JP5402717B2 - 逆止弁およびバルブタイミング調整装置 - Google Patents

逆止弁およびバルブタイミング調整装置 Download PDF

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本発明は、作動流体を利用して内燃機関のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置に好適な逆止弁、および逆止弁を備えたバルブタイミング調整装置に関する。
〔従来の技術〕
従来から、内燃機関のクランク軸およびカム軸と連動して回転する駆動回転体および従動回転体の間に流体室を区画形成して、この流体室に流体供給源から作動流体を供給することにより、カム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、従動回転体にカム軸から作用する変動トルクによって流体室が容積拡大したときは、流体室への作動流体を供給(順流)し、この変動トルクによって流体室が圧縮されたときには、流体室からの作動流体の漏れ(逆流)を抑制する逆止弁を設けて、バルブタイミングの調整応答性を高めるようにした構成が開示されている。
具体的に、この逆止弁は、バルブタイミング調整装置本体の筐体において流体供給源および流体室にそれぞれ連通する第1ポートおよび第2ポートの間に弁座部を設け、この筐体内に弁体とスプリングとを収容させ、スプリングが発生する復元力を弁体に与えることにより、弁体を弁座部に向って押圧するように構成されている。
しかし、この逆止弁では、流体供給源から第1ポートに供給された作動流体が、その圧力によって弁座部から離座する弁体の外周側を通じて第2ポートへ向う際に、弁体の第2ポート側にあるスプリングの線間を外周側から内周側へと抜けようとする。このとき、作動流体は大きな流動抵抗を受け、第2ポートから流体室に供給される作動流体の圧力損失が増大して、バルブタイミングの調整応答性が低下する恐れがあった。
それで、バルブタイミングの調整応答性を高めるために、流体供給源側の流体ポンプの下流で制御弁の上流となる供給通路の途中に介装させる逆止弁が提案されている。
この逆止弁100は、図6(a)に示すように、流体供給源に連通する第1ポート124および流体室に連通する第2ポート126を形成し、各ポートの間に弁座部134を有するシート部材130が筐体110内に挿着され、筐体110内において弁座部134の第2ポート126側に収容されて第1通路154を外周側に形成し、弁座部134から離座することにより第1、第2ポート124、126の間を連通し、かつ、弁座部134に着座することにより第1ポート124および第1通路154の間を遮断する球状の弁体150と、第2ポート126側に収容されて第2ポート126と連通する第2通路182を内周側に形成し、圧縮変形により復元力を発生するスプリング180と、弁体150およびスプリング180の間に介装されて第1通路154および第2通路182の間を連通する連通通路163を形成し、スプリング180からの復元力を受けることにより弁体150を弁座部134に向って押圧する介装体160から構成されている。
これにより、図6(b)に示すように、弁体150が、スプリング180の復元力に抗して弁座部134から離座するときには、第1ポート124および第2ポート126にそれぞれ連通する第1通路154および第2通路182の間が連通通路163を介して連通状態となる。このとき第1通路154は、弁体150の外周側に形成され、また第2通路182は、スプリング180の内周側に形成され、さらに連通通路163は、筐体110内において弁体150と第2ポート126側のスプリング180との間に介装される介装体160によって形成される。従って、作動流体は離座した弁体150の外周側から介装体160の連通通路163を抜けてスプリング180の内周側へと流入し、直接第2ポート126に向かうことができる。よって、第1ポート124および第2ポート126の間でスプリング180の線間を抜けることなく流れるので流動抵抗が小さく、作動流体の圧力損失を減少させることを特徴としている。
〔従来技術の不具合〕
しかしながら、この逆止弁100は、スプリング180を係止する係止部材140が筒部142とフランジ部144とから形成され、筒部142が筐体110の内側に、そしてフランジ部144が外側に位置するように配置され、スプリング180はこの筒部142の外側に装着され、フランジ部144に係止されて固定されている。そして、開弁時では、介装体160はこの係止部材140の筒部142の端面にて変位が規制され、筒部142の内側と介装体160との間に第2通路182を形成する構成となっている。
従って、作動流体は離座した弁体150の外周側から介装体160の連通通路163を抜けてスプリング180の内周側へと流入し、直接第2ポート126に向かうものの第2通路182領域にては、作動流体は、筒部142の内側および上流側への張り出しによる大きな流動抵抗を受けるとともに、第2通路182が狭められることによる圧力損失が増大する懸念がある。また、流れの流動抵抗が固定された係止部材140に生じるため、流動抵抗の反力たる推力が生じてもこの推力は摺動可能な介装体160には作用し得ず、係止部材140での作用では弁体150の迅速な開弁に効果的でなく、開弁および閉弁の良好な応答性が得られない不満がある。
