JP5104814B2 - 設計支援プログラム、設計支援装置、および設計支援方法 - Google Patents

設計支援プログラム、設計支援装置、および設計支援方法 Download PDF

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Description

本開示技術は、半導体集積回路の設計を支援する設計支援プログラム、設計支援装置、および設計支援方法に関する。
電子回路で本来流れるはずのないところで流れ出る電流をリーク電流という。リーク電流は、回路の消費電力・発熱を増大させ、回路の性能を低下させる原因となる。そのため、回路設計時にリーク電流を正確に見積もり、その対策を行なうことが重要となる。
近年、プロセスの微細化により、回路のリーク電流に対してもプロセスに起因するバラツキの影響が増大している。そのため、バラツキを考慮して、より正確にリーク電流を見積もる統計的リーク解析の手法が知られている。
一般に、統計的リーク解析では、回路内の各セルのリーク電流のバラツキモデルを作成する。バラツキモデルは、たとえば、バラツキ要因となるゲート長、ゲート幅、Vth(threshold voltage)などをパラメータとする近似式によって表現できる。また、回路のリーク電流は、各セルのバラツキモデルの総和としてモデル化できる。
そして、SPICE(Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis)などの汎用の回路解析プログラムを用いて、モデル化された回路のリーク電流を解析する。これにより、回路のリーク電流の歩留分布を計算することができる。
特開2005−19524号公報 特開2003−23078号公報
しかしながら、統計的リーク解析では、プロセスに起因する全バラツキ要因を考慮したバラツキモデルを作成することは困難であり、SPICEモデルなどにも誤差が含まれる。したがって、従来の統計的リーク解析では、計算されたリーク電流の歩留分布と、実際に測定されたリーク電流の歩留分布との間で誤差が生じてしまう。この結果、回路設計の手戻りが生じ、設計者の作業負担が増大するとともに、設計期間の長期化を招くという問題があった。
本開示技術は、上述した従来技術による問題点を解消するため、回路のリーク電流に関する歩留分布を正確に見積もることができる設計支援プログラム、設計支援装置、および設計支援方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本開示技術は、対象回路のリーク電流に関する実測された歩留分布を表わす実測歩留分布と、前記対象回路内のセルごとのリーク電流に関するモデルデータとの入力を受け付け、前記セルのリーク電流のバラツキ成分を表わす正規分布に初期値を設定し、入力されたモデルデータと前記初期値とをシミュレータに与えて、前記対象回路のリーク電流を取得し、取得された対象回路のリーク電流に基づいて、前記対象回路のリーク電流に関する歩留分布を表わす見積歩留分布を算出し、入力された実測歩留分布と、算出された見積歩留分布との誤差を最小化する前記正規分布の値を算出し、前記正規分布に算出された値(以下、「算出値」という)を設定し、入力されたモデルデータと前記算出値とをシミュレータに与えて、前記対象回路のリーク電流を取得し、取得された対象回路のリーク電流に基づいて、前記対象回路のリーク電流に関する歩留分布を表わす見積歩留分布を算出し、算出された見積歩留分布を出力することを特徴とする。
本設計支援プログラム、設計支援装置、および設計支援方法によれば、回路のリーク電流に関する歩留分布を正確に見積もることができるという効果を奏する。
実施の形態1にかかる設計支援手法の説明図である。 設計支援装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 モデルデータテーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。 実測データテーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。 設計支援装置の機能的構成を示すブロック図である。 見積データテーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。 Nelder−Mead法の概要を示す説明図である。 設計支援装置の設計支援処理手順の一例を示すフローチャートである。 見積リーク歩留分布算出処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。 Nelder−Mead法を用いた平均、標準偏差算出処理手順の一例を示すフローチャートである。 勾配法を用いた平均、標準偏差算出処理手順の一例を示すフローチャートである。 tの探索条件を示す説明図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる設計支援プログラム、設計支援装置、および設計支援方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1にかかる設計支援手法について説明する。図1は、実施の形態1にかかる設計支援手法の説明図である。本設計支援手法では、設計対象回路のリーク電流に関する歩留分布の見積もり精度を向上させる手法を提案する。ここで、リーク電流に関する歩留分布とは、回路のリーク電流がx以下となる確率yを表わす確率密度分布である。
統計的リーク解析において、設計対象回路のリーク電流の歩留分布を見積もる場合、回路内の各セルのリーク電流の総和を回路全体のリーク電流としてシミュレータに与えて、リーク電流の歩留分布を計算する。なお、以下の説明では、計算された設計対象回路のリーク電流の歩留分布を「見積リーク歩留分布」という。
ここで、セルのリーク電流は、たとえば、下記式(1)を用いて表現できる。ただし、Eiは設計対象回路内のセルC1〜Cnのうち任意のセルCiのリーク電流である(i=1〜n)。また、αi、βはセルCiのバラツキパラメータであり、a、b、c、p、q、rはセルCi固有の係数である。
i=exp(a+b×αi+c×β+p×αi 2+q×αi×β+r×β2)…(1)
