JP5403212B2 - 白色ledの製造装置と方法 - Google Patents
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Description
しかし、ワン・チップ型白色LEDは、自然光に近い演色性に優れた白色光を得られるが、赤、青、緑の3原色からなる白色ではないため、色の再現性が悪く、ディスプレイなどの画像表示機器用の白色光としては性能的に不十分であった。また、LED(発光ダイオード)のほかに蛍光体が必要であり、白色LEDが大型化する。さらに、LEDの発光特性にマッチした蛍光体の製造が困難である、等の問題点があった。
マルチ・チップ型白色LEDは、例えば、特許文献4〜6に開示されている。
そのためこの文献では、図10に示すように、3色LED50は、絶縁基板51上に一組の赤色LED素子58a,緑色LED素子58b,青色LED素子58cが近接して形成される。各色のLED素子は基板51上に形成されたIII族元素の窒化物半導体より成るバッファ層55と、その上のpn接合されたIII族元素の窒化物半導体層56,57を有する。pn接合半導体層は各色によってIII族元素の組織化が異なる。例えば赤色素子のpn接合層はInx・Ga(1−x)・N(x=1.0)とされ、緑色素子ではInx・Ga(1−x)・N(x≒0.4)とされ、青色素子ではInx・Ga(1−x)・N(x≒0.1)とされるものである。
そのため、この文献では、図11に示すように、p型窒化物半導体67とn型窒化物半導体66との間に少なくともInとGaを含有する窒化物半導体の発光層61を有する発光素子である。特に、発光層61は単一層内でInの組成比が異なる複数の混晶領域を有する発光素子である。
そのため、この文献では、図12に示すように、基板71上に、窒化物半導体からなるn型層、活性層、及びp型層が積層されてなる窒化物半導体発光素子において、互いにバンドギャップエネルギーの異なる複数の活性層75、77、79の間に、n型ドーパントとp型ドーパントが共にドープされたキャリア発生層76、78を形成する。複数の活性層75、77、79は、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)を発光する3つの活性層であり、そのバンドギャップエネルギーは基板71に近いものほど小さくなっている。
しかし、特許文献4の3色LEDの製造方法は、R,G,Bの各色のLEDをエッチング除去して形成したホールに順次形成するので、エッチング工程と成膜工程を繰り返す必要があり、製造工程が複雑である。また、各色のLEDをエッチングで区分する必要があるため緻密化が困難である問題点があった。
しかし、この特許文献5の製造方法は、発光層が単一量子井戸構造の場合、組成不安定領域の形成を利用するため、原理的に2色の発光しかできない。また、発光層が多層量子井戸構造の場合には、原理的には3色の発光が可能であるが、各層毎に原料ガス中のH2分圧を変化させてそれぞれ独立した条件で成膜するため、製造工程が複雑になる問題点があった。
前記加熱用レーザ光は、成長基板のバンドギャップより大きいエネルギー範囲の波長を有し、
加熱レーザ照射装置は、前記加熱用レーザ光を基板上に1次元もしくは2次元的に集光して照射するレーザ照射光学装置を備え、
前記レーザ照射光学装置は、前記加熱用レーザ光を1次元もしくは2次元的に走査する2台のガルバノミラーからなるレーザ走査ミラーと、基板上に前記加熱用レーザ光を集光しレンズ周辺部と中心部で走査速度が一定になるfθレンズとからなり、
さらに、基板表面に表面反応を促進するパルス波の反応促進用レーザ光を照射する反応促進レーザ照射装置と、
基板を上面に水平に載せ水平面内において旋回又は平行移動する基板移動装置と、を備え、
