JP5395469B2 - 止水構造の構築方法および止水構造 - Google Patents

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Description

本発明は、地中構造物に設けられる止水構造の構築方法および止水構造に関する。
複数の躯体(例えば、ボックスカルバート、セグメントリング、推進管など)を連設して構築した地中構造物であって、隣り合う躯体同士の繋ぎ目に止水板を設けた地中構造物が知られている(特許文献1参照)。
特開2006−90100号公報
この種の止水板は、目開き等に対する追従性(柔軟性)を具備しているが、隣り合う二つの躯体の両方に固着(定着)されるため、地震時などにおいては、止水板に対し、両躯体の目開きに起因する引張力と両躯体のせん断ズレに起因するせん断力とが同時に作用することになる。引張力とせん断力が同時に作用すると、止水板に発生する引張応力が大きくなるので、引張力とせん断力が別々に作用する場合に比べて、止水板の変位追従性が損なわれてしまう。
また、躯体のコーナー部分に合わせて止水板を配置する場合は、止水板を屈曲させる必要があるが、屈曲させた場合の変位追従性は、特許文献1のように直線状に配置した場合に比べて、より一層小さいものとなる。
このような観点から、本発明は、目開き等に対する変位追従性が損なわれ難い止水構造およびその構築方法を提供することを課題とする。
このような課題を解決する本発明に係る止水構造の構築方法は、第一躯体と第二躯体とを連設してなる地中構造物の止水構造を構築する方法であって、第一躯体を構築する第一躯体構築工程と、第一躯体に設けたシール取付面にシール部材を固着するシール取付工程と、前記シール取付面に対向するように押圧部材を配置し、前記シール取付面と前記押圧部材との間で前記シール部材を圧縮するとともに、前記シール部材の圧縮状態を維持すべく前記押圧部材と前記第一躯体との離隔距離を一定に保持するシール圧縮工程と、前記第一躯体の隣に第二躯体を構築し、前記押圧部材を前記第二躯体に固着する第二躯体構築工程と、を含むことを特徴とする。
上記手順により構築された止水構造では、シール部材が自身の復元力により押圧部材に密着することで、両躯体の繋ぎ目部分が止水されることになる。この止水構造では、第一躯体のみにシール部材が固着されているので、第一躯体と第二躯体の目開きに起因する引張力がシール部材に作用することはない。つまり、本発明により構築された止水構造によれば、両躯体の目開きに起因する引張力と両躯体のせん断ズレに起因するせん断力とが同時に作用することがないので、目開き等に対する変位追従性が損なわれ難くなる。
前記第二躯体をコンクリート構造とした場合には、前記押圧部材を、前記第二躯体を成形する際のコンクリート型枠の一部として利用することが好ましい。このようにすると、第二躯体の端面におけるコンクリート型枠の脱型作業を省略もしくは簡略化することが可能になる。
前記した課題を解決する本発明に係る止水構造は、第一躯体と第二躯体とを連設して構成した地中構造物に設けられる止水構造であって、前記第一躯体に設けたシール取付面に固着したシール部材と、前記シール取付面に対向する前記第二躯体の端面に固着した押圧部材と、前記シール取付面と前記押圧部材との離隔距離を一定に保持する間隔保持部材と、を具備し、前記シール部材は、前記シール取付面と前記押圧部材との間に圧縮状態で配置されており、自身の復元力により前記押圧部材に密着していて、前記第一躯体と前記第二躯体との間に発生する相対変位量が前記シール部材によって止水機能を維持することができる相対変位量の最大値に達する前に、前記間隔保持手段が破断することを特徴とする。
本発明に係る止水構造によれば、第一躯体と第二躯体の目開きに起因する引張力がシール部材に作用することはない。つまり、本発明の止水構造によれば、両躯体の目開きに起因する引張力と両躯体のせん断ズレに起因するせん断力とが同時に作用することがないので、目開き等に対する変位追従性が損なわれ難くなる。
躯体を連結すると、両躯体間の目開きやせん断ズレに起因する引張力やせん断力が両躯体に作用するようになるので、間隔保持手段の破断強度を大きくし過ぎると、地震等が発生した際に両躯体に損傷が生じる虞があるが、間隔保持手段を適宜な段階で破断させるようにすれば、それ以後は、目開き等に起因する引張力等が両躯体に作用しなくなるので、両躯体に損傷が生じ難くなる。
本発明においては、前記第二躯体に対向する前記第一躯体の端面に凹部を形成し、前記凹部の底面に前記シール取付面を形成するとよい。このようにすると、シール部材をシール取付面に固着する際の位置決めが容易になる。
前記シール部材は、断面V字状または断面U字状を呈するものを使用し、地盤側に開口した状態で配置することが好ましい。このようにすると、シール部材に作用した地下水圧によって、シール部材が押圧部材に押圧されるようになるので、両躯体の目開き量が大きくなってシール部材の復元力が弱まった場合においても、止水機能を維持することが可能になる。
