JP5398329B2 - 疲労特性に優れた高強度鋼線用鋼の製造方法 - Google Patents
疲労特性に優れた高強度鋼線用鋼の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5398329B2 JP5398329B2 JP2009093016A JP2009093016A JP5398329B2 JP 5398329 B2 JP5398329 B2 JP 5398329B2 JP 2009093016 A JP2009093016 A JP 2009093016A JP 2009093016 A JP2009093016 A JP 2009093016A JP 5398329 B2 JP5398329 B2 JP 5398329B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mgo
- blowing
- less
- slag
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
Landscapes
- Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)
- Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
Description
特許文献1の高強度極細線用鋼の製造方法では、C:0.4〜1.0%、Si:0.15〜0.6%、Mn:0.2〜0.9%、必要に応じてCo:1%以下(0%を含まない)及び/又はCu:1%以下(0%を含まない)を夫々含むと共に、Mg:0.00020%以下、Al:0.0003%以下、O:0.003%以下に夫々抑制し、残部:Fe及び不可避不純物からなり、鋼中非金属介在物に占めるMgOの比率を3.0%以下に抑制し、溶鋼中に添加するMg量を溶鋼1t当たり200g以下に制御することによって、線材の耐疲労性や耐断線性を向上させている。
しかしながら、特許文献1には、転炉の精錬において副原料等の添加量や吹錬時での吹き込み量等については開示されていない。
さて、高強度鋼線用鋼を対象にしたものではないが、転炉の精錬において副原料や吹き込み等について開示しているものとして、特許文献2及び特許文献3に示すものがある。
一方で、特許文献2及び特許文献3に、一次精錬における精錬の詳細(例えば、副原料等の投入時期や酸素吹き込み量L/L0)が開示されているものの、本発明の対象鋼種とは異なるため、これらの技術を適用することができないのが実情である。
即ち、本発明における課題解決のための技術的手段は、[C]=0.4〜1.0質量%、[Si]=1.4〜2.2質量%、[Mn]=0.2〜0.9質量%、[Mg]=0.00020質量%以下(0%を含まない)、[Al]=0.00030質量%以下(0%を含まない)、[O]=0.003%以下(0%を含まない)を満たす高強度鋼線用鋼を製造するに際し、転炉における脱炭処理では、当該転炉へ装入する溶銑の[P]を0.040質量%以下とすると共に、転炉内へ供給するCaO量を原単位で12.0〜21.0kg/tとし、さらに、前記転炉内へ供給するMgO量を溶鋼1t当たり100〜1500gとし、転炉における吹錬では、上吹きに関し、吹錬時間の全期間のうち、吹錬開始から60%〜80%の時間が経過する第1上吹き区間では、式(1)を満たすように上吹きの酸素を吹き、前記第1上吹き区間の経過後から吹錬を終了させるまでの第2上吹き区間では、式(2)を満たすように上吹きの酸素を吹き、底吹きに関し、吹錬開始から吹錬終了まで、0.045〜0.075Nm3/分/ton且つ0.040〜0.064Nm3/分/mm2を満たすように底吹きのガスを吹き、転炉での出鋼時から二次精錬処理までの工程においては、溶鋼へ添加するMgOの量を、溶鋼1t当たり330g以下とし、前記二次精錬処理における取鍋精錬では、CaO=30〜55質量%、SiO2=40〜60質量%、Al2O3=3.0質量%以下、MgO=0.1〜0.95質量%、CaO/SiO2=0.6〜1.2を満たし、且つ、粒度が15mm以下となるものが95%以上含むフラックスを添加すると共に、取鍋精錬におけるスラグ量を14〜21kg/tとしている点にある。
図1は、高強度鋼線用鋼を製造するにあたり、転炉から二次精錬までの工程を示したものである。以下、説明の便宜上、溶銑や溶鋼ことを総称して溶湯ということがある。
転炉1は、装入された溶湯2に対して当該溶湯2の上方側から酸素を吹きつけ、且つ、底部3からガスを吹き込むことができる上底吹き転炉である。この上底吹き転炉1には、酸素を吹くための上吹きランス4が炉口5を介して挿入可能に設けられ、底部3から不活性ガスを吹き込む羽口6が設けられている。また、この上底吹き転炉1には、溶湯2を出湯する出湯口7が設けられ、上方から副原料等を投入するホッパー8が設けられている。