前記反応促進用レーザ光は、成長表面の反応を促進させるため、成長層が吸収する波長を有し、前駆体を励起・分解して結晶膜を成長させるエネルギーに相当する波長のレーザ光であり、
基板を旋回又は平行移動して、基板表面に反応促進用レーザ光と加熱用レーザ光を交互に照射し、
基板表面の温度を、同一の成膜条件において、2以上の発光部を成膜できる複数の処理温度のうち最低温度に保持し、
発光層成膜時に、基板上の一部に前記加熱用レーザ光を局所的に照射して、局所的に基板の温度を上昇させ、同一の成膜条件において成膜温度を変化させることにより、連続する単一の発光層に混色により白色となる複数の発光部を形成する、ことを特徴とする白色LEDの製造装置が提供される。
前記加熱用レーザ光は、成長基板のバンドギャップより大きいエネルギー範囲の波長を有し、
加熱レーザ照射装置は、前記加熱用レーザ光を基板上に1次元もしくは2次元的に集光して照射するレーザ照射光学装置を備え、
前記レーザ照射光学装置は、前記加熱用レーザ光を1次元もしくは2次元的にスポット状のビーム群を形成する回折光学素子からなり、
さらに、基板表面に表面反応を促進するパルス波の反応促進用レーザ光を照射する反応促進レーザ照射装置と、
基板を上面に水平に載せ水平面内において旋回又は平行移動する基板移動装置と、を備え、
前記反応促進用レーザ光は、成長表面の反応を促進させるため、成長層が吸収する波長を有し、前駆体を励起・分解して結晶膜を成長させるエネルギーに相当する波長のレーザ光であり、
基板を旋回又は平行移動して、基板表面に反応促進用レーザ光と加熱用レーザ光を交互に照射し、
基板表面の温度を、同一の成膜条件において、2以上の発光部を成膜できる複数の処理温度のうち最低温度に保持し、
発光層成膜時に、基板上の一部に前記加熱用レーザ光を局所的に照射して、局所的に基板の温度を上昇させ、同一の成膜条件において成膜温度を変化させることにより、連続する単一の発光層に混色により白色となる複数の発光部を形成する、ことを特徴とする白色LEDの製造装置が提供される。
単一の発光層を2以上の発光部に区分し、各発光部の組成を、混色により白色となるように設定し、
同一の成膜条件において、前記2以上の発光部を成膜できる複数の処理温度を設定し、
有機金属気相成長法又は分子線エピタキシー法により前記発光層を形成する際に、基板の加熱温度を前記処理温度の最低温度に設定し、
2台のガルバノミラーからなるレーザ走査ミラーにより、連続波の加熱用レーザ光を1次元もしくは2次元的に走査し、かつレンズ周辺部と中心部で走査速度が一定になるfθレンズにより、基板上に前記加熱用レーザ光を集光し、
反応促進レーザ照射装置により、基板表面に表面反応を促進する反応促進用レーザ光をパルス波で照射し、
基板移動装置により、基板を上面に水平に載せ水平面内において旋回又は平行移動して、基板表面に反応促進用レーザ光と加熱用レーザ光を交互に照射し、
基板表面の温度を前記最低温度に保持し、
前記発光部の一部に、前記加熱用レーザ光を集光して照射し、局所的に基板の温度を上昇させ、同一の成膜条件において成膜温度を変化させることにより、連続する単一の発光層に混色により白色となる複数の発光部を形成する、ことを特徴とする白色LEDの製造方法が提供される。
単一の発光層を2以上の発光部に区分し、各発光部の組成を、混色により白色となるように設定し、
同一の成膜条件において、前記2以上の発光部を成膜できる複数の処理温度を設定し、
有機金属気相成長法又は分子線エピタキシー法により前記発光層を形成する際に、基板の加熱温度を前記処理温度の最低温度に設定し、
回折光学素子により、連続波の加熱用レーザ光を1次元もしくは2次元的にスポット状のビーム群を形成し、
反応促進レーザ照射装置により、基板表面に表面反応を促進する反応促進用レーザ光をパルス波で照射し、