本発明によれば、目開き等に対する変位追従性が損なわれ難い止水構造を得ることが可能になる。
本発明の好適な実施の形態に係る地下構造物の構成を示す斜視図である。 第1の実施の形態に係る止水構造を示す断面図である。 図2の止水構造のシール部材を示す図であって、(a)は躯体への取付状況を示す斜視図、(b)は同断面図である。 (a)〜(d)は図2の止水構造の埋め込み部材を示す図である。 (a)〜(c)は第1の実施の形態に係る止水構造の構築方法の各施工段階を示す断面図である。 (a)および(b)は第1の実施の形態に係る止水構造の構築方法の各施工段階を示す断面図である。 (a)および(b)は第1の実施の形態に係る止水構造の変位発生時の作用状況を示す断面図である。 (a)および(b)は第2の実施の形態に係る止水構造の構築方法の各施工段階を示す断面図である。 (a)は第2の実施の形態に係る止水構造を示す断面図、(b)は第2の実施の形態に係る止水構造の変位発生時の作用状況を示す断面図である。
本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略する。
本実施形態では、図1に示すように、複数のボックスカルバート(躯体2)を連設することにより形成された地下構造物1において、各ボックスカルバート同士の接合部3に設けられた止水構造10について説明する。
止水構造10は、先行して設けられる第一躯体2aと後行して設けられる第二躯体2bとの接合部3の止水性を確保するものである。
止水構造10は、図2に示すように、第一躯体2aに設けたシール取付面21(図3(b)参照)に固着したシール部材11と、シール取付面21に対向する第二躯体2bの端面に固着した継手端面プレート(押圧部材)12と、シール取付面21と継手端面プレート12との離隔距離を一定に保持する間隔保持部材13と、を具備している。
シール部材11は、図3(a)に示すように、第一躯体2aの端面において、2段配置されている。シール部材11は、躯体2の断面形状に応じて略矩形枠状に配置されている。本実施形態では、シール部材11として、図3(b)に示すように、基部11aとリップ部11bとを備えた断面V字状または断面U字状のものを使用する。
本実施形態では、工場において基部11aとリップ部11bとが一体に形成されたシール部材11を使用するものとするが、施工上の都合により、基部11aとリップ部11bを別部材として搬入し、現場において組み合わせて設置する場合には、工場等で一体に形成されたシール部材11を切断して使用してもよい。また、シール部材11として、樹脂性のものを使用するが、シール部材11を構成する材料は、躯体2同士の接合部3の変位に追従することが可能な材料であれば、限定されるものではない。
シール部材11の形状寸法等は、地下構造物1に作用する地下水圧等に応じて適宜設定するものとする。
シール部材11は、図3(b)に示すように、第一躯体2aの端面に形成された凹部20に配設されており、凹部20の底面に形成されたシール取付面21に基部11aが接着固定されている。なお、シール部材11の固定方法は限定されるものではなく、適宜行えばよい。
シール部材11は、図2に示すように、そのV字またはU字の開口側が地盤側となるように配設されており、シール取付面21と継手端面プレート12との間に圧縮状態で配置されている。これにより、シール部材11は、止水部分であるリップ部11bが、自身の復元力により継手端面プレート12に密着する。
継手端面プレート12は、第二躯体2bの先端面(第一躯体側端面)に固着されたコンクリート製の板材である。継手端面プレート12は、第二躯体2bの断面形状と同形状に形成されている。
なお、継手端面プレート12を構成する材料は限定されるものではなく、鋼材やアルミニウム合金等、適宜設定することが可能である。また、継手端面プレート12の形状は、地下構造物1を構成する躯体2の形状に応じて適宜設定することが可能である。
また、継手端面プレート12として、複数の分割部材を組み合わせることにより所定の形状に形成されるものを使用してもよい。この場合、各分割部材の接合部分には止水処理を施す。
継手端面プレート12は、第一躯体2aの後端面に突設された間隔保持部材13に取り付けられており、第一躯体2aの端面(シール取付面)との離隔距離が一定に保持されている。
継手端面プレート12の第二躯体2bへの固定は、図4(a)に示すように、継手端面プレート12の後面(第二躯体2b側表面)に突設された埋め込み部材12aが第二躯体2bに埋設されていることで行われている。埋め込み部材12aは、間隔保持部材13の後端に、鉄筋等12bが一体に固定されたプレート部材12cを固定することにより形成されている。
