JP5407737B2 - モデル生成プログラム、モデル生成装置、およびモデル生成方法 - Google Patents

モデル生成プログラム、モデル生成装置、およびモデル生成方法 Download PDF

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Description

本発明は、モデル化対象のモデルを生成するモデル生成プログラム、モデル生成装置、およびモデル生成方法に関する。
従来、様々な工学的応用で、モデル化対象の動作(出力や次の状態)を数式で表現するモデル(以下、「モデル式」と称す。)が利用されている。モデル式には入力変数、状態変数、物理定数、調整変数(fitting parameter)などが含まれる。
測定結果とモデル式の結果が一致するように、調整変数(や物理定数)を調節することで、モデル式の抽出が行われる。そして、抽出したモデル式を使って、モデル化対象の動作を簡単に予測することができるようになる。たとえば、測定していない入力条件での動作をモデルから予測できるようになる。
また、シミュレーションに与える条件には前提条件と入力条件がある。前提条件とは、計算結果をモデル式によりモデル化した場合、調整変数を変えないと表現できないような条件をいう。たとえば、モデル式中の入力変数で表現されていない条件が挙げられる。また、入力条件とは、計算結果をモデル式によりモデル化した場合、調整変数を変えなくても表現できる条件をいう。たとえば、入力の値や物理定数の値である。
たとえば、シミュレーションに必要な条件が、a,b,c,dの4つの変数で表されている場合、モデル式が変数a,bの関数であらわされる場合は、a,bが入力条件で、c,dが前提条件となる。cかdが変われば、違うモデル式が必要となる。
また、様々な入力条件でのシミュレーションを網羅的におこなうのは非常に時間がかかるため、いくつか入力条件を変えて、シミュレーションを行った結果から、モデル化を行う。これにより、シミュレーションしていない入力条件の結果を予測することができる(応答曲面法)。また、一部の計算結果や測定結果から、多項式などのモデル式を当てはめて、最小二乗法により全体を予測する手法が考案されている(たとえば、下記特許文献1,2を参照。)。
特開平6−195652号公報 特開2002−353440号公報
しかしながら、上述した従来技術では、一部の計算で済むため高速に計算できる反面、物理的性質を反映したモデルを生成するのが非常に困難な場合があるため、多項式などのように、物理的性質を持たないモデル式で応答曲面を作成するのが一般的である。物理的性質を持たないモデル式を使う場合、様々な問題が発生する。
図6は、モデル式の具体例を示す説明図である。(A)は望ましいモデル式である。(B)は測定値が少ない場合にモデル式に発生する大きな誤差を示している。測定値の個数が少ない場合、あり得ないモデル式が抽出されたり、測定誤差の影響を受け易いという問題があった。
(C)はモデル式の次数が低いことによりモデル式に発生する誤差を示している。モデル式として、次数の低い多項式を使うと、動作の違いに十分追随できず精度が悪化するという問題があった。
(D)はモデル式の次数が高すぎることによりモデル式に発生する誤差を示している。(C)では次数が低いため、精度向上のため次数を高くすると、モデル式が波打ちしたり、測定誤差や計算誤差をモデル式に取り込んでしまうという問題があった。このように、物理的性質をもったモデル式を生成することは、従来技術では非常に困難であった。
本発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、モデル化対象の物理的性質を高精度に反映することができるモデル生成プログラム、モデル生成装置、およびモデル生成方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかるモデル生成プログラム、モデル生成装置、およびモデル生成方法は、モデル化対象を表現したモデル式を構成する係数、入力変数、および出力変数のうち前記係数に関する統計量を記憶する記憶装置にアクセス可能であり、前記モデル化対象に関する入力値および出力値の組み合わせとなるデータ群を入力し、前記統計量および前記係数により定義された前記モデル式が発生する第1の確率と、前記入力変数および前記出力変数により定義された前記モデル式が発生する第2の確率と、を結合した結合確率に基づいて、当該結合確率を最大化するような前記係数の値を、入力されたデータ群を前記結合確率の前記入力変数および前記出力変数に与えることにより決定し、決定された係数の値を前記モデル式に関連付けて出力することを要件とする。
本モデル生成プログラム、モデル生成装置、およびモデル生成方法によれば、モデル化対象の物理的性質を高精度に反映することができるという効果を奏する。
実施の形態にかかるモデル生成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 モデル生成装置の機能的構成を示すブロック図である。 記憶部の記憶内容の一例を示す説明図である。 モデル生成装置による統計量抽出処理手順を示すフローチャート(その1)である。 モデル生成装置による統計量抽出処理手順を示すフローチャート(その2)である。 モデル生成装置によるモデル生成処理手順を示すフローチャート(その1)である。 モデル生成装置によるモデル生成処理手順を示すフローチャート(その2)である。 モデル式の具体例を示す説明図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるモデル生成プログラム、モデル生成装置、およびモデル生成方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(モデル生成装置のハードウェア構成)
