<A:第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る遊技情報提供システム100のブロック図である。遊技情報提供システム100は、遊技機22の各利用者にその利用者の遊技に関する遊技情報を提供するための通信システムであり、遊技情報提供装置10と複数の店舗システム20とを具備する。遊技情報提供装置10は、遊技情報を利用者に提供するサーバ装置である。図1に示すように、遊技情報提供装置10と各店舗システム20とは通信網200を介して相互に通信する。通信網200は、例えばインターネットを利用したVPN(virtual private network)を含んで構成される。
複数の店舗システム20の各々はパチンコ店等の遊技施設毎に設置される。各店舗システム20は、複数の遊技機22と複数の遊技管理端末24と管理装置26と通信中継装置28とを含んで構成される。各遊技管理端末24と管理装置26とは、通信中継装置28に接続されたLAN(local area network)282に接続される。各遊技管理端末24は、LAN282を介して管理装置26と通信する。通信中継装置28は、通信網200に接続された通信機器(例えばVPNルータ)であり、遊技情報提供装置10と管理装置26との間の通信を中継する。
複数の遊技管理端末24の各々は、遊技機22毎に設置されてその遊技機22に電気的に接続される。第1実施形態の遊技機22はスロットマシンである。遊技機22は、遊技状態(例えばメダルの投入/払出や特別ゲームの作動中/非作動中)に応じた複数の遊技信号Sを生成および出力する。遊技管理端末24は、自装置に対応した遊技機22から出力される各遊技信号Sの処理等により遊技機22の稼働状態を把握することが可能である。例えば遊技施設の従業員を利用者が呼出すための呼出ランプや利用者にメダルを貸出す貸出機に遊技管理端末24が搭載され得る。また、遊技機22での遊技中に電飾による演出を実行する演出装置としても遊技管理端末24は利用される。なお、左右に隣合う2台の遊技機22の間に設置された1台の遊技管理端末24が各遊技機22に対応する構成(いわゆるニコイチ)も採用され得る。
図2は、遊技機22が出力する各遊技信号S(S1〜S4)を例示する波形図である。遊技信号S1は、遊技機22に対するメダルのベット枚数(M_IN)を示す信号であり、ベット枚数毎に例えば50ミリ秒幅のパルスが50ミリ秒間隔で出力される。遊技信号S2は、遊技機22からのメダルの払出(M_OUT)を示す信号であり、1回の遊技の結果として獲得したメダル枚数毎にパルスが出力される。遊技信号S3は、ビッグボーナス(BB)ゲームの作動中/非作動中を示す信号であり、遊技信号S4は、レギュラーボーナス(RB)ゲームの作動中/非作動中を示す信号である。ただし、各遊技機22が出力する遊技信号Sの意味や総数(信号種類)は、店舗システム20毎または遊技機22の機種毎に相違し得る。
図3は、遊技管理端末24および管理装置26の詳細な構成を図示した遊技情報提供システム100のブロック図である。遊技機22の利用者(利用者A,利用者B)が所持する通信端末30(30A,30B)が図3には併記されている。利用者Aが所有する通信端末30Aは、無線通信部32と近距離通信部34と表示部36とを含んで構成される携帯機器(例えば携帯電話機)である。無線通信部32は、無線基地局(図示略)を含む無線通信網210との間で無線通信を実行する。無線通信網210は、例えば3G(3rd Generation)やGSM(Global System for Mobile Communications)等の無線通信網、またはWiFiやWiMAX等の公衆無線LAN(Local Area Network)である。なお、無線通信網210は通信網200の一部を構成し得る。通信端末30は、無線通信部32により無線通信網210と通信網200とを介して遊技情報提供装置10と通信可能である。
近距離通信部34は、双方向の近距離無線通信(非接触通信)を実行する通信機器(RFID:radio frequency identification)である。近距離通信部34による通信方式は任意であるが、例えばFeliCa(登録商標)やNFC(near field communication)が好適に採用され得る。近距離通信部34は、近距離無線通信で接続先に提供可能な識別情報UIDを保持する。識別情報UIDは、通信端末30(通信端末30の利用者)に固有の識別符号(例えばFeliCa IDm)である。表示部36は、遊技情報提供装置10から提供された遊技情報を表示する。
他方、利用者Bは、記録媒体31と通信端末30Bとを所持する。記録媒体31は、近距離無線通信(非接触通信)を実行する近距離通信部312を搭載した非接触ICカードである。近距離通信部312は、近距離通信部34と同様に、近距離無線通信で接続先に提供可能な識別情報UID(例えばFeliCa IDm)を保持する。近距離通信部312による通信方式は通信端末30Aの近距離通信部34と同様である。ただし、近距離通信部312は、通信相手に情報(例えば識別情報UID)を送信する片方向通信のみを実行可能であり、通信相手が送信した情報を受信する機能は搭載されない。また、無線通信網210を介して無線通信を実行する機能(遊技情報提供装置10と通信する機能)や画像を表示する機能も記録媒体31には搭載されない。利用者Bの通信端末30Bは、通信端末30Aと同様の無線通信部32および表示部36に加えて撮像部38を具備する。撮像部38は、被写体を光学的に撮像して画像信号を生成する機器(カメラ)である。
図3に示すように、遊技管理端末24は、計時部42と信号受信部44と受付部46と記憶部48と制御部52と通信部54と表示部56とを具備する。なお、図3では1個の遊技管理端末24のみについて詳細な構成を代表的に図示したが、店舗システム20内の各遊技管理端末24は同様の構成である。
計時部42は、現在時刻(時分秒)を示す時刻情報Tを生成する時計回路(RTC:real time clock)である。信号受信部44は、遊技管理端末24に接続された遊技機22から出力される複数の遊技信号S(S1〜S4)を受信する。遊技機22の導入時や入替時には、店舗内に設置された遊技管理端末24の近傍に遊技機22が固定され、遊技機22の各遊技信号Sの出力端子と遊技管理端末24の信号受信部44とが配線を介して電気的に接続される。表示部56は、制御部52による制御のもとで画像を表示する。例えば液晶表示装置等の公知の表示機器が表示部56として任意に採用され得る。
受付部46は、遊技機22の利用指示を利用者から受付ける。第1実施形態の受付部46は、近距離通信部462と開始受付部464と終了受付部466とを含んで構成される。近距離通信部462は、利用者Aの通信端末30A(近距離通信部34)または利用者Bの記録媒体31(近距離通信部312)との間で近距離無線通信を実行する。近距離通信部34または近距離通信部312と遊技管理端末24の近距離通信部462との間の通信には、前述のように例えばFeliCa(登録商標)やNFCが好適に採用され得る。利用者が自身の通信端末30Aまたは記録媒体31を遊技管理端末24に接近(いわゆるタッチ)させた場合に、近距離通信部462は、通信端末30Aまたは記録媒体31の識別情報UIDを近距離無線通信で取得する。すなわち、近距離通信部462は、利用者の識別情報UIDを取得する要素として機能する。
開始受付部464は、自装置に対応する遊技機22での遊技の開始の指示(以下「遊技開始指示」という)を利用者から受付ける。他方、終了受付部466は、自装置に対応する遊技機22での遊技の終了の指示(以下「遊技終了指示」という)を利用者から受付ける。例えば、利用者が押下する操作子が開始受付部464や終了受付部466として採用される。
以上の説明から理解されるように、第1実施形態の受付部46が利用者から受付ける利用指示は、通信端末30Aまたは記録媒体31を利用した識別情報UIDの入力(通信端末30Aまたは記録媒体31を近距離通信部462に接近させる動作)と遊技開始指示および遊技終了指示とを包含する。遊技施設に来場した利用者は、所望の遊技機22に対応する遊技管理端末24の近距離通信部462に自身の通信端末30Aまたは記録媒体31を接近させて識別情報UIDを認識させ、遊技開始指示を開始受付部464に付与したうえで遊技機22での遊技を開始する。そして、遊技機22での遊技を終了する利用者は、遊技中の遊技機22に対応する遊技管理端末24の近距離通信部462に自身の通信端末30Aまたは記録媒体31を接近させて識別情報UIDを認識させたうえで遊技終了指示を終了受付部466に付与する。
