JP5398370B2 - 電線対基板コネクタ - Google Patents

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本発明は、電線対基板コネクタに関するものである。
従来、ケーブル等の電線をプリント回路基板等の回路基板に接続するための電線対基板コネクタにおいては、電線に接続された電線コネクタと基板に実装された基板コネクタとの嵌(かん)合を維持するために、フリクションロック機構によって電線コネクタのハウジングを相手方コネクタのハウジングにロックさせるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
図11は従来の電線対基板コネクタを示す斜視図である。
図において、801は電線コネクタであり、ケーブルが備える電線891の終端に接続されている。また、901は基板コネクタであり、図示されない電子機器、電気機器等の回路基板等に実装される。
そして、前記電線コネクタ801は、合成樹脂等から成るハウジング811と、該ハウジング811に取付けられ、前記電線891に接続された図示されない端子とを有する。なお、前記ハウジング811の左右の側壁817には、外方に向けて突出する係合凸部818が一体的に形成されている。
また、前記基板コネクタ901は、ハウジング911と、該ハウジング911に取付けられた端子961とを有する。該端子961は、ハウジング911の底板から上方へ突出し、電線コネクタ801と基板コネクタ901とが嵌合すると、電線コネクタ801の端子と接触する。また、前記ハウジング911は、前記電線コネクタ801のハウジング811が挿入される嵌合空間913を画定する左右の側壁917を備え、該側壁917の内側面には内方に突出する係合用凸部918、及び、該係合用凸部918の下隣に係合用凹部916が形成されている。
そして、前記電線コネクタ801と基板コネクタ901とを嵌合させる際には、オペレータが手指によって電線コネクタ801のハウジング811を基板コネクタ901のハウジング911の嵌合空間913内に押込むことにより、係合凸部818が係合用凸部918を乗越えて係合用凹部916内に進入し、係合凸部818と係合用凸部918とが互いに係合する。これにより、ハウジング811とハウジング911とがロックされ、電線コネクタ801と基板コネクタ901との嵌合状態が維持される。
なお、電線コネクタ801と基板コネクタ901との嵌合を解除する際には、オペレータが手指によって抜去力を発揮して電線コネクタ801のハウジング811を引張ることにより、係合凸部818が係合用凸部918を乗越えて係合用凹部916から抜出されてハウジング811とハウジング911とのロックが解除され、ハウジング811がハウジング911の嵌合空間913から抜去られる。
特開2006−128033号公報
しかしながら、前記従来の電線対基板コネクタにおいては、フリクションロック機構が採用され、電線コネクタ801の係合凸部818も基板コネクタ901の係合用凸部918も、実質的な弾性を備えておらず、係合凸部818が係合用凸部918を乗越える際に生じる摩擦力によって係合凸部818の係合用凸部918の乗越えを防止し、これにより、ハウジング811がハウジング911の嵌合空間913から抜去られることが防止される。そのため、係合凸部818と係合用凸部918との係合が十分ではなく、比較的小さな抜去力であっても、ハウジング811がハウジング911の嵌合空間913から抜去られ、電線コネクタ801と基板コネクタ901との嵌合が容易に解除されてしまう。
また、電線コネクタ801のハウジング811と基板コネクタ901のハウジング911との嵌合及び嵌合解除を繰返すと、係合凸部818が係合用凸部918を乗越える際に生じる摩擦によって、前記係合凸部818及び係合用凸部918が摩滅してしまい、ハウジング811をハウジング911の嵌合空間913から抜去るために必要な抜去力が低下し、電線コネクタ801と基板コネクタ901との嵌合が更に容易に解除されてしまう。
さらに、係合凸部818及び係合用凸部918の摩滅が進行した場合には、電線コネクタ801のハウジング811及び基板コネクタ901のハウジング911を新しい品に交換する必要がある。しかし、基板コネクタ901は、通常、はんだ付によって基板に実装されているので、基板コネクタ901のハウジング911を交換するためには、はんだを剥(は)がし、その後、再びはんだ付を行う必要があるので、膨大な手間と時間とがかかってしまう。
さらに、電線コネクタ801のハウジング811をオペレータの手指で把持することが困難であるため、電線コネクタ801と基板コネクタ901との嵌合を解除する際には、オペレータは手指で電線891を把持して抜去力を付与することになるので、電線891と電線コネクタ801との接続が切断されてしまう可能性がある。
本発明は、前記従来の電線対基板コネクタの問題点を解決して、第1コネクタ又は第2コネクタのいずれか一方のハウジングに形成された弾性を備えるロック部材を含む自励(self−energizing)ロック力発揮型のロック機構を配設することによって、第1コネクタのハウジングと第2コネクタのハウジングとを強固にロックすることができ、第1コネクタ及び第2コネクタの嵌合状態を確実に維持することができ、ロック機構を構成する部材の摩滅を抑制することができ、かつ、第1コネクタと第2コネクタとの嵌合操作を容易に行うことができ、専有スペースを小さくすることができる信頼性の高い電線対基板コネクタを提供することを目的とする。
そのために、本発明の電線対基板コネクタにおいては、電線に接続される第1端子と、該第1端子が装填(てん)された第1ハウジングとを有する第1コネクタと、前記第1端子と接触する第2端子と、該第2端子が装填され、前記第1ハウジングと嵌合する第2ハウジングとを有し、基板に実装される第2コネクタとから成る電線対基板コネクタであって、嵌合した前記第1ハウジング及び第2ハウジングをロックするための自励ロック力発揮型のロック機構を更に有し、該ロック機構は、前記第1ハウジング又は第2ハウジングの一方の両側の側壁部に形成された弾性を備えるロック部材と、前記第1ハウジング又は第2ハウジングの他方の両側の側壁部に形成され、前記ロック部材と係合する被ロック部とを含み、前記第1ハウジングと第2ハウジングとが嵌合される際、前記第1端子と第2端子との接触が開始される前に前記ロック部材と被ロック部との当接が開始され、前記ロック部材と被ロック部との係合が完了する時には前記第1端子と第2端子との接触が完了している
