JP5397868B2 - 墜落防止装置 - Google Patents

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Description

本発明は、各種の鉄塔柱を含む高層建造物において、昇降する際、及び作業する際の墜落防止装置に関する。より詳しくは、本発明の墜落防止装置は、高層建造物の昇降設備、例えばステップ、はしご、ステップボルト等の近傍に敷設される墜落防止装置用のレールに嵌合し、ライフロープ等を介して一体に移動する作業者の墜落を防止するものである。
各種の鉄塔柱を含む高層建造物においては、墜落事故等を防止する為に作業者等はライフロープを使用して高所作業を行っているが、従来より、作業者等の移動に伴うライフロープの掛け替え等の煩わしさを緩和する為に、高層建造物の昇降設備、例えばステップ、はしご、ステップボルト等の近傍に墜落防止装置用のレールを敷設し、このレールに沿って移動自在な墜落防止装置を取り付け、この墜落防止装置にライフロープを接続することにより、作業者がレールに沿っては、ライフロープを介して墜落防止装置と一体に容易に移動できるようにした墜落防止用の安全設備が利用されている。
例えば、特許文献1には、従来の鉄塔柱等に敷設される長尺の剛性レールに嵌合して走行する為のローラと緊急時の制動部材を備える墜落防止装置が記載されている。図2は従来の墜落防止装置の説明図であり、レールに設置された状態をレールの側面を破断して示している。図3は墜落防止装置用のレールの断面の説明図である。
図2に示される墜落防止装置1′は、背面側を構造物に取り付け、前面中央に開口溝12が設けられ、その両側に走行面13が形成された長尺な中空の角柱状の剛性レール11に嵌合して取り付けられ、レール11に沿って走行する。
先ず、本明細書中で表現する墜落防止装置の方向を定義する。図1に示す墜落防止装置1を水平面にローラ17が接するように置いた場合の地面側を下方、空側を上方とする。図2での左側が下方に該当する。また、墜落防止装置1を正常に取り付けた場合に、高所へ昇る際に墜落防止装置1が伴走する方向を前方、降りる際に伴走する方向を後方とする。図2では上側が前方に該当する。以下これに対応した方向と位置で説明する。
図2に示す墜落防止装置1′は、下方の本体基部2の車軸16に二組のローラ17が回転自在に装着されている。本体基部2の前方にテコ板受け軸21を介してテコ板3が回転自在に接続され、更にテコ板3に前部連接板受け軸22を介して連接板4が回転自在に接続されている。連接板4には作業者のライフロープ等を接続する為の環部(胴綱通し穴)26と長孔(ガイド穴)24が設けられている。本体基部2の後方には本体基部2に固定されて上方に延びる二又部(ガイド部)5が設けられている。また、二又部(ガイド部)5の先端に設けられた後部連接板受け軸23と前記連接板4の長孔(ガイド穴)24とが摺動可能に係合している。これらの結合により、1本の固定リンク(本体基部2と本体基部2に固定の二又部5)、2本の可動リンク(テコ板3、連接板4)、2個のジョイントピン(テコ板受け軸21、前部連接板受け軸22)と1個のスライダージョイント(後部連接板受け軸23と長孔ガイド穴24)からなるリンク機構を形成している。
また、上記テコ板3はコイルバネ27により、図2では時計方向に回転付勢され、テコ板3の先端の制動部25がレール11の走行面13と軽度に接触している。連接板4の環部(胴綱通し穴)26には作業者のライフロープ等が接続される。ここで、テコ板3は2枚の板状体、二又部(ガイド部)5も2枚の板状体構成で、連接板4を挟持するようになっており、緊急時等に負荷が掛かることになる連接板4が、これらのリンク機構の形成する所定範囲外の方向へ移動するのを規制するようにガイドする役目も果たしている。
次いで、この様な構成の墜落防止用の安全設備を送電線鉄塔に敷設しての昇降作業例を説明すると、墜落防止装置1′を持参した作業者はレール11の最下端部より前方のテコ板3を上側にして、ローラ17をレール11の中空部に嵌入する。この場合、テコ板3と連接板4は、開口溝12より本体基部2の一部と共にレール11の走行面13側の外方に位置する。図示は省略するが、作業者の腰ベルトと墜落防止装置1′の連接板4に設けられた胴綱通し穴26とがライフロープを介して接続された状態で、作業者は、鉄塔のステップボルト等に沿って墜落防止装置1′を伴い昇塔する。この昇塔の際には、ライフロープが胴綱通し穴26を介して連接板4を前方に引上げ、それに従ってテコ板3もコイルバネ27の付勢に逆らって前方に引き上げられ、制動部25とレール11との接触が解除されるので、墜落防止装置1′は前方(昇塔する方向)に伴走される。