記憶部48は、プログラムや各種のデータを記憶する。例えば記憶部48は、遊技管理端末24に固有に付与された端末識別情報RIDを記憶する。制御部52は、遊技管理端末24を統括的に制御する演算処理装置であり、記憶部48に記憶されたプログラムの実行で複数の機能(アドレス処理部520,第1生成部522,第2生成部524)を実現する。なお、制御部52の各機能を複数の集積回路に分散した構成や、専用の電子回路が各機能を実現する構成も採用され得る。
アドレス処理部520は、通信端末30(30A,30B)が遊技情報提供装置10に接続して遊技情報を取得するためのアクセス情報αを生成して利用者に提供する。アクセス情報αは、通信網200における遊技情報提供装置10の所在を示す通信アドレス(例えばURL)である。
図4は、アドレス処理部520が実行する処理(以下「アドレス報知処理」という)のフローチャートである。図4のアドレス報知処理は、近距離通信部462が通信端末30Aまたは記録媒体31から識別情報UIDを取得するたび(すなわち、利用者が通信端末30Aまたは記録媒体31を近距離通信部462に接近させるたび)に実行される。ただし、アドレス報知処理の契機となる情報は識別情報UIDに限定されない。
アドレス報知処理を開始すると、アドレス処理部520は、識別情報UIDの送信元の携帯端末(30A,31)に対して近距離通信部462からアクセス情報αを送信する(S11)。送信対象となるアクセス情報αをアドレス処理部520が取得する方法は任意であるが、例えば記憶部48に予め記憶されたアクセス情報αをアドレス処理部520が読出す構成や、アドレス処理部520が遊技情報提供装置10や管理装置26から取得する構成が採用され得る。
アドレス処理部520は、識別情報UIDの取得先の携帯機器(近距離通信部462の通信相手)が、近距離通信部462によるアクセス情報αの送信に対応可能であるか否か(アクセス情報αを受信可能な通信端末30Aであるか否か)を判定する(S12)。処理S12での判定の方法は任意であるが、例えば、近距離通信部462から送信されたアクセス情報αに対する応答の有無(例えばアクセス情報αの受信の可否)を判定する構成が好適である。具体的には、アドレス処理部520は、携帯機器が近距離通信部462からアクセス情報αを受信するとともに近距離通信部462に対して所定時間内に応答を送信してきた場合に、携帯機器がアクセス情報αに対応可能な通信端末30Aであると判定する(S12:YES)。他方、アクセス情報αの送信に対する応答を近距離通信部462が受信することなく所定時間が経過した場合に、アドレス処理部520は、携帯機器がアクセス情報αに対応不能な記録媒体31であると判定する(S12:NO)。以上の説明から理解されるように、アドレス処理部520は、利用者の携帯機器が、近距離通信部462からアクセス情報αの送信に対応可能であるか否か(例えばアクセス情報αを受信可能であるか否か)を判定する要素(判定手段)として機能する。
処理S12の判定の結果が肯定である場合(すなわち識別情報UIDの取得先が通信端末30Aである場合)、アドレス処理部520は、図4のアドレス報知処理を終了する。通信端末30Aは、処理S11で近距離通信部462から受信したアクセス情報αを利用して遊技情報提供装置10に接続可能な状態となる。
他方、処理S12の判定の結果が否定である場合(すなわち識別情報UIDの取得先が記録媒体31である場合)には、記録媒体31にアクセス情報αを直接に送信しても遊技情報提供装置10に接続できない。そこで、アドレス処理部520は、処理S11で送信したアクセス情報αを表示部56に表示させる(S13)。アクセス情報αの表示の方法は任意であるが、例えば図5の例示の通り、アクセス情報αを表現した図像Cを表示部56に表示させる構成が好適である。図像Cは、光学的に読取(撮像)可能な図形である。例えば図5に例示したQRコード(登録商標)等の2次元コードが図像Cとして好適に利用される。
記録媒体31を所有する利用者Bは、自身の通信端末30Bの撮像部38を使用して表示部56の図像Cを撮像する。すなわち、通信端末30Bは、図像Cで表現されたアクセス情報αを取得し、アクセス情報αを利用して遊技情報提供装置10に接続可能な状態となる。したがって、記録媒体31を所有する利用者Bの通信端末30Bに、遊技管理端末24の近距離通信部462と近距離無線通信を実行する機能は不要である。
以上に説明したように、アドレス処理部520は、アクセス情報αを近距離通信部462から送信し、携帯機器がアクセス情報αに対応できない場合(すなわち処理S12での判定の結果が否定である場合)に表示部56の画像表示でアクセス情報αを利用者に報知する要素(出力制御手段)として機能する。なお、以上の方法でアクセス情報αを取得した通信端末30(30A,30B)が遊技情報提供装置10に接続して遊技情報を取得する手順については後述する。
図3の第1生成部522は、受付部46が利用者から受付けた利用指示に応じた第1履歴情報LA0を順次に生成する。図6は、第1履歴情報LA0の模式図である。図6に示すように、第1履歴情報LA0は、受付部46が利用指示を受付けた時刻を示す時刻情報TAと、利用指示の内容を示す指示情報Aと、遊技管理端末24の端末識別情報RIDと、近距離通信部462が通信端末30から受信した識別情報UIDとを含んで構成される。時刻情報TAは、利用指示の受付の時点で計時部42が出力する時刻情報Tである。
図7は、第1生成部522が第1履歴情報LA0を生成する処理(以下「情報生成処理」という)のフローチャートである。図7の情報生成処理は、近距離通信部462が通信端末30Aまたは記録媒体31から識別情報UIDを取得するたびに実行される。
情報生成処理を開始すると、第1生成部522は、識別情報UIDの取得の時点から所定の時間が経過するまでに開始受付部464が利用者から遊技開始指示を受付けたか否かを判定する(SA12)。遊技開始指示を受付けた場合(SA12:YES)、第1生成部522は、遊技開始指示に対応する第1履歴情報LA0を生成して情報生成処理を終了する(SA13)。すなわち、処理SA13で生成される第1履歴情報LA0は、遊技開始指示の受付時刻(遊技開始時刻)を示す時刻情報TAと、遊技開始指示を示す指示情報Aと、端末識別情報RIDおよび識別情報UIDとを含んで構成される。
他方、遊技開始指示を受付けていない場合(SA12:NO)、第1生成部522は、識別情報UIDの取得の時点から所定の時間が経過するまでに終了受付部466が利用者から遊技終了指示を受付けたか否かを判定する(SA14)。遊技終了指示を受付けた場合(SA14:YES)、第1生成部522は、遊技終了指示に対応する第1履歴情報LA0を生成して情報生成処理を終了する(SA15)。すなわち、処理SA15で生成される第1履歴情報LA0は、遊技終了指示の受付時刻(遊技終了時刻)を示す時刻情報TAと、遊技終了指示を示す指示情報Aと、端末識別情報RIDおよび識別情報UIDとを含んで構成される。
他方、遊技開始指示も遊技終了指示も受付けずに所定の時間が経過した場合(SA14:NO)、第1生成部522は、識別情報UIDの受付(遊技開始指示や遊技終了指示の非発生)に対応する第1履歴情報LA0を生成して情報生成処理を終了する(SA16)。すなわち、処理SA16で生成される第1履歴情報LA0は、識別情報UIDの受付時刻を示す時刻情報TAと、識別情報UIDの受付を示す指示情報Aと、端末識別情報RIDおよび識別情報UIDとを含んで構成される。以上が第1生成部522による情報生成処理である。
図3の第2生成部524は、信号受信部44が遊技機22から受信した各遊技信号S(S1〜S4)に応じた第2履歴情報LB0を生成する。第1実施形態の第2生成部524は、遊技機22が実行する1ゲーム毎に第2履歴情報LB0を順次に生成する。図8は、第2履歴情報LB0の模式図である。図8に示すように、第2履歴情報LB0は、信号受信部44が各遊技信号Sを受信した時刻(あるいは各遊技信号Sの発生時刻)を示す時刻情報TBと、各遊技信号Sに応じた複数の遊技データDP(DP1〜DP4)と、遊技管理端末24の端末識別情報RIDとを含んで構成される。時刻情報TBは、1ゲームに対応した時刻情報Tである。例えば、1ゲーム毎に出力される遊技信号S1の最初のパルスの受信の時点で計時部42が出力する時刻情報Tが時刻情報TBとして利用される。