本発明の他の電線対基板コネクタにおいては、さらに、前記ロック部材は、カンチレバー状の部材であり、その基端は側壁部に接続され、その自由端は、嵌合を解除する際の前記ロック部材の被ロック部に対する動きに関するリーディングエッジであって前記被ロック部と係合する。
本発明の更に他の電線対基板コネクタにおいては、さらに、前記ロック部材の外側面は、前記ロック部材が形成された側壁部の外側面と面一又は前記側壁部の外側面よりも内方に位置する。
本発明の更に他の電線対基板コネクタにおいては、さらに、前記ロック部材が形成された側壁部は前記被ロック部が形成された側壁部の外側に位置し、前記ロック部材の自由端は、前記ロック部材の基端よりも内方において前記被ロック部と係合する。
本発明の更に他の電線対基板コネクタにおいては、さらに、前記第2コネクタは、前記基板に固定される第1固定金具及び第2固定金具を有し、前記ロック機構は、前記第2コネクタの前後方向に関して、前記第1固定金具と第2固定金具との間に位置する。
本発明によれば、電線対基板コネクタにおいては、第1コネクタ又は第2コネクタのいずれか一方のハウジングに形成された弾性を備えるロック部材を含む自励ロック力発揮型のロック機構が配設されている。これにより、第1コネクタのハウジングと第2コネクタのハウジングとを強固にロックすることができ、第1コネクタ及び第2コネクタの嵌合状態を確実に維持することができ、ロック機構を構成する部材の摩滅を抑制することができ、かつ、第1コネクタと第2コネクタとの嵌合操作を容易に行うことができ、専有スペースを小さくすることができ、信頼性を向上させることができる。
本発明の第1の実施の形態における電線対基板コネクタの嵌合前の状態を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態における電線コネクタ及び基板コネクタの斜視図であって、(a)は基板コネクタの前方斜め上から視た斜視図、(b)は電線コネクタの前方斜め上から視た斜視図、(c)は電線コネクタの前方斜め下から視た斜視図である。 本発明の第1の実施の形態における電線対基板コネクタの嵌合した状態を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態における電線対基板コネクタの嵌合した状態を示す上面図である。 本発明の第1の実施の形態における電線対基板コネクタの嵌合した状態を示す断面図であって、(a)は図4のA−A矢視断面図、(b)は図4のB−B矢視断面図、(c)は比較のために示す電線対基板コネクタの嵌合直前の状態を示す断面図であって(b)に対応する断面図である。 本発明の第2の実施の形態における電線対基板コネクタの嵌合前の状態を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態における電線コネクタ及び基板コネクタの斜視図であって、(a)は基板コネクタの前方斜め上から視た斜視図、(b)は電線コネクタの前方斜め上から視た斜視図である。 本発明の第2の実施の形態における電線対基板コネクタの嵌合した状態を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態における電線対基板コネクタの嵌合した状態を示す上面図である。 本発明の第2の実施の形態における電線対基板コネクタの嵌合した状態を示す断面図であって、(a)は図9のC−C矢視断面図、(b)は図9のD−D矢視断面図、(c)は比較のために示す電線対基板コネクタの嵌合直前の状態を示す断面図であって(b)に対応する断面図である。 従来の電線対基板コネクタを示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態における電線対基板コネクタの嵌合前の状態を示す斜視図、図2は本発明の第1の実施の形態における電線コネクタ及び基板コネクタの斜視図である。なお、図2において、(a)は基板コネクタの前方斜め上から視た斜視図、(b)は電線コネクタの前方斜め上から視た斜視図、(c)は電線コネクタの前方斜め下から視た斜視図である。
図において、101は、本実施の形態の電線対基板コネクタにおける第2コネクタとしての基板コネクタであり、図示されない基板としての回路基板に実装されるものであり、望ましくは、高さ寸法の小さな低背型コネクタである。また、1は、本実施の形態の電線対基板コネクタにおける第1コネクタとしての電線コネクタであり、複数の電線91を備えるケーブルの終端に接続され、該ケーブルを基板コネクタ101に電気的に接続するために使用されるものであり、望ましくは、基板コネクタ101と同様に、低背型コネクタであり、かつ、基板コネクタ101に垂直嵌合されるものである。つまり、本実施の形態の電線対基板コネクタは、望ましくは、低背型垂直嵌合コネクタであり、電線91が回路基板と平行に引出されるケーブル水平出しタイプのものである。
なお、図に示される例において、電線91は3本であるが、電線91の数は任意に変更することができ、例えば、1本であってもよい。また、本実施の形態において、電線コネクタ1は、断面円形の電線91を備えるケーブルを接続するためのものであるが、フレキシブルフラットケーブル(FFC:Flexible Flat Cable)、フレキシブル回路基板(FPC:Flexible Printed Circuit)等の平板状可撓(とう)性ケーブルを接続するためのものであってもよい。
また、本実施の形態において、基板コネクタ101及び電線コネクタ1の各部の構成及び動作を説明するために使用される上、下、左、右、前、後等の方向を示す表現は、絶対的なものでなく相対的なものであり、基板コネクタ101及び電線コネクタ1が図に示される姿勢である場合に適切であるが、基板コネクタ101及び電線コネクタ1の姿勢が変化した場合には姿勢の変化に応じて変更して解釈されるべきものである。
ここで、前記基板コネクタ101は、レセプタクルコネクタであって、合成樹脂等の絶縁性材料によって一体的に形成され、前記電線コネクタ1の電線側ハウジング11と嵌合する第2ハウジングとしての基板側ハウジング111と、該基板側ハウジング111に装填された金属製の第2端子としての基板側端子161と、同じく基板側ハウジング111に装填された金属製の取付用補助金具181とを有する。