また、降塔する場合は、作業者が腰を引くことで、ライフロープにより連接板4を前方に引き上げてテコ板3の先端の制動部25とレール11との接触を解くことができるので、墜落防止装置1′を後方(降塔する方向)に走行させて、共に降塔することが可能である。
さらに、作業者が昇降途中で停止する場合は、ライフロープを若干弛めて、コイルバネ27の付勢力を活かし、墜落防止装置1′のテコ板3の先端の制動部25をレール11に軽く接触させて停止させておくことが可能である。
作業者の滑落等の緊急事態発生に際しては、まず墜落防止装置1′のライフロープが弛むと、連接板4、テコ板3はコイルバネ27の付勢力により、瞬時に起動して、テコ板3の先端の制動部25がレール11の走行面13に接触することにより墜落防止装置1′は急停止する。続いて連接板4に後方(図2における下方向)へ引き下げるような、作業者の体重による大きな衝撃力がライフロープを介してかかり、リンク結合しているテコ板3に、更に先端の制動部25へ増巾されて伝播する。従って制動部25は、レール11の走行裏面14に接しているローラ17と協働して、レール11の走行面13に咬合し、墜落防止装置1′をレール11のその位置に確と固定し、作業者の墜落を防止する。
特許文献2に示す墜落防止装置は最前期の製品技術であり、上述説明した特許文献1の墜落防止装置は、これが基本装置を採用し制動部分とレールと協働により係止性能をより高度になしたものである。
特開2001−333993号公報 特公昭55−35142号公報
上述した特許文献に開示されている墜落防止装置は、踏襲されてきた技術精度のより改善はされているが、近年にあっては高所作業及び塔柱ほかの形態の多種多様化に対応しての利用がなされるよう更なる改良が必要となり、本発明は特に稼働中の墜落防止装置が緊急事態発生に際して確実に起動する制動機構の改善を解決する課題とした。
高所作業の一例として、鉄塔柱や高層建造物には墜落防止装置用のレールの複数条が敷設されており、ある箇所のレールから昇塔した作業者が所定の作業を終了し、後に他の敷設箇所からのレールにより降塔するような事情がしばしば生じる。この場合、作業者は墜落防止装置を作業現場で現場専用の墜落防止具と付け替えて作業を遂行するが、昇塔時に使用した墜落防止装置は複数個分まとめて一旦地上に戻し、作業者の降塔する他のレールにて作業現場まで運ぶ必要がある。この際複数個の墜落防止装置を連結して、レールに嵌合させ昇降するが、この途上、近接して連結されている墜落防止装置同士が接触することがある。
特許文献1の墜落防止装置の場合は、墜落防止装置1′の連接板4の長孔(ガイド穴)24が設けられている後方側の先端部29が外部の物体と接触し、連接板4の移動が妨げられるとテコ板3の移動も妨げられる。万一この連接板4の後方側の先端部29が外部から前方へ押し上げられると連接板4が前方上方へ押し上げられて、テコ板3の先端の制動部25がレール11の走行面13との接触から解放される。ただし、このような状況は、万一レールの近傍に障害物があっても、その障害物により墜落防止装置の制動がロックするように、押し上げ続ける力が加わるような場合には、この障害物自体が落下を妨げて墜落防止装置1′の走行をも止めるので、強制的に別の物で墜落防止装置1′の制動がロックされているような場合以外は大きな問題が起きるとは考え難い。
特許文献1の墜落防止装置の場合は複数個を近接させて連結すると、前方に位置する墜落防止装置1′の連接板4の長孔(ガイド穴)24が設けられている後方側の先端部29が、密着して後方に位置する墜落防止装置1′に接触する。この為、後方に位置する墜落防止装置1′を引き上げると、前方に位置する墜落防止装置1′の連接板4が前方上方へ押し上げられるので、この前方に位置する墜落防止装置1′はテコ板3の制動部25がレール11の走行面13との接触から解放される。