特開2007−315373号公報
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、その目的は、バルブタイミング調整装置に適用される逆止弁であって、閉弁時は速く閉じて作動流体を遮断し、開弁時は速く開いて多量に供給することのできる逆止弁、およびそれを備えた調整応答性を向上したバルブタイミング調整装置を提供することにある。
〔請求項1の手段〕
請求項1に記載の手段によれば、内燃機関のクランク軸およびカム軸とそれぞれ連動して回転する駆動回転体および従動回転体の間に区画形成される流体室に流体供給源から作動流体を供給することにより、カム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置において、流体供給源側から流体室側への作動流体の順流を許容し、かつ、流体室側から流体供給源側への作動流体の逆流を規制する逆止弁であって、流体供給源に連通する第1ポートおよび流体室に連通する第2ポートを形成し、第1ポートおよび第2ポートの間に弁座部を有する筐体と、筐体内において弁座部の第2ポート側に収容されて弁座部から離座することにより第1ポートおよび第2ポートの間を連通し、かつ、弁座部に着座することにより第1ポートおよび第2ポートの間を遮断する球状の弁体と、筐体内において弁体の第2ポート側に収容されて圧縮変形により復元力を発生するスプリングと、筐体内において弁体およびスプリングの間に介装されて、第1ポートおよび第2ポートの間を連通する連通通路を形成するとともに、連通通路の流れを整流する整流リングを有し、整流リングの整流流れによって発生する推力を支持する介装体を備えることを特徴としている。
これにより、第1ポートから第2ポートへの順流の流れは、連通通路を通過する際に整流リングによって整流されるので、流れの圧力損失が減少して多量の作動流体が流れるようになる。また、整流リングで流れを整流する際に、流れ方向を曲げ(偏向し)て整流することによる推力が開弁方向に作用して弁体の迅速な開弁が可能となり、開弁応答性が向上する。
また、請求項1に記載の手段によれば、介装体は、弁体を保持する複数の保持部を有し、整流リングとして、複数の保持部の外周側に、複数の保持部同士を連結する外側整流リングと、外側整流リングより軸方向下流側に、外側整流リングより径小の内側整流リングが並列して配置されており、外側整流リングおよび内側整流リングの断面形状は、流れ方向に対し中心軸側に傾斜するテーパ状の傾斜角を設けたことを特徴としている。
これにより、2段の整流リングにより十分な整流が実行でき、かつ、整流による推力が倍増してより迅速な開弁が可能となる。また、順流の流れ方向に対し迎え角が付与できるので、流れは衝突や乱れを生じることなく、流れの圧力損失を低減することが可能となる。
〔請求項2の手段〕
請求項2に記載の手段によれば、介装体は、複数の保持部が略均等に放射状に配置されて、それぞれの間に連通通路が形成されることを特徴としている。
これにより、弁体は、介装体の複数の保持部に保持されて介装体と一体に変位することができる。また、一体変位するに際し、弁体と介装体間に作動流体が流入して流動抵抗を受けることによって発生する圧力損失の増大を抑えることができる。
〔請求項3の手段〕
請求項3に記載の手段によれば、介装体は、保持部の軸方向上流側に弁体の外表面に沿って当接する当接面が設けられることを特徴としている。
これにより、弁体の外表面に沿って当接面を当接させた状態で弁体を保持することができるので、弁体と介装体との間への流体の流入自体を抑制でき、圧力損失の増大を回避し易くなる。
〔請求項4の手段〕
請求項4に記載の手段によれば、介装体は、保持部の軸方向下流側に連通通路の流れを案内する円錐面が設けられることを特徴としている。
これにより、流れを整流して流れの圧力損失を減少することができる。
〔請求項5の手段〕
請求項5に記載の手段によれば、外側整流リングおよび内側整流リングのテーパ状の傾斜角は、内側整流リングの傾斜角を外側整流リングの傾斜角より大きくしたことを特徴としている。
これにより、順流の流れの下流側、つまり、内側整流リングの偏向整流が大きくでき、従って、偏向による推力が増大して弁体の迅速な開弁が可能となる。また一方、逆流の流れに対しては、各整流リングは流れに対し迎え角のない直角面であることから、逆流の流れの衝突による圧力損失の増加に伴う押圧力の増加と、逆流の一部が内側整流リングの大きな傾斜角に沿って外側整流リングの背面側に回り込み易くなり、外側整流リングでの押圧力も増加して弁体の迅速な閉弁が可能となる。よって、閉弁応答性が向上する。
〔請求項6の手段〕
請求項6に記載の手段によれば、介装体は、複数の保持部の径方向の外周側、または外側整流リングの外周側に、所定の突出高さを有する摺動突部を等間隔に少なくとも3個設けたことを特徴としている。
これにより、介装体が摺動する摺動部分と作動流体に含まれる異物を捕捉するトラップ部分とを分けて構成でき、それぞれ適切な隙間に設定することで、摺動抵抗が小さくなり滑らかで高応答な摺動を可能とするとともに、異物による摺動面での噛み込み不良を容易に防止することができる。