図1は、実施の形態にかかるモデル生成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図1において、モデル生成装置は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read‐Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、磁気ディスクドライブ104と、磁気ディスク105と、光ディスクドライブ106と、光ディスク107と、ディスプレイ108と、I/F(Interface)109と、キーボード110と、マウス111と、スキャナ112と、プリンタ113と、を備えている。また、各構成部はバス100によってそれぞれ接続されている。
ここで、CPU101は、モデル生成装置の全体の制御を司る。ROM102は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM103は、CPU101のワークエリアとして使用される。磁気ディスクドライブ104は、CPU101の制御にしたがって磁気ディスク105に対するデータのリード/ライトを制御する。磁気ディスク105は、磁気ディスクドライブ104の制御で書き込まれたデータを記憶する。
光ディスクドライブ106は、CPU101の制御にしたがって光ディスク107に対するデータのリード/ライトを制御する。光ディスク107は、光ディスクドライブ106の制御で書き込まれたデータを記憶したり、光ディスク107に記憶されたデータをコンピュータに読み取らせたりする。
ディスプレイ108は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。このディスプレイ108は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
インターフェース(以下、「I/F」と略する。)109は、通信回線を通じてLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどのネットワーク114に接続され、このネットワーク114を介して他の装置に接続される。そして、I/F109は、ネットワーク114と内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。I/F109には、たとえばモデムやLANアダプタなどを採用することができる。
キーボード110は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力をおこなう。また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。マウス111は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などをおこなう。ポインティングデバイスとして同様に機能を備えるものであれば、トラックボールやジョイスティックなどであってもよい。
スキャナ112は、画像を光学的に読み取り、モデル生成装置内に画像データを取り込む。なお、スキャナ112は、OCR(Optical Character Reader)機能を持たせてもよい。また、プリンタ113は、画像データや文書データを印刷する。プリンタ113には、たとえば、レーザプリンタやインクジェットプリンタを採用することができる。
(モデル生成装置の機能的構成)
つぎに、モデル生成装置の機能的構成について説明する。図2は、モデル生成装置200の機能的構成を示すブロック図である。モデル生成装置200は、記憶部230と、取得部201と、第1の係数値算出部202と、統計量算出部203と、格納部204と、検出部205と、決定部220(第1の確率算出部206、入力部207、第2の確率算出部208、設定部209、第2の係数値算出部210)と、出力部211と、を含む構成である。
記憶部230は、具体的には、たとえば、図1に示したROM102、RAM103、磁気ディスク105、光ディスク107などの記憶装置により、その機能を実現する。また、取得部201〜出力部211は、具体的には、たとえば、図1に示したROM102、RAM103、磁気ディスク105、光ディスク107などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU101に実行させることにより、または、I/F109により、その機能を実現する。
記憶部230は、モデル化対象を表現するモデル式を構成する係数の値(以下、「第1の係数値」)を記憶する。ここで、モデル式とは、数式で表現されたモデル化対象のモデルである。モデル式は、一般に、多項式で表現される。ここでは、一例として、2入力変数(x1,x2)からなる2次のモデル式f(x1,x2)を挙げる。
Figure 0005407737
上記式(1)において、a,b,c,d,e,gは係数である。係数a,b,c,d,e,gは変数であり、後述の手法により、係数値を求めていくこととなる。式(1)では、次数を2としているが、より高次のモデル式としてもよい。また、入力変数の個数は1個でもよく、3以上でもよい。いずれにしても、モデル式は、モデル化対象やその挙動により適宜設定しておく。また、モデル式は多項式に限らず、対数関数や指数関数であってもよい。また、多項式の一部の項が対数関数や指数関数であってもよい。
