JP5397937B2 - 透明材料加工装置 - Google Patents

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本発明は、レーザー光の照射により透明基板の加工面に微細加工を施すための透明材料加工装置に関する。
従来、石英ガラスなどの透明材料の表面に微細な加工を行う方法として、その加工面に光吸収率の大きな流動性物質(有機色素など)を接触するようにして配置し、流動性物質のレーザー吸収を利用し、レーザー光が当った加工面に有機色素が吸着することで透明材料を加工する微細加工装置がある(例えば、特許文献1、2参照)。
図11は、上述した従来の微細加工装置の概略構造を示した側面図である。すなわち、図11に示す微細加工装置100は、透明材料101の加工面101aにレーザー波長に対して高い吸収率を有する流動性物質102を接触させ、正面からレーザー光103を照射して透明材料101の裏面に微細加工を施す構造であり、流動性物質102は裏面101aに対して接触可能な開口部104aを形成する容器状のセル104に収容された構造となっている。
特開2004−306134号公報
しかしながら、従来の透明材料を加工する微細加工装置では、以下のような問題があった。
すなわち、図11における微細加工装置100において、レーザー光103の照射によって一度励起された有機色素は光の吸収により劣化した状態となる。そして、セル104に収容されている流動性物質102は滞留状態であり、透明材料101の加工部分に接触する流動性物質102においても劣化状態のまま存在しているので、加工面への吸着力が低下し、微細加工の品質が低下するという問題があった。
また、容器状のセル104内にあっては、そのセル104内に流動性物質102を収容した時点で透明材料101の加工面101aに接触する流動性物質102の有機色素が集中せずに分散された状態となり、加工部分に必要な有機色素の存在確率が低くなって加工品質が低下するといった欠点があり、その点で改良の余地があった。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、透明材料における有機色素の吸着率を高めることで、加工品質の向上が図れる透明材料加工装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る透明材料加工装置では、透明基板の加工面に有機色素を含んだ光吸収溶液を接触させ、その加工面にレーザー光を照射することで加工面に微細加工を施す透明材料加工装置であって、透明基板の加工面に液密に配置されるとともに、1mm以下の高さ寸法の管状の流路である流通部を有する光吸収基板と、流通部内で光吸収溶液を流動させるための流動手段と、を備え、流路又は流路より上流部に非光吸収流体を適宜量供給することで光吸収溶液を分断する供給手段が設けられていることを特徴としている。
本発明では、流動手段によって流通部に光吸収溶液を流動させ、透明基板の加工面の加工部分にレーザー光を照射することで、そのレーザー光が当った焦点(加工部分)において光吸収溶液の有機色素が分解され、透明基板に吸着されて微細加工を行うことができる。そして、透明基板の加工面に接触する光吸収基板の流通部が1mm以下の高さ寸法であるので、流通部内を流動する光吸収溶液に乱流の発生がなく層流状態となり、光吸収溶液に含まれる有機色素の分散がなくなって、流通部内での有機色素濃度が一様になる。さらに、加工時(照射時)或いは加工後において光吸収溶液を流動させることができるので、一度励起して光吸収力が低下した光吸収溶液中の有機色素が光吸収率の高い新しいものに入れ替わり、常に透明基板の加工部分に新しい有機色素を存在させておくことができ、光吸収溶液の劣化を防ぐことができる。このように、透明基板の加工部分での有機色素の存在確率を高めることができ、その加工部分に接触する光吸収溶液のレーザー光の吸収率が上がるとともに、有機色素の吸着率を向上させることができる。さらにまた、流通部の高さ寸法を1mm以下とすることで、その流通部容積が小さくなるので、光吸収溶液の使用量を低減することができる。
また、光吸収溶液が流路の軸方向に一定に流れるので、光吸収溶液中の有機色素の濃度がより一層安定し、透明基板の加工部分での有機色素の存在確率をさらに高めることができる。