上記式(1)では、プロセスに起因する様々なバラツキ要因(たとえば、ゲート長、ゲート幅、Vthなど)を2つのバラツキパラメータαi、βによって表わしている。具体的には、バラツキパラメータαiは、セルCi固有のバラツキを表わす変数である。バラツキパラメータβは、全セルC1〜Cn共通のバラツキを表わす変数である。
ここでは、バラツキパラメータαiを「平均:μα、標準偏差:σα」の標準正規分布と仮定する。また、バラツキパラメータβを「平均:μβ、標準偏差:σβ」の標準正規分布と仮定する。これにより、設計対象回路の見積リーク歩留分布は、下記式(2)を用いて表わすことができる。ただし、xはリーク電流であり、yは設計対象回路のリーク電流がx以下となる確率である。
y=F(x;μα、σα、μβ、σβ) ・・・(2)
統計的リーク解析において、見積リーク歩留分布と実測された歩留分布(以下、「実測リーク歩留分布」という)との間で誤差が生じた場合、その誤差を修正する必要がある。見積リーク歩留分布と実測リーク歩留分布との誤差を最小化するには、上記式(1)に含まれる係数a、b、c、p、q、rを修正することが考えられる。しかしながら、回路内の数百万〜数千万個の各セルについて上記係数群の修正を行なうには、膨大な時間と労力が必要となる。
そこで、本設計支援手法では、2つのバラツキパラメータαi、βに着目して、見積リーク歩留分布と実測リーク歩留分布との誤差を最小化するバラツキパラメータαi、βの平均、標準偏差を探索する。そして、本設計支援手法では、探索されたバラツキパラメータαi、βの平均、標準偏差を用いて、設計対象回路の見積リーク歩留分布を再計算する。
図1において、グラフ110は、設計対象回路の見積リーク歩留分布である。また、グラフ120は、リーク電流x1,x2,x3に対する実測された歩留まりy1,y2,y3を表わす実測リーク歩留分布である。ここで、見積リーク歩留分布と実測リーク歩留分布との二乗誤差を表わす二乗誤差関数G(mα、sα、mβ、sβ)は、たとえば、下記式(3)となる。
G(mα、sα、mβ、sβ)
=(F(x1;μα、σα、μβ、σβ)−y1)2+(F(x2;μα、σα、μβ、σβ)−y2)2+(F(x3;μα、σα、μβ、σβ)−y3)2 …(3)
本設計支援手法では、たとえば、最小二乗法により、上記式(3)の二乗誤差関数G(μα、σα、μβ、σβ)を最小化する{μα、σα、μβ、σβ}を探索する。そして、探索された{μα、σα、μβ、σβ}を用いて各セルのリーク電流を表現し、それらの総和を回路全体のリーク電流として見積リーク歩留分布を再計算する。
以上説明したように、実施の形態1にかかる設計支援手法によれば、設計対象回路のリーク電流の見積もり精度を向上させることができる。さらに、上記係数群を修正する場合に比べて作業時間および作業負担を軽減させて設計期間の短縮化を図ることができる。また、バラツキ要因を表わすバラツキパラメータαi、βを修正対象とすることにより、設計対象回路が変わってもプロセスが大きく変わらなければ同程度の効果を得ることができる。
(実施の形態2)
つぎに、実施の形態2にかかる設計支援装置200について説明する。なお、実施の形態1で説明した箇所と同一箇所については説明を省略する。図2は、設計支援装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図2において、設計支援装置200は、CPU(Central Processing Unit)201と、ROM(Read‐Only Memory)202と、RAM(Random Access Memory)203と、磁気ディスクドライブ204と、磁気ディスク205と、光ディスクドライブ206と、光ディスク207と、ディスプレイ208と、I/F(Interface)209と、キーボード210と、マウス211と、スキャナ212と、プリンタ213と、を備えている。また、各構成部はバス220によってそれぞれ接続されている。
ここで、CPU201は、設計支援装置200の全体の制御を司る。ROM202は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。磁気ディスクドライブ204は、CPU201の制御にしたがって磁気ディスク205に対するデータのリード/ライトを制御する。磁気ディスク205は、磁気ディスクドライブ204の制御で書き込まれたデータを記憶する。
光ディスクドライブ206は、CPU201の制御にしたがって光ディスク207に対するデータのリード/ライトを制御する。光ディスク207は、光ディスクドライブ206の制御で書き込まれたデータを記憶したり、光ディスク207に記憶されたデータをコンピュータに読み取らせたりする。
ディスプレイ208は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。このディスプレイ208は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
インターフェース(以下、「I/F」と略する。)209は、通信回線を通じてLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどのネットワーク214に接続され、このネットワーク214を介して他の装置に接続される。そして、I/F209は、ネットワーク214と内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。I/F209には、たとえばモデムやLANアダプタなどを採用することができる。
キーボード210は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力をおこなう。また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。マウス211は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などをおこなう。ポインティングデバイスとして同様に機能を備えるものであれば、トラックボールやジョイスティックなどであってもよい。
スキャナ212は、画像を光学的に読み取り、設計支援装置200内に画像データを取り込む。なお、スキャナ212は、OCR(Optical Character Reader)機能を持たせてもよい。また、プリンタ213は、画像データや文書データを印刷する。プリンタ213には、たとえば、レーザプリンタやインクジェットプリンタを採用することができる。
