JP5396918B2 - カーボネート基含有化合物及びその(共)重合体の製造方法 - Google Patents
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Description
カーボネート基含有化合物は、該ポリカーボネート系樹脂の原料であり、そのモノマーとしての有用性から、種々のカーボネート基含有化合物が合成されている。
当該カーボネート基含有化合物の製造方法としては、1,3−シクロペンタジエンと下記式(6)
また、本発明の重合体又は共重合体の製造方法によれば、カーボネート基含有化合物の(共)重合体を、効率よく製造できる。
本発明のカーボネート基含有化合物の製造方法を、原料から反応式で示せば次の通りである。
また、B1〜B3で示される炭素数3〜10のシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデカニル基等が挙げられる。
また、式(1)〜(3)中、B1〜B3で示される炭素数6〜12のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、インデニル基等が挙げられる。
また、式(1)〜(3)中、B1〜B3で示される炭素数1〜10のアルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、tert−ブトキシ基等が挙げられる。
で表されるトリメチルスルフィドと強塩基とを反応させて得るのが好ましい。
溶媒は、特に限定されないが、ジメチルスルホキシド(DMSO)、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ヘキサン、アセトニトリル、ニトロメタン、エタノール、イソプロピルアルコール、メタノールが好ましく、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフランがより好ましく、ジメチルスルホキシドが特に好ましい。
溶媒は、特に限定されないが、ジメチルスルホキシド(DMSO)、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ヘキサン、アセトニトリル、ニトロメタン、エタノール、イソプロピルアルコール、メタノールが好ましく、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフランがより好ましく、ジメチルスルホキシドが特に好ましい。
また、二酸化炭素は、公知の方法によって得ることができ、市販品を用いることもできる。
また、二酸化炭素は、二酸化炭素ガスを系中に導入してもよいが、反応系中で二酸化炭素を発生させて反応させてもよい。
溶媒は、特に限定されないが、N−メチルピロリドン(NMP)、テトラヒドロフラン(THF)、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ニトロメタン等の極性溶媒が好ましく、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドがより好ましく、N−メチルピロリドンが特に好ましい。
本発明の(共)重合体の製造方法は、前記の製造方法により得られたカーボネート基含有化合物を重合又は共重合させるものである(以下、工程<C>ともいう)。
重合又は共重合の反応としては、通常の(共)重合反応であれば限定されないが、付加(共)重合、開環(共)重合が挙げられる。
これら共重合可能な他の単量体としては、環状オレフィン構造を有する化合物であれば特には限定されないが、例えば、下記式(7)で表される環状オレフィン化合物が挙げられる。共重合可能な他の単量体は、単独で又は2種以上用いることができる。
付加重合における重合溶媒の使用量は、例えば、カーボネート基含有化合物に対し、0等量以上1000当量以下程度である。
付加重合における分子量調節剤の使用量は、例えば、カーボネート基含有化合物に対し、0.001等量以上0.5当量以下程度である。
(B)デミングの周期律表IA族元素(たとえばLi、Na、Kなど)、IIA族元素(たとえば、Mg、Caなど)、II B族元素(たとえば、Zn、Cd、Hgなど)、IIIA族元素(たとえば、B、Alなど)、IV A族元素(たとえば、Si、Sn、Pbなど)、またはIV B族元素(たとえば、Ti、Zrなど)を有する化合物であって、この元素と炭素との結合またはこの元素と水素との結合を少なくとも1つ有する化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(以下、化合物(B)という)との組み合わせからなる触媒である。また、触媒の活性を高めるために、後述の添加剤(C)をさらに添加したものであってもよい。
