JP5406998B1 - 色調整装置、画像表示装置、及び色調整方法 - Google Patents

色調整装置、画像表示装置、及び色調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画像上に映る物を見分けやすくするためにカラー画像の色を調整する色調整装置、画像表示装置、及び色調整方法を提供する。
【解決手段】パラメータは、色調整前の彩度の内で調整すべき彩度の範囲、及び色調整前の彩度に比べた色調整後の彩度の変化の範囲を規定している。色調整装置1は、画像信号から彩度を計算し、パラメータに定められた範囲の彩度をパラメータに定められた程度に増大又は減少させるように、色調整前の彩度に応じて色調整後の彩度を計算し、色調整後の彩度から画像信号を生成する。特定の複数の色の彩度の差が色調整後に増大するようにパラメータを定めておくことにより、画像上に映る複数の物の色の差が大きくなり、色調整後は、画像上に映る複数の物が見分けやすくなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、カラー画像を表示又は形成する装置に関し、より詳しくは、カラー画像に用いられる色を調整する色調整装置、色を調整した画像を表示する画像表示装置、及び色調整方法に関する。
従来、カラー画像を表示する画像表示装置は、コンピュータのモニタ及びテレビジョン受像機の分野以外でも、種々の分野で使用されるようになっている。例えば、医療の分野では、内視鏡で人体内を撮影した画像等の医療用画像を画像表示装置に表示し、医療診断等が行われている。また、セキュリティの分野では、監視カメラで撮影した画像を画像表示装置に表示し、監視等が行われている。ところで、従来の画像表示装置では、カラー画像の色再現性を向上させるために、画像中の各画素の色を示す情報を調整することにより、表示される画像に含まれる色を調整するものがある。特許文献1には、画像に含まれる色の彩度又は色度を調整する技術が開示されている。
特開2001−61160号公報
カラーの医療画像を利用する場合、画像上で内臓と血管とを見分けることが必要になることがある。しかしながら、内臓の色と血管の色とは似通っているために、見分けることが困難である。また、監視カメラで監視を行う場合、監視カメラに使用されているカラーフィルタの性能によっては、白色に近い色が画像に多く含まれ、画像上で被写体を見分けることが困難になることがある。このように、カラー画像の用途によっては、画像上に映っている物の色が似通っているために、物を見分けることが困難になるという問題がある。特許文献1には、カラー画像の色再現性を向上させるために色を調整する技術が開示されているものの、画像上に映っている物を見分けるために色を調整する技術は知られていない。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、画像上に映る物を見分けやすくするためにカラー画像の色を調整する色調整装置、画像表示装置、及び色調整方法を提供することにある。
本発明に係る色調整装置は、画像信号が表すカラー画像の色を調整する色調整装置において、色調整前の彩度の内で調整すべき彩度の範囲、及び色調整前の彩度に比べた色調整後の彩度の変化の範囲を規定するためのパラメータを記憶する記憶手段と、画像信号から、カラー画像を構成する各画素の彩度に対応する第1対応値を計算する彩度対応値計算手段と、該彩度対応値計算手段が計算した第1対応値に応じた色調整後の彩度に対応する第2対応値を、前記パラメータに基づいて計算する彩度調整手段と、該彩度調整手段が計算した第2対応値に応じて、色を調整したカラー画像を表す画像信号を生成する画像信号生成手段とを備え、前記パラメータは、特定の複数の色の彩度の差が色調整後に増大するように定められてあることを特徴とする。
本発明に係る色調整装置は、前記第1対応値は、色調整前の彩度であり、前記第2対応値は、色調整後の彩度であり、前記パラメータは、色調整前の彩度の内で調整すべき彩度の下限値及び上限値、色調整前の彩度の内で変化量を最大にすべき彩度を定めた最大設定値、並びに色調整前の彩度が前記最大設定値に等しい場合の色調整後の彩度を含んでおり、前記彩度調整手段は、色調整前の彩度が前記下限値を超過し前記最大設定値未満である場合に、色調整前の彩度の増加に応じて彩度の変化量が拡大するように色調整後の彩度を計算する手段と、色調整前の彩度が前記最大設定値を超過し前記上限値未満である場合に、色調整前の彩度の増加に応じて彩度の変化量が縮小するように色調整後の彩度を計算する手段とを有することを特徴とする。
本発明に係る色調整装置は、画像信号に基づいて、各画素の彩度が取り得る最大値を計算する手段を更に備え、前記彩度調整手段は、色調整後の彩度が前記最大値以下になるように、前記第2対応値を計算する構成としてあることを特徴とする。
本発明に係る色調整装置は、画像信号が表すカラー画像の彩度を増大させるべく色を調整する色調整装置において、色調整前の彩度の内で調整すべき彩度の範囲、及び色調整前の彩度に比べた色調整後の彩度の変化の範囲を規定するためのパラメータを記憶する記憶手段と、カラー画像を構成する各画素の色を複数色の組み合わせで表現するための複数の色信号値を含んだ画像信号から、各画素の輝度値を取得する手段と、前記画像信号から、各画素の彩度に対応する彩度対応値を計算する彩度対応値計算手段と、該彩度対応値計算手段が計算した彩度対応値に応じた調整係数を、前記パラメータに基づいて計算する彩度調整手段と、複数の色信号値の夫々について、色調整前の色信号値から輝度値を減算した値に、前記彩度調整手段が計算した調整係数を乗算し、更に輝度値を加算して、色調整後の色信号値を計算することによって、色を調整したカラー画像を表す画像信号を生成する画像信号生成手段とを備え、前記パラメータは、前記彩度調整手段により計算される調整係数の最大値を、色調整後の複数の色信号値のいずれもが各信号値の取り得る値の最大値以下になるような値に規定するように定められてあり、前記彩度調整手段は、色調整後の複数の色信号値のいずれもが各信号値の取り得る値の最大値以下になるような値に、調整係数を計算するように構成してあることを特徴とする。
本発明に係る色調整装置は、前記彩度対応値は、複数の色信号値を座標値とした色空間上で各画素の色に対応する点と色相を変えずに彩度を最大に増大させた色に対応する点との間の距離を各画素の色に対応する点と白色に対応する点との間の距離で除した値であり、前記彩度対応値計算手段は、各画素の色相を変えずに彩度を最大に増大させた色を表す複数の色信号値を前記画像信号生成手段での計算と同一の計算方法で得るための調整係数を計算する手段と、該手段が計算した調整係数から1を減算した値を、前記彩度対応値として計算する手段とを有することを特徴とする。
本発明に係る色調整装置は、前記パラメータは、色調整前の彩度の内で増大させるべき彩度に応じて前記彩度対応値と同一の計算方法で計算される値の下限値及び上限値、色調整前の彩度の内で最大に増大させるべき彩度に応じて前記彩度対応値と同一の計算方法で得られる値を定めた最大設定値、並びに前記彩度対応値が前記最大設定値に等しい場合の調整係数を含んでおり、該調整係数は、前記最大設定値に1を加算した値以下で1を超過する値に定められてあり、前記彩度調整手段は、前記彩度対応値が前記下限値を超過して前記最大設定値未満である場合に、前記彩度対応値の増加に応じて増加するように調整係数を計算する手段と、前記彩度対応値が前記最大設定値を超過して前記上限値未満である場合に、前記彩度対応値の増加に応じて減少するように調整係数を計算する手段とを更に有することを特徴とする。
本発明に係る色調整装置は、前記パラメータは、色調整前の彩度の内で増大させるべき彩度に応じて前記彩度対応値と同一の計算方法で計算される値の下限値及び上限値、色調整前の彩度の内で最大に増大させるべき彩度に応じて前記彩度対応値と同一の計算方法で得られる値を定めた最大設定値、並びに前記彩度対応値が前記最大設定値に等しい場合の調整係数を前記最大設定値に1を加算した値以下で1を超過する範囲で輝度値に応じて変化させるための係数変化パラメータを含んでおり、前記彩度調整手段は、前記係数変化パラメータに基づいて、前記彩度対応値が前記最大設定値に等しい場合の調整係数を輝度値に応じて計算する手段と、前記彩度対応値が前記下限値を超過して前記最大設定値未満である場合に、前記彩度対応値の増加に応じて増加するように調整係数を計算する手段と、前記彩度対応値が前記最大設定値を超過して前記上限値未満である場合に、前記彩度対応値の増加に応じて減少するように調整係数を計算する手段とを更に有することを特徴とする。
本発明に係る色調整装置は、前記記憶手段は、色相を分類した複数の色相範囲の夫々に関連付けて前記パラメータを記憶しており、画像信号から、カラー画像を構成する各画素の色相を取得する色相取得手段と、前記記憶手段に記憶されたパラメータの内、前記色相取得手段が取得した色相に関連付けられたパラメータを読み出すパラメータ読出手段とを更に備え、前記彩度調整手段は、前記パラメータ読出手段が読み出したパラメータに基づいた計算を行うように構成してあることを特徴とする。
