JP5408768B2 - 高温強度および樹枝状晶組織を有するNi基耐熱合金鋳塊およびこれからなるガスタービン翼鋳物 - Google Patents

高温強度および樹枝状晶組織を有するNi基耐熱合金鋳塊およびこれからなるガスタービン翼鋳物 Download PDF

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Description

この発明は、ガスタービン翼鋳物を作製するための高温強度および樹枝状晶組織を有するNi基耐熱合金鋳塊に関するものであり、この発明の高温強度および樹枝状晶組織を有するNi基耐熱合金鋳塊を普通鋳造して作製したガスタービン翼鋳物に関するものである。
一般に、ガスタービンは、圧縮機吐出空気に燃料を噴霧し、燃焼させてタービン駆動用の高温高圧ガスを生成し、この高温高圧ガスによりガスタービン翼を回転させてシャフトを回転させ、動力を得ている。この圧縮機吐出空気に燃料を噴霧し、燃焼させた直後の高温高圧ガスに接触するガスタービン翼は高温高圧を受けるためにNi基耐熱合金の単結晶組織または一方向凝固組織を有する柱状晶からなる組織を有するガスタービン翼を使用しているが、燃焼領域から離れるにしたがってガス圧は低圧化し、さらに温度が低下しているために燃焼領域から離れた後段側(低圧側)に取付けられるガスタービン翼は、燃焼領域に比べて過酷な条件が緩和されることから普通鋳造組織を有するガスタービン翼でも十分に耐えることができるとされている。しかし、燃焼領域から離れた後段側(低圧側)は広いガス通路が形成されているためにガスタービン翼も大型なものとなる。
このガスタービン翼の材料としては一般にNi基耐熱合金が使用されており、その主流はγ´相{Ni(Al,Ti,Ta)}の析出強化およびMo、W等による固溶強化を兼ね備えるNi基耐熱合金が使用されている。このNi基耐熱合金として、例えば、質量%(以下、%は、質量%を示す)Cr:7〜13%、Co:35%以下、Mo:8%以下、W:14%以下、Ta:6%以下、Al:4〜7%、Ti:0.5〜6%(ただし、Al+Ti:6.5〜10.5%)、V:0.2〜1.5%、Zr:0.2%以下、Hf:0.7〜5%、C:0.02〜0.5%、B:0.002〜0.2%を含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成を有する、高温強度、高温耐酸化性および高温耐蝕性に優れたNi基耐熱合金(特許文献1参照)、
Cr:13.1〜15.0%、Co:8.5〜10.5%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜4.5%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.06〜0.12%、B:0.005〜0.025%、Zr:0.010〜0.050%、Mgおよび/またはCa:1〜100ppmを含有し、さらに必要に応じてHf:0.2〜1.5%を含有し、さらに必要に応じてPt:0.02〜0.5%、Rh:0.02〜0.5%、Re:0.02〜0.5%の内の1種または2種以上を含有し、さらに必要に応じてHf:0.2〜1.5%およびPt:0.02〜0.5%、Rh:0.02〜0.5%、Re:0.02〜0.5%の内の1種または2種以上を含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成を有する、高温強度、高温耐酸化性および高温耐蝕性に優れたNi基耐熱合金(特許文献2参照)、