化合物(C)の具体例としては、単体ホウ素、BF3、BCl3、B(O−n−C4H9)3、B(OC2H5)3、BF、B2O3、H3BO3などのホウ素の非有機金属化合物、Si(OC2H5)4などのケイ素の非有機金属化合物;アルコール類、ヒドロパーオキシド類およびパーオキシド類;水;酸素;アルデヒドおよびケトンなどのカルボニル化合物およびその重合物;エチレンオキシド、エピクロルヒドリン、オキセタンなどの環状エーテル類;N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、アニリン、モルホリン、ピペリジンなどのアミン類およびアゾベンゼンなどのアゾ化合物;N−ニトロソジメチルアミン、N−ニトロソジフェニルアミンなどのN−ニトロソ化合物;トリクロロメラミン、N−クロロサクシノイミド、フェニルスルフェニルクロリドなどのS−ClまたはN−Cl基を含む化合物が挙げられる。
開環重合における重合溶媒の使用量は、例えば、カーボネート基含有化合物に対し、0等量以上10000当量以下程度である。
開環重合における分子量調節剤の使用量は、例えば、カーボネート基含有化合物に対し、0.001等量以上0.4当量以下程度である。
具体的には、付加(共)重合体、開環(共)重合体に含まれる環状カーボネート構造がアミン化合物との反応によって開環し、ヒドロキシウレタン構造(−C(OH)COCH2N=)を有するノルボルネン系(共)重合体が得られる。
また、得られたヒドロキシウレタン構造を有するノルボルネン系(共)重合体を酸化剤による酸化、空気酸化、またはポリカルボン酸化合物を用いて脱水縮合によりノルボルネン系(共)重合体の架橋体を形成することもできる。
なお、アミン化合物としてジアミン等のポリアミン化合物を用いることで、ノルボルネン(共)重合体の架橋体を得ることもできる。
3級アミンの具体例としては、トリエチルアミンが挙げられる。
式(1)で表されるエポキシ化合物の合成
よく乾燥させた1Lのナスフラスコへ、乳鉢ですりつぶした79.64gのトリメチルスルホニウムヨージド;(CH3)3SIの粉末を投入し、蒸留したジメチルスルホキシド(DMSO)400mlを加えて、窒素気流下にて攪拌した。減圧蒸留(10mmHg、54℃)した5−ノルボルネン−2−カルバルデヒドを35.6ml加え、さらに蒸留ジメチルスルホキシド50mlを、反応容器の壁についた試薬を洗い流しながら加えた。反応容器内の固形物がすべて溶解したのを確認した後、39.2gのカリウム−tert−ブトキシドを反応容器へすばやく投入し、大気圧条件下で窒素気流下、室温で3.5時間攪拌した。攪拌終了後、反応液を600mlの氷水へ注入し、10分間攪拌して反応を終了させ、そこへジエチルエーテル300mlを加えて攪拌し、生成物を抽出した。この混合液を分液し、油層を食塩水で二回洗浄した。洗浄後の油層を、硫酸マグネシウムを加えて脱水し、ろ過した後、エバポレーターにて溶媒を減圧留去した。生成物は、減圧蒸留にて精製(71−72℃/12.7mmHg)し、32.2gの目的化合物を得た。12.7mmHgまで減圧し、71−72℃の留分を目的の化合物として得た。収率は81%であった。
1H−NMR、13C−NMR、IR、GC−MSより、得られた生成物が目的の式(1)で表されるエポキシ化合物であることを同定した。
−CH,2−CH),1.96−0.75(m,5H,3−CH2,4−CH,7−CH2);13C−NMR(CDCl3)δ (mixture of 4 diastereomers)137.64,137.33,137.30,136.82,136.15,135.98,132.71,132.15,55.71,55.68,55.65,54.70,49.64,49.35,47.16,46.97,46.63,46.27,45.98,45.26,45.19,45.09,44.82,44.77,42.47,42.23,42.20,42.04,41.98,41.61,41.47,40.66,29.77,29.05,28.69,28.42;GC−MS(EI)m/z136(M+).