なお、図に示される例において、基板側端子161は3本であるが、基板側端子161の数は電線91の数に対応して任意に変更することができる。そして、前記基板コネクタ101は、概略直方体形状を備え、その下面(図1及び2(a)における下側の面)が回路基板の表面に対向するように該回路基板に取付けられ、上方から電線コネクタ1が挿入されて嵌合される。
図に示されるように、基板側ハウジング111は、略矩(く)形の平板状の天板部112を備える本体部114と、該本体部114の先端側(図1及び2(a)における左下側であって嵌合する電線コネクタ1の先端側に対応)の縁に沿って延在し、基板側ハウジング111の下面に対してほぼ垂直に延在する前壁部114aと、前記本体部114の両側縁に沿って延在し、基板側ハウジング111の下面に対してほぼ垂直に延在する側壁部117とを有する。なお、前記前壁部114a及び側壁部117は天板部112よりも上方に延出する。そして、115は、天板部112の上方において、前壁部114a及び側壁部117によって周囲三方を画定された嵌合空間であり、電線コネクタ1の本体部14の下端部が挿入されて嵌合される空間である。
また、前記本体部114には、前壁部114aにスリット状の開口を備え、後方に向けて延在する溝状の基板側端子収容凹部113が形成されている。そして、各基板側端子収容凹部113内には、基板側端子161が1つずつ挿入されて装填される。なお、図に示される例において、基板側端子収容凹部113は3つであるが、基板側端子収容凹部113の数は基板側端子161の数に対応して任意に変更することができる。
そして、前記基板側端子161の接触部164は、前壁部114aから後方に向けて、かつ、天板部112から立設する方向に延在し、嵌合空間115内に露出する。なお、前記基板側端子161のソルダーテール部162は、その先端が前壁部114aの下端から先端方向に延出し、回路基板に形成された信号線、コンタクトパッド、端子等、すなわち、相手方端子部材に、はんだ付等によって電気的に接続される。なお、前記基板側端子161は、基板コネクタ101を回路基板に固定するための第1固定金具として機能し、ソルダーテール部162は第1基板固定部として機能する。
また、前記本体部114の後端側には、金具収容溝114bが形成され、該金具収容溝114bに取付用補助金具181が収容される。そして、該取付用補助金具181の下端に形成された後述される接続部183は、回路基板に形成されたはんだパッド等のコネクタ固定部に、はんだ付等によって固定される。これにより、基板コネクタ101は回路基板に強固に固定される。なお、前記取付用補助金具181は、基板コネクタ101を回路基板に固定するための第2固定金具として機能し、接続部183は第2基板固定部として機能する。
さらに、前記本体部114の下端における前端及び後端には、側壁部117よりも側方外側に突出する下端突出部114cがそれぞれ形成されている。これにより、回路基板に取付けられた基板側ハウジング111の姿勢をより安定させることができる。
そして、前記側壁部117には、上下方向に延在する浅い溝状のロック部材収容凹部119aが形成され、該ロック部材収容凹部119aの上端は被ロック部119によって画定される。該被ロック部119は、側壁部117の上縁に沿って前後方向に延在し、側方外側に突出する突出部であって、側壁部117と一体に形成される。なお、前記被ロック部119は、少なくともロック部材収容凹部119aの底面より側方外側に突出するように形成されていればよく、必ずしも側壁部117の側面よりも側方外側に突出する必要はない。図に示される例において、被ロック部119の側面は、側壁部117の側面とほぼ面一になるように形成されている。
そして、前記被ロック部119は、電線コネクタ1を基板コネクタ101に嵌合する際に、電線コネクタ1のロック部材16の係合突起部16aと係合して、嵌合された基板コネクタ101及び電線コネクタ1をロックするロック機構として機能する。なお、前記被ロック部119の基板側ハウジング111の前後方向に関する位置は、ソルダーテール部162と接続部183との間である。望ましくは、基板側ハウジング111の前後方向に関し、前記被ロック部119は、ソルダーテール部162と接続部183との中点に位置する。
一方、電線コネクタ1は、プラグコネクタであって、合成樹脂等の絶縁性材料によって一体的に形成され、前記基板コネクタ101の基板側ハウジング111と嵌合する第1ハウジングとしての電線側ハウジング11と、該電線側ハウジング11に装填された金属製の第1端子としての電線側端子61とを有する。各電線側端子61は、各電線91の芯(しん)線としての導電線と導通するように各電線91の終端に接続された状態で、電線側ハウジング11に形成された電線側端子収容凹部13内に1つずつ収容されて保持される。なお、図に示される例において、電線側端子61及び電線側端子収容凹部13は3つずつであるが、電線側端子61及び電線側端子収容凹部13の数は電線91の数に対応して任意に変更することができる。
そして、前記電線コネクタ1は、概略直方体形状を備え、その下面が基板コネクタ101の上面に対向するような姿勢で上方から基板コネクタ101に挿入されて嵌合される。すなわち、該基板コネクタ101に垂直嵌合される。
図に示されるように、電線側ハウジング11は、略矩形の平板状の天板部12と、該天板部12の下面に接続された直方体形状の本体部14とを有する。なお、前記天板部12の少なくとも先端縁及び側端縁は、本体部14よりも張出している。そして、18は、天板部12の先端縁に沿って、かつ、天板部12に対して垂直に延在する前壁部であり、天板部12の先端縁から下方に延出する。なお、前壁部18は、本体部14の前端面よりも前方に位置し、前壁部18と本体部14の前端面との間には、電線コネクタ1と基板コネクタ101とが嵌合すると、基板側ハウジング111の前壁部114aの上端部が進入する間隙(げき)が存在する。