また、流路内を連続的に流動する光吸収溶液に対して例えばエアなどの非光吸収流体を任意のタイミングで供給することで、流路内において非光吸収流体と光吸収溶液とが分離状態となり、非光吸収流体の供給量によって光吸収溶液の長さ寸法(流動方向の長さ寸法)や分断数を任意に調整することができる。つまり、光吸収溶液の分布により透明基板に微細加工するパターン形状を容易に、且つ繰り返し形成することができる。そして、パターン形成されたフォトマスクが不要となり、一括露光により微細加工を施すことができるため、加工精度が高まって加工品質の向上が図れる利点がある。
また、本発明に係る透明材料加工装置は、流路に供給される非光吸収流体と光吸収溶液とによって、透明基板の加工面に微細加工するパターン形状が形成されることが好ましい。
本発明では、流路内を流動する非光吸収流体と光吸収溶液とによってパターン形状を形成することができるので、上述したようにパターン形成されたフォトマスクが不要となって一括露光により微細加工を施すことができ、これにより加工精度が高まって加工品質の向上を図ることができる。
また、本発明に係る透明材料加工装置は、光吸収基板は、高分子材料から形成されていることが好ましい。
これにより、型枠や流通部に相当する鋳型を用いて光吸収基板を容易に加工することができる。
また、本発明に係る透明材料加工装置は、光吸収基板は、ポリジメチルシロキサンからなることがより好ましい。
これにより、光吸収基板に粘着性をもたせることができ、透明基板に対する密着性能が高まることから、透明基板の加工面と流通部が形成された光吸収基板の一端面とを液密に接合することができ、流路内を流動する光吸収溶液の漏出をなくすことができる。
本発明の透明材料加工装置によれば、流通部の高さ寸法が1mm以下と小さいことから、その流通部を流動する光吸収溶液は層流状態となって有機色素濃度が一様になるとともに、流動により劣化がなくなるので、透明基板の加工部分での有機色素の存在確率を高めることができ、その加工部分における有機色素の吸着率が上がることから、微細加工品質を向上させることができる。
本発明の第1の実施の形態による透明材料加工装置の概略構成を図である。 透明基板に取り付けられた流路基板を示す側断面図である。 流路基板の構成を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は流路形成面側の平面図である。 (a)〜(d)は図2に示す流路基板の作製方法を示す図である。 第2の実施の形態による流路基板の構成を示す側断面図であって、図2に対応する図である。 図5に示す流路基板における流路形成面側の平面図である。 第2の実施の形態による光吸収溶液の流動状態を示す図である。 第3の実施の形態による流路基板の構成を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は面状流通部側から見た平面図である。 第1変形例による流路基板の構成を示す面状流通部側から見た平面図である。 第2変形例による流路基板の構成を示す面状流通部側から見た平面図である。 従来の透明材料加工装置の一例を示す側面図である。
以下、本発明の第1の実施の形態による透明材料加工装置について、図1乃至図4に基づいて説明する。
図1に示すように、本第1の実施の形態による透明材料加工装置1は、透明基板2の加工面2aに光吸収溶液Nを接触させて、レーザー光Lを照射して透明基板2の加工面2aに微細加工を施すためのものである。
すなわち、透明材料加工装置1は、有機色素を含んだ光吸収材料Nを流通させるための管状の流路31(流通部)を有する流路基板3(光吸収基板)が透明基板2の加工面2aに対して液密な状態で配置され、集光レンズ44を備えた照射手段4によって透明基板2の加工面2aの所定の加工部分に対してレーザー光Lが照射される構成となっている。
ここで、透明基板2の材質として、石英ガラス、フッ化カルシウム、サファイア、フッ素樹脂、水晶基板等が挙げられる。
また、有機色素を含む光吸収材料Nとしては、レーザー光Lの波長に対して高い吸収率を有するものであって、例えば、ローダミン6G又は炭素微粒子、ナノ粒子等が挙げられる。
図2に示すように、透明基板2の加工面2aに設けられる流路基板3は、平板形状をなし、透明基板2側の一端面3a側で開口するとともにその一端面3aに沿う溝状の流路31が形成されており、この流路31の一端側に連通する注入孔32と他端側に連通する排出孔33とが設けられた構造となっている。流路31は、図3(a)、(b)に示すように、所定の長さ寸法で直線状に延びており、図2に示す高さ寸法D(流路基板3の厚さ方向に相当)が1mm以下(例えば、D=0.5mm〜1.0mm)で形成されている。この高さ寸法Dは、流路31内を流動する光吸収溶液Nに含まれる有機色素が分散しない程度の寸法である。