本発明に係る画像表示装置は、本発明に係る色調整装置と、該色調整装置が色を調整したカラー画像を表示する手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る色調整方法は、画像信号が表すカラー画像の色を調整する色調整方法において、色調整前の彩度の内で調整すべき彩度の範囲、及び色調整前の彩度に比べた色調整後の彩度の変化の範囲を規定するためのパラメータを定めておき、画像信号から、カラー画像を構成する各画素の彩度に対応する第1対応値を計算する彩度対応値計算ステップと、該彩度対応値計算ステップで計算した第1対応値に応じた色調整後の彩度に対応する第2対応値を、前記パラメータに基づいて計算する彩度調整ステップと、該彩度調整ステップで計算した第2対応値に応じて、色を調整したカラー画像を表す画像信号を生成するステップとを含み、前記パラメータは、特定の複数の色の彩度の差が色調整後に増大するように定められてあることを特徴とする。
本発明に係る色調整方法は、前記第1対応値は、色調整前の彩度であり、前記第2対応値は、色調整後の彩度であり、前記パラメータは、色調整前の彩度の内で調整すべき彩度の下限値及び上限値、色調整前の彩度の内で変化量を最大にすべき彩度を定めた最大設定値、並びに色調整前の彩度が前記最大設定値に等しい場合の色調整後の彩度を含んでおり、前記彩度調整ステップは、色調整前の彩度が前記下限値を超過し前記最大設定値未満である場合に、色調整前の彩度の増加に応じて彩度の変化量が拡大するように色調整後の彩度を計算するステップと、色調整前の彩度が前記最大設定値を超過し前記上限値未満である場合に、色調整前の彩度の増加に応じて彩度の変化量が縮小するように色調整後の彩度を計算するステップとを含むことを特徴とする。
本発明に係る色調整方法は、画像信号が表すカラー画像の彩度を増大させるべく色を調整する色調整方法において、色調整前の彩度の内で調整すべき彩度の範囲、及び色調整前の彩度に比べた色調整後の彩度の変化の範囲を規定するためのパラメータを定めておき、カラー画像を構成する各画素の色を複数色の組み合わせで表現するための複数の色信号値を含んだ画像信号から、各画素の輝度値を取得するステップと、前記画像信号から、各画素の彩度に対応する彩度対応値を計算する彩度対応値計算ステップと、該彩度対応値計算ステップで計算した彩度対応値に応じた調整係数を、前記パラメータに基づいて計算する彩度調整ステップと、複数の色信号値の夫々について、色調整前の色信号値から輝度値を減算した値に、前記彩度調整ステップで計算した調整係数を乗算し、更に輝度値を加算して、色調整後の色信号値を計算することによって、色を調整したカラー画像を表す画像信号を生成するステップとを含み、前記パラメータは、前記彩度調整ステップにより計算される調整係数の最大値を、色調整後の複数の色信号値のいずれもが各信号値の取り得る値の最大値以下になるような値に規定するように定められてあり、前記彩度調整ステップでは、色調整後の複数の色信号値のいずれもが各信号値の取り得る値の最大値以下になるような値に、調整係数を計算することを特徴とする。
本発明に係る色調整方法は、前記彩度対応値は、複数の色信号値を座標値とした色空間上で各画素の色に対応する点と色相を変えずに彩度を最大に増大させた色に対応する点との間の距離を各画素の色に対応する点と白色に対応する点との間の距離で除した値であり、前記彩度対応値計算ステップは、各画素の色相を変えずに彩度を最大に増大させた色を表す複数の色信号値を前記画像信号生成ステップでの計算と同一の計算方法で得るための調整係数を計算するステップと、計算した調整係数から1を減算した値を、前記彩度対応値として計算するステップとを有することを特徴とする。
本発明に係る色調整方法は、色相を分類した複数の色相範囲の夫々に関連付けて前記パラメータを定めてあり、画像信号から、カラー画像を構成する各画素の色相を取得するステップと、前記パラメータの内、取得した色相に関連付けられたパラメータを読み出すステップとを更に含み、前記彩度調整ステップでは、読み出したパラメータに基づいた計算を行うことを特徴とする。
本発明においては、色調整装置は、調整すべき彩度の範囲と彩度の変化の範囲とを規定するパラメータを定めておき、パラメータに基づいて、色を調整した画像信号を生成する。特定の複数の色の彩度の差が増大するようにパラメータを定めておくことによって、画像上に映る複数の物の色の差が大きくなるように彩度を調整することができる。
また、本発明においては、パラメータは、色調整前の彩度の内で変化量を最大にすべき彩度を定めた最大設定値、及び色調整前の彩度が最大設定値である場合の色調整後の彩度を含んでいる。色調整装置は、調整すべき彩度の内、最大設定値未満の彩度については、彩度の増加に応じて彩度の変化量を拡大させ、最大設定値を超過する彩度については、彩度の増加に応じて彩度の変化量を縮小させる。このようにして、色調整装置は彩度を調整する。
また、本発明においては、色調整装置は、色調整後の彩度が彩度の取り得る最大値以下になるように、色を調整する。これにより、画像上で色ずれが発生し難くなる。
本発明においては、色調整装置は、色調整前の色信号値から輝度値を減算した値に調整係数を乗算し、更に輝度値を加算することによって、色調整後の色信号値を計算するようにしてあり、色調整前の彩度に対応する彩度対応値に応じて調整係数を定めることによって、色を調整する。調整係数が1を超過する場合に、彩度が増大される。色空間の変更をせずに彩度に応じた色調整が可能となり、画素の輝度及び色相を変更せずに彩度を増大させることができる。
また、本発明においては、色調整装置は、複数の色信号値を座標値とした色空間上で各画素の色に対応する点と色相を変えずに彩度を最大に増大させた色に対応する点との間の距離を各画素の色に対応する点と白色に対応する点とを間の距離で除した値を、彩度対応値として計算し、計算した彩度対応値に応じて調整係数を計算する。彩度対応値は容易に計算することができ、簡易な計算で色調整が可能となる。
また、本発明においては、色調整後の色信号値が取り得る値の最大値を超過しないように、調整係数の最大値を、対応する所定の彩度対応値に1を加算した値以下に定めておく。色調整装置は、色調整後の色信号値が取り得る値の最大値を超過しないような範囲で、彩度対応値に応じて調整係数を計算する。これにより、画像表示装置で表示可能な最大彩度を超えない範囲で彩度を増大させることができる。
また、本発明においては、色調整装置は、調整係数の最大値を、対応する所定の彩度対応値に1を加算した値以下で、しかも輝度値に応じた値に計算する。これにより、色調整装置は、輝度値に応じて調整係数を調整し、彩度を輝度値に依存した値に調整することができる。
また、本発明においては、色調整装置は、色相を複数の色相範囲に分類しておき、夫々の色相範囲についてパラメータを定めてある。このため、特定の複数の色の夫々が異なる色相範囲に入るように色相範囲を分類することにより、色相範囲別に彩度の変化を異ならせ、画像上に映る複数の物の色の差を大きくすることができる。
本発明にあっては、画像上に映る複数の物の色の差が大きくなるように、画像の色の彩度を変化させることができるので、使用者が画像上に映る複数の物を見分けることが従来よりも容易になる等、本発明は優れた効果を奏する。
実施の形態1に係る画像表示装置の内部の機能構成を示すブロック図である。 複数の色相範囲を説明する説明図である。 複数の色相範囲を色度図上で説明する説明図である。 彩度調整部による調整前の彩度と調整後の彩度との関係の例を表した特性図である。 調整前の彩度と調整後の彩度との関係の他の例を表した特性図である。 実施の形態1に係る色調整装置が実行する処理の手順を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る画像表示装置の内部の機能構成を示すブロック図である。 Amaxの値と彩度との関係を色度図上で説明する説明図である。 彩度対応値Cと調整係数との関係を表した特性図である。 輝度と調整係数Aeとの関係を表した特性図である。 実施の形態2に係る色調整装置が実行する処理の手順を示すフローチャートである。 彩度対応値計算処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る画像表示装置の内部の機能構成を示すブロック図である。本発明に係る画像表示装置は、カラー画像を表示する装置である。画像表示装置は、液晶パネル又はEL(Electro Luminescence)パネル等の画像表示デバイスを用いて画像を表示する表示部21と、画像を表す画像信号を入力される入力部22と、画像に含まれる色の彩度を調整する色調整回路10とを備えている。入力部22は、画像に含まれる夫々の画素の色を表現するR(赤)、G(緑)及びB(青)の色信号を含む画像信号を外部から入力されるインタフェースである。例えば、画像表示装置はコンピュータのモニタであり、入力部22にはコンピュータの本体から画像信号が入力される。なお、画像表示装置は、静止画又は動画の何れか一方を表示する装置であってもよく、両方を表示する装置であってもよい。また、画像表示装置は、アンテナで受信した放送信号に基づいた画像を表示するテレビジョン受像機等のように、画像信号を生成する機能を備え、生成した画像を入力部22へ入力する形態であってもよい。