〔請求項7の手段〕
請求項7に記載の手段によれば、内燃機関のクランク軸と連動して回転する駆動回転体と、内燃機関のカム軸と連動して回転し、駆動回転体との間に流体室を区画形成し、流体室に流体供給源から作動流体を供給することにより、カム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整する従動回転体と、請求項1〜7のいずれか1項に記載の逆止弁と、を備えることを特徴としている。
これにより、従動回転体にカム軸から作用する変動トルクによって流体室が容積拡大したときには、請求項1〜7のいずれか1項に記載の逆止弁によって、流体室への作動流体供給を少ない圧力損失にて実現できる。また、変動トルクによって流体室が圧縮されたときには、請求項1〜7のいずれか1項に記載の逆止弁によって、流体室からの作動流体漏れを抑制できる。従って、バルブタイミング調整に必要な作動流体供給を流体室に対し迅速に行うことができ、その調整応答性を向上することが可能となる。
バルブタイミング調整装置を示す構成図である(実施例1)。 図1のA−A断面図である(実施例1)。 バルブタイミング調整装置に適用する逆止弁を示し、(a)は縦断面図であり、(b)は(a)のB−B横断面図である(実施例1)。 逆止弁を構成するガイドを示し、(a)は他端側側面図であり、(b)は軸断面正面図であり、(c)は一端側側面図である(実施例1)。 逆止弁の作動を示し、(a)は開弁時の順流流れを示し、(b)は閉弁時の逆流外側流れを示し、(c)は閉弁時の逆流内側流れを示す(実施例1)。 バルブタイミング調整装置に適用する逆止弁を示す縦断面図であり、(a)はは閉弁時であり、(b)は開弁時である(従来例)。
この発明の最良の実施形態を、図に示す実施例1とともに説明する。
〔実施例1の構成〕
図1〜図5は、本発明の実施例1を示したもので、図1はバルブタイミング調整装置を示す構成図である。図2は図1のA−A断面図である。図3〜5はバルブタイミング調整装置に適用する逆止弁の構成および作動を示す断面図である。
本実施例に示すバルブタイミング調整装置1は、作動流体として作動油を用いる油圧制御式であり、自動車用の内燃機関(以下、エンジンと呼ぶ)のカム軸が開閉する動弁としての吸気弁のバルブタイミングを調整するものである。
このバルブタイミング調整装置1は、エンジンのクランク軸(図示せず)からカム軸2にエンジントルクを伝達する伝達系に設置されて作動油により駆動される駆動部10、並びにこの駆動部10への作動油供給を制御する制御部30を備えている。
図1、2に示すように、駆動部10において、駆動回転体としてのハウジング11は、シューハウジング12、スプロケット13、およびフロントプレート18等から構成されている。
シューハウジング12は、円筒状の筒壁部12a並びに仕切部として複数のシュー12b、12c、12dを有している。各シュー12b〜12dは、筒壁部12aにおいて回転方向に略等間隔となる箇所から径方向内側に突出している。各シュー12b〜12dの突出側端面は円弧面状であり、ベーンロータ14のボス部14aの外周面に摺接する。回転方向において隣り合うシュー12b〜12dの間には、それぞれ収容室50が形成される。
スプロケット13およびフロントプレート18は、共に円環板状に形成されており、それぞれシューハウジング12の両端部に同軸固定されている。ここで、複数の歯19が径方向外側に突出してなるスプロケット13は、それらの歯19に掛けられるタイミングチェーン(図示せず)を介してクランク軸と連繋する。これによりエンジンの運転中は、クランク軸からスプロケット13にエンジントルクが伝達されることで、ハウジング11がクランク軸と連動して時計方向に回転するようになっている。
また、従動回転体としてのベーンロータ14は、ハウジング11内に同軸に収容されており、軸方向においてハウジング11と摺接する。ベーンロータ14は、円柱状のボス部14a並びにベーン14b、14c、14dを有している。
ボス部14aは、カム軸2に対して同軸固定されている。これによりベーンロータ14は、カム軸2と連動して時計方向に回転するとともに、ハウジング11に対して相対回転可能となっている。各ベーン14b〜14dは、ボス部14aにおいて回転方向に略等間隔となる箇所から径方向外側に突出し、それぞれ対応する収容室50に収容されている。各ベーン14b〜14dの突出側端面は円弧面状に形成され、筒壁部12aの内周面と摺接する。
各ベーン14b〜14dは、それぞれ対応する収容室50を回転方向に二分することによって、流体室としての進角室52、53、54および遅角室56、57、58をハウジング11との間に区画形成している。具体的には、シュー12bとベーン14bの間に進角室52、シュー12cとベーン14cの間に進角室53、シュー12dとベーン14dの間に進角室54がそれぞれ形成されている。
こうした構成の駆動部10では、進角室52〜54への作動油供給並びに遅角室56〜58からの作動油排出により、ベーンロータ14がハウジング11に対する進角方向に相対回転することで、バルブタイミングが進角する。一方、遅角室56〜58への作動油供給並びに進角室52〜54からの作動油排出によりベーンロータ14がハウジング11に対して遅角方向に相対回転することで、バルブタイミングが遅角する。
