域指定する機能を有する。さらに詳細には、X方向二色断層画像群、Y方向二色断層画像群、及びZ方向二色断層画像群をなす各二色断面画像のうちの一つにおいて、一定の領域を選択領域として領域設定すると、選択された二色断層画像群に含まれる他の二色断層画像において前記した選択領域に相当する部分が選択領域として領域設定される。さらに、X,Y,Z方向二色断層画像群のうち、領域設定のために使用された二色断面画像が属する画像群と異なる画像群に含まれている二色断面画像においても、前述した選択領域に相当する領域が選択領域として選択され、領域設定される。
本実施形態の医療用シミュレーションシステム110では、セグメンテーション法による領域設定を行うことが可能とされており、表示画面上に表示された二色断面画像において選択領域として領域設定する部分をマウスなどの入力デバイスを用いて指定可能とされている。また、医療用シミュレーションシステム110では、リージョングローイング法による領域設定を行うことも可能であり、選択領域として選択しようとしている領域内の部位を指定すると、指定された部分と同一の領域に属すると想定される連結領域が順次取り込まれながら拡張され、選択領域として選択される。
サーフェス形成手段126は、領域設定手段124によって領域設定された選択領域に係る画像を組み合わせることにより、三次元画像を形成する機能を有する。サーフェス形成手段126によって三次元画像を形成することにより、領域設定手段124によって領域設定された時点において、三次元画像を取得したい部位の他に不要な部分が含まれているか否かや、不要な部分の位置などを確認することが可能となる。
領域再設定手段128は、領域設定手段124によって選択領域として既に設定されている領域から、三次元画像を取得する際に不要な領域(除外領域)を除外し、選択領域を再設定するための手段である。領域再設定手段128は、領域設定手段124により領域設定された各二色断面画像から選ばれる一つの二色断層画像において選択領域の再設定を行うと、他の二色断面画像においても、既に選択領域として領域指定されている領域設定されている既設定の領域から前記除外領域に対応する領域を除外した領域が選択領域として再設定される。したがって、領域再設定手段128は、X,Y,Z方向二色断層画像群のうちいずれかに含まれる二色断層画像において選択領域から除外領域を除いた領域を選択領域として再設定することにより、X,Y,Z方向二色断層画像群をなす各二色断面画像においても除外領域に該当する領域を除外した領域を選択領域として再設定することができる。
本実施形態の医療用シミュレーションシステム110では、セグメンテーション法により選択領域から不要な領域(除外領域)を指定し、選択領域を再設定することが可能である。具体的には、表示画面上に表示された既に選択領域の領域設定がなされている二色断面画像において、除外領域に該当する部分をマウスなどの入力デバイスを用いて指定することにより、除外領域を指定することにより選択領域を再設定することが可能とされている。
三次元化手段130は、上述した領域指定手段26により領域指定された選択領域、あるいは領域再設定手段128により再設定された選択領域に係る部分の二色断面画像を組み合わせて三次元画像を形成する機能を有する。三次元化手段130によって形成された三次元画像は、三次元画像データ出力手段132により、STLデータなどのデータ形式で出力することが可能である。
続いて、上述した医療用シミュレーションシステム110の動作、及び医療用三次元画像の取得方法の実施方法について図面を参照しつつ説明する。図11に示すように、本実施形態の医療用三次元画像の取得方法は、ステップ2−1〜ステップ2−9に係る工程を経て実施される。ステップ2−1に係る画像取得工程は、画像取得手段120により、DICOMデータなどのCT画像に係る画像データを読み込み、X,Y,Zの三方向に係る断層画像として取得する工程である。ステップ2−1において読み込まれた断層画像データは、いわゆるグレースケール画像などのように多数の階調からなる画像であり、このまま画像処理したり、三次元化するにはデータ容量が大きい。
