JP2010211684A - データ処理方法、データ処理プログラム、データ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】因子(説明変数)の2次効果や交互作用を考慮した精度の良い予測式が得られるデータ処理方法、データ処理プログラム、データ処理装置を提供する。
【解決手段】本発明のデータ処理方法は、説明変数の1次項で表される目的変数の第1の予測値Y1をT法で求めるステップと、第1の予測値Y1と目的変数の実測値との差分ΔY1及び説明変数の2次項を計算し、説明変数の2次項で表される差分ΔY1の予測値ΔYT1をT法で求めるステップと、目的変数の第2の予測値Y2を、第1の予測値Y1と差分ΔY1の予測値ΔYT1との和として求めるステップとを備える。
【選択図】図1
【解決手段】本発明のデータ処理方法は、説明変数の1次項で表される目的変数の第1の予測値Y1をT法で求めるステップと、第1の予測値Y1と目的変数の実測値との差分ΔY1及び説明変数の2次項を計算し、説明変数の2次項で表される差分ΔY1の予測値ΔYT1をT法で求めるステップと、目的変数の第2の予測値Y2を、第1の予測値Y1と差分ΔY1の予測値ΔYT1との和として求めるステップとを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、データ処理方法、データ処理プログラム、データ処理装置に関する。
説明変数(または独立変数ともいう)を使い、目的変数(または従属変数ともいう)の値を予測する回帰分析法が知られている。説明変数が一つの場合を単回帰分析、説明変数が複数の場合を重回帰分析という。例えば線形重回帰式は、各データセットからの距離の和が最小になるように、すなわち最小2乗法により、直線(正確にはデータセットの次元を持つ超空間での平面)の方程式を求めたものである。
重回帰分析においては、高次の予測式を求めるためには必要とするデータセットの数が急増する。すなわち、n個の独立な項目(説明変数)についての1次効果の計算には最低n個のデータセットが必要になるのに対して2次効果まで計算するには、nΠ2=n+1C2個のデータセット数が必要になり実用的ではない。さらに信頼できる予測式を得るにはこの数倍のデータセットを必要とする。また、重回帰分析を発展させた手法としてPLS(Partial Least Squares)法もあるが、基本的な原理は同じである。
これらの手法とは原理が異なるものとしてT法が提案されている。これはTaguchi MethodsまたはTaguchi Quality Engineeringと呼ばれる一連のデータ解析手法中の一手法である(例えば、非特許文献1)。T法は、目的変数Yと説明変数Xの単回帰関係を統合する。具体的には、各説明変数Xと目的変数Yとの線形式の傾きβと線形性の妥当性を示すSN比ηを求め、SN比ηで各説明変数Xを重み付けした線形予測式を求める。T法は、重回帰分析に対して予測式を求めるためのデータセット数に対する制約が少ない点が特徴である。
重回帰分析及びT法のいずれの手法も、説明変数Xの主効果で目的変数Yを表現しようとするものであり、因子(説明変数)間の交互作用が大きい場合は予測精度が落ちるという問題がある。
田口玄一、「MTシステムによる予測推定」標準化と品質管理、2006年、vol.68、p.66
本発明は、因子(説明変数)の2次効果や交互作用を考慮した精度の良い予測式が得られるデータ処理方法、データ処理プログラム、データ処理装置を提供する。