式(2)で表されるカーボネート基含有ノルボルネン化合物の合成
ジムロートを装着した100mlのナスフラスコに、5.44gの実施例1で得られたエポキシ化合物を入れ、蒸留したN−メチルピロリドン(NMP)を40ml加えた後、容器内を二酸化炭素気流によって二酸化炭素を充填した。336.7mgのリチウムブロミド:LiBrを反応容器にすばやく加えた後、二酸化炭素を充填したゴム風船を装着し、油浴で100℃に加熱した。一晩攪拌を行った後、反応液を約140mlの氷水に注入して反応を終了させた。混合液にジクロロメタン約100mlを加えて激しく攪拌した後、分液操作を行い、有機層を取り出した。水層は、再びジクロロメタン約20mlを加えて抽出操作を行い、その有機層を、前の分液操作で得られた有機層溶液に加えた。得られた有機層溶液は、蒸留水で二回洗浄し、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させ、ろ過後、エバポレーターにてその溶媒を減圧留去した。残存する液体を減圧蒸留し、6.05gの目的化合物を得た(121℃/0.1mmHg)。
収率は84%であった。1H−NMR、13C−NMR、IR、EI−MSより、得られた生成物が目的の一般式(2)で表されるカーボネート基含有ノルボルネン化合物であることを同定した。
式(2)で表されるカーボネート基含有ノルボルネン化合物を用いた付加重合体の合成(1)
使用するトルエンは、蒸留し、窒素を1時間バブリングして脱気を行なった。実施例2で得られたカーボネート基含有ノルボルネン化合物は、使用前に減圧蒸留で精製した後、2Mのトルエン溶液に調製し、これを凍結脱気して反応に供じた。 5−ブチル−2−ノルボルネン(以下、C4NBともいう。)は、使用前に、アルミナカラムに通した後、減圧蒸留で精製し、モレキュラーシーブ4Aを加えて凍結脱気を行った。
窒素雰囲気のグローブボックス内にて、0.0005 mol/Lに調製された酢酸パラジウム/トルエン溶液30mlに、0.01 mg/Lのトリシクロヘキシルホスフィン/トルエン溶液1.5mlを加えて、30分以上攪拌して、パラジウム錯体/トルエン溶液を調製した。また、別の容器にて、17mgのフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート([Ph3C][B(C6F5)4])を取り、トルエン9.2mlを加えて、[Ph3C][B(C6F5)4]/トルエン溶液(0.002mol/L)を調製した。パラジウム錯体/トルエン溶液、[Ph3C][B(C6F5)4]/トルエン溶液ともに、容器を密閉した後、グローブボックスから取り出した。
窒素雰囲気のグローブボックス内にて、10 mlのねじ口・耐圧バイアル瓶に、実施例2で得られたカーボネート基含有ノルボルネン化合物の2Mトルエン溶液を0.5ml、C4NBを175μl(150mg、1mmol)入れ、トルエン2.35mlを加えて、テフロン(登録商標)ライナー栓と穴あきスクリューキャップで密栓し、グローブボックス外に取り出した。
反応容器に、窒素風船を取り付けた針を刺しこむことで容器内の圧力を大気圧に保ち、パラジウム錯体/トルエン溶液4.2mlをシリンジにて注入し、5分以上静置した後、[Ph3C][B(C6F5)4]/トルエン溶液1.0mlをシリンジにてすばやく注入し、窒素風船付きの針を取り外して、25℃の恒温槽内にて、振盪機で振盪した。56時間振盪後、反応容器を開封し、反応液を、エバポレーターで約3mlまで濃縮した後に攪拌中のメタノール40mlへ滴下し、白色固体の分散液を得た。ろ過によって白色固体を取り出し、真空乾燥(約30℃)して付加共重合体63.6mgを得た。収率は19%であった。