なお、埋め込み部材12aの構成は限定されるものではなく、適宜設定することができる。例えば、図4(b)または(c)に示すように、埋め込み部材12aとして、間隔保持部材13の後端にアンカーボルトを一体に形成しても良い。また、図4(d)に示すように、継手端面プレート12に直接アンカーボルト等を固定することで埋め込み部材12aを形成してもよい。なお、埋め込み部材12aは必要に応じて形成すればよく、省略することも可能である。
間隔保持部材13は、第一躯体2aの後端面に突設されたボルトである。間隔保持部材13は、第一躯体2aの後端面に開口するように設けられたインサート14(図5(a)参照)に先端部を螺着することで、後端部を突出させた状態で第一躯体2aに配置されている。
間隔保持部材13はボルトに限定されるものではなく、例えば第一躯体2aの後端面に突設されたカーボン繊維等により構成する等、他の材料により構成してもよい。
間接保持部材13は、突出部分において継手端面プレート12を保持するボルトであって、第二躯体2bのコンクリート打設までの保持用の仮設のボルトとして配置されている。
間隔保持部材13は、第一躯体2aと第二躯体2bとの間に発生する相対変位量がシール部材11によって止水機能を維持することができる(シール部材11が伸びきる手前の躯体間隔)最大寸法(長さ)で構成されている。
間隔保持部材13は、第一躯体2aと第二躯体2bとの間に発生する縦、横方向(図7における上下方向)のずれに対する相対変位量がシール部材11によって止水機能を維持することができる相対変位量の最大値に達する前に破断する強度を有している。
また、第一躯体2aと第二躯体2bとの間に発生する離隔方向、軸方向(図7における左右方向)のずれに対する相対変位量が基準締め代以上の変位に達すると破断する強度を有している。
次に、本実施形態の止水構造の構築方法について説明する。
止水構造の構築方法は、第一躯体構築工程と、シール取付工程と、シール圧縮工程と、第二躯体構築工程と、を備えている。
第一躯体構築工程は、図5(a)に示すように、先行側の躯体2(第一躯体2a)を構築する工程である。
第一躯体2aの構築に伴い、後端面(第二躯体側端面)に箱抜きを行い、シール部材11の取り付け個所に対応して凹部20(シール取付面21)を形成する。
また、第一躯体2aの後端に、間隔保持部材13を固定するためのインサート14を、第二躯体側に開口するように埋設しておく。
シール取付工程は、図5(b)に示すように、第一躯体構築工程において、第一躯体2aの後端面に設けたシール取付面21にシール部材11を固着する工程である。
シール部材11の取り付けは、シール部材11の基部11aを第一躯体2aの後端面に形成された凹部20の底面(シール取付面21)に接着することにより行う。このとき、シール部材11は、リップ部11bが凹部20から後方に突出し、地盤側に開口した状態で配置されている。
シール圧縮工程は、図5(c)に示すように、シール取付面21に対向するように継手端面プレート12を配置し、シール取付面21と継手端面プレート12との間でシール部材11を圧縮する工程である。
まず、第一躯体構築工程において埋設されたインサート14に間隔保持部材13の先端部を螺着する。間隔保持部材13の後端部は、第一躯体の後端から突出する。次に、間隔保持部材13の突出部分(後端部)を継手端面プレート12の貫通孔に挿通し、貫通孔から突出した部分にナット等の留具を螺着する。
継手端面プレート12と、躯体10の基礎地盤に打設されたベースコンクリート(図示省略)とは、適宜公知の手段により取り付けられている。
なお、継手端面プレート12と第一躯体2aとの離隔距離は、シール部材11の圧縮状態を維持すべく一定に保持する。これによりシール部材11の初期止水性能を確保する(図6(a)参照)。
第二躯体構築工程は、図6(b)に示すように、第一躯体2aの隣に第二躯体2bを構築する工程である。
第二躯体2bの構築は、図6(a)に示すように、第一躯体2aの後方に第二躯体2b用の型枠22を組み立てて、コンクリートを打設することにより行う。継手端面プレート12は第一躯体2a側の端面の型枠として利用する。
なお、継手端面プレート12の後端面(第一躯体2aと反対側面)には止水シール23を接着しておく。
その後、継手端面プレート12から突出する間隔保持部材13の先端を巻き込んだ状態でコンクリートを打設する。これにより、継手端面プレート12と第二躯体2bとの一体化がなされる。
コンクリートの養生後、図6(b)に示すように、型枠22の脱型を行うと、継手構造3が完成する。
以上、本実施形態の止水構造10および止水構造の構築方法によれば、シール部材11が自身の復元力により継手端面プレート12に密着することで繋ぎ目部分が止水される。シール部材11は、第一躯体2aのみに固定されているため、第一躯体2aと第二躯体2bとの目開きに起因する引張力がシール部材11に作用することが無く、シール部材11の変位追従性が損なわれ難い。