(モデルデータテーブルの記憶内容)
つぎに、設計支援装置200が用いるモデルデータテーブル300の記憶内容について説明する。なお、モデルデータテーブル300は、たとえば、図2に示したRAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶装置に記憶されている。
図3は、モデルデータテーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。図3において、モデルデータテーブル300は、セルID、係数a、係数b、係数c、係数p、係数qおよび係数rのフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することで、セルCiごとのリーク電流に関するモデルデータ300−1〜300−nがレコードとして記憶されている。
セルIDは、設計対象回路に含まれるセルCiの識別子である。係数a、b、c、p、q、rは、セルCiのリーク電流を表現する上記式(1)に含まれる係数群である。ここで、セルCiを例に挙げると、係数群{a、b、c、p、q、r}は{ai、bi、ci、pi、qi、ri}となる。
(実測データテーブル)
つぎに、設計支援装置200が用いる実測データテーブル400の記憶内容について説明する。なお、実測データテーブル400は、たとえば、図2に示したRAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶装置に記憶されている。
図4は、実測データテーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。図4において、実測データテーブル400は、リーク電流および実測歩留のフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することで、設計対象回路のリーク電流に関する実測データ400−1〜400−mがレコードとして記憶されている。
リーク電流は、設計対象回路のリーク電流に関する歩留分布の分割点を表わすリーク電流である。また、実測歩留は、設計対象回路のリーク電流に関する実測された歩留まりである。ここで、実測データ400−jを例に挙げると、設計対象回路のリーク電流がx(j)以下となる確率はy(j)である。
(設計支援装置の機能的構成)
つぎに、設計支援装置200の機能的構成について説明する。図5は、設計支援装置の機能的構成を示すブロック図である。図5において、設計支援装置200は、入力部501と、設定部502と、取得部503と、第1の算出部504と、第2の算出部505と、出力部506と、を含む構成である。この制御部となる機能(入力部501〜出力部506)は、具体的には、たとえば、図2に示したROM202、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU201に実行させることにより、または、I/F209により、その機能を実現する。
入力部501は、設計対象回路の実測リーク歩留分布の入力を受け付ける機能を有する。ここで、実測リーク歩留分布とは、設計対象回路のリーク電流に関する実測された歩留分布を表わす確率密度分布である。実測リーク歩留分布は、たとえば、図4に示した離散化された実測データ400−1〜400−mである。
以下の説明では、リーク電流xjに対する実測された歩留分布を表わす実測リーク歩留分布を「実測リーク歩留分布y(j)」と表記する(j=1,2,…,m)。なお、y(j)は、設計対象回路のリーク電流がxj以下となる確率である。
具体的には、たとえば、入力部501が、図2に示したキーボード210やマウス211を用いたユーザの操作により実測データ400−1〜400−mの入力を受け付ける。また、入力部501が、不図示のデータベースやライブラリからの抽出により実測データ400−1〜400−mを取得してもよい。なお、入力された実測データ400−1〜400−mは、たとえば、図4に示した実測データテーブル400に記憶される。
また、入力部501は、設計対象回路内のセルCiごとのリーク電流に関するモデルデータの入力を受け付ける機能を有する。ここで、セルCiとは、たとえば、設計対象回路に含まれるNOT回路、AND回路、NAND回路、OR回路、NOR回路などの素子である。また、モデルデータとは、各セルCiのリーク電流を特定するための情報である。モデルデータは、たとえば、図3に示したモデルデータ300−1〜300−nである。
具体的には、たとえば、入力部501が、キーボード210やマウス211を用いたユーザの操作によりモデルデータ300−1〜300−nの入力を受け付ける。また、入力部501が、不図示のデータベースやライブラリからの抽出によりモデルデータ300−1〜300−nを取得してもよい。なお、入力されたモデルデータ300−1〜300−nは、たとえば、図3に示したモデルデータテーブル300に記憶される。
設定部502は、セルCiのリーク電流のバラツキ成分を表わす正規分布の値を設定する機能を有する。ここで、リーク電流のバラツキ成分とは、プロセスに起因するバラツキ要因(ゲート長、ゲート幅、Vthなど)を表わすものである。バラツキ成分を表わす正規分布とは、たとえば、上記式(1)に含まれるバラツキパラメータαiやバラツキパラメータβである。
バラツキパラメータαiは、セルCi固有のバラツキ成分を表わす正規分布である。また、バラツキパラメータβは、全セルC1〜Cn共通のバラツキ成分を表わす正規分布である。また、正規分布の値とは、正規分布を特徴付ける平均、標準偏差、分散などである。すなわち、バラツキ成分を表わす正規分布の値は、たとえば、セルCiのバラツキパラメータαi、βの平均「μα、μβ」、標準偏差「σα、σβ」である。
具体的には、たとえば、後述する第2の算出部505の実行前は、設定部502が、バラツキ成分を表わす正規分布に初期値を設定する。また、後述する第2の算出部505の実行後は、設定部502が、バラツキ成分を表わす正規分布に第2の算出部505によって算出された値(以下、「算出値」という)を設定する。設定された設定結果は、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶装置に記憶される。
