JP5479028B2 - 同軸フィルタならびにそれを用いた無線通信モジュールおよび無線通信機器 - Google Patents

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Description

本発明は、同軸フィルタならびにそれを用いた無線通信モジュールおよび無線通信機器に関するものであり、特に、電気特性の優れた同軸フィルタならびにそれを用いた無線通信モジュールおよび無線通信機器に関するものである。
特定の周波数の電気信号を通過させるフィルタとして、誘電体ブロックに形成した貫通孔の内面に配置した内導体と誘電体ブロックの外面に配置した外導体とで構成した同軸共振器を利用したものが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
実開平1−63204号公報
しかしながら、特許文献1にて提案されたような従来の同軸フィルタは、通過帯域近傍の特に通過帯域よりも低周波側の減衰域における減衰量が不足しがちであるという問題があった。
本発明はこのような従来の技術における問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、通過帯域近傍低周波側の減衰域における減衰量が増大した優れた電気特性を備える同軸フィルタならびにそれを用いた無線通信モジュールおよび無線通信機器を提供することにある。
本発明の同軸フィルタは、直方体状の誘電体からなる誘電体ブロックと、該誘電体ブロックの第1の主面から対向する第2の主面に渡って形成されているとともに一列状に間隔をあけて配置された3つ以上の第1の貫通孔と、該第1の貫通孔の内面にそれぞれ配置されており、前記第1の主面側または前記第2の主面側の一方がアース電位に接続される3
つ以上の内導体と、アース電位に接続される導体が、前記内導体と間隔をあけて前記内導体の全体を取り囲むように配置されて構成された外導体とを備え、該外導体が、前記誘電体ブロックの前記第1の主面から前記第2の主面に渡って形成された第2の貫通孔の内面に配置された第1外導体と、前記誘電体ブロックの側面に配置された第2外導体とを有し、複数の前記第1の貫通孔の直径が全て等しく、前記内導体のうち列の両端に位置する内導体が、外部回路に電磁気的に接続されるとともに、列の両端に位置する前記内導体と前記第1外導体の最も近接する部分との間隔が、他の内導体と前記第2外導体の最も近接する部分との間隔よりも小さいことを特徴とするものである。
本発明の無線通信モジュールは、上記各構成のいずれかの同軸フィルタを含むRF部と、該RF部に接続されたベースバンド部とを備えることを特徴とするものである。
本発明の無線通信機器は、上記各構成のいずれかの同軸フィルタを含むRF部と、該RF部に接続されたベースバンド部と、前記RF部に接続されたアンテナとを備えることを特徴とするものである。
上述した構成を備える本発明の同軸フィルタによれば、列の両端に位置する内導体と外導体の最も近接する部分との間隔が、他の内導体と外導体の最も近接する部分との間隔よりも小さいことから、通過帯域の特性を崩すことなく通過帯域の低周波側近傍の減衰域における減衰量を増大させることができるので、電気特性の優れた同軸フィルタを得ることができる。また、外導体が、誘電体ブロックの第1の主面から第2の主面に渡って形成された第2の貫通孔の内面に配置された第1外導体と、誘電体ブロックの側面に配置された第2外導体とを有し、複数の前記第1の貫通孔の直径が全て等しく、内導体のうち列の両端に位置する内導体が、外部回路に電磁気的に接続されるとともに、列の両端に位置する内導体と第1外導体の最も近接する部分との間隔が、他の内導体と第2外導体の最も近接する部分との間隔よりも小さいことから、小型の同軸フィルタをえることができる。
上述した構成を備える本発明の無線通信モジュールおよび本発明の無線通信機器によれば、電気特性の優れた同軸フィルタを利用して通信信号の濾波を行うことができるので、電気特性の優れた無線通信モジュールおよび無線通信機器を得ることができる。