色調整回路10は、入力部22と表示部21との間に接続されている。色調整回路10は、入力部22から画像信号を入力され、画像信号が表す画像に含まれる各画素の色を調整すべく画像信号を調整する処理を行い、調整した画像信号を出力する。表示部21は、色調整回路10が出力した画像信号を入力され、入力された画像信号に基づいて画像を表示する。また、画像表示装置は、画像信号から各画素の色の色相を計算する色相計算部31を備えている。色相計算部31は、色相取得手段に相当する。色相計算部31は、入力部22及び色調整回路10に接続されている。色相計算部31は、例えば、画像信号に含まれるRGBの色信号値から、所定の計算方法で色相を計算する。色相の計算方法には、周知の計算方法が用いられる。色相計算部31は、計算した色相を色調整回路10へ入力する。
色調整回路10は、画像表示装置内の他のデバイスとデータを交換するためのインタフェース32に接続されている。インタフェース32には、画像表示装置の動作を制御する制御部33と、不揮発性のROM(Read Only Memory)34と、RAM(Random Access Memory)35とが接続されている。RAM35及びROM34は、記憶手段に相当する。制御部33は、例えばマイクロコントローラで構成されている。ROM34には制御プログラムが記憶されており、制御部33は、ROM34が記憶している制御プログラムに基づいた処理を実行する。また、ROM34は、色調整のために用いられるパラメータを予め記憶している。制御部33は、ROM34が記憶しているパラメータを読み出し、読み出したパラメータをRAM35に記憶させる処理を行う。色調整回路10、色相計算部31、インタフェース32、制御部33、ROM34及びRAM35は、本実施の形態に係る色調整装置1を構成している。
色調整回路10は、画像信号から画像に含まれる各画素の色の彩度を計算する彩度計算部11と、表示部21で表示可能な色の最大彩度を計算する最大彩度計算部12とを備えている。彩度計算部11は、彩度対応値計算手段に相当する。彩度計算部11及び最大彩度計算部12は、入力部22に接続されており、入力部22から画像信号を入力される。彩度計算部11は、例えば、画像信号に含まれるRGBの色信号値から、所定の計算方法で彩度を計算する。彩度の計算方法には、周知の計算方法が用いられる。また、最大彩度計算部12は、最大彩度を所定の方法で計算する。例えば、最大彩度計算部12は、RGBの色信号値を変化させ、彩度が最大になる値を計算する。
また、色調整回路10は、色相に応じて色調整に必要なパラメータを選択する処理を行うパラメータ選択部14を備えており、パラメータ選択部14は色相計算部31に接続されている。パラメータ選択部14は、パラメータ読出手段に相当する。彩度計算部11、最大彩度計算部12及びパラメータ選択部14には、最大彩度及びパラメータを用いて彩度を調整する彩度調整部13が接続されている。彩度調整部13は、彩度調整手段に相当する。彩度調整部13には、調整された彩度に応じた画像信号を計算する画像信号計算部15が接続されている。画像信号計算部15は、画像信号生成手段に相当する。例えば、画像信号計算部15は、彩度計算部11での計算方法と逆の計算を行って画像信号を計算する。画像信号計算部15が計算した画像信号が表す画像は、彩度が調整された画像となる。画像信号計算部15は、表示部21に接続されており、計算した画像信号を表示部21へ入力する。
本実施の形態で使用するパラメータについて説明する。本実施の形態では、予め色相を複数の色相範囲に分類してある。図2は、複数の色相範囲を説明する説明図である。図2には色相環を示しており、円周方向に色相の異なる色を順に円環状に並べたものである。図中では、Nを自然数として、0番から(N−1)番までのN個の色相範囲に色相環を分割してある。nは(N−1)未満の自然数である。全ての色相は、N個の色相範囲の何れかに含まれることになる。
図3は、複数の色相範囲を色度図上で説明する説明図である。図3にはXY色度図を示しており、図中のGは、画像表示装置で利用される画像信号に含まれるGの値が最大値になりB及びRの値がゼロになった場合の色の色度図上の位置を示す。同様に、図3中のBは画像信号中のBの値が最大値になった場合の色の位置を示し、図3中のRは画像信号中のRの値が最大値になった場合の色の位置を示す。図3中のRGBの三点を結んだ三角形の範囲内の色が、画像表示装置で表示することが可能な色である。また、図3中には白色の位置をWで示している。N個の色相範囲は、Wの点を中心にして周回方向に色度図を分割するように配置される。
本実施の形態では、N個に分類した色相範囲を予め規定してあり、夫々の色相範囲を示した色相データがROM34に記憶されている。例えば、色相データには、色相の値の範囲と0〜(N−1)の何れかの番号とが関連付けられたデータが含まれている。N個の色相範囲は、画像上に映る物の内で見分ける必要のある複数の物の色が夫々に異なる色相範囲に含まれるように、経験的に予め定められている。例えば、カラーの医療画像に映る内臓の色の色相が0番の色相範囲に含まれ、血管の色の色相が1番の色相範囲に含まれるように、N個の色相範囲が定められている。
N個の色相範囲の夫々について、色調整のために利用されるパラメータが予め定められている。パラメータには、調整前の彩度の内で調整すべき彩度の下限値S1 、変化量を最大にすべき彩度S2 、調整前の彩度の内で調整すべき彩度の上限値S3 、及び彩度S2 を変化させた後の彩度Seとが含まれている。彩度S2 は最大設定値に相当する。図4は、彩度調整部13による調整前の彩度と調整後の彩度との関係の例を表した特性図である。図中の横軸は、色調整装置1へ入力される画像信号が表す色の彩度、即ち調整前の彩度S_inを示している。縦軸は、色調整装置1から出力される画像信号が表す色の彩度、即ち調整後の彩度S_outを示している。彩度の大小関係は、S1 <S2 <S3 となっており、S2 ≦Se≦S3 となっている。また、Smaxは、画像表示装置で表示可能な色の彩度の最大値であり、S1 、S2 、Se及びS3 はSmax以下になっていることが望ましい。
図4に示すように、S1 以下の彩度、及びS3 以上Smax以下の彩度については、S_outはS_inと等しくなる。彩度調整部13は、S1 、S2 、Se及びS3 を含むパラメータに基づいて、S1 を超過しS3 未満の彩度を増大させる処理を行う。詳細には、彩度調整部13は、S1 〜S3 の彩度の内、S2 をSeに増大させる処理を行う。また、彩度調整部13は、S1 からS2 までの範囲のS_inを、彩度の増大量がS_inの増加に応じて拡大するように、増大させる。また、彩度調整部13は、S2 からS3 までの範囲のS_inを、彩度の増大量がS_inの増加に応じて縮小するように、増大させる。図4を参照すれば、S1 からS2 までの範囲のS_inは、S_outとS_inとの関係が(S1 ,S1 )と(S2 、Se)とを結ぶ直線上に乗った関係となるように増大され、S2 からS3 までの範囲のS_inは、S_outとS_inとの関係が(S2 、Se)と(S3 ,S3 )とを結ぶ直線上に乗った関係となるように増大される。
また、パラメータは、彩度を減少させるように定めることも可能である。図5は、調整前の彩度と調整後の彩度との関係の他の例を表した特性図である。図5に示した例では、Se<S2 となっている。彩度調整部13は、S1 、S2 、Se及びS3 を含むパラメータに基づいて、S1 を超過しS3 未満の彩度を減少させる処理を行う。詳細には、彩度調整部13は、S1 〜S3 の彩度の内、S2 をSeへ減少させる処理を行う。また、彩度調整部13は、S1 からS2 までの範囲のS_inを、彩度の減少量がS_inの増加に応じて拡大するように、減少させる。また、彩度調整部13は、S2 からS3 までの範囲のS_inを、彩度の減少量がS_inの増加に応じて縮小するように、減少させる。図5を参照すれば、S1 からS2 までの範囲のS_inは、S_outとS_inとの関係が(S1 ,S1 )と(S2 、Se)とを結ぶ直線上に乗った関係となるように減少され、S2 からS3 までの範囲のS_inは、S_outとS_inとの関係が(S2 、Se)と(S3 ,S3 )とを結ぶ直線上に乗った関係となるように減少される。
図4及び図5に示すように、S1 、S2 、Se及びS3 を定めれば、任意の彩度の変化量が定まり、彩度を調整した値が求められる。Se=S2 とすることも可能であり、この場合は彩度は変化しない。S1 、S2 、Se及びS3 を含むパラメータは、N個の色相範囲の夫々について定められており、ROM34に予め記憶されている。例えば、色相範囲の番号0〜(N−1)と、S1 、S2 、Se及びS3 とが関連付けて記憶されている。色相範囲別のS1 、S2 、Se及びS3 は、特定の複数の色の彩度の差が色調整によって増大するように、経験的に予め定められている。特定の複数の色は、画像上に映る物の内で見分ける必要のある特定の複数の物の色に対応する。特に、特定の複数の色は、互いに似通っており、しかも見分ける必要のある特定の複数の物の色に対応する。例えば、1番の色相範囲では彩度が増大するようにパラメータを定め、0番の色相範囲では彩度が減少するようにパラメータを定めておく。このようなパラメータにより、1番の色相範囲に含まれる特定の色と、0番の色相範囲に含まれる特定の色との彩度の差が増大するようになる。