なお、正規分布の初期値(たとえば、平均:0、標準偏差:1)は、たとえば、予め指定されてROM202、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶装置に記憶されている。また、入力部501が、たとえば、キーボード210やマウス211を用いたユーザの操作により初期値の入力を受け付けてもよい。
取得部503は、入力されたモデルデータとセルCiのリーク電流のバラツキ成分を表わす正規分布の値とをシミュレータに与えて、設計対象回路のリーク電流を取得する機能を有する。具体的には、たとえば、取得部503が、モデルデータ300−1〜300−nとバラツキパラメータαi、βの平均「μα、μβ」、標準偏差「σα、σβ」をシミュレータに与えて、モンテカルロシミュレーションを実行する。そして、取得部503が、シミュレーション結果として設計対象回路のリーク電流をシミュレータから取得する。
ここで取得される設計対象回路のリーク電流は離散値であり、たとえば、モンテカルロシミュレーションの反復回数分のリーク電流I(j)である(j=1,2,…,m)。なお、取得された取得結果は、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶装置に記憶される。
シミュレータは、設計支援装置200が備えていてもよく、また、外部のコンピュータ装置が備えていてもよい。ただし、外部のコンピュータ装置が備える場合、取得部503が、モデルデータとセルCiのリーク電流のバラツキ成分を表わす正規分布の値を外部のコンピュータ装置に送信する。そして、取得部503が、シミュレーション結果として設計対象回路のリーク電流を外部のコンピュータ装置から取得する。
第1の算出部504は、取得された設計対象回路のリーク電流に基づいて、設計対象回路のリーク電流に関する歩留分布を表わす見積リーク歩留分布を算出する機能を有する。具体的には、たとえば、第1の算出部504が、下記式(4)を用いて、リーク電流I(j)に対する歩留まりP(j)を算出する(j=1,2,…,m)。ただし、mはモンテカルロシミュレーションの反復回数である。
P(j)=j/m …(4)
なお、上記式(4)を用いて算出された見積リーク歩留分布は、離散値{P(1),P(2),…,P(m)}となる。算出された算出結果は、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶装置に記憶される。
第2の算出部505は、入力された実測リーク歩留分布y(j)と、算出された見積リーク歩留分布との誤差を最小化する正規分布の値を算出する機能を有する。具体的には、たとえば、第2の算出部505が、最小二乗法により、実測リーク歩留分布y(j)と見積リーク歩留分布との二乗誤差を表わす関数を最小化するバラツキパラメータαi、βの平均「μα、μβ」、標準偏差「σα、σβ」を算出する。なお、以下の説明では、実測リーク歩留分布y(j)と見積リーク歩留分布との二乗誤差関数を「G(μα、σα、μβ、σβ)」と表記する。
より具体的には、たとえば、第2の算出部505が、Nelder−Mead法を用いた最小二乗法により、二乗誤差関数G(μα、σα、μβ、σβ)を最小化する{μα、σα、μβ、σβ}を算出する。また、第2の算出部505が、勾配法を用いた最小二乗法により、二乗誤差関数G(μα、σα、μβ、σβ)を最小化する{μα、σα、μβ、σβ}を算出してもよい。なお、第2の算出部505の具体的な処理内容については後述する。
出力部506は、算出された設計対象回路の見積リーク歩留分布を出力する機能を有する。具体的には、たとえば、出力部506が、モデルデータと算出値とをシミュレータに与えて取得されたリーク電流に基づく設計対象回路の見積リーク歩留分布(図6参照)を出力する。
図6は、見積データテーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。図6において、見積データテーブル600は、リーク電流および見積歩留のフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することで、設計対象回路のリーク電流に関する見積データ600−1〜600−mがレコードとして記憶されている。
リーク電流は、設計対象回路のリーク電流に関する歩留分布の分割点を表わすリーク電流である。また、見積歩留は、設計対象回路のリーク電流に関する見積もられた歩留まりである。ここで、実測データ600−jを例に挙げると、設計対象回路のリーク電流がI(j)以下となる確率はP(j)である。
なお、出力形式としては、たとえば、ディスプレイ208への表示、プリンタ213への印刷出力、I/F209による外部装置への送信がある。また、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶装置に記憶することとしてもよい。
(第2の算出部505の具体的処理内容(Nelder−Mead法))
つぎに、第2の算出部505の具体的処理内容の一例について説明する。ここでは、まず、Nelder−Mead法を用いた最小二乗法により、二乗誤差関数G(μα、σα、μβ、σβ)を最小化するバラツキパラメータαi、βの平均、標準偏差を算出する手法について説明する。
以下の説明では、設計対象回路の見積リーク歩留分布を「見積リーク歩留分布F(x(j);μα、σα、μβ、σβ)」と表記する(j=1,2,…,m)。この場合、二乗誤差関数G(μα、σα、μβ、σβ)は下記式(5)を用いて表わすことができる。なお、y(j)は設計対象回路の実測リーク歩留分布である。
Figure 0005104814
第2の算出部505は、Nelder−Mead法を用いた最小二乗法により、上記式(5)のG(μα、σα、μβ、σβ)を最小化する{μα、σα、μβ、σβ}を算出する。見積リーク歩留分布F(x(j);μα、σα、μβ、σβ)をモンテカルロシミュレーションなどの直接シミュレーションで計算する場合、その出力結果は離散値となる。そのため、二乗誤差関数G(μα、σα、μβ、σβ)の微分係数が計算できない。