前記反応促進用レーザ光は、成長表面の反応を促進させるため、成長層が吸収する波長を有し、前駆体を励起・分解して結晶膜を成長させるエネルギーに相当する波長のレーザ光であり、
基板移動装置により、基板を上面に水平に載せ水平面内において旋回又は平行移動して、基板表面に反応促進用レーザ光と加熱用レーザ光を交互に照射し、
基板表面の温度を前記最低温度に保持し、
前記発光部の一部に、前記加熱用レーザ光を集光して照射し、局所的に基板の温度を上昇させ、同一の成膜条件において成膜温度を変化させることにより、連続する単一の発光層に混色により白色となる複数の発光部を形成する、ことを特徴とする白色LEDの製造方法が提供される。
すなわち組成が例えば、Inモル分率0.4の場合に赤色を発光し、Inモル分率0.3では緑色が発光する。本発明はかかる知見に基づくものである。
結晶成膜装置により、有機金属気相成長法又は分子線エピタキシー法により前記発光層を形成する際に、基板の加熱温度を前記処理温度の最低温度又はそれ以下に設定し、
加熱レーザ照射装置を用いて、前記発光部の一部又は全部に、加熱用レーザ光を照射し、局所的に基板の温度を上昇させるので、
同一の成膜条件において、同一の発光層内に2以上の発光部を複数の処理温度で区分して成膜でき、各発光部の組成が処理温度に依存した組成となる。
従ってこの装置および方法により、少ない製造工程で、混色により白色となる2色以上の発光部を、単一の発光層内に、任意の面積比率で緻密に形成することができる。
この図において、発光層1は、発光層1は、窒化アルミニウムインジウムガリウム(AlxInyGa1−x-yN:0≦x≦1、0≦y≦1)の単一量子井戸構造からなる。
以下、AlxInyGa1−x-yNを単にAlInGaNと記載する。
また、以下、発光層1が窒化インジウムガリウムInGaNである場合について主に説明するが、AlInGaNにも同様に本発明を適用することができる。
これらの各層は、有機金属気相成長法(MOCVD)又は分子線エピタキシー法(MBE)により成長形成される。
この図における縦軸はバンドギャップエネルギーE(eV)であり、その位置に相当するAlInGaNが発生する光の波長λ(μm)とは、式(1)の関係がある。
E(eV)=1.24/λ(μm)・・・(1)
この図からも、InGaN中のInのモル分率を変化させることにより、任意の可視光を発光できることがわかる。
この図から、例えば赤色、緑色、青色の波長範囲をそれぞれ0.64〜0.77μm、0.49〜0.55μm、0.43〜0.49μmとすると、Inモル比率をそれぞれ0.4前後、0.3前後、0.2前後にすればよいことがわかる。なおこの比率は一例であり、任意に調整することができる。
この図から、同一の成膜条件において成膜温度を変化させることにより、発光層中のInモル比率を変えることができることがわかる。
この図において、本発明の白色LED製造装置は、基板2上に有機金属気相成長法(MOCVD)又は分子線エピタキシー法(MBE)により結晶を成長させる結晶成膜装置10と、基板表面に加熱用レーザ光21を照射する加熱レーザ照射装置20と、基板表面に表面反応を促進する反応促進用レーザ光31を照射する反応促進レーザ照射装置30とを備える。
また、反応容器12の一部(この例では上部)に、加熱用レーザ光21と反応促進用レーザ光31を通すレーザ光透過窓13が気密に設けられている。
また、基板2は、反応容器12内で図示しない温度調節手段(例えばヒータ)により所定温度(例えば600℃)に保持される。基板2は好ましくはサファイアであるが、他にSi、SiCであっても良い。
InGaNを成長させる場合には、供給するガスは、In(インジウム),Ga(ガリウム),N(窒素)の前駆体である。
GaNを成長させる場合には、供給するガスは、Ga、Nの前駆体である。
AlInGaNを成長させる場合には、供給するガスは、Al、Ga、In、Nの前駆体である。