本発明の一態様によれば、説明変数の1次項で表される目的変数の第1の予測値Y1をT法で求めるステップと、前記第1の予測値Y1と前記目的変数の実測値との差分ΔY1及び前記説明変数の2次項を計算し、前記説明変数の2次項で表される前記差分ΔY1の予測値ΔYT1をT法で求めるステップと、前記目的変数の第2の予測値Y2を、前記第1の予測値Y1と前記差分ΔY1の予測値ΔYT1との和として求めるステップと、を備えたことを特徴とするデータ処理方法が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、説明変数の1次項で表される目的変数の第1の予測値Y1をT法で求める処理と、前記第1の予測値Y1と前記目的変数の実測値との差分ΔY1及び前記説明変数の2次項を計算し、前記説明変数の2次項で表される前記差分ΔY1の予測値ΔYT1をT法で求める処理と、前記目的変数の第2の予測値Y2を、前記第1の予測値Y1と前記差分ΔY1の予測値ΔYT1との和として求める処理と、をコンピュータに実行させるためのデータ処理プログラムが提供される。
また、本発明のさらに他の一態様によれば、説明変数と、前記説明変数に対応して得られる目的変数の実測値とのデータセットを入力する入力装置と、前記説明変数の1次項で表される前記目的変数の第1の予測値Y1をT法で求める処理と、前記第1の予測値Y1と前記目的変数の実測値との差分ΔY1及び前記説明変数の2次項を計算し、前記説明変数の2次項で表される前記差分ΔY1の予測値ΔYT1をT法で求める処理と、前記目的変数の第2の予測値Y2を、前記第1の予測値Y1と前記差分ΔY1の予測値ΔYT1との和として求める処理と、を実行する処理装置と、を備えたことを特徴とするデータ処理装置が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、説明変数の1次項で表される目的変数の第1の予測値Y1をT法で求める処理と、前記第1の予測値Y1と前記目的変数の実測値との差分ΔY1及び前記説明変数の2次項を計算し、前記説明変数の2次項で表される前記差分ΔY1の予測値ΔYT1をT法で求める処理と、前記目的変数の第2の予測値Y2を、前記第1の予測値Y1と前記差分ΔY1の予測値ΔYT1との和として求める処理と、をコンピュータに実行させるためのデータ処理プログラムが提供される。
また、本発明のさらに他の一態様によれば、説明変数と、前記説明変数に対応して得られる目的変数の実測値とのデータセットを入力する入力装置と、前記説明変数の1次項で表される前記目的変数の第1の予測値Y1をT法で求める処理と、前記第1の予測値Y1と前記目的変数の実測値との差分ΔY1及び前記説明変数の2次項を計算し、前記説明変数の2次項で表される前記差分ΔY1の予測値ΔYT1をT法で求める処理と、前記目的変数の第2の予測値Y2を、前記第1の予測値Y1と前記差分ΔY1の予測値ΔYT1との和として求める処理と、を実行する処理装置と、を備えたことを特徴とするデータ処理装置が提供される。
本発明によれば、因子(説明変数)の2次効果や交互作用を考慮した精度の良い予測式が得られるデータ処理方法、データ処理プログラム、データ処理装置が提供される。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態に係るデータ処理方法は、説明変数と目的変数との既知のデータセットを基にして、未知の説明変数が与えられたときの目的変数を予測する式を求める処理を含む。
以下、比較例1〜3と比較しつつ本実施形態について説明する。ここでは、表1に例示するような目的変数Yと説明変数a〜dとのデータセットを考える。
目的変数Yは例えば半導体製造装置の特性値を表し、各説明変数a〜dはプロセス条件を表す。すなわち、表1における例えば1行目は、プロセス条件a、b、c、dとしてそれぞれ15、10、3、80を与えた場合、特性値(実測値)Y=0が得られたということを表す。
この表1に示すデータセットを基に、比較例1〜3及び本実施形態のそれぞれの方法を使って目的変数Yの予測式を求めた。
[比較例1]
比較例1では重回帰分析法を用いてYの予測を行い、その結果を図3に示す。
比較例1では重回帰分析法を用いてYの予測を行い、その結果を図3に示す。
図3において、横軸はYの実測値を表し、縦軸は本手法によるYの予測値を表す。予測値は最小2乗法で得た線形重回帰式(以下の式(1))から求めたものである。
Y=0.181−0.00785a−0.000096b+0.0246c−0.000021d・・・・・(1)
図中の直線は、実測値と予測値との相関関係を示している(回帰直線)。