本発明の実施の形態の第1の例の同軸フィルタを模式的に示す外観斜視図である。 図1に示す同軸フィルタの上面を模式的に示す平面図である。 図1に示す同軸フィルタの下面を模式的に示す平面図である。 本発明の実施の形態の第2の例の同軸フィルタを模式的に示す外観斜視図である。 本発明の実施の形態の第3の例の同軸フィルタの上面を模式的に示す平面図である。 本発明の実施の形態の第4の例の同軸フィルタの上面を模式的に示す平面図である。 本発明の実施の形態の第5の例の無線通信モジュールおよび無線通信機器を模式的に示すブロック図である。 本発明の実施の形態の第1の例の同軸フィルタの電気特性のシミュレーション結果を示す図である。 比較例の同軸フィルタの電気特性のシミュレーション結果を示す図である。
以下、本発明の同軸フィルタを添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。
(実施の形態の第1の例)
図1は、本発明の実施の形態の第1の例の同軸フィルタを模式的に示す外観斜視図である。図2は、図1に示す同軸フィルタの上面を模式的に示す平面図である。図3は、図1に示す同軸フィルタの下面を模式的に示す平面図である。
本例の同軸フィルタは、図1〜図3に示すように、誘電体ブロック10と、第1の接地導体11と、第2の接地導体12と、第1,第2の端子電極41,42と、第1〜第6の貫通孔21〜26と、第1〜第3の容量電極51〜53と、第1,第2の接続電極61,62とを備えている。
誘電体ブロック10は直方体状の誘電体からなる。第1〜第6の貫通孔21〜26は、誘電体ブロック10の第1の主面(下面)から第2の主面(上面)に渡って誘電体ブロック10を貫通するように形成されている。第1,第2の端子電極41,42は、それぞれ矩形状の電極であり、誘電体ブロック10の下面に互いに離れて配置されている。第1の接地導体11は、誘電体ブロック10の下面の、第1,第2の端子電極41,42以外の領域のほぼ全面に渡って、第1,第2の端子電極41,42および第3,第4の貫通孔23,24と間を開けて配置されている。第2の接地導体12は、誘電体ブロック10の上面に、複数の第1の貫通孔21a〜21f,第3〜第6の貫通孔23〜26,第1の容量電極51a〜51f,第2の容量電極52,第3の容量電極53,第1の接続電極61,第2の接続電極62と間を開けて、その周囲を囲むように配置されている。
複数の第1の貫通孔21a〜21fは、一列状(この例では直線上)に互いに間隔をあけて配置されており、それぞれの内面の全体に渡って内導体(図示せず)が配置されている。それぞれの内導体は、誘電体ブロック10の下面で第1の接地導体11に接続されており、第1の接地導体11を介してアース電位に接続される。また、第1の貫通孔21a〜21fの内導体は、誘電体ブロック10の上面に第1の貫通孔21a〜21fの周囲をそれぞれ囲むように配置された第1の容量電極51a〜51fにそれぞれ接続されている。なお、複数の第1の貫通孔21a〜21fは全て円形の孔であり、孔の直径は全て等しくされている。
第3の貫通孔23は、列の一方端部に位置する第1の貫通孔21aに隣り合うように配置されており、内面の全体に渡って導体(図示せず)が配置されている。第3の貫通孔23内の導体は、第1の貫通孔21a内の内導体と電磁界結合しているとともに、誘電体ブロック10の上面に第3の貫通孔23の周囲を囲むように配置された第2の容量電極52に接続されている。そして、第3の貫通孔23内の導体は、第2の容量電極52,第1の接続電極61および第5の貫通孔25内の導体を介して第1の端子電極41に接続されている。
第4の貫通孔24は、列の他方端部に位置する第1の貫通孔21fに隣り合うように配置されており、内面の全体に渡って導体(図示せず)が配置されている。第4の貫通孔24内の導体は、第1の貫通孔21fと電磁界結合しているとともに、誘電体ブロック10の上面に第4の貫通孔24の周囲を囲むように配置された第3の容量電極53に接続されている。そして、第4の貫通孔24内の導体は、第3の容量電極53,第2の接続電極62および第6の貫通孔26内の導体を介して第2の端子電極42に接続されている。