そこで、ステップ2−1の二値化工程において断層画像のデータが読み込まれると、各断層画像が二色画像化される。具体的には、画像取得手段120によって取得されたX,Y,Zの三方向に係る断層画像は、いずれもCT値を基準として設定された閾値以上のCT値に該当する領域と、閾値よりも小さな領域とに分類される。各断層画像において閾値以上である領域は白色に置換され、閾値を下回っている領域は黒色に置換される。このようにして各断層画像が二色断層画像に変換される。さらに詳細には、例えば断層画像中に含まれている骨の三次元画像を取得したい場合は、100程度のCT値に相当する閾値を設定することにより、骨を含む領域が白色に置換され、それ以外の領域が黒色に置換される。
X方向への断層画像を二色化した各二色断層画像は、X方向二色断層画像群を構成する。同様に、Y方向への断層画像を二色化した各二色断層画像は、Y方向二色断層画像群を構成し、Z方向への断層画像を二色化した各二色断層画像は、Z方向二色断層画像群を構成する。二色化工程において得られた各二色断層画像は、図12に示すように各画像群毎に医療用シミュレーションシステム110がインストールされているコンピュータの出力画面上に表示される。また、出力画面上に表示されている二色断層画像は、コンピュータに接続されているマウスやキーボードなどの入力デバイスを用いて座標の指定や変更を行うことにより、表示されているものからX,Y,Zの各方向に移動した位置のものに適宜変更することが可能である。したがって、入力デバイスを用いて座標の指定や変更を行うことにより、出力画面上に任意の位置(座標)における二色断層画像を表示させることが可能である。
上記したようにして各断層画像が二色画像化されると、工程がステップ2−3〜ステップ2−8に係る各工程に進み、各二色断層画像において三次元画像を構築する際に用いる画像領域の設定が行われる。具体的には、工程がステップ2−3に係る領域設定工程に移行すると、上述した二値化工程において得られた各二色断層画像のうち、適宜選択された二色断層画像において選択領域として領域設定された領域に対応する領域が、他の二色断層画像においても選択領域として選択される。
さらに具体的には、工程がステップ2−3に進行すると、マウスやキーボードなどの入力デバイスを操作することにより、出力画面上に表示されている二色断面画像において選択領域とすべき領域、すなわち三次元画像化しようとしている部分に該当するであろう領域を領域設定することが可能となる。上述したように、本実施形態ではセグメンテーション法及びリージョングローイング法の双方により領域設定を行うことができ、いずれの方法により領域設定を行う場合であっても、出力画面上に表示されている三つのX,Y,Z方向二色断層画像のうちの一つにおいてマウスなどの入力デバイスを用いて指定することにより、選択領域とすべき領域を選択できる。
出力画面上に表示されている三つのX,Y,Z方向二色断層画像のうちの一つにおいて選択領域とすべき領域が指定されると、図13に示すように、指定された領域が白及び黒以外の色で着色等された領域が形成され、他の領域と区別される。具体的には、リージョングローイング法により選択領域の指定を行う場合は、例えば図13において編み目状のハッチングで示された領域の一部を選択すると、ハッチングが付された領域全体がひと続きであると認識され、選択領域として領域設定された状態になる。一方、セグメンテーション法により領域設定を行う場合は、図13において網目状のハッチングが付された領域全体を塗りつぶすようにマウスやキーボードなどの入力デバイスを操作し選択することにより、選択領域として領域設定された状態になる。
上述したようにして選択領域とすべき領域が指定されると、出力画面上に表示されている他の二色断層画像においても選択領域に該当する領域が着色された状態になる。さらに、選択領域の指定時に出力画面上に表示されていない他の二色断面画像についても、上述したように選択領域に対応する領域が選択領域として選択されている。よって、選択領域の設定後、入力デバイスを操作して別の二色画像を出力画面上に表示すると、前述した選択領域に対応する領域が着色された状態で表示される。
上述したようにしてステップ2−3において領域設定がなされると、工程がステップ2−4に至る。ステップ2−4では、サーフェス画像形成の要否、すなわち領域設定手段124によって領域設定された選択領域に係る画像を組み合わせることにより三次元画像を形成する必要があるか否かが確認される。ステップ2−4においてサーフェス画像の形成が必要であることが確認された場合は、工程がステップ2−5に進み、不要であることが確認された場合はステップ2−7に進む。