なお、流路基板3の材質として、高分子からなる材料が挙げられ、とくにシリコン樹脂であるポリジメチルシロキサン(PDMS)を採用することができる。PDMSの材料とすることで、流路基板3に粘着性をもたせることができ、透明基板2に対する密着性能を高めることができる。なお、透明基板2に対する流路基板3の接合方法については後述する。
注入孔32は、流路基板3の他端面3b(透明基板2側とは反対の面)から流路31の上流側に連通する挿通孔3cにシリコンチューブ34が挿入されて形成されている。また、排出孔33は、流路基板3の他端面3bから流路31の下流側となるに連通する挿通孔3dにシリコンチューブ34が挿入されて形成されている。なお、注入孔32および排出孔33の少なくとも一方にはシリンジポンプ等の流動手段(図示省略)が接続されており、その流動手段(シリンジポンプ等の駆動)により流路31内を光吸収溶液Nが注入孔32側から排出孔33側に流れるようになっている。すなわち、流路基板3においては、流路31を透明基板2の加工部分に合わせて配置することで、流路31内を流れる光吸収溶液Nが透明基板2に接触した状態となっている。
図1に示すように、照射手段4は、レーザー光Lを発生させるエキシマレーザー41と、エキシマレーザー41から照射されたレーザー光Lの強度分布を均一化させるホモジナイザー42と、ホモジナイザー42から出射されたレーザー光Lを所定形状にパターン形成された開口を通過させるフォトマスク43と、フォトマスク43によってパターン化されたレーザー光Lを透明基板2の加工面2aに縮小投影するようにして集光させる集光レンズ44とがレーザー光Lの照射方向にその順で配置されて概略構成されている。
ここで、本実施の形態で使用するレーザー光Lの波長として、短波長とされるArF(波長193μm)、KrF(波長248μm)などが用いられている。つまり、長い波長の場合において熱反応してダブリングを起す可能性があるが、本実施の形態では流路基板3の流路31が透明基板2の加工面2a側のみに配置され、しかも流路31の高さ寸法が1mm以下と小さく、細い流路31が形成されており、その加工面2aの接触する部分に集中的に光吸収溶液Nが流れることが可能となるため、短波長のレーザー光で十分な光吸収を行うことができ、これによりダブリングがなく急激な温度変化を防ぐことが可能となる。
次に、上述した流路基板3の作製方法と、透明基板2に対する流路基板3の接合方法について、図4などを用いて説明する。
先ず、図4(a)に示すように、図2に示す流路31と同形状で高さ寸法Dが1mm以下の鋳型12を仮基板11上に配置し、流路基板3の外殻を形成するためのシリコン基板からなる型枠13を鋳型12を覆うようにして仮基板11上に配置する。そして、型枠13に設けられた図示しない注入穴からシリコン樹脂(ここではPDMS)を枠内に流し込む。
次いで、図4(b)に示すように、シリコン樹脂が所定の硬さに硬化した時点で型枠13を脱型するとともに、鋳型12を取り除くことで、流路31が形成された状態の流路基板3が作製できる。なお、流路基板3の材質がシリコン樹脂であるので、型枠13から剥がし易くなり、脱型作業の効率化が図れるとともに、脱型時の破損が防げる利点がある。
そして、この状態の流路基板3に対して、例えば円筒形状のカッターを用いて流路31の上流側と下流側とのそれぞれに連通する挿通孔3c、3d(図2参照)を形成し、その挿通孔3c、3dに密着した状態でシリコンチューブ34を挿入、固定することで注入孔32と排出孔33とを形成し、流路基板3が完成することになる。
続いて、図4(c)に示すように、加工する透明基板2の加工面2aに対して、流路基板3の流路31が形成された一端面3aを接合する。このとき、流路31の位置は、透明基板2の加工部分に重なる位置となる。具体的には、流路基板3の透明基板2側の一端面3aをプラズマ処理や光解離などの加工によりを表面改質させ、さらに加圧等を行うことで、透明基板2の加工面2aに液密な状態で接合することができる(図4(d)参照)。この接合状態において、図4(d)に示すように、透明基板2の加工面2a(具体的には加工部分)に流路31中を流動する光吸収溶液Nが接触した状態となる。
このように、流路基板3の材質をPDMS(高分子材料)とすることで、型枠13や流路31に相当する鋳型12を用いて容易に加工することができる。さらに、流路基板3に粘着性をもたせることができ、透明基板2に対する密着性能が高まることから、透明基板2の加工面2aと流路31が形成された流路基板3の一端面3aとを液密に接合することができ、流路31内を流動する光吸収溶液Nの漏出をなくすことができる。