Cr:12.0〜14.3%、Co:8.5〜11.0%、Mo:1.0〜3.5%、W:3.5〜6.2%、Ta:3.0〜5.5%、Al:3.5〜4.5%、Ti:2.0〜3.2%、C:0.04〜0.12%、B:0.005〜0.05%を含有し、さらにMgおよび/またはCa:0.5〜100ppmを含有し、さらに必要に応じてPt:0.02〜0.5%、Rh:0.02〜0.5%、Re:0.02〜0.5%の内の1種または2種以上を含有し、残部がNiおよび不可避不純物からなる組成を有する健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることのできる柱状晶組織を有するガスタービン翼用Ni基耐熱合金(特許文献3参照)、などが知られている。
特公平1−59344号公報 特開平6−57359号公報 特開平10−273747号公報
しかし、近年、ガスタービンの容量は熱効率の向上による排出炭酸ガス量の低減や排出ガス処理を容易にするために大型化し、それに伴ってガスタービン翼の寸法が大きくなっている。さらに多段構造になっているガスタービンにおいて後段側(低圧側)は広いガス通路となっており、ガスタービンの容量が大型化すると一層広いガス通路が必要となり、この大型化したガスタービンの後段側(低圧側)に設けられるガスタービン翼も一層大型化している。
このような大型ガスタービン翼を一方向凝固させて柱状晶組織を有する大型ガスタービン翼鋳物を製造するには熟練と時間がかかり、そのためにコスト高となる。したがって、前記ガスタービンの後段側(低圧側)に設けられる大型ガスタービン翼は一般に普通鋳造により作製されている。しかし、普通鋳造して得られた大型ガスタービン翼であっても一層の高温強度を有するが求められていることには変わりなく、ガスタービン翼が大型化するほど自身の自重を減らさなければならないために一層の高温強度化が求められている。
さらに、一般に、Ni基耐熱合金は融点が高いことから、従来のNi基耐熱合金を溶解し鋳造して大型ガスタービン翼鋳物を作製すると、Ni基耐熱合金溶湯の温度が高いために鋳型のセラミックスと反応して得られた大型ガスタービン翼鋳物の鋳肌が悪くなる。
そこで、本発明者等は、Ni基耐熱合金を溶解し普通鋳造して高温強度および良好な鋳肌を有する大型ガスタービン翼鋳物を作製すべく研究を行った。その結果、
(イ)従来から知られているNi基耐熱合金を溶解し普通鋳造し得られた大型ガスタービン翼鋳物はいずれも高温強度および鋳肌に関して満足のいく結果は得られなかったが、先の特許文献2記載のNi基耐熱合金に比べてCr含有量を少なくしてCr:12.1〜13.0%とし、さらにW量を多くしてW:6.3〜7.0%とし、Mo、Ta、Al、Ti、C、B、Zrをできる限りバランスよく添加してそれらの成分組成をCr:12.1〜13.0%、Co:8.5〜11.0%、Mo:0.5〜2.0%、W:6.3〜7.0%、Ta:5.0〜6.0%、Al:3.6〜4.6%、Ti:2.0〜2.9%、C:0.06〜0.16%、B:0.005〜0.035%、Zr:0.010〜0.070%となるように調整し、さらにMgおよびCaの内の1種または2種を合計で1〜100ppm添加することにより酸素、硫黄等の不純物による悪影響を押えた成分組成を有するNi基耐熱合金鋳塊を作製し、このNi基耐熱合金鋳塊を溶解し普通鋳造して得られる鋳物は鋳肌が良好となり、高温強度が一層向上することから、このNi基耐熱合金鋳塊を溶解し鋳造して一層高温強度を有し良好な鋳肌を有する大型のガスタービン翼鋳物を作製することができる、
(ロ)前記(イ)記載のNi基耐熱合金に、さらにPt、Rh、ReをPt:0.02〜0.5%、Rh:0.02〜0.5%、Re:0.02〜0.5%の内の1種または2種以上を含有せしめると、耐食性が一層向上する、などの研究結果が得られたのである。
この発明は、かかる研究結果に基づいて成されたものであって、