次に、色調整方法の手順を説明する。制御部33は、画像処理装置の起動時等の所定のタイミングで、パラメータ及び色相データをROM34から読み出し、RAM35に記憶させておく。図6は、実施の形態1に係る色調整装置1が実行する処理の手順を示すフローチャートである。入力部22から色調整回路10及び色相計算部31へ一画素分の画像信号が入力され(S101)、彩度計算部11は、画像信号から所定の計算方法で彩度を計算し(S102)、色相計算部31は、画像信号から色相を計算し(S103)、最大彩度計算部12は、最大彩度を計算する(S104)。S101、S102、S103及びS104の処理は、他の順番で実行されてもよく、並行して実行されてもよい。
パラメータ選択部14は、色相計算部31で計算した色相の値が含まれる色相範囲を判定する(S105)。ステップS105では、パラメータ選択部14は、RAM35に記憶されている色相データを参照し、色相データに含まれるN個の色相範囲と計算した色相の値とを比較し、N個の色相範囲の中から色相の値が含まれる色相範囲を判定する。パラメータ選択部14は、判定した色相範囲に応じて、彩度を調整するためのパラメータを選択する(S106)。ステップS106では、パラメータ選択部14は、N個の色相範囲に関連付けられてRAM35に記憶されているパラメータの内、判定した色相範囲に関連付けられたパラメータをRAM35から読み出す。例えば、パラメータ選択部14は、判定した色相範囲の番号に関連付けられているS1 、S2 、Se及びS3 をRAM35から読み出す。パラメータ選択部14は、パラメータを彩度調整部13へ入力する。
彩度調整部13は、パラメータ選択部14が読み出したパラメータを参照し、彩度計算部11が計算した調整前の彩度が、パラメータに含まれるS1 以下であるか、又はS3 以上であるか否かを判定する(S107)。調整前の彩度がS1 以下又はS3 以上である場合は(S107:YES)、彩度調整部13は、彩度を変更しないことを示す信号を画像信号計算部15へ入力し、画像信号計算部15は、入力部22から色調整回路10へ入力された画像信号を変更せずに表示部21へ出力する(S108)。
調整前の彩度がS1 を超過してS3 未満である場合は(S107:NO)、彩度調整部13は、調整前の彩度が、パラメータに含まれるS2 未満であるか否かを判定する(S109)。調整前の彩度がS2 未満である場合は(S109:YES)、彩度調整部13は、パラメータに含まれるS1 、S2 及びSeに基づいて、調整後の彩度を計算する(S110)。具体的には、彩度調整部13は、図4又は図5に示す如き、調整前の彩度S_inの増加に応じて彩度の変化量が拡大し、S_in=S2 でS_out=Seとなるような、調整前の彩度S_inと調整後の彩度S_outとの対応関係に従って、調整前の彩度S_inに応じた調整後の彩度S_outを計算する。ステップS109で調整前の彩度がS2 以上である場合は(S109:NO)、彩度調整部13は、調整前の彩度がS2 を超過するか否かを判定する(S111)。調整前の彩度がS2 を超過する場合は(S111:YES)、彩度調整部13は、パラメータに含まれるS2 、Se及びS3 に基づいて、調整後の彩度を計算する(S112)。具体的には、彩度調整部13は、図4又は図5に示す如き、S_in=S2 でS_out=Seであり調整前の彩度S_inの増加に応じて彩度の変化量が縮小するような、調整前の彩度S_inと調整後の彩度S_outとの対応関係に従って、調整前の彩度S_inに応じた調整後の彩度S_outを計算する。ステップS111で調整前の彩度がS2 である場合は(S111:NO)、彩度調整部13は、調整後の彩度をSeに定める(S113)。
ステップS110、S112又はS113が終了した後は、彩度調整部13は、計算した調整後の彩度が、最大彩度計算部12が計算した最大彩度を超過しているか否かを判定する(S114)。調整後の彩度が最大彩度を超過している場合は(S114:YES)、彩度調整部13は、調整後の彩度を最大彩度に定める(S115)。調整後の彩度が最大彩度以下である場合(S114:NO)、又はステップS115が終了した後は、彩度調整部13は、調整した彩度を画像信号計算部15へ入力する。画像信号計算部15は、彩度調整部13から入力された彩度に応じた画像信号を計算し(S116)、計算した画像信号を表示部21へ出力する(S117)。色調整装置1は、入力部22から、画像に含まれる全ての画素に係る画像信号を入力され、全ての画素についてステップS101〜S117の処理を実行する。表示部21は、色調整回路10からの画像信号に基づいて画像を表示することにより、色を調整した画像を表示する。画像が動画である場合は、色調整装置1は、フレーム毎又はフィールド毎に処理を実行し、表示部21は、色を調整した画像を表示する。
なお、色調整装置1は、調整前の彩度がS1 以下又はS3 以上である場合にも画像信号を計算する処理を行う形態であってもよい。この形態では、彩度調整部13は、ステップS108の代わりに、調整後の彩度を調整前の彩度と等しい値に定める処理を行い、次に処理をステップS114へ進める。
以上詳述した如く、色調整装置1は、予め、色相を複数の色相範囲に分類し、夫々の色相範囲について調整すべき彩度の範囲と彩度の変化の範囲とを規定するパラメータを定めておき、パラメータに基づいて、画像に含まれる色の彩度を調整する。色相範囲別にパラメータを定めてあるので、どの範囲の彩度をどの程度増大又は減少させるのかを色相範囲別に異ならせることができる。また、パラメータは、特定の複数の色の彩度の差が色調整後に増大するように予め定められている。
例えば、1番の色相範囲ではSe>S2 として彩度を増大させるようにしておき、0番の色相範囲ではSe<S2 として彩度を減少させるようにしておく。カラーの医療画像に映る内臓の色の色相が0番の色相範囲に含まれ、血管の色の色相が1番の色相範囲に含まれる場合、内臓の色の彩度は減少する一方で、血管の色の彩度は増大される。色相が0番の色相範囲に含まれる内臓の色と、色相が1番の色相範囲に含まれる血管の色とは似通っているものの、一方の色の彩度が減少して他方の色の彩度が増大されるので、両者の色の彩度の差が増大する。例えば色度図上で両者の色の間の距離が長くなる。このため、画像上に映る内臓と血管との色の差が大きくなり、従来に比べて画像上で内臓と血管とを見分けることがより容易になる。
同様に、監視カメラで撮影した画像においても、画像上に映る複数の物の色の差が大きくなるように彩度を調整することにより、従来に比べて画像上で被写体を見分けることがより容易になる。本発明では、複数の色相範囲、及び各色相範囲についてのパラメータは、画像上に映る物の内で見分ける必要のある複数の物の典型的な色が夫々に異なる色相範囲に含まれ、色相範囲間で彩度の変化が異なるように、経験的に適切に定めておけばよい。このように、本実施の形態では、特定の複数の色の彩度の差が色調整後に増大するようにパラメータを定めておくことにより、似通った色の違いが大きくなるように色を調整することができ、画像表示装置が表示する画像上に映る物が従来よりも見分けやすくなる。
また、本発明は、特定の複数の色の色相が同一の色相範囲に含まれる場合でも、利用可能である。この場合は、特定の複数の色の彩度の差が色調整後に増大するように、S1 、S2 、Se及びS3 を含むパラメータを適切に定めておけばよい。例えば、0番の色相範囲に内臓及び血管の色の色相が含まれる場合に、内臓の典型的な色の彩度がS1 以下となり、血管の典型的な色の彩度がS2 となり、Se>S2 となるようにパラメータを定めておく。これにより、画像上で、内臓の色の彩度はあまり変化せず、血管の色の彩度は大きく増大されるので、内臓と血管との色の差が大きくなり、内臓と血管とを見分けることがより容易になる。
なお、色調整装置1は、色相を複数の色相範囲に分類することをしない形態であってもよい。この形態では何れの色相においても同一のパラメータに基づいて色の彩度が調整される。この形態では、色調整装置1は色相計算部31を備えておらず、ROM34及びRAM35は、色相データを記憶しておらず、一種類のパラメータを記憶している。また、この形態では、色調整装置1は、ステップS103及びS105の処理を実行せず、ステップS104では色相計算部31での計算結果を用いずに最大彩度を計算し、ステップS106では一種類のパラメータを読み出す処理を行う。この形態においても、特定の複数の色の彩度の差が色調整後に増大するようにパラメータを定めることができる。このため、この形態でも、画像上に映る複数の物の色の差が大きくなるように彩度を変化させ、従来に比べて画像上に映る複数の物を見分けることをより容易にさせることが可能となる。