各遊技信号Sに対応する遊技データDPは、その遊技信号Sに応じた数値に設定される。例えば、図2に示すように、遊技信号S1(M_IN)に対応する遊技データDP1は、1ゲーム内でのベット枚数(遊技信号S1のパルスの個数)に設定され、遊技信号S2(M_OUT)に対応する遊技データDP2は、1ゲーム内で払出されたメダルの枚数(遊技信号S2のパルスの個数)に設定される。また、遊技信号S3に対応する遊技データDP3は、BBゲームの作動中/非作動中を示す数値(例えば作動中:1/非作動中:0)に設定され、遊技信号S4に対応する遊技データDP4は、RBゲームの作動中/非作動中を示す数値に設定される。
なお、遊技信号Sが直接的に示す数値の遊技データDP以外に、遊技信号Sから新たな遊技データDPを生成する構成も採用され得る。例えば、1ゲームにおける遊技信号S1の最初の1個のパルスを順次に計数することで総ゲーム数を特定して遊技データDPとすることが可能である。なお、スロットマシンでは一般的に1ゲームの最低時間が4.1秒に規定されているため、1ゲームの区切は、1ゲームでの遊技信号S1のパルスと次のゲームでの遊技信号S1のパルスとの間隔が充分に空くことで容易に判断し得る。
また、1ゲームの区切に関する仕様データ(1ゲームの区切に参照する遊技信号Sやパルスの指定,1ゲーム内で発生し得るパルスの総数,1ゲームの最低時間等を定義するデータ)を用意しておき、第2生成部524が仕様データを参照して1ゲームの区切を特定する構成も採用され得る。以上の構成によれば、様々な仕様の遊技機に適応することが可能である。また、1ゲームの最低時間の規定が変更された場合でも仕様データを更新するだけで対応が可能になるという利点もある。なお、仕様データを後述の定義情報QCに含ませた構成も好適である。
図3の表示部56は、記録媒体31との通信時にアドレス処理部520が生成するアクセス情報α(図5の図像C)のほか、第2生成部524が順次に生成する遊技データDPに応じた遊技情報を表示する。例えば、当日の総ゲーム数やBBゲームまたはRBゲームの作動回数やBBゲームまたはRBゲームの作動確率等の遊技情報が表示部56に表示される。なお、作動確率は、当日の総ゲーム数と作動回数とから算出される。
図3の通信部54は、管理装置26と通信する通信機器であり、第1生成部522が生成する第1履歴情報LA0や第2生成部524が生成する第2履歴情報LB0を管理装置26に送信する。例えば、管理装置26は、複数の遊技管理端末24の各々に対して所定の周期で履歴情報要求を順番に送信(ポーリング)する。通信部54は、第1履歴情報LA0や第2履歴情報LB0を順次に蓄積し、管理装置26から履歴情報要求を受信した時点で未送信の第1履歴情報LA0または第2履歴情報LB0を管理装置26に送信する。
図3の管理装置26は、店舗システム20内の各遊技管理端末24を管理する店舗内サーバ装置であり、制御部62と記憶部64と通信部66とを含んで構成される。通信部66は、店舗システム20内の各遊技管理端末24と通信するとともに通信中継装置28を介して遊技情報提供装置10と通信する通信機器である。
記憶部64は、プログラムや各種のデータを記憶する。第1実施形態の記憶部64は、管理装置26の設置店舗に関する店舗情報QAと、機種テーブルTBL1および信号テーブルTBL2とを記憶する。店舗情報QAは、例えば店舗システム20が設置された店舗毎に固有に付与された識別情報(店舗番号)である。
機種テーブルTBL1は、各遊技管理端末24に接続された遊技機22の機種情報QBを店舗システム20内の遊技管理端末24毎(遊技機22毎)に登録したデータテーブルである。具体的には、機種テーブルTBL1は、図9に示すように、各遊技管理端末24の端末識別情報RID(RID_1,RID_2,……)とその遊技管理端末24に接続された遊技機22の機種情報QB(QB_1,QB_2,……)とを対応付ける。機種情報QBは、例えば遊技機22の機種名(型式名)や検定番号や機体番号(製造番号)である。各遊技機22の導入時や入替時に機種テーブルTBL1は更新される。
前述のように各遊技信号Sの意味や総数(信号種類)は店舗システム20毎または遊技機22の機種毎に個別に設定されるから、第2履歴情報LB0内の各遊技データDP(DP1〜DP4)が示す数値の意味は、店舗システム20毎または遊技機22の機種毎に相違し得る。したがって、第2履歴情報LB0内の遊技データDPのみからでは各遊技データDPの数値の意味を一義的には特定できない。記憶部64に格納された信号テーブルTBL2は、第2履歴情報LB0内の各遊技データDPの意味を定義する定義情報QCを遊技機22の機種毎に登録したデータテーブルである。具体的には、信号テーブルTBL2は、図10に示すように、店舗システム20内の各遊技機22の機種情報QB(QB_1,QB_2,……)とその遊技機22の定義情報QC(QC_1,QC_2,……)とを対応付ける。なお、新規な遊技機22の発売毎にその遊技機22の機種情報QBおよび定義情報QCを信号テーブルTBL2に追加することで、追加対象の機種情報QBが機種テーブルTBL1にて利用可能となる。
例えば、図2の遊技信号Sを生成する遊技機22の定義情報QCは、遊技データDP1をメダルのベット枚数(M_IN)と定義し、遊技データDP2をメダルの払出数(M_OUT)と定義し、遊技データDP3をBBゲームの作動中/非作動中と定義し、遊技データDP4をRBゲームの作動中/非作動中と定義する。
図3の制御部62は、管理装置26を統括的に制御する演算処理装置であり、記憶部64に記憶されたプログラムの実行で情報設定部620として機能する。情報設定部620は、各遊技管理端末24から受信した第1履歴情報LA0に対する情報の付加で図11の第1履歴情報LAを生成し、遊技管理端末24から受信した第2履歴情報LB0に対する情報の付加で図12の第2履歴情報LBを生成する。図3に示すように、情報設定部620は、店舗情報設定部622と機種情報設定部624と定義情報設定部626とを含んで構成される。なお、制御部62の各機能を複数の集積回路に分散した構成や、専用の電子回路が各機能を実現する構成も採用され得る。
図11および図12に示すように、店舗情報設定部622は、記憶部64に記憶された店舗情報QAを第1履歴情報LA0および第2履歴情報LB0に付加する。また、機種情報設定部624は、第1履歴情報LA0および第2履歴情報LB0に機種情報QBを付加する。具体的には、機種情報設定部624は、第1履歴情報LA0内の端末識別情報RIDに対応する機種情報QBを機種テーブルTBL1から取得して第1履歴情報LA0に付加する。第2履歴情報LB0についても同様に、機種テーブルTBL1内で端末識別情報RIDに対応付けられた機種情報QBが付加される。
定義情報設定部626は、第2履歴情報LB0に定義情報QCを付加する。具体的には、定義情報設定部626は、機種情報設定部624が第2履歴情報LB0に付加する機種情報QBに対応した定義情報QCを信号テーブルTBL2から取得して第2履歴情報LB0に付加する。
以上に説明したように、時刻情報TAと指示情報Aと端末識別情報RIDと識別情報UIDと店舗情報QAと機種情報QBとを含む図11の第1履歴情報LAが生成され、時刻情報TBと遊技データDP(DP1〜DP4)と端末識別情報RIDと店舗情報QAと機種情報QBと定義情報QCとを含む図12の第2履歴情報LBが生成される。情報設定部620が生成した第1履歴情報LAおよび第2履歴情報LBは、通信部66から通信中継装置28および通信網200を介して遊技情報提供装置10に送信される。例えば、遊技情報提供装置10は、複数の店舗システム20の各々に対して所定の周期で履歴情報要求を順番に送信(ポーリング)する。各店舗システム20の管理装置26の通信部66は、情報設定部620が順次に生成する第1履歴情報LAまたは第2履歴情報LBを蓄積し、遊技情報提供装置10から履歴情報要求を受信した時点で未送信の第1履歴情報LAまたは第2履歴情報LBを遊技情報提供装置10に送信する。
図13は、遊技情報提供装置10のブロック図である。図13に示すように、遊技情報提供装置10は、通信部12と制御部14と記憶部16とを含んで構成される。通信部12は、通信網200に接続されたVPNルータ等の通信中継装置(図示略)を介して各店舗システム20内の管理装置26と通信する通信機器である。通信部12は、第1履歴情報LAおよび第2履歴情報LBを各店舗システム20の管理装置26から順次に受信する。
記憶部16は、プログラムや各種のデータを記憶する。制御部14は、遊技情報提供装置10を統括的に制御する演算処理装置であり、記憶部16に記憶されたプログラムの実行で複数の機能(情報管理部72,識別情報取得部74,情報検索部76,情報提供部78)を実現する。なお、制御部14の各機能を複数の集積回路に分散した構成や、専用の電子回路が各機能を実現する構成も採用され得る。