二次精錬装置9は、転炉1にて脱炭処理された溶鋼2を攪拌して精錬を行うことができる取鍋精錬装置である。この二次精錬装置9は、例えば、電極加熱式のLF装置であって、溶鋼2が装入された取鍋3と、取鍋3の溶鋼2内にガスを吹き込む吹き込み装置10と、アーク放電により溶鋼2を加熱する電極式加熱装置11と、副原料等を投入するためのホッパー12とを有している。
なお、この実施形態では、二次精錬装置9、即ち、取鍋精錬装置としてLF装置を例示したが、これに限定されず、溶鋼2を攪拌するものであれば、交番磁場によって溶鋼2を攪拌することができる精錬装置であっても、LF装置に対して電極式加熱装置11を有しない精錬装置であってもよい。
以下、本発明の製造方法について詳しく説明する。
[対象鋼材及び化学成分について]
本発明の製造方法は、冷間伸延線性に優れた高強度鋼線を製造するための高強度鋼線用鋼の製造方法である。この高強度鋼線用鋼の製造方法は、特に、ばね用鋼、その中でも特に硬質介在物が非常に少ないことが要求される弁ばね用鋼を製造するための方法である。
Mnも、添加時において脱酸作用および介在物制御作用を有する。これらの作用を有効に発揮させる為には、最終的な成分を0.2%以上に成分調整する必要がある。ただし、Mnの最終的な成分が0.9%を超えると脆化してしまうので、その上限を0.9%以下とする必要がある。
AlやOは、鋼中の非金属介在物中に占めるMgOの割合を低下させるという役割もあり、[Al]が0.00030%以下(より好ましくは0.00020%以下)となると共に、[O]が0.003%以下(より好ましくは0.002%以下)になるように成分調整することによって、鋼中の非金属介在物中に占めるMgOの比率が3.0%以下(2.5%以下) に抑制することができる。また、[Al]を0.00030%以下にすると共に、[O]を0.003%以下にすることによって、MgO系介在物に加えて鋼中の非金属介在物に占めるAl2O3の比率も25%以下にすることができる。これにより、伸線時の断線回数も更に低減することができるため、このように成分調整することは極めて有効である。 本発明の高強度鋼線用鋼を製造するにあたっては、上述した元素が必須成分であるが、残りの残部はFe及び不可避的不純物であることが最も良い。
ただし、[Co]を1%よりも大きくし、[Cu]を1%よりも大きくなるようにしても上述した作用は満足するため、上述した1%以下にすることが好ましい。[Co]=0.8%以下、[Cu]=0.8%以下にすることがより好ましい。
Niも、Crと同様に耐へたり性改善に有用な元素であり、その為には0.05%以上含有することが好ましく、0.1%以上であることがより好ましい。ただし、0.50%を超えてしまうと、脆化してしまう恐れがある。そのため、Niの含有量は、0.50%以下とすることが好ましく、0.40%以下であることがより好ましい。
[転炉〜二次精錬までのMgOの添加について]
本発明では、上述したような化学成分となるように、転炉1における脱りん処理や脱炭処理又は二次精錬における精錬処理時に成分調整を行うこととしている。ここで、転炉1での処理時、出鋼時や二次精錬時において溶銑に添加するMgO量を溶鋼1t当たり330g以下としている。
このように、転炉1から溶鋼2を出鋼してから二次精錬処理の終了までの処理間に、溶鋼2にMgO量を330g/tにすることによって製造後の鋼中の非金属介在物中に占めるMgOの比率を3.0%以下にすることができる。特許第3673409号に示されているように、非金属介在物中に占めるMgOの比率を3.0%以下にすることによって、延線工程における断線を防止することができる。より好ましくは、非金属介在物中に占めるMgOの比率を2.5%以下にすることによって、延線工程における断線を防止をさらに向上させることができる。
本発明では、上述したように、転炉から二次精錬までの処理の際にMgO量を制御することとしているが、転炉1において脱炭処理を行うに際しては、当該転炉1へ装入する溶銑2の[P]を0.040%以下(質量%)としている。
製造後の鋼材における[P]は、0.025質量%以下としており、脱炭処理の段階において除去される[P]を考慮すると、脱炭処理の際に転炉1に装入する溶銑2の[P]を0.040%以下にする必要がある。転炉1における脱炭処理は、上述した化学成分([C]=0.4〜1.0質量%)を満たすように当業者常法通りに処理を行うこととしている。なお、以下、脱炭処理での精錬について説明しているが、溶湯2の評価については、後述するように、[P]に着目して説明を行う。
また、転炉1内へ供給するCaO量を原単位で12.0〜21.0kg/tとし、転炉1内へ供給するMgO量を溶鋼1t当たり100〜1500gとしている。
