JP5401663B2 - ボルト - Google Patents

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本発明は、炭素繊維と接合材を用いた軽量なボルトに関する。
産業一般において、雄ねじ又は雌ねじが形成された部材を雌ねじ又は雄ねじが形成された他の部材に結合、すなわち螺合させて締結したり運動伝達したりする螺合用部材が広く使用されている。螺合用部材は、鉄やステンレス鋼などの金属製のものが一般的であるが、軽量さが重視される場合には、合成樹脂製のものや更にそれを繊維で補強したものも用いられる。特許文献1には、合成樹脂に炭素繊維などの長繊維を軸方向に配向して含有した素材をプレス成形した繊維強化樹脂締結ボルトが記載されている。この繊維強化樹脂締結ボルトは、外周部には直線状に長繊維を配し、軸心部には屈曲状に配することにより、軸のせん断強度を向上させようとしている。
特開平6−185514号公報
このような繊維、特に長繊維の炭素繊維で補強した合成樹脂製の螺合用部材は、強度を高くすることができる上に非常に軽量である。しかしながら、使用される施設や機械によっては、より高い強度のものが求められる。例えば、特許文献1に記載のボルトは、長繊維を含んだ合成樹脂を加熱して溶融させ、成形用治具に押し当てることによりねじを成形しているので、ねじ山部分の強度に長繊維は余り寄与しておらず、それに関しては少なくとも改善の余地がある。
本発明は、係る事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、炭素繊維と、合成樹脂などの接合材と、を用いた軽量なものであって、特にねじ山部分の強度を高くした螺合用部材を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載のボルトは、直線状の炭素繊維が平行に集合して成る平らな箔状の炭素繊維集合体が接合材を介在させて軸方向に多数積層されており、外周面に雄ねじのねじが形成された螺合用部材本体を備え、前記螺合用部材本体の炭素繊維集合体は、隣接するものの炭素繊維の方向が互いに異なっており、かつ、ねじの1ピッチ内に炭素繊維の方向が互いに異なるものを含むことを特徴とする。
請求項2に記載のボルトは、請求項1に記載のボルトにおいて、前記螺合用部材本体の炭素繊維集合体は、ねじの1ピッチ内に少なくとも2層分が存在するものであることを特徴とする。
請求項3に記載のボルトは、請求項1又は2に記載のボルトにおいて、前記螺合用部材本体の炭素繊維集合体は、ねじの山の頂部分に炭素繊維の方向が互いに異なるものを含んでいるよう積層されていることを特徴とする。
請求項4に記載のボルトは、請求項1〜3のいずれか1項に記載のボルトにおいて、前記螺合用部材本体の隣接する炭素繊維集合体の炭素繊維の方向は、互いに直交する関係にあることを特徴とする。
請求項5に記載のボルトは、請求項1〜4のいずれか1項に記載のボルトにおいて、軸方向に平行又は斜めになるように炭素繊維が集合してなる炭素繊維集合体を含む螺合用部材補助体を更に備えることを特徴とする。
請求項6に記載のボルトは、請求項1〜5のいずれか1項に記載のボルトにおいて、少なくとも前記ねじの表面に、ダイヤモンドライクカーボンの被膜が設けられていることを特徴とする。
本発明に係るボルトによれば、多数積層された螺合用部材本体の炭素繊維集合体は、隣接するものの炭素繊維の方向が互いに異なっており、かつ、ねじの1ピッチ内に炭素繊維の方向が互いに異なるものを含んでいるので、ねじ山部分の強度を高くすることができる。