複数の第2の貫通孔22は、誘電体ブロック10の第1の主面から第2の主面に渡って誘電体ブロック10を貫通するように形成されており、複数の第1の貫通孔21a〜21fと間隔をあけて第1の貫通孔21a〜21fの全体を取り囲むように配置されている。さらに詳細には、誘電体ブロック10の上面および下面における、複数の第1の貫通孔21a〜21fのそれぞれについての、第1の貫通孔の開口より大きく、第1の貫通孔の開口の中心を中心とし、隣り合う第1の貫通孔の間隔よりも小さい半径を有するとともに互いに重なり合う円を合体させた図形の周縁上に位置するように配置されている。また、それぞれの第2の貫通孔22の内面の全体に渡って導体(図示せず)が配置されている。それぞれの第2の貫通孔22内の導体は、第1および第2の接地導体11,12に接続されており、第1の接地導体11を介してアース電位に接続される。このようにして、複数の第1の貫通孔21a〜21f内にそれぞれ配置された複数の内導体と間隔をあけて複数の内導体の全体を取り囲むように配置された複数の第2の貫通孔22内の導体によって外導体が構成されている。
本例の同軸フィルタにおいては、複数の第1の貫通孔21a〜21f内の内導体のそれぞれと、その周囲を囲むように配置された複数の第2の貫通孔22内の導体によって構成された外導体とによって、それぞれ特定の周波数で共振する複数の同軸共振器が構成されている。そして、複数の同軸共振器が互いに電磁界結合するように配置されていることにより、第1の端子電極41と第2の端子電極42との間に、特定の周波数の電気信号を選択的に通過させる同軸フィルタが構成されている。なお、隣り合う第2の貫通孔22同士の間隔は、それぞれの同軸共振器の共振周波数の波長の1/4以下の間隔で配置されている。
また、本例の同軸フィルタにおいては、第1の貫通孔21a〜21fの内面にそれぞれ配置された内導体が一列状に3つ以上(この場合は6つ)配置されている。また、複数の第1の貫通孔21a〜21fは全て断面が円形の孔であり、孔の直径は全て等しくされている。さらに、列の一方端に位置する第1の貫通孔21aの内面に配置された内導体が、第3の貫通孔23内に配置された導体,第2の容量電極52,第1の接続電極61,第5の貫通孔25の内面に配置された導体および第1の端子電極41を介して外部回路に電磁気的に接続されている。またさらに、列の他方端に位置する第1の貫通孔21fの内面に配置された内導体が、第4の貫通孔24内に配置された導体,第3の容量電極53,第2の接続電極62,第6の貫通孔26の内面に配置された導体および第2の端子電極42を介して外部回路に電磁気的に接続されている。そして、列の両端に位置する第1の貫通孔21a,21fの内面に配置された内導体において、内導体と外導体の最も近接する部分との間隔が他の内導体よりも小さくされている。このような構成を備える本例の同軸フィルタによれば、過帯域の低周波側近傍の減衰域における減衰量をさらに増大させることができるので、電気特性のさらに優れた同軸フィルタを得ることができる。
このように、複数の内導体のうち一部の内導体において、内導体と外導体の最も近接する部分との間隔を他の内導体よりも小さくすることにより、過帯域の低周波側近傍の減衰域における減衰量を増大させる効果が得られるメカニズムについては明確に特定できていないが、内導体と外導体の最も近接する部分との間隔が他の内導体よりも小さくされた同軸共振器において、第2の共振モード(高次モードのうちで最も共振周波数が低い共振モード)の共振周波数が高周波側にシフトすることが主な原因の1つであると考えられる。また、本発明者の検討によると、一列状に配置された内導体のうち、どの内導体において内導体と外導体の最も近接する部分との間隔を他の内導体よりも小さくするかによって、通過帯域低周波側近傍の減衰量の増加量が異なり、外部回路に電磁気的に接続される列の両端に位置する内導体が、過帯域の低周波側近傍の減衰域における減衰量を増大させる効果が最も大きいことが確認されている。