このように、転炉1内へ供給するCaO量を原単位で12.0kg/t以上であれば、転炉1での吹錬後におけるスラグ中のMgO濃度を希釈することができ、その結果、溶湯(溶鋼)内のMgO濃度の増加を抑えることができる。一方で、転炉1内へ供給するCaO量を21.0kg/tよりも多くすると、スラグ中のMgO濃度を希釈することができるものの、転炉1内に未滓化のCaOが残存するだけであり、脱りん効率が低下することになる。
したがって、上述したように、溶鋼2内のMgO濃度は可及的に抑えることが望ましいが、一方で、MgOを全く添加しないと耐火物の溶損を早めたり、耐火物からのMgOの溶け出しによりMgO濃度を増加させてしまうといったことが発生するため、これらのバランスを考慮して、転炉1内(溶鋼内)へ供給するMgO量を溶鋼1t当たり100〜1500gとしている。
以下、上吹き及び底吹きについて説明する。
[上吹きについて]
図2に示すように、上吹きにおいては、吹錬時間の全期間(0〜100%)のうち、吹錬開始から60%〜80%の時間が経過する第1上吹き区間Aでは、式(1)を満たすように酸素を吹き、第1上吹き区間Aの経過後から吹錬を終了させるまでの第2上吹き区間Bでは、式(2)を満たすように酸素を吹いている。
図2に示すように、第1上吹き区間Aにおいては、第2上吹き区間Bに比べ、L/L0が大きいハードブローにすることによって、スラグに適度な酸素を供給できて脱りんを促進することができる。さらに、第1上吹き区間Aにおいてハードブローすることにより、スラグへの熱供給が適正化されて熱による耐火物の溶損を抑えることができ、スラグ中のMgO濃度の増加を抑制することができる。以降、説明の便宜上、第1上吹き区間Aのことをハードブロー区間ということがある。
式(1)によって第1上吹き区間A(ハードブロー区間)での上吹きの強さを規定している。ハードブロー区間において、L/L0が0.29未満であって、式(1)を満たさない場合は、上吹きの強さが弱過ぎるため、溶湯2に十分に酸素が供給されないと共に、溶湯2の攪拌が不十分となる。その結果、スラグへの熱供給が過剰となり、耐火物からMgOがスラグへ溶け出す(インプットする)ことになるため、上述したように、最終的には、溶湯2のMgO濃度が増加して所望のMgO濃度とならない。
したがって、ハードブロー区間(第1上吹き区間A)において、上吹きの強さは式(1)を満たすようにすることが必要である。上吹きの強さは、溶湯2の凹み深さLの調整により制御しており、当該溶湯2の凹み深さLの調整は、上吹きランス4の酸素流量の増減、ランス高さの変更で行う。なお、溶湯2の凹み深さLの調整にあたっては、上吹きランス4の酸素流量の増減とランス高さの変更との両方を行ってもよいし、いずれか一方で行ってもよい。
ここで、吹錬開始から60%に達する前にハードブローを停止してソフトブローを開始してしまうと、上述した理由により、所望のMgO濃度とすることができない。
上吹きにおいて、吹錬開始から80%を超えてハードブローを長く継続した後に遅いタイミングでソフトブローの開始をすると、スラグへの酸素の供給が不十分で脱りん処理が遅れるということになり、結果的に、所望の[P]を達成することができない。
また、ソフトブロー区間において、L/L0が0.20を超えて、式(2)を満たさない場合は、上吹きの強さが強過ぎるため、スラグに過剰な酸素が供給されないのでスラグの温度が適正に保たれて、MgOの濃度を低下させることができるものの、スラグへの酸素の供給が不十分となり、スラグの酸化度が低下して脱りん効率が低下し、その結果、所望の[P]を達成することができない。
さらに、ハードブロー区間(第1上吹き区間A)では式(1)を満たすように、酸素を吹き込み、ソフトブロー区間では式(2)を満たすように酸素を吹く必要がある。
[底吹きについて]
図2に示すように、底吹きにおいては、吹錬開始から吹錬終了まで一定の割合で底吹きガスを吹くことによって、主に、溶湯2の攪拌を一定とすることでスラグメタル反応を安定化させ、耐火物からの溶け出しによるMgO濃度の増加を抑えている。
1分当たりの原単位として底吹きのガスの量が、0.045Nm3/分/ton未満であると、攪拌が弱過ぎて当該攪拌によりスラグが移動し難いことから、上吹きランス4からの酸素が溶湯2よりもスラグに比較的多く供給されることになる。ゆえに、スラグへの熱供給が過剰となり、耐火物の溶損によるMgOの溶け出しによって、スラグのMgO量が増加し、その結果、溶湯2内のMgO濃度を増加させてしまう。
羽口6の開口面積当たりの流量として規定した底吹きのガスが、0.040Nm3/分/ton未満であると、攪拌が弱過ぎるため、耐火物の溶損が進み、耐火物からのMgOの溶け出しによって、スラグのMgO量が増加し、その結果、溶湯2内のMgO濃度を増加させてしまう。