本発明の実施形態に係る螺合用部材1を示すものであって、(a)がねじ部1aの先端側から見た平面図、(b)が正面視断面図である。 同上の螺合用部材1のねじ部1aの螺合用部材本体10の一部を拡大して示したものであって、(a)が正面図、(b)が正面視断面図である。 同上の螺合用部材1の螺合用部材本体10の炭素繊維集合体S、Sの炭素繊維CFの方向を模式的に示すものであって、(a)と(b)は隣接する炭素繊維集合体S、Sの平面視拡大断面図である。 同上の螺合用部材1の螺合用部材本体10を製造途中で形成される板状体BLを簡略して示す正面図である。 同上の螺合用部材1のねじ部1aの別の例の螺合用部材本体10の一部を拡大して示した正面視断面図である。 同上の螺合用部材1の螺合用部材本体10をねじ部1aの先端側から透視した模式図である。 同上の螺合用部材1の螺合用部材補助体11を拡大して示したものであって、(a)が平面図、(b)が一部の正面視断面図である。である。 同上の螺合用部材1の変形例1’を示すものであって、(a)がねじ部1a’の先端側から見た平面図、(b)が正面視断面図である。 同上の螺合用部材1の別の変形例1’’を示す正面視断面図である。 参考の実施形態に係る螺合用部材2の一部を拡大して示した正面視断面図である。 同上の螺合用部材2の変形例2’を示すものであって、(a)が平面図、(b)が正面視断面図である。
以下、本発明を実施するための好ましい形態を説明する。本発明の実施形態に係る螺合用部材1は、締結用のボルトとして用いられるものである。この螺合用部材1は、図1に示すように、雄ねじのねじが形成されたねじ部1aと頭部1bとを有した通常のボルトと同様の外形を成す螺合用部材本体10を有している。螺合用部材本体10には、軸方向の孔が穿たれており、その孔に螺合用部材補助体11が挿入されている。
螺合用部材本体10は、外周面に雄ねじが形成されており、図2(b)に示すように、平らな箔状(例えば、0.1〜0.2mm程度の厚さ)の炭素繊維集合体Sが軸方向(中心軸Ceに沿う方向)に多数積層されている。この炭素繊維集合体Sは、直線状の炭素繊維CF(例えば、0.5〜50μm程度の直径)が平行に(かつ、軸方向に対して垂直に)集合して成るものである。炭素繊維集合体Sは、母材(マトリックス)と称される接合材BIを介在させて積層されているなお、炭素繊維集合体Sを構成する炭素繊維CF同士も、接合材BIが含浸することによって或いは別の接合材によって接合している。そして、これらの炭素繊維集合体S、Sは、隣接する(接合材BIを介して隣り合う)ものの炭素繊維CFの方向(炭素繊維CFが延びている方向)が互いに異なっている。この実施形態では、隣接する炭素繊維集合体S、Sは、図3に示すように、炭素繊維CFの方向が互いに直交する関係、すなわち90度異なっている。
螺合用部材本体10は、次のようにして製造することができる。すなわち、所定の大きさの炭素繊維集合体Sに接合材BIとなる合成樹脂(例えば、エポキシ樹脂)或いはピッチなどを塗布又は含浸して、炭素繊維CFの方向が異なるように積層し、加熱及び加圧することによって全ての炭素繊維集合体Sを固着させて、図4に示すような所定の厚さの、いわゆる炭素繊維強化炭素複合材料(C/Cコンポジット)或いは炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の板状体BLを形成する。炭素繊維含有率は、例えば、40〜70vol%程度である。加熱の温度は、C/Cコンポジットの場合は、接合材BIの合成樹脂或いはピッチが炭素化し部分的に黒鉛化するような高温(例えば、2000〜3000℃)であり、これにより接合材BIの黒鉛と炭素繊維集合体Sの黒鉛とが強力に結合する。CFRPの場合は、それよりも低い温度であり、接合材BIの合成樹脂が硬化して炭素繊維集合体Sと結合する。なお、C/CコンポジットとするかCFRPは、螺合用部材1に必要とされる強度(後述のねじ山部分の強度や軸のせん断強度など)や使用温度などから決定する。
それから、その板状体BLから、螺合用部材1の軸方向が炭素繊維集合体Sの積層方向になるように螺合用部材本体10の原型を多数切り出して切削加工する。切り出し及び切削加工は、ダイヤモンドなどの刃先を用いて行い、螺合用部材本体10のねじを含む外形及び螺合用部材補助体11を挿入する孔を形成する。このようにして、螺合用部材本体10を製造することができる。