また、複数個の墜落防止装置を連結して、昇降時にレール上を伴走させる場合には、個々の墜落防止装置1′の連接板4を全て前方上方へ押し上げて、制動を解除させる必要があるが、全部の墜落防止装置1′の連接板4にライフロープを接続するのは煩雑となるので、ロック解除用のロープを取り付けておくことになる。もしくは最も後方に位置する墜落防止装置1′の連接板4を前方上方へ押し上げると共に、後方に位置する墜落防止装置1′を前方に位置する墜落防止装置に密着させて、順次、前方に位置する墜落防止装置1′の連接板4の後方側の先端部29をも前方上方へ押し上げて、制動を解除させて伴走させることになる。
このように複数の墜落防止装置1′が近接して連結した場合には、万一の滑落等の緊急事態発生に際しては、その墜落の初期段階では、最も後方に位置する墜落防止装置1′のみが墜落時の制動に寄与することになる可能性がある。しかも最も後方に位置する墜落防止装置1′にライフロープを接続していない場合は、コイルバネ27の付勢力のみによりテコ板3の先端の制動部25とレール11の走行面13との接触がなされるだけとなる。この場合の制動力が墜落防止に充分であれば墜落が防止され、この制動力が他の墜落防止装置1′のロック解除に不十分な場合にはライフロープを接続した墜落防止装置1′等により墜落が防止される。しかしながら、連結された墜落防止装置1′の個数、作業者の体重、コイルバネ27の付勢力やレール走行面13の状態等のバランスによっては、この場合の制動力が墜落を防止する為には不十分であるが、他の墜落防止装置1′のロック解除には充分な力となる可能性があり、墜落防止の制動に伴う人体への衝撃が大きくなったり、最悪の場合は墜落防止が充分にできない虞がある。
即ち、本発明の課題は、従来のように、リンク機構とこのリンク機構の為のガイド構造を有する墜落防止装置であって、外部の障害物等により、意図しない制動部の係止や移動が起こって墜落防止機能が阻害されることがないような、また、複数個の墜落防止装置を近接して連結しても、個々の墜落防止機能が阻害されないような、より安全性に配慮された墜落防止装置を提供することである。
本発明は、
1)鉄塔柱等に敷設される長尺の剛性レールに嵌合して走行する為のローラと緊急時の制動部材を備える墜落防止装置である。
2)ローラを備えた本体基部と、本体基部の前方部に回転軸であるテコ板受け軸により接続されたテコ板と、このテコ板の他方の先端部分に回転軸である前部連接板受け軸により接続される連接板と、この連接板に回転軸である後部連接板受け軸と軸方向へのガイド穴である長孔からなるスライダーにより接続される本体基部の後方部に固定されたガイド部よりなり、これらが一体となり、リンク機構を形成している。
3)この連接板にはライフロープ等を接続する為の環部(胴綱通し穴)が設けられる。また、このテコ板のテコ板受け軸側の先端には制動部が設けられ、滑落時等の緊急時にはこの制動部と前記ローラが協働してレールを把持し、墜落防止の制動がなされる。また、このガイド部は連接板のスライド方向以外(特にこのリンクの動作する平面以外)への移動も規制している。
4)さらに、リンク機構の固定部を兼ねるガイド部の先端部分が拡張されてカバー部が形成され、このカバー部により、連接板の後方側の先端部が覆われ、連接板の移動範囲内では連接板の後方側の先端部が墜落防止装置の外部の物体と接触しないような構造であることを最も主要な特徴とする。
即ち、本発明の墜落防止装置は、後方に万一障害物があって接触しても、カバー部により連接板が後方の障害物等で前方に押し上げられることが妨げられるので、墜落防止機能が阻害されることはない。また、複数個の墜落防止装置を近接して連結しても、個々の墜落防止機能が阻害されることがない。従って、もし本発明の墜落防止装置の複数個以上が近接して連結して使用されたとしても、万一の滑落の際においても充分な墜落防止機能が発揮できるので、高層建造物の昇降時の作業者の墜落を防止し、充分な安全性を確保することができる。
本発明の墜落防止装置の側面から見た説明図である。(実施例1) 従来の墜落防止装置の側面から見た説明図である。(従来例) 本発明、及び従来例に係る墜落防止装置用レールの断面の説明図である。 本発明の墜落防止装置の上方から見た説明図である。(実施例1) 本発明の墜落防止装置の側面から見た説明図である。(実施例2)
本発明の墜落防止装置は、基本的には従来と同様に、鉄塔柱等に敷設される長尺の剛性レールに嵌合して走行する為のローラと緊急時の制動部材を備える墜落防止装置である。