Inの前駆体としてはTMI(トリメチルインジウム)、Gaの前駆体としてはTMG(トリメチルガリウム)あるいはTEG(トリエチルガリウム)、Nの前駆体としてはアンモニア、N2H2(ヒドラジン)又はTMNH2(トリメチルアミン)を使用することができる。
n型ドーパントにはC、Si、Ge、Te、Seを用いることができ、p型ドーパントにはMg、Be、Zn、Ca、Sr、Cdを用いることができる。
また、CWのレーザを音響光学素子や電気光学素子により、パルス状に照射することで、上昇温度を制御してもよい。
この図において、レーザ走査ミラー24は、2台のガルバノミラーからなり、加熱用レーザ光21を基板2に平行な2方向x、yに2次元的に走査するようになっている。
また、fθレンズ26は、基板2における歪曲特性がy=f・θ・・・(2)となっているレンズであり、基板上に加熱用レーザ光21を集光し、かつレーザ走査ミラー24の揺動角度θと焦点距離fの積yを基板2上の変位とすることができる。
かかるfθレンズは2枚のレンズ面の曲率を変えることにより、レンズ周辺部と中心部で走査速度が一定になるように設計されている。
なおこの温度上昇は、発光する波長に対応する組成のInGaNが成長するようにレーザの出力、照射時間等を調整する。
反応促進用レーザ光31は、エキシマレーザやYAGレーザ等の高出力パルスレーザが好適であるが、成長表面の反応を促進させるため、成長層が吸収する波長を有し、前駆体を励起・分解して結晶膜を成長させることができるエネルギーに相当する波長のレーザ光を出射できるものであればこれに限定されない。
なお、基板全面に均一に反応促進用レーザ光31を照射するため、均一化する光学系などにより均一化されたビームで照射することが望ましい。
この図から、成膜時のガス組成中が一定の場合(例えば図でIn/Gaのモル比率が0.5の場合)でも、成膜温度を変えることにより、発光層中のInモル分率を変化させることができることがわかる。
本発明の製造方法では、図1に示したように、単一の発光層1を、2以上の発光部1a,1b,1cに区分し、各部分1a,1b,1cのInモル比率を、混色により白色となるように設定する。
例えば、発光部1a,1b,1cがそれぞれ赤色、緑色、青色を発光する場合、図4からInモル比率をそれぞれ0.4前後、0.3前後、0.2前後に設定すればよいことがわかる。
各部分1a,1b,1cの大きさは、レーザ光の走査により実現できる限りで任意であり、直径1μm以下であるのが好ましいが、直径1mm以上であってもよい。
また、各部分1a,1b,1cの面積比率は、各部分の発光強度に応じて、混色により白色となる限りで、任意に設定するのがよい。
例えば、Inモル比率が0.4前後、0.3前後、0.2前後に対し、図5から発光部1a,1b,1cの処理温度をそれぞれ約650℃、約675℃、約720℃に設定する。
なお、この最低温度を700℃以上にすると、Inが凝集してドロップレットを形成したり、相分離が起こるため、処理温度の最低温度は700℃以下が望ましい。
この構成により、加熱用レーザ光21が照射されない領域1aは、例えば赤発光のIn組成(Inモル比率が0.4前後)のInGaN層が成長する。
この際、緑色を発光する発光部1bは、約675℃まで加熱して、Inモル比率を0.3前後まで下げる。また、青色を発光する発光部1cは、約720℃まで加熱して、Inモル比率を0.2前後まで下げる。
また、基板2の加熱温度を処理温度の最低温度(例えば650℃)より低く設定した場合には、発光部1aにも加熱用レーザ光21を照射して最低温度に達するようにする。
なおこの温度上昇は、レーザの出力、照射時間等を調整することにより行うことができる。また、レーザ照射により加熱される領域の温度は700℃を超えても、局所的な加熱であるため、上述したドロップレットや相分離を回避することができる。