工程がステップ2−5に進行した場合は、サーフェス形成手段126により領域設定手段124によって領域設定された選択領域に係る画像を組み合わせられ、三次元画像が形成される。サーフェス形成手段126によって形成された三次元画像は、図14に示すように、サーフェス画像としてコンピュータの出力画面上に表示される。これにより、ステップ2−3に係る領域設定工程において領域設定された選択領域に、三次元画像として取得したい部位の他に不要な部分が含まれているか否かや、不要な部分の位置などが存在しないか確認できる。
ステップ2−5においてサーフェス画像の形成が完了すると、工程がステップ2−6に進み、上述したステップ2−3において選択領域として領域設定されている既選択の領域から除外すべき領域が存在するか否か、すなわち選択領域の再設定が必要か否かが確認される。同様に、ステップ2−4においてサーフェス画像の形成が不要であるとされた場合についても、ステップ2−8において、選択領域として領域設定された領域から除外すべき領域が存在するか否かが確認される。ステップ2−6及びステップ2−8において選択領域として領域設定されている領域から除外すべき領域が存在し、選択領域の再設定が必要であると判断された場合は、工程がステップ2−7に進められ、除外すべき領域が存在せず、選択領域の再設定が不要であると判断された場合は、工程がステップ2−9に進められる。
工程がステップ2−7に係る領域再設定工程に進行すると、領域再設定手段128により、ステップ2−3において選択領域として設定された領域から、三次元画像として取得不要な領域(除外領域)を除外した領域が選択領域として再設定される。具体的には、例えば図15(a)に示す二色断面画像に描かれている2箇所の白色の領域のうち、一方が三次元画像化したい部分を示す領域であり、他方がそれ以外の部分である場合において、他の二色断面画像において両方の領域が一体として現れているなどして領域設定手段124により一連の領域と認識されている場合がある。このような場合は、上述したステップ2−3に係る領域設定工程において図15(a)以外の他の二色断面画像を用いて選択領域を指定すると、図15(b)に網目状のハッチングで示すように、異なる部位を示す2箇所の白色の領域の双方が選択領域として指定されてしまうことがある。
そこで、選択領域から除外すべき領域が存在する場合は、上述したサーフェス画像などに基づいて図15(b)に示すように除外領域を判別可能な位置(座標)を指定し、この位置における二色断面画像を出力画面上に表示させた状態においてマウス等の入力デバイスの操作により除外領域を指定することにより、該当部分を選択領域から除外して残る領域(図16において網目状のハッチングで示した領域)を選択領域として再設定することが可能である。選択領域が再設定されると、出力画面上に表示されている他の二つの二色断層画像においても除外領域に該当する領域を選択領域から除外した領域が選択領域として再設定された状態になる。さらに、選択領域の再設定が行われると、出力画面上に表示されていない他の二色画像についても、除外領域に対応する領域を選択領域から除外した領域が選択領域として再設定された状態になる。
上述したようにしてステップ2−7に係る領域再設定工程が完了した場合や、ステップ2−6やステップ2−8において選択領域の再設定が不要であると判断された場合は、工程がステップ2−9に係る三次元化工程に進行する。ステップ2−9では、選択領域として領域指定されている部分の二色断面画像が三次元化手段130によって組み合わせられ、図17に示すように三次元画像として出力画面上に表示される。また、ステップ2−9において形成された三次元画像は、三次元画像データ出力手段132により、STLデータなどのデータ形式で出力することが可能とされる。
上述したように、本実施形態で示した医療用シミュレーションシステム110、及び医療用三次元画像の取得方法では、ステップ2−1〜ステップ2−3に係る各工程を経て医療用断層画像を二値化し、二色断層画像としている。したがって、ステップ2−3以降の工程において取り扱う画像(二色断層画像)のデータ容量が極めて小さく、ステップ2−3以降の工程における画像処理のためにコンピュータに要求される情報処理能力が最小限で済み、迅速に処理できる。