次に、このように構成される透明材料加工装置1を用いた加工方法と作用について図面に基づいて説明する。
図1に示すように、上述した作製方法によって透明基板2に接合させた流路基板3の流路31に光吸収溶液Nを流すとともに、エキシマレーザー41からレーザー光Lを発光させ、そのレーザー光Lはホモジナイザー42を介して所定のパターン形状に形成されているフォトマスク43を通過し、そのパターン形状をなすレーザー光Lを集光レンズ44によって透明基板2の加工面2aの加工部分に集光させる。そうすると、レーザー光Lが当った焦点(加工部分)において光吸収溶液Nの有機色素が分解され、透明基板2に吸着されて微細加工が施される。
本透明材料加工装置1では、透明基板2の加工面2aに接触する流路基板3の流路31が1mm以下の高さ寸法Dであるので、流路31内を流動する光吸収溶液Nに乱流の発生がなく層流状態となり、光吸収溶液Nに含まれる有機色素の分散がなくなって、流路31内での有機色素濃度が一様になる。さらに、加工時(照射時)或いは加工後において光吸収溶液Nを流動させることができるので、一度励起して光吸収力が低下した光吸収溶液N中の有機色素が光吸収率の高い新しいものに入れ替わり、常に透明基板2の加工部分に新しい有機色素を存在させておくことができ、光吸収溶液Nの劣化を防ぐことができる。とくに、流路31が管状をなしており、光吸収溶液Nが流路31の軸方向に一定に流れるので、光吸収溶液N中の有機色素の濃度がより一層安定することになる。
このように、透明基板2の加工部分での有機色素の存在確率を高めることができ、その加工部分に接触する光吸収溶液Nのレーザー光Lの吸収率が上がるとともに、有機色素の吸着率を向上させることができる。
しかも、流路31の高さ寸法を1mm以下とすることで、その流路容積が小さくなるので、光吸収溶液Nの使用量を低減することができる利点がある。
上述のように本第1の実施の形態による透明材料加工装置では、流路31の高さ寸法Dが1mm以下と小さいことから、その流路31を流動する光吸収溶液Nは層流状態となって有機色素濃度が一様になるとともに、流動により劣化がなくなるので、透明基板2の加工部分での有機色素の存在確率を高めることができ、その加工部分における有機色素の吸着率が上がることから、微細加工品質を向上させることができる。
次に、他の実施の形態および変形例について、添付図面に基づいて説明するが、上述の第1の実施の形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、第1の実施の形態と異なる構成について説明する。
図5および図6に示す第2の実施の形態では、流路31にエアE(非光吸収流体)を適宜量供給することで流路内の光吸収溶液Nをその流動方向に分断するエア供給路5(供給手段)を流路基板3に設けた構成となっている。
すなわち、エア供給路5は、流路31の途中の所定位置(エア供給部31a)にエア吐出口5aが設けられていて、流路31に連通した状態となっている。エア吐出口5aの位置は任意に設定することができるが、後述するように透明基板2の加工部分では光吸収溶液Nによる加工パターンが形成されている必要があるので、少なくとも加工部分よりも上流側の位置に配置される。
そして、エア供給路5のエア吐出口5aとは反対側の端部にはシリコンチューブ51(図6)が挿入され、そのシリコンチューブ51が流路基板3の外方に設けた図示しないエア供給ポンプに接続されている。エア供給路5から流路31内に供給されるエアEは、所定の吐出圧で任意のタイミングで供給が可能となっている。
このように、本第2の実施の形態では、流路31内を連続的に流動する光吸収溶液Nに対してエアEを任意のタイミングで供給することで、図7に示すように、流路31内においてエアEと光吸収溶液Nとが分離状態となり、エアEの供給量によって光吸収溶液Nの長さ寸法(流動方向の長さ寸法)や分断数を任意に調整することができる。つまり、光吸収溶液Nの分布により透明基板2に微細加工するパターン形状を容易に、且つ繰り返し形成することができる。そして、パターン形成されたフォトマスクが不要となり、一括露光により微細加工を施すことができるため、加工精度が高まって加工品質の向上が図れる利点がある。なお、流路31内を流動する光吸収溶液Nをパターン形成させているので、加工中においては、流路31の流れを停止するようにする。
次に、図8(a)及び(b)に示す第3の実施の形態は、上述した第1及び第2の実施の形態の直線状に延びる流路31に代えて、平面視で四角形状の第1面状流通部35(流通部)を採用したものである。本第1面状流通部35においても、一端側には注入孔32が設けられ、他端側には排出孔33が設けられ、高さ寸法も1mm以下となっている。