底吹きによる吹錬においては、MgO濃度の抑制(MgO濃度が増加することの防止)する点と、脱りん効率を低下させずに脱りん処理を行う点とのバランスを考慮し、底吹きに関して、そのガス量を0.045〜0.075Nm3/分/ton且つ0.040〜0.064Nm3/分/mm2を満たすように設定している。
[フラックスの組成について]
二次精錬処理における取鍋精錬では、溶湯2(溶鋼)に添加するフラックスの組成を、CaO=30〜55質量%、SiO2=40〜60質量%、Al2O3=3.0質量%以下、MgO=0.1〜0.95質量%、CaO/SiO2=0.6〜1.2を満たすものとしている。
一方、フラックス中のCaO濃度が55%を超えると、スラグの融点が高くなる。そのため、取鍋精錬時に、スラグを溶融させるための加熱量を多くしなければならず、スラグ自体の温度が上昇してしまう。スラグの温度が上昇することに伴い、耐火物との反応が促進され、耐火物からスラグへ溶出するMgOが増加する。その結果、溶湯2内のMgO濃度を増加させてしまうことになる。
一方、フラックス中のSiO2濃度が60%を超えると、スラグの塩基度(CaO/SiO2)が低くなるため、塩基度との関係からMgOの溶解度が上昇することになる。このため、耐火物の溶損が促進されてしまうことにより、耐火物からスラグへ溶出するMgO量が増加してスラグ中のMgO量が増加し、溶湯2内のMgO濃度を増加させてしまうことになる。
フラックス中のMgO濃度が0.95%を超えると、スラグのMgO量が多いことになり、その結果、溶湯2内のMgO濃度を増加させてしまうことになる。
フラックス中のMgO濃度が0.1%未満であると、スラグのMgO量が少ないことになり、取鍋の耐火物の溶損が促進されてしまい、溶湯2内のMgO濃度を増加させてしまうことになる。
一方で、CaO/SiO2が1.2を超えると、スラグの融点が高くなる。そのため、取鍋精錬時に、スラグを溶融させるための加熱量を多くしなければならず、スラグ自体の温度が上昇してしまう。スラグの温度が上昇することに伴い、耐火物との反応が促進され、耐火物からスラグへ溶出するMgOが増加する。その結果、スラグ中のMgO量が増加し、溶湯2内のMgO濃度を増加させてしまうことになる。
[フラックスの大きさについて]
取鍋精錬時に溶湯2に添加するフラックスの大きさは、次のものとしている。取鍋精錬において粒度が15mm以下となるものが95質量%以上含むフラックスを溶湯2に添加することとしている。つまり、粒度が15mm以下となっている粒の占める割合が、質量%で全体の95%以上であるフラックスを添加するものとしている。なお、残りのフラックスの粒度は最大でも50mm以下である。また、フラックスの粒度は、使用前のフラックスを篩にかけて選別することにより決定した。
[スラグ量について]
取鍋精錬時におけるスラグ量を14〜21kg/tとしている。ここで、取鍋精錬では実質的にスラグに対して外乱の影響を与えない取鍋(地金等の付着物の少ない取鍋)を使用しているためフラックス投入量=スラグ量(投入したフラックスの量と生成したスラグ量とが同じ)として制御している。即ち、取鍋精錬に使用する取鍋においては、転炉にて溶鋼を受鋼する前に、例えば、内部に残存するスラグを除去しておく。また、転炉の出鋼時には、例えば、取鍋の内部にスラグが出来る限り流入しないように出鋼作業を行う。また、出鋼後に取鍋内のスラグを除去するようにしてもよい。これらの作業を少なくとも1つ以上行うことによって、取鍋精錬時には、前チャージにおけるスラグが取鍋精錬に影響の無いようにしている。なお、これらの作業は、当業者常法通りに行うものとする。
スラグ量が21kg/tよりも多い場合、スラグの溶融性が悪くなるため、取鍋精錬時にフラックスを溶融させるために加熱量を多くしなければならない。これにより、スラグの温度が上昇していまい、且つ、スラグの厚みも大となるため耐火物の溶損を促進するということになり、その結果、溶湯2内のMgO濃度を増加させてしまうことになる。
詳しくは、表2〜表5は、実施例及び比較例における鋼材の化学成分を示したものであり、表6〜表9は、実施例及び比較例における実施内容(実験条件)を示したものであり、表10〜表10は、実施例及び比較例における実施結果を示したものである。
表1に示すように、転炉吹錬は、100tonクラスの転炉1にて行った。上吹きにおいては、孔数が6個、孔直径が28.4mm、孔角度が12であるノズルを用いた。底吹きにおいては、吹き込みガスをCOガスとし、羽口6はガスを吹き込む吹き込み口(開口部分)がリング状となる一層環状管とした。羽口6の個数は4個、開口面積は合計で103.2mm2である。
転炉1に装入した溶銑において、[C]=3.8〜4.2質量%、[S]=0.010〜0.045質量%である。なお、[P]については、上述した通りである。