また、医療用シミュレーションシステム110では、医療用断層画像を二値化した二色断層画像を用いるため、医療用断層画像として、互いに交差するX,Y,Zの三方向に係る断層画像によって構成されたものを使用しても、ステップ2−3以降の工程における画像処理のためにコンピュータに過剰な負荷がかからず、スムーズに画像処理することが可能となる。
また、上記実施形態では、ステップ2−2に係る二値化工程においてCT値を基準として設定された閾値に基づいて各医療用断層画像を2階調に分類し、二色断層画像化しているため、所望の部位を含む領域とそれ以外の部位を含む領域とに正確に分離することが可能となる。したがって、上記した医療用シミュレーションシステム110によれば、所望の部位についての三次元画像を正確に取得することが可能となる。
また、上記実施形態で示した医療用シミュレーションシステム110では、ステップ2−3に係る領域設定工程において出力画面上に表示されている二色断層画像において選択領域として領域設定すれば、他の二色断層画像において選択領域として領域設定された部分に該当する部分についても選択領域として領域設定された状態になる。同様に、医療用シミュレーションシステム110では、ステップ2−7に係る領域再設定工程において出力画面上に表示されている二色断層画像において選択領域から除外すべき領域(除外領域)を指定し、選択領域の再設定を行えば、他の二色断層画像においても除外領域に対応する領域を既設定の選択領域除外した領域が選択領域として再設定された状態になる。したがって、医療用シミュレーションシステム110では、出力画面上に表示されているいずれかの二色断層画像において選択領域として領域設定すべき領域を指定したり、再設定したりすることにより、他の二色断層画像においても選択領域の領域設定や再設定の結果を反映させることが可能であり、二色断層画像毎に選択領域の領域設定や再設定を行う必要がない。よって、医療用シミュレーションシステム110によれば、操作経験を積んだ医師や専門のオペレータによらなくても容易に選択領域の設定や再設定を行い、所望の部位についての三次元画像を容易かつ正確に取得することが可能である。
上述した医療用シミュレーションシステム110では、互いに交差するX,Y,Zの三方向に係る断層画像によって構成された医療用断層画像に基づいて作成されたX方向二色断層画像群、Y方向二色断層画像群、及びZ方向二色断層画像群がステップ2−3以降の工程において医療用三次元画像を取得するために使用される。したがって、上記した医療用シミュレーションシステム110によれば、X,Y,Z三方向から見た二色断層画像に基づいて選択領域の設定や再設定を行うことが可能であり、精度の高い医療用三次元画像を容易に作成することが可能である。なお、上記実施形態では、X,Y,Zの三方向に係る断層画像によって構成された医療用断層画像を用いて医療用三次元画像を作成する例を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、X,Y,Z方向のいずれか一方向あるいは二方向に係る断層画像に基づいて医療用三次元画像を作成することとしてもよい。
本実施形態に示した医療用シミュレーションシステム110では、サーフェス形成工程(ステップ2−5)において、先に行われたステップ2−3に係る領域設定工程において領域設定された領域の二色断層画像を組み合わせ、三次元画像(サーフェス画像)を形成することが可能とされている。したがって、サーフェス画像を参照することにより、ステップ2−7に係る領域再設定工程において選択領域として指定されている既設定の領域に三次元画像を作成する上で不要な領域が含まれているか否かや、不要な領域がどの位置の二色断層画像に含まれているのかなどを容易に判断し、特定することが可能となる。よって、上述した医療用シミュレーションシステム110によれば、領域再設定工程における作業効率を向上させることが可能である。なお、上記実施形態では、サーフェス形成工程を実施可能な例を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、サーフェス形成手段126を備えずサーフェス形成工程を実施できないものとすることが可能である。
≪カッティングプレート、及びカッティングプレートの製造方法について≫
