JP5409412B2 - 複合フィルタならびにそれを用いた無線通信モジュールおよび無線通信機器 - Google Patents

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Description

本発明は、小型で機械的強度および電気特性の優れた複合フィルタならびにそれを用いた無線通信モジュールおよび無線通信機器に関するものである。
特定の周波数の電気信号を通過させるフィルタとして、誘電体ブロックに形成した貫通孔の内面に配置した内導体と誘電体ブロックの外面に配置した外導体とで構成した同軸共振器を利用したものが知られている。また、2つの帯域通過フィルタを備えた複合フィルタが提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開平7−254808号公報
しかしながら、特許文献1にて提案された複合フィルタは、全ての共振器が直線上に配置されているため共振器配列方向に細長い形状になってしまい、大型化と機械的強度の低下が問題となっていた。また、共振器を誘電体内に複数列に分けて配置すると、全ての同軸共振器において、外導体となる接地導体を充分かつ均等に配置するのが困難になるという問題があった。
本発明はこのような従来の技術における問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、小型で機械的強度および電気特性が優れた複合フィルタならびにそれを用いた無線通信モジュールおよび無線通信機器を提供することにある。
本発明の複合フィルタは、矩形状の平板の中央部に第1の主面から第2の主面に渡って矩形状の中空部が形成された矩形枠状の誘電体からなる誘電体基板と、該誘電体基板の前記第1の主面に配置された第1の接地導体と、前記誘電体基板の外側の4つの側面および内側の4つの側面にそれぞれ配置されているとともに前記第1の接地導体に接続された8つの第2の接地導体と、一列状に間隔をあけて前記誘電体基板の前記第1の主面から前記第2の主面に渡って形成されており、内面に配置された第1の内導体が前記第1の接地導体に接続された複数の第1の貫通孔と、一列状に間隔をあけて前記誘電体基板の前記第1の主面から前記第2の主面に渡って形成されており、内面に配置された第2の内導体が前記第1の接地導体に接続された複数の第2の貫通孔と、前記誘電体基板の前記第1または第2の主面に配置されており、それぞれの列の一方端部に位置する前記第1および第2の貫通孔の内面に配置された前記第1および第2の内導体に電磁気的に接続されている第1の端子電極と、前記誘電体基板の前記第1または第2の主面に配置されており、列の他方端部に位置する前記第1の貫通孔の内面に配置された前記第1の内導体に電磁気的に接続されている第2の端子電極と、前記誘電体基板の前記第1または第2の主面に配置されており、列の他方端部に位置する前記第2の貫通孔の内面に配置された前記第2の内導体に電磁気的に接続されている第3の端子電極とを備え、前記複数の第1の内導体およびその周囲に配置された前記第2の接地導体によって、第1の周波数で共振して第1の帯域通過フィルタを構成する複数の第1の同軸共振器が構成されており、前記複数の第2の内導体およびその周囲に配置された前記第2の接地導体によって、第2の周波数で共振して第2
の帯域通過フィルタを構成する複数の第2の同軸共振器が構成されており、前記第1および第2の内導体の全ては、それぞれ2つの前記第2の接地導体に前記誘電体を介して対向するように配置されていることを特徴とするものである。このような構成を備える複合フィルタによれば、小型で単純かつ対象性が高い形状を有するとともに、全ての同軸共振器において外導体を充分かつ均等に配置することができるので、小型で機械的強度および電気特性が優れた複合フィルタを得ることができる。
また、本発明の複合フィルタは、上記構成の複合フィルタにおいて、前記誘電体基板は、互いに平行に間隔をあけて配置された帯状の第1および第2部分ならびに該第1および第2部分の両端部の互いに対向する面同士をそれぞれ接続する帯状の第3および第4部分からなり、前記複数の第1の貫通孔は前記第1部分に配置されており、前記複数の第2の貫通孔は前記第2部分に配置されており、前記第1の端子電極は前記第3部分に配置されており、前記第2および第3の端子電極は前記第4部分に配置されており、前記第1および第2の内導体の全てが、それぞれ2つの前記第2の接地導体に前記誘電体を介して対向するように、前記第3および第4部分の幅が前記第1および第2部分の幅よりも小さくされていることを特徴とするものである。このような構成を備えるときには、全ての同軸共振器に対して外導体を充分かつ均等に配置しつつ、同軸共振器の内導体と外導体との間隔を大きくするとともに、できるだけ小型化することができるので、さらに小型で電気特性の優れた複合フィルタを得ることができる。