Y=0.181−0.00785a−0.000096b+0.0246c−0.000021d・・・・・(1)
図中の直線は、実測値と予測値との相関関係を示している(回帰直線)。
[比較例2]
比較例2ではT法を用いてYの予測を行い、その結果を図4に示す。
比較例2ではT法を用いてYの予測を行い、その結果を図4に示す。
図4において、横軸はYの実測値を表し、縦軸はT法によるYの予測値を表す。予測値は、T法で得た線形予測式(以下の式(2))から計算された。
y=Σ(βi/ηi)xi/Σηi(i=1〜n)・・・・・(2)
表1における説明変数a〜dの場合、式(2)は、
Y=[(β1×a/η1)+(β2×b/η2)+(β3×c/η3)+(β4×d/η4)]/(η1+η2+η3+η4)+定数となる。
ここで、小文字で表されるxi、yは、それぞれ、標準的なデータ(単位空間)における平均値Xi0、Y0からの差Xi−Xi0、Y−Y0を示すものとする。従って、yからY、xiからXiに変換したとき、ゼロ点比例式に定数項が加わる。
y=Σ(βi/ηi)xi/Σηi(i=1〜n)・・・・・(2)
表1における説明変数a〜dの場合、式(2)は、
Y=[(β1×a/η1)+(β2×b/η2)+(β3×c/η3)+(β4×d/η4)]/(η1+η2+η3+η4)+定数となる。
ここで、小文字で表されるxi、yは、それぞれ、標準的なデータ(単位空間)における平均値Xi0、Y0からの差Xi−Xi0、Y−Y0を示すものとする。従って、yからY、xiからXiに変換したとき、ゼロ点比例式に定数項が加わる。
T法の特徴は、各説明変数Xi(a、b、c、d)と目的変数Yとの関係をゼロ点比例式のSN比(式(2)におけるηi)で重み付けしていることである。すなわち、図2に示すように、各Xiごとに目的変数Yとの関係に対してゼロ点を通る直線(xi=βi×yを設定し、この直線からのずれを数値化したものがSN比ηiである。
T法による計算手続きを要約すると以下の通りである(非特許文献1に詳述)。
1.変数変換により標準的なデータ(単位空間データ)の平均値(Y0、Xi0)をゼロ点(座標原点)に平行移動させる。
2.ゼロ点比例式の計算法により項目毎に比例定数βiを計算する(xi=βiy)。
3.比例式からのずれをSN比(ηi)として計算する。
4.SN比で重み付けした推定式を求める。
y=Σ(βi/ηi)xi/Σηi
変数変換すると、
Y−Y0=Σ(βi/ηi)(Xi−Xi0)/Σηi・・・・・(3)
以降添字0は標準データの平均値を表すものとする。
1.変数変換により標準的なデータ(単位空間データ)の平均値(Y0、Xi0)をゼロ点(座標原点)に平行移動させる。
2.ゼロ点比例式の計算法により項目毎に比例定数βiを計算する(xi=βiy)。
3.比例式からのずれをSN比(ηi)として計算する。
4.SN比で重み付けした推定式を求める。
y=Σ(βi/ηi)xi/Σηi
変数変換すると、
Y−Y0=Σ(βi/ηi)(Xi−Xi0)/Σηi・・・・・(3)
以降添字0は標準データの平均値を表すものとする。
[比較例3]
比較例3では非線形効果(説明変数の2次項)を考慮したT法を用いてYの予測を行い、その結果を図5に示す。
図5において、横軸はYの実測値を表し、縦軸は本手法によるYの予測値を表す。グラフ中の直線は、実測値と予測値の回帰直線を示している。
この比較例3は、説明変数の1次項、2次項の効果をすべて独立に評価、割り付ける手法である。
比較例3では非線形効果(説明変数の2次項)を考慮したT法を用いてYの予測を行い、その結果を図5に示す。
図5において、横軸はYの実測値を表し、縦軸は本手法によるYの予測値を表す。グラフ中の直線は、実測値と予測値の回帰直線を示している。
この比較例3は、説明変数の1次項、2次項の効果をすべて独立に評価、割り付ける手法である。