情報管理部72は、各店舗システム20の管理装置26から通信部12が受信する第1履歴情報LAを記憶部16に順次に格納する。したがって、図13に示すように、各店舗システム20で生成された第1履歴情報LAの時系列(以下「履歴情報群GA」という)が記憶部16に生成される。同様に、情報管理部72は、各店舗システム20の管理装置26から通信部12が受信する第2履歴情報LBを記憶部16に順次に格納する。したがって、各店舗システム20で生成された第2履歴情報LBの時系列(以下「履歴情報群GB」という)が記憶部16に生成される。
遊技情報提供システム100の利用を希望する利用者は、会員登録を受ける必要がある。会員登録を受けた利用者には固有の識別情報CID(customer ID)が付与される。遊技情報提供装置10の記憶部16は、会員登録毎に会員情報Mを記憶する。会員情報Mは、図13に示すように、利用者に付与された識別情報CIDと、利用者が所有する通信端末30Aまたは記録媒体31の識別情報UIDと、会員登録時に利用者が設定したパスワード(暗証番号)PWDとを含んで構成される。なお、通信端末30のメールアドレス等の利用者の個人情報を会員情報Mに含ませることも可能である。
会員登録後に自身の遊技情報の提供を希望する利用者(以下では特に「情報要求者」という)が遊技情報提供装置10に対する接続を通信端末30(30A,30B)に指示すると、通信端末30の無線通信部32は、図4のアドレス報知処理で遊技管理端末24から取得したアクセス情報αを利用して遊技情報提供装置10に接続する。通信端末30が遊技情報提供装置10に接続すると、遊技情報提供装置10の情報管理部72は、識別情報CIDおよびパスワードPWDの入力を促すログインページ(認証用画面)を通信端末30の表示部36に表示させる。利用者がログインページを参照して識別情報CID_INとパスワードPWD_INと入力すると、図13に示すように、識別情報CID_INとパスワードPWD_INとを含む遊技情報要求が通信端末30から遊技情報提供装置10に送信される。遊技情報要求は、無線通信網210と通信網200とを介して遊技情報提供装置10の通信部12に到達する。
図13の識別情報取得部74は、通信部12が受信した遊技情報要求の識別情報CID_INおよびパスワードPWD_INを利用して会員認証を実行するとともに情報要求者の識別情報UIDを特定する。図14は、識別情報取得部74が実行する処理(以下「識別情報取得処理」という)のフローチャートである。通信部12が通信端末30から遊技情報要求を受信するたびに識別情報取得処理が実行される。
識別情報取得処理を開始すると、識別情報取得部74は、遊技情報要求を送信した通信端末30を所持する情報要求者が会員登録を受けているか否かを判定する(SB11)。具体的には、遊技情報要求内の識別情報CID_INとパスワードPWD_INに符合する識別情報CIDおよびパスワードPWDを含む会員情報Mが記憶部16に記憶されているか否かに応じて識別情報取得部74は会員登録の有無を判定する(会員認証)。
会員情報Mが存在しない場合(すなわち、会員登録が未実施の場合や識別情報CID_INまたはパスワードPWD_INが間違っている場合)、識別情報取得部74は、会員認証の失敗を通信端末30に通知して識別情報取得処理を終了する(SB12)。他方、情報要求者の会員情報Mが存在する場合、識別情報取得部74は、会員認証の成功を通信端末30に通知する(SB13)。そして、識別情報取得部74は、今回の識別情報CID_IN(CID)に対応する識別情報UIDを会員情報Mから取得する(SB14)。
図13の情報検索部76は、履歴情報群GBを構成する複数の第2履歴情報LBのうち情報要求者の遊技に対応する各第2履歴情報LBを記憶部16から検索する。概略的には、情報検索部76は、情報要求者の識別情報UIDを含む第1履歴情報LAを検索し、各第1履歴情報LA内の時刻情報TAに関連した時刻情報TBを含む第2履歴情報LBを履歴情報群GBから検索する。図15は、情報検索部76が実行する情報検索処理のフローチャートである。識別情報取得部74が情報要求者の識別情報UIDを取得するたびに情報検索処理が実行される。
図15の情報検索処理を開始すると、情報検索部76は、識別情報取得部74が取得した識別情報UIDを含む1個以上の第1履歴情報LA(すなわち、情報要求者の利用指示に応じて生成された第1履歴情報LA)を記憶部16内の履歴情報群GAから検索する(SC11)。そして、情報検索部76は、情報要求者が遊技機22で遊技した時間帯(以下「遊技時間帯」という)を、処理SC11で検索した第1履歴情報LAから特定する(SC12)。
例えば、指示情報Aが遊技開始指示を示す第1履歴情報LAと指示情報Aが遊技終了指示を示す第1履歴情報LAとが処理SC11で検索され、かつ、端末識別情報RIDが双方の第1履歴情報LAで共通する場合、遊技開始時刻に対応する第1履歴情報LAの時刻情報TAが示す遊技開始時刻から、遊技終了指示に対応する第1履歴情報LAの時刻情報TAが示す遊技終了時刻までの期間が遊技時間帯として特定される。
例えば利用者が遊技終了時に遊技終了指示を付与し忘れた場合、遊技終了指示に対応する第1履歴情報LAは処理SC11で検索されない。以上のように遊技終了指示の第1履歴情報LAが欠落した場合、遊技開始指示に対応する第1履歴情報LAの時刻情報Tが示す遊技開始時刻から、その第1履歴情報LAと端末識別情報RIDが共通するが情報要求者とは別人の識別情報UIDを含む第1履歴情報LAの時刻情報TAの遊技開始時刻(すなわち、情報要求者が遊技を終了した遊技機22で別個の利用者が遊技を開始した時刻)までの期間が遊技時間帯として特定される。
情報検索部76は、履歴情報群GBを構成する複数の第2履歴情報LBのうち、処理SC11で検索された各第1履歴情報LAと端末識別情報RIDが共通し、かつ、処理SC12で特定した遊技時間帯内の時刻を時刻情報TBが指定する第2履歴情報LBを検索する(SC13)。すなわち、情報要求者の遊技時間帯内に遊技機22から出力された各遊技信号Sに応じた第2履歴情報LBが処理SC13で検索される。
図13の情報提供部78は、情報検索部76が検索した各第2履歴情報LB内の遊技データDPに応じた遊技情報Pを生成して通信部12から情報要求者の通信端末30に送信する。通信端末30は、通信網200および無線通信網210を介して無線通信部32が受信した遊技情報Pを表示部36に表示する。
図16は、通信端末30の表示部36に表示される遊技情報Pの模式図である。図16から理解されるように、情報提供部78は、例えば、各第2履歴情報LBの店舗情報QAが示す遊技施設毎または各第2履歴情報LBの機種情報QBが示す機種毎に、各第2履歴情報LB内の遊技データDP(DP1〜DP4)に応じて、総ゲーム数やBBゲームまたはRBゲームの作動回数やBBゲームまたはRBゲームの作動確率、入賞毎の時間(時刻情報TB)等を含む遊技情報Pを生成する。各遊技データDPの内容(意味)は第2履歴情報LB内の定義情報QCから特定される。通信端末30の利用者は、表示部36を視認することで自身の遊技情報P(遊技履歴)を確認することが可能である。なお、利用者が複数日にわたって遊技した場合や複数の店舗で遊技した場合には、遊技情報P(遊技履歴)の表示対象として所望の日付や店舗を利用者が選択するためのメニューが表示部36に表示される。
以上に説明した第1実施形態では、利用者の所持する携帯機器が近距離通信部462からのアクセス情報αの送信に対応可能な通信端末30Aである場合には、近距離通信部462から近距離通信で受信したアクセス情報αを利用して通信端末30Aが遊技情報提供装置10と通信し、利用者の携帯機器がアクセス情報αの送信に対応できない場合(記録媒体31の場合)にはアクセス情報αが表示部56に表示される(S13)。したがって、通信端末30Aを所有する利用者Aに遊技情報提供装置10から遊技情報Pを提供できるほか、例えば近距離通信部462との近距離無線通信機能を持たない通信端末30Bを所有する利用者Bでも、記録媒体31を所有する場合には、アクセス情報αが指定する遊技情報提供装置10からの遊技情報Pの提供を容易に利用できるという利点がある。