よって、通過帯域の特性を悪化させることなく通過帯域の低周波側近傍の減衰量を大きく改善するためには、外部回路に電磁気的に接続される列の両端に位置する内導体において、内導体と外導体の最も近接する部分との間隔を他の内導体よりも小さくするのが望ましい。また、隣接する内導体同士の電磁気的な結合を維持したままで、内導体を大きくすることによって内導体と外導体の最も近接する部分との間隔を小さくすると、第1の貫通孔21a〜21fの互いに隣接する孔同士の間隔が小さくなって機械的強度が低下する問題が生じてしまう。よって、第1の貫通孔21a〜21fの直径は全て等しく設定し、外導体を内導体に近づけることによって内導体と外導体の最も近接する部分との間隔を小さくすることが必要となる。
また、本例の同軸フィルタによれば、複数の第2の貫通孔22の内面に配置された導体によって、同軸フィルタを構成する外導体が構成されている。よって、誘電体ブロック10の側面以外の部分に外導体を配置することができるので、構造の自由度が大きい同軸フィルタを得ることができる。このとき、複数の第2の貫通孔22は、同軸フィルタを構成する同軸共振器の共振周波数の波長の1/4以下の間隔で配置されるのが望ましく、波長の1/8以下の間隔で配置するのがさらに望ましい。これにより電磁界の漏洩を低減できるので、同軸フィルタの外導体として良好に機能させることができる。
また、外導体を構成する導体が内面に配置される複数の第2の貫通孔22は、第1の貫通孔21a〜21fの全体を取り囲むように、誘電体ブロック10の上面および下面における、第1の貫通孔21a〜21fのそれぞれについての、第1の貫通孔の開口より大きく、第1の貫通孔の開口の中心を中心とし、隣り合う第1の貫通孔の間隔よりも小さい半径を有するとともに互いに重なり合う円を合体させた図形の周縁上に位置するように配置されているのが望ましい。このような配置とすることにより、第1の貫通孔21a〜21fの周囲を矩形上に囲むように複数の第2の貫通孔22を配置する場合と比較して共振器のQ値を向上させることができることが本発明者のシミュレーションによる検討によりわかった。この現象のメカニズムは未だ明らかになっていないが、電磁界の分布が均一になるからではないかと推測できる。
本例の同軸フィルタにおいて、誘電体ブロック10の材質としては、例えばエポキシ樹脂等の樹脂や例えば誘電体セラミックス等のセラミックスを用いることができる。例えば、BaTiO,PbFeNb12,TiO等の誘電体セラミック材料と、B,SiO,Al,ZnO等を含有するのガラス材料とからなり、800〜1200℃程度の比較的低い温度で焼成が可能なガラス−セラミック材料が好適に用いられる。
前述した各種の電極および導体の材質としては、例えば、Ag,Ag−Pd,Ag−Pt等のAg合金を主成分とする導電材料やCu系,W系,Mo系,Pd系導電材料等が好適に用いられる。各種の電極および導体の厚みは、例えば0.001〜0.2mmに設定される。
(実施の形態の第2の例)
図4は、本発明の実施の形態の第2の例の同軸フィルタを模式的に示す外観斜視図である。なお、本例については、前述した実施の形態の第1の例と異なる点のみについて説明し、同様の構成要素については同一の参照符号を用いて重複する説明を省略する。
本例の同軸フィルタは、図4に示すように、誘電体ブロック10の下面に配置された第1の接地導体11と上面に配置された第2の接地導体12とを接続する第3の接地導体13が、誘電体ブロック10の4つの側面全体に渡って配置されている。このような構成を備える本例の同軸フィルタによれば、第2の接地導体12をさらにアース電位に近づけることができる。また、複数の第2の貫通孔22の内面にそれぞれ配置された導体で構成された外導体の間を通過する周波数の高い微弱な電磁波を遮蔽することもできるので、電磁気的な遮蔽性をさらに高めることができる。
(実施の形態の第3の例)
図5は、本発明の実施の形態の第3の例の同軸フィルタの上面を模式的に示す平面図である。なお、本例については、前述した実施の形態の第2の例と異なる点のみについて説明し、同様の構成要素については同一の参照符号を用いて重複する説明を省略する。