前述した各比較例の手法による予測精度の尺度として決定係数R2を評価した。これは、元データの変動の何パーセントを与えられたモデル(予測式)で説明できたかを示す指標である。R2は、説明変数によって説明できる平方和SRを、説明したい目的変数Yの全変動を表す全平方和STで除した、R2=SR/STで表される。予測モデルとしては、できるだけ目的変数の変動を説明できることが望ましいので、全平方和STに対する平方和SRの割合が大きくなるほどよく、一般にR2が0.5以上であれば予測精度が高いと言える。
比較例1ではR2=0.2107、比較例2ではR2=0.1892、比較例3ではR2=0.1989との結果が得られ、いずれもR2の値は0.5より小さく、比較例1〜3の予測式を用いてプロセス条件a〜dを検討するのは不適と言える。
[本発明実施形態]
図1は、本発明の実施形態に係るデータ処理方法における主要ステップのフローチャートを示す。
図1は、本発明の実施形態に係るデータ処理方法における主要ステップのフローチャートを示す。
まず、表1に表されるデータセットに対して、比較例2と同様なT法を行って、目的変数の第1の予測値Y1を求める(ステップS1)。Y1は上記式(3)と同様に、
Y1−Y0=Σ(βi/ηi)(Xi−Xi0)/Σηi(i=1〜n)・・・・(4)となる。
この予測結果を表すグラフは図4と同じであるが、この段階では上記予測精度の尺度R2は小さくてもよい。式(4)は、説明変数Xi(表1におけるa、b、c、d)の1次式である。
Y1−Y0=Σ(βi/ηi)(Xi−Xi0)/Σηi(i=1〜n)・・・・(4)となる。
この予測結果を表すグラフは図4と同じであるが、この段階では上記予測精度の尺度R2は小さくてもよい。式(4)は、説明変数Xi(表1におけるa、b、c、d)の1次式である。
次に、上記ステップS1で得られた第1の予測値Y1と、目的変数Yの実測値(表1に示される値)との差分(または残差)ΔY1を計算する(ステップS2)。さらに、説明変数の2次項XiXj(i=1〜n、j=1〜n)を計算し、本来説明変数の1次項に対する計算であるT法において、2次項XiYjを1項目とみなして擬似的にT法解析を行い、上記差分ΔY1と説明変数の2次項XiYjとの関係を求める(ステップS3)。
なお、表1のデータセットの場合、説明変数の2次項は、各a、b、c、dの2乗項a2、b2、c2、d2、異なる変数どうしの積ab、ac、ad、bc、bd、cdに対応する。
すなわち、各2次項XiXjごとに、差分ΔY1との関係に対してゼロ点を通る直線を設定し、この直線からのずれを数値化したSN比ηij、および図2におけるβiに対応する傾きβijを求める。
そして、2次項XiYjを1項目とみなして擬似的にT法解析を行い、上記差分ΔY1の予測値ΔYT1を下記のように求める。
ΔYT1−ΔY10=ΣΣ(βij/ηij)(XiXj−(XiXj)0)/ΣΣηij
ΔYT1−ΔY10=ΣΣ(βij/ηij)(XiXj−(XiXj)0)/ΣΣηij
次に、目的変数の第2の予測値Y2を、前述までのステップで求めた第1の予測値Y1と差分ΔY1の予測値ΔYT1との和として求める(ステップS4)。すなわち、
Y2=Y1+ΔYT1=Σ(βi/ηi)Xi/Σηi+ΣΣ(βij/ηij)XiXj/ΣΣηij+定数・・・・・式(5)
Y2=Y1+ΔYT1=Σ(βi/ηi)Xi/Σηi+ΣΣ(βij/ηij)XiXj/ΣΣηij+定数・・・・・式(5)
このように、本実施形態によれば、T法において、説明変数の1次項Xiと2次項XiXjとを組み合わせることにより精度のよい予測値Y2を得ることができる。
図6に、前述した本実施形態に係る方法を用いた予測結果を示す。
図6において、横軸は目的変数Yの実測値を表し、縦軸は本実施形態の方法で得られた目的変数の予測値Y2を表す。グラフ中の直線は、本実施形態の方法で得た予測値と実測値の回帰直線である。
図6において、横軸は目的変数Yの実測値を表し、縦軸は本実施形態の方法で得られた目的変数の予測値Y2を表す。グラフ中の直線は、本実施形態の方法で得た予測値と実測値の回帰直線である。
本実施形態によれば、予測精度の尺度であるR2は、R2=0.5154となり、0.5より大きく、本実施形態による予測式は前述した比較例1〜3に比べ予測精度が高く信用性が高いものとなっている。