また、17は、天板部12の左右両側の側端縁に沿って、かつ、天板部12に対して垂直に延在する側壁部であり、天板部12の側端縁から下方に延出する。なお、15は、本体部14の下方において側壁部17によって両側を画定された嵌合空間であり、基板側ハウジング111の上端が挿入されて嵌合される空間である。そして、側壁部17は、本体部14の側端面よりも側方外側に位置し、側壁部17と本体部14の側端面との間には、電線コネクタ1と基板コネクタ101とが嵌合すると、基板側ハウジング111の側壁部117の上端部が進入する間隙としてのロック用空間15aが存在する。なお、図に示される例において、側壁部17の下端は前壁部18の下端より下方に位置する、すなわち、前壁部18が側壁部17よりも短く形成されているが、前壁部18をより長く形成し、その下端が側壁部17の下端と同程度の位置になるようにしてもよい。
さらに、前記本体部14の下面における先端縁寄りの位置には、本体部14内に形成された電線側端子収容凹部13の先端及び下端に連通する端子収容開口13aが形成され、電線コネクタ1が基板コネクタ101に嵌合する際に、基板側端子161の接触部164が端子収容開口13a内に進入する。そして、各電線側端子61の先端部は、前記端子収容開口13a内に配設され、該端子収容開口13a内に進入した基板側端子161の接触部164と接触する。
また、各側壁部17には、その内側に位置するロック用空間15aに連通するロック用凹部17aが形成され、該ロック用凹部17a内にロック部材16が配設される。前記ロック用凹部17aは、略矩形の形状を備え、上端が天板部12に開口するように形成される。そして、各側壁部17は、上端が天板部12の側端縁に接続された一対の垂下部17cと、一対の垂下部17cの下端を連結する連結桟部17dとを含み、略U字状の形状を備える。なお、前記ロック用凹部17aは、その周囲三方を前記垂下部17cの下端を連結する連結桟部17dによって画定される。
そして、前記ロック部材16は、下端、すなわち、基端が連結桟部17dに一体的に接続され、上方に向けて延出するカンチレバー状の弾性を備える部材であり、その上端は自由端であり、該自由端の内面側には、内方に向けて、すなわち、対向する本体部14の側端面に向けて突出する係合突起部16aが形成されている。なお、電線コネクタ1と基板コネクタ101との嵌合を解除する方向の動き、すなわち、電線側ハウジング11を基板側ハウジング111から抜去る動きに関して、ロック部材16の自由端はリーディングエッジであり、基端はトレーリングエッジである。
また、前記ロック部材16は、望ましくは、自由端が斜め内方を向くように内方に傾斜した姿勢を備え、その外側面16bは、側壁部17の外側面17bと面一又は側壁部17の外側面17bより内方に位置する。なお、前記ロック部材16は、必ずしも内方に傾斜していなくてもよく、例えば、外側面16bが側壁部17の外側面17bと平行となるような姿勢であってもよい。少なくとも、ロック部材16の自由端において、ロック部材16の外側面16bは、側壁部17の外側面17bより内方に位置する。そのため、少なくとも係合突起部16aは、ロック用空間15a内に突出する。なお、ロック部材16は、弾性を備えるので、その基端を中心としてある程度弾性的に回動可能となっている。
そして、電線コネクタ1を基板コネクタ101に嵌合する際に、基板コネクタ101の側壁部117における上端部がロック用空間15a内に進入し、被ロック部119がロック部材16の係合突起部16aと係合して、嵌合された基板コネクタ101及び電線コネクタ1をロックするロック機構として機能する。
次に、前記電線コネクタ1を基板コネクタ101に嵌合する動作について説明する。
図3は本発明の第1の実施の形態における電線対基板コネクタの嵌合した状態を示す斜視図、図4は本発明の第1の実施の形態における電線対基板コネクタの嵌合した状態を示す上面図、図5は本発明の第1の実施の形態における電線対基板コネクタの嵌合した状態を示す断面図である。なお、図5において、(a)は図4のA−A矢視断面図、(b)は図4のB−B矢視断面図、(c)は比較のために示す電線対基板コネクタの嵌合直前の状態を示す断面図であって(b)に対応する断面図である。
電線コネクタ1を回路基板に実装された基板コネクタ101に嵌合する場合には、電線コネクタ1をオペレータが手指等によって操作して、電線コネクタ1の本体部14の嵌合面としての下面が基板コネクタ101の嵌合面としての上面に向合うように、より具体的には、天板部112に向合うように位置させる。また、前壁部18が形成された電線コネクタ1の先端が基板コネクタ101における前壁部114aが形成された先端と同一方向を向くように、電線コネクタ1の向きが調整される。そして、電線コネクタ1を回路基板の上方から回路基板に対して垂直に相対的に移動させ、電線コネクタ1の本体部14を基板コネクタ101の基板側ハウジング111の嵌合空間115内に上方から挿入し、図3及び4に示されるように、電線コネクタ1を基板コネクタ101に嵌合させる。
この際、基板コネクタ101の基板側端子161の接触部164が電線コネクタ1の端子収容開口13a内に進入し、該端子収容開口13a内に配設された各電線側端子61の先端部と接触する。これにより、電線91の導電線が、電線側端子61及び基板側端子161を介して、回路基板に形成された相手方端子部材に電気的に接続される。
また、基板コネクタ101の側壁部117における上端部が電線コネクタ1のロック用空間15a内に進入し、被ロック部119がロック部材16の係合突起部16aと係合する。これにより、電線コネクタ1が基板コネクタ101にロックされ、電線コネクタ1が基板コネクタ101から外れることが防止される。
なお、ロックする際には、ロック部材16が弾性を備えるカンチレバー状の部材であって、係合突起部16aがロック部材16の自由端に形成されているので、オペレータは、ロック部材16を操作する必要がなく、電線コネクタ1の電線側ハウジング11を基板コネクタ101の基板側ハウジング111に押込むだけでよく、かつ、押込むために大きな力を発揮する必要がない。
つまり、図5(c)に示されるような嵌合直前の状態から図5(b)に示されるような嵌合後の状態に移行させる際には、電線側ハウジング11を下方に移動させると、係合突起部16aが、被ロック部119と当接して該被ロック部119から外方へ押される力を受けるので、ロック部材16は、その基端を中心として弾性的に回動する。その結果、係合突起部16aは、外方に変位して被ロック部119を乗越え、該被ロック部119の下方にまで移動する。