また、色調整装置1は、最大彩度を利用せずに彩度を調整する形態であってもよい。この形態では、色調整装置1は、最大彩度計算部12を備えておらず、ステップS104の処理を実行しない。彩度調整部13が調整した彩度は、最大彩度を超えることがある。彩度が最大彩度を超えた色は、表示部21で画像が表示される際は、彩度が飽和して最大彩度になった色として表示される。この形態でも、画像上に映る複数の物の色の差が大きくなるように彩度を変化させ、従来に比べて画像上で被写体を見分けることをより容易にさせることが可能となる。
また、色調整装置1は、画素の色を輝度信号及び色差信号で表した画像信号等、RGBの色信号値を含む画像信号以外の画像信号を受け付ける形態であってもよい。特に、色調整装置1は、色相を示す信号及び彩度を示す信号を含む画像信号を受け付ける形態であってもよい。この形態では、彩度計算部11は、画像信号から彩度を抽出する処理を行い、色相計算部31は、画像信号から色相の値を抽出する処理を行う。
なお、本実施の形態においては、第1対応値が調整前の彩度であり、第2対応値が調整後の彩度である形態を示したが、色調整装置1は、彩度そのものではなく、彩度に対応したその他の値を第1対応値又は第2対応値として使用した形態であってもよい。例えば、色調整装置1は、後述の実施の形態2で説明する彩度対応値を第1対応値及び第2対応値として利用し、調整前の彩度に対応する彩度対応値に応じて、調整後の彩度に対応する彩度対応値を計算し、計算した彩度対応値に応じて画像信号を計算する形態であってもよい。
(実施の形態2)
図7は、実施の形態2に係る画像表示装置の内部の機能構成を示すブロック図である。画像表示装置は、色調整回路40を備えている。色調整回路40、色相計算部31、インタフェース32、制御部33、ROM34及びRAM35は、本実施の形態に係る色調整装置4を構成している。画像表示装置のその他の構成は、実施の形態1と同様であり、対応する部分に同符号を付してその説明を省略する。
色調整回路40は、画像信号から画像に含まれる各画素の輝度を計算する輝度計算部41と、画像信号に含まれるRGB夫々の値と輝度との差分を計算する差分計算部42とを備えている。輝度計算部41及び差分計算部42は、入力部22に接続されており、入力部22から画像信号を入力される。輝度計算部41は、画像信号に含まれるRGBの値から、所定の計算方法で輝度を計算する。例えば、輝度計算部41は、輝度の値をYとして、下記の(1)式を用いて輝度を計算する。
Y=0.299R+0.587G+0.114B …(1)
差分計算部42は、輝度計算部41に接続されており、輝度を入力され、画像信号に含まれるRGB夫々の色信号値と輝度との差分を計算する。輝度計算部41及び差分計算部42には、彩度に対応する彩度対応値を計算する彩度対応値計算部43が接続されている。彩度対応値計算部43は彩度対応値計算手段に相当する。輝度計算部41は計算した輝度を彩度対応値計算部43へ入力し、差分計算部42は計算した差分の値を彩度対応値計算部43へ入力する。彩度対応値計算部43は、入力された輝度及び差分から、後述する計算方法で彩度対応値を計算する。
また、色調整回路40は、パラメータ選択部44を備えており、パラメータ選択部44は色相計算部31に接続されている。輝度計算部41、彩度対応値計算部43及びパラメータ選択部44には、彩度を増大させるように色を調整した画像信号を計算するために必要な後述の調整係数を計算する調整係数計算部45が接続されている。調整係数計算部45は調整係数計算手段に相当する。調整係数計算部45は、パラメータ選択部44が選択したパラメータを用いて、彩度を増大させるように調整係数を計算する。輝度計算部41、差分計算部42及び調整係数計算部45には、調整係数計算部45が計算した調整係数を用いて画像信号を計算する画像信号計算部46が接続されている。画像信号計算部46が計算した画像信号が表す画像は、彩度が調整された画像となる。画像信号計算部46は、表示部21に接続されており、計算した画像信号を表示部21へ入力する。
本実施の形態で使用するパラメータについて説明する。本実施の形態では、実施の形態1と同様に、N個に分類した色相範囲を予め規定してあり、夫々の色相範囲を示した色相データがROM34に記憶されている。また、本実施の形態では、RGBの色信号値を含む画像信号から一旦彩度を計算する処理を経ることなく、画像信号から直接に、調整後の色を表すRGBの色信号値を含む画像信号を計算する。本実施の形態では、調整前のRGBの色信号値をRi、Gi、Biとし、調整後のRGBの色信号値をRo、Go、Boとして、下記の(2)〜(4)式を用いて彩度を増大した色を表すRGBの色信号値を計算する。
Ro=A(Ri−Y)+Y …(2)
Go=A(Gi−Y)+Y …(3)
Bo=A(Bi−Y)+Y …(4)
(2)〜(4)式におけるAは、色調整を行うための調整係数である。調整係数Aが1である場合は、RGBの値は変化せず、色の彩度も変化しない。調整係数Aが1を超過する値をとった場合は、RGBの値が変化し、RGBの色信号が表す色の彩度が増大される。一方で、(1)式のRGBに(2)〜(4)式のRo、Go及びBoを代入してもYは変化しない。(1)式に限らず、RGB値から輝度を求めるための他の方法を用いた場合でも、輝度Yは変化しない。即ち、(2)〜(4)式を用いてRGBの色信号値を変化させた場合は、輝度Yは変化しない。同様に、(2)〜(4)式を用いてRGBの色信号値を変化させた場合、色相は変化しない。従って、調整係数Aを調整し、(2)〜(4)式を用いてRGBの色信号値を計算することによって、画像の色の輝度及び色相を変化させずに、彩度を調整することができる。但し、調整係数Aを無制限に変化させた場合は、画像表示装置で表示可能な色の範囲外の色になってしまう可能性があるので、調整係数Aを調整する範囲を制限する必要がある。
Ri、Gi及びBiが得られた場合に画像表示装置で表示可能な色の範囲内で調整係数Aが取り得る最大値をAmaxとする。また、RGBYの夫々が取り得る最大値をMとする。RGBの夫々が2進数で表現され、ビット幅がmである場合は、M=2m −1である。Ro、Go及びBoの取り得る値の範囲は、以下の(5)〜(7)式で表される。
0≦A(Ri−Y)+Y≦M …(5)
0≦A(Gi−Y)+Y≦M …(6)
0≦A(Bi−Y)+Y≦M …(7)
Ri、Gi及びBiの何れか一つをXiとし、XiについてAが取り得る最大値をA(Xi)とする。Xi−Y>0である場合、(5)式より、A(Xi)は下記の(8)式で表される。
A(Xi)=(M−Y)/(Xi−Y) …(8)
Xi−Y<0である場合、(5)式より、A(Xi)は下記の(9)式で表される。
A(Xi)=Y/(Y−Xi) …(9)
Xi−Y=0である場合は、A(Xi)=Mとなる。Ri、Gi及びBiの夫々についてA(Xi)を計算して、A(Ri)、A(Gi)及びA(Bi)が得られる。A(Ri)、A(Gi)及びA(Bi)の内、最小の値がAmaxである。
図8は、Amaxと彩度との関係を色度図上で説明する説明図である。白色の位置をWで示している。調整前の色の位置は、白色の位置からはある程度離れている。この位置では、調整係数Aは1である。画像表示装置で表示可能な色の範囲内で彩度を最大に増大させた色の位置は、より白色の位置から離れており、この位置では、A=Amaxである。本実施の形態では、RGBの値を座標値とした色空間上での任意の色の点と色相を変えずに彩度を最大に増大させた点との間の距離を任意の色の点と白色の点との間の距離で除した値を、任意の色の彩度に対応する彩度対応値Cと定義する。点(Ro,Go,Bo)と点(Ri,Gi,Bi)との間の距離は、点(Ri,Gi,Bi)と白色の点(Y,Y,Y)との間の距離の(A−1)倍となる。このため、任意の色の点と色相を変えずに彩度を最大に増大させた点との間の距離は、任意の色の点と白色の点との間の距離の(Amax−1)倍となる。従って、任意の色の彩度対応値Cは、下記の(10)式で表される。
C=Amax−1 …(10)
白色の点ではC=1となり、彩度を最大に増大させた点ではC=0となる。即ち、彩度を減少させるほど彩度対応値Cは増大し、彩度を増大させるほど彩度対応値Cは減少する。彩度対応値Cは、彩度の逆数に似た値である。
N個の色相範囲の夫々について、色調整のために利用されるパラメータが予め定められている。パラメータには、増大すべき彩度に対応する彩度対応値Cの下限値C1 と、増大率が最大になる彩度に対応する彩度対応値C2 と、増大すべき彩度に対応する彩度対応値Cの下限値C3 とが含まれている。本実施の形態では、調整係数計算部45で彩度対応値Cに応じて調整係数Aを定めることにより、画像の色の彩度を増大させる。図9は、彩度対応値Cと調整係数Aとの関係を表した特性図である。図中の横軸は彩度対応値Cを示し、縦軸は調整係数Aを示している。彩度対応値Cの大小関係は、C1 <C2 <C3 となっている。また彩度対応値C2 に対応する調整係数Aの値をAeとしている。図中の破線は、(10)式を整理した下記の(11)式を表す線である。
Amax=C+1 …(11)