上述した本発明の装置及び方法によれば、この図に示すように、窒化物半導体の同一の発光層内に例えば赤、緑、青の3色が発光する領域を形成させ、色純度の高い白色光を得ることができる。また、青色、黄色発光領域を同一発光層に形成させれば、演色性の高い白色光を得ることができる。
この特性を利用して、本発明では、組成の最も高いInGaNを成長させるための成長条件(原料ガス濃度、基板温度)で成長させながら、基板面にCWレーザを局所的(必要な場所)に照射して、照射部分のみを温度上昇させて、In組成を減少させることで、レーザ照射された部分とされない部分において異なる発光波長を有する発光層を形成する。
例えば、青色発光の発光層と黄色発光の発光を形成することにより、白色発光の発光層を同一面内に形成することができる。
2 基板、3 バッファ層、4 n型超格子層、
5 p型クラッド層、6 p型コンタクト層、
7 n型電極、8 p型電極、
10 結晶成膜装置、
12 反応容器、13 レーザ光透過窓、
14 基板移動装置、16 ガス導入装置、
20 加熱レーザ照射装置、
21 加熱用レーザ光、22 レーザ発生装置、
23 レーザ照射光学装置、24 レーザ走査ミラー、
26 fθレンズ、
30 反応促進レーザ照射装置、
31 反応促進用レーザ光、32 レーザ発生装置、
34 レーザ走査ミラー
Claims (5)
- 基板上に有機金属気相成長法又は分子線エピタキシー法により結晶を成長させる結晶成膜装置と、基板表面に連続波の加熱用レーザ光を照射する加熱レーザ照射装置とを備え、
前記加熱用レーザ光は、成長基板のバンドギャップより大きいエネルギー範囲の波長を有し、
加熱レーザ照射装置は、前記加熱用レーザ光を基板上に1次元もしくは2次元的に集光して照射するレーザ照射光学装置を備え、
前記レーザ照射光学装置は、前記加熱用レーザ光を1次元もしくは2次元的に走査する2台のガルバノミラーからなるレーザ走査ミラーと、基板上に前記加熱用レーザ光を集光しレンズ周辺部と中心部で走査速度が一定になるfθレンズとからなり、
さらに、基板表面に表面反応を促進するパルス波の反応促進用レーザ光を照射する反応促進レーザ照射装置と、
基板を上面に水平に載せ水平面内において旋回又は平行移動する基板移動装置と、を備え、
前記反応促進用レーザ光は、成長表面の反応を促進させるため、成長層が吸収する波長を有し、前駆体を励起・分解して結晶膜を成長させるエネルギーに相当する波長のレーザ光であり、
基板を旋回又は平行移動して、基板表面に反応促進用レーザ光と加熱用レーザ光を交互に照射し、
基板表面の温度を、同一の成膜条件において、2以上の発光部を成膜できる複数の処理温度のうち最低温度に保持し、
発光層成膜時に、基板上の一部に前記加熱用レーザ光を局所的に照射して、局所的に基板の温度を上昇させ、同一の成膜条件において成膜温度を変化させることにより、連続する単一の発光層に混色により白色となる複数の発光部を形成する、ことを特徴とする白色LEDの製造装置。 - 基板上に有機金属気相成長法又は分子線エピタキシー法により結晶を成長させる結晶成膜装置と、基板表面に連続波の加熱用レーザ光を照射する加熱レーザ照射装置とを備え、
前記加熱用レーザ光は、成長基板のバンドギャップより大きいエネルギー範囲の波長を有し、
加熱レーザ照射装置は、前記加熱用レーザ光を基板上に1次元もしくは2次元的に集光して照射するレーザ照射光学装置を備え、
前記レーザ照射光学装置は、前記加熱用レーザ光を1次元もしくは2次元的にスポット状のビーム群を形成する回折光学素子からなり、
さらに、基板表面に表面反応を促進するパルス波の反応促進用レーザ光を照射する反応促進レーザ照射装置と、
基板を上面に水平に載せ水平面内において旋回又は平行移動する基板移動装置と、を備え、