また、記憶部230は、モデル化対象に関する入力値および出力値の組み合わせとなる第1のデータ群での第1係数値の統計量を記憶する。ここで、入力値とは、モデル化対象に与えられた入力データであり、出力値とは入力データが与えられた場合のモデル化対象の出力データである。第1のデータ群は、既知データとして与えられたサンプルデータでもよく、入力値と当該入力値をシミュレータに与えた場合の出力結果との組み合わせでもよい。
また、統計量とは、第1の係数値を統計的に表現したデータである。第1のデータは複数与えられるため、統計量は、第1のデータのばらつきを考慮したデータとなる。統計量としては、たとえば、平均μと標準偏差σ(分散や共分散でもよい)で係数a,b,c,d,e,gごとに表現される。また、各係数a,b,c,d,e,g間の相関を取り除くため、主成分分析により変換された主成分ごとに第1の係数値を表現してもよい。たとえば、係数aを主成分分析して、a=p1+p2+p3という内容に線形変換された場合、係数p1〜p3のそれぞれについて統計量(平均μp1〜μp3、標準偏差σp1〜σp3)が求められることとなる。
図3は、記憶部230の記憶内容の一例を示す説明図である。図3では、第1のデータ群は複数得られる。統計量は、既知であればあらかじめ与えておいてもよく、また、第1のデータ群が得られた場合に、第1のデータ群を用いて算出することとしてもよい。ここでは、統計量算出のため、第1の係数値はk回求められているものとするが、統計量の具体的な算出については後述する。なお、記憶部230は、モデル生成装置200内の記憶装置でもよく、モデル生成装置200外の記憶装置でもよい。モデル生成装置200外の記憶装置の場合、図1に示したネットワーク114を介して通信することで、記憶部230内のデータを読み出したり、書き込んだりすることとなる。
図2において、取得部201は、第1のデータ群を取得する機能を有する。取得された第1のデータ群は記憶部230に記憶される。
第1の係数値算出部202は、取得部201によって取得された第1のデータ群をモデル式fに与えることにより、第1の係数値を算出する機能を有する。具体的には、たとえば、第1のデータをモデル式fにそれぞれ与え、下記式(2)の誤差二乗和S1を用いた最小二乗法により第1の係数値を求める。
Figure 0005407737
上記式(2)において、N1は第1のデータの個数である。i番目の第1のデータを{Xi,yi}とすると、i番目の入力変数はXiであり、出力変数はyiである。また、入力値の数がn個(n=1,2,…)ある場合、入力変数XiはXi={x1i,x2i,…,xni}となる。
そして、誤差二乗和S1を係数で偏微分することで得られる連立方程式を解くことで第1の係数値を求めることができる。式(1)のようにモデル式fが多項式である場合、連立一次方程式となるため、逆行列演算により高速で求めることができる。一般に、モデル式fを係数で偏微分した式にいかなる係数も含まれない場合に、連立一次方程式になる。モデル式fの形によっては、連立方程式を解くことができない場合もあるが、その場合は最適化によっても求められる。
上記式(2)の誤差二乗和S1を展開すると、下記式(3)となる。
Figure 0005407737
式(3)においてk1〜k21は定数である。たとえば、k7は、下記式(4)で表現される。
Figure 0005407737
誤差二乗和S1を係数a〜e,gでそれぞれ偏微分し、それぞれが0になるとする。たとえば、誤差二乗和S1を係数aでそれぞれ偏微分して0になる式は、下記式(5)である。
Figure 0005407737
式(5)のように係数ごとに偏微分して0になる式を用いることで連立6元一次方程式が得られる。この連立6元一次方程式を行列表現すると、下記式(6)となる。
Figure 0005407737
式(6)において、Tは6×6の定数行列であり、Kは定数ベクトルである。式(5)より、Tの一行目は{2k1,k7,k8,k9,k10,k11}となる。そして、式(6)の両辺にTの逆行列を左から掛けることで、係数a〜e,gの値(第1の係数値)を求めることができる。
統計量算出部203は、第1の係数値算出部202によって算出された算出結果に基づいて、第1の係数値の統計量を算出する機能を有する。具体的には、たとえば、図3に示したように、第1の係数値ごとに平均μと標準偏差σを算出する。たとえば、係数aについては、1回目の第1の係数値a1からr回目の第1の係数値arまでの平均μaと標準偏差σaを算出することとなる。また、たとえば主成分分析する場合は、主成分(たとえば、上述したp1〜p3)ごとの平均と標準偏差を算出することとなる。
格納部204は、第1の係数値と当該第1の係数値の統計量を記憶装置に格納する機能を有する。具体的には、たとえば、図3に示したように、第1の係数値と当該第1の係数値の統計量を格納する。
また、取得部201は、r回目の第1のデータ群の取得のあと、r+1回目の第1のデータ群を取得した場合、第1の係数値算出部202では、r+1回目の第1の係数値を算出する。そして、統計量算出部203は、1回目〜r+1回目の第1の係数値により、第1の係数値の統計量(平均と標準偏差)を再計算する。格納部204は、r+1回目の第1の係数値の項目を作成して記憶装置に格納するとともに、第1の係数値の統計量(平均と標準偏差)を、再計算された第1の係数値の統計量(平均と標準偏差)に更新する。
検出部205は、モデル式fの生成要求を検出する機能を有する。具体的には、操作入力により生成要求の有無を判断し、生成要求がない時間帯においては、第1のデータ群をあらたに取得する。たとえば、生成要求を受け付けない時間帯を設定しておき、当該時間帯において順次第1のデータ群を取得することとしてもよい。これにより、空き時間を有効活用して統計量を蓄積することができる。