そこで、Nelder−Mead法では、二乗誤差関数G(μα、σα、μβ、σβ)の微分係数を計算することなく、二乗誤差関数G(μα、σα、μβ、σβ)を最小化する{μα、σα、μβ、σβ}を探索する。なお、ここでは、バラツキパラメータαi、βの平均、標準偏差{μα、σα、μβ、σβ}を下記式(6)〜(8)のようにベクトル化して表記する。
p=(px、py、pz、pt)=(μα、σα、μβ、σβ) …(6)
G(p)=G(μα、σα、μβ、σβ) …(7)
F(x(j);p)=F(x(j);μα、σα、μβ、σβ) …(8)
以下、Nelder−Mead法の概要について説明する。Nelder−Mead法では、リフレクション(鏡映)と、シュリンク(縮小)という2つの操作を繰り返して、評価関数Gの最小点を囲む単体(三角形)を探索する。ここでは、2次元の引数の評価関数Gを最小化する場合を例に挙げて説明する。なお、評価関数Gは二乗誤差関数G(p)である。
図7は、Nelder−Mead法の概要を示す説明図である。図7において、X軸とY軸とからなる2次元平面上に3個の点p0、p1、p2が設定されている。ここでは点p0、p1、p2の座標値を評価関数Gにそれぞれ与えた場合、下記式(9)の関係が成立すると仮定する。
G(p0)≦G(p1)≦G(p2) …(9)
Nelder−Mead法では、3個の点p0、p1、p2の中で関数値{G(p0)、G(p1)、G(p2)}が最大となる点p2を、残りの点p0、p1が定める超平面の逆側に単体(三角形)の面積を維持したまま移動させる。ここでは、点p2を点prに移動させる。
そして、点prの座標値を評価関数Gに与えてG(pr)を求めて、G(pr)とG(p2)の大小関係を判断する。ここで、G(Pr)がG(P2)よりも小さい場合、リフレクションの操作を行なう。具体的には、点P2を点Prに移動させて、単体701を単体702に移動させる。Nelder−Mead法では、リフレクションの操作により、単体が評価関数Gの最小点に近づいたとみなす。
一方、G(pr)がG(p2)よりも大きい場合は、シュリンクの操作を行なう。すなわち、単体701を単体702に移動させても、評価関数Gの最小点が単体702の中に存在しないと判断してリフレクションの操作を行なわない。
この場合、単体701の中で評価関数Gの最小点を探索する。具体的には、関数値が最小となる点p0を中心に単体701を縮小する。ここでは、単体701が3個の点p0、p1s、p2sからなる単体703に縮小されている。Nelder−Mead法では、シュリンクの操作により、評価関数Gの最小点が存在する領域を絞り込めたとみなす。
このように、Nelder−Mead法によれば、リフレクションとシュリンクの操作を繰り返すことにより、評価関数Gの最小点を探索することができる。なお、リフレクションおよびシュリンクの操作は、たとえば、所定回数(たとえば、10万回)、または、単体が収束するまで繰り返し行なう。
(★)ここで、評価関数G(p)の計算手法について説明する。評価関数G(p)は、上記式(5)、(7)および(8)により下記式(10)を用いて表わすことができる。
Figure 0005104814
評価関数G(p)を求める場合、まず、F(x(j);p)を算出する。具体的には、たとえば、第2の算出部505が、モデルデータ300−1〜300−nとバラツキパラメータαi、βの平均、標準偏差をシミュレータに与えて、モンテカルロシミュレーションを実行する。これにより、たとえば、リーク電流{I1,I2,…,Im}に対する歩留まり{P1,P2,…,Pm}を求めることができる。そして、以下の(条件1)〜(条件3)にしたがって、F(x(j);p)を算出する。
(条件1)「x(j)<I1」の場合
F(x(j);p)=0
(条件2)「I1<x(j)<Im」の場合
「Ik≦x(j)<Ik+1」となるkを用いて
F(x(j);p)
=(Pk+1−Pk)×(x(j)―Ik)/(Ik+1−Ik)+Pk
(条件3)「Im≦x(j)」の場合
F(x(j);p)=1
このあと、算出されたF(x(j);p)と、実測リーク歩留分布y(j)とを上記式(10)に代入することにより、評価関数G(p)を求めることができる。
本実施の形態2では、上述したNelder−Mead法を用いた最小二乗法を、4次元の引数{μα、σα、μβ、σβ}の評価関数G(p)に適用することになる。なお、Nelder−Mead法を用いた平均、標準偏差算出処理手順についての詳細な説明は、図10に示すフローチャートを用いて説明する。
(第2の算出部505の具体的処理内容(勾配法))
つぎに、勾配法を用いた最小二乗法により、二乗誤差関数G(μα、σα、μβ、σβ)を最小化するバラツキパラメータαi、βの平均、標準偏差を算出する手法について説明する。勾配法は、評価関数Gの微分∇Gが計算可能なときに『∇G(x0)=0』となる停留点x0を評価関数Gの最小点として探索する手法である。
そこで、設計対象回路の見積リーク歩留分布F(x(j);μα、σα、μβ、σβ)を既存分布でモデル化する。これにより、評価関数G(μα、σα、μβ、σβ)の微分が計算可能となり、G(μα、σα、μβ、σβ)を最小化する{μα、σα、μβ、σβ}を探索することができる。
ここで、評価関数G(μα、σα、μβ、σβ)の微分は下記式(11)を用いて表わすことができる。また、見積リーク歩留分布F(x(j);μα、σα、μβ、σβ)の微分は下記式(12)を用いて表わすことができる。
Figure 0005104814
∇F=(∂F/μα,∂F/σα,∂F/μβ,∂F/σβ) …(12)
また、見積リーク歩留分布F(x(j);μα、σα、μβ、σβ)を正規分布でモデル化し、下記式(13)を用いてセルCiのリーク電流を表現する。なお、下記式(13)は上記式(1)を簡略化した多項式である。また、MおよびS2を下記式(14)および(15)を用いて定義する。
i=exp(a+b×αi+c×β) …(13)
M=Σjexp{aj+bj×μα+cj×μβ+(bj×σα)2/2+(cj×
σβ)2/2} …(14)
2=Σjexp{2aj+2bj×μα+2cj×μβ+2(bj×σα)2+2
(cj×σβ)2}+Σj,iexp{aj+ai+(bj+bi)×μα+(cj+ci
)×μβ+{(bj×σα)2+(bi×σα)2+(cj×σβ+ci×σβ)2}/2}
…(15)