螺合用部材本体10の炭素繊維集合体Sは、ねじの1ピッチT内に炭素繊維CFの方向が互いに異なるものを含んでいるよう積層される。好ましくは、炭素繊維集合体Sは、ねじの1ピッチT内に少なくとも2層分が存在するよう積層される。2層分とは、2層の完全な炭素繊維集合体Sの合計、或いは、1層の完全な炭素繊維集合体S及びその上下の合わせて1層分の厚みを成す炭素繊維集合体Sの合計、を言う。具体的には、ねじのピッチTが1.75mm、炭素繊維集合体Sの厚さが0.1mm、接合材BIの厚さが0.05mmとすると、図2(b)に示すように、1ピッチT内に11層分以上の炭素繊維集合体Sが積層されていることになる。また、別の例では、例えば、ねじのピッチTが0.8mm、炭素繊維集合体Sの厚さが0.2mm、接合材BIの厚さが0.15mmとすると、図5に示すように、1ピッチT内に2層分以上の炭素繊維集合体Sが積層されていることになる。1ピッチT内に炭素繊維CFの方向が互いに異なるものを含んでいるよう炭素繊維集合体Sが積層されることによって、螺合用部材1が雌ねじの螺合用部材と螺合したときにねじの根元(谷底)10B近傍にかかるせん断力に対するねじ山部分の強度が高められる。このことを図6を用いて以下説明する。なお、1ピッチT内に少なくとも2層分が存在するよう炭素繊維集合体Sが積層されると、せん断力に対するねじ山部分の強度が安定して高められる。
図6において、A点〜E点はそれぞれ、ねじの根元10Bにある周方向の角度位置の異なる点である。図の上下方向の直線は、方向DIRに沿いA点〜E点のいずれかを通過する炭素繊維CFを表している。図の左右方向の直線は、方向DIRに沿いA点〜E点のいずれかを通過する炭素繊維CFを表している。方向DIRに沿い延長すると中心軸Ceに交差するような炭素繊維CF1A上のA点においては、少なくとも炭素繊維CF1Aが作用しその曲げ強度によってねじ山部分の強度を高めている。方向DIRに沿い延長すると中心軸Ceに交差するような炭素繊維CF2E上のE点においては、少なくとも炭素繊維CF2Eが作用しその曲げ強度によってねじ山部分の強度を高めている。A点とE点の真中の角度位置のC点においては、少なくとも炭素繊維CF1Cと炭素繊維CF2Cが作用しその曲げ強度によってねじ山部分の強度を高めている。A点とC点の真中の角度位置のB点においては、少なくとも炭素繊維CF1Bと炭素繊維CF2Bが作用しその曲げ強度によってねじ山部分の強度を高めている。C点とE点の真中の角度位置のD点においては、少なくとも炭素繊維CF1Dと炭素繊維CF2Dが作用しその曲げ強度によってねじ山部分の強度を高めている。このようにして、ねじの根元10Bにおいては、周方向のどの角度位置であっても、いずれかの方向の炭素繊維CFが作用してねじ山部分の強度を高めるようになるのである。
好ましくは、ねじ山の頂部分、つまりねじ山の両斜面(フランク)の先端間10Tにおいて、炭素繊維CFの方向が互いに異なるものを含んでいるよう炭素繊維集合体Sが積層されているようにする。図2(b)の例では、ねじ山の頂部分10Tの幅Tが約0.22mmになり、炭素繊維CFの方向が互いに異なるものを含んでいるよう炭素繊維集合体Sが積層されている。ねじ山の頂部分10Tにおいて炭素繊維CFの方向が互いに異なるものを含んでいるよう炭素繊維集合体Sが積層されることによって、螺合用部材1が雌ねじの螺合用部材と合わさって螺合用部材1の軸が雌ねじの螺合用部材の軸と傾くような力が加えられたような場合に、ねじ山の頂部分10Tに局所的に大きなせん断力がかかったとしても、それに対する強度が高められる。
また、炭素繊維CFの方向が互いに直交する炭素繊維集合体Sが交互に積層されているものに限らず、炭素繊維CFの方向が或る一定の角度(例えば、45度或いは60度など)ずつ異なる炭素繊維集合体Sが順に積層されているようにすることも可能である。この場合も、いずれかの方向の炭素繊維CFが作用して、周方向のどの角度位置であってもねじ山部分の強度を高めるようになる。