また、1次精錬時(転炉精錬)でのMgO源としては、MgO=32〜36質量%、SiO2=0.1〜1.0質量%、CaO=51〜62質量%の成分からなる軽焼ドロマイトを使用した。MgO量の算出は、軽焼ドロマイト投入量×副原料中MgO濃度を鋼1トン当たりで計算して求めた。
一次精錬(転炉精錬)及びニ次精錬においての操業は、表1に示すように当業者常法の方法に基づいて行った。また、二次精錬後の連続鋳造や圧延の操業においても、当業者常法の方法に基づいて行った。
また、鋼中の非金属介在物に占めるMgOの比率を3.0%以下に抑制することが有効であることから、最終的に線材としたときの非金属介在物に占めるMgOの比率を調査し、その値が3.0%以下のものを良好「○」とし、満たしていないものを不良「×」とした。
実施例の実験番号1〜実験番号30では、転炉1へ装入する溶銑2の[P]を0.040質量%以下とし(溶銑[P]濃度の欄)、転炉1内へ供給するCaO量を原単位で12.0〜21.0kg/tとし(CaO装入原単位の欄)とし、転炉1内へ供給するMgO量を溶鋼1t当たり100〜1500gとしている(1次精錬時副原料MgO量の欄)。
この実施例では、吹錬時でのハードブローの区間を吹錬開始から60%〜80%の時間が経過するものとし(ハードブローの時間割合の欄)、ハードブローでのL/LOを0.29〜0.41としている(ハードブローのL/LOの欄)。実施例では、吹錬時でのソフトブローの区間を吹錬開始から60%〜80%を経過した後に行うものとし(ソフトブローの時間割合の欄)、ソフトブローでのL/LOを0.13〜0.20としている(ソフトブローのL/LOの欄)。
実施例では、取鍋精錬の際に、CaO=30〜55質量%、SiO2=40〜60質量%、Al2O3=3.0質量%以下、MgO=0.1〜0.95質量%、CaO/SiO2=0.6〜1.2を満たすフラックスを使用すると共に、CaO/SiO2が0.6〜1.2の範囲に入るものを使用している(取鍋精錬用のフラックスの欄)。実施例では、取鍋精錬の際に、粒度が15mm以下となるものが95%以上含むフラックスを使用した(取鍋精錬用のフラックスの欄において、「粒度≦15mm以上の質量%」が95.0以上)。
上述した実施例のように、本発明の転炉吹錬時の全ての条件を満たしていれば、1次精錬後のスラグのMgO濃度を6.0%以下にすることができると共に、2次精錬後のスラグのMgO濃度を7.0%以下にすることができる(評価「○」)。さらには、[P]について、鋳造前の最終成分(製造後の成分と同じ)を0.025%以下にすることができ、製造後(製品)における介在物中のMgO濃度を3.0%よりも低く、より良くなる2.5%以下にすることができる(評価「○」)。
比較例の実験番号33〜実験番号34では、転炉1内へ供給するCaO量の原単位が本発明の条件を満たしておらず少ないために、スラグ内のMgO量を希釈できずに、1次精錬及び2次精錬でのMgO量を所定以下にすることができなかった(スラグ、MgO濃度の評価「×」)。
比較例の実験番号39〜実験番号40では、ハードブロー区間の時間割合が本発明の条件を満たしておらず長いため、[P]を0.025%以下にすることができなかった([P]濃度の評価「×」)。比較例の実験番号41〜実験番号42では、ハードブロー区間の時間割合が本発明の条件を満たしておらず短いため、1次精錬及び2次精錬でのMgO量を所定以下にすることができなかった(スラグ、MgO濃度の評価「×」)。また、比較例の実験番号39〜実験番号42では、ソフトブロー区間の時間割合も本発明の条件を満たしていないものとなっている。
比較例の実験番号47〜実験番号48では、ソフトブロー区間におけるL/LOが本発明の条件を満たしておらず大きいために、[P]を0.025%以下にすることができなかった([P]濃度の評価「×」)。比較例の実験番号49〜実験番号50では、ソフトブロー区間におけるL/LOが本発明の条件を満たしておらず小さいために、1次精錬及び2次精錬でのMgO量を所定以下にすることができなかった(スラグ、MgO濃度の評価「×」)。なお、比較例の実験番号47では、ハードブロー区間におけるL/LOも本発明の条件を満たしていない。
比較例の実験番号55〜実験番号56では、底吹きのガス量(開口面積当たり)が本発明の条件を満たしておらず大きいために、[P]を0.025%以下にすることができなかった([P]濃度の評価「×」)。比較例の実験番号57〜実験番号58では、底吹きのガス量(開口面積当たり)が本発明の条件を満たしておらず小さいために、1次精錬及び2次精錬でのMgO量を所定以下にすることができなかった(スラグ、MgO濃度の評価「×」)。