本実施形態で得られる式(5)において、予測値Y2は説明変数の1次項Xiだけでなく2次項XiXjでも表現されているので、得られた予測式(5)は、説明変数の2次効果及び異なる2変数間の交互作用を考慮した精度の高いものとなっている。従来のT法(比較例2に相当)の適用では2次効果や交互作用の効果が大きく精度の高い予測が不可能な場合でも、本実施形態の方法によれば予測精度が向上する。
本実施形態の方法は、原理的にさらに高次の効果にまで拡張することができるため、2次項を使った予測で望む精度が得られない場合には、上記ステップS2〜S4と同様の計算を3次項まで拡張して行い、さらに予測精度を高めることができる。
すなわち、上記ステップS4の後、第2の予測値Y2と、目的変数Yの実測値との差分ΔY2を計算する。さらに、説明変数の3次項XiXjXk(i=1〜n、j=1〜n、k=1〜n)を計算し、3次項XiXjXkを1項目とみなして擬似的にT法解析を行い、上記差分ΔY2と説明変数の3次項XiXjXkとの関係を求める。
すなわち、各3次項XiXjXkごとに、差分ΔY2との関係に対してゼロ点を通る直線を設定し(標準データの平均値が0になるように変数変換する)、この直線からのずれを数値化したSN比ηijkおよび傾きβijkを求める。
そして、3次項XiXjXkを1項目とみなして擬似的にT法解析を行い、上記差分ΔY2の予測値ΔYT2を下記のように求める。
ΔYT2−ΔY20=ΣΣΣ(βijk/ηijk)(XiXjXk−(XiXjXk)0)/ΣΣΣηijk
ΔYT2−ΔY20=ΣΣΣ(βijk/ηijk)(XiXjXk−(XiXjXk)0)/ΣΣΣηijk
次に、目的変数の第3の予測値Y3を、第2の予測値Y2と差分ΔY2の予測値ΔYT2との和として求める。すなわち、
Y3=Y2+ΔYT2=Σ(βi/ηi)Xi/Σηi+ΣΣ(βij/ηij)XiXj/ΣΣηij+ΣΣΣ(βijk/ηijk)XiXjXk/ΣΣΣηijk+定数
Y3=Y2+ΔYT2=Σ(βi/ηi)Xi/Σηi+ΣΣ(βij/ηij)XiXj/ΣΣηij+ΣΣΣ(βijk/ηijk)XiXjXk/ΣΣΣηijk+定数
4次以上の高次項への拡張も上記ステップと同様な計算を繰り返すことで可能であり、原理的に次数の上限はない。
すなわち、目的変数の第n+1(nは自然数)の予測値Y(n+1)と目的変数の実測値との差分ΔY(n+1)及び説明変数の(n+2)次項を計算し、説明変数の(n+2)次項で表される差分ΔY(n+1)の予測値ΔYTn+1をT法で求めるステップと、目的変数の第n+2の予測値Y(n+2)を、予測値Y(n+1)と予測値ΔYTn+1との和として求めるステップとを必要回数だけ繰り返す。
本実施形態では、説明変数の低次の効果を優先して解析し、実測値との残差に対して高次の効果を推定する。予測式に高次項が追加されるほど予測精度は向上する。
すなわち、目的変数の第n+1(nは自然数)の予測値Y(n+1)と目的変数の実測値との差分ΔY(n+1)及び説明変数の(n+2)次項を計算し、説明変数の(n+2)次項で表される差分ΔY(n+1)の予測値ΔYTn+1をT法で求めるステップと、目的変数の第n+2の予測値Y(n+2)を、予測値Y(n+1)と予測値ΔYTn+1との和として求めるステップとを必要回数だけ繰り返す。
本実施形態では、説明変数の低次の効果を優先して解析し、実測値との残差に対して高次の効果を推定する。予測式に高次項が追加されるほど予測精度は向上する。
なお、比較例1で説明したような重回帰分析法で上記と同様の高次項を追加して計算するには次数の増加に伴って計算に必要とするデータセット数は幾何級数的に増大(各項目の係数を計算するために必要な連立方程式の数が急増)し、実用的ではない。
これに対して、本実施形態の方法では、最初に与えられたデータセット(例えば表1に示されるようなデータセット)のみを用いて、高次項の効果を考慮した計算ができる。
また、本実施形態の方法は、複数の目的変数Y1、Y2、・・・Yqについても各Yi(i=1〜q)とX1、・・・Xnの関係を独立に求めることができるので、同様の高次項を含む予測式を作ることができる。