(1)質量%で(以下、%は質量%を示す)、Cr:12.1〜13.0%、Co:8.5〜11.0%、Mo:0.5〜2.0%、W:6.3〜7.0%、Ta:5.0〜6.0%、Al:3.6〜4.6%、Ti:2.0〜2.9%、C:0.06〜0.16%、B:0.005〜0.035%、Zr:0.010〜0.070%、MgおよびCaの内の1種または2種を合計で1〜100ppmを含有し、残りがNiと不可避不純物からなる成分組成を有する高温強度および普通鋳造によって形成された樹枝状晶組織を有するNi基耐熱合金鋳塊
(2)Cr:12.1〜13.0%、Co:8.5〜11.0%、Mo:0.5〜2.0%、W:6.3〜7.0%、Ta:5.0〜6.0%、Al:3.6〜4.6%、Ti:2.0〜2.9%、C:0.06〜0.16%、B:0.005〜0.035%、Zr:0.010〜0.070%、MgおよびCaの内の1種または2種を合計で1〜100ppmを含有し、さらにPt:0.02〜0.5%、Rh:0.02〜0.5%、Re:0.02〜0.5%の内の1種または2種以上を含有し、残りがNiと不可避不純物からなる成分組成を有する高温強度および普通鋳造によって形成された樹枝状晶組織を有するNi基耐熱合金鋳塊
(3)前記(1)または(2)記載の高温強度および普通鋳造によって形成された樹枝状晶組織を有するNi基耐熱合金鋳塊からなるガスタービン翼鋳物、に特徴を有するものである。
前述のように成分組成をバランスよく組み合わせて得られたこの発明のNi基耐熱合金鋳塊は、真空溶解して前記(1)または(2)記載の成分組成を有するように成分調整し、この成分調整して得られた溶湯を金型に鋳込むことにより作製する。このようにして得られたこの発明のNi基耐熱合金鋳塊は普通鋳造して得られた鋳物であるから、その組織は樹枝状晶を有している。
この発明のNi基耐熱合金鋳塊からなるタービン翼鋳物は、先に作製した成分調整されたNi基耐熱合金鋳塊を再び真空溶解し、セラミックス鋳型に直接鋳込むことにより得られ、その組織は樹枝状晶を有し、オーステナイト結晶粒内にγ´相{Ni(Al,Ti,Ta)}が分散析出した組織を有している。
次に、この発明の高温強度および普通鋳造によって形成された樹枝状晶組織を有するNi基耐熱合金鋳塊の成分組成を上記の通りに限定した理由を説明する。
(a)Cr
産業用ガスタービンでは、燃焼によって生じた酸化性および腐食性物質を含有する燃焼ガスと接触するため、高温における耐酸化性及び耐蝕性が要求されるが、近年、燃料は腐食性の低い天然ガスや良質な軽質油が使用されており、タービン翼に施すコーティングの信頼性が向上したことと合わせて合金に求められる高温における耐酸化性および耐食性は低くなっている。しかし、高温における耐酸化性及び耐蝕性は依然として必要であり、Crはこれらの要求を満たす成分であるので添加するが、その含有量が12.1%未満ではその効果は少なく、一方、この発明の健全な鋳肌および普通鋳造組織を得ることのできるNi基耐熱合金では、他にCo、Mo、W、Ta等も添加されるため、これらとのバランスをとるため13.0%を越えて含有することは好ましくない。よって、Cr含有量は12.1〜13.0%に定めた。
(b)Co
Coは、Ti、Al等を高温で素地に固溶させる限度(固溶限)を大きくさせ、熱処理によってγ´相{Ni3 (Ti,Al,Ta)}を微細分散析出させて健全な鋳肌および鋳物内部組織を得ることによりNi基耐熱合金の強度を向上させる作用があるので添加するが、この発明に含まれるTi,Al量ではCo量は8.5%以上であることが必要であり、一方、Co含有量が11.0%を越えると、Cr、Mo、W、Ta、Al、Ti等の他の元素とのバランスが崩れ、有害相の析出による延性低下をもたらすことからCo含有量は8.5〜11.0%に定めた。
(c)Mo
Moは、素地中に固溶して、Wとの相乗作用によって高温強度を上昇させる作用があるので添加するが、その含有量が、0.5%未満では不十分であり、一方、2.0%を越えて添加すると有害相の析出により延性が阻害されるのでMo:0.5〜2.0%に定めた。