そのため、電線側ハウジング11を下方に移動させるだけで、自動的に被ロック部119と係合突起部16aとが係合し、電線コネクタ1が基板コネクタ101にロックされる。また、ロック部材16が弾性的に回動して係合突起部16aが外方に変位するので、大きな力を付与しなくても、電線側ハウジング11を下方に移動させて被ロック部119と係合突起部16aとを係合させることができる。さらに、係合突起部16aが外方に変位するので、被ロック部119と係合突起部16aとが強く擦れ合うことがなく、その結果、被ロック部119及び係合突起部16aの摩滅が効果的に抑制される。
さらに、電線コネクタ1を基板コネクタ101に嵌合する際には、図5(c)に示されるように、基板側端子161の接触部164と電線側端子61の先端部との接触が開始される前に、被ロック部119と係合突起部16aとの当接が開始され、図5(b)に示されるように、被ロック部119と係合突起部16aとの係合が完了した時には、基板側端子161の接触部164と電線側端子61の先端部との接触が完了している。そのため、オペレータは、被ロック部119と係合突起部16aとが係合したことによるクリック感を基板側端子161の接触部164と電線側端子61の先端部との接触が完了したことによるクリック感として認識することができ、電線コネクタ1と基板コネクタ101との嵌合が完了して電気的に導通したことを正確に把握することができる。
また、被ロック部119の基板側ハウジング111の前後方向に関する位置は、ソルダーテール部162と接続部183との間、望ましくは、ソルダーテール部162と接続部183との中点である。
上方に引上げる力が電線コネクタ1に作用した場合、電線側ハウジング11と嵌合している基板側ハウジング111にも、係合突起部16a及び被ロック部119の係合箇所を介して、上方に引上げる力が作用する。この場合、被ロック部119の基板側ハウジング111の前後方向に関する位置が、ソルダーテール部162と接続部183との間、望ましくは、ソルダーテール部162と接続部183との中点なので、前記引上げる力は、ソルダーテール部162と接続部183とに均等に作用し、ソルダーテール部162又は接続部183のいずれかに集中してしまうことがない。したがって、ソルダーテール部162と回路基板との接続及び接続部183と回路基板との接続が解除されたりすることがなく、基板コネクタ101の回路基板への固定状態も確実に保持することができる。
さらに、ロック部材16は、望ましくは、自由端が斜め内方を向くように内方に傾斜した姿勢を備えるカンチレバー状の部材であって、係合突起部16aは電線側ハウジング11を基板側ハウジング111から抜去る動きに関してロック部材16のリーディングエッジに形成され、かつ、図5(b)に示されるように、係合突起部16aはロック部材16の回動中心である基端よりも内方において被ロック部119と係合している。具体的には、ロック部材16の外側面16bは、側壁部17の外側面17bと面一又は側壁部17の外側面17bより内方に位置し、係合突起部16aは、ロック部材16のリーディングエッジである自由端の内面側に位置し、内方に向けて突出する。
そのため、電線コネクタ1と基板コネクタ101との嵌合を解除するために電線側ハウジング11を基板側ハウジング111から抜去る際には、係合突起部16aが被ロック部119から受ける下向きの力によって、リーディングエッジには更に内方に変位するような方向の力が作用し、ロック部材16は、その基端を中心に回動するような力を受けることとなる。その結果、係合突起部16aが更に内方に変位して被ロック部119に押付けられるので、係合突起部16aと被ロック部119との係合が更に強化され、係合解除が困難になる。つまり、ロック機構が自励ロック力を発揮し、ロック部材16と被ロック部119とのロックが強化される。したがって、電線コネクタ1と基板コネクタ101との嵌合状態が確実に維持される。
なお、強い抜去り力が付与された場合、すなわち、係合突起部16aが被ロック部119から受ける力が強い場合には、ロック部材16自体の弾性により、リーディングエッジを外方に変位させるようなばね力が発生し、かつ、強い抜去り力が係合突起部16aと被ロック部119との間の摩擦力にも打勝つので、係合突起部16aが外方に変位して係合突起部16aと被ロック部119との係合が解除され、ロック部材16と被ロック部119とのロックが解除される。
さらに、係合突起部16aが被ロック部119から下向きの力を受けることによって発生するリーディングエッジを内方に変位させる方向の力は、ロック部材16の内方への傾斜の度合い、係合突起部16aと被ロック部119との係合点がロック部材16基端よりも内方に位置する度合い、係合突起部16aにおける被ロック部119との係合面の傾斜、被ロック部119における係合突起部16aとの係合面の傾斜等の要因によって変化する。
例えば、ロック部材16の内方への傾斜の度合いを大きくすればリーディングエッジを内方に変位させる方向の力は増大し、係合突起部16aと被ロック部119との係合点がロック部材16基端よりも内方に位置する度合いを大きくすればリーディングエッジを内方に変位させる方向の力は増大し、係合突起部16aにおける被ロック部119との係合面及び被ロック部119における係合突起部16aとの係合面の傾斜が水平に近ければリーディングエッジを内方に変位させる方向の力は増大する。したがって、これらの要因を調整することによって、前記自励ロック力の大小を適宜調節することができる。そのため、ロック部材16と被ロック部119とのロック力が十分に大きな場合は、前記要因を調整し、リーディングエッジを内方に変位させる方向の力がほとんど発生せず、係合突起部16aが内方に変位することなく外方に変位して、ロック部材16と被ロック部119とのロックが解除されるようにすることもできる。
また、電線側ハウジング11の上面の面積は、基板側ハウジング111の上面の面積と同等又はそれ以上となっている。そのため、図4に示されるように、嵌合した電線コネクタ1及び基板コネクタ101を上から視ると、ソルダーテール部162及びロック機構を除き、基板側ハウジング111の上面は電線側ハウジング11によって覆われた状態となる。これにより、空気中の塵埃(じんあい)等の異物が基板側ハウジング111の嵌合空間115内に進入することが防止され、その結果、異物が電線側端子61の先端部又は基板側端子161の接触部164に付着することが防止される。