決定部220は、モデル式fの係数の値を決定する機能を有する。具体的には、統計量(図3を参照)および係数a,b,c,d,e,gにより定義されたモデル式fが発生する第1の確率Ppと、入力変数Xiおよび出力変数yiにより定義されたモデル式fが発生する第2の確率Psと、を結合した結合確率Pの演算式を求める。この結合確率Pの演算式を最大化するような係数の値を決定する。より具体的には、第1の確率算出部206、入力部207、第2の確率算出部208、設定部209、第2の係数値算出部210により、モデル式fの係数の値を決定する。
第1の確率算出部206は、記憶部230に記憶されている第1の係数値から得られた統計量に基づいて、過去の統計(第1のデータ群から得られる統計量)からのモデル式fの発生確率となる第1の確率を算出する機能を有する。具体的には、たとえば、下記式(7)により、第1の確率Ppを算出する。
Figure 0005407737
上記式(7)において、Mはモデル式fにおける係数の総数、pj(f)はモデル式fにおけるj番目の係数、μjはモデル式fにおけるj番目の係数pj(f)の平均、σjはモデル式fにおけるj番目の係数pj(f)の標準偏差である。第1の確率Ppは、過去の統計(第1のデータ群から得られる統計量)からのモデル式fの発生確率を多次元正規分布によりあらわしている。第1の確率Ppが大きいモデルは、過去の統計では頻繁に発生しており、小さいモデルはめったに発生していないという意味を持つこととなる。
なお、本実施の形態では、式(7)に与えられるのは統計量だけで、第1の確率Ppにおけるモデル式fにおけるj番目の係数pj(f)は変数のままとなる。したがって、第1の確率算出部206では、統計量が与えられた第1の確率Ppの演算式が求められることとなる。また、なお、第1の確率Ppは、上記式(7)に限らず、過去の統計(第1のデータ群から得られる統計量)からのモデル式fの発生確率をあらわす式であれば、他の計算式でもよい。
たとえば、主成分分析を行う場合は、pj(f)は各主成分となり、寄与の少ない成分を削除する等の理由で、Mは係数の総数よりも少ない場合もある。
ここで、第1の確率Ppについて具体的に説明する。ここでは、説明を簡略化するため、モデル式fをf(x)=ax+1として説明する。たとえば、係数aが、過去の統計量から平均2、標準偏差1の正規分布で近似できたとする。係数aに係数aの平均値μa=2が与えられた場合、モデル式fがf(x)=2x+1である確率は、正規分布の確率密度関数から、0.398942(正規分布の平均値の確率)となる。また、係数aに係数aの平均値μa=3が与えられた場合、f(x)=3x+1である確率は、同じく0.241971(平均から1σ離れた場所の確率)となる。
入力部207は、モデル化対象に関する入力値および出力値の組み合わせとなる第2のデータ群を入力する機能を有する。具体的には、たとえば、第1のデータ群よりも後に得られたデータ群である。第2のデータ群は、N2個(通常は、N2<<N1,N2=N1でもよい)の入力値および出力値の組み合わせの集合である。第2のデータ群は、第1のデータ群と同様、既知データとしてあらたに得られたサンプルデータでもよく、あらたに得られた入力値と当該入力値をシミュレータに与えた場合の出力結果との組み合わせでもよい。また、第2のデータ群からランダムに選ばれたデータ群でもよい。
第2の確率算出部208は、第2のデータ群をモデル式fに与えた場合の確からしさをあらわす第2の確率を算出する機能を有する。具体的には、たとえば、下記式(8)により、第2の確率Psを算出する。
Figure 0005407737
上記式(8)において、N2は第2のデータの個数(通常はN2<<N1,N2=N1でもよい)である。Xiは入力変数であり、i番目の第2のデータの入力値が与えられる。yiは出力変数であり、i番目の第2のデータの測定値が与えられる。σyiはi番目の第2のデータの測定値yiの標準誤差(または重み)である。σyiは全測定値に共通の固定値(たとえば、σyi=1)でもよく、測定値σyiごとに異なる固定値でもよい。
また、入力変数Xiは、モデル式fの入力変数と同数となる。たとえば、モデル式fとして式(1)を用いる場合、i番目の第2のデータは、{x1i,x2i,yi}となり、入力変数Xiの値はXi={x1i,x2i}となる。
ここで、第2の確率Psについて具体的に説明する。ここでは、説明を簡略化するため、モデル式fをf(x)=2x+1として説明する。ある第2のデータ(x,y)について、正規分布で標準偏差1の誤差(測定誤差やシミュレーションの計算誤差)があるとするときに、(x,y)=(0,0)の点は、本当は(0,1)の点が誤差によって、(0,0)となっただけかもしれない。元の点が(0,1)である確率は正規分布の平均から1σ離れた位置の確率0.241971である。
モデル式f(x)は、点(0,1)を通るため、この場合の確率はPs=0.241971となる。仮に、モデル式fがf(x)=2xの場合は、点(0,0)を通るため、確率は正規分布の平均の確率0.398942となる。第2のデータ(x,y)は複数あるため、あるモデル式fに対し第2のデータをそれぞれ与えた場合の確率を掛け合わせたものが、第2の確率Psとなる。
なお、本実施の形態では、第2のデータ群は、後述する連立方程式の作成後に与えられることとなる。したがって、第2の確率算出部208では、あらかじめ設定されたσyiを式(8)に与えることで、第2の確率Psの演算式を求めることとなる。
設定部209は、モデル式fの係数に与えるべき第2の係数を求めるための連立方程式を設定する機能を有する。具体的には、設定部209は、第1の確率Ppの演算式と第2の確率Psの演算式を結合(乗算)して、結合確率Pの演算式を設定する。