なお、近距離無線通信が可能な記録媒体31は、例えば電車等の交通機関を利用するための非接触ICカード(例えばSuica(登録商標))として非常に多数の利用者が所有し、また、撮像部38を搭載した通信端末30B(携帯電話機)も非常に多数の利用者が所有している。したがって、遊技情報Pの提供対象が通信端末30Aの利用者Aに制限される場合と比較すると、記録媒体31と通信端末30Bとを所有する利用者Bにも遊技情報Pを提供できる第1実施形態によれば、遊技情報提供システム100を利用可能な利用者の範囲を大幅に拡張することが可能である。
また、第1実施形態では、利用者の識別情報UIDと利用者からの利用指示の発生時刻に応じた時刻情報TAとを対応させる第1履歴情報LAと、各遊技信号Sに応じた遊技データDPと各遊技信号Sの発生時刻に応じた時刻情報TBとを対応させる第2履歴情報LBとが個別に生成および管理され、情報要求者の第1履歴情報LAから特定される遊技時間帯に関連する第2履歴情報LBの各遊技データDPから遊技情報Pが生成される。すなわち、識別情報UIDと遊技データDPとが分離して管理されるから、各遊技データと識別情報とを直接的に対応させる特許文献1の構成と比較して、各遊技データDPの柔軟な利用が実現されるという利点がある。
例えば、特定の利用者の識別情報UIDを含む第1履歴情報LAを履歴情報群GAから抽出および解析することで利用者の行動(各利用者が各遊技機22で遊技した時間等)を追跡することが可能である。第1実施形態では特に、識別情報UIDの認識後に遊技管理端末24に遊技開始指示や遊技終了指示が付与されない場合に識別情報UIDの受付のみ(遊技開始指示や遊技終了指示の非発生)を示す指示情報Aを含む第1履歴情報LAが生成される(SA16)。したがって、自身の通信端末30を遊技管理端末24に接近させた利用者(すなわち遊技機22に興味を示した利用者)が実際に遊技を開始したか否かといった行動まで解析することが可能である。また、履歴情報群GBの各第2履歴情報LBの遊技データDPを解析すれば、利用者毎の個別の遊技情報Pではなくて遊技施設全体の遊技機22の稼働状況を把握することも可能である。
<B:第2実施形態>
本発明の第2実施形態を以下に説明する。なお、以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
第1実施形態では、利用者が自身の通信端末30を遊技管理端末24(近距離通信部462)に接近させることで識別情報UIDを遊技管理端末24に認識させ、かつ、遊技管理端末24の開始受付部464または終了受付部466に対する利用指示に応じた指示情報Aを含む第1履歴情報LA0を生成した。他方、第2実施形態では、通信端末30に対する操作に応じて遊技開始指示および遊技終了指示を付与する。したがって、第1実施形態の開始受付部464や終了受付部466は遊技管理端末24から省略され得る。
図17は第2実施形態の動作の説明図である。利用者が所望の遊技機22の遊技管理端末24に自身の通信端末30Aまたは記録媒体31を接近させる(すなわち利用指示を付与する)と、近距離通信部462は、通信端末30Aまたは記録媒体31から識別情報UIDを取得する(SD11)。第1生成部522は、利用指示の受付時刻(例えば近距離通信の開始時刻や識別情報UIDの受信時刻)を示す時刻情報TAと、遊技管理端末24の端末識別情報RIDと、通信端末30Aまたは記録媒体31から受信した識別情報UIDとを含む第1履歴情報LA0を生成して通信部54から送信する(SD12)。遊技管理端末24から送信された第1履歴情報LA0は、管理装置26にて店舗情報QAと機種情報QBと定義情報QCとが付加されたうえで遊技情報提供装置10に受信され、第1履歴情報LA(履歴情報群GA)として記憶部16に記憶される(SD13)。
また、通信端末30から識別情報UIDを取得すると(SD11)、アドレス処理部520は、前述の図4の処理で通信端末30(30A,30B)にアクセス情報αを提供する(SD14)。具体的には、アドレス処理部520は、識別情報UIDの取得先が通信端末30Aである場合には近距離通信部462による近距離無線通信でアクセス情報αを通信端末30Aに提供し(S11)、識別情報UIDの取得先が記録媒体31(アクセス情報αの送信に対応できない携帯機器)である場合にはアクセス情報αを表示部56に表示させる(S13)。表示部56に表示されたアクセス情報αは撮像部38による撮像で通信端末30Bに認識される。
通信端末30(30A,30B)がアクセス情報αを利用して遊技情報提供装置10に接続すると(SD15)、遊技情報提供装置10の情報管理部72は、識別情報CIDおよびパスワードPWDの入力を促すログインページ(認証用画面)を通信端末30の表示部36に表示させる(SD16)。通信端末30は、利用者がログインページに入力した識別情報CID_INとパスワードPWD_INとを含む認証要求を遊技情報提供装置10に送信する(SD17)。遊技情報提供装置10の識別情報取得部74は、図14と同様の処理で会員認証を実行するとともに識別情報UIDを特定する(SD18)。
利用者の会員認証が成功すると、遊技情報提供装置10の情報管理部72は、図18のプレイ操作ページを通信端末30の表示部36に表示させる(SD19)。図18のプレイ操作ページは、開始受付部362をコマンドボタンとして包含する。遊技機22での遊技開始を希望する利用者が開始受付部362を操作すると、通信端末30の無線通信部32は遊技開始指示を遊技情報提供装置10に送信する(SD20)。無線通信網210と通信網200とを介して遊技開始指示を受信すると、情報管理部72は、記憶部16に記憶された履歴情報群GAのうち処理SD18で特定した識別情報UIDに対応する最新(すなわち時刻情報TAが示す時刻が現在時刻に最も近い)の第1履歴情報LAに、遊技開始指示を示す指示情報Aを追加する(SD21)。なお、識別情報UIDを含む遊技開始指示を処理SD20で通信端末30から送信し、その識別情報UIDを処理SD21での第1履歴情報LAの検索に利用することも可能である。
利用者が遊技機22での遊技を終了する場合も同様の動作が実行される。具体的には、利用者が通信端末30を遊技管理端末24に接近させることで、指示情報Aを含まない第1履歴情報LAが遊技情報提供装置10に送信される(SD12)とともにアクセス情報αが通信端末30に提供される(SD14)。そして、通信端末30(30A,30B)がアクセス情報αを利用して遊技情報提供装置10に接続すると(SD15)、会員認証(SD16〜SD18)の成功を条件に図19のプレイ操作ページが通信端末30の表示部36に表示される(SD19)。図19のプレイ操作ページは、終了受付部364をコマンドボタンとして包含する。終了受付部364を利用者が操作することで遊技終了指示が通信端末30から遊技情報提供装置10に送信される(SD20)。無線通信網210と通信網200とを介して遊技終了指示を受信すると、情報管理部72は、記憶部16に記憶された履歴情報群GAのうち遊技終了指示を付与した利用者の識別情報UIDに対応する最新の第1履歴情報LAに、遊技終了指示を示す指示情報Aを追加する(SD21)。
以上の説明のように、第2実施形態でも、第1実施形態と同様の第1履歴情報LAが遊技情報提供装置10の記憶部16に格納される。第2履歴情報LBの生成や情報検索部76および情報提供部78の動作は第1実施形態と同様である。したがって、第2実施形態でも第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第2実施形態によれば、開始受付部464や終了受付部466を各遊技管理端末24に設置する必要がないから、遊技管理端末24の構成が簡素化されるという利点がある。
なお、以上の説明では、時刻情報TAと端末識別情報RIDと識別情報UIDと店舗情報QAと機種情報QBと定義情報QCとを含む第1履歴情報LAを店舗システム20から遊技情報提供装置10に送信したが、時刻情報TAと端末識別情報RIDと店舗情報QAと機種情報QBと定義情報QCとを遊技開始指示または遊技終了指示に付加して通信端末30の無線通信部32から遊技情報提供装置10に送信する構成(したがって遊技管理端末24から遊技情報提供装置10に対する第1履歴情報LAの送信は省略される)も採用され得る。
<C:第3実施形態>
第3実施形態における遊技管理端末24のアドレス処理部520は、第1実施形態と同様の機能のほか、近距離通信部462が通信端末30Aまたは記録媒体31から取得した識別情報UIDに対応する利用者の会員登録の有無を遊技情報提供装置10に照会する機能(SE11,SE12)を具備する。図20は、第3実施形態のアドレス処理部520が実行するアドレス報知処理のフローチャートである。近距離通信部462が通信端末30Aまたは記録媒体31から識別情報UIDを取得するたびに図20のアドレス報知処理が実行される。