比較例の実験番号63〜実験番号64では、取鍋精錬時でのフラックスにおいてSiO2の組成が本発明の条件を満たしておらず大きいために、2次精錬でのMgO量を所定以下にすることができなかった(スラグ、MgO濃度の評価「×」)。比較例の実験番号65〜実験番号66では、取鍋精錬時でのフラックスにおいてSiO2の組成が本発明の条件を満たしておらず小さいために、2次精錬でのMgO量を所定以下にすることができなかった(スラグ、MgO濃度の評価「×」)。
比較例の実験番号69〜実験番号70では、取鍋精錬時でのフラックスにおいてMgOの組成が本発明の条件を満たしておらず大きいために、2次精錬でのMgO量を所定以下にすることができなかった(スラグ、MgO濃度の評価「×」)。比較例の実験番号71〜実験番号72では、取鍋精錬時でのフラックスにおいてMgOの組成が本発明の条件を満たしておらず小さいために、2次精錬でのMgO量を所定以下にすることができなかった(スラグ、MgO濃度の評価「×」)。
比較例の実験番号77〜実験番号78では、取鍋精錬において、粒度が15mm以上となるものを95%以上含むフラックスを使用しなかったために、2次精錬でのMgO量を所定以下にすることができなかった(スラグ、MgO濃度の評価「×」)。
上述した 比較例の実験番号39〜実験番号82では、1次精錬後のスラグのMgO濃度が6.0%未満で本発明の条件を満たさず、また、2次精錬後のスラグのMgO濃度が7.0%未満で本発明の条件を満たさないものについては、介在物中のMgO濃度を2.5%以下にすることができなかった(鋼中介在物の評価「×」)。
比較例の実験番号113〜実験番号114では、転炉1内へ供給するCaO量の原単位が本発明の条件を満たしておらず多いために、転炉1にて十分に脱りんが行えず、[P]を0.025%以下にすることができなかった([P]濃度の評価「×」)。
比較例の実験番号115〜実験番号116では、転炉1内へ供給するCaO量の原単位が本発明の条件を満たしておらず少ないために、スラグ内のMgO量を希釈できずに、1次精錬及び2次精錬でのMgO量を所定以下にすることができなかった(スラグ、MgO濃度の評価「×」)。
比較例の実験番号121〜実験番号122では、ハードブロー区間の時間割合が本発明の条件を満たしておらず長いため、[P]を0.025%以下にすることができなかった([P]濃度の評価「×」)。比較例の実験番号123〜実験番号124では、ハードブロー区間の時間割合が本発明の条件を満たしておらず短いため、1次精錬及び2次精錬でのMgO量を所定以下にすることができなかった(スラグ、MgO濃度の評価「×」)。また、比較例の実験番号121〜実験番号124では、ソフトブロー区間の時間割合も本発明の条件を満たしていないものとなっている。
比較例の実験番号129〜実験番号132では、ソフトブロー区間におけるL/LOが本発明の条件を満たしていないため、二次精錬後の[P]を0.025%以下にできないと共に、1次精錬及び2次精錬でのMgO量を所定以下にすることができなかった。
比較例の実験番号133〜実験番号136では、底吹きのガス量(流量原単位)が本発明の条件を満たしていないため、二次精錬後の[P]を0.025%以下にできないと共に、1次精錬及び2次精錬でのMgO量を所定以下にすることができなかった。
比較例の実験番号141〜実験番号144では、取鍋精錬時でのフラックスにおいてCaOの組成が本発明の条件を満たしていない。比較例の実験番号145〜実験番号148では、取鍋精錬時でのフラックスにおいてSiO2の組成が本発明の条件を満たしていない。比較例の実験番号149〜実験番号150では、取鍋精錬時でのフラックスにおいてAl2O3の組成が本発明の条件を満たしていない。また、比較例の実験番号151〜実験番号154では、取鍋精錬時でのフラックスにおいてMgOの組成が本発明の条件を満たしていない。
また、比較例の実験番号155〜実験番号158に示すように、取鍋精錬時でのフラックスにおいてCaO/SiO2 の値が本発明の条件を満たしていない場合、比較例の実験番号159〜実験番号160に示すように、取鍋精錬において、粒度が15mm以上となるものを95%以上含むフラックスを使用しない場合、比較例の実験番号161〜実験番号164に示すように、取鍋精錬時におけるスラグ量が本発明の条件を満たしていない場合は、[Cr]=0.1〜2.0質量%、[Ni]=0.05〜0.50質量%、[V]=0.05〜0.50質量%のいずれかを少なくとも含む鋼材であったとしても、2次精錬でのMgO量を所定以下にすることができなかった(スラグ、MgO濃度の評価「×」)。
図3及び図4に示すように、上述した実施例のように、1次精錬後のスラグ中のMgO濃度を6.0質量%以下とし、2次精錬後のスラグ中のMgO量を7.0質量%以下にすることによって、線材中介在物中のMgO濃度を3.0質量%より更に好ましい2.5質量%以下にすることができる。しかも、鋼材中(鋼中)のMg量を、介在物の低減するのに好ましいとされる0.00020質量%以下にすることができ、更に好ましいとされる0.00015質量%以下にすることができる。