図1に示す制御部30において、カム軸2およびその軸受(図示せず)を通して設けられる進角通路72は、進角室52〜54と常時連通している。また、カム軸2およびその軸受を通して設けられる遅角通路74は、遅角室56〜58と常時連通している。
供給通路76は、流体供給源としてのポンプ4の吐出口と連通しており、オイルパン5からポンプ4の吸入口に吸入された作動油が吐出口から吐出されるようになっている。ここで、本実施例のポンプ4は、クランク軸によって駆動されるメカニカルポンプであり、故に、エンジンの運転中は、作動油が継続して供給通路76に供給されることになる。また、ドレン通路78は、オイルパン5に作動油を排出可能に設けられている。
制御弁80は、ソレノイド82の発生する電磁駆動力およびリターンスプリング84の発生する復元力を利用する、所謂スプール弁である。制御弁80には、進角通路72、遅角通路74、供給通路76およびドレン通路78が接続されている。制御弁80は、ソレノイド82への通電に従って作動することによって、供給通路76およびドレン通路78にそれぞれ連通する通路を進角通路72および遅角通路74の間で切り換える。
制御回路90は、マイクロコンピュータを主体に構成されており、制御弁80のソレノイド82と電気接続されている。制御回路90は、ソレノイド82への通電を制御する機能と共に、エンジンの運転を制御する機能を備えている。
以上の構成になる制御部30では、エンジンの運転中に制御回路90によって制御されたソレノイド82への通電に従って制御弁80が作動することで、供給通路76およびドレン通路78に対する進角通路72および遅角通路74の連通状態が切り換えられることになる。ここで、制御弁80が進角通路72および遅角通路74をそれぞれ供給通路76およびドレン通路78に連通させるときには、ポンプ4からの作動油が供給通路76、および進角通路72を通じて進角室52〜54に供給されるとともに、遅角室56〜58の作動油が遅角通路74、およびドレン通路78を通じてオイルパン5に排出される。従って、このときには、バルブタイミングが進角するのである。
また、一方、制御弁80が遅角通路74および進角通路72をそれぞれ供給通路76およびドレン通路78に連通させるときには、ポンプ4からの作動油が通路76、74を通じて遅角室56〜58に供給されるとともに、進角室52〜54の作動油が供給通路72、およびドレン通路78を通じてオイルパン5に排出される。従って、このときには、バルブタイミングが遅角するのである。
そして、図1に示すように、供給通路76の中途部には、逆止弁3が設置されており、それによって供給通路76は、逆止弁3を境に二分されている。そして、供給通路76において逆止弁3よりもポンプ4側は、ポンプ4と常時連通するポンプ側通路部76aを形成している。また、供給通路76において逆止弁3よりも制御弁80側は、制御弁80の作動に応じて進角室52〜54または遅角室56〜58と連通する流体室側通路部76bを形成している。
ここで、本発明になる逆止弁3は、2段の整流リングを設けることで、整流により流れの圧力損失を減少させつつ、整流による推力を生じさせて、この推力により迅速な開弁を実行し、開弁応答性と共に閉弁応答性までを向上させることを特徴としている。以下に、図3〜5に基づいて詳細に説明する。
逆止弁3は、図3に示すように、ホルダ31、ボール弁32、ガイド33、スプリング34およびガイドスプリング35を備えている。
ホルダ31は、主に金属材料からなる円筒状部材であり、一端側が先端部に向って次第に断面積を減少するテーパ状のシート部31aと、他端側が後端部に向って鍔状に拡張する係止部31cと、および中間側が一様な円筒形状の収容部31bから構成されている。そして、シート部31aの開口部は、供給通路76のうちポンプ側通路部76aと接続されてポンプ4に常時連通する第1ポート36を形成している。また、係止部31cの開口部は、供給通路76のうち流体室側通路部76bと接続されて制御弁80の作動に応じて進角室52〜54または遅角室56〜58に連通する第2ポート37を形成している。
シート部31aは、収容部31bと同軸に成形された円錐面状の弁座部38が形成されており、後記するボール弁32が着座して良好なシール性を確保する。なお、良好なシール性並びに経年的な摩耗を抑制するために、例えば、高硬度の焼入れ材料を適用したり、またはシート部31aのみの表面硬化処理により、少なくとも弁座部38についての硬度を高めておくことが好ましい。
係止部31cは、外鍔状に拡張して取付フランジ部31dを構成し、さらに、係止部31cの内周側に円環状のガイドスプリング35が同心圧入されている。ガイドスプリング35は、所定の厚み(高さ)を有する円環状の部材、もしくは所定の高さを有する円筒状部材の一端にはストッパ部35aを構成し、他端には内周側に絞り成形された内鍔部35bを有する内鍔付円筒状部材であり、その内鍔部35bに後記するスプリング34を係止して保持する構成となっている。なお、ガイドスプリング35の圧入は、スプリング34を係止して後、ともに係止部31cに挿着、圧入する構成のものである。