さらに、本発明の複合フィルタは、上記構成の複合フィルタにおいて、前記第1乃至第3の端子電極が前記誘電体基板の前記第1の主面に配置されており、シールドケースを接続するための第3の接地導体が、前記第3および第4部分の前記第2の主面に配置されて前記第2の接地導体に接続されていることを特徴とするものである。このような構成を備えるときには、シールドケースを接続するための第3の接地導体を第1および第2の内導体から離れた場所に配置することができるので、第3の接地導体が第1および第2の内導体に近接配置されることによる同軸共振器のQ値の低下を防止しつつ、シールドケースを第2の主面に配置することが可能になる。
本発明の無線通信モジュールは、上記各構成のいずれか複合フィルタと、前記第2の端子電極に電気的に接続された送信回路と、前記第3の端子電極に電気的に接続された受信回路とを備えることを特徴とするものである。
本発明の無線通信機器は、上記構成の無線通信モジュールと、前記第1の端子電極に電気的に接続されたアンテナとを備えることを特徴とするものである。
上述した構成を備える本発明の複合フィルタによれば、小型で機械的強度および電気特性が優れた複合フィルタを得ることができる。
上述した構成を備える本発明の無線通信モジュールおよび本発明の無線通信機器によれば、小型で機械的強度および電気特性が優れた複合フィルタを利用して通信信号の濾波を行うことから、小型で信頼性および電気特性が優れた無線通信モジュールおよび無線通信機器を得ることができる。
本発明の実施の形態の第1の例の複合フィルタを模式的に示す外観斜視図である。 図1に示す複合フィルタの上面を模式的に示す平面図である。 図1に示す複合フィルタの下面を模式的に示す平面図である。 本発明の実施の形態の第2の例の無線通信モジュールおよび無線通信機器を模式的に示すブロック図である。 本発明の実施の形態の第1の例の複合フィルタの電気特性のシミュレーション結果を示す図である。
以下、本発明の複合フィルタを添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。
(実施の形態の第1の例)
図1は、本発明の実施の形態の第1の例の複合フィルタを模式的に示す外観斜視図である。図2は、図1に示す複合フィルタの上面を模式的に示す平面図である。図3は、図1に示す複合フィルタの下面を模式的に示す平面図である。
本例の複合フィルタは、図1〜図3に示すように、誘電体基板10と、第1の接地導体11と、8つの第2の接地導体12a〜12hと、複数の第1の貫通孔21a〜21fと、複数の第2の貫通孔22a〜22fと、第1の端子電極41と、第2の端子電極42と、第3の端子電極43とを備えている。
誘電体基板10は、矩形状(正方形状)の平板の中央部に第1の主面(下面)から第2の主面(上面)に渡って矩形状の中空部が形成された矩形枠状の誘電体からなる。また、誘電体基板10は、互いに平行に間隔をあけて配置された帯状の第1部分10aおよび第2部分10bならびに第1および第2部分10a,10bの両端部の互いに対向する面同士をそれぞれ接続する帯状の第3部分10cおよび第4部分10dからなる。
第1の接地導体11は、誘電体基板10の第1の主面(下面)の全体に渡って、第1〜第3の端子電極41〜43と間隔をあけて配置されている。8つの第2の接地導体12a〜12hは、誘電体基板10の外側の4つの側面および内側の4つの側面に、それぞれ全体に渡って配置されているとともに、それぞれ第1の接地導体11に接続されている。
第1の貫通孔21a〜21fは、誘電体基板10の第1部分10aに、一列状に間隔をあけて第1の主面から第2の主面に渡って形成されており、内面に配置された第1の内導体(図示せず)が第1の接地導体11に接続されている。また、第1の貫通孔21a〜21fの内面にそれぞれ配置された第1の内導体は、第2の主面に配置された第1の容量電極51a〜51fにそれぞれ接続されている。また、第1の貫通孔21aの内面に配置された第1の内導体は、2つの第2の接地導体12a,12dに誘電体を介して対向しており、第1の貫通孔21b〜21eの内面に配置された第1の内導体は、2つの第2の接地導体12a,12eに誘電体を介して対向しており、第1の貫通孔21fの内面に配置された第1の内導体は、2つの第2の接地導体12a,12bに誘電体を介して対向している。