1H−NMR測定によって、ブチル基のメチル基由来のシグナル(0.85ppm)と環状カーボネート由来のブロードなシグナル(3.8−4.8ppm)を確認。IR測定により、C=Oの伸縮振動バンド(1816cm-1)を確認した。1H−NMRスペクトルから共重合体のC4NBと実施例2で得られたカーボネート基含有ノルボルネン化合物の組成比を算出(C4NB/実施例2で得られたカーボネート基含有ノルボルネン化合物=77/23)した。GPC(溶媒:クロロホルム)測定により分子量を算出(Mn = 12000、Mw = 44000:ポリスチレン換算)した。
式(2)で表されるカーボネート基含有ノルボルネン化合物を用いた付加重合体の合成(2)
実施例2で得られた環状カーボネート含有ノルボルネン化合物の2Mトルエン溶液を0.25ml、C4NBを260μl(224.9mg、1.5mmol)使用することで、これらモノマー比を変化させた以外は実施例3と同様に反応を行った。56時間の反応を終了後、反応容器を開封し、反応液を攪拌中のメタノール(50ml)へ滴下し、白色固体の沈殿物を得た。ろ過によって白色固体を取り出し、真空乾燥(約30℃)して付加共重合体128.4mgを得た。収率は41%であった。1H−NMR測定によって、ブチル基のメチル基由来のシグナル(0.85ppm)と環状カーボネート由来のブロードなシグナル(3.9−4.8ppm)を確認。IR測定により、C=Oの伸縮振動バンド(1819cm-1)を確認した。1H−NMRスペクトルから共重合体のC4NBと実施例2で得られたカーボネート基含有ノルボルネン化合物の組成比を算出(C4NB/実施例2で得られたカーボネート基含有ノルボルネン化合物=94/6)した。GPC(溶媒:クロロホルム)測定により分子量を算出(Mn = 32000、Mw = 125000:ポリスチレン換算)した。
式(2)で表されるカーボネート基含有ノルボルネン化合物を用いた開環メタセシス共重合体の合成(1)
溶媒のジクロロメタンは、水素化カルシウム存在下で二時間還流した後、常圧蒸留し、モレキュラーシーブ4Aを加えてから窒素で30分間バブリングしたものを使用した。5−ブチル−2−ノルボルネン(以下、C4NBともいう。)は、使用前に、アルミナカラムに通した後、減圧蒸留で精製し、モレキュラーシーブ4Aを加えて凍結脱気を行った。また、実施例2で得られたカーボネート基含有ノルボルネン化合物は、使用前に減圧蒸留で精製した後、2Mのジクロロメタン溶液を調製し、これを凍結脱気して反応に供じた。
窒素雰囲気のグローブボックス内にて、0.05mol/Lに調製されたグラブス触媒第一世代/ジクロロメタン溶液を調製した。密閉容器に封入した後、グローブボックスから取り出した。
窒素雰囲気のグローブボックス内にて、10mlのねじ口・耐圧バイアル瓶に実施例2で得られたカーボネート基含有ノルボルネン化合物の2Mジクロロメタン溶液を0.5ml(1mmol)、C4NBを175μl(150mg、1mmol)入れ、ジクロロメタン2.1mlを加えた後、攪拌子を投入してテフロン(登録商標)ライナー栓と穴あきスクリューキャップで密栓し、グローブボックス外に取り出した。
反応容器中の溶液を攪拌しながら、グラブス触媒第一世代/ジクロロメタン溶液0.4mlをシリンジにてすばやく反応容器内へ注入し、室温下で攪拌して重合反応を行った。2.5時間反応後、ピバルアルデヒド0.25mlを反応容器内へ注入し、室温下、約40分間攪拌して反応を終了させた。反応容器を開封した後、反応溶液を50mlのメタノールへ滴下し、灰色の固体の沈殿物および分散液を得た。ろ過によって灰色固体を取り出し、真空乾燥(約50℃)してメタセシス開環共重合体319.8mgを得た。収率97%。1H−NMR測定によって、ブチル基のメチル基由来のシグナル(0.84ppm)