これにより、見積リーク歩留分布F(x(j);μα、σα、μβ、σβ)は、上記式(14)および(15)に示すM,Sを用いて、x(j)の分数多項式により下記式(16)のように近似計算することができる。
Figure 0005104814
そして、上記式(16)に示すF(x(j);μα、σα、μβ、σβ)を{μα、σα、μβ、σβ}それぞれについて微分することにより、下記式(17)〜(20)を計算することができる。なお、∂M/μα,∂M/μβ,∂S/σα,∂S/σβは、上記式(14)および(15)を直接微分することで求めることができる。
Figure 0005104814
Figure 0005104814
Figure 0005104814
Figure 0005104814
勾配法を用いた最小二乗法によれば、評価関数G(μα、σα、μβ、σβ)の値が減少する方向へ探索を進めることができる。このため、Nelder−Mead法を用いた場合に比べて少ない反復回数で収束でき処理時間の短縮化を図ることができる。なお、勾配法を用いた平均、標準偏差算出処理手順についての詳細な説明は、図11に示すフローチャートを用いて説明する。
(設計支援装置の設計支援処理手順)
つぎに、設計支援装置200の設計支援処理手順について説明する。図8は、設計支援装置の設計支援処理手順の一例を示すフローチャートである。図8のフローチャートにおいて、まず、入力部501により、実測データ400−1〜400−mとモデルデータ300−1〜300−nの入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS801)。
ここで、入力部501により、実測データ400−1〜400−mとモデルデータ300−1〜300−nが入力されるのを待つ(ステップS801:No)。つぎに、入力された場合(ステップS801:Yes)、第1の算出部504により、見積リーク歩留分布算出処理を実行する(ステップS802)。そして、第2の算出部505により、平均、標準偏差算出処理を実行する(ステップS803)。
このあと、第1の算出部504により、見積リーク歩留分布算出処理を実行する(ステップS804)。そして、出力部506により、ステップS804において算出された見積リーク歩留分布を出力して(ステップS805)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
(見積リーク歩留分布算出処理)
つぎに、図8に示したステップS802またはステップS804の見積リーク歩留分布算出処理の具体的処理手順について説明する。図9は、見積リーク歩留分布算出処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。
図9のフローチャートにおいて、まず、設定部502により、バラツキパラメータαi、βの平均「μα、μβ」、標準偏差「σα、σβ」に、初期値または算出値を設定する(ステップS901)。なお、算出値は、図8に示したステップS803において算出されたバラツキパラメータαi、βの平均、標準偏差の値である。
具体的には、図8に示したステップS803の平均、標準偏差算出処理の実行前(ステップS802の見積リーク歩留分布算出処理)は、設定部502により初期値が設定される。一方、図8に示したステップS803の平均、標準偏差算出処理の実行後(ステップS804の見積リーク歩留分布算出処理)は、設定部502により算出値が設定される。
このあと、取得部503により、標準正規乱数βを生成して(ステップS902)、ステップS901において設定された初期値または算出値を下記式(21)に代入することで、バラツキパラメータβ(j)を算出する(ステップS903)。
β(j)=σβ×β+μβ …(21)
つぎに、取得部503により、設計対象回路のリーク電流I(j)を「I(j)=0」で初期化して(ステップS904)、「j=1」とする(ステップS905)。このあと、取得部503により、「i=1」として(ステップS906)、標準正規乱数αを生成する(ステップS907)。そして、取得部503により、ステップS901において設定された初期値または算出値を下記式(22)に代入することで、バラツキパラメータα(j)を算出する(ステップS908)。
α(j)=σα×α+μα …(22)
このあと、取得部503により、図8に示したステップS801において入力されたモデルデータ300−iとバラツキパラメータα(j)、β(j)を下記式(23)に代入することで、設計対象回路のリーク電流I(j)を算出する(ステップS909)。
I(j)=I(j)+exp(ai+bi×α(j)+ci×β(j)+pi×α(j)2+qi×α(j)×β(j)+ri×β(j)2) …(23)
つぎに、取得部503により、iをインクリメントして(ステップS910)、「i>n」か否かを判断する(ステップS911)。ここで、「i≦n」の場合(ステップS911:No)、ステップS907に戻る。一方、「i>n」の場合(ステップS911:Yes)、取得部503により、jをインクリメントする(ステップS912)。
そして、取得部503により、「j>m」か否かを判断する(ステップS913)。ここで、「j≦m」の場合(ステップS913:No)、ステップS906に戻る。一方、「j>m」の場合(ステップS913:Yes)、取得部503により、ステップS909において算出されたリーク電流I(j)を昇順にソートする(ステップS914)。
このあと、第1の算出部504により、ソートされたリーク電流I(j)を下記式(24)に代入することで、設計対象回路の見積リーク歩留分布F(j)を算出して(ステップS915)、図8に示したステップS803またはステップS805に移行する。
F(j)=j/m (j=1,2,…,m) …(24)
これにより、各セルCi固有のバラツキ成分と全セルC1〜Cn共通のバラツキ成分とを考慮して設計対象回路のリーク電流I(j)を見積もることができる。この結果、設計対象回路のリーク電流I(j)に関する見積リーク歩留分布F(j)を正確に見積もることができる。
(平均、標準偏差算出処理)
<Nelder−Mead法を用いた最小二乗法>
つぎに、図8に示したステップS803の平均、標準偏差算出処理の具体的処理手順について説明する。ここでは、まず、Nelder−Mead法を用いた最小二乗法により、二乗誤差関数G(μα、σα、μβ、σβ)を最小化する{μα、σα、μβ、σβ}を算出する場合について説明する。