また、ボール弁32は金属またはセラミック、樹脂により形成されて全球状を呈している。ボール弁32は、収容部31b内において弁座部38と第2ポート部37との間に、ガイド33によって収容部31bと同心上に保持され、収容される。よって、収容部31bの軸方向に往復変位可能で、かつ、弁座部38に対して離着座可能となっている。
ガイド33は金属または樹脂材料により形成されており、収容部31b内においてボール弁32の第2ポート側に収容されて軸方向に往復変位可能となっている。ガイド33は、図4に示すように、ボール弁32を保持し略等間隔に放射状に配置される複数(本実施例では3個)の保持部21と、この複数の保持部21の一端側の中心線上で互いに接続されて、ボール弁32の外表面に沿って当接する当接面24が形成され、他端側には、その軸心から後端側に突出するデフューザ状の円錐面25が形成されている。
そして、さらに、ガイド33の軸方向の略中央部、つまり、当接面24と円錐面25の略中間位置であって、この複数の保持部21の外周側に、複数の保持部21同士を周方向に連結する円環状の外側整流リング22が形成されている。この外側整流リング22は、断面形状がくさび状となっており、順流の流れに対して迎え角を形成するように内側(中心軸側)にテーパ状の傾斜角を設けている。これにより、流れを内側に曲げ(偏向し)つつ整流を図るものである。
また、外側整流リング22の外径は、複数の保持部21の外周部が構成する仮想外径と同等、もしくは僅かに径小となっている。そして、外側整流リング22の軸方向他端面は軸方向に垂直な一様に平坦な平面となっており、スプリング34のばね受座26を構成する。また、このばね受座26はガイドスプリング35のストッパ部35aに当接することで、スプリング34の圧縮変形を規制する規制面としても機能するようになっている。
そして、ガイド33がホルダ31内を摺動するときに、摺動抵抗が大きくなったり、あるいは、ガタつきやこじりなどの摺動不良が起きないように各保持部21の外周面、または外側整流リング22の外周面に複数の摺動突部21aが付設されている。この摺動突部21aは、それぞれの外周面から所定の高さを有して突出させたもの(部位)であり、ガイド33がホルダ31内を摺動するときに、保持部21の全幅や外側整流リング22の全外周が全面当りするのを避け、しかも摺動隙間を好適に狭めて滑らかな摺動を確保するためのものである。
本実施例では、図4に示すように、略等間隔に放射状に配置される3個の保持部21の各外周部に1個ずつの摺動突部21aが付設された場合を開示するが、これに限ることなく、外側整流リング22の外周面に略等間隔に少なくとも3個の摺動突部21aが付設されるか、あるいは保持部21および外側整流リング22の外周面の両方に付設されてもよい。
これにより、摺動抵抗が小さくなり滑らかで高応答な摺動が可能となるとともに、図4に示すように、所定の高さを有する摺動突部21aの頂部と基部との間に比較的大きなギャップを設けることが可能となり、このギャップにより作動油中の異物の捕捉がし易くなり、捕捉した異物は作動油の流れとともに排出させることができる。よって、摺動突部21aの摺動隙間への異物の侵入が防げ、従来の摺動突部21aを付設せずに摺動抵抗との兼ね合いで決めざるを得なかったトラップ部分のない摺動隙間の場合に比べ、異物による摺動面での噛み込み不良を容易に防止できるようになる。
そして、本実施例では、さらに、外側整流リング22より下流側で、ガイド33の軸方向後端側の円錐面25の突出が終了する近傍位置に、外側整流リング22よりは径小の内側整流リング23が形成されている。内側整流リング23は、同様に、断面形状がくさび状となっており、順流の流れに対して迎え角を形成するように内側(中心軸側)にテーパ状の傾斜角を設けている。このとき、内側整流リング23のテーパ状の傾斜角を外側整流リング22より大きく設定している。また、内側整流リング23の外形は、外側整流リング22の内径よりも径小であり、内側整流リング23の内径は少なくとも円錐面25の基端部最大径より径大である。また、内側整流リング23の軸方向他端面は、軸方向に垂直な一様に平坦な平面となっている。
これにより、図3に示すように、ボール弁32の開弁時において、ボール弁32の外表面と収容部31bの内周面とに区画される空間と、略等間隔に放射状に配置される複数の保持部21の間に区画される空間と、円錐面25と内外側整流リング22、23とに区画される空間とが連通して連通通路27が形成される。そして、この連通通路27を第1ポート36からの順流が流れる構成となっている。
これにより、連通通路27の流れが各整流リング22、23に突入してもテーパ状の傾斜角によって迎え角を構成したので流れは衝突して乱れることなく滑らかに求心状に曲げられ整流されて流れることが可能となる。
スプリング34は金属材料により形成され、収容部31b内に同心収容されている。スプリング34の一端側は、ガイド33のばね受座26に係止され、他端側は係止部31cにおいてガイドスプリング35の内鍔部35bに係止され、ともに係止部31cに挿着され、圧入固定される。これにより、ガイド33はボール弁32の第2ポート37側においてスプリング34とボール弁32との間に介装された状態で、スプリング34の圧縮変形の復元力をばね受座26にて受けるようになっている。従って、スプリング34の復元力は、第2ポート37側からガイド33によって保持されるボール弁32を弁座部38に向って押し付ける押圧力として、ばね受座26に作用することとなる。