以上説明した本実施形態によれば、ある時点で得られたデータセットを用いて、期待される特性値(目的変数)Yの予測ができるので、本発明を例えば半導体製造装置に適用することで、工程の異常診断、管理スペックの変更、歩留まり予測などをオンラインで行うことができる。
もちろん、本発明は、半導体製造装置に限らず、一般的な製造装置への適用、さらにはその他あらゆる分野における多変量解析に適用可能である。すなわち、本発明は、未知の条件(説明変数)が与えられたときの特性値(目的変数)を、説明変数間の交互作用を考慮して精度良く予測することができる。
図7は、本発明の実施形態に係るデータ処理装置10の構成を例示する模式図である。本実施形態に係るデータ処理装置10は、入力装置11と処理装置12と出力装置13と記憶装置14を備える。
入力装置11は、例えばキーボード、タッチパネルなどであり、表1に例示されるようなデータセットなどの各種入力データの入力処理を行う。処理装置12は、入力装置11を介して入力されたデータセットを基に、前述したステップS1〜S4を含む本実施形態に係るデータ処理を実行する。この一連の処理は、本実施形態に係るデータ処理プログラムを処理装置12が読み込みそのプログラムの命令のもと実行される。
処理の結果得られた処理結果データは記憶装置14に格納される。また、上記データ処理プログラムも記憶装置14に格納される。入力内容や処理結果は、出力装置(ディスプレイ、プリンター等)13に出力可能となっている。
10…データ処理装置、11…入力装置、12…処理装置、13…出力装置、14…記憶装置
Claims (5)
- 説明変数の1次項で表される目的変数の第1の予測値Y1をT法で求めるステップと、
前記第1の予測値Y1と前記目的変数の実測値との差分ΔY1及び前記説明変数の2次項を計算し、前記説明変数の2次項で表される前記差分ΔY1の予測値ΔYT1をT法で求めるステップと、
前記目的変数の第2の予測値Y2を、前記第1の予測値Y1と前記差分ΔY1の予測値ΔYT1との和として求めるステップと、
を備えたことを特徴とするデータ処理方法。 - 前記目的変数の前記第n+1(nは自然数)の予測値Y(n+1)と前記目的変数の実測値との差分ΔY(n+1)及び前記説明変数の(n+2)次項を計算し、前記説明変数の(n+2)次項で表される前記差分ΔY(n+1)の予測値ΔYTn+1をT法で求めるステップと、
前記目的変数の第n+2の予測値Y(n+2)を、前記予測値Y(n+1)と前記予測値ΔYTn+1との和として求めるステップと、
を少なくとも1回以上繰り返すことを特徴とする請求項1記載のデータ処理方法。 - 請求項1または2に記載のデータ処理方法を、複数の前記目的変数に適用することを特徴とするデータ処理方法。
- 説明変数の1次項で表される目的変数の第1の予測値Y1をT法で求める処理と、
前記第1の予測値Y1と前記目的変数の実測値との差分ΔY1及び前記説明変数の2次項を計算し、前記説明変数の2次項で表される前記差分ΔY1の予測値ΔYT1をT法で求める処理と、
前記目的変数の第2の予測値Y2を、前記第1の予測値Y1と前記差分ΔY1の予測値ΔYT1との和として求める処理と、
をコンピュータに実行させるためのデータ処理プログラム。 - 説明変数と、前記説明変数に対応して得られる目的変数の実測値とのデータセットを入力する入力装置と、
前記説明変数の1次項で表される前記目的変数の第1の予測値Y1をT法で求める処理と、前記第1の予測値Y1と前記目的変数の実測値との差分ΔY1及び前記説明変数の2次項を計算し、前記説明変数の2次項で表される前記差分ΔY1の予測値ΔYT1をT法で求める処理と、前記目的変数の第2の予測値Y2を、前記第1の予測値Y1と前記差分ΔY1の予測値ΔYT1との和として求める処理と、を実行する処理装置と、
を備えたことを特徴とするデータ処理装置。
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