本第3の実施の形態では、透明基板2の加工部分の形状に応じた流通部を流路基板3に形成することができる。そして、注入孔32から注入される光吸収溶液Nは透明基板2の加工面に沿ってその面全体に広がって流れるが(図中二点鎖線の矢印)、第1面状流通部35の高さ寸法が1mm以下と小さいので、流れる光吸収溶液N中の有機色素が流路基板3の厚さ方向へ分散されることはなく、有機色素の濃度が一様となることから、第1及び第2の実施の形態と同様に透明基板2の加工部分における有機色素の存在確率を高めることができ、加工品質の向上を図ることができる。
次に、図9に示す第1変形例の第2面状流通部36は、上述した第3の実施の形態の変形例であって、平面視で楕円形状としたものである。
また、図10に示す第2変形例の第3面状流通部37は、平面視で注入孔32側において注入孔32から排出孔33側に向けて漸次幅寸法が広がるとともに、排出孔33側において注入孔32から排出孔33側に向けて漸次幅寸法が小さくなる形状としたものである。
以上、本発明による透明材料加工装置の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施の形態では注入孔32側にシリンジポンプ(流動手段)を設けているが、排出孔33側に流動手段を設けて、流通部内の光吸収溶液を引き出す形態であってもかまわない。
また、流路31、面状流通部35、36、37の位置、大きさ(寸法)、平面形状、断面形状、レーザー光Lmの波長などの構成は、光吸収溶液の材質、流量、透明基板の材質、厚さ寸法などの条件に応じて適宜に設定することができる。本発明にあっては、流通路の高さ寸法を1mm以下の形状を確保できればよいのである。
さらに、本第2の実施の形態では流路31に連通するエア供給路5を流路基板3に設けているが、このような構造に限定されることはなく、流路31より上流部にエア供給路5などの非光吸収流体を供給するための供給手段を設けることもできる。例えば、注入孔32に供給手段を設けることができ、その位置も流路基板3内であることに限らず、流路基板3の外方に配置させたものであってもよい。
さらにまた、第2の実施の形態ではエアEを流路31に供給することで流動する光吸収溶液Nを分断する構成としているが、これに限定されることはなく、エアEでない他の流体を使用することもできる。要は、レーザー光に対して光吸収をしない流体であればよいのである。
また、第1の実施の形態では微細加工時において流路31内を光吸収溶液Nを流動させた状態でレーザー光Lを透明基板2の加工部分に当てて加工を行っているが、このとき第2の実施の形態と同様に光吸収溶液Nの流動を停止させて加工を行うようにしてもかまわない。
1 透明材料加工装置
2 透明基板
2b 裏面
3 流路基板(光吸収基板)
4 照射手段
5 エア供給路(供給手段)
31 流路(流通部)
32 注入孔
33 排出孔
35 第1面状流通部(流通部、面状流通部)
36 第2面状流通部(流通部、面状流通部)
37 第3面状流通部(流通部、面状流通部)
41 エキシマレーザー
42 ホモジナイザー
43 フォトマスク
44 集光レンズ
L レーザー光
N 光吸収溶液
D 厚さ寸法
E エア(非光吸収流体)

Claims (4)

  1. 透明基板の加工面に有機色素を含んだ光吸収溶液を接触させ、その加工面にレーザー光を照射することで前記加工面に微細加工を施す透明材料加工装置であって、
    前記透明基板の加工面に液密に配置されるとともに、1mm以下の高さ寸法の管状の流路である流通部を有する光吸収基板と、
    前記流通部内で前記光吸収溶液を流動させるための流動手段と、
    を備え
    前記流路又は該流路より上流部に非光吸収流体を適宜量供給することで前記光吸収溶液を分断する供給手段が設けられていることを特徴とする透明材料加工装置。
  2. 前記流路に供給される前記非光吸収流体と前記光吸収溶液とによって、前記透明基板の加工面に微細加工するパターン形状が形成されることを特徴とする請求項に記載の透明材料加工装置。
  3. 前記光吸収基板は、高分子材料から形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の透明材料加工装置。
  4. 前記光吸収基板は、ポリジメチルシロキサンからなることを特徴とする請求項に記載の透明材料加工装置。
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