上記のように、ガイドスプリング35により保持されガイド33のばね受座26に係止されるスプリング34は、ガイドスプリング35のストッパ部35aの内側に密接するように配設され、中心軸側にはみ出すことなく、開弁時においてガイド33の他端部が変位する際に、突入する後端部の内側整流リング23を所定の隙間を有して収容する。そして、ガイド33の後端部には内外側整流リング22、23によって形成される連通通路27が形成されることより、作動流体の流れは専ら連通通路27を流れ、スプリング34の形成する隙間へは殆ど流れることはなく、まして、スプリング34の線間を抜けたり、また、ガイドスプリング35と衝突する流れが生じることはない。従って、流れによる固定部での流動抵抗は生じることはなく圧力損失は著しく減少する。
〔実施例1の作用〕
次に、本実施例の逆止弁3、およびそれを備えたバルブタイミング調整装置の作動について、簡単に説明する。
以上の構成の逆止弁3において、ボール弁32は、ポンプ4からポンプ側通路部76aを通じて第1ポート36に供給される作動油の圧力が外表面に作用することにより、弁座部38とは反対側に向う押圧力を受けることになる。
これに対し、ボール弁32は、制御弁80の作動に応じた進角室52〜54、または遅角室56〜58から流体室側通路部76bを通じて第2ポート37および連通通路27に順次流入する作動油の圧力が内外側整流リング22、23の他端側背面、および円錐面25に作用することにより、弁座部38に向う押圧力を受けることになる。
従って、第2ポート37への流入油圧による押圧力とスプリング34の復元力との和に対し、第1ポート36への供給油圧による押圧力が大きくなるときには、ガイド33と共にボール弁32がスプリング34を圧縮変形させつつ弁座部38とは反対側に一体変位する。その結果、ボール弁32が弁座部38から離座するので、図5(a)に示すように、第1ポート36への供給油は、弁座部38の内周側を通じてボール弁32の外表面とホルダ31の収容部31bの内周面との間へ流入し、内外側整流リング22、23内に形成された連通通路27へと順次流入して、第2ポート37から流体室側通路部76bに排出されることになる。つまり、逆止弁3は、ポンプ4側から進角室52〜54側または遅角室56〜58側に向う作動油の順流を許容する開弁状態となるのである。
このような順流を許容する開弁時では、弁座部38の内周側を通じてボール弁32の外表面とホルダ31の収容部31bの内周面との間に円滑な作動油流れが生じる。そして、流れは外側整流リング22に至り、外側整流リング22では中心軸側に向けた傾斜角によって求心状に偏向させられて連通通路27を流れる。このとき、傾斜角は所定の迎え角を付与しているので、流れは衝突や剥離を生じることなく滑らかに流れる。つまり、流れは求心状に整流されて一様な軸方向流れとなる。
そして、この求心状に整流された流れは、2段目の内側整流リング23に至り、内側整流リング23では、外側整流リング22より径小であり、さらに、下流に配置され、外側整流リング22にて求心状に整流された流れの流線がそのまま歪曲することなく滑らかに流入し、円錐面25と相まって、さらに求心状に整流されて第2ポート37へと流れることになる。このとき、傾斜角は所定の迎え角を付与しているので、流れは衝突や剥離を生じることなく滑らかに流れる。
ここで、内側整流リング23の傾斜角を外側整流リング22よりも大きく設定しているので、流れは一段と求心状に整流され流速を速めて第2ポート37に流出する。このとき、各整流リング22、23には流れが求心状に整流されるとき、軸方向の推力が生じることになる。そして、この軸方向の推力によりホルダ31並びにボール弁32は迅速な開弁が可能となる。
一様な流れの中にリング等の物体を配置したときには、流れは流動抵抗を受け、流れの圧力損失は増大するのが一般的である。しかし、本実施例では、このリング等に流れを整流するための傾斜角を付与して迎え角を設け、しかも、内外側、かつ、上下流側に分けた2段の整流リング22、23の構成としている。従って、流れは各整流リング22、23と衝突することなく、迎え角に沿って求心状に偏向して軸方向に一様な流れとなって流出するものである。このとき、一様な流れが求心状に偏向するに際し、幾らかの流動抵抗を生じるものであるが、流れを整流させることによってこの流動抵抗を低減することは可能である。そして、流れの偏向整流によって流動抵抗を低減させつつ流動抵抗の反力である推力の発生を、2段構成となすことによって無視できないほど大きくしてボール弁32の迅速な開弁を可能としたことが特徴である。
これにより、逆止弁3の順流許容状態においては、ポンプ4から第1ポート36への供給油が、逆止弁3内の連通通路27を整流されて小さな圧力損失にて流れ、第2ポート37へ達することが可能となるので、圧力損失の少ない作動油を進角室52〜54または遅角室56〜58に供給し得る。よって、バルブタイミングの進角時には、負トルクによって容積拡大する進角室52〜54に十分な圧力の作動油を供給して進角応答性を向上させることができる。また一方、バルブタイミングの遅角時には、正トルクによって容積拡大する遅角室56〜58に十分な圧力の作動油を供給して遅角応答性を向上させることができるのである。