(d) W
WはMoと同様に主として固溶強化の作用があり、高温強度の付与に寄与する効果があるが、他の添加成分とのバランスにより添加量が制限され、その量は5.5%以上必要である。しかし、あまり多く含有し過ぎると、有害相を析出するとともにW自身比重が大きい元素であるため合金全体の比重が大きくなり、遠心力の働くタービン翼では不利であるところから、その上限を7.0%にした。したがって、この発明のNi基耐熱合金に含まれるW含有量を、実施例に基づき6.3〜7.0%とした。
(e) Ta
Taは固溶強化及びγ´相析出強化により高温強度の向上に寄与し、所望の強度を得るためには5.0%以上含まれることが必要である。しかし多く添加し過ぎると延性を低下するのでその上限を6.0%とした。従って、この発明のNi基耐熱合金に含まれるTa含有量は5.0〜6.0%に定めた。
(f) Al
AlはTiと同様にγ´相を生成する元素であり、析出強化によって合金の高温強度を上げると共に、高温での耐酸化性、耐蝕性の付与に寄与する作用を有し、その作用はCrとの相乗効果による。そのためにこの発明のNi基耐熱合金に含まれるAl量は3.6%以上であることが必要であるが、一方、4.6%を越えて多量に添加し過ぎると延性を阻害するようになる。したがって、Al含有量は3.6〜4.6%に定めた。
(g) Ti
Tiはγ´析出強化型Ni基合金の高温強度を上げるためのγ´相の析出に必要な元素であるので添加するが、その含有量は2.0%未満ではγ´相の析出が不十分で、要求強度を満足することができず、一方、2.9%よりも多量に添加すると析出量が多くなり過ぎて延性を阻害するので好ましくない。従って、Ti含有量は2.0〜2.9%に定めた。
(h) C
Cは炭化物を形成し、特に結晶粒界、樹枝状晶境界に析出して粒界や樹枝状晶境界を強化し、高温強度の向上に寄与するので0.06%以上添加することが必要であるが、一方、0.16%を越えて添加すると延性を阻害するので大型ガスタービン翼の鋳造を考慮すると好ましくない。したがって、Cの含有量を0.06〜0.16%とした。
(i) B
B成分は、結晶粒界における結合力を増して素地を強化し、高温強度を向上させる作用を有するので添加するが、その含有量が0.005%未満では所望の効果が得られず、一方、0.035%を越えて含有すると延性を阻害する恐れがあるので大型ガスタービン翼の鋳造による製造を考慮すると好ましくない。したがって、Bの含有量を0.001〜0.035%と定めた。
(j) Zr
Zrも結晶粒界における結合力を増して素地を強化し、高温強度を上昇させるので必要な成分であるが、その含有量が0.010%未満では所望の効果が得られず、一方、あまり多く添加すると延性を阻害する恐れがあるため大型ガスタービン翼の鋳造を考慮するとZr含有量を0.070%を越えて含有させることは好ましくない。したがって、Zrの含有量を0.010〜0.070%とした。
(k) Mg、Ca
これら成分は酸素、硫黄等の不純物との結合力が強く、さらに酸素、硫黄等の不純物による延性低下を防止する作用があるが、その含有量が1ppm未満では十分な作用が得られず、一方、100ppmを越えて含有するとかえって結晶粒界の結合を弱めて割れの原因になるので好ましくない。したがって、Mgおよび/またはCaの含有量は1〜100ppmと定めた。
(l) Pt、Rh、Re
Pt、Rh、Reは耐食性向上作用があるので必要に応じて添加するが、その含有量がそれぞれ0.02%未満では所望の効果が得られず、一方、その含有量がそれぞれ0.5%を越えて含有すると、なお一層の効果が望めないほか、貴金属であるために価格が高くなるので好ましくない。したがって、Pt、Rh、Reの内の1種または2種以上はそれぞれ0.02〜0.5%に定めた。