第2の貫通孔22a〜22fは、誘電体基板10の第2部分10bに、一列状に間隔をあけて第1の主面から第2の主面に渡って形成されており、内面に配置された第2の内導体(図示せず)が第1の接地導体11に接続されている。また、第2の貫通孔22a〜22fの内面にそれぞれ配置された第2の内導体は、第2の主面に配置された第2の容量電極52a〜52fにそれぞれ接続されている。また、第2の貫通孔22aの内面に配置された第2の内導体は、2つの第2の接地導体12c,12dに誘電体を介して対向しており、第2の貫通孔22b〜22eの内面に配置された第2の内導体は、2つの第2の接地導体12c,12gに誘電体を介して対向しており、第2の貫通孔22fの内面に配置された第2の内導体は、2つの第2の接地導体12b,12cに誘電体を介して対向している。
第1の端子電極41は、誘電体基板10の第3部分10cの第1の主面(下面)に第1の接地導体11と間隔をあけて配置されており、それぞれの列の一方端部に位置する第1および第
2の貫通孔21a,22aの内面に配置された第1および第2の内導体(図示せず)に電磁気的に接続されている。すなわち、第1の端子電極41は、第1の主面(下面)から第2の主面(上面)に渡って形成された貫通孔27の内面に配置された導体に接続されている。貫通孔27の内面に配置された導体は、第3部分10cの第2の主面に第1の容量電極51aに近接するように配置された接続電極53に接続されており、接続電極53と第1の容量電極51aとの間に静電容量が形成されている。よって、第1の端子電極41は、貫通孔27の内面に配置された導体,接続電極53および第1の容量電極51aを介して、第1の貫通孔21aの内面に配置された第1の内導体に電磁気的に接続されている。そして、全く同様に、第1の端子電極41は、貫通孔28の内面に配置された導体,接続電極54および第2の容量電極52aを介して、第2の貫通孔22aの内面に配置された第2の内導体に電磁気的に接続されている。
第2の端子電極42は、誘電体基板10の第4部分10dの第1の主面(下面)に第1の接地導体11と間隔をあけて配置されており、列の他方端部に位置する第1の貫通孔21fの内面に配置された第1の内導体(図示せず)に電磁気的に接続されている。すなわち、第2の端子電極42は、第1の主面から第2の主面に渡って形成された貫通孔29の内面に配置された導体に接続されている。貫通孔29の内面に配置された導体は、第4部分10dの第2の主面に第1の容量電極51fに近接するように配置された接続電極55に接続されており、接続電極55と第1の容量電極51fとの間に静電容量が形成されている。よって、第2の端子電極42は、貫通孔29の内面に配置された導体,接続電極55および第1の容量電極51fを介して、第1の貫通孔21fの内面に配置された第1の内導体に電磁気的に接続されている。
第3の端子電極43は、誘電体基板10の第4部分10dの第1の主面(下面)に第1の接地導体11と間隔をあけて配置されており、列の他方端部に位置する第2の貫通孔22fの内面に配置された第2の内導体(図示せず)に電磁気的に接続されている。すなわち、第3の端子電極43は、第1の主面から第2の主面に渡って形成された貫通孔30の内面に配置された導体に接続されている。貫通孔30の内面に配置された導体は、第4部分10dの第2の主面に第2の容量電極52fに近接するように配置された接続電極56に接続されており、接続電極56と第2の容量電極52fとの間に静電容量が形成されている。よって、第3の端子電極43は、貫通孔30の内面に配置された導体,接続電極56および第2の容量電極52fを介して、第2の貫通孔22fの内面に配置された第1の内導体に電磁気的に接続されている。
そして、複数の第1の内導体(図示せず)およびその周囲に配置された第2の接地導体12によって、第1の周波数で共振して第1の帯域通過フィルタを構成する複数の第1の同軸共振器が構成されており、複数の第2の内導体(図示せず)およびその周囲に配置された第2の接地導体12によって、第2の周波数で共振して第2の帯域通過フィルタを構成する複数の第2の同軸共振器が構成されている。
このようにして、第1の端子電極41と第2の端子電極42との間に、第1の周波数の電気信号を通過させる第1の帯域通過フィルタが構成されているとともに、第1の端子電極41と第3の端子電極43との間に第2の周波数の電気信号を通過させる第2の帯域通過フィルタが構成された、複合フィルタが構成されている。