以上の順流許容の一方で、第1ポート36への供給圧力による押圧力に対し、第2ポート37への流入油圧による押圧力とスプリング34の復元力との和が大きくなるときには、ホルダ31とともにボール弁32がスプリング34を復元させつつ弁座部38側に一体変位する。その結果、ボール弁32が弁座部38に着座するので、図5(b)、(c)に示すように、第2ポート37への流入油は、内側整流リング23、および外側整流リング22に囲まれて形成される連通通路27を経由してボール弁32の外表面と収容部31bの内周面との間に順次流入するが、第1ポート36には流入し得なくなる。つまり、逆止弁3は進角室52〜54側または遅角室56〜58側からポンプ4側に向う作動油の逆流を規制する状態となるのである。
このような逆流を規制する閉弁時では、第2ポート37に対しその軸方向に略垂直に対向するホルダ31にあって、第2ポート37からの流入油は、まず、対向面となる内側整流リング23の他端側背面に衝突する外側流れと、一部は円錐面25に衝突する内側流れとに分れて流入する。
外側流れは内側整流リング23の他端側背面に衝突してのち、スプリング34の線間を抜けて次に外側整流リング22の他端側背面に衝突する(図5(b)実線矢印参照)。他方の内側流れは、円錐面25に衝突してのち、内側整流リング23と円錐面25とに囲まれて形成される連通通路27を通過して流入するが、内側整流リング23の傾斜角が外側整流リング22よりも大きくなっているため、内側整流リング23の傾斜角に沿って流れる流れの一部は大きく曲げられて外側整流リング22の他端側背面に回り込みされる(図5(c)実線矢印参照)。また、回り込みした流れは外側整流リング22の他端側背面に衝突する。そして、残る内側流れが外側整流リング22と円錐面25とに囲まれて形成される連通通路27を通過して流入する。
このとき、内側整流リング23と外側整流リング22の2段の他端側背面への衝突の結果、流入油の圧力損失が大きくなる分、この流入油によって押圧される押圧力がスプリング34の復元力に加算されてボール弁32の弁座部38への着座速度が速くなる。これにより、進角室52〜54または遅角室56〜58からの作動油漏れによる逆流を、その発生初期から規制することが可能となる。よって、バルブタイミングの進角時には、正トルクによって圧縮される進角室52〜54からの作動油漏れを抑制して進角応答性を向上させる。また一方、バルブタイミングの遅角時には、負トルクによって圧縮される遅角室56〜58からの作動油漏れを抑制して遅角応答性を向上させることができるのである。
〔実施例1の効果〕
本実施例では、エンジンのクランク軸およびカム軸2とそれぞれ連動して回転する駆動回転体および従動回転体の間に区画形成される流体室にポンプ4から作動流体を供給することにより、カム軸2が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置において、ポンプ側から流体室側への作動流体の順流を許容し、かつ、流体室側からポンプ側への作動流体の逆流を規制する逆止弁3であって、ポンプ4に連通する第1ポート36および流体室に連通する第2ポート37を形成し、各ポート36、37の間に弁座部38を有するホルダ31と、弁座部38の第2ポート37側に収容されて弁座部38と離着座することにより各ポート36、37の間を連通、かつ、遮断するボール弁32と、ボール弁32の第2ポート37側に収容されて圧縮変形により復元力を発生するスプリング34と、ボール弁32およびスプリング34の間に介装されて、各ポート36、37の間を連通する連通通路27を形成するとともに、連通通路27の流れを整流する2段の整流リング22、23を有し、整流リングの整流流れによって発生する推力を支持するガイド33とを備えた逆止弁とした。
これにより、第1ポート36から第2ポート37への順流の流れは、連通通路27を通過する際に2段の整流リング22、23によって整流されるので、流れの圧力損失が減少して多量の作動流体が流れるようになる。また、2段の整流リング22、23で流れを整流する際に、流れ方向を曲げ(偏向し)て整流することによる推力が開弁方向に作用してボール弁32の迅速な開弁が可能となり、開弁応答性が向上する。
また、第2ポート37からの逆流の流れは、2段の整流リング22、23の各他端側背面の受圧面積が増大することより、流れの衝突が増大し、この結果、圧力損失が増大してボール弁32の押圧力を大きくすることが可能となり、ボール弁32を迅速に閉弁させることができる。よって、閉弁応答性が向上する。
また、複数の保持部21の外周面、または外側整流リング22の外周面に摺動突部21aを付設したので、ガイド33は摺動抵抗が小さくなり滑らかで高応答な摺動が可能となる。さらに、摺動突部21aの頂部と基部との間に比較的大きなギャップを設けることが可能となり、このギャップにより作動油中の異物の捕捉がし易くなり、捕捉した異物は作動油の流れとともに排出させることができる。よって、摺動突部21aの摺動隙間への異物の侵入が防げ、従来の摺動突部21aを付設せずに摺動抵抗との兼ね合いで決めざるを得なかったトラップ部分のない摺動隙間の場合に比べ、異物による摺動面での噛み込み不良を容易に防止できるようになる。