さらに、図3に示されるように、電線側ハウジング11の側壁部17及び前壁部18が基板側ハウジング111の側壁部117及び前壁部114aの外側を覆うので、異物が基板側ハウジング111の嵌合空間115内に進入することが更に防止され、その結果、異物が電線側端子61の先端部又は基板側端子161の接触部164に付着することが更に防止される。また、嵌合を解除する際、オペレータは手指を電線側ハウジング11の天板部12、側壁部17又は前壁部18に掛けることによって、電線側ハウジング11を引上げるために必要な力を容易に発揮することができる。そのため、電線コネクタ1と基板コネクタ101との嵌合を解除する作業を容易に行うことができる。
このように、本実施の形態において、電線対基板コネクタは、電線91に接続される電線側端子61と、電線側端子61が装填された電線側ハウジング11とを有する電線コネクタ1と、電線側端子61と接触する基板側端子161と、基板側端子161が装填され、電線側ハウジング11と嵌合する基板側ハウジング111とを有し、回路基板に実装される基板コネクタ101とから成る。そして、嵌合した電線側ハウジング11及び基板側ハウジング111をロックするための自励ロック力発揮型のロック機構を更に有し、ロック機構は、電線側ハウジング11の両側の側壁部17に形成された弾性を備えるロック部材16と、基板側ハウジング111の両側の側壁部117に形成され、ロック部材16と係合する被ロック部119とを含む。
これにより、電線側ハウジング11及び基板側ハウジング111を強固にロックすることができ、電線コネクタ1及び基板コネクタ101の嵌合状態を確実に維持することができ、ロック機構を構成するロック部材16、被ロック部119等の部材の摩滅を抑制することができ、かつ、電線コネクタ1と基板コネクタ101との嵌合操作を容易に行うことができ、専有スペースを小さくして、信頼性を向上することができる。
また、ロック部材16は、カンチレバー状の部材であり、その基端は側壁部17に接続され、その自由端は、嵌合を解除する際のロック部材16の被ロック部119に対する動きに関するリーディングエッジであって被ロック部119と係合する。そのため、係合を解除する動きによってリーディングエッジが被ロック部119に押付けられるので、ロック部材16と被ロック部119との係合が更に強化され、係合解除が困難になる。
さらに、ロック部材16の外側面16bは、ロック部材16が形成された側壁部17の外側面17bと面一又は側壁部17の外側面17bよりも内方に位置する。これにより、ロック部材16が内方に傾斜した姿勢となり、ロック機構が自励ロック力を発揮し、ロック部材16と被ロック部119とのロックが強化される。
さらに、ロック部材16が形成された側壁部17は被ロック部119が形成された側壁部117の外側に位置し、ロック部材16の自由端は、ロック部材16の基端よりも内方において被ロック部119と係合する。そのため、ロック部材16の自由端がロック部材16の回動中心である基端よりも内方において被ロック部119と係合するので、係合を解除する動きによって、自由端が更に内方に変位するように、ロック部材16がその基端を中心に回動する。その結果、ロック部材16の自由端が更に内方に変位して被ロック部119に押付けられるので、ロック部材16の自由端と被ロック部119との係合が更に強化され、係合解除が困難になる。
さらに、基板コネクタ101は、回路基板に固定されるソルダーテール部162及び接続部183を有し、ロック機構は、基板コネクタ101の前後方向に関して、ソルダーテール部162と接続部183との間に位置する。そのため、嵌合を解除するために上方に引上げる力が電線コネクタ1に作用した場合、前記引上げる力がロック機構を介して基板コネクタ101に作用しても、前記引上げる力は、ソルダーテール部162と接続部183とに均等に作用し、ソルダーテール部162又は接続部183のいずれかに集中してしまうことがない。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図6は本発明の第2の実施の形態における電線対基板コネクタの嵌合前の状態を示す斜視図、図7は本発明の第2の実施の形態における電線コネクタ及び基板コネクタの斜視図である。なお、図7において、(a)は基板コネクタの前方斜め上から視た斜視図、(b)は電線コネクタの前方斜め上から視た斜視図である。
本実施の形態において、電線側ハウジング11の上面の面積は、基板側ハウジング111の嵌合空間115における下面の面積と同等又はそれ以下となっている。そして、電線コネクタ1と基板コネクタ101とが嵌合した状態においては、天板部12の先端部12aを除き、電線側ハウジング11のほぼ全体が基板側ハウジング111の嵌合空間115内に収容される。
そして、電線側ハウジング11の左右両側の側壁部17には、上下方向に延在する浅い溝状のロック部材収容凹部19aが形成され、該ロック部材収容凹部19aの下端は被ロック部19によって画定される。該被ロック部19は、側壁部17の下縁に沿って前後方向に延在し、側方外側に突出する突出部であって、側壁部17と一体に形成される。なお、前記被ロック部19は、少なくともロック部材収容凹部19aの底面より側方外側に突出するように形成されていればよく、必ずしも側壁部17の側面よりも側方外側に突出する必要はない。図に示される例において、被ロック部19の側面は、側壁部17の側面とほぼ面一になるように形成されている。
また、基板側ハウジング111の左右両側の側壁部117には、その内側に位置するロック用空間115aに連通するロック用凹部117aが形成され、該ロック用凹部117a内にロック部材116が配設される。前記ロック用凹部117aは、略矩形の形状を備え、下端が基板側ハウジング111の底面に開口するように形成される。そして、各側壁部117は、下端が本体部114の側端縁に接続された一対の垂下部117cと、一対の垂下部117cの上端を連結する連結桟部117dとを含み、略U字状の形状を備える。なお、前記ロック用凹部117aは、その周囲三方を前記垂下部117cの下端を連結する連結桟部117dによって画定される。
そして、前記ロック部材116は、上端、すなわち、基端が連結桟部117dに一体的に接続され、下方に向けて延出するカンチレバー状の弾性を備える部材であり、その下端は自由端であり、該自由端の内面側には、内方に向けて、すなわち、対向する本体部114の側端面に向けて突出する係合突起部116aが形成されている。なお、電線コネクタ1と基板コネクタ101との嵌合を解除する方向の動き、すなわち、電線側ハウジング11を基板側ハウジング111から抜去る際に、基板側ハウジング111が電線側ハウジング11に対する相対的な移動に関して、ロック部材116の自由端はリーディングエッジであり、基端はトレーリングエッジである。