第1の確率Ppは過去の統計(第1のデータ群から得られる統計量)からのモデル式fの発生確率をあらわしており、第2の確率Psは今回のサンプル(第2のデータ群)からのモデル式の確からしさをあらわしている。第1の確率Ppと第2の確率Psとの結合確率Pを最大化することは、最も確からしいモデル式を求めることを意味する。
本例では、結合確率Pは複雑な式で表現されているが、結合確率Pの最大化を行えばよいため、係数を含まない部分を定数Kに置き換えると、結合確率Pは下記式(9)に変形することができる。
P=K×exp(−1/(S2×S2))・・・(9)
ここで、S2は、下記式(10)により表現される誤差二乗和である(ただし、簡略化のため、σyi=1とした。)。すなわち、結合確率Pの演算式から、結合確率Pを最大化するモデル式fを決定する誤差二乗和S2を抽出することとなる。
Figure 0005407737
モデル式f(x)は、第1の確率Ppと第2の確率Psとの結合確率Pを最大化するように決定することとなる。具体的には、誤差二乗和S2が最小のときに結合確率Pが最大値をとるため、誤差二乗和S2の最小化問題に帰着する。誤差二乗和S2は凸関数になるため、凸最適化と呼ばれる最も一般的で簡単な、最適化問題を解く計算となる。したがって、容易に自動最適化できる。また、後述の方法で解いても良い。
また、式(10)の右辺第2項が第1の確率Ppに対応しており、右辺第1項が第2の確率Psに対応する。すなわち、誤差二乗和S1に物理的性質を反映する右辺第1項が追加された形となる。したがって、第2のデータ群の個数が少なくても、右辺第1項が効いてくるため、高精度な第2の係数値を求めることができる。
このあと、設定部209は、式(3)〜式(6)で示した手法と同様、誤差二乗和S2についても偏微分をして、連立方程式を作成する。
第2の係数値算出部210は、設定部209によって設定された連立方程式を解くことで、第2の係数値を算出する機能を有する。具体的には、設定部209により作成された連立方程式内で定義されている入力変数Xi,出力変数yiに、第2のデータ群を与えることで、各係数a〜e,gに与えるべき第2の係数値を算出する。
モデル式fが多項式であれば、連立一次方程式となり、式(6)で示したような逆行列計算で高速に求めることができる。一般に、モデル式fを係数で偏微分した式にいかなる係数も含まれない場合に、連立一次方程式になる。モデル式の形によっては、連立方程式を解くことができない場合もあるが、その場合は最適化によっても求められる。
出力部211は、第2の係数値算出部210によって算出された第2の係数値をモデル式fに関連付けて出力する機能を有する。具体的には、たとえば、第2の係数値をモデル式fの対応する係数に代入して、代入後のモデル式fを出力する。出力形式としては、たとえば、ディスプレイ108への表示、プリンタ113への印刷出力、I/F109による外部装置への送信がある。また、RAM103、磁気ディスク105、光ディスク107などの記憶領域に記憶することとしてもよい。また、第2の係数値が代入されたモデル式fの応答曲面を作成して出力することとしてもよい。
(統計量抽出処理手順)
図4−1は、モデル生成装置200による統計量抽出処理手順を示すフローチャート(その1)である。図4−1では、連立方程式で解く場合の処理手順を示している。まず、第1の係数値算出部202により、誤差二乗和S1の演算式を算出して(ステップS401)、誤差二乗和S1をモデル式fの係数ごとに偏微分する(ステップS402)。この偏微分により、連立方程式を作成する(ステップS403)。
つぎに、実行回数rをr=1とし(ステップS404)、入力値Xiと対応するシミュレーション結果yiとを取得する(ステップS405)。そして、ステップS403で作成された連立方程式の中で係数a〜e,gに係っている値kを計算する(ステップS406)。たとえば、上記式(5)では、k1,k7〜k11,k22を算出する。
つぎに、ステップS406で算出された値kを、ステップS403で作成された連立方程式に代入し、逆行列演算により、r回目における係数a〜e,gの第1の係数値を求める(ステップS407)。そして、r>Rであるか否かを判断する(ステップS408)。Rは取得可能な前提条件の異なる測定値またはシミュレーション結果の数である。RはR>1となるしきい値である。
r>Rでない場合(ステップS408:No)、rをインクリメントして(ステップS409)、ステップS405に戻る。この場合、取得部201により、あらたに入力値Xiと対応するシミュレーション結果yiとを取得することとなる。
一方、r>Rである場合(ステップS408:Yes)、統計量算出部203により、第1の係数値ごとに統計量を算出する(ステップS410)。そして、格納部204により、第1の係数値とその統計量とを格納する(ステップS411)。これにより、一連の統計量抽出処理を終了する。
図4−2は、モデル生成装置200による統計量抽出処理手順を示すフローチャート(その2)である。図4−2では、最適化により解く場合の処理手順を示している。まず、実行回数rをr=1とし(ステップS421)、入力値Xiと対応するシミュレーション結果yiとを取得する(ステップS422)。
つぎに、誤差二乗和S2の最小化を目的関数とする自動最適化を適用することで、第1の係数値を求める(ステップS423)。モデルとなる関数f(x)は、第1の確率Ppと第2の確率Psとの結合確率Pを最大化するように決定することとなる。具体的には、上記式(10)の誤差二乗和S2が最小のときに結合確率Pが最大値をとるため、誤差二乗和S2の最小化問題に帰着する。誤差二乗和S2は凸関数になるため、凸最適化と呼ばれる最も一般的で簡単な最適化問題を解く計算となる。このようにして、第1の係数値を求める。