A 第1上吹き区間
B 第2上吹き区間
C 第1底吹き区間
D 第2底吹き区間
Claims (2)
- [C]=0.4〜1.0質量%、[Si]=1.4〜2.2質量%、[Mn]=0.2〜0.9質量%、[Mg]=0.00020質量%以下(0%を含まない)、[Al]=0.00030質量%以下(0%を含まない)、[O]=0.003%以下(0%を含まない)を満たす高強度鋼線用鋼を製造するに際し、
転炉における脱炭処理では、当該転炉へ装入する溶銑の[P]を0.040質量%以下とすると共に、転炉内へ供給するCaO量を原単位で12.0〜21.0kg/tとし、
さらに、前記転炉内へ供給するMgO量を溶鋼1t当たり100〜1500gとし、
転炉における吹錬では、
上吹きに関し、吹錬時間の全期間のうち、吹錬開始から60%〜80%の時間が経過する第1上吹き区間では、式(1)を満たすように上吹きの酸素を吹き、前記第1上吹き区間の経過後から吹錬を終了させるまでの第2上吹き区間では、式(2)を満たすように上吹きの酸素を吹き、
底吹きに関し、吹錬開始から吹錬終了まで、0.045〜0.075Nm3/分/ton且つ0.040〜0.064Nm3/分/mm2を満たすように底吹きのガスを吹き、
転炉での出鋼時から二次精錬処理までの工程においては、溶鋼へ添加するMgOの量を、溶鋼1t当たり330g以下とし、
前記二次精錬処理における取鍋精錬では、CaO=30〜55質量%、SiO2=40〜60質量%、Al2O3=3.0質量%以下、MgO=0.1〜0.95質量%、CaO/SiO2=0.6〜1.2を満たし、且つ、粒度が15mm以下となるものが95%以上含むフラックスを添加すると共に、取鍋精錬におけるスラグ量を14〜21kg/tとしていることを特徴とする疲労特性に優れた高強度鋼線用鋼の製造方法。
- 前記高強度鋼線用鋼は、[Cr]=0.1〜2.0質量%、[Ni]=0.05〜0.50質量%、[V]=0.05〜0.50質量%のいずれか1成分以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の疲労特性に優れた高強度鋼線用鋼の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009093016A JP5398329B2 (ja) | 2009-04-07 | 2009-04-07 | 疲労特性に優れた高強度鋼線用鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009093016A JP5398329B2 (ja) | 2009-04-07 | 2009-04-07 | 疲労特性に優れた高強度鋼線用鋼の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010242178A JP2010242178A (ja) | 2010-10-28 |
JP5398329B2 true JP5398329B2 (ja) | 2014-01-29 |
Family
ID=43095509
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009093016A Expired - Fee Related JP5398329B2 (ja) | 2009-04-07 | 2009-04-07 | 疲労特性に優れた高強度鋼線用鋼の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5398329B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102699726B1 (ko) * | 2019-04-17 | 2024-08-27 | 아르셀러미탈 | 제강 프로세스의 모니터링 방법 및 연관된 컴퓨터 프로그램 |
JP7273306B2 (ja) * | 2019-08-09 | 2023-05-15 | 日本製鉄株式会社 | 高Al含有鋼の溶製方法 |
JP7323802B2 (ja) * | 2019-11-28 | 2023-08-09 | 日本製鉄株式会社 | 溶鋼の取鍋精錬方法 |
CN114921709A (zh) * | 2022-03-24 | 2022-08-19 | 南京钢铁股份有限公司 | 一种高强韧性弹簧钢盘条的制备方法 |
