JP5403547B2 - コードスイッチ及びこれを用いた挟み込み検知装置 - Google Patents
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Description
[第一の実施形態]
(コードスイッチの構成)
図1は本発明の第一の実施形態に係るコードスイッチ1の横断面図である。本発明の好適な実施形態は、自動車の電動式ドアに取り付けられ、該電動式ドアの閉動作中に、人体等の挟み込みを検知するものであり、人体等の接近には非接触型検知機能によって、また人体等の接触には接触型検知機能により挟み込みを検知するコードスイッチ1である。
(挟み込み検知装置の構成)
次にコードスイッチ1及びコードスイッチ1を用いた挟み込み検知装置14の動作について、図2を用いて説明する。図2は、本発明の第一の実施形態に関して、本発明に係るコードスイッチ1とコードスイッチ1を用いた挟み込み検知装置14の動作における非接触型検知機能を説明する説明図である。
(挟み込み検知の動作)
まず、人体10が同軸ケーブル2から十分な距離をもって離れているとき、同軸ケーブル2の接地した中心導体3と外部導体層5の間には静電容量C3が、接地した金属板9と外部導体層5の間には静電容量C2が形成され電気的に平衡状態となっている。
(第一の実施形態の効果)
第一の実施形態のコードスイッチ1は、接触型検知機能と非接触型検知機能とが1本のコードによって実現されており、構造が単純化されている。したがって、コードスイッチ1は、小型であり、製造コストの低減ができる。
[第二の実施形態]
(コードスイッチの構成)
図4は本発明の第二の実施形態に係るコードスイッチ21の横断面図である。コードスイッチ21の主要な構成は第一の実施形態と同様であるが、保護部材27に空洞8aを挟んで対向する2本のスリット28、29が形成されている点で相違する。このスリット28、29は、コードスイッチ21の長手方向に延びている。第二の実施形態に係るコードスイッチ21は、スリット28、29により、空洞8aに近接した外部導体層5の一部が空洞8aに露出し、且つ空洞8aに近接した金属板9の一部が空洞8aに露出している。これにより、外部導体層5と金属板9とは、互いに接触可能となっている。なお、外部導体層5と金属板9を接触可能とするために、同軸ケーブル22の外部導体層5の外周には、外皮を設けていない。
(挟み込み検知の動作)
本実施形態のコードスイッチ21と挟み込み検知装置24は、第一の実施形態同様の挟み込み検知の動作に加え、更に外部導体層5と金属板9との電気的な接触に基づく挟み込み検知ができる。つまり、本実施形態のコードスイッチ21と挟み込み検知装置24は、外部導体層5と金属板9との電気的な接触に基づく挟み込み検知の前に、第一の実施形態と同様に、まず人体10の接近を非接触型検知機能によって検知し、その後に人体10の接触を接触型検知機能によって検知する。これらの挟み込みの検知は、合成容量(C1+C2+C3)の値に基づいて行っているが、閉動作中の電動式ドアに人体10が近接又は接触したものの静電容量C1又は静電容量C2が小さい等の理由により、静電容量計測手段11による合成容量(C1+C2+C3)の計測結果が閾値以上にならない場合があり得る。
(第二の実施形態の効果)
このように、本実施形態は、人体10の接触がない場合には、人体10が接近による人体10と外部導体層5との間の静電容量の変化に基づき挟み込みの検知を行い(非接触型検知機能)、人体10の接触がある場合には、外部導体層5と金属板9の間の距離の変化、及び外部導体層5と金属板9との短絡による静電容量の変化に基づき挟み込みの検知を行う(接触型検知機能)。つまり、第二の実施形態によれば、三段階の挟み込み検知を実現することができ、挟み込み検知の信頼性をさらに高めることができる。
[第三の実施形態]
(挟み込み検知装置の構成)