このあと、r>Rであるか否かを判断する(ステップS424)。RはR>1となるしきい値である。r>Rでない場合(ステップS424:No)、rをインクリメントして(ステップS424)、ステップS422に戻る。この場合、取得部201により、あらたに入力値Xiと対応するシミュレーション結果yiとを取得することとなる(ステップS422)。
一方、r>Rである場合(ステップS424:Yes)、統計量算出部203により、第1の係数値ごとに統計量を算出する(ステップS426)。そして、格納部204により、第1の係数値とその統計量とを格納する(ステップS427)。これにより、一連の統計量抽出処理を終了する。
図5−1は、モデル生成装置200によるモデル生成処理手順を示すフローチャート(その1)である。
まず、M個の係数に与えられる統計量を記憶部230から取得し(ステップS501)、必要に応じて主成分分析を実行する(ステップS502)。主成分分析により、第1の係数値が直交化されるため、相関成分を除去することができる。
つぎに、第1の確率算出部206により、統計量を式(7)に与えることで、統計量が与えられた場合のモデル式の発生確率となる第1の確率Ppの演算式を算出する(ステップS503)。
つぎに、第2の確率算出部208により、N2個の第2のデータ群を与えた場合のモデル式fの確からしさをあらわす第2の確率Psの演算式を算出する(ステップS504)。具体的には、σyiを式(8)に与えることで、第2の確率Psの演算式を算出する。
そして、設定部209により、ステップS505〜S507を実行する。具体的には、第1の確率Ppと第2の確率Psとの結合確率Pを最大化するモデル式fを決定する誤差二乗和S2を設定する(ステップS505)。具体的には、第1の確率Ppの演算式と第2の確率Psの演算式とを結合(乗算)して、結合確率Pの演算式を算出する。そして、結合確率Pの演算式から、結合確率Pを最大化するモデル式fを決定する誤差二乗和S2を抽出することとなる。
つぎに、誤差二乗和S2をモデル式fの係数ごとに偏微分し(ステップS506)、偏微分の結果により連立方程式を作成する(ステップS507)。ステップS501〜S507の処理は、統計量を変えない限り再実行する必要がない。もし統計量が更新されても、できるだけ文字式で計算を行なってあれば、再実行は不要か、限られた部分の再実行で済む。ただし、モデル式が変更された場合は再実行が必要となる。
図5−2は、モデル生成装置200によるモデル生成処理手順を示すフローチャート(その2)である。図5−2のフローチャートは、図5−1において、得られた連立方程式を用いて第2の係数値を求める処理手順を示している。
まず、入力部507により、N2個の第2のデータ群を入力する(ステップS521)。そして、第2の係数値算出部210により、ステップS507で作成された連立方程式の中で係数a〜e,gに係っている値kを計算する(ステップS522)。たとえば、上記式(5)のような式が連立方程式にある場合、N2個の第2のデータ群を代入することで、k1,k7〜k11,k22を算出する。
つぎに、ステップS522で算出された値kを、ステップS507で作成された連立方程式に代入し、逆行列演算により、係数a〜e,gの第2の係数値を求める(ステップS523)。このあと、出力部211により、算出された第2の係数値をモデル式fの対応する係数と関連付けて出力する(ステップS524)。これにより、一連のモデル生成処理を終了する。
なお、ステップS503で得られた第2のデータ群を、第1のデータ群として図4のステップS401で取得してもよい。すなわち、次回第2のデータ群を取得するため、今回取得された第2のデータ群を第1のデータ群として扱う。ただし通常はN2<<N1であるので、サンプル数をN1ないしその近くまで追加で取得する必要がある。これにより、今回の第2のデータ群について第1の係数値が求められ、統計量が最新の状態に更新されることとなる。
このように、本実施の形態によれば、第2のデータ群の個数が少ない場合であっても、統計量で補完することができるため、大きな誤差が発生することなく、高精度な予測をすることができる。また、過去データである第1のデータ群を統計量で扱うことができるため、実装の容易化や既存の装置への組み込みの容易化を図ることができる。また、第1のデータ群を捨てて統計量のみ保存しておくことで、省メモリ化を図ることができる。また、統計量は実際のデータから作成しなくても、モデル形状が予想されれば、その予想から作成しても良い。
また、統計量の計算を空き時間に実行することで、たとえば夜間などの空いている時間帯を利用して計算コストの低減化を図ることができる。これに対し、第2の係数値を求めたい場合は、第2のデータ群を与えるだけで、短時間にモデル生成をおこなうことができる。
また、空き時間を利用して、未計算の計算条件下における第1のデータ群を取得してその統計量を抽出することとしてもよい。たとえば、計算条件として温度10℃、15℃、100℃が記憶装置に蓄積されている場合、これらの温度のうちまだ計算されていない入力値の全部の組み合わせ、または一部の組み合わせを第1のデータ群として取得する。これにより、統計量をどの計算条件でも網羅することができる。
また、モデル生成の精度を向上するために、様々な条件での統計量が揃っていることが望ましい。たとえば、計算条件として温度10℃、15℃、100℃が記憶装置に蓄積されている場合に、内挿法で、12.5℃の計算条件を生成し(10℃、15℃間の内挿)、外挿法で5℃の計算条件を生成し(10℃、15℃間の外挿)、実験計画法で10℃から100℃まで20℃刻みの計算条件を自動生成しておくこととしてもよい。また、値が急激に変わるような計算条件や、過去に似た条件がない計算条件や、重要度の高い計算条件を自動生成してもよい。このように、計算条件を自動生成することで、精度向上のための統計量を揃えることができる。