本発明の墜落防止装置は、ローラを具えた本体基部(リンクA)と、本体基部の上方の後方部に固定されたガイド部(リンクA)と、一方の先端に制動部が設けられ、本体基部の上方の前方部にテコ板受け軸(ピンa)を介して回転自在に接続されたテコ板(リンクB)と、作業者のライフロープ等を接続する為の環部(胴綱通し穴)が設けられ、前記テコ板の他方の先端に前部連接板受け軸(ピンb)を介して回転自在に接続されると共に、前記ガイド部に後部連接板受け軸とガイド穴からなるスライダー(スライダージョイントc)を介して摺動自在に接続された連接板(リンクC)より成っている。また、本体基部と本体基部上方のテコ板、連接板、ガイド部とが一体となり墜落防止装置の走行や制動等の動作を制御するための、1本の固定リンク(リンクA)と2本の可動リンク(リンクB、リンクC)と2個の回転ジョイント(ピンa、ピンb)と1個のスライダー(スライダージョイントc)から成るリンク機構を形成している。
さらに、このガイド部の先端部が拡張されて、連接板の移動範囲内では連接板の後方の先端部が覆われるようなカバー部が形成されている。このカバー部により、連接板の後方の先端部が外部の障害物等に接触することが防止され、意図しない連接板の係止や移動が起こらないので、墜落防止機能は阻害されない。また、カバー部が設けられているので、複数個の墜落防止装置を近接して連結しても、連接板が近接する他の墜落防止装置に接触せず、個々の墜落防止機能が阻害されない。
図1、図4は、本発明に係る実施例1の墜落防止装置の説明図であり、図3は本発明に係る墜落防止装置用レールの断面の説明図である。この実施例1の墜落防止装置1はローラ17や制動部25等の走行に関わる箇所は従来の墜落防止装置と同様である。この墜落防止装置1が取り付けられ、走行するレール11としては従来の墜落防止装置用のレールと同じものも使用できる。レール11は、背面側を構造物に取り付け、前面中央に開口溝12が設けられ、その両側に走行面13が形成された長尺な中空の角柱状の剛性レールであって、墜落防止装置1はこれに嵌合して取り付けられ、レール11に沿って走行する。
墜落防止装置1は、下方(図1の下側)の本体基部2の車軸16に二組のローラ17が回転自在に装着され、また車軸16の上方にガイドローラ18が回転自在に装着されている。墜落防止装置1は走行時には、ローラ17がレール11の中空内の背面側とレール走行面裏14に、ガイドローラ18が開口溝12に当接するので、レールに沿って滑らかに走行する。
墜落防止装置1は、本体基部2の上方の前方にテコ板受け軸21を介してテコ板3が回転自在に接続され、更にテコ板3に前部連接板受け軸22を介して連接板4が回転自在に接続されている。連接板4には作業者のライフロープ等を接続する為の環部(胴綱通し穴)26と後部連接板受け軸23が設けられている。
また、本体基部2の上方の後方には本体基部2に固定されて上方に延在する二又部(ガイド部)5が設けられ、その二又部(ガイド部)5の先端に長孔(ガイド穴)24が設けられている。この例では、本体基部2と二又部(ガイド部)5は一体化されている。更に、連接板4の後部連接板受け軸23と二又部(ガイド部)5の長孔(ガイド穴)24とが摺動可能に係合している。
これらの結合により、1本の固定リンク(本体基部2とガイド部5)、2本の可動リンク(テコ板3、連接板4)、2個のジョイントピン(テコ板受け軸21、前部連接板受け軸22)と1個のスライダージョイント(後部連接板受け軸23と長孔(ガイド穴)24)からなるリンク機構を形成している。
また、上記テコ板3はコイルバネ27により、図1では時計方向に回転付勢され、テコ板3の先端の制動部25がレール11の走行面13と軽度に接触している。連接板4の環部(胴綱通し穴)26にはライフロープが接続される。ここで、テコ板3は2枚の板状体、二又部(ガイド部)5も2枚の板状体の構成で、連接板4を挟持するようになっており、緊急時等に負荷が掛かることになる連接板4がリンク機構の平面以外の方向へ移動するのを規制するようにガイドする役目も果たしている。
さらに、二又部(ガイド部)5の長孔(ガイド穴)24を設けられた先端部分は拡大されて、カバー部6が形成されており、連接板4の後部連接板受け軸23が設けられた後方側の先端部29が、後方への移動範囲も含めてこのカバー部6により覆われている。このカバー部6により、本発明の墜落防止装置1は後方に障害物等が配置されたとしても、その障害物により連接板4が押し上げられることはないので、意図せずに、テコ板3の制動部25がレール11の走行面13との接触から解放されて、墜落防止機能が阻害されるようなことはない。