(11)式の線は、画像表示装置で表示可能な最大彩度を得るためのA、即ちAmaxを示す線であり、この線を越えて調整係数Aを大きくした場合は、AはAmaxよりも大きくなり、表される色は画像表示装置で表示することができない。図9に示すように、調整係数計算部45は、C1 以下の彩度対応値Cについては調整係数Aを1のままとし、C3 以上の彩度対応値Cについても、調整係数Aを1とする。また、調整係数計算部45は、C1 を超過しC3 未満の彩度対応値Cについて、彩度を増大させるために、調整係数Aを1よりも大きくする処理を行う。調整係数計算部45は、彩度対応値C2 に応じて調整係数AをAeにする処理を行う。また、調整係数計算部45は、C1 からC2 までの範囲に対応する調整係数Aを、彩度対応値Cの増加に対して調整係数Aが単純に増加するように計算する。また、調整係数計算部45は、C2 からC3 までの範囲に対応する調整係数Aを、彩度対応値Cの増加に対して調整係数Aが単純に減少するように計算する。図9を参照すれば、C1 からC2 までの範囲に対応する調整係数Aは、(C1 ,1)と(C2 、Ae)とを結ぶ直線上に乗るように計算され、C2 からC3 までの範囲に対応する調整係数Aは、(C2 、Ae)と(C3 ,1)とを結ぶ直線上に乗るように定められる。図9に示すように、C1 、C2 、C3 及びAeを定めれば、彩度対応値Cと調整係数Aとの対応関係が定められ、この対応関係に基づいて、任意の彩度対応値Cに対応する調整係数Aが求められる。
本実施の形態では、彩度対応値C2 に応じた調整係数Aeは、輝度Yに応じて定められる。図10は、輝度と調整係数Aeとの関係を表した特性図である。図中の横軸は輝度Yを示し、縦軸は彩度対応値C2 に応じた調整係数Aeを示している。また、Y1 は調整係数Aeを1以上に定めるときの輝度の下限値、Y2 は調整係数Aeを1以上に定めるときの輝度の上限値、Apは調整係数Aeの最大値である。また、gは、Y1 以上の輝度Yに対応した調整係数AeがApに達するまでの輝度Yに対する調整係数Aeの変化を表す直線の勾配である。また、−gは、調整係数AeがApから減少して輝度Y2 で1に達するまでの輝度Yに対する調整係数Aeの変化を表す直線の勾配である。勾配gは、輝度Yの変化に応じて彩度が急激に変化することを避けるために設定されている。Apの値は、図9に示す(11)式の線上の調整係数Amaxよりも小さい値に定められている。図10に示すように、輝度Yに応じて、彩度対応値C2 に対応する調整係数Aeが定められる。パラメータには、Y1 、Y2 、Ap及びgが含まれている。パラメータは、N個の色相範囲の夫々について定められており、ROM34に予め記憶されている。例えば、色相範囲の番号0〜(N−1)と、C1 、C2 、C3 、Y1 、Y2 、Ap及びgとが関連付けて記憶されている。
次に、色調整方法を説明する。制御部33は、画像処理装置の起動時等の所定のタイミングで、パラメータ及び色相データをROM34から読み出し、RAM35に記憶させておく。図11は、実施の形態2に係る色調整装置4が実行する処理の手順を示すフローチャートである。入力部22から色調整回路40及び色相計算部31へ一画素分の画像信号が入力され(S201)、輝度計算部41は、(1)式を用いる方法等の所定の方法を用いて輝度Yを計算する(S202)。差分計算部42は、輝度計算部41から輝度Yを入力され、画像信号に含まれる色信号のRi、Gi及びBi夫々の値と輝度Yとの差分を計算する(S203)。輝度計算部41は、彩度対応値計算部43、調整係数計算部45及び画像信号計算部46へ輝度Yを入力し、差分計算部42は、計算した差分を彩度対応値計算部43及び画像信号計算部46へ入力する。彩度対応値計算部43は、輝度Y及び差分計算部42からの差分に基づいて、画像信号が表す画素の色の彩度に対応する彩度対応値Cを計算する彩度対応値計算処理を実行する(S204)。
図12は、彩度対応値計算処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。彩度対応値計算部43は、Ri、Gi及びBiの中から一つのXiを選択し(S31)、差分計算部42から入力された差分(Xi−Y)がゼロを超過するか否かを判定する(S32)。差分(Xi−Y)がゼロを超過する場合は(S32:YES)、彩度対応値計算部43は、(8)式に従ってA(Xi)を計算する(S33)。差分(Xi−Y)がゼロ以下である場合は(S32:NO)、彩度対応値計算部43は、差分(Xi−Y)がゼロ未満であるか否かを判定する(S34)。差分(Xi−Y)がゼロ未満である場合は(S34:YES)、彩度対応値計算部43は、(9)式に従ってA(Xi)を計算する(S35)。差分(Xi−Y)がゼロである場合は(S34:NO)、彩度対応値計算部43は、A(Xi)=Mとする(S36)。ステップS33、35、又はS36が終了した後は、彩度対応値計算部43は、Ri、Gi及びBiの全てについてA(Xi)を計算したか否かを判定する(S37)。まだ全てを計算していない場合は(S37:NO)、彩度対応値計算部43は、処理をステップS31へ戻して、まだA(Xi)を計算していないXiを選択する。全てのA(Xi)を計算している場合は(S37:YES)、彩度対応値計算部43は、A(Ri)、A(Gi)及びA(Bi)の内、最小のA(Xi)をAmaxに決定する(S38)。彩度対応値計算部43は、次に、(10)式に従って彩度対応値Cを計算し(S39)、計算した彩度対応値C及び輝度Yを調整係数計算部45へ入力する。彩度対応値計算部43は、以上で彩度対応値計算処理のサブルーチンの処理を終了する。
色相計算部31は、画像信号から色相を計算する(S205)。パラメータ選択部44は、色相計算部31から色相を入力され、色相の値が含まれる色相範囲を判定する(S206)。パラメータ選択部44は、次に、判定した色相範囲に応じて、調整係数の計算に利用するためのパラメータを選択する(S207)。ステップS207では、パラメータ選択部44は、N個の色相範囲に関連付けられてRAM35に記憶されているパラメータの内、判定した色相範囲に関連付けられたパラメータをRAM35から読み出す。例えば、パラメータ選択部44は、判定した色相範囲の番号に関連付けられているC1 、C2 、C3 、Y1 、Y2 、Ap及びgをRAM35から読み出す。パラメータ選択部44は、パラメータを調整係数計算部45へ入力する。なお、S205〜S207の処理は、ステップS201〜S204の処理よりも前に実行されてもよく、ステップS201〜S204の処理と並行して実行されてもよい。
調整係数計算部45は、パラメータ選択部44が読み出したパラメータを参照し、彩度対応値計算部43が計算した彩度対応値Cが、パラメータに含まれるC1 以下であるか、又はC3 以上であるか否かを判定する(S208)。彩度対応値CがC1 以下又はC3 以上である場合は(S208:YES)、調整係数計算部45は、彩度を増大させないことを示す信号を画像信号計算部45へ入力し、画像信号計算部45は、入力部22から色調整回路40へ入力された画像信号を変更せずに表示部21へ出力する(S209)。
彩度対応値CがC1 を超過してC3 未満である場合は(S208:NO)、調整係数計算部45は、C=C2 である場合の調整係数Aeを計算する(S210)。具体的には、調整係数計算部45は、パラメータに含まれるY1 、Y2 、Ap及びgに従って、図10に示す如き輝度YとAeとの関係を生成し、生成した関係に基づいて、輝度Yに応じたAeを決定する。調整係数計算部45は、次に、彩度対応値Cが、パラメータに含まれるC2 未満であるか否かを判定する(S211)。彩度対応値CがC2 未満である場合は(S211:YES)、調整係数計算部45は、パラメータに含まれるC1 及びC2 並びに計算したAeに基づいて、調整係数Aを計算する。具体的には、彩度調整部13は、図9に示す如き、調整係数Aが1以上で彩度対応値Cの増加に応じて増加し、C=C2 でA=Aeとなるような、彩度対応値Cと調整係数Aとの対応関係に従って、彩度対応値Cに応じた調整係数Aを計算する(S212)。ステップS211で彩度対応値CがC2 以上である場合は(S211:NO)、調整係数計算部45は、彩度対応値CがC2 を超過するか否かを判定する(S213)。彩度対応値CがC2 を超過する場合は(S213:YES)、調整係数計算部45は、C2 、C3 及びAeに基づいて調整係数Aを計算する(S214)。具体的には、彩度調整部13は、図9に示す如き、C=C2 でA=Aeであり、調整係数Aが1以上で彩度対応値Cの増加に応じて減少するような、彩度対応値Cと調整係数Aとの対応関係に従って、彩度対応値Cに応じた調整係数Aを計算する。ステップS213でC=C2 である場合は(S213:NO)、調整係数計算部45は、調整係数AをAeに定める(S215)。