このような構成を備える本例の複合フィルタによれば、単純かつ対象性が高い形状である矩形枠状の誘電体基板10に複数の同軸共振器が一列上に配置された構成を有することから、小型で機械的強度の優れた複合フィルタを得ることができる。すなわち、発明者の検討によると、多数の共振器が直線上に配置される場合は、一方向に大型化するとともに、細長い形状になって機械的強度が不足するという問題が発生する。また、くの字形やコの字形に折り返した場合にも、長さ方向の端部を有する細長い形状であることは変わらないことから、“ねじれ”が生じやすいため振動に対する強度が低く、また、外部の実装基板に実装したときに実装基板との熱膨張率の差による応力によって直線部と直線部との間の
接合部に集中してクラックが生じやすいという問題がある。また、対象性が低い形状であることから、誘電体基板10をセラミックで構成する場合に焼成時の収縮が不均一になって形状が歪んでしまうという問題がある。これに対して、本例の複合フィルタによれば、長さが長くなってしまう共振器配列方向の両端部同士が接合された端部が存在しない形状であり、単純かつ対象性が高い形状である矩形枠状の誘電体基板10に複合フィルタが構成されていることから、特定の長さが長い方向がなく、実装時の応力集中が緩和された、“ねじれ”が生じにくいため振動にも強い、複合フィルタを得ることができる。すなわち、小型で機械的強度が高い複合フィルタを得ることができる。
また、本例の複合フィルタは、複数の第1の内導体とその周囲に配置された外導体として機能する第2の接地導体12とによって複数の第1の同軸共振器が構成されており、複数の第2の内導体とその周囲に配置された外導体として機能する第2の接地導体12とによって複数の第2の同軸共振器が構成されており、複数の第1および第2の内導体の全ては、外導体として機能するそれぞれ2つの第2の接地導体12に誘電体を介して対向するように配置されている。これにより、全ての同軸共振器において外導体を充分かつ均等に配置することができることから、同軸共振器のQ値の低下を防止しつつ、同軸共振器のQ値および共振周波数のばらつきを防止できるので、電気特性が優れた複合フィルタを得ることができる。
このように、多数の共振器が一方向に配列されるために必然的に細長い形状になり、その上に、その細長い形状の誘電体に多数の貫通孔が形成されるため機械的強度を高くすることが非常に困難であり、さらに多数の貫通孔のそれぞれの周囲に充分な接地導体を均等に配置する必要がある同軸共振器を用いた複合フィルタにおいて、矩形枠状の誘電体基板10に構成された本例の複合フィルタは最も理にかなった複合フィルタである。
さらに、本例の複合フィルタは、第1および第2の内導体の全てが、それぞれ2つの第2の接地導体12に誘電体を介して対向するように、第3部分10cおよび第4部分10dの幅が第1部分10aおよび第2部分10bの幅よりも小さくされている。このような構成を備えることから、全ての同軸共振器に対して外導体を充分かつ均等に配置しつつ、第1部分10aおよび第2部分10bの幅を広げて同軸共振器の内導体と外導体との間隔を大きくするとともに、第3部分10cおよび第4部分10dの幅をできるだけ小さくして小型化することができるので、さらに小型で電気特性の優れた複合フィルタを得ることができる。
またさらに、本例の複合フィルタは、シールドケースを接続するための第3の接地導体13a,13b,13cが、第3部分10cおよび第4部分10dの第2の主面に配置されて第2の接地導体12a〜12hに接続されている。このような構成を備えることから、シールドケースを接続するための第3の接地導体13a,13b,13cが、同軸共振器を構成する第1および第2の内導体と第2の接地導体12a〜12hとの間に配置されるのを防止でき、第1および第2の内導体から離れた場所に配置することができる。これにより、第3の接地導体13a,13b,13cが第1および第2の内導体に近接配置されることによる同軸共振器のQ値の低下を防止しつつ、シールドケースを第2の主面に配置することが可能になる。
さらにまた、本例の複合フィルタは、第4部分10dの第2の端子電極42と第3の端子電極43との間に、第1の主面(下面)から第2の主面(上面)に渡って形成された複数の貫通孔33が配置されており、それぞれの貫通孔33内面に配置された導体の両端が第1の接地導体11および第3の接地導体13cに接続されている。このような構成を備えることから、第4部分10dに近接して配置された第2の端子電極42と第3の端子電極43との間の電磁気的な結合を抑制することができるので、第2の端子電極42と第3の端子電極43との間のアイソレーションを高めることができる。