この実施例では、二又部5を形成している2つの板状体の先端部分を両方とも拡大してカバー部6が形成され、連接板4の両側面を覆っている。障害物との接触防止としては、この2つの板状体の一方のみを拡大して、両側面でなく、片側面だけを覆っても効果はある。また、2つの板状体の両方を拡大すると共に、先端部の隙間をつないで両側面のみでなく、後方部分全体を覆っても良い。
また、実施例1の場合は長孔(ガイド穴)24が固定リンク側となり、外側となる二又部(ガイド部)5のカバー部6に設けられているので、スライダージョイント(ガイド穴24と後部連接板受け軸23)との状態が外部から目視確認が可能であり、特に異物の詰まり等があれば容易に発見できる。
さらに、この場合は、外部から可動リンクとなる連接板4の移動を妨げることなく、長孔(ガイド穴)24の部分を後部連接板受け軸23を含めて別のカバー(図示せず)で覆うことが可能である。この様な別のカバーを取り付ければ、長孔(ガイド穴)24に外部の異物等が作用して、墜落防止機能が阻害されるようなことをも防止することが可能である。また、この別のカバーは、大きな荷重が加わる部材ではないので、外部から目視確認が可能なように、透明な材質を用いて製造してもよい。
また、実施例1の墜落防止装置1では、テコ板3の上方にキーロックロープ通し穴31が設けられた部材が接続されている。この場合はキーロックロープ通し穴31にキーロックロープを接続することにより、墜落防止装置の操作性の向上が図れ、キーロックロープを作業者の安全帯等に接続することにより、安全面でライフロープの2重化になる。
次いで、この様な構成の墜落防止用の安全設備を送電線鉄塔に敷設しての昇降作業例を説明すると、従来と同様に、墜落防止装置1を持参した作業者はレール11の最下端部より前方のテコ板3を上側にして、ローラ17をレール11の中空部に嵌入する。この場合、テコ板3と連接板4は、開口溝12より本体基部2の一部と共にレール11の走行面13側の外方に位置する。図示は省略するが、作業者の腰ベルトと墜落防止装置1の連接板4に設けられた胴綱通し穴26とがライフロープを介して接続し、作業者は、鉄塔のステップボルト等に沿って墜落防止装置1を伴い昇塔する。この昇塔の際には、ライフロープが胴綱通し穴26を介して連接板4を前方に引上げ、従ってテコ板3もコイルバネ27の付勢に逆って前方に引き上げられ、制動部25とレール11との接触が解除されるので、墜落防止装置1は前方(昇塔する方向)に伴走される。
また、降塔する場合は、作業者が腰を引くことで、ライフロープにより連接板4を前方に引き上げてテコ板3の先端の制動部25とレール11との接触を解くことができるので、墜落防止装置1を後方(降塔する方向)に走行させて、共に降塔することが可能である。
さらに、作業者が昇降途中に停止する場合は、ライフロープを若干弛めて、コイルバネ27の付勢力を活かし、墜落防止装置1のテコ板3の制動部25をレール11に軽く接触させて停止させておくことが可能である。
作業者の滑落等の緊急事態発生に際しては、まず墜落防止装置1のライフロープが弛むと、連接板4、テコ板3はコイルバネ27の付勢力により、瞬時に起動して、テコ板3の制動部25がレール11の走行面13に接触することにより墜落防止装置1は急停止する。続いて連接板4に後方へ引き下げるような、作業者の体重による大きな衝撃力がライフロープを介してかかり、リンク結合しているテコ板3に、更に先端の制動部25へ増幅されて伝播する。従って制動部25は、レール11の走行裏面14に接しているローラ17と協働して、レール11の走行面13と咬合し、墜落防止装置1をレール11のその位置に確と固定し、作業者の墜落を防止する。
図5は、本発明に係る実施例2の墜落防止装置の説明図である。この墜落防止装置1″の本体基部2のガイド部5と連接板4以外は、実施例1の墜落防止装置と同様であるので、実施例1と重複するような説明は省略した。また、この墜落防止装置1″が取り付けられ、走行するレール11としては実施例1の場合と同様に従来の墜落防止装置用のレールと同じものが使用できる。