ステップS212、S214又はS215が終了した後は、調整係数計算部45は、計算した調整係数Aを画像信号計算部46へ入力する。画像信号計算部46は、差分計算部42が計算した差分、調整係数A及び輝度Yを用い、(2)〜(4)式に従ってRGBの値を計算することにより、画像信号を計算する(S216)。この計算により、輝度及び色相を変更せずに彩度を増大させるように調整した色を表す画像信号が得られる。画像信号計算部46は、計算した画像信号を表示部21へ出力する(S217)。色調整装置4は、入力部22に入力された画像信号が表す画像の全ての画素について、ステップS201〜S217の処理を実行する。表示部21は、色調整回路40からの画像信号に基づいて画像を表示することにより、彩度を増大させるように色を調整した画像を表示する。画像が動画である場合は、色調整装置4は、フレーム毎又はフィールド毎に処理を実行し、表示部21は、色を調整した画像を表示する。
なお、色調整装置4は、彩度対応値CがC1 以下又はC3 以上である場合にも画像信号を計算する処理を行う形態であってもよい。この形態では、調整係数計算部45は、ステップS208の代わりに、調整係数Aを1に定める処理を行い、次に処理をステップS216へ進める。
以上詳述した如く、本実施の形態においても、色調整装置4は、複数の色相範囲の夫々についてどの値の彩度をどの程度増大させるかを規定するパラメータを定めておき、色相及び彩度対応値Cと調整係数Aとの対応関係に従って、画像に含まれる色の彩度を増大させる。本実施の形態においても、画像上に映る物の内で見分ける必要のある複数の物の典型的な色が夫々に異なる色相範囲に含まれ、色相範囲間で彩度の増大量が異なるように、経験的に適切に定めておくことにより、画像表示装置が表示する画像上に映る物が従来よりも見分けやすくなる。例えば、カラーの医療画像上で内臓と血管とを見分けることが従来よりも容易になる。また、実施の形態1と同様に、本実施の形態においても、見分ける必要のある複数の物の色の色相が同一の色相範囲に含まれる場合でも、画像表示装置が表示する画像上に映る物を従来よりも見分けやすくすることができる。
また、本実施の形態では、色調整装置4は、(2)〜(4)式を用いて彩度を増大させた画像信号を計算するので、色空間の変換を行うことなく画像の色の彩度を増大させることができる。彩度を増大させるための処理が簡素化し、色調整装置4の構成を簡略化することができる。また、色調整装置4は、画像の色の輝度及び色相を維持した上で彩度を増大させることができ、また、彩度が画像表示装置で表示可能な最大彩度を超えない範囲で彩度を増大させることができる。このため、画面上で色ずれ又は輝度つぶれが発生することが無く、画質が悪化して細部が見分け難くなることが防止される。
また、実施の形態1と同様に、本実施の形態においても、見分ける必要のある複数の物の色の色相が同一の色相範囲に含まれる場合でも、画像表示装置が表示する画像上に映る物を従来よりも見分けやすくすることができる。また、色調整装置1は、画素の色を輝度信号及び色差信号で表した画像信号等、RGBの値を含む信号以外の画像信号を受け付ける形態であってもよい。
また、実施の形態1と同様に、本実施の形態に係る色調整装置4は、色相を複数の色相範囲に分類することをしない形態であってもよい。この形態では、色調整装置4は色相計算部31を備えておらず、ROM34及びRAM35は、色相データを記憶しておらず、一種類のパラメータを記憶している。また、この形態では、色調整装置4は、ステップS205及びS206の処理を実行せず、ステップS207では一種類のパラメータを読み出す処理を行う。この形態でも、画像上に映る複数の物の色の差が大きくなるように彩度を増大させ、従来に比べて画像上で被写体を見分けることをより容易にさせることが可能となる。
また、図10に示す如き、調整係数AeがApから減少して輝度Y2 で1に達するまでの輝度Yに対する調整係数Aeの変化を表す直線の勾配は、−g以外の値であってもよい。この形態では、パラメータは、C1 、C2 、C3 、Y1 、Y2 、Ap及びg以外に、調整係数AeがApから減少する勾配の値を含んでいる。色調整装置4は、ステップS210で、この勾配の値をも用いて計算を行う。
なお、本実施の形態においては、輝度Yに応じて調整係数Aを計算する形態を示したが、色調整装置4は、輝度Yに応じた調整係数Aの調整を行わない形態であってもよい。この形態では、パラメータにはY1 、Y2 、Ap及びgが含まれておらず、彩度対応値C2 に対応する調整係数Aeが定数としてパラメータに含まれている。調整係数計算部45は、パラメータに含まれるAeを用いて調整係数Aを計算する。また、色調整装置4は、輝度Yに応じた調整係数Aの計算を行うか否かを設定することができる形態であってもよい。この形態では、色調整装置4は、輝度Yに応じた調整係数Aの計算を行うか否かを示す情報をROM34に記憶しておき、記憶してある情報に従って、輝度Yに応じた調整係数Aの計算を行うか否かを決定する。
また、色調整装置4は、RGB以外の色信号を含む画像信号を受け付ける形態であってもよい。この形態でも、色調整装置4は、(2)〜(4)式と同様の式に従って、色調整前の画像信号から色調整後の画像信号を計算する処理を行う。また、色調整装置4は、輝度信号を含む画像信号を受け付ける形態であってもよい。この形態では、輝度計算部41は、画像信号から輝度値を抽出する処理を行う。また、画像表示装置は、色信号を含まない画像信号から、色信号を含んだ画像信号を生成し、生成した画像信号を入力部22から色調整装置4へ入力する形態であってもよい。
以上の実施の形態1及び2においては、必要なパラメータをRAM35から読み出す形態を示したが、本発明に係る色調整装置は、パラメータをROM34から直接に読み出す形態であってもよい。また、実施の形態1及び2においては、処理に必要なパラメータが予め定められている形態を示したが、色調整装置は、パラメータを変更することが可能な形態であってもよい。例えば、色調整装置は、使用者の操作を受け付ける操作部を備え、操作部で受け付けた使用者からの操作に従って、RAM35に記憶したパラメータの値を変更する処理を行う形態であってもよい。また、実施の形態1及び2においては、色調整装置に必要な機能をハードウェアで構成した形態を示したが、本発明に係る色調整装置は、本発明に係る色調整方法の処理の一部又は全部をソフトウェア又はファームウェアを用いて実行する形態であってもよい。また、実施の形態1及び2においては、色調整装置を画像表示装置に備えた形態を示したが、本発明に係る色調整装置は、他の画像表示装置以外の装置に備えられた形態であってもよい。例えば、色調整装置は、カラープリンタに備えられた形態であってもよい。この形態では、色調整装置は彩度を増大させた画像を表す画像信号を出力し、カラープリンタは、画像信号に基づいたカラー画像を記録用紙に記録する処理を実行する。
1、4 色調整装置
10、40 色調整回路
11 彩度計算部
12 最大彩度計算部
13 彩度調整部
14、44 パラメータ選択部
15、46 画像信号計算部
21 表示部
31 色相計算部
34 ROM
35 RAM
41 輝度計算部
42 差分計算部
43 彩度対応値計算部
45 調整係数計算部

Claims (14)

  1. 画像信号が表すカラー画像の色を調整する色調整装置において、
    色調整前の彩度の内で調整すべき彩度の範囲、及び色調整前の彩度に比べた色調整後の彩度の変化の範囲を規定するためのパラメータを記憶する記憶手段と、
    画像信号から、カラー画像を構成する各画素の彩度に対応する第1対応値を計算する彩度対応値計算手段と、
    該彩度対応値計算手段が計算した第1対応値に応じた色調整後の彩度に対応する第2対応値を、前記パラメータに基づいて計算する彩度調整手段と、
    該彩度調整手段が計算した第2対応値に応じて、色を調整したカラー画像を表す画像信号を生成する画像信号生成手段とを備え、
    前記パラメータは、特定の複数の色の彩度の差が色調整後に増大するように定められてあること
    を特徴とする色調整装置。
  2. 前記第1対応値は、色調整前の彩度であり、
    前記第2対応値は、色調整後の彩度であり、
    前記パラメータは、色調整前の彩度の内で調整すべき彩度の下限値及び上限値、色調整前の彩度の内で変化量を最大にすべき彩度を定めた最大設定値、並びに色調整前の彩度が前記最大設定値に等しい場合の色調整後の彩度を含んでおり、
    前記彩度調整手段は、
    色調整前の彩度が前記下限値を超過し前記最大設定値未満である場合に、色調整前の彩度の増加に応じて彩度の変化量が拡大するように色調整後の彩度を計算する手段と、
    色調整前の彩度が前記最大設定値を超過し前記上限値未満である場合に、色調整前の彩度の増加に応じて彩度の変化量が縮小するように色調整後の彩度を計算する手段と
    を有することを特徴とする請求項1に記載の色調整装置。
  3. 画像信号に基づいて、各画素の彩度が取り得る最大値を計算する手段を更に備え、
    前記彩度調整手段は、
    色調整後の彩度が前記最大値以下になるように、前記第2対応値を計算する構成としてあること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の色調整装置。
  4. 画像信号が表すカラー画像の彩度を増大させるべく色を調整する色調整装置において、