アドレス報知処理を開始すると、アドレス処理部520は、識別情報UIDを含む認証要求を通信部54から遊技情報提供装置10に送信する(SE11)。遊技情報提供装置10の識別情報取得部74は、通信部12を介して受信した認証要求内の識別情報UIDを含む会員情報Mが記憶部16に格納されているか否か(すなわち利用者が会員登録済か否か)の会員認証を実行し、認証結果を遊技管理端末24に送信する。会員認証が成功した場合(識別情報UIDを含む会員情報Mが記憶部16から検索された場合)、会員情報M内の識別情報CIDを含む認証結果が遊技管理端末24に送信される。
遊技情報提供装置10から通信部54を介して認証結果を受信すると(SE12)、遊技管理端末24のアドレス処理部520は、認証結果から利用者の会員認証の成否を判定する(SE13)。アドレス処理部520は、処理SE13での判定の結果に応じたアクセス情報αを生成する(SE14,SE15)。すなわち、会員認証が成功した場合(SE13:YES)、アドレス処理部520は、図21に示すように、認証結果で指定された識別情報CIDを含むアクセス情報α1を生成する(SE14)。具体的には、通信網200での遊技情報提供装置10の通信アドレスAD(http:aaabbbccc.net)に、遊技情報提供装置10から取得した識別情報CID(00001111)を付加したアクセス情報α1が処理SE14で生成される。
以上のように会員認証が成功した場合、第1生成部522は、識別情報CIDを含む第1履歴情報LA0を生成する(SA13,SA15,SA16)。すなわち、第3実施形態の第1履歴情報LA0は、第1実施形態で例示した図6の第1履歴情報LA0の識別情報UIDを、処理SE12で取得した識別情報CIDに置換した内容である。遊技情報提供装置10の記憶部16には、識別情報UIDに代えて識別情報CIDを含む第1履歴情報LAが順次に格納される。
他方、図20の処理SE13の判定の結果が否定である場合(すなわち、例えば利用者が未登録であるために会員認証が失敗した場合)、アドレス処理部520は、図21に示すように、処理SE14で生成されるアクセス情報α1とは相違するアクセス情報α2を生成する(SE15)。具体的には、アクセス情報α2は、遊技情報提供装置10の通信アドレスAD(http:aaabbbccc.net)を含むが、識別情報CIDはNULLデータ(ゼロデータまたはデータなし)に設定される。
処理SE14または処理SE15でのアクセス情報α(α1,α2)の生成後の動作は第1実施形態(S11〜S13)と同様である。すなわち、アドレス処理部520は、近距離通信部462から利用者の携帯機器にアクセス情報αを送信し(SE16)、携帯機器からの応答の有無に応じて携帯機器にアクセス情報αの送信に対応可能であるか否かを判定し(SE17)、判定の結果が否定である場合(通信相手が記録媒体31である場合)には、例えば図5の図像Cの形式でアクセス情報αを表示部56に表示する。表示部56に表示されたアクセス情報αは撮像部38による撮像で通信端末30Bに認識される。以上が第3実施形態におけるアドレス処理部520の動作である。
遊技情報Pの取得を希望する利用者(情報要求者)からの指示を契機として、通信端末30(30A,30B)は、アクセス情報αで特定される遊技情報提供装置10に接続する。図22は、通信端末30の接続時に遊技情報提供装置10の識別情報取得部74が実行する識別情報取得処理のフローチャートである。識別情報取得処理を開始すると、識別情報取得部74は、通信端末30から受信したアクセス情報αに識別情報CIDが含まれるか否か(アクセス情報α1およびアクセス情報α2の何れを受信したか)を判定する(SB20)。アクセス情報αが識別情報CIDを含む場合(アクセス情報α1を受信した場合)、識別情報取得部74は、アクセス情報α1から識別情報CIDを取得する(SB21)。アクセス情報α内の識別情報CIDは、遊技管理端末24での会員認証の成功を条件に付与されるから、遊技情報提供装置10がアクセス情報α1を受信した場合には、会員認証(ログインページでの識別情報CID_INおよびパスワードPWD_INの入力や入力情報に応じた認証処理)は省略される。
他方、識別情報CIDを含まないアクセス情報α2を受信した場合(SE16:NO)、識別情報取得部74は、情報要求者に会員登録を促す会員登録ページを通信端末30(30A,30B)に提供する(SB22)。会員登録ページにて識別情報CIDの付与やパスワードPWDの設定等の手続を経て利用者の会員登録が完了する。
処理SB21で識別情報UIDが特定された場合、遊技情報提供装置10の情報検索部76は、識別情報取得部74が取得した識別情報CIDを含む第1履歴情報LAを検索する(SC11)。他の動作は第1実施形態と同様である。したがって、第3実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。
なお、第3実施形態では識別情報CIDが第1履歴情報LAに含まれるから、第1履歴情報LAを遊技情報提供装置10に記憶させるには利用者の事前の会員登録が必要である。すなわち、遊技情報Pの生成に利用できるのは、会員登録後の遊技で生成された第1履歴情報LAに制限される。他方、第1実施形態では、通信端末30Aまたは記録媒体31の識別情報UIDが第1履歴情報LAに含まれるから、会員登録前でも第1履歴情報LAが遊技情報提供装置10に記憶される。そして、事後的な会員登録により識別情報UIDと識別情報CIDとを対応させることで、会員登録前の遊技で生成された第1履歴情報LAも遊技情報Pの生成に利用できるという利点がある。
また、以上の形態では、遊技情報Pの提供を希望する情報要求者が識別情報CIDを通信端末30から遊技情報提供装置10に送信する場合を例示したが、識別情報CIDの代わりに識別情報UIDを送信して情報検索部76による第1履歴情報LAの検索に適用する構成も採用され得る。
なお、以上の説明では、第1履歴情報LA0に識別情報CIDを含ませたが、第1実施形態と同様に識別情報UIDを含む第1履歴情報LA0を第1生成部522が生成する構成も採用され得る。第1履歴情報LA(LA0)が識別情報UIDを含む場合、識別情報取得部74は、図22の処理SB21において、アクセス情報α1内の識別情報CIDに対応する識別情報UIDを記憶部16内の会員情報Mから取得する。そして、情報検索部76は、識別情報取得部74が取得した識別情報UIDを含む第1履歴情報LAを検索する(SC11)。
<D:変形例>
前述の各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
(1)変形例1
以上の各形態では、店舗情報QAと機種情報QBとを第1履歴情報LA0に付加する処理と、店舗情報QAと機種情報QBと定義情報QCとを第2履歴情報LB0に付加する処理とを管理装置26にて実行したが、店舗情報QAや機種情報QBや定義情報QCを付加する時点は任意である。店舗情報QAと機種情報QBと定義情報QCとを遊技管理端末24に保持させ、図11の第1履歴情報LAと図12の第2履歴情報LBとを遊技管理端末24にて生成する構成も採用され得る。以上の構成の管理装置26は、各遊技管理端末24から送信された第1履歴情報LAおよび第2履歴情報LBを単に中継する要素として機能する。また、店舗情報QAと機種情報QB(機種テーブルTBL1)と定義情報QC(信号テーブルTBL2)とを遊技情報提供装置10の記憶部16に記憶させ、店舗情報QAと機種情報QBとを第1履歴情報LA0に付加して第1履歴情報LAを生成する処理や、店舗情報QAと機種情報QBと定義情報QCとを第2履歴情報LB0に付加して第2履歴情報LBを生成する処理を、遊技情報提供装置10の情報管理部72が実行する構成も採用され得る。
(2)変形例2
第1履歴情報LAや第2履歴情報LBの内容は以上の例示から適宜に変更される。例えば、以上の各形態では時分秒を示す時刻情報T(TA,TB)を第1履歴情報LAや第2履歴情報LBに含ませたが、日付を示す日付情報を時刻情報Tとともに第1履歴情報LAや第2履歴情報LBに含ませた構成や、履歴情報群GAや履歴情報群GBを日付毎に区別して管理する構成も採用され得る。