上述したシミュレーションシステム20や医療用シミュレーションシステム110によれば、骨切り術による骨の矯正を予めシミュレーションし、骨切りを行う位置を適切に定めることが可能となる。骨切り術をさらに的確に実施可能とするためには、切開部分やボーンソーの差し込み方向など、術中に対応しなければならならい手術器械の使用方法などを考慮に入れ、術中に骨切り位置を確実かつ適切に定め得るガイドを準備することが好ましい。
上述したシミュレーションシステム20や医療用シミュレーションシステム110によって形成された矯正前骨モデルXを用いれば、骨切り用のガイド部材(以下、「カッティングプレート」150とも称す)の三次元モデルを構築し、この三次元モデルに基づいて最小限度の大きさのカッティングプレート150を形成することが可能である。
手順を追って具体的に説明すると、先ず、上述したシミュレーションシステム20などにより骨切り術により矯正する前の状態の骨に相当する矯正前骨モデルXが形成され、矯正骨モデルXにおいて骨切りを行う部分を示す切断面a,bが設定される。その後、矯正前骨モデルXを切断面a,bにおいて切断した切断片のモデルを構成し、骨を正常な状態とするために要する切断片の移動距離や、切断片間に挿入される人工骨の形状、大きさ、術中に使用されるワイヤーを刺し入れる位置(以下、「ワイヤー刺入位置」とも称す)などが決定される。このようにして切断面a,bやワイヤー刺入位置の情報が決定されると、この位置情報に基づいて演算がなされ、矯正骨モデルX上において切断面a,bやワイヤー刺入位置がいずれの位置になるのか導出される。
続いて、矯正前骨モデルXの表面から所定の厚みt分だけ膨張させることにより、図18や図19に示すような骨モデルα(以下、「膨張モデル」αとも称す)が構成される(図19では説明の簡略化のため、矯正前骨モデルX及び膨張モデルαを円筒状に示している。)。膨張骨モデルαは、矯正前骨モデルXの外面に沿うように形成され、矯正骨モデルXに相当する部分が中空とされた厚みtの筒状体である。膨張骨モデルαの厚みtは、作成するカッティングプレート150の厚みに応じて設定される。
膨張モデルαにおいて、上述したようにして設定された切断面a,bやワイヤー刺入位置を含む領域δが設定されると、この領域δに相当する部分が切り出され、カッティングプレート150の三次元モデルが構築される。このようにして形成されたカッティングプレート150をなす面と切断面a,bとの交線部分には、ボーンソーなどの切断具を差し込むための切り込み口γ1,γ2が形成される。また、ワイヤー刺入位置を通る法線とカッティングプレート150の交点部分には、ワイヤーを挿通するための刺入孔φ(図中ではφ1〜φ4)が形成される。
上述した手法により得られたカッティングプレート150の三次元モデルに基づき樹脂などの素材を用いて造形することにより、カッティングプレート150が形成される。このようにして形成されたカッティングプレート150は、骨切りを行う骨に沿うように形成されているため、適切な位置に装着しやすく、適切な位置において骨切りを行うことができる。また、上述したような方法によれば、シミュレーション時に実際に手術に使用するボーンソーやワイヤーなどの手術器械やカッティングプレート150の使用方法を想定しつつカッティングプレート150を設計可能であるため、骨切り術の術前計画をより一層確実かつ安全なものとすることができ、その結果として患者負担を大幅に抑制することが可能となる。
10 補填用人工骨
20 シミュレーションシステム(医療用シミュレーションシステム)
22 矯正前骨モデル取得手段
24 基準骨モデル取得手段
26 切断面導出手段
28 頂点設定手段
30 距離導出手段
32 最小距離データ構築手段
34 最大距離選択手段
36 開始点選択手段
38 STLデータ構築手段

Claims (7)

  1. 矯正対象の骨を表す骨モデルを矯正前骨モデルとして取得する矯正前骨モデル取得工程と、
    前記矯正前骨モデルを切断・分離して形成される骨片A,Bに係る切断面a,bを導出する切断面導出工程と、
    前記切断面aの外周上にp個の頂点A(n)(nは1からpの自然数)を設定し、前記切断面bの外周上にq個の頂点B(m)(mは1からqの自然数)を設定する頂点設定工程と、