    色調整前の彩度の内で調整すべき彩度の範囲、及び色調整前の彩度に比べた色調整後の彩度の変化の範囲を規定するためのパラメータを記憶する記憶手段と、
    カラー画像を構成する各画素の色を複数色の組み合わせで表現するための複数の色信号値を含んだ画像信号から、各画素の輝度値を取得する手段と、
    前記画像信号から、各画素の彩度に対応する彩度対応値を計算する彩度対応値計算手段と、
    該彩度対応値計算手段が計算した彩度対応値に応じた調整係数を、前記パラメータに基づいて計算する彩度調整手段と、
    複数の色信号値の夫々について、色調整前の色信号値から輝度値を減算した値に、前記彩度調整手段が計算した調整係数を乗算し、更に輝度値を加算して、色調整後の色信号値を計算することによって、色を調整したカラー画像を表す画像信号を生成する画像信号生成手段とを備え、
    前記パラメータは、前記彩度調整手段により計算される調整係数の最大値を、色調整後の複数の色信号値のいずれもが各信号値の取り得る値の最大値以下になるような値に規定するように定められてあり、
    前記彩度調整手段は、色調整後の複数の色信号値のいずれもが各信号値の取り得る値の最大値以下になるような値に、調整係数を計算するように構成してあること
    を特徴とする色調整装置。
  5. 前記彩度対応値は、複数の色信号値を座標値とした色空間上で各画素の色に対応する点と色相を変えずに彩度を最大に増大させた色に対応する点との間の距離を各画素の色に対応する点と白色に対応する点との間の距離で除した値であり、
    前記彩度対応値計算手段は、
    各画素の色相を変えずに彩度を最大に増大させた色を表す複数の色信号値を前記画像信号生成手段での計算と同一の計算方法で得るための調整係数を計算する手段と、
    該手段が計算した調整係数から1を減算した値を、前記彩度対応値として計算する手段とを有すること
    を特徴とする請求項4に記載の色調整装置。
  6. 前記パラメータは、色調整前の彩度の内で増大させるべき彩度に応じて前記彩度対応値と同一の計算方法で計算される値の下限値及び上限値、色調整前の彩度の内で最大に増大させるべき彩度に応じて前記彩度対応値と同一の計算方法で得られる値を定めた最大設定値、並びに前記彩度対応値が前記最大設定値に等しい場合の調整係数を含んでおり、該調整係数は、前記最大設定値に1を加算した値以下で1を超過する値に定められてあり、
    前記彩度調整手段は、
    前記彩度対応値が前記下限値を超過して前記最大設定値未満である場合に、前記彩度対応値の増加に応じて増加するように調整係数を計算する手段と、
    前記彩度対応値が前記最大設定値を超過して前記上限値未満である場合に、前記彩度対応値の増加に応じて減少するように調整係数を計算する手段とを更に有すること
    を特徴とする請求項5に記載の色調整装置。
  7. 前記パラメータは、色調整前の彩度の内で増大させるべき彩度に応じて前記彩度対応値と同一の計算方法で計算される値の下限値及び上限値、色調整前の彩度の内で最大に増大させるべき彩度に応じて前記彩度対応値と同一の計算方法で得られる値を定めた最大設定値、並びに前記彩度対応値が前記最大設定値に等しい場合の調整係数を前記最大設定値に1を加算した値以下で1を超過する範囲で輝度値に応じて変化させるための係数変化パラメータを含んでおり、
    前記彩度調整手段は、
    前記係数変化パラメータに基づいて、前記彩度対応値が前記最大設定値に等しい場合の調整係数を輝度値に応じて計算する手段と、
    前記彩度対応値が前記下限値を超過して前記最大設定値未満である場合に、前記彩度対応値の増加に応じて増加するように調整係数を計算する手段と、
    前記彩度対応値が前記最大設定値を超過して前記上限値未満である場合に、前記彩度対応値の増加に応じて減少するように調整係数を計算する手段とを更に有すること
    を特徴とする請求項5に記載の色調整装置。
  8. 前記記憶手段は、色相を分類した複数の色相範囲の夫々に関連付けて前記パラメータを記憶しており、
    画像信号から、カラー画像を構成する各画素の色相を取得する色相取得手段と、
    前記記憶手段に記憶されたパラメータの内、前記色相取得手段が取得した色相に関連付けられたパラメータを読み出すパラメータ読出手段とを更に備え、
    前記彩度調整手段は、
    前記パラメータ読出手段が読み出したパラメータに基づいた計算を行うように構成してあること
    を特徴とする請求項1乃至7の何れか一つに記載の色調整装置。
  9. 請求項1乃至8の何れか一つに記載の色調整装置と、
    該色調整装置が色を調整したカラー画像を表示する手段と
    を備えることを特徴とする画像表示装置。
  10. 画像信号が表すカラー画像の色を調整する色調整方法において、
    色調整前の彩度の内で調整すべき彩度の範囲、及び色調整前の彩度に比べた色調整後の彩度の変化の範囲を規定するためのパラメータを定めておき、
    画像信号から、カラー画像を構成する各画素の彩度に対応する第1対応値を計算する彩度対応値計算ステップと、
    該彩度対応値計算ステップで計算した第1対応値に応じた色調整後の彩度に対応する第2対応値を、前記パラメータに基づいて計算する彩度調整ステップと、
    該彩度調整ステップで計算した第2対応値に応じて、色を調整したカラー画像を表す画像信号を生成するステップとを含み、
    前記パラメータは、特定の複数の色の彩度の差が色調整後に増大するように定められてあること
    を特徴とする色調整方法。
  11. 前記第1対応値は、色調整前の彩度であり、
    前記第2対応値は、色調整後の彩度であり、
    前記パラメータは、色調整前の彩度の内で調整すべき彩度の下限値及び上限値、色調整前の彩度の内で変化量を最大にすべき彩度を定めた最大設定値、並びに色調整前の彩度が前記最大設定値に等しい場合の色調整後の彩度を含んでおり、
    前記彩度調整ステップは、
    色調整前の彩度が前記下限値を超過し前記最大設定値未満である場合に、色調整前の彩度の増加に応じて彩度の変化量が拡大するように色調整後の彩度を計算するステップと、
    色調整前の彩度が前記最大設定値を超過し前記上限値未満である場合に、色調整前の彩度の増加に応じて彩度の変化量が縮小するように色調整後の彩度を計算するステップと
    を含むことを特徴とする請求項10に記載の色調整方法。
  12. 画像信号が表すカラー画像の彩度を増大させるべく色を調整する色調整方法において、
    色調整前の彩度の内で調整すべき彩度の範囲、及び色調整前の彩度に比べた色調整後の彩度の変化の範囲を規定するためのパラメータを定めておき、
    カラー画像を構成する各画素の色を複数色の組み合わせで表現するための複数の色信号値を含んだ画像信号から、各画素の輝度値を取得するステップと、
    前記画像信号から、各画素の彩度に対応する彩度対応値を計算する彩度対応値計算ステップと、
    該彩度対応値計算ステップで計算した彩度対応値に応じた調整係数を、前記パラメータに基づいて計算する彩度調整ステップと、
    複数の色信号値の夫々について、色調整前の色信号値から輝度値を減算した値に、前記彩度調整ステップで計算した調整係数を乗算し、更に輝度値を加算して、色調整後の色信号値を計算することによって、色を調整したカラー画像を表す画像信号を生成するステップとを含み、
    前記パラメータは、前記彩度調整ステップにより計算される調整係数の最大値を、色調整後の複数の色信号値のいずれもが各信号値の取り得る値の最大値以下になるような値に規定するように定められてあり、
    前記彩度調整ステップでは、色調整後の複数の色信号値のいずれもが各信号値の取り得る値の最大値以下になるような値に、調整係数を計算すること
    を特徴とする色調整方法。
  13. 前記彩度対応値は、複数の色信号値を座標値とした色空間上で各画素の色に対応する点と色相を変えずに彩度を最大に増大させた色に対応する点との間の距離を各画素の色に対応する点と白色に対応する点との間の距離で除した値であり、
    前記彩度対応値計算ステップは、
    各画素の色相を変えずに彩度を最大に増大させた色を表す複数の色信号値を前記画像信号生成ステップでの計算と同一の計算方法で得るための調整係数を計算するステップと、
    計算した調整係数から1を減算した値を、前記彩度対応値として計算するステップとを有すること
    を特徴とする請求項12に記載の色調整方法。
  14. 色相を分類した複数の色相範囲の夫々に関連付けて前記パラメータを定めてあり、
    画像信号から、カラー画像を構成する各画素の色相を取得するステップと、
    前記パラメータの内、取得した色相に関連付けられたパラメータを読み出すステップとを更に含み、
    前記彩度調整ステップでは、読み出したパラメータに基づいた計算を行うこと
    を特徴とする請求項10乃至13の何れか一つに記載の色調整方法。
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