本例の同軸フィルタは、図5に示すように、第1の貫通孔21b〜21eの周囲には第2の貫通孔22が形成されておらず、第5の貫通孔25および第6の貫通孔26も形成されていない。また、第1の接続電極61および第2の接続電極62も配置されていない。第2の容量電極52は誘電体ブロック10の側面に形成された第3の接続電極63を介して誘電体ブロック10の下面に配置された第1の端子電極41に接続されており、第3の容量電極53は誘電体ブロック10の側面に形成された第4の接続電極64を介して誘電体ブロック10の下面に配置された第2の端子電極42に接続されている。そして、第3の接地導体13は、第3の接続電極63,第4の接続電極64およびそれらの近傍を除いた誘電体ブロック10の側面全体に渡って配置されている。
本例の同軸フィルタにおいて、周囲に第2の貫通孔22が形成されていない第1の貫通孔21b〜21eの内面に配置された内導体については誘電体ブロック10の側面に配置された第3の接地導体13の一部分が外導体として機能し、周囲に第2の貫通孔22が形成されている第1の貫通孔21a,21fの内面に配置された内導体については第2の貫通孔22の内面に配置された導体が外導体として機能する。よって、第1の貫通孔21a〜21fの内面に配置された内導体を取り囲むように配置された、複数の第2の貫通孔22の内面に配置された導体と、誘電体ブロック10の側面に配置された第3の接地導体13とによって、同軸フィルタの外導体が構成されている。
このような構成を備える本例の同軸フィルタによれば、実施の形態の第1の例および実施の形態の第2の例の同軸フィルタと比較して、小型の同軸フィルタを得ることができる。
(実施の形態の第4の例)
図6は、本発明の実施の形態の第4の例の同軸フィルタの上面を模式的に示す平面図である。なお、本例については、前述した実施の形態の第3の例と異なる点のみについて説明し、同様の構成要素については同一の参照符号を用いて重複する説明を省略する。
本例の同軸フィルタは、図6に示すように、第2の貫通孔22が全く形成されておらず、第3の接続電極63,第4の接続電極64およびそれらの近傍を除いた誘電体ブロック10の側面全体に渡って配置された第3の接地導体13が誘電体フィルタの外導体を構成している。また、第1の貫通孔21a,21fの近傍のみにおいて誘電体ブロック10の幅が小さくされており、これによって、第1の貫通孔21a,21fの内面に配置された内導体において、内導体と外導体の最も近接する部分との間隔が他の内導体よりも小さくされている。
このような構成を備える本例の同軸フィルタにおいても、前述した実施の形態の第3の例の同軸フィルタと同様の効果を得ることができる。なお、前述した実施の形態の第2の例,第3の例および本例の同軸フィルタにおいては、誘電体ブロック10の側面に連続した第3の接地導体13が形成されているが、誘電体ブロック10の側面に分割された複数の第3の接地導体13が互いに間隔をあけて配置されるようにしてもよい。
(実施の形態の第5の例)
図7は本発明の実施の形態の第5の例の無線通信モジュール84および無線通信機器85を模式的に示すブロック図である。
本例の無線通信モジュール80は、ベースバンド信号が処理されるベースバンド部81と、ベースバンド部81に接続されベースバンド信号の変調後および復調前のRF信号が処理されるRF部82とを備えている。RF部82には上述した同軸フィルタ821が含まれており、ベースバンド信号が変調されてなるRF信号または受信したRF信号における通信帯域以外の信号を同軸フィルタ821によって減衰させている。
具体的な構成としては、ベースバンド部81にはベースバンドIC 811が配置され、RF部82には同軸フィルタ821とベースバンド部81との間にRF IC 822が配置されている。なお、これらの回路間には別の回路が介在していてもよい。そして、無線通信モジュール80の同軸フィルタ821にアンテナ84を接続することによってRF信号の送受信がなされる本例の無線通信機器85が構成される。