図10は、Nelder−Mead法を用いた平均、標準偏差算出処理手順の一例を示すフローチャートである。図10のフローチャートにおいて、まず、第2の算出部505により、4次元空間上の任意の5点p0,p1,p2,p3,p4を初期値として設定する(ステップS1001)。すなわち、第2の算出部505により、4次元空間において単体を形成するために最低限必要となる5点を設定する。
このあと、第2の算出部505により、各点p0,p1,p2,p3,p4の座標値を評価関数G(p)に与えて、関数値{G(p0),G(p1),G(p2),G(p3)、G(p4)}を算出する(ステップS1002)。なお、G(p)の計算手法については、上述した(★)を参照。
そして、第2の算出部505により、関数値{G(p0),G(p1),G(p2),G(p3)、G(p4)}が昇順となるように5点p0,p1,p2,p3,p4をソートする(ステップS1003)。つぎに、第2の算出部505により、「pr=(p0+p1+p2+p3)/2−p4」として(ステップS1004)、関数値G(pr)を算出する(ステップS1005)。
このあと、第2の算出部505により、「G(pr)<G(p4)」か否かを判断する(ステップS1006)。ここで、「G(pr)<G(p4)」の場合(ステップS1006:Yes)、「p4=pr」とする(ステップS1007)。一方、「G(pr)≧G(p4)」の場合(ステップS1006:No)、「pk,s=(p0+pk)/2」として(ステップS1008)、「pk=pk,s」とする(ステップS1009)。ただし、kは「k=1,2,3,4」とする。
つぎに、第2の算出部505により、単体が収束したか否かを判断して(ステップS1010)、収束していない場合(ステップS1010:No)、ステップS1002に戻る。一方、収束した場合(ステップS1010:Yes)、関数値G(pk)が最小となるpkに対して、「μα=pkx、σα=pky、μβ=pkz、σβ=pkt」として(ステップS1011)、図8に示したステップS804に移行する。
なお、単体が収束したか否かの判断は、たとえば、各点間の距離の総和が所定値以下の場合は5点p0,p1,p2,p3,p4が互いに十分近いとして単体が収束したと判断してもよい。また、ステップS1007およびステップS1009の処理の実行回数が所定回数(たとえば、10万回)以上となった場合に単体が収束したと判断してもよい。
これにより、実測リーク歩留分布y(j)と見積リーク歩留分布F(j)との二乗誤差を表わす二乗誤差関数の微分係数を計算することなく、二乗誤差関数を最小化するバラツキパラメータαi、βの平均、標準偏差を算出することができる。
<勾配法を用いた最小二乗法>
つぎに、勾配法を用いた最小二乗法により、二乗誤差関数G(μα、σα、μβ、σβ)を最小化する{μα、σα、μβ、σβ}を算出する場合について説明する。図11は、勾配法を用いた平均、標準偏差算出処理手順の一例を示すフローチャートである。図11のフローチャートにおいて、まず、第2の算出部505により、任意の初期値x0を設定する(ステップS1101)。
このあと、第2の算出部505により、「k=0」として(ステップS1102)、「dk=−∇G(xk)」を算出する(ステップS1103)。そして、第2の算出部505により、「dk=0」か否かを判断する(ステップS1104)。
ここで、「dk≠0」の場合(ステップS1104:No)、第2の算出部505により、下記式(25)および(26)を満たすtを探索する(ステップS1105)。ただし、tは「t>0」であり、λ、νは「0<λ<0.5、λ<ν<1」の固定値である。
G(xk+tdk)≦G(xk)+λ×t×∇G(xk)・dk …(25)
∇G(xk+tdk)・dk≧ν×∇G(xk)・dk …(26)
そして、第2の算出部505により、「xk+1=xk+t×dk」とし(ステップS1106)、kをインクリメントして(ステップS1107)、ステップS1103に戻る。一方、ステップS1104において、「dk=0」の場合(ステップS1104:Yes)、第2の算出部505により、xk=(μα、σα、μβ、σβ)として(ステップS1108)、図8に示したステップS804に移行する。
なお、上記式(25)および(26)のG(xk+tdk)をg(t)とすると、ステップS1105のtの探索条件は、下記式(27)および(28)となる。
g(t)≦g(0)+λ×t×g’(0) …(27)
g’(t)=νg’(0) …(28)
ここで、上記式(27)は、「G(xk+tdk)<G(xk)」となるtの条件である(図12参照)。また、上記式(28)は、G(xk+tdk)の値がなるべく小さく(傾きが緩やか)なるための条件である(図12参照)。
これにより、Nelder−Mead法を用いた場合に比べて、バラツキパラメータαi、βの平均、標準偏差を算出する際の処理時間の短縮化を図ることができる。
以上説明したように、本開示技術によれば、設計対象回路の実測リーク歩留分布と見積リーク歩留分布との誤差を最小化する、セルのリーク電流のバラツキ成分を表わす正規分布の値を算出することができる。また、本開示技術によれば、算出された正規分布の値を用いて、設計対象回路の見積リーク歩留分布を計算することにより、見積精度を向上させることができる。
また、本開示技術によれば、Nelder−Mead法を用いた最小二乗法により、実測リーク歩留分布と見積リーク歩留分布との誤差を最小化する正規分布の値を算出することができる。これにより、実測リーク歩留分布と見積リーク歩留分布との二乗誤差を表わす二乗誤差関数の微分係数を計算することなく、二乗誤差関数を最小化する正規分布の値を算出することができる。
また、本開示技術によれば、勾配法を用いた最小二乗法により、実測歩留分布と見積歩留分布との誤差を最小化する正規分布の値を算出することができる。これにより、Nelder−Mead法を用いた場合に比べて、正規分布の値を算出する際の処理時間の短縮化を図ることができる。
また、本開示技術によれば、セルのリーク電流のバラツキ成分をバラツキパラメータαiとバラツキパラメータβによって表わすことができる。これにより、各セルCi固有のバラツキ成分と全セルC1〜Cn共通のバラツキ成分とを考慮して設計対象回路のリーク電流を見積もることができる。この結果、設計対象回路のリーク電流に関する歩留分布を正確に見積もることができる。