前記反応促進用レーザ光は、成長表面の反応を促進させるため、成長層が吸収する波長を有し、前駆体を励起・分解して結晶膜を成長させるエネルギーに相当する波長のレーザ光であり、
基板を旋回又は平行移動して、基板表面に反応促進用レーザ光と加熱用レーザ光を交互に照射し、
基板表面の温度を、同一の成膜条件において、2以上の発光部を成膜できる複数の処理温度のうち最低温度に保持し、
発光層成膜時に、基板上の一部に前記加熱用レーザ光を局所的に照射して、局所的に基板の温度を上昇させ、同一の成膜条件において成膜温度を変化させることにより、連続する単一の発光層に混色により白色となる複数の発光部を形成する、ことを特徴とする白色LEDの製造装置。 - 窒化アルミニウムインジウムガリウムを発光層とする白色LEDの製造方法であって、
単一の発光層を2以上の発光部に区分し、各発光部の組成を、混色により白色となるように設定し、
同一の成膜条件において、前記2以上の発光部を成膜できる複数の処理温度を設定し、
有機金属気相成長法又は分子線エピタキシー法により前記発光層を形成する際に、基板の加熱温度を前記処理温度の最低温度に設定し、
2台のガルバノミラーからなるレーザ走査ミラーにより、連続波の加熱用レーザ光を1次元もしくは2次元的に走査し、かつレンズ周辺部と中心部で走査速度が一定になるfθレンズにより、基板上に前記加熱用レーザ光を集光し、
反応促進レーザ照射装置により、基板表面に表面反応を促進する反応促進用レーザ光をパルス波で照射し、
前記反応促進用レーザ光は、成長表面の反応を促進させるため、成長層が吸収する波長を有し、前駆体を励起・分解して結晶膜を成長させるエネルギーに相当する波長のレーザ光であり、
基板移動装置により、基板を上面に水平に載せ水平面内において旋回又は平行移動して、基板表面に反応促進用レーザ光と加熱用レーザ光を交互に照射し、
基板表面の温度を前記最低温度に保持し、
前記発光部の一部に、前記加熱用レーザ光を集光して照射し、局所的に基板の温度を上昇させ、同一の成膜条件において成膜温度を変化させることにより、連続する単一の発光層に混色により白色となる複数の発光部を形成する、ことを特徴とする白色LEDの製造方法。 - 窒化アルミニウムインジウムガリウムを発光層とする白色LEDの製造方法であって、
単一の発光層を2以上の発光部に区分し、各発光部の組成を、混色により白色となるように設定し、
同一の成膜条件において、前記2以上の発光部を成膜できる複数の処理温度を設定し、
有機金属気相成長法又は分子線エピタキシー法により前記発光層を形成する際に、基板の加熱温度を前記処理温度の最低温度に設定し、
回折光学素子により、連続波の加熱用レーザ光を1次元もしくは2次元的にスポット状のビーム群を形成し、
反応促進レーザ照射装置により、基板表面に表面反応を促進する反応促進用レーザ光をパルス波で照射し、
前記反応促進用レーザ光は、成長表面の反応を促進させるため、成長層が吸収する波長を有し、前駆体を励起・分解して結晶膜を成長させるエネルギーに相当する波長のレーザ光であり、
基板移動装置により、基板を上面に水平に載せ水平面内において旋回又は平行移動して、基板表面に反応促進用レーザ光と加熱用レーザ光を交互に照射し、
基板表面の温度を前記最低温度に保持し、
前記発光部の一部に、前記加熱用レーザ光を集光して照射し、局所的に基板の温度を上昇させ、同一の成膜条件において成膜温度を変化させることにより、連続する単一の発光層に混色により白色となる複数の発光部を形成する、ことを特徴とする白色LEDの製造方法。 - 前記発光層が吸収する波長を有し、前駆体を励起・分解して結晶膜を成長させるエネルギーに相当する波長の反応促進用レーザ光を、基板に照射し、成長表面の反応を促進させる、ことを特徴とする請求項3又は4に記載の白色LEDの製造方法。
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