    p個の頂点A(n)を構成する1点と、各頂点B(m)の一部又は全部との距離LA(n,m)を導出し、導出された距離LA(n,m)から最小のものを選択して最小距離データLAmin(n,m)とする最小距離導出動作Aを、p個の頂点A(n)の一部又は全部について行い、最小距離データ群を構築する最小距離データ群構築工程と、
    前記最小距離データ群を構成するデータの一部又は全部において最大のものを選択する最大距離選択工程と、
    最大距離選択工程において選択されたデータなす頂点A(n),B(m)をそれぞれ開始点として選択する開始点選択工程と、
    前記開始点として選択された頂点A(n),B(m)を起点として切断面a,bの周方向に並ぶ各頂点A(n),B(m)間を、前記切断面a,b間の領域を横断するように順次線分でつなぐことにより、切断面a,b間の領域に補填される補填用人工骨の外表面を複数の三角形群で表現したSTLデータを構築するSTLデータ構築工程とを有することを特徴とする補填用人工骨モデルの形成方法。
  2. 頂点A(n)に対して切断面aの周方向に隣接する頂点を頂点A(n+1)とし、頂点B(m)に対して切断面bの周方向に隣接する頂点を頂点B(m+1)とした場合に、
    頂点A(n),B(m+1)間をつなぐ線分と、頂点A(n+1),B(m)間をつなぐ線分のうち、距離の短い線分がSTLデータを構成する線分として選択されることを特徴とする請求項1に記載の補填用人工骨モデルの形成方法。
  3. 最小距離データ群構築工程が、
    最小距離導出動作Aに加えて、
    q個の頂点B(m)を構成する1点と、各頂点A(n)の一部又は全部との距離LB(n,m)を各頂点B(m)毎に導出し、導出された距離LB(n,m)から最小のものを選択して最小距離LBmin(n,m)とする最小距離導出動作Bをq個の頂点B(m)の一部又は全部について行い、
    最小距離データ群を最小距離データLAmin(n、m)及び最小距離データLBmin(n,m)を含むものとして構築するものであり、
    最大距離選択工程が、
    最小距離データ群をなす最小距離データLAmin(n、m)の一部又は全部において最大のものをA側最大距離データLAmax(n,m)として選択すると共に、
    最小距離データ群をなす最小距離データLBmin(n、m)の一部又は全部において最大のものをB側最大距離データLBmax(n,m)として選択し、
    A側最大距離データLAmax(n,m)及びB側最大距離データLBmax(n,m)のうち大きい方を最大距離データLmax(n,m)として選択するものであり、
    開始点選択工程が、最大距離データLmax(n,m)をなす頂点A(n),B(m)をそれぞれ開始点として選択するものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の補填用人工骨モデルの形成方法。
  4. 矯正前骨モデル取得工程において、矯正対象の骨の外表面を複数の三角形群で表現するSTLデータを構築することにより矯正前骨モデルが取得され、
    頂点設定工程において、矯正前骨モデルに係るSTLデータをなす三角形群を構成する各辺と切断面a,bとの交点が、それぞれ頂点A(n),B(m)として設定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の補填用人工骨モデルの形成方法。
  5. 矯正対象の骨と面対称の位置関係にある健常な骨の骨モデルと面対称な骨モデルを基準骨モデルとして取得する基準骨モデル取得工程を有し、
    切断面導出工程において、前記基準骨モデルを基準として切断面a,bが決定されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の補填用人工骨モデルの形成方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の補填用人工骨モデルの形成方法によって得られたSTLデータを用いて補填用人工骨を形成することを特徴とする補填用人工骨の形成方法。
  7. 請求項1〜5に係る補填用人工骨モデルの形成方法を用いて補填用人工骨の三次元画像を形成することを特徴とする医療用シミュレーションシステム。
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