なお、本実施の形態で説明した設計支援方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本設計支援プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本設計支援プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
200 設計支援装置
501 入力部
502 設定部
503 取得部
504 第1の算出部
505 第2の算出部
506 出力部

Claims (6)

  1. シミュレータにアクセス可能なコンピュータを、
    対象回路のリーク電流に関する実測された歩留分布を表わす実測歩留分布と、前記対象回路内のセルごとのリーク電流に関するモデルデータとの入力を受け付ける入力手段、
    前記入力手段によって入力されたモデルデータと前記セルのリーク電流のバラツキ成分を表わす正規分布の値とを前記シミュレータに与えて、前記対象回路のリーク電流を取得する取得手段、
    前記取得手段によって取得された対象回路のリーク電流に基づいて、前記対象回路のリーク電流に関する歩留分布を表わす見積歩留分布を算出する第1の算出手段、
    前記入力手段によって入力された実測歩留分布と、前記第1の算出手段によって算出された見積歩留分布との誤差を最小化する前記正規分布の値を算出する第2の算出手段、
    前記正規分布に初期値を設定するとともに、前記正規分布に前記第2の算出手段によって算出された値(以下、「算出値」という)を設定する設定手段、
    前記モデルデータと前記設定手段によって設定された算出値とを前記シミュレータに与えて取得されたリーク電流に基づく前記見積歩留分布を出力する出力手段、
    として機能させることを特徴とする設計支援プログラム。
  2. 前記第2の算出手段は、
    Nelder−Mead法を用いた最小二乗法により、前記実測歩留分布と前記見積歩留分布との誤差を最小化する前記正規分布の値を算出することを特徴とする請求項1に記載の設計支援プログラム。
  3. 前記第2の算出手段は、
    勾配法を用いた最小二乗法により、前記実測歩留分布と前記見積歩留分布との誤差を最小化する前記正規分布の値を算出することを特徴とする請求項1に記載の設計支援プログラム。
  4. 前記正規分布は、前記各セル固有のバラツキ成分を表わす第1正規分布と、前記対象回路内の全セル共通のバラツキ成分を表わす第2正規分布とを含み、
    前記正規分布の値は、前記第1および第2正規分布の平均および標準偏差であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の設計支援プログラム。
  5. 対象回路のリーク電流に関する実測された歩留分布を表わす実測歩留分布と、前記対象回路内のセルごとのリーク電流に関するモデルデータとの入力を受け付ける入力手段と、
    前記入力手段によって入力されたモデルデータと前記セルのリーク電流のバラツキ成分を表わす正規分布の値とをシミュレータに与えて、前記対象回路のリーク電流を取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された対象回路のリーク電流に基づいて、前記対象回路のリーク電流に関する歩留分布を表わす見積歩留分布を算出する第1の算出手段と、
    前記入力手段によって入力された実測歩留分布と、前記第1の算出手段によって算出された見積歩留分布との誤差を最小化する前記正規分布の値を算出する第2の算出手段と、
    前記正規分布に初期値を設定するとともに、前記正規分布に前記第2の算出手段によって算出された値(以下、「算出値」という)を設定する設定手段と、
    前記モデルデータと前記設定手段によって設定された算出値とを前記シミュレータに与えて取得されたリーク電流に基づく前記見積歩留分布を出力する出力手段と、
    を備えることを特徴とする設計支援装置。
  6. 制御手段および記憶手段を備え、シミュレータにアクセス可能なコンピュータが、
    前記制御手段により、対象回路のリーク電流に関する実測された歩留分布を表わす実測歩留分布と、前記対象回路内のセルごとのリーク電流に関するモデルデータとの入力を受け付けて、前記記憶手段に記憶する入力工程と、
    前記制御手段により、前記セルのリーク電流のバラツキ成分を表わす正規分布に初期値を設定して、前記記憶手段に記憶する第1の設定工程と、
    前記制御手段により、前記入力工程によって入力されたモデルデータと前記第1の設定工程によって設定された初期値とを前記シミュレータに与えて、前記対象回路のリーク電流を取得して、前記記憶手段に記憶する第1の取得工程と、
    前記制御手段により、前記第1の取得工程によって取得された対象回路のリーク電流に基づいて、前記対象回路のリーク電流に関する歩留分布を表わす見積歩留分布を算出して、前記記憶手段に記憶する第1の算出工程と、
    前記制御手段により、前記入力工程によって入力された実測歩留分布と、前記第1の算出工程によって算出された見積歩留分布との誤差を最小化する前記正規分布の値を算出して、前記記憶手段に記憶する第2の算出工程と、
    前記制御手段により、前記正規分布に前記第2の算出工程によって算出された値(以下、「算出値」という)を設定して、前記記憶手段に記憶する第2の設定工程と、
    前記制御手段により、前記モデルデータと前記第2の設定工程によって設定された算出値とをシミュレータに与えて、前記対象回路のリーク電流を取得して、前記記憶手段に記憶する第2の取得工程と、
    前記制御手段により、前記第2の取得工程によって取得された対象回路のリーク電流に基づいて、前記対象回路のリーク電流に関する歩留分布を表わす見積歩留分布を算出して、前記記憶手段に記憶する第3の算出工程と、
    前記制御手段により、前記第3の算出工程によって算出された見積歩留分布を出力する出力工程と、
    を実行させることを特徴とする設計支援方法。
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