また、結合確率が最大となるように第2の係数値を求めることで、少数の結果から精度のよい計算手順を、既存の凸最適化技術により短い計算時間で実現することができる。
また、モデル式fを多項式で表現することで、適用範囲も広く極めて高速な計算手法である逆行列ソルバを利用することができるため、高速処理かつ高精度にモデル生成を実現することができる。
以下に本実施の形態の具体例を示す。
実施例1は、モデル化対象をSRAM(Static Random Access Memory)とした場合のSRAMのチップ間ばらつきの歩留まりの計算例である。少数のチップ間ばらつきのサンプルから、チップ間ばらつき全体の結果を予測するのに用いる。これにより、少ないサンプルからの全体予測を高速に実現することができる。
実施例1の統計量抽出において、第1のデータ群{Xi,yi}が多数の過去のチップ間ばらつきのサンプル(入力値Xiがチップ間ばらつき変数で、測定値yiが歩留まり)となる。r個の異なる前提条件について、それぞれサンプルがN1個ある。モデル式fはチップ間ばらつき変数の関数であり、多項式で表現できる。モデル式fに入力値Xiを与えた出力値が歩留まりf(Xi)となる。第1のデータ群で統計量を抽出しておき、少数の第2のサンプルが与えられると、チップ間ばらつき変数の関数であるモデル式fの係数に与えるべき第2の係数値が求まる。
実施例2は、モデル化対象をセルライブラリとした場合のセルライブラリの条件計算のバリエーション(例:負荷スルーのテーブル)の作成例である。これにより、シミュレーション点数の低減化を図り高速化を実現する。
実施例2の統計量抽出において、第1のデータ群{Xi,yi}が過去の大量のシミュレーション点数(Xiが負荷とスルー、yiが遅延などのセルの値)、N1がXiの種類の数である。モデル式fは、負荷とスルーとの関係を表現した関数であり、多項式で表現できる。第1のデータ群で統計量を抽出しておき、少数の第2のサンプルが与えられると、負荷とスルーとの関係を表現した関数であるモデル式fの係数に与えるべき第2の係数値が求まる。
実施例3は、速度の遅い詳細計算の結果から統計量を抽出し、速度の速い概略計算の結果と組み合わせて、高速に精度の高い計算を行う例である。これにより、過去の大量の速度の遅い詳細計算結果から統計量を抽出することができる。実施例3の統計量抽出において、第1のデータ群{Xi,yi}が速度の遅い詳細計算結果(Xiが入力値でyiが出力値)、N1がその計算点の個数である。第1のデータ群で統計量を抽出しておき、第2のサンプルが与えられると、モデル式fの係数に与えるべき第2の係数値が求まる。
実施例4は、速度の速い概略計算の幅広い入力条件の組み合わせの大量の結果から統計量を抽出し、速度の遅い詳細計算の結果と組み合わせて、高速に広範囲の結果を得る例である。これにより、過去の大量の速度の速い概略計算結果から統計量を抽出することができる。実施例4の統計量抽出において、第1のデータ群{Xi,yi}が速度の速い概略計算結果(Xiが入力値でyiが出力値)、N1がその計算点の個数である。
実施例5は、SPICEパラメータの抽出の際に、物理的意味の薄いフィッティングパラメータの統計量を作成しておく例である。これにより、少ない測定サンプル(第1のデータ群)でも正確にパラメータ抽出を行うことができる。
実施例5の統計量抽出において、第1のデータ群{Xi,yi}が過去の大量のスパイスシミュレーション結果や測定サンプル(Xiが条件値でyiが測定値)、N1がその測定サンプルの個数である。
このように、本実施の形態によれば、従来で問題であった、不安定性、すなわちとてもあり得ないようなモデル式fが発生することが抑えられるという効果を奏する。特に、高次のモデル式fを使った場合にこの不安定性が大きく発生するため、従来は高次のモデル式fを使うためには、非常に多くのサンプルがない限り困難であった。
本実施の形態では、あり得ないようなモデル式fについては過去の統計量を使うことで、その係数は非常に低い確率であると計算されるため、あり得ないようなモデル式fの生成を抑制することができる。一方、高次でもあり得るようなモデル式fだけは生成されることとなる。これにより高次のモデル式fでなければ表現ができないような対象でも、精度のよいモデルを生成することができる。
また、従来では、たとえば1元1次式(f(x)=ax+b)のモデル式fを使う場合、最低サンプルが2つないとモデル式が決められなかった。同様に、たとえば、6元3次のモデル式fでは、最低84個のサンプルが必要であった。実際はその場合のサンプルが理想的に分布していない限り、それよりもかなり多いサンプルがないと、逆行列が解けない(特異行列になる)ことがあった。
また、ようやく解けても不安定性の問題(あり得ないようなモデル式fが生成される)があるため、それを避けるためにさらに多くのサンプルを必要とした。本実施の形態では、高次元高次のモデルでも、サンプル数1つから、問題なく高次のモデルを生成することができる。
以上のことから、本実施の形態によれば、モデル化対象の物理的性質を高精度に反映することができるという効果を奏する。また、次数が高くなっても、精度よくモデル化することができる。また、第2のデータ群の個数が少なくても過去の統計量で補完するため、精度よくモデル化することができる。
なお、本実施の形態で説明したモデル生成方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本モデル生成プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また本モデル生成プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