また、前述の各形態では各第1履歴情報LAが店舗情報QAを含む構成を例示したが、ひとつの店舗システム20から遊技情報提供装置10に送信された複数の第1履歴情報LAの集合に対して1個の店舗情報QAを対応付けた構成も好適である。第2履歴情報LBについても同様に、ひとつの店舗システム20から送信された複数の第2履歴情報LBの集合に対して1個の店舗情報QAを対応付けた構成が採用され得る。また、以上の各形態では第1履歴情報LAおよび第2履歴情報LBの双方に店舗情報QAを付加したが、第1履歴情報LAおよび第2履歴情報LBの片方のみに店舗情報QAを付加した構成も採用され得る。以上の例示から理解されるように、店舗情報QAを利用した構成は、第1履歴情報LAおよび第2履歴情報LBの少なくとも一方に店舗情報QAを関連付けた構成として包括され、第1履歴情報LAや第2履歴情報LBと店舗情報QAとの具体的な関係は任意である。
また、以上の各形態では各第1履歴情報LAが機種情報QBを含む構成を例示したが、ひとつの遊技管理端末24から送信された複数の第1履歴情報LAの集合に対して1個の機種情報QBを対応付けた構成も採用され得る。第2履歴情報LBも同様に、ひとつの遊技管理端末24から送信された複数の第2履歴情報LBに1個の機種情報QBを対応付けた構成が採用される。また、第1履歴情報LAおよび第2履歴情報LBの片方のみに機種情報QBを付加した構成も好適である。すなわち、機種情報QBを利用した構成は、第1履歴情報LAおよび第2履歴情報LBの少なくとも一方に機種情報QBを関連付けた構成として包括され、第1履歴情報LAや第2履歴情報LBと機種情報QBとの具体的な関係は任意である。
もっとも、店舗情報QAや機種情報QBは本発明に必須の要件ではない。例えば、遊技情報提供システム100がひとつの店舗システム20のみを含む構成では店舗情報QAが省略され得るし、各店舗システム20が1種類の遊技機22のみを含む構成では機種情報QBが省略され得る。定義情報QCについても同様であり、各遊技信号Sの意味が各遊技機22で共通するのであれば定義情報QCを省略することが可能である。したがって、遊技管理端末24の第1生成部522が生成した第1履歴情報LA0と第2生成部524が生成した第2履歴情報LB0とを遊技情報提供装置10の記憶部16に格納する構成(すなわち、遊技管理端末24での生成後に他の情報を付加しない構成)も採用され得る。
以上の説明から理解されるように、第1履歴情報(LA0,LA)は、利用者からの利用指示の受付時刻に応じた時刻情報TAと利用者の識別情報(UID,CID)とを対応させた情報として包括され、第2履歴情報(LB0,LB)は、遊技信号Sに応じた遊技データDPと遊技信号Sの発生時刻に応じた時刻情報TBとを対応させた情報として包括される。
(3)変形例3
以上の各形態では、開始受付部464と終了受付部466とを別個に設置したが、1個の操作子の機能を遊技開始指示の受付と遊技終了指示の受付との一方から他方に利用者による操作毎に変更する構成(すなわち、1個の操作子を開始受付部464および終了受付部466として兼用する構成)も採用され得る。利用者が機械的に押圧する操作子のほか、タッチパネルに表示された操作子を開始受付部464や終了受付部466として使用することも可能である。
また、以上の各形態では、遊技終了指示が付与された時点を時刻情報TAが遊技終了時刻として指定する第1履歴情報LA0(LA)を生成したが、近距離通信部462が識別情報UIDを取得した時点(または遊技開始指示が付与された時点)から、遊技終了指示が付与されずに、自装置に対応する遊技機22から各遊技信号Sが出力されない状態(各遊技信号Sが変化しない状態)が所定の時間(例えば30分)だけ継続した場合に、利用者が遊技終了指示を付与し忘れたと判断して、その判断の時点を見做し遊技終了時刻として第1生成部522が第1履歴情報LA0を生成する構成も採用され得る。また、近距離通信部462が通信端末30Aや記録媒体31との通信を開始した時点(あるいは通信端末30Aや記録媒体31から識別情報UIDを取得した時点)を遊技開始時刻や遊技終了時刻として第1生成部522が第1履歴情報LA0を生成する構成も好適である。以上の例示から理解されるように、第1履歴情報LA0(LA)の時刻情報TAが示す遊技開始時刻や遊技終了時刻を特定する方法は本発明において任意である。
利用者が遊技終了指示を付与し忘れたと判断する方法は以上の例示に限定されない。例えば、識別情報UIDの取得から遊技終了指示が付与されることなく別の利用者の識別情報UIDを取得した場合や、遊技終了指示が付与されることなく遊技施設の閉店時間が経過した場合に、利用者が遊技終了指示を付与し忘れたと判断することが可能である。また、利用者が遊技終了指示を付与し忘れたと判断した時点を見做し遊技終了時刻とする構成のほか、判断の時点の直前(最後)に生成された第2履歴情報LB0(すなわち最新の第2履歴情報LB0)の時刻情報TBが示す時刻を見做し遊技終了時刻とする構成も採用され得る。
見做し遊技終了時刻を時刻情報TAとして記録した場合に、例えば利用者が会員ページを閲覧した場合に通知し、利用者が遊技終了指示を付与し忘れたと判断した時刻や、最新の第2履歴情報LB0の時刻情報TBが示す時刻等を含む複数の時刻(見做し遊技終了時刻)の何れかを確定的な遊技終了時刻として利用者に選択させる構成や、適切な遊技終了時刻を利用者に指定させる(例えば見做し遊技終了時刻を修正させる)構成も採用される。
また、遊技開始時刻についても、遊技開始指示を付与し忘れたことを遊技機22での遊技の開始後に利用者が気付く可能性がある。その場合、利用者が気付いてから実際に遊技開始指示を付与した時刻や、その利用者の遊技に関連する最初の第2履歴情報LB0の時刻情報TBが示す時刻を見做し遊技開始時刻とする構成、または、前述の見做し遊技終了時刻の設定と同様に、複数の時刻(見做し遊技開始時刻)の何れかを確定的な遊技開始時刻として利用者に選択させる構成や遊技開始時刻を利用者に指定させる構成も採用され得る。
(4)変形例4
前述の各形態では、各遊技管理端末24が管理装置26を介して遊技情報提供装置10と通信したが、各遊技管理端末24が直接に(すなわち管理装置26を介さずに)遊技情報提供装置10と通信する構成も採用され得る。遊技管理端末24と遊技情報提供装置10とが直接に通信する構成では、前掲の変形例1の例示のように、店舗情報QAと機種情報QBと定義情報QCとを遊技管理端末24に保持させる構成が好適である。また、管理装置26が店舗情報QAや機種情報QBの付加を実行しない構成(別装置が各情報を付加する構成や各情報の付加を省略した構成)では管理装置26は省略され得る。
(5)変形例5
遊技機22の形態は任意である。例えばパチンコ機が遊技機22として採用され得る。遊技機22をパチンコ機とした構成では、遊技玉の払出数や入賞の保留数や大当たりの作動中/非作動中を示す遊技信号Sが遊技機22から遊技管理端末24に供給される。また、各遊技信号Sの出力元は遊技機22自体に限定されない。例えば、遊技機22を固定する枠体(フレーム)に搭載された電気回路(例えばパチンコ機の外部端子板)が各遊技信号Sを生成して遊技管理端末24に供給する構成も好適である。
さらに、スロットマシンのメダル貸出機やパチンコ機の玉貸機、メダルや遊技玉の計数器等の各種の機器からの出力を遊技信号Sとして遊技管理端末24に供給することも可能である。例えば、玉貸機からの遊技信号Sを利用する構成では、利用者に提供された遊技玉の個数(貸出数)を示す遊技データDPを生成し、遊技玉の計数器からの遊技信号Sを利用する構成では、遊技の結果として利用者が獲得した遊技玉の総数(獲得数)を示す遊技データDPを生成することが可能であり、また、貸出数と獲得数とに応じた収支結果を示す遊技データDPを生成することも可能である。また、遊技玉の貸出単価や交換率等の情報を遊技管理端末24や管理装置26に登録すれば、収支金額を遊技データDPとして利用者に提供できる。また、各遊技機22に設置されるセキュリティセンサの検出信号を遊技信号Sとして遊技管理端末24に伝送する構成によれば、例えば検出信号が異常を示した時点での遊技機22の利用者を特定することが可能である。
(6)変形例6
以上の各形態では、通信端末30Aまたは記録媒体31に初期的に設定された固有の識別情報(例えばFeliCa IDm)を識別情報UIDとして利用したが、事後的に通信端末30Aや記録媒体31に格納される情報を識別情報UIDとして利用する構成も採用され得る。
(7)変形例7
パスワードPWD_INの入力は省略され得る。また、パスワードPWD_INの要求の有無等のセキュリティレベルを、例えば会員用ページにて利用者が可変に設定できる構成も好適である。
(8)変形例8