このような構成を有する本例の無線通信モジュール80および無線通信機器85によれば、通過帯域の低周波側近傍の減衰域における減衰量が増大した優れた電気特性を備える同軸フィルタ821を用いて通信信号の濾波を行うことから、通信信号のノイズを少なくすることができるため、通信品質が高い高性能な無線通信モジュール80および無線通信機器85を得ることができる。
次に、本発明の同軸フィルタの具体例について説明する。
図4に示した本発明の実施の形態の第2の例の同軸フィルタの電気特性を、有限要素法を用いたシミュレーションによって算出した。そのシミュレーション結果を図8に示す。
なお、このシミュレーションにおいては、誘電体ブロック10を構成する誘電体の非誘電率を11.5とし、誘電正接を0.00005とした。各種電極および導体は銀とした。誘電体ブロック10は幅が25mmで長さが56.4mmで厚みが6.2mmの直方体状とした。第1の貫通孔21a〜21fの直径は3.0mmとし、第2〜第6の貫通孔22〜26の直径は1mmとした。内導体と外導体の最も近接する部分との間隔は、第1の貫通孔21a,21f内の内導体において5.5mm(第1の貫通孔21a,21fの中心と第2の貫通孔22の中心との間隔は7.5mm)とし、第1の貫通孔21b〜21e内の内導体において7.0mm(第1の貫通孔21b〜21eの中心と第2の貫通孔22の中心との間隔は9.0mm)とした。
また、第1の貫通孔21a,21f内の内導体における内導体と外導体の最も近接する部分との間隔を、第1の貫通孔21b〜21e内の内導体と同じにした比較例の同軸フィルタの電気特性をシミュレーションによって算出した。そのシミュレーション結果を図9に示す。なお、これらのシミュレーションにおいては、4つの側面が同軸フィルタの側面に接触するとともに上面が同軸フィルタの上面と5mmの間隔をあけて対向するような、導体からなる矩形のシールドケースを同軸フィルタに上から被せたようなモデルでシミュレーションを行った。
図8および図9に示すグラフにおいて、横軸は周波数で縦軸は減衰量を表しており、同軸フィルタの通過特性(S21)を実線で示し、反射特性(S11)を破線で示している。図8に示す本発明の同軸フィルタの通過特性においては、図9に示す比較例の同軸フィルタの通過特性と比較して、通過帯域の低周波側近傍の減衰域における減衰量が5dB程度増大しており、優れた電気特性が得られていることがわかる。これにより、本発明の有効性が確認できた。
10:誘電体ブロック
21a〜21f:第1の貫通孔
22:第2の貫通孔
80:無線通信モジュール
81:ベースバンド部
82:RF部
821:同軸フィルタ
84:アンテナ
85:無線通信機器

Claims (3)

  1. 直方体状の誘電体からなる誘電体ブロックと、
    該誘電体ブロックの第1の主面から対向する第2の主面に渡って形成されているとともに一列状に間隔をあけて配置された3つ以上の第1の貫通孔と、
    該第1の貫通孔の内面にそれぞれ配置されており、前記第1の主面側または前記第2の主面側の一方がアース電位に接続される3つ以上の内導体と、
    アース電位に接続される導体が、前記内導体と間隔をあけて前記内導体の全体を取り囲むように配置されて構成された外導体とを備え、
    該外導体が、前記誘電体ブロックの前記第1の主面から前記第2の主面に渡って形成された第2の貫通孔の内面に配置された第1外導体と、前記誘電体ブロックの側面に配置された第2外導体とを有し、
    複数の前記第1の貫通孔の直径が全て等しく、
    前記内導体のうち列の両端に位置する内導体が、外部回路に電磁気的に接続されるとともに、
    列の両端に位置する前記内導体と前記第1外導体の最も近接する部分との間隔が、他の内導体と前記第2外導体の最も近接する部分との間隔よりも小さいことを特徴とする同軸フィルタ。
  2. 請求項1に記載の同軸フィルタを含むRF部と、該RF部に接続されたベースバンド部とを備えることを特徴とする無線通信モジュール。
  3. 請求項1に記載の同軸フィルタを含むRF部と、該RF部に接続されたベースバンド部と、前記RF部に接続されたアンテナとを備えることを特徴とする無線通信機器。
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