つまり、断面V字状または断面U字状のシール部材11を地山側に開口するように配設しているため、外圧(水圧または土圧)が作用することにより、シール部材11が押し広げられて、シール性がより向上する。
また、振動やせん断変形等により、第一躯体2aと第二躯体2bとの接合面(シール面)が摺動した場合であっても、図7(a)に示すように、シール部材11のリップ部11bが、その動きに追従し、シール性が維持される。
また、図7(b)に示すように、第一躯体2aと第二躯体2bとが離隔した場合であっても、リップ部11bが広がることで止水性を維持する。
また、比較的安価なシール部材11により構成することが可能なため、各躯体2同士の接合部3において構築しても、安価に構成することが可能である。また、構成が簡易なため、施工性にも優れている。
次に、第2の実施の形態の止水構造および止水構造の構築方法について、説明する。
第2の実施の形態の止水構造10’は、図9(a)に示すように、断面V字型またはU字型のシール部材11と、断面O型のシール部材(以下、単に「チューブシール」という)16を併用している点で、引用文献1の止水構造10と異なっている。
止水構造10’は、第一躯体2aの端面において、外側(地山側)に配置されたシール部材11と、シール部材11の内側(内空側)に配置されたチューブシール16とにより、2段のシール部材11,16が配置されてなる。
なお、本実施形態では、シール部材11とチューブシール16とを併用する場合について説明するが、チューブシール16のみにより構成してもよい。
チューブシール16は、躯体2の断面形状に応じて、第一躯体2aの端面の周囲に沿って、略矩形枠状に配置されている。
チューブシール16の形状寸法等は、地山状況等に応じて、地下構造物1に作用する応力等を算出し、適宜設定するものとする。
チューブシール16は、第一躯体2aの端面に形成された凹部20に配設されており、凹部20の底面に形成されたシール取付面21に外面の一部が接着固定されている。なお、チューブシール16の固定方法は限定されるものではなく、適宜行えばよい。
チューブシール16は、樹脂性の管状部材により構成されており、内部に空気等が注入されて膨張することで、シール取付面21と継手端面プレート12との間に圧縮状態で配置される。これにより、チューブシール16は、継手端面プレート12に密着されて、止水性を発揮する。なお、チューブシール16の内部に注入される材料は限定されるものではない。
この他の第2の実施の形態に係る止水構造10’の構成は、第1の実施の形態の止水構造10の構成と同様なため、詳細な説明は省略する。
次に、本実施形態の止水構造の構築方法について説明する。
止水構造の構築方法は、第一躯体構築工程と、シール取付工程と、シール圧縮工程と、第二躯体構築工程と、を備えている。
第一躯体構築工程は、第1の実施の形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
シール取付工程は、図8(a)に示すように、第一躯体構築工程において、第一躯体2aの後端面に設けたシール取付面21にシール部材11およびチューブシール16を固着する工程である。
チューブシール16の取り付けは、チューブシール16の外面の一部を、第一躯体2aの後端面に形成された凹部20の底面(シール取付面21)に接着することにより行う。このとき、チューブシール16は、内部には何も注入されておらず、板状を呈している。なお、チューブシール16は、内部に空気等が注入された状態で接着してもよい。
シール部材11の固着方法は、第1の実施の形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
シール圧縮工程は、図8(b)に示すように、シール取付面21に対向するように継手端面プレート12を配置し、シール取付面21と継手端面プレート12との間でシール部材11を圧縮する工程である。
このとき、チューブシール16は、板状を呈しており、チューブシール16と継手端面プレート12との間に空間が形成されている。
この他、シール圧縮工程に関する事項は、第1の実施の形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
第二躯体構築工程は、図9(a)に示すように、第一躯体2aの隣に第二躯体2bを構築し、継手端面プレート12を第二躯体2bに固着する工程である。
第二躯体構築工程では、図8(b)に示すように、第一躯体2aの後方に第二躯体2b用の型枠22を組み立て、この型枠22内にコンクリートを打設する。このとき、継手端面プレート12を第一躯体2a側の端面の型枠として利用する。
コンクリートの養生後、図9(a)に示すように、型枠22の脱型を行うとともに、チューブシール16内に空気等を注入し、チューブシール16を膨張させることで、チューブシール16を継手端面プレート12に密着させる。これにより、継手構造3が完成する。