またさらに、本例の複合フィルタは、第2の容量電極52aが第2の貫通孔22aから第1の端子電極41に向かって引き出されており、第2の容量電極52fが第2の貫通孔22aから第3の端子電極43に向かって引き出されている。このような構成を備えることから、接続電極54の第2の貫通孔22aへの接近および接続電極56の第2の貫通孔22fへの接近を防止できるので、第2の通過帯域フィルタにおいて高次モード共振による減衰量の減少を低減することができる。
さらにまた、本例の複合フィルタは、第1の接地導体11において、第2の貫通孔22b,22cを結ぶ線の両側と、第2の貫通孔22c,22dを結ぶ線の両側と、第2の貫通孔22d,22eを結ぶ線の両側とに位置するに、第1の接地導体11の非形成部71〜76が配置されている。このような構成を備えることから第2の貫通孔22b〜22eの内面に配置された第2の内導体同士の磁界による結合を強めることができる。
本例の複合フィルタにおいて、誘電体基板10の材質としては、例えばエポキシ樹脂等の樹脂や例えば誘電体セラミックス等のセラミックスを用いることができる。例えば、BaTiO,PbFeNb12,TiO等の誘電体セラミック材料と、B,SiO,Al,ZnO等のガラス材料とからなり、800〜1200℃程度の比較的
低い温度で焼成が可能なガラス−セラミック材料が好適に用いられる。
前述した各種の電極および導体の材質としては、例えば、Ag,Ag−Pd,Ag−Pt等のAg合金を主成分とする導電材料やCu系,W系,Mo系,Pd系導電材料等が好適に用いられる。各種の電極および導体の厚みは、例えば0.001〜0.2mmに設定される。
本例の複合フィルタは、例えば次のようにして作製することができる。まず、セラミック原料粉末に適当な有機溶剤等を添加・混合して泥漿を作製するとともに、ドクターブレード法によってセラミックグリーンシートを形成する。次に、得られたセラミックグリーンシートにパンチングマシーン等を用いて貫通孔を形成し、Ag,Ag−Pd,Au,Cu等の導体を含む導体ペーストを充填するとともにセラミックグリーンシートの表面に印刷法を用いて前述したのと同様の導体ペーストを塗布して導体ペースト付きセラミックグリーンシートを作製する。次に、これらの導体ペースト付きセラミックグリーンシートを積層し、ホットプレス装置を用いて圧着し、800℃〜1050℃程度のピーク温度で焼成する
ことにより作製される。また、従来の誘電体ブロックを使用した同軸共振器型の誘電体フィルタと同様に作成しても構わない。
(実施の形態の第2の例)
図4は本発明の実施の形態の第2の例の無線通信モジュール84および無線通信機器85を模式的に示すブロック図である。
本例の無線通信モジュール84は、図1〜図3に示した実施の形態の第1の例の複合フィルタ80と、第2の端子電極42に接続された送信回路81と、第3の端子電極43に接続された受信回路83とを備えている。また、本例の無線通信機器85は、上記構成の無線通信モジュール84と、第1の端子電極41に接続されたアンテナ82とを備えている。
このような構成を備える本例の無線通信モジュール84および本発明の無線通信機器85によれば、小型で機械的強度および電気特性が優れた実施の形態の第1の例の複合フィルタ80を利用して通信信号の濾波を行うことから、小型で信頼性および電気特性が優れた無線通信モジュール84および無線通信機器85を得ることができる。
次に、本発明の複合フィルタの具体例について説明する。
図1〜3に示した本発明の実施の形態の第1の例の複合フィルタの電気特性を、有限要素法を用いたシミュレーションによって算出した。そのシミュレーション結果を図5に示す。グラフの横軸は周波数で縦軸は減衰量であり、複合フィルタにおける第1の帯域通過フィルタおよび第2の帯域通過フィルタの通過特性を示している。
図5に示す通過特性においては、2つの帯域通過フィルタの両方において、平坦で低損失な通過帯域から高減衰の阻止域へ急激に減衰量が変化する優れた通過特性が得られていることがわかる。これにより、本発明の有効性が確認できた。
なお、このシミュレーションにおいては、誘電体基板10を構成する誘電体の比誘電率を11.5とし、誘電正接を0.0001とした。各種電極および導体は銀とした。誘電体基板10は、1辺が52mmで厚みが6.99mmの正方形の誘電体板の中央に幅が24mmで長さが30mmの矩形状の中空部を有する矩形枠状とし、第1部分10aおよび第2部分10bは幅が14mmで長さが52mmで厚みが6.99mmの直方体状とし、第3部分10cおよび第4部分10dは幅が11mmで長さが24mmで厚みが6.99mmの直方体状とした。第1の貫通孔21a〜21fおよび第2の貫通孔22a〜22fの直径は3mmとした。