と環状カーボネート由来のブロードなシグナル(4.0−4.9ppm)を確認。IR測定により、C=Oの伸縮振動バンド(1817cm-1)を確認した。1H−NMRスペクトルから共重合体のC4NBと実施例2で得られたカーボネート基含有ノルボルネン化合物の組成比を算出(C4NB/実施例2で得られたカーボネート基含有ノルボルネン化合物=50/50)した。GPC(溶媒:クロロホルム)測定により分子量を算出(Mn = 20000、Mw = 34000:ポリスチレン換算)した。
式(2)で表されるカーボネート基含有ノルボルネン化合物を用いた開環メタセシス共重合体の合成(2)
実施例2で得られた環状カーボネート含有ノルボルネン化合物の2Mジクロロメタン溶液を1.0ml(2mmol)使用した以外は実施例5と同様に行なって、メタセシス開環共重合体351.0mgを得た。収率は97%であった。1H−NMR測定によって、主鎖の二重結合炭素と結合するプロトンのシグナル(5.7−5.0ppm)と環状カーボネート由来のブロードなシグナル(4.0−4.9ppm)を確認。IR測定により、C=Oの伸縮振動バンド(1788cm-1)を確認した。
環状カーボナート側鎖へのアミンの付加反応:付加重合で得られる 5−ブチル−2−ノルボルネン(C4NB)/環状カーボナート含有ノルボルネン(=94/6)共重合体の高分子反応
クロロベンゼンは、水素化カルシウムを加えて一時間還流した後に常圧蒸留し、さらに窒素気流で1時間バブリングしたものを使用した。
反応容器(容量30mlの試験管)にC4NB/環状カーボナート含有ノルボルネン共重合体49.5mg(0.33mmol、組成比;ブチル基/カーボナート基=94/6、分子量(GPC、溶媒:クロロホルムより算出、ポリスチレン換算);Mn=32,000、Mw=125,000)および攪拌子を入れ、反応容器内を真空条件にした後、窒素を容器内に充填した。この操作をさらに二回繰り返すことで、容器内の気体を窒素に置換した。シリンジ操作にて、クロロベンゼン0.3ml、ベンジルアミン0.05mlを反応容器にすばやく加えた後、内容物が溶けるまで室温下で攪拌した。窒素雰囲気下、油浴にて120℃に加熱し、36時間攪拌して反応を行った。反応後、反応液をメタノール(25ml)へ滴下して、白色固体の分散液(白濁液)を得た。分散液をろ過して白色の固体を取り出し、真空乾燥(約40℃)して生成物41.5mgを得た。1H−NMR測定によって、ベンジルアミンの環状カーボナートへの付加反応によって生じるウレタン構造由来のN−Hシグナル(5.0ppm)とベンジル位由来のシグナル(4.3ppm)を確認した。IR測定により、ウレタン部位の二種の構造異性体に由来する二つのC=O伸縮振動バンド(1715、1735cm-1)を確認し、さらに、環状カーボナートのC=O伸縮由来の振動バンド(1820cm-1)が反応以前と比べて大きく減少していることを確認した。IRスペクトルから環状カーボナート基の反応率(80%)および生成物の組成比(ブチル基/環状カーボネート/ヒドロキシウレタン=94/1/5)を算出した。GPC(溶媒:クロロホルム)測定により分子量を算出(Mn=39000、Mw96000:ポリスチレン換算)した。
Claims (8)
- 式(1)で表されるエポキシ化合物と二酸化炭素とを溶媒存在下で反応させる請求項1記載の製造方法。
- 式(1)で表されるエポキシ化合物と二酸化炭素との反応時間が、10分〜96時間である請求項1又は2記載の製造方法。
- 式(1)で表されるエポキシ化合物と二酸化炭素との反応温度が、−70〜200℃である請求項1〜3のいずれか1項記載の製造方法。
- 式(1)で表されるエポキシ化合物と二酸化炭素との反応圧力が、1〜2気圧である請求項1〜4のいずれか1項記載の製造方法。
- 開環メタセシス重合反応又は開環メタセシス共重合反応を、白金族化合物及び/又はメタセシス触媒の存在下で行う請求項1〜7のいずれか1項記載の製造方法。
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