以上、本実施形態の止水構造10’および止水構造の構築方法によれば、シール部材11およびチューブシール16が自身の復元力により継手端面プレート12に密着することで繋ぎ目部分が止水される。シール部材11およびチューブシール16は、第一躯体2aのみに固定されているため、第一躯体2aと第二躯体2bとの目開きに起因する引張力がシール部材11またはチューブシール16に作用することが無く、シール部材11およびチューブシール16の変位追従性が損なわれ難い。
また、チューブシール16が、内部の空気(油、水)等が圧縮された状態で、躯体2同士の間に配置されているため、振動やせん断変形等により、第一躯体2aと第二躯体2bとの接合面(シール面)が摺動した場合であっても、チューブシール16が、その動きに追従し、シール性が維持される。
また、図9(b)に示すように、第一躯体2aと第二躯体2bとが離隔し、シール部材11が躯体間に接触しない場合であっても、チューブシール16が膨張することで止水性を維持する。
また、緊急対策として、チューブシール16の内部に固化材を充填することで、膨張させて、変位に追従させてもよい。
この他、第2の実施の形態に係る止水構造10’による作用効果は、第1の実施の形態で示した止水構造10の作用効果と同様なため、詳細な説明は省略する。
以上、本発明について、好適な実施形態について説明したが、本発明は前記各実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
例えば、前記各実施形態では、シール部材を2段配設し、止水性の向上を図るものとしたが、シール部材の配設段数は限定されるものではなく、1段でも3段以上でもよい。
また、前記各実施形態で示した止水構造に加えて、埋め込み型の止水板を併用してもよい。
また、前記実施形態では、躯体の端面に凹部を形成し、シール部材とこの凹部に配置するものとしたが、凹部は必要に応じて形成すればよい。
また、前記各実施形態では、継手端面プレートを型枠の一部として使用するものとしたが、別途第二躯体の端面に型枠を配置するものとしてもよい。
また、地中構造物を構成する躯体はボックスカルバートに限定されるものではなく、あらゆる構造物に採用可能である。
また、躯体の形状寸法等は限定されるものではない。
また、間隔保持部材は、ボルトやカーボン繊維等に限定されるものではない。
10,10’ 止水構造
11 シール部材
12 継手端面プレート(押圧部材)
13 間隔保持部材
16 チューブシール(シール部材)
2 躯体
2a 第一躯体
2b 第二躯体
20 凹部
21 シール取付面

Claims (5)

  1. 第一躯体と第二躯体とを連設してなる地中構造物の止水構造を構築する方法であって、
    第一躯体を構築する第一躯体構築工程と、
    第一躯体に設けたシール取付面にシール部材を固着するシール取付工程と、
    前記シール取付面に対向するように押圧部材を配置し、前記シール取付面と前記押圧部材との間で前記シール部材を圧縮するとともに、前記シール部材の圧縮状態を維持すべく前記押圧部材と前記第一躯体との離隔距離を一定に保持するシール圧縮工程と、
    前記第一躯体の隣に第二躯体を構築し、前記押圧部材を前記第二躯体に固着する第二躯体構築工程と、を含むことを特徴とする止水構造の構築方法。
  2. 前記第二躯体をコンクリート構造とし、
    前記押圧部材を、前記第二躯体を成形する際のコンクリート型枠の一部として利用することを特徴とする請求項1に記載の止水構造の構築方法。
  3. 第一躯体と第二躯体とを連設して構成した地中構造物に設けられる止水構造であって、
    前記第一躯体に設けたシール取付面に固着したシール部材と、
    前記シール取付面に対向する前記第二躯体の端面に固着した押圧部材と、
    前記シール取付面と前記押圧部材との離隔距離を一定に保持する間隔保持部材と、を具備し、
    前記シール部材は、前記シール取付面と前記押圧部材との間に圧縮状態で配置されており、自身の復元力により前記押圧部材に密着していて、
    記第一躯体と前記第二躯体との間に発生する相対変位量が前記シール部材によって止水機能を維持することができる相対変位量の最大値に達する前に、前記間隔保持手段が破断することを特徴とする止水構造。
  4. 前記第二躯体に対向する前記第一躯体の端面に凹部が形成されており、
    前記凹部の底面に前記シール取付面が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の止水構造。
  5. 前記シール部材は、断面V字状または断面U字状を呈しており、地盤側に開口した状態で配置されていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の止水構造。
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