また、前記ロック部材116は、自由端が斜め内方を向くように内方に傾斜した姿勢を備え、その外側面116bは、側壁部117の外側面117bと面一又は側壁部117の外側面117bより内方に位置する。少なくとも、ロック部材116の下端において、ロック部材116の外側面116bは、側壁部117の外側面117bより内方に位置する。そのため、少なくとも係合突起部116aは、ロック用空間115a内に突出する。なお、ロック部材116は、弾性を備えるので、その基端を中心としてある程度弾性的に回動可能となっている。
そして、電線コネクタ1を基板コネクタ101に嵌合する際に、電線コネクタ1の側壁部117がロック用空間115a内に進入し、被ロック部19がロック部材116の係合突起部116aと係合して、嵌合された基板コネクタ101及び電線コネクタ1をロックするロック機構として機能する。
なお、その他の点の構成については、前記第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、本実施の形態における電線コネクタ1を基板コネクタ101に嵌合する動作について説明する。
図8は本発明の第2の実施の形態における電線対基板コネクタの嵌合した状態を示す斜視図、図9は本発明の第2の実施の形態における電線対基板コネクタの嵌合した状態を示す上面図、図10は本発明の第2の実施の形態における電線対基板コネクタの嵌合した状態を示す断面図である。なお、図10において、(a)は図9のC−C矢視断面図、(b)は図9のD−D矢視断面図、(c)は比較のために示す電線対基板コネクタの嵌合直前の状態を示す断面図であって(b)に対応する断面図である。
前記第1の実施の形態と同様にして、電線コネクタ1の本体部14を基板コネクタ101の基板側ハウジング111の嵌合空間115内に上方から挿入し、図8〜10に示されるように、電線コネクタ1を基板コネクタ101に嵌合させる。なお、本実施の形態においては、天板部12の先端部12aを除き、電線側ハウジング11のほぼ全体が基板側ハウジング111の嵌合空間115内に収容される。
この際、電線コネクタ1の側壁部17が基板コネクタ101のロック用空間115a内に進入し、被ロック部19がロック部材116の係合突起部116aと係合する。これにより、電線コネクタ1が基板コネクタ101にロックされ、電線コネクタ1が基板コネクタ101から外れることが防止される。
なお、ロックする際には、ロック部材116が弾性を備えるカンチレバー状の部材であって、係合突起部116aがロック部材116の自由端に形成されているので、オペレータは、ロック部材116を操作する必要がなく、電線コネクタ1の電線側ハウジング11を基板コネクタ101の基板側ハウジング111に押込むだけでよく、かつ、押込むために大きな力を発揮する必要がない。
つまり、図10(c)に示されるような嵌合直前の状態から図10(b)に示されるような嵌合後の状態に移行させる際には、電線側ハウジング11を下方に移動させると、係合突起部116aが、被ロック部19と当接して該被ロック部19から外方へ押される力を受けるので、ロック部材116は、その基端を中心として弾性的に回動する。その結果、係合突起部116aは、外方に変位して被ロック部19を乗越え、該被ロック部19の上方にまで移動する。
そのため、電線側ハウジング11を下方に移動させるだけで、自動的に被ロック部19と係合突起部116aとが係合し、電線コネクタ1が基板コネクタ101にロックされる。また、ロック部材116が弾性的に回動して係合突起部116aが外方に変位するので、大きな力を付与しなくても、電線側ハウジング11を下方に移動させて被ロック部19と係合突起部116aとを係合させることができる。さらに、係合突起部116aが外方に変位するので、被ロック部19と係合突起部116aとが強く擦れ合うことがなく、その結果、被ロック部19及び係合突起部116aの摩滅が効果的に抑制される。
さらに、電線コネクタ1を基板コネクタ101に嵌合する際には、図10(c)に示されるように、基板側端子161の接触部164と電線側端子61の先端部との接触が開始される前に、被ロック部19と係合突起部116aとの当接が開始され、図10(b)に示されるように、被ロック部19と係合突起部116aとの係合が完了した時には、基板側端子161の接触部164と電線側端子61の先端部との接触が完了している。そのため、オペレータは、被ロック部19と係合突起部116aとが係合したことによるクリック感を基板側端子161の接触部164と電線側端子61の先端部との接触が完了したことによるクリック感として認識することができ、電線コネクタ1と基板コネクタ101との嵌合が完了して電気的に導通したことを正確に把握することができる。
また、ロック部材116の基板側ハウジング111の前後方向に関する位置は、ソルダーテール部162と接続部183との間、望ましくは、ソルダーテール部162と接続部183との中点である。
上方に引上げる力が電線コネクタ1に作用した場合、電線側ハウジング11と嵌合している基板側ハウジング111にも、係合突起部116a及び被ロック部19の係合箇所を介して、上方に引上げる力が作用する。この場合、ロック部材116の基板側ハウジング111の前後方向に関する位置が、ソルダーテール部162と接続部183との間、望ましくは、ソルダーテール部162と接続部183との中点なので、前記引上げる力は、ソルダーテール部162と接続部183とに均等に作用し、ソルダーテール部162又は接続部183のいずれかに集中してしまうことがない。したがって、ソルダーテール部162と回路基板との接続及び接続部183と回路基板との接続が解除されたりすることがなく、基板コネクタ101の回路基板への固定状態も確実に保持することができる。