以上の各形態では1ゲーム毎に1個の第2履歴情報LB0を生成したが、第2履歴情報LB0(LB)の生成の周期は任意である。例えば、所定数(複数)のゲームを単位として1個の第2履歴情報LB0を生成する構成や、所定の時間を単位として1個の第2履歴情報LB0を生成する構成が採用され得る。なお、複数ゲームや所定時間を周期として第2履歴情報LB0を生成する構成(すなわち、1ゲームよりも長い時間を周期として第2履歴情報LB0を生成する構成)では、例えばボーナスゲームでの遊技と非ボーナスゲームでの遊技との双方が1個の第2履歴情報LB0の遊技データDPに混在して反映される可能性がある。ボーナスゲームと非ボーナスゲームとで遊技データDPを区別する必要がある場合、ボーナスゲームおよび非ボーナスゲームの一方から他方に変化する時点において、所定のゲーム数や時間に満たない場合でも現段階の第2履歴情報LB0を確定させ、以後の遊技については新規な第2履歴情報LB0に反映させる構成が好適である。
(9)変形例9
遊技管理端末24から通信端末30(30A,30B)に提供される情報は、遊技情報提供装置10に接続するためのアクセス情報α(例えばURL)に限定されない。例えば、遊技施設に初来店した場合やキャンペーンの実施日に特定の情報(例えば画像,音楽,クーポン,メッセージ等の特典データ)をアクセス情報αとともに遊技管理端末24から通信端末30に提供することが可能である。また、通信端末30を遊技管理端末24に接近させた段階で会員認証が実行される第3実施形態の構成では、会員に限定して遊技管理端末24から特典データを提供する構成や、遊技管理端末24から提供される特典データを会員と非会員とで相違させる構成も好適である。また、遊技施設への来店回数や年齢・性別等の属性情報を会員情報Mに登録すれば、属性情報に応じた特典データを利用者に提供して会員の満足度を向上させることも可能である。
(10)変形例10
第3実施形態では、図21に例示した通り、アクセス情報αのうち識別情報CID以外の部分(通信アドレスAD)を会員認証の成否に関わらず共通させ、アクセス情報α内の識別情報CIDの有無に応じて会員認証の成否を遊技情報提供装置10にて区別したが、遊技管理端末24での会員認証の成否に応じて別個のアクセス情報α(α1,α2)をアドレス処理部520が生成する構成も採用され得る。すなわち、遊技管理端末24での会員認証が成功した場合のアクセス情報α1は識別情報CIDの指定を含む通信アドレスに設定され、会員認証が失敗した場合のアクセス情報α2は会員登録ページを指定する通信アドレスに設定される。以上の例示から理解されるように、本発明の好適な態様におけるアクセス情報α1(第1アクセス情報)は、遊技情報提供装置10において利用者の遊技情報Pを特定可能な情報(すなわち遊技情報提供装置10にて利用者を認識可能な情報)として包括され、アクセス情報α2は、アクセス情報α1とは相違する情報(好適な形態では会員登録ページを指定する情報)として包括される。
(11)変形例11
以上の各形態では、光学的に認識可能な図像Cとしてアクセス情報αを表示したが、アクセス情報αを利用者に報知する方法は任意である。例えば、アクセス情報αの文字列を表示部56に表示させることも可能である。利用者は、表示部56の表示を参照しながら自身の通信端末30Bを操作してアクセス情報αを入力する。
また、記録媒体31および通信端末30Bの利用者Bにアクセス情報αを提供する方法は画像の表示に限定されない。例えば、アクセス情報αを含む電子メールを通信端末30Bに提供する構成も採用され得る。なお、電子メールによるアクセス情報αの報知には、通信端末30Bのメールアドレスを事前に登録する必要がある。会員登録時に利用者のメールアドレスを登録させる構成では、アドレス処理部520は、利用者の携帯機器がアクセス情報αに対応できないと判定された場合に利用者の会員登録の有無を判定し、登録済の利用者には会員登録時に指定されたメールアドレスにアクセス情報αを含む電子メールを送信する一方、未登録の利用者には前述の各形態のようにアクセス情報αを表示部56に表示するという構成が好適である。以上の説明から理解されるように、利用者にアクセス情報αを報知する方法は1種類に限定されない。
(12)変形例12
近距離通信部462によるアクセス情報αの送信に対応不能な携帯機器は記録媒体31に限定されない。例えば、近距離通信部462に対して近距離無線通信で識別情報UIDを送信可能な通信端末でも、近距離通信部462からアクセス情報αを受信できない通信端末(すなわち片方向のみの近距離無線通信が可能な通信端末)は、アクセス情報αの送信に対応不能な携帯機器と判定される。
なお、無線通信部32および近距離通信部34を具備する通信端末30Aと近距離通信部312を具備する記録媒体31との間には、近距離通信部462によるアクセス情報αの送信に対応可能であるか否かという相違のほか、遊技情報提供装置10から遊技情報Pを受信可能であるか否かという相違も存在する。したがって、通信端末30Aおよび記録媒体31のみを近距離通信部462の通信相手として想定した場合(すなわち、遊技情報提供装置10から遊技情報Pを可能であるが片方向のみの近距離無線通信が可能な通信端末を除外した場合)、アドレス処理部520による処理S12(または後掲の図23の処理S15)での判定は、利用者の携帯機器が、遊技情報提供装置10から遊技情報Pを受信可能な通信端末に該当するか否かを判定する処理としても表現され得る。
(13)変形例13
以上の各形態では、利用者の携帯機器の種類(通信端末30A,記録媒体31)に関わらず近距離通信部462からアクセス情報αを送信したが(S11)、アクセス情報αの送信に対応可能な携帯機器(通信端末30A)に限定してアクセス情報αを送信することも可能である。例えば、アドレス処理部520が図4のアドレス報知処理に代えて図23のアドレス報知処理を実行する構成も採用され得る。
図23に示すように、アドレス処理部520は、識別情報UIDの取得先の携帯機器がアクセス情報αの送信に対応可能であるか否か(通信端末30Aおよび記録媒体31の何れに該当するか)を判定する(S15)。処理S15の判定の方法は任意であるが、例えば通信端末30Aと記録媒体31とで識別情報UIDの一部のビットを相違させた構成では、識別情報UIDの取得先が通信端末30Aおよび記録媒体31の何れに該当するかを識別情報UIDから判定することが可能である。また、通信方式(例えば使用周波数)や送信情報の相違に応じて通信端末30Aと記録媒体31とを区別する構成も採用され得る。
処理S15の判定の結果が肯定である場合(すなわち識別情報UIDの取得先が通信端末30Aである場合)、アドレス処理部520はアクセス情報αを近距離通信部462から通信端末30Aに送信する(S16)。他方、処理S15の判定の結果が否定である場合(すなわち識別情報UIDの取得先が記録媒体31である場合)、アドレス処理部520は、図4の処理S13と同様にアクセス情報αを表示部56に表示させる(S17)。すなわち、通信端末30Aに対するアクセス情報αの送信と記録媒体31の利用者Bに対するアクセス情報αの報知とが選択的に実行される。以上の形態でも前述の各形態と同様の効果が実現される。なお、図23の手順は、第3実施形態(図20の処理SE16〜SE18)にも適用され得る。
(14)変形例14
以上の各形態では、利用者の識別情報UIDを含む第1履歴情報LAと各遊技信号Sに応じた遊技データDPを含む第2履歴情報LBとを個別に管理した(時刻情報TAおよび時刻情報TBを介して識別情報UIDと遊技データDPとを間接的に対応させた)が、識別情報UIDと遊技データDPとを直接的に対応させた構成も採用され得る。例えば、遊技管理端末24の制御部52は、遊技開始指示から遊技終了指示までの各遊技信号Sに応じた遊技データDPを、遊技開始指示の前後で近距離通信部462が受信した識別情報UIDに対応させた履歴情報を順次に生成して通信部54から送信する。
なお、遊技情報提供装置10から提供される遊技情報Pは、利用者の個人に対応した遊技情報に限定されない。例えば、遊技機22に関連する情報(例えば遊び方ガイド等)や遊技施設に関連する情報(例えばキャンペーン情報等)を遊技情報Pとして遊技情報提供装置10から通信端末30に提供する構成も採用され得る。会員登録済の利用者に未登録の利用者と比較して詳細な遊技情報Pを提供することも可能である。また、近距離通信部462が携帯機器から識別情報UIDを取得した場合に、遊技施設に来店した特典として利用者に所定数のポイント(来店ポイント)を付与し、利用者に提供される遊技情報Pが来店ポイントに応じて変化する構成も好適である。