螺合用部材補助体11は、軸方向に平行又は斜めになるように炭素繊維CFが集合してなる炭素繊維集合体S’を含む。例えば、図7に示すように、上記の炭素繊維集合体Sと同様な、直線状の炭素繊維CFが平行に集合して成る箔状の炭素繊維集合体S’が、輪状に巻かれたり螺旋状に巻かれたりして管状体とされており、複数の管状体が中心軸Ceの周りに多重に設けられ、接合材BIと同様な接合材BI’で固着されている。中心軸Ceを含む中心部は、図7に示すように炭素繊維集合体S’を設けてもよいし、中心軸Ceに沿って空けた小径の孔としてもよい。或いは、複数の管状体のかわりに、1枚の箔状の炭素繊維集合体S’を巻物状に巻いて隣接する面を接合材BI’で固着させてもよい。螺合用部材補助体11は、いわゆるC/Cコンポジット或いはCFRPの一種である。なお、螺合用部材補助体11と上記の螺合用部材本体10とがともにC/Cコンポジットの組み合わせ、ともにCFRPの組み合わせ、CFRPとC/Cコンポジットの組み合わせ、C/CコンポジットとCFRPの組み合わせ、が可能である。
螺合用部材本体10の内部に挿入された螺合用部材補助体11は、螺合用部材本体10から抜け落ちることがないよう、抜け落ち防止の処理がされる。具体的には、螺合用部材本体10と螺合用部材補助体11とを接合材BIと同様な接合材で固着することで、抜け落ち防止が可能である。また、後述のようにねじの表面にダイヤモンドライクカーボンの被膜を形成するときに、同時に、ねじ部1aの端面とその反対の頭部1bの端面において螺合用部材本体10と螺合用部材補助体11の境目にダイヤモンドライクカーボンの被膜を形成することで抜け落ち防止を行うことが可能である。
螺合用部材補助体11は、炭素繊維CFが軸方向に平行又は斜めに配向されているので、これを内部に含む螺合用部材1は、螺合用部材補助体11の炭素繊維CFの曲げ強度
によって、軸のせん断強度、すなわち中心軸Ceに垂直な方向のせん断力に対する強度が高いものとなる。すなわち、上記の螺合用部材本体10は、その炭素繊維集合体Sが軸方向に積層され、その炭素繊維CFが軸方向に対して垂直に配向していて、中心軸Ceに垂直な方向のせん断力に対する強度が余り高くないので、それを螺合用部材補助体11が補完して高めるのである。
また、螺合用部材補助体11は、図1に示すように中心軸Ceに沿って単一のものを挿入するだけでなく、図8に示すように、4個の螺合用部材補助体11’のように複数のものを挿入することも可能である。また、図9に示す螺合用部材補助体11’’のように部分的に直径を変えることもできる。更に、螺合用部材補助体11(又は11’、11’’)は、通常、円柱状又は円筒状であるが、場合によっては、角柱状又は角型筒状とすることも可能である。
次に、螺合用部材1の表面処理について説明する。螺合用部材本体10のねじの表面には、炭素繊維CFの切断面が表れている。このようなねじの表面は、特性も不安定になり易く、また、欠けや亀裂も起こり易い。そのため、ねじの表面に、気相成長させたダイヤモンドライクカーボン(DLC)の被膜を設けるのが好ましい。
このダイヤモンドライクカーボンの被膜は、プラズマCVDやPVDなどの蒸着法により形成されるものであり、硬質である。また、ダイヤモンドライクカーボンの被膜は、一般的な摩擦係数が低い(潤滑性が高い)のものから、摩擦係数が高いものまで可能であるので、螺合用部材1のねじ込み易さや緩み難さなどのバランスを考慮して、適切な摩擦係数のものとすることができる。
以上説明した螺合用部材1は、締結用のいろいろなものに変形して適用することが可能である。タッピンねじや木ねじに適用する場合は、当然であるが、ねじ部1aの先端の少し頭部側の内部から頭部の端まで螺合用部材補助体11が設けられる。
次に、参考の実施形態に係る螺合用部材2を説明する。この螺合用部材2は、締結用のナットとして用いられるものである。螺合用部材2は、通常のナットと同様の外形を成し、雌ねじのねじが形成された螺合用部材本体20から成っている。
この螺合用部材本体20も、図10に示すように、螺合用部材本体10と実質的に同様の炭素繊維集合体Sが接合材BIを介在させて軸方向に多数積層されており、内周面に雌ねじが形成されている。また、螺合用部材本体20は、螺合用部材本体10と同様にして、製造することができる。