〔他の実施例〕
実施例1では、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定して解釈されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用してもよい。例えば、ホルダ31において、相互間に連通通路27を形成する保持部21の数については、2個以上の複数に設定してもよく、また、整流リングも2段に限定することなく、1段または3段以上に設定してもよく、同様な作用効果を奏する。
1 バルブタイミング調整装置
2 カム軸
3 逆止弁
4 ポンプ(流体供給源)
11 ハウジング(駆動回転体)
14 ベーンロータ(従動回転体)
21 保持部
21a 摺動突部
22 外側整流リング(整流リング)
23 内側整流リング(整流リング)
24 当接面
25 円錐面
27 連通通路
31 ホルダ(筐体)
32 ボール弁(弁体)
33 ガイド(介装体)
34 スプリング
36 第1ポート
37 第2ポート
38 弁座部
50 収容室(流体室)
52〜54 進角室(流体室)
56〜58 遅角室(流体室)

Claims (7)

  1. 内燃機関のクランク軸およびカム軸とそれぞれ連動して回転する駆動回転体および従動回転体の間に区画形成される流体室に流体供給源から作動流体を供給することにより、前記カム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置において、
    前記流体供給源側から前記流体室側への作動流体の順流を許容し、かつ、前記流体室側から前記流体供給源側への作動流体の逆流を規制する逆止弁であって、
    前記流体供給源に連通する第1ポートおよび前記流体室に連通する第2ポートを形成し、前記第1ポートおよび前記第2ポートの間に弁座部を有する筐体と、
    前記筐体内において前記弁座部の前記第2ポート側に収容されて前記弁座部から離座することにより前記第1ポートおよび前記第2ポートの間を連通し、
    かつ、前記弁座部に着座することにより前記第1ポートおよび前記第2ポートの間を遮断する球状の弁体と、
    前記筐体内において前記弁体の前記第2ポート側に収容されて圧縮変形により復元力を発生するスプリングと、
    前記筐体内において前記弁体および前記スプリングの間に介装されて、前記第1ポートおよび前記第2ポートの間を連通する連通通路を形成するとともに、該連通通路の流れを整流する整流リングを有し、前記整流リングの整流流れによって発生する推力を支持する介装体と、
    備えており、
    前記介装体は、前記弁体を保持する複数の保持部を有し、前記整流リングとして、前記複数の保持部の外周側に、前記複数の保持部同士を連結する外側整流リングと、前記外側整流リングより軸方向下流側に、前記外側整流リングより径小の内側整流リングが並列して配置されており、
    前記外側整流リングおよび前記内側整流リングの断面形状は、前記流れ方向に対し中心軸側に傾斜するテーパ状の傾斜角を設けたことを特徴とする逆止弁。
  2. 請求項1に記載の逆止弁において、
    前記介装体は、前記複数の保持部が略均等に放射状に配置されて、それぞれの間に前記連通通路が形成されることを特徴とする逆止弁。
  3. 請求項1または請求項2に記載の逆止弁において、
    前記介装体は、前記保持部の軸方向上流側に前記弁体の外表面に沿って当接する当接面が設けられることを特徴とする逆止弁。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の逆止弁において、
    前記介装体は、前記保持部の軸方向下流側に前記連通通路の流れを案内する円錐面が設けられることを特徴とする逆止弁。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の逆止弁において、
    前記外側整流リングおよび前記内側整流リングのテーパ状の前記傾斜角は、
    前記内側整流リングの前記傾斜角を前記外側整流リングの前記傾斜角より大きくしたことを特徴とする逆止弁。
  6. 請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載の逆止弁において、
    前記介装体は、前記複数の保持部の径方向の外周側、または前記外側整流リングの外周側に、所定の突出高さを有する摺動突部を等間隔に少なくとも3個設けたことを特徴とする逆止弁。
  7. 内燃機関のクランク軸と連動して回転する駆動回転体と、
    前記内燃機関のカム軸と連動して回転し、前記駆動回転体との間に流体室を区画形成し、該流体室に流体供給源から作動流体を供給することにより、前記カム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整する従動回転体と、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の逆止弁と、
    を備えることを特徴とするバルブタイミング調整装置
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