CN116694869B (zh) * | 2023-07-05 | 2024-05-07 | 河北太行钢铁集团有限公司 | 一种钢包吹氩装置及对钢液进行吹氩精炼的方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4393335B2 (ja) * | 2004-10-01 | 2010-01-06 | 株式会社神戸製鋼所 | 疲労強度または冷間加工性に優れた高清浄度鋼の製造方法 |
JP4417792B2 (ja) * | 2004-06-30 | 2010-02-17 | 株式会社神戸製鋼所 | 疲労強度又は冷間加工性に優れた高清浄度鋼 |
JP5005476B2 (ja) * | 2007-08-28 | 2012-08-22 | 株式会社神戸製鋼所 | 高清浄度鋼の製造方法 |
JP5398325B2 (ja) * | 2008-12-17 | 2014-01-29 | 株式会社神戸製鋼所 | 疲労特性に優れた高強度鋼線用鋼の製造方法 |
-
2009
- 2009-04-07 JP JP2009093016A patent/JP5398329B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010242178A (ja) | 2010-10-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN110952037A (zh) | 一种400MPa热轧耐火钢筋及其制造方法 | |
JP5950306B2 (ja) | 耐硫酸腐食性、耐粒界腐食性および表面性状に優れるFe−Ni−Cr系合金およびその製造方法 | |
JP2010116611A (ja) | 大入熱時でのhaz靱性に優れた低硫厚板鋼板の製造方法 | |
JP5398329B2 (ja) | 疲労特性に優れた高強度鋼線用鋼の製造方法 | |
CN113061799B (zh) | 高洁净度弹簧钢及其生产方法 | |
JP6421634B2 (ja) | 溶鋼の製造方法 | |
CN114293101A (zh) | 一种经济型高等级焊丝钢h04e及其制备方法 | |
CN117026092A (zh) | 一种高强弹簧钢及其制备方法 | |
JP5398325B2 (ja) | 疲労特性に優れた高強度鋼線用鋼の製造方法 | |
JPH10183229A (ja) | 高炭素鋼線材の製造方法 | |
JP2011144431A (ja) | 極低りん鋼溶製のための脱りん方法 | |
JP3994456B2 (ja) | 伸線性及び清浄度に優れた線材用鋼の製造方法 | |
JP2021123773A (ja) | 表面性状に優れたNi−Cr−Al−Fe合金およびその製造方法 | |
JP2010116610A (ja) | 大入熱時でのhaz靱性に優れた低硫厚板鋼板の製造方法 | |
KR101233836B1 (ko) | 턴디쉬 플럭스 조성물 및 이의 제조방법 | |
JP3893785B2 (ja) | 線材用高炭素鋼の溶製方法 | |
CN103031488A (zh) | 一种热轧钢制造方法及热轧钢 | |
JP2004277830A (ja) | 転炉製鋼方法 | |
JP5005476B2 (ja) | 高清浄度鋼の製造方法 | |
RU2608008C1 (ru) | Способ выплавки стали в кислородном конвертере | |
JP5506515B2 (ja) | 脱りん方法 | |
CN118222912B (zh) | 一种高品质高碳钢线材的短流程制备方法及得到的高品质高碳钢线材 | |
JP3836249B2 (ja) | 精錬容器の耐火物溶損を抑えた製造性の良い高Al含有フェライト系ステンレス鋼の溶製方法 | |
RU2398889C1 (ru) | Способ выплавки рельсовой стали | |
JP2011168841A (ja) | 脱りん方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110901 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130806 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131002 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131022 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131022 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5398329 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |