JP5407553B2 - モータ制御装置 - Google Patents
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Description
このモータ制御装置において、前記リアクトルの上流位置であって、前記バッテリとは並列接続により入力側平滑コンデンサを設定する。
前記バッテリの出力部から前記入力側平滑コンデンサの接続部までの間に、補機回路への分岐接続部を有する。
前記電流センサは、前記バッテリの出力部から前記分岐接続部までの間の何れかの位置に挿入する。
前記コンバータ駆動回路は、前記電流制御ブロックで用いる電流フィードバック制御情報を、前記電流センサからのセンサ値から補機類で使われる電流合計値を差し引いた値を直流電流情報とした。
すなわち、リアクトルの上流位置に設定した入力側平滑コンデンサがローパスフィルタの働きをするため、コンバータのスイッチング周波数に連動するリアクトル電流の高周波変動を除去でき、バッテリからコンバータまでの間の直流電流に含まれる高周波リップルを抑制する作用を示す。したがって、バッテリやコンバータや両者を接続するハーネス等の損失を低減できる。また、電流フィードバック制御情報として、電流センサからのセンサ値に基づいて取得した直流電流情報を用いるため、平滑化された制御情報となり、高周波リップルを含むリアクトル電流を制御情報として用いる場合に比べ、電流フィードバック制御自体の制御安定性が確保される。
この結果、コンバータ駆動時、バッテリやコンバータ等の損失を低減できると共に、電流フィードバック制御の安定性を確保することができる。
加えて、補機類の分岐接続部より上流側に電流センサを設定した場合、コンバータに入力される直流電流を精度良く推定することで、電力推定誤差による電流制御追従性誤差を抑制することができる。
図1は、実施例1のモータ制御装置の全体構成を示す制御システム図である。以下、図1に基づき構成を説明する。
ここで、「IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistorの略)」とは、入力部がMOS構造で出力部がバイポーラ構造の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタであり、パワーエレクトロニクス(インバータやコンバータ等)にオンオフ機能可能な半導体デバイスとして用いられる。
このd軸FF補償電圧vd_cmpとq軸FF補償電圧vq_cmpは、
vd_cmp=−Lq・ωe・iq* …(1)
vq_cmp=ωe・(Ld・id*+φ) …(2)
の式により求められる。
ここで、Lqはq軸インダクタンスの基本波成分であり、Ldはd軸インダクタンスの基本波成分、φは磁石磁束による誘起電圧の定数である。
IL2*=Po/VL …(3)
なお、出力電力Poは、モータ制御装置で用いられる電流指令値と電圧指令値に基づき演算される。
D2’=1−VL/VH * …(4)
そして、PWM比率指令D2’を、時定数τの一次遅れローパスフィルタを通過させてPWM比率指令D2*を演算する。
まず、「比較例で大きな高周波リップルが重畳する理由」の説明を行い、続いて、実施例1のモータ制御装置における作用を、「モータ制御作用」、「DC電流を用いた電流フィードバック制御作用」、「電流フィードバック制御のメリット」に分けて説明する。
ハイブリッド自動車(HEV)や電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)等と組み合わせるインバータに組み込む昇圧コンバータ(=DC/DCコンバータ)の電圧制御方法について説明する。
diL/dt=−(1/L)vo+(1/L)vi …(5)
dvo/dt=−(1/C)io+(1/C)iL …(6)
の式で表される。
diL/dt=(1/L)vi …(7)
dvo/dt=−(1/C)io …(8)
の式で表される。
そして、コンバータは、上記スイッチオンとスイッチオフの繰り返し動作により、入力電圧viより昇圧した値による出力電圧voを作り出す。
Imax=Imin+(1/L)vi・tonであることで、
Imax−Imin=(1/L)vi・ton …(9)
となる。
Vmin=Vmax−(1/C)io・tonであることで、
Vmax−Vmin=(1/C)io・ton …(10)
となる。
まず、本発明での高周波リップルの悪化を回避・抑制する考え方を説明する。
図5に負荷を電流源とするコンバータ簡易モデルを示す。この図5から明らかなように、本発明では、入力側平滑コンデンサCinを追加し、電流フィードバック制御で用いるコンバータ入力電流を、電源の出力位置から入力側平滑コンデンサCinの接続位置までの間から得られるDC電流idcとする構成を採用している。
このため、リアクトル電流iLとDC電流idcと入力コンデンサ電流iCの関係は、
iL=idc+iC …(11)
となり、この式(11)を書き直すと、
idc=iL−iC …(12)
る。
上記のように、実施例1では、電流フィードバック制御で用いるコンバータ入力電流をDC電流IDCとし、DC電流IDCの検出位置を、バッテリ4の出力位置から昇圧コンバータ3の入力側平滑コンデンサ31までの位置に設定した。
実施例1の場合、DC電流を用いた電流フィードバック制御とすることで、下記の点で電流フィードバック制御のメリットが拡大する。
電流・電圧リップルの跳ね返りなく出力電圧応答性を高めることができる。このため、リチュームイオンバッテリのような低インピーダンスバッテリへの対応性が高くなる。さらに、アクセルオン操作により直ちにトルク指令値を立ち上げることができるというように、昇圧電圧の応答遅れ時間を短縮できる。
コンバータ電流を直接制御することにより、電流変動を抑制し、過電流の抑制効果を高めることができる。例えば、コンバータ負荷の急増時にコンバータ電流を安定して制御できるため、過渡的な変動による急増分を抑制できる。