さらに、ロック部材116は 望ましくは、自由端が斜め内方を向くように内方に傾斜した姿勢を備えるカンチレバー状の部材である。なお、前記ロック部材116は、必ずしも内方に傾斜していなくてもよく、例えば、外側面116bが側壁部117の外側面117bと平行となるような姿勢であってもよい。係合突起部116aは電線側ハウジング11を基板側ハウジング111から抜去る動きに関してロック部材116のリーディングエッジに形成され、かつ、図10(b)に示されるように、係合突起部116aはロック部材116の回動中心である基端よりも内方において被ロック部19と係合している。具体的には、ロック部材116の外側面116bは、側壁部117の外側面117bと面一又は側壁部117の外側面117bより内方に位置し、係合突起部116aは、ロック部材116のリーディングエッジである自由端の内面側に位置し、内方に向けて突出する。
そのため、電線コネクタ1と基板コネクタ101との嵌合を解除するために電線側ハウジング11を基板側ハウジング111から抜去る際には、係合突起部116aが被ロック部19から受ける上向きの力によって、リーディングエッジが更に内方に変位するように、ロック部材116がその基端を中心に回動する。その結果、係合突起部116aが更に内方に変位して被ロック部19に押付けられるので、係合突起部116aと被ロック部19との係合が更に強化され、係合解除が困難になる。つまり、ロック機構が自励ロック力を発揮し、ロック部材116と被ロック部19とのロックが強化される。したがって、電線コネクタ1と基板コネクタ101との嵌合状態が確実に維持される。
なお、強い抜去り力が付与された場合、すなわち、係合突起部116aが被ロック部19から受ける力が強い場合には、ロック部材116自体の弾性により、リーディングエッジを外方に変位させるようなばね力が発生し、かつ、強い抜去り力が係合突起部116aと被ロック部19との間の摩擦力にも打勝つので、係合突起部116aが外方に変位して係合突起部116aと被ロック部19との係合が解除され、ロック部材116と被ロック部19とのロックが解除される。
さらに、係合突起部116aが被ロック部19から上向きの力を受けることによって発生するリーディングエッジを内方に変位させる方向の力は、ロック部材116の内方への傾斜の度合い、係合突起部116aと被ロック部19との係合点がロック部材116基端よりも内方に位置する度合い、係合突起部116aにおける被ロック部19との係合面の傾斜、被ロック部19における係合突起部116aとの係合面の傾斜等の要因によって変化する。
なお、電線側ハウジング11の天板部12の先端部12aが基板側ハウジング111の前壁部114aよりも前方に突出しているので、嵌合を解除する際、オペレータは手指を前記先端部12aに掛けることによって、電線側ハウジング11を引上げるために必要な力を容易に発揮することができる。そのため、電線コネクタ1と基板コネクタ101との嵌合を解除する作業を容易に行うことができる。
なお、その他の点の動作及び効果については、前記第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
また、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明は、電線対基板コネクタに適用することができる。
1、801 電線コネクタ
11 電線側ハウジング
12、112 天板部
12a 先端部
13 電線側端子収容凹部
13a 端子収容開口
14、114 本体部
15、115、913 嵌合空間
15a、115a ロック用空間
16、116 ロック部材
16a、116a 係合突起部
16b、17b、116b、117b 外側面
17、117 側壁部
17a、117a ロック用凹部
17c、117c 垂下部
17d、117d 連結桟部
18、114a 前壁部
19、119 被ロック部
19a、119a ロック部材収容凹部
61 電線側端子
91、891 電線
101、901 基板コネクタ
111 基板側ハウジング
113 基板側端子収容凹部
114b 金具収容溝
114c 下端突出部
161 基板側端子
162 ソルダーテール部
164 接触部
181 取付用補助金具
183 接続部
811、911 ハウジング
817、917 側壁
818 係合凸部
916 係合用凹部
918 係合用凸部
961 端子

Claims (5)

  1. (a)電線に接続される第1端子と、該第1端子が装填された第1ハウジングとを有する第1コネクタと、
    (b)前記第1端子と接触する第2端子と、該第2端子が装填され、前記第1ハウジングと嵌合する第2ハウジングとを有し、基板に実装される第2コネクタとから成る電線対基板コネクタであって、
    (c)嵌合した前記第1ハウジング及び第2ハウジングをロックするための自励ロック力発揮型のロック機構を更に有し、
    (d)該ロック機構は、前記第1ハウジング又は第2ハウジングの一方の両側の側壁部に形成された弾性を備えるロック部材と、前記第1ハウジング又は第2ハウジングの他方の両側の側壁部に形成され、前記ロック部材と係合する被ロック部とを含み、
    (e)前記第1ハウジングと第2ハウジングとが嵌合される際、前記第1端子と第2端子との接触が開始される前に前記ロック部材と被ロック部との当接が開始され、前記ロック部材と被ロック部との係合が完了する時には前記第1端子と第2端子との接触が完了していることを特徴とする電線対基板コネクタ。
  2. 前記ロック部材は、カンチレバー状の部材であり、その基端は側壁部に接続され、その自由端は、嵌合を解除する際の前記ロック部材の被ロック部に対する動きに関するリーディングエッジであって前記被ロック部と係合する請求項1に記載の電線対基板コネクタ。
  3. 前記ロック部材の外側面は、前記ロック部材が形成された側壁部の外側面と面一又は前記側壁部の外側面よりも内方に位置する請求項1又は2に記載の電線対基板コネクタ。
  4. 前記ロック部材が形成された側壁部は前記被ロック部が形成された側壁部の外側に位置し、
    前記ロック部材の自由端は、前記ロック部材の基端よりも内方において前記被ロック部と係合する請求項1〜3のいずれか1項に記載の電線対基板コネクタ。
  5. 前記第2コネクタは、前記基板に固定される第1固定金具及び第2固定金具を有し、
    前記ロック機構は、前記第2コネクタの前後方向に関して、前記第1固定金具と第2固定金具との間に位置する請求項1〜4のいずれか1項に記載の電線対基板コネクタ。
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