螺合用部材本体20の炭素繊維集合体S、Sも、螺合用部材本体10と同様に、隣接するものの炭素繊維CFの方向が互いに異なっている。また、ねじの1ピッチT内に炭素繊維CFの方向が互いに異なるものを含んでいるよう積層され、好ましくは、少なくとも2層分が存在するよう積層される。これにより、周方向のどの角度位置であっても、いずれかの炭素繊維CFが作用してねじ山部分の強度を高めるようになっている。好ましくは、螺合用部材本体10と同様に、ねじ山の頂部分、つまりねじ山の両斜面(フランク)の先端間20Tにおいても、炭素繊維CFの方向が互いに異なるものを含んでいるよう炭素繊維集合体Sが積層されているようにして、ねじ山の頂部分に局所的に大きなせん断力がかかったとしても、それに対する強度が高められるようにする。
螺合用部材2は、通常、軸方向の長さが短いために、軸方向に垂直な方向にかかるせん断力は余り大きくなく、螺合用部材1における螺合用部材補助体11のような螺合用部材補助体は必ずしも必要ではない。ただし、軸方向の長さが比較的長いなどの場合には、図11に示す6個の螺合用部材補助体21のように、複数の螺合用部材補助体を挿入してもよい。
螺合用部材2の表面処理は、螺合用部材1と同様に、ねじ山の表面に、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)の被膜を設けるのが好ましい。
以上、本発明の実施形態に係る螺合用部材について説明したが、本発明は、実施形態に記載したものに限られることなく、特許請求の範囲に記載した事項の範囲内でのさまざまな設計変更が可能である。例えば、上記の螺合用部材は、締結用以外の運動伝達用や位置調整などの用途にも変形して適用することが可能である。このとき、螺合(噛合)する他の部材は歯車などの場合も可能である。
1、2 螺合用部材
10、20 螺合用部材本体
10B、20B 螺合用部材本体の根元(谷底)
10T、20T 螺合用部材本体のねじ山の頂部分
11、21 螺合用部材補助体
BI 接合材
CF 炭素繊維
S 炭素繊維集合体
ねじのピッチ
ねじ山の頂部分の幅

Claims (6)

  1. 直線状の炭素繊維が平行に集合して成る平らな箔状の炭素繊維集合体が接合材を介在させて軸方向に多数積層されており、外周面に雄ねじのねじが形成された螺合用部材本体を備え、
    前記螺合用部材本体の炭素繊維集合体は、隣接するものの炭素繊維の方向が互いに異なっており、かつ、ねじの1ピッチ内に炭素繊維の方向が互いに異なるものを含むことを特徴とするボルト。
  2. 請求項1に記載のボルトにおいて、
    前記螺合用部材本体の炭素繊維集合体は、ねじの1ピッチ内に少なくとも2層分が存在するものであることを特徴とするボルト。
  3. 請求項1又は2に記載のボルトにおいて、
    前記螺合用部材本体の炭素繊維集合体は、ねじの山の頂部分に炭素繊維の方向が互いに異なるものを含んでいるよう積層されていることを特徴とするボルト。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のボルトにおいて、
    前記螺合用部材本体の隣接する炭素繊維集合体の炭素繊維の方向は、互いに直交する関係にあることを特徴とするボルト。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のボルトにおいて、
    軸方向に平行又は斜めになるように炭素繊維が集合してなる炭素繊維集合体を含む螺合用部材補助体を更に備えることを特徴とするボルト。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のボルトにおいて、
    少なくとも前記ねじの表面に、ダイヤモンドライクカーボンの被膜が設けられていることを特徴とするボルト。
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