コンバータ電力を大きくするためにコンバータのリアクトルを大型することで、応答性が低下する。しかし、応答性の低下に対して、電流制御の安定性を向上できるため、回路共振により電圧・電流リップルの増加を抑えつつ、電圧制御の応答性も向上させることができる。
内部インピーダンスが小さいバッテリとの組み合わせでは、応答性を求めると、スイッチングに起因する高周波リップルとは別に低周波リップルが発生し、過電流や過電圧フェールの検知マージンの現象などの問題が発生する。しかし、電流フィードバック制御のメリットである上記電圧・電流リップルの増加抑制、上記電圧制御の応答性向上、上記過電流の抑制を生かすことで、内部インピーダンスが小さいバッテリとの組み合わせに対応できる。
実施例1のモータ制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
このため、コンバータ(昇圧コンバータ3)の駆動時、バッテリ4やコンバータ(昇圧コンバータ3)等の損失を低減できると共に、電流フィードバック制御の安定性を確保することができる。
このため、簡単な構成としながら、コンバータ(昇圧コンバータ3)に内蔵して電流センサ(DC電流センサ6)を設定する、あるいは、コンバータ(昇圧コンバータ3)の外部に電流センサを設定するというように、高い設定自由度により電流センサ(DC電流センサ6)を挿入することができる。
図11は、実施例2のモータ制御装置においてインバータ駆動回路を省略した全体構成を示す制御システム図である。
なお、他の構成は、実施例1の図1と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
実施例2では、DC電流センサ6により、入力側平滑コンデンサ31により高周波リップルを低減すると共に、バッテリ4の出力電流から補機類への電流分を差し引いたDC電流IDCを検出するようにしている。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
実施例2のモータ制御装置にあっては、実施例1の(1)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
このため、補機類が分岐して接続される場合、電力推定誤差による電流制御追従性の誤差や電流センサのコスト追加分や通信遅れによる電流制御誤差等の誤差発生を回避することができる。
図12は、実施例3のモータ制御装置においてインバータ駆動回路を省略した全体構成を示す制御システム図である。
なお、他の構成は、実施例1の図1と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
補機類への電力消費等を監視し、DC電流センサ6により検出されるDC電流IDCから補機類への電流分を差し引いたDC補正電流IDC ’を、電流フィードバック制御情報に用いるようにしている。
したがって、補機類が消費する電力分の補正により、昇圧コンバータ3に入力されるDC電流が精度良く推定されることになる。この結果、補機類の分岐接続部301より上流側にDC電流センサ6を設定した場合、電力推定誤差による電流制御追従性誤差を抑制することができる。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
実施例3のモータ制御装置にあっては、実施例1の(1)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
このため、補機類の分岐接続部301より上流側に電流センサ(DC電流センサ6)を設定した場合、コンバータ(昇圧コンバータ3)に入力される直流電流を精度良く推定することで、電力推定誤差による電流制御追従性誤差を抑制することができる。
2 インバータ
3 昇圧コンバータ(コンバータ)
31 入力側平滑コンデンサ
32 リアクトル
33,34 ダイオード
35,36 IGBT(スイッチングデバイス)
37 出力側平滑コンデンサ
4 バッテリ
5 DCバッテリ電圧センサ
6 DC電流センサ(電流センサ)
7 昇圧電圧センサ
8a U相電流センサ
8b W相電流センサ
9 モータ回転位置センサ
10 インバータ駆動回路
20 コンバータ駆動回路
201 減算器
202 電圧制御器
203 入力電流補償器
204 加算器
205 減算器
206 電流制御器
207 時比率補償器
208 加算器
209 リミッタ
210 電圧制御ブロック
211 電流制御ブロック
Claims (1)
- リアクトルとスイッチングデバイスを有し、バッテリからの直流の電圧または電流を大きさの異なる直流の電圧または電流に変換するコンバータと、前記コンバータのコンバータ入力電流を電流フィードバック制御情報とする電流制御ブロックを有し、前記コンバータへのコンバータ駆動信号を生成するコンバータ駆動回路と、を備えたモータ制御装置において、
前記リアクトルの上流位置であって、前記バッテリとは並列接続により入力側平滑コンデンサを設定し、
前記バッテリの出力部から前記入力側平滑コンデンサの接続部までの間に、補機回路への分岐接続部を有し、
前記電流センサは、前記バッテリの出力部から前記分岐接続部までの間の何れかの位置に挿入し、
前記コンバータ駆動回路は、前記電流制御ブロックで用いる電流フィードバック制御情報を、前記電流センサからのセンサ値から補機類で使われる電流合計値を差し引いた値を直流電流情報とした
ことを特徴とするモータ制御装置。
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JP2009126129A JP5407553B2 (ja) | 2009-05-26 | 2009-05-26 | モータ制御装置 |
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JP2009126129A JP5407553B2 (ja) | 2009-05-26 | 2009-05-26 | モータ制御装置 |
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