図5に、第三の実施形態に関して、コードスイッチ21及びコードスイッチ21を用いた挟み込み検知装置34の動作を説明する説明図を示す。第三の実施形態では、第二の実施形態と同じコードスイッチ21を用いているが、外部導体層5と金属板9の短絡に基づく挟み込み検知を、静電容量の変化に基づく検知に加えて、外部導体層5と金属板9の間の電気抵抗の変化に基づく検知によっても行っている。
(挟み込み検知装置の動作)
外部導体層5と金属板9との間には、空洞8a等の可変形部8が存在するため、外部導体層5と金属板9との間の電気抵抗は非常に高い値となる。一方、外部導体層5と金属板9とが接触し電気的に短絡したとき、外部導体層5と金属板9との間の電気抵抗は略0[Ω]となる。電気抵抗計測手段25は、外部導体層5と金属板9との間の電気抵抗値を計測し、計測結果を短絡判定手段26に送る。短絡判定手段26は、計測された電気抵抗値に対する閾値を持っており、計測結果と閾値とを比較する。そして、計測結果が閾値よりも低い場合、短絡判定手段26は、外部導体層5と金属板9が短絡されていると判定し、挟み込みと判定する。短絡判定手段26は、判定結果を開閉部材制御装置13へ送り、開閉部材制御装置13は、判定結果が送られてきた場合には、電動式ドアを開動作させる。以上により、挟み込み検知装置34は、外部導体層5と金属板9との間の電気抵抗に基づき挟み込みの検知ができる。
(第三の実施形態の効果)
第三の実施形態の挟み込み検知装置34は、第二の実施形態で説明した三段階の挟み込み検知に加え、外部導体層5と金属板9との間の電気抵抗に基づき挟み込みの検知ができる。したがって、第三の実施形態によれば、挟み込み検知の信頼性をさらに高めることができる。
[第四の実施形態]
図7aは本発明の第四の実施形態に係るコードスイッチ31の横断面図である。図7bは、本発明の第四の実施形態に係るコードスイッチ31に外部からの機械的な力が印加されたときのコードスイッチ31の横断面図である。
[第五の実施形態]
図8は本発明の第五の実施形態に係るコードスイッチ41の横断面図である。本実施形態は、保護部材47の一部が可変形部8の変形に応じて変形し得る変形部42であること以外は、第一の実施形態と同様である。詳しくは、変形部42は、例えば上方からの機械的な力によって縮む弾性支持体からなることとしても良い(以下、変形部42を弾性支持体42aとする。)。このとき、弾性支持体42aは、保護部材47よりも弾性係数が低いことが好ましい。このようにすることで、例えばもし仮に第一の実施形態、第二の実施形態における保護部材47が硬く又は弾性係数が高い弾性体からなり、挟み込みを検知するのに必要十分な静電容量を得るための十分な沈み込みを得るためには、人が強く痛みを感じる程の外部からの機械的な力を要する場合、保護部材47よりも弾性係数が低い弾性支持体42を保護部材47に設けることにより、人が強い痛みを感じずに十分な沈み込みを得ることができる。
本実施形態においては、可変形部8を空洞8aとしたが、第四の実施形態のように可変形部8の一部又は全部は、可変形物質32からなっていても良い。また、第二の実施形態のように、保護部材47にスリットを設け、空洞8aに近接した外部導体層5の一部を露出し、且つ空洞8aに近接した金属板9の一部を露出し、外部導体層5と金属板9が互いに接触可能としても良い。
22 同軸ケーブル
2a 収容部
3 中心導体
4 絶縁体層
5 外部導体層
6 外皮
7、27、37、47 保護部材
8 可変形部
8a 空洞
9 対向導体(金属板)
10 検知対象物(人体)
11 静電容量計測手段
12 挟み込み判定手段
13 開閉部材制御手段
14、24、34 挟み込み検知装置
25 電気抵抗計測手段
26 短絡判定手段
28、29 スリット
32 可変形物質(エラストマー)
38 逃げ部
42 変形部
42a 弾性支持体
C1 外部導体層5と人体10との間の静電容量
C2 外部導体層5と金属板9との間の静電容量
C3 外部導体層5と中心導体3との間の静電容量
Claims (11)