10:誘電体基板
10a:第1部分
10b:第2部分
10c:第3部分
10d:第4部分
11:第1の接地導体
12(12a〜12h):第2の接地導体
13a,13b,13c:第3の接地導体
21a〜21f:第1の貫通孔
22a〜22f:第2の貫通孔
41:第1の端子電極
42:第2の端子電極
43:第3の端子電極
80:複合フィルタ
81:送信回路
83:受信回路
82:アンテナ
84:無線通信モジュール
85:無線通信機器

Claims (5)

  1. 矩形状の平板の中央部に第1の主面から第2の主面に渡って矩形状の中空部が形成された矩形枠状の誘電体からなる誘電体基板と、
    該誘電体基板の前記第1の主面に配置された第1の接地導体と、
    前記誘電体基板の外側の4つの側面および内側の4つの側面にそれぞれ配置されているとともに前記第1の接地導体に接続された8つの第2の接地導体と、
    一列状に間隔をあけて前記誘電体基板の前記第1の主面から前記第2の主面に渡って形成されており、内面に配置された第1の内導体が前記第1の接地導体に接続された複数の第1の貫通孔と、
    一列状に間隔をあけて前記誘電体基板の前記第1の主面から前記第2の主面に渡って形成されており、内面に配置された第2の内導体が前記第1の接地導体に接続された複数の第2の貫通孔と、
    前記誘電体基板の前記第1または第2の主面に配置されており、それぞれの列の一方端部に位置する前記第1および第2の貫通孔の内面に配置された前記第1および第2の内導体に電磁気的に接続されている第1の端子電極と、
    前記誘電体基板の前記第1または第2の主面に配置されており、列の他方端部に位置する前記第1の貫通孔の内面に配置された前記第1の内導体に電磁気的に接続されている第2の端子電極と、
    前記誘電体基板の前記第1または第2の主面に配置されており、列の他方端部に位置する前記第2の貫通孔の内面に配置された前記第2の内導体に電磁気的に接続されている第3の端子電極とを備え、
    前記複数の第1の内導体およびその周囲に配置された前記第2の接地導体によって、第1の周波数で共振して第1の帯域通過フィルタを構成する複数の第1の同軸共振器が構成されており、
    前記複数の第2の内導体およびその周囲に配置された前記第2の接地導体によって、第2の周波数で共振して第2の帯域通過フィルタを構成する複数の第2の同軸共振器が構成されており、
    前記第1および第2の内導体の全ては、それぞれ2つの前記第2の接地導体に前記誘電体を介して対向するように配置されていることを特徴とする複合フィルタ。
  2. 前記誘電体基板は、互いに平行に間隔をあけて配置された帯状の第1および第2部分ならびに該第1および第2部分の両端部の互いに対向する面同士をそれぞれ接続する帯状の第3および第4部分からなり、
    前記複数の第1の貫通孔は前記第1部分に配置されており、
    前記複数の第2の貫通孔は前記第2部分に配置されており、
    前記第1の端子電極は前記第3部分に配置されており、
    前記第2および第3の端子電極は前記第4部分に配置されており、
    前記第1および第2の内導体の全てが、それぞれ2つの前記第2の接地導体に前記誘電体を介して対向するように、前記第3および第4部分の幅が前記第1および第2部分の幅よりも小さくされていることを特徴とする請求項1に記載の複合フィルタ。
  3. 前記第1乃至第3の端子電極が前記誘電体基板の前記第1の主面に配置されており、
    シールドケースを接続するための第3の接地導体が、前記第3および第4部分の前記第2の主面に配置されて前記第2の接地導体に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の複合フィルタ。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の複合フィルタと、前記第2の端子電極に電気的に接続された送信回路と、前記第3の端子電極に電気的に接続された受信回路とを備えることを特徴とする無線通信モジュール。
  5. 請求項4に記載の無線通信モジュールと、前記第1の端子電極に電気的に接続されたアンテナとを備えることを特徴とする無線通信機器。
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