墜落防止装置1″は、下方(図5の下側)の本体基部2の車軸16に二組のローラ17が回転自在に装着され、また車軸16の上方にガイドローラ18が装着され、本体基部2の上方の前方にテコ板3がテコ板受け軸21を介して回転自在に接続され、更にこのテコ板3に前部連接板受け軸22を介して連接板4が回転自在に接続されている。連接板4には作業者等のライフロープを接続する為の環部(胴綱通し穴)26と長孔(ガイド穴)24が設けられている。
また、本体基部2の上方の後方には本体基部2に固定されて上方に延在する二又部(ガイド部)5が設けられ、その先端に後部連接板受け軸23が設けられている。更に、二又部(ガイド部)5の後部連接板受け軸23と前記連接板4の長孔(ガイド穴)24とが摺動可能に係合している。
これらの結合により、1本の固定リンク(本体基部2とガイド部5)、2本の可動リンク(テコ板3、連接板4)、2個のジョイントピン(テコ板受け軸21、前部連接板受け軸22)と1個のスライダージョイント(後部連接板受け軸23と長孔(ガイド穴)24)からなるリンク機構を形成している。
また、上記テコ板3はコイルバネ27により、図5では時計方向に回転付勢され、テコ板3の先端の制動部25がレール11の走行面13と軽度に接触している。連接板4の環部(胴綱通し穴)26にはライフロープが接続される。ここで、テコ板3は2枚の板状体、二又部(ガイド部)5も2枚の板状体の構成で、連接板4を挟持するようになっており、緊急時等に負荷が掛かることになる連接板4がリンク機構の平面以外の方向へ移動するのを規制するようにガイドする役目も果たしている。
さらに、二又部(ガイド部)5の後部連接板受け軸23が設けられた先端部分は拡大されてカバー部6が形成されており、連接板4の長孔(ガイド穴)24が設けられた後方側の先端部29が、後方への移動範囲も含めてこのカバー部6により覆われている。このカバー部6により、本発明の墜落防止装置は後方に障害物が配置されたとしても、その障害物により連接板4が押し上げられることはないので、意図せずに、テコ板3の制動部25がレール11の走行面13との接触から解放されて、墜落防止機能が阻害されるようなことはない。
この実施例でも実施例1と同様に、二又部5を形成している2つの板状体の先端部分を両方とも拡大してカバー部6が形成され、連接板4の両側面を覆っている。障害物との接触防止としては、この2つの板状体の一方のみを拡大して、両側面でなく、片側面だけを覆っても効果はある。また、2つの板状体の両方を拡大すると共に、先端部の隙間をつないで両側面のみでなく、後方部分全体を覆っても良い。
述べたように本発明の墜落防止装置は、制動機構をより確実に起動すべくしたもので、汎用して、墜落防止用のレールの敷設できる所であれば、各種の高層建造物、橋梁、高架道路、テーマパークの施設その他において広域に適用可能なものである。
1、1′、1″ 墜落防止装置
2 本体基部
3 テコ板
4 連接板
5 二又部、ガイド部
6 カバー部
11 レール
12 開口溝
13 走行面
14 走行裏面
16 車軸
17 ローラ
18 ガイドローラ
21 テコ板受け軸
22 前部連接板受け軸
23 後部連接板受け軸
24 長孔、ガイド穴
25 制動部
26 環部、胴綱通し穴
27 コイルバネ
28 バネ受け軸
29 (後方側の)先端部
31 キーロックロープ通し穴

Claims (2)

  1. 鉄塔柱を含む高層建造物に敷設される長尺の剛性レールに嵌合して走行する為のローラを具えた本体基部と、該本体基部に固定されたガイド部と、前記本体基部にテコ板受け軸を介して回転自在に接続されたテコ板と、ライフロープを接続する為の環部が設けられ、前記テコ板に前部連接板受け軸を介して回転自在に接続されると共に、前記ガイド部にスライダージョイントを介して摺動自在に接続された連接板より成り、前記テコ板の前記テコ板受け軸側の先端に制動部を備え、該制動部と前記ローラの協働により前記レールを把持して制動する墜落防止装置であって、前記ガイド部の先端部分に、前記連接板の移動範囲内では前記連接板の前記スライダージョイントが設けられた側の先端部が覆われるカバー部が設けられたことを特徴とする墜落防止装置。
  2. 前記スライダージョイントは、前記連接板に設けられた後部連接板受け軸と前記ガイド部に設けられた長孔が摺動可能に係合してなることを特徴とする請求項1記載の墜落防止装置。
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