この発明のNi基耐熱合金鋳塊は、普通鋳造して樹枝状晶組織を有し、鋳肌の良好な高温強度の優れた大型のガスタービン翼鋳物を得ることができるので安価に高温強度に優れたガスタービン翼を提供することができ、各種産業の発展に大いに貢献できるものである。
つぎに、この発明のNi基耐熱合金を実施例により具体的に説明する
通常の高周波真空溶解炉を用い、それぞれ表1〜3に示される成分組成をもった本発明Ni基耐熱合金1〜15、比較Ni基耐熱合金1〜20および従来Ni基耐熱合金1からなるNi基合金溶湯を溶製し、これを金型に鋳造して鋳塊を作製した。この鋳塊の一部を再び高周波真空溶解して温度:1570℃に保持された溶湯を作製し、これをアルミナ鋳型に鋳造して直径:30mm、長さ:150mmの試験片鋳物を作製した。
得られた本発明Ni基耐熱合金1〜15、比較Ni基耐熱合金1〜20および従来Ni基耐熱合金1からなる試験片鋳物の外表面の蛍光探傷試験を行って直径:0.2mm以上の凹欠陥の数を測定し、その結果を表4に示すことにより鋳肌を評価した。
さらに得られた試験片鋳物を1200℃、2時間保持の溶体化処理し、さらに830℃で24時間保持の時効処理を行ったのち、前記試験片鋳物を大気中、温度:870℃に負荷:300MPaをかけて保持し、破断に至るまでの寿命(時間)を測定し、従来Ni基耐熱合金1からなる試験片鋳物の寿命を1として本発明Ni基耐熱合金1〜15、比較Ni基耐熱合金1〜20からなる試験片鋳物の破断寿命の比を測定し、高温クリープ破断強度を評価した。
表1〜4に示される結果から、本発明Ni基耐熱合金1〜15からなる試験片鋳物は、いずれも従来Ni基耐熱合金1からなる試験片鋳物に比べて凹欠陥数が少ないことから鋳肌の荒れが小さく、さらに高温クリープ破断強度が優れていることが分かる。また、この発明の範囲から外れている成分組成の比較Ni基耐熱合金1〜20からなる溶体化処理した試験片鋳物は凹欠陥数が多い値を示して鋳肌の荒れが激しかったり、高温クリープ破断強度が低下するなど何らかの好ましくない特性を示すことがわかる。

Claims (3)

  1. 質量%で(以下、%は質量%を示す)、Cr:12.1〜13.0%、Co:8.5〜11.0%、Mo:0.5〜2.0%、W:6.3〜7.0%、Ta:5.0〜6.0%、Al:3.6〜4.6%、Ti:2.0〜2.9%、C:0.06〜0.16%、B:0.005〜0.035%、Zr:0.010〜0.070%、MgおよびCaの内の1種または2種を合計で1〜100ppmを含有し、残りがNiと不可避不純物からなる成分組成を有することを特徴とする高温強度および普通鋳造によって形成された樹枝状晶組織を有するNi基耐熱合金鋳塊
  2. 質量%で(以下、%は質量%を示す)、Cr:12.1〜13.0%、Co:8.5〜11.0%、Mo:0.5〜2.0%、W:6.3〜7.0%、Ta:5.0〜6.0%、Al:3.6〜4.6%、Ti:2.0〜2.9%、C:0.06〜0.16%、B:0.005〜0.035%、Zr:0.010〜0.070%、MgおよびCaの内の1種または2種を合計で1〜100ppmを含有し、さらにPt:0.02〜0.5%、Rh:0.02〜0.5%、Re:0.02〜0.5%の内の1種または2種以上を含有し、残りがNiと不可避不純物からなる成分組成を有することを特徴とする高温強度および普通鋳造によって形成された樹枝状晶組織を有するNi基耐熱合金鋳塊
  3. 請求項1または2記載の高温強度および普通鋳造によって形成された樹枝状晶組織を有するNi基耐熱合金鋳塊からなることを特徴とするガスタービン翼鋳物。
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