200 モデル生成装置
201 取得部
202 第1の係数値算出部
203 統計量算出部
204 格納部
205 検出部
206 第1の確率算出部
207 入力部
208 第2の確率算出部
209 設定部
210 第2の係数値算出部
211 出力部
220 決定部
230 記憶部

Claims (8)

  1. モデル化対象に入力される第1の入力値群と前記第1の入力値群に応じて前記モデル化対象から出力される第1の出力値群の関係を表現するモデル式に含まれる係数の値と、前記係数の値に基づく前記係数の統計量とを記憶装置に記憶し、
    前記記憶装置に記憶された前記統計量および前記係数の値に基づいて前記モデル式が発生する第1の確率を、第1の演算式を用いて算出し、
    前記第1の入力値群に対して値と数が異なる第2の入力値群、および前記第1の出力値群に対して値と数が異なる第2の出力値群とに基づいて前記モデル式が発生する第2の確率を、第2の演算式を用いて算出し、
    前記第1の演算式と前記第2の演算式とを乗算した第3の演算式に基づいて、前記第1の確率と前記第2の確率とを結合した結合確率を算出し、
    前記結合確率が最大となる場合の前記モデル式の前記係数の値を抽出し、
    前記抽出された前記係数の値を前記モデル式に関連付けて出力する、
    処理をコンピュータに実行させることを特徴とするモデル生成プログラム。
  2. 前記統計量は、前記係数の数、前記係数の平均および前記係数の標準偏差を含み、
    前記第2の入力値群に含まれる入力値の数が前記第1の入力値群に含まれる入力値の数よりも少なく、前記第2の出力値群に含まれる出力値の数が前記第1の出力値群に含まれる出力値の数よりも少ないことを特徴とする請求項1に記載のモデル生成プログラム。
  3. 第2の入力値群よりも過去のデータとして前記第1の入力値群を取得し、
    前記第2の出力値群よりも過去のデータとして前記第1の出力値群を取得し、
    前記取得された前記第1入力値および前記第1の出力値群を前記モデル式に与えることにより、前記係値を算出
    出された前記係数の値に基づいて、前記統計量を算出
    出された前記統計量および前記係数の値を前記記憶装置に格納する
    処理をコンピュータに実行させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモデル生成プログラム。
  4. 前記第1の入力値および前記第1の出力値群が取得される都度、前記係値を算出し
    記係数値が算出される都度、前記統計量を算出し
    記統計量があらたに算出された場合、前記統計量を更新する
    処理をコンピュータに実行させることを特徴とする請求項1ないし請求項3の内のいずれか1項に記載のモデル生成プログラム。
  5. 前記第2の入力値群および前記第2の出力値群が取得される都度、前記係数の値を算出する、
    処理をコンピュータに実行させる請求項1ないし4の内のいずれか1項に記載のモデル生成プログラム。
  6. 前記第1の入力値群および前記第1の出力値群が、前記モデル化対象のシミュレーション結果の入力値群および出力値群、または、前記モデル化対象をチップとした時の入力値群および測定値群であることを特徴とする請求項1ないし5の内のいずれか1項に記載のモデル生成プログラム。
  7. モデル化対象に入力される第1の入力値群と前記第1の入力値群に応じて前記モデル化対象から出力される第1の出力値群の関係を表現するモデル式に含まれる係数の値と、前記係数の値に基づく前記係数の統計量とを記憶する記憶装置と、
    前記記憶装置に記憶された前記統計量および前記係数の値に基づいて前記モデル式が発生する第1の確率を、第1の演算式を用いて算出する第1の確率算出部と、
    前記第1の入力値群に対して値と数が異なる第2の入力値群、および前記第1の出力値群に対して値と数が異なる第2の出力値群とに基づいて前記モデル式が発生する第2の確率を、第2の演算式を用いて算出する第2の確率算出部と、
    前記第1の演算式と前記第2の演算式とを乗算した第3の演算式に基づいて、前記第1の確率と前記第2の確率とを結合した結合確率を算出する結合確率算出部と、
    前記結合確率が最大となる場合の前記モデル式の前記係数の値を抽出する抽出部と、
    前記抽出された前記係数の値を前記モデル式に関連付けて出力する出力部と、
    を有することを特徴とするモデル生成装置。
  8. モデル化対象に入力される第1の入力値群と前記第1の入力値群に応じて前記モデル化対象から出力される第1の出力値群の関係を表現するモデル式に含まれる係数の値と、前記係数の値に基づく前記係数の統計量とを記憶装置に記憶し、
    前記記憶装置に記憶された前記統計量および前記係数の値に基づいて前記モデル式が発生する第1の確率を、第1の演算式を用いて算出し、
    前記第1の入力値群に対して値と数が異なる第2の入力値群、および前記第1の出力値群に対して値と数が異なる第2の出力値群とに基づいて前記モデル式が発生する第2の確率を、第2の演算式を用いて算出し、
    前記第1の演算式と前記第2の演算式とを乗算した第3の演算式に基づいて、前記第1の確率と前記第2の確率とを結合した結合確率を算出し、
    前記結合確率が最大となる場合の前記モデル式の前記係数の値を抽出し、
    前記抽出された前記係数の値を前記モデル式に関連付けて出力する、
    処理をコンピュータが実行することを特徴とするモデル生成方法。
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