- 少なくとも、中心導体と、該中心導体の外側に絶縁体層を介して形成された外部導体層を有する同軸ケーブルと、
前記同軸ケーブルの長手方向にわたって前記外部導体層から離間して対向するように配置された対向導体と、
前記外部導体層と前記対向導体との間に配置された可変形部と、
前記同軸ケーブル、前記対向導体、及び前記可変形部を一体に取り囲む保護部材と、
を有し、
前記可変形部は、空洞であり、
前記保護部材には前記空洞を挟んで対向する2本の長手方向に延びるスリットが形成され、前記スリットの一方により前記空洞に近接した前記外部導体層の一部が前記空洞に露出し、且つ前記スリットの他方により前記空洞に近接した前記対向導体の一部が前記空洞に露出していることを特徴とするコードスイッチ。 - 前記空洞の幅は、前記同軸ケーブルの外径よりも大きいことを特徴とする請求項1記載のコードスイッチ。
- 前記可変形部の一部又は全部は、前記保護部材とは異なる物質であって、前記可変形部の変形に応じて変形し得る可変形物質からなることを特徴とする請求項1又は2記載のコードスイッチ。
- 前記可変形物質は、エラストマーからなることを特徴とする請求項3記載のコードスイッチ。
- 前記保護部材の一部は、前記可変形部の変形に応じて変形し得る変形部であることを特徴とする特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のコードスイッチ。
- 前記変形部は、前記保護部材よりも弾性係数が低い弾性支持体であることを特徴とする請求項5記載のコードスイッチ。
- 中心導体と該中心導体の外側に絶縁体層を介して形成された外部導体層を有する同軸ケーブルと、前記同軸ケーブルの長手方向にわたって前記外部導体層から離間して対向するように配置された対向導体と、前記外部導体層と前記対向導体との間に配置された可変形部と、前記同軸ケーブルと前記対向導体と前記可変形部を一体に取り囲む保護部材と、を有するコードスイッチと、
前記中心導体と前記外部導体層に接続され、静電容量を計測する静電容量計測手段と、
前記静電容量計測手段が計測した静電容量に基づいて挟み込みを判定する挟み込み判定手段と、
を有し、
前記静電容量計測手段は、前記外部導体層と検知対象物との間の静電容量C1、前記外部導体層と前記対向導体との間の静電容量C2、及び前記中心導体と前記外部導体層との間の静電容量C3の合成容量(C1+C2+C3)を計測することを特徴とする挟み込み検知装置。
- 前記挟み込み判定手段は、前記静電容量に対する閾値を有しており、前記静電容量計測手段から送られてきた静電容量の計測結果と前記閾値とを比較し、静電容量の計測結果が前記閾値以上である場合には、挟み込みと判定することを特徴とする請求項7記載の挟み込み検知装置。
- 前記コードスイッチは、前記可変形部が空洞であり、前記保護部材に前記空洞を挟んで対向する2本の長手方向に延びるスリットが形成され、前記スリットの一方により前記空洞に近接した前記外部導体層の一部が前記空洞に露出し、且つ前記スリットの他方により前記空洞に近接した前記対向導体の一部が前記空洞に露出していることを特徴とする請求項7又は8記載の挟み込み検知装置。
- 前記対向導体と前記外部導体層とに電気的に接続され、前記対向導体と前記外部導体層との間の電気抵抗を計測する電気抵抗計測手段と、
前記電気抵抗計測手段が計測した電気抵抗値に基づいて前記対向導体と前記外部導体層との間の短絡を判定する短絡判定手段と、
を有することを特徴とする請求項9記載の挟み込み検知装置。 - 前記短絡判定手段は、前記電気抵抗値に対する閾値を有しており、前記電気抵抗計測手段から送られてきた電気抵抗の計測結果と前記電気抵抗値に対する閾値とを比較し、電気抵抗の計測結果が前記電気抵抗値に対する閾値よりも低い場合には、挟み込みと判定することを特徴とする